JP5338108B2 - 電気炊飯器 - Google Patents

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本発明は、土鍋などの非金属製とした鍋に設けた発熱体、および鍋を収容する本体側に設けられて前記発熱体を交番磁界により誘導発熱させる加熱コイル、よりなる加熱源を備え、加熱コイルを通電制御して炊飯や保温を行う電気炊飯器に関するものである。
鍋を収容した本体の側に設けた加熱コイルからの交番磁界によって、前記鍋自体を発熱させて炊飯や保温を行う電気炊飯器は知られているし(特許文献1参照)、土鍋などの非金属製の鍋に電磁誘導にて発熱する発熱体を設けて、鍋を収容した本体側の加熱コイルからの交番磁界によって発熱させ、炊飯や保温を行う電気炊飯器もすでに公知である(例えば、特許文献2、3参照)。
特許文献1は、非金属製鍋に比して薄肉の一様な厚みの鍋に対し、その底部に対向する第1の加熱コイル、底側部に対向する第2の加熱コイル、側面に対向する第3の加熱コイルを設けて、鍋の対向3か所で発熱させる技術を開示している。
特許文献2、3は、土鍋で代表される非金属製の鍋は熱伝導性が低く、土鍋ではアルミニウムの1/200と小さく、しかも厚いので蓄熱性がよく、熱を篭らせ易い特性を有し、単独で直火で加熱して使用するような場合は、ご飯を美味しく炊き上げやすいし、炊飯後の保温性がよい特徴がある一方、保温時は上部で熱が逃げやすいことに対し、鍋の底部側よりも側部側を厚肉にすることで蓄熱性を高め鍋上部での保温性を向上する技術を開示している。これにより、炊飯後に鍋を取り出し非金属製の蓋をして食卓の上に置くだけでも、食事の間はもとよりそれ以上に十分な保温ができ、ご飯を美味しく食せるようになった。このような特徴は特許文献1に記載のような比較的薄い金属製の鍋では全く得られないものである。併せ、特許文献2、3は、非金属製鍋の底部に比して厚肉とした側部側の高い蓄熱性、炊飯や保温の制御温度に達するとそれを維持することもできることを利用して、本体の内装ケースの内周に面した放熱板の外周面にヒータを巻き付け、鍋の厚肉部を輻射加熱して上記炊飯や保温の制御温度を確保する技術も開示している。
特開2002−330865号公報 特開2007−244558号公報 特開2007−260324号公報
しかし、特許文献2、3に開示の電気炊飯器では、炊きむらや保温むらがときとして生じる。これにつき本発明者が種々に実験をし、検討を重ねた結果、炊飯工程や保温工程での昇温操作時に、制御上目標となる制御温度ないしは、温度制御の基になる鍋の検知温度に対し、鍋の厚肉部である側部の昇温が他に比し遅れやすく、その時々で温度むらが発生することを経験し、これは炊きむらや保温むら車輪とレールの間から発せられる転動音やトンネル反射の原因になっている。
本発明の目的は、このような新たな知見に基づき、土鍋などの非金属製の鍋を採用して炊飯や保温を行うのに、蓄熱性を生かすための肉厚の部分的な違いを踏襲して、しかも、炊きむらや保温むらがなくより美味しいご飯を炊飯し、より美味しく保温できる誘導加熱式の電気炊飯器を提供することにある。
上記のような目的を達成するため、本発明の電気炊飯器は、非金属製とした鍋に設けた発熱体、および鍋を収容する本体側に設けられて前記発熱体を交番磁界により誘導発熱させる加熱コイル、よりなる加熱源を備え、加熱コイルを通電制御して炊飯や保温を行う電気炊飯器において、前記加熱源の少なくとも発熱体を、鍋の厚みが異なる底部側と側部側とに振り分け設け、側部側の発熱体は鍋の外面に設けたことを基本構成としている。
このような基本構成では、非金属製の鍋に設けた発熱体を鍋を収容した本体側の加熱コイルからの交番磁界により発熱させて炊飯や保温を行うが、それら発熱体および加熱コイルからなる加熱源の少なくとも発熱体を、鍋の厚みが異なる底部側と側部側とに振り分け設けてあるので、熱伝導性の低い鍋の底部側と側部側とで厚みの違いに応じた発熱状態での熱伝導条件を実現し、肉厚の大きい部分が小さい部分に比して制御温度ないしは検知温度に対し他の部分に遅れないようにすることが、鍋の側部側ではその外面に発熱体を設けたことを利用して実現できる。
特に、本発明の電気炊飯器は、上基本構成に加え、第1に、底部側よりも厚い側部発熱体は、鍋の側部内面の頂点よりも下方に設ける。
このような構成では、上記に加え、さらに、側部発熱体が鍋の側部内面の頂点よりも下方に位置するので、鍋の側部側を底部側よりも厚くして保温機能を高めるのに対応して、発熱体の発熱容量を高めて温度補償をするのに、鍋のユーザが触れやすい内面の頂点部まで高温にしてしまうのを防止することができる。
第2に、底部側よりも厚い側部発熱体は、上記第1に加え、さらに、本体の外装ケースの上端と内装ケースの上端とを連結する肩部材と、内装ケースとの連結部よりも下方から側部側の下端部またはその近傍にまでに設ける。
このような構成では、上記に加え、さらに、側部発熱体が外装ケースの上端と内装ケースの上端とを連結する肩部材と内装ケースの上端との連結部よりも下方に位置するので、鍋の側部側を底部側よりも厚くして保温機能を高めるのに対応して、発熱体の発熱容量を高めて温度補償をするのに、肩部材との対向域まで高温にしてしまうのを防止することができる。
本発明の電気炊飯器の基本構成によれば、鍋の厚みが異なる底部側と側部側とに対し、加熱源をなす発熱体および加熱コイルの少なくとも発熱体を振り分け設けることにより、熱伝導性の低い鍋の底部側と側部側とで厚みの違いに応じて必要となる発熱状態での熱伝導条件を、鍋の底部側よりも厚い側部側ではその外面に発熱体を設けたことを利用して実現し、肉厚の大きい部分が小さい部分に比して制御温度ないしは検知温度に対し他の部分に遅らせず、炊きむらや保温むらおよびそれによる結露が生じるのを防止し、より美味しく炊飯や保温ができるようになる。
本発明の電気炊飯器の上記基本構成に加えた第1の特徴によれば、底部側よりも厚い側部側の発熱体が鍋の側部内面の頂点よりも下方に位置していることにより、鍋の側部側を底部側よりも厚くして保温機能を高めるのに対応して、発熱体の発熱容量を高めて温度補償しても、鍋のユーザが触れやすい内面の頂点部まで高温にしてしまうことはなく、使用の安全が図れる。
第2の特徴によれば底部側よりも厚い側部側の発熱体が外装ケースの上端と内装ケースの上端とを連結する肩部材と内装ケースの上端との連結部よりも下方から側部側の下端部またはその近傍にまでに位置していることにより、鍋の側部側を底部側よりも厚くして保温機能を最大限高めながら、発熱体の発熱容量を高めて温度補償しても、肩部材との対向域まで高温にしてしまうことはなく、本体の上端部を形成する肩部材まで耐熱性を確保しなくてよくなる。
以下、本発明に係る電気炊飯器の実施の形態について、図1〜図8を参照しながら詳細に説明し本発明の理解に供する。なお、以下の説明は本発明の具体例であって、特許請求の範囲の記載の内容を限定するものではない。
本実施の形態の電気炊飯器は図1〜図8に個別に示す各例のように、土鍋などの主として非金属製の鍋1と、この鍋1を着脱できるように収容した本体2と、本体2および鍋1を開閉する蓋体3と、鍋1に設けた発熱体4および本体2の側に設けられて発熱体4を交番磁界により誘導発熱させる加熱コイル5からなる加熱源6とを備え、例えば、加熱コイル5へのIGBT素子を介した高周波通電を、鍋1の温度を検知する図1で代表して仮想線で示す温度センサ7からの温度情報を基にインバータ制御して、設定される調理モードの1つとしての炊飯、ないしは炊飯および保温を行う。
非金属製の鍋1は主として陶土を焼成したものでよいがセラミック類も含み、既に知られる種々のものを採用することができる。底部加熱源6の発熱体4は加熱コイル5からの交番磁界によって渦電流を発生し発熱する導電層であり、鍋1の外面などに設けた10〜数十μm程度の銀ペーストの印刷などによる塗布層、銀箔の貼り合わせ層、あるいは銀の蒸着層、埋設層などでよい。しかし、その導電材料や層形成の方法は自由に選択できる。
既述したように、非金属製の鍋1は、保温性に優れるも熱伝導性が低い。この特性を炊飯および保温の両面に生かすのに、本出願人は、鍋1の底部1a側よりも側部1b側を厚肉にすることで蓄熱性を高め鍋1上部での保温性を向上する技術を提案し、炊飯後に鍋を取り出し非金属製の蓋をして食卓の上に置くだけでも、食事の間はもとよりそれ以上に十分な保温ができ、ご飯を美味しく食せるようになった。併せ、非金属製鍋1の底部1側に比して厚肉とした側部2側の高い蓄熱性、炊飯や保温の制御温度に達するとそれを維持することもできることを利用して、本体2の内装ケース2aの内周に面した放熱板の外周面にヒータを巻き付け、鍋1の厚肉部を輻射加熱して温度補償し、上記炊飯や保温の制御温度を確保する技術も提案している。
しかし、このような方式の温度補償機能では、側部2b側が底部2a側に対し外面から内面側への厚さの違いによる熱伝導性の違いを超えて昇温速度までは一致させにくく、炊きむらや保温むらおよびこれによる結露が生じる原因になる。
これに対応するのに、本実施の形態では、まず、図1〜図8に個別に示す各例のように、加熱源6の少なくとも発熱体4を、鍋1の厚みが異なる底部1a側の底部内側発熱体4a、4bなどと、側部1b側の側部発熱体4cなどとに振り分け設ける。これにより、非金属製の鍋1に設けた発熱体4を、鍋1を収容した本体2側の加熱コイル5からの交番磁界により発熱させて炊飯や保温を行うが、それら発熱体4および加熱コイル5からなる加熱源6の少なくとも発熱体4を、鍋1の厚みが異なる底部1a側の底部内側発熱体4a、4bなどと、側部1b側の側部発熱体4cなどとに振り分け設けてあるので、熱伝導性の低い鍋1の底部1a側と側部1b側とで厚みの違いに応じた発熱状態での熱伝導条件を実現し、肉厚の大きい部分が小さい部分に比して制御温度ないしは検知温度に対し他の部分に遅れないようにすることができる。特に、段部Dの厚み変化部分を境界とした内面上下間で大くなる昇温差、温度差が小さくなる。
この結果、鍋1の厚みが異なる底部1a側と側部1b側とに対し、加熱源6をなす発熱体4および加熱コイル5の少なくとも発熱体4を振り分け設けることにより、熱伝導性の低い鍋1の底部1a側と側部1b側とで厚みの違いに応じて必要となる発熱状態での熱伝導条件を実現し、肉厚の大きい部分、具体的には側部1b側が小さい部分、具体的には底部1a側に比して制御温度ないしは検知温度に対し他の部分に遅らせず、炊きむらや保温むらおよびそれによる結露が生じるのを防止し、より美味しく炊飯や保温ができるようになる。
また、側部発熱体4cなどは、鍋1の側部内面の頂点よりも下方に設けてあり、側部発熱体4cが鍋1の側部1b内面の頂点よりも下方に位置することで、鍋1の側部1b側を底部1a側よりも厚くして保温機能を高めるのに対応して、側部発熱体4cなどの発熱容量を高めて温度補償しても、鍋1のユーザが触れやすい内面の頂点部まで高温にしてしまうことはなく、使用の安全が図れる。
さらに、側部発熱体4cなどは、本体2の外装ケース2bの上端と内装ケース2aの上端とを連結する肩部材2cと、内装ケース2あとの連結部2dよりも下方に設けてあり、側部発熱体4cなどが肩部材2cと内装ケース2aの上端との連結部2dよりも下方に位置しているので、鍋1の側部1b側を底部1a側よりも厚くして保温機能を高めるのに対応して、側部発熱体4cなどの発熱容量を高めて温度補償しても、肩部材2cとの対向域まで高温にならず、肩部材2cまで耐熱性を考慮しなくてよい。従って、図示例のように、内装ケース2aや肩部材2cを樹脂製とするのに、内装ケース2aは耐熱樹脂とする必要はあるが、肩部材2cは耐熱樹脂としなくてよく、その分コスト上昇を抑えられる。
ここで、鍋1は側部1b側よりも厚みの小さい底部1a側は、平坦な中央域1a1から側部1b側に湾曲して立ち上がる立ち上がり域1a2を有し、この立ち上がり域1a2から丸みのある段差部Dをなして側部1b側に連続し、応力集中なく比較的急な厚みの切り換えを達成し、かつ、中央域1a1と立ち上がり域1a2との境界部に環状の高台1fを形成している。このような形態にて載置強度、落下強度特に成立姿勢での落下強度を満足し、かつ、側部1b側での保温性、蓄熱性を満足している。
具体的には、鍋1の底部1a側つまりの中央域1a1、立ち上がり域1a2が側部1b側加よりも薄肉で熱容量が小さいことにより、炊飯に重要な中央域1a1、および立ち上がり域1a2に設けた発熱体4a、4bからの熱による直接の熱伝導による一次加熱と、その下に設けた耐熱プレート11から反射した熱による二次加熱とを得て、加熱効率がさらに向上し比較的低い通電容量に抑えながら十分な炊飯加熱を実現して良好な炊飯に貢献できる。しかも、鍋1は側部1b側が底部a側よりも厚肉で蓄熱容量が高いことにより、炊飯に続く保温時の降温が鈍く、昇降温時に温度むらが生じにくい特性と、側部発熱体4cからの直接の熱伝導による効率のよい加熱とによって、側部1b側で不足し勝ちな昇温速度を高めながら必要な温度補償を達成し、良好な炊飯、保温に貢献できる。
特に、図1に示す例では、底部発熱体4a、4b、側部発熱体4cのそれぞれは、個別の底部加熱コイル5a、5b、側部加熱コイル5cと対向して、個別の加熱源6a、6b、6cを構成していて、それぞれに独立した通電制御にて、それぞれで異なった加熱制御ができる。従って、鍋1の各部に必要な熱的条件を満足しやすい。
また、鍋1は発熱体4a、4bを持った底部1a側の中央域1a1に加え、立ち上がり域1a2が薄く蓄熱容量が小さくなる分だけ、底部発熱体4a、4bからの高出力加熱が炊飯加熱に生きやすくするし、厚肉の側部1b側への熱移動をも促進する。従って、鍋1内の水および米全域での活発な対流を伴なう均一加熱での炊飯が、発熱体4cから側部1b側への直接熱伝導と併せ十分に実現する。
1つの実施例を示せば、通常の土鍋では10〜15mm程度の均一厚さとするのが主流であるところを、ムライト−コージェライトを主成分とするセラミック製で、ガラス系の釉薬にて封孔処理をした鍋1につき、底部1a側の厚みを3〜4mm程度、側部1b側の厚みを7〜8mm程度として十分な耐落下強度が得られたし、均一加熱による炊飯、均一保温が実現できた。このような寸法関係から鍋1の底部1a側と側部1b側との厚みの差はほぼ2倍程度とすることができる。これに対応して、側部発熱体4cの銀量は、底部発熱体4aの銀量と底部発熱体4bの銀量との加算量にほぼ等しくするのが好適である。
さらに、鍋1の開口部は、側部から例えば内側に増厚させている。これにより、鍋1の開口部は前記蓋閉じ構造によっても外気の影響を受けて温度低下しやすいが、開口部の側部からの増厚分により蓄熱容量が増大して炊飯時の熱を蓄熱して外気による温度低下を抑制し、特に水分の多い炊飯直後の保温開始時でも、温度差による結露が発生するのを防止することができる。このような増厚はあまり大きいと昇温に時間が掛かりすぎるので6mm未満程度がよく、あまり小さいと蓄熱効果が得られないので3mm程度以上とするのが好適である。また、蓋体3の内側で鍋1を閉じるように設ける金属製の内蓋7は鍋1の外向きフランジ1cの平坦な上面1dに圧接するシールパッキン12を有し、鍋1の開口の成形誤差が半径で見て金属鍋が±0.5mmであるのに対し±2〜4mmと大きくなるが、そのような誤差範囲ではシールパッキン12はフランジ1cの上面1dから外れることはないし、圧接幅、シール幅の増大が図れて異物噛み込みによるシール抜け防止にもなり、シール不良の問題を回避できる。また、フランジ部1cは鍋1の開口部での蓄熱性を高めて保温性能の向上にも貢献する。
また、本発明者の実験によれば、底部発熱体4a、4bの発熱量はその径方向において中央部で温度が高く、周縁側で温度が低くなる温度分布を示す傾向があり、径方向の寸法が大きくなるほどその温度差は大きく、鍋1が熱伝導性の低い非金属製のものであっても、既述のように鍋1の底部1a側を側部1b側よりも薄くする構成では、前記のような温度分布が炊飯時の加熱むらとして幾分反映してしまうことにつき、底部発熱体4a、4b2の厚みに差をつけることにより温度むらを問題ない程度に抑える。具体的には、底部発熱体4bは底部発熱体4aに比し径方向の幅寸法が小さく、温度の分布差が小さいので、径方向の中央部を薄く、周縁部を厚くしている。これに対し底部発熱体4aは径方向の幅寸法が大きく温度の分布差が大きいので、温度が高くなる中央部分の発熱体4aを無くすか、あるいは内外周縁部の厚みに対する中央部の厚みの比率を、底部発熱体4bの場合よりも小さくするようにしている。これによって炊飯時の加熱むらが改善された。
なお、蓋体3はPETなどの樹脂製の表板21、裏板22により中空に形成され、裏板22の内蓋7に対応する中央域には金属製の放熱板23が嵌め付けられ、放熱板23の上面に蓋ヒータ24が設けられ、放熱板23を介した上方からの熱輻射によって、特に、ご飯の均一保温に貢献している。裏板22と放熱板23との嵌め付け部には内蓋7の外周に上方から圧接するシール部材25が挟み付けられ、内蓋7の図示しない蒸気孔で鍋1内に通じる蒸気室26を形成し、蓋体3の中央部にこの蒸気室26から蒸気を逆止弁27を通じおねばを分離して外部に放出し、また必要に応じ調圧をする蒸気放出口28がシール部材29の弾性を利用して着脱できるように設けられている。底部加熱源6a、6b、からの高出力加熱、側部加熱源6cからの加熱などに対応して、内装ケース2aの樹脂部分は耐熱温度が250℃程度と高いPPSとしており、前記耐熱プレート31のシリコン系接着剤との接着も問題なく達成されている。一方、外装ケース2bや肩部材2cは従来通り耐熱温度が150°程度であるPETなどの樹脂製としている。また、肩部材2cの左右2箇所には鍋1のフランジ1cとの間にフランジ1cへの手掛りを容易にするための凹部13を形成している。金属製の胴部2eの上部には肩部材12cにまで達して軸受したハンドル14を設けてある。
図2に示す例では、特に、側部加熱源6cにおける側部発熱体4cが1つであるのに対し、加熱コイル5cを上、下加熱コイル5c1、5c2に分割している。これにより、上、下加熱コイル5c1、5c2それぞれを個別に通電制御して、側部発熱体4cの上部と下部とで発熱量を異ならせることができる。従って、側部発熱体4cを複数に振り分け配置したり、部分的に厚みや銀の含有量を変えたりせずに部分的に発熱量を異ならせられ、簡単に設けられる側部発熱体4cによってより小さな領域間での発熱量調整ができる。この結果、昇温率の違いなどで検出した合数の違いなどに応じて側部1b上での加熱条件を変えたり、合数が少なく保温時にご飯のない側部1bの上部で温度低下が大きく、ご飯のある下部とに温度差ができて結露する傾向を示すことにつき、側部発熱体4cの発熱量を上部>下部の関係に制御することにより対応できる。
図3に示す例では、1つの側部発熱体4cの上部には専用の側部加熱コイル5cを対向させるのに併せ、下部には立ち上がり域加熱コイル5bからバイパス部(非コイル部)5b1を介し延長させた延長加熱コイル5b2を対向させて、側部加熱源6cを構成している。これにより、延長加熱コイル5b2は底部加熱コイル5bと共通して高出力加熱とされるのに対し、側部加熱コイル5cは個別の通電制御ができて、側部加熱コイル5cの個別加熱制御数を増大せずに、側部発熱体4cの上下で発熱量を異ならせることができる。この結果、合数の少ない炊飯時に側部発熱体4cの下部では底部加熱コイル5bの延長加熱コイル5b2を伴った高出力加熱で発熱量高めながら、上部では発熱量を抑えて、理想的な炊飯ができるようになる。
図4に示す例では、鍋1の側部1b側は、鍋1の底部1a側外周の立ち上がり域1a2にそれよりも厚く繋がる側部側下半域1bと、これにそれよりも厚く繋がる側部側上半域1bとを有し、いずれにも加熱源6cを設けている。特に、側部発熱体4は連続して設けて、そのほぼ全域に側部加熱コイル5cを対向させてある。これにより、鍋1が底部1a側外周の立ち上がり域1a2、側部1b側の側部側上、下半域1b1、1b2の厚みが底部側立ち上がり域1a2<側部側下半域1b2<側部側上半域の1b1となる関係を満足し底部1a側から側部1b側に徐々に保温性が高まり、かつ、側部側下半域1b2、側部側上半域1b1双方に加熱源6cを有して、底部1a側から側部1b側にかけてそれぞれの発熱体4a〜4cの発熱量の差を無くすか小さくしてより簡単に、よりむらなく昇温できるようになるので、さらに炊きむらや保温むらなくさらに美味しく炊飯や保温ができる。
ここで、鍋1の側部加熱源6cにおいて、側部1b側の1つの側部発熱体4cの発熱量が、側部側上半部1b1よりも側部側下半部1b2で高くして、段部Dの厚み変化部分を境界とした内面上下間で大きくなる昇温差、温度差がより小さくなるようにするような場合の例を図5〜図8に示してある。
図5に示す例では、側部発熱体4cの下半部を上半部よりも増厚ないしは銀含有量の増大によって、1つの側部加熱コイル5cからの同等の交番磁界強度にて対応できるようにしている。これに対し、図6に示す例では側部加熱コイル5cを、側部上加熱コイル5c1、側部下加熱コイル5c2に分割して、個別制御できるようにし、合数対応や保温時の結露防止への対応にも便利なようにしている。
図7に示す例では、側部発熱体4cの銀量は上下で均等にし、これに対向する側部加熱コイル5cの上半部を一重巻き、下半部を二重巻きにして、上下で巻き数を変え、側部発熱体4cの上半部よりも下半部の方の発熱量を高くしている。これに対し、図8に示す例では、側部加熱コイル5cを一重巻きの側部上加熱コイル5c1と、二重巻きの側部下加熱コイル5c2とに分割して個別制御できるようにし、合数対応や保温時の結露防止への対応にも便利なようにしている。
最後に発熱体4は、どのような場合も鍋1の外面に設けてあるが、内面に設けてもよいし、埋設することもできる。
本発明は非金属製の鍋を採用した電気炊飯器に実用して、鍋の蓄熱性、保温性を活かす肉厚不同の構成としながら、肉厚不同による熱伝導差によって炊きむらや保温むらおよびそれによる結露の発生を見ないで、より美味しい炊飯や保温ができる。
本発明の実施の形態に係る電気炊飯器の第1の例を示す半部の断面図である。 本発明の実施の形態に係る電気炊飯器の第2の例を示す半部の断面図である。 本発明の実施の形態に係る電気炊飯器の第3の例を示す半部の断面図である。 本発明の実施の形態に係る電気炊飯器の第4の例を示す半部の断面図である。 本発明の実施の形態に係る電気炊飯器の第5の例を示す半部の断面図である。 本発明の実施の形態に係る電気炊飯器の第6の例を示す半部の断面図である。 本発明の実施の形態に係る電気炊飯器の第7の例を示す半部の断面図である。 本発明の実施の形態に係る電気炊飯器の第8の例を示す半部の断面図である。
符号の説明
1 鍋
1a 底部側
1a1 底部中央域
1a2 底部立ち上がり域
1c 側部側
2 本体
2a 内装ケース
2b 外装ケース
2c 肩部材
2d 連結部
3 蓋体
4 発熱体
4a、4b 底部発熱体
4c 側部発熱体
5 側部コイル
5a、5b 底部加熱コイル
5c 側部加熱コイル
5c1 側部上加熱コイル
5c2 側部下加熱コイル
6 加熱源
6a、6b 底部加熱源
6c 側部加熱源
24 蓋ヒータ

Claims (1)

  1. 非金属製とした鍋に設けた発熱体、および鍋を収容する本体側に設けられて前記発熱体を交番磁界により誘導発熱させる加熱コイル、よりなる加熱源を備え、加熱コイルを通電制御して炊飯や保温を行う電気炊飯器において、
    前記加熱源の少なくとも発熱体を、鍋の厚みが異なる底部側と側部側とに振り分け設け、底部側よりも厚い側部側の発熱体は鍋の外面の、鍋の側部内面の頂点よりも下方であって、本体の外装ケースの上端と内装ケースの上端とを連結する肩部材と、内装ケースとの連結部よりも下方から側部側の下端部またはその近傍にまで設けることを特徴とする電気炊飯器。
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