以下に添付図面を参照して、この発明にかかる光アイソレータおよび半導体装置光学系の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、本明細書で用いるコリメート光は、平行光および平行ではないが本発明が動作可能な範囲の非平行光を含むものとする。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる光アイソレータの構成を説明する上面断面図である。図2は、図1に説明した光アイソレータの側面断面図である。図1は、実施の形態1にかかる光アイソレータ100をY軸方向からみた図を説明している(以降の上面断面図においても同様)。図2は、光アイソレータ100をX軸方向からみた図を説明している(以降の側面断面図においても同様)。Z軸は光の進行方向を示している。
Z軸のプラス方向(Z軸の矢印方向)を、光アイソレータ100が光を通過させる方向(以下、「順方向」という)とし、Z軸のマイナス方向を、光アイソレータ100が光を遮断する方向(以下、「逆方向」という)とする。光アイソレータ100は、第1ユニット130と、第2ユニット140と、を備えている。第1ユニット130、第2ユニット140、はZ軸方向に並べて設けられている。入力側から出射されたコリメート光は、第1ユニット130に入射される。
第1ユニット130は、第1筒状磁石131と、第1複屈折プリズム132と、第1ファラデー回転子133と、第2複屈折プリズム134と、を備えている。第1筒状磁石131は、Z軸方向の軸を囲む筒状に形成された磁石である。第1複屈折プリズム132、第1ファラデー回転子133および第2複屈折プリズム134は、第1筒状磁石131の内側において、Z軸方向に並べて設けられている。
第1複屈折プリズム132は、X軸方向の厚みが一定であり、Y軸のプラス方向(光の進行方向と直交する方向のうちの一つの方向)にいくほどZ軸方向の厚みが大きくなるように形成されている。第1複屈折プリズム132は、入射するコリメート光を複屈折により第1偏光成分および第2偏光成分に分離する。第1偏光成分は、入射するコリメート光のうちの、複屈折により異常光として分離された偏光成分である。第2偏光成分は、複屈折により常光として分離された偏光成分である。
第1複屈折プリズム132は、Y軸のプラス方向にいくほどZ軸方向の厚みが大きいため、第1偏光成分および第2偏光成分は、Y軸方向に分離される。符号132aは、Z軸方向からみた第1複屈折プリズム132の光学軸の方向を示している。第1複屈折プリズム132の光学軸はX軸と平行な方向である。第1複屈折プリズム132は、分離した第1偏光成分および第2偏光成分を第1ファラデー回転子133へ出射する。
第1ファラデー回転子133は、第1複屈折プリズム132から出射された第1偏光成分および第2偏光成分のそれぞれの偏光面を、Z軸のマイナス側からプラス方向へ向う方向から見て時計回りに約45度回転させる。第1ファラデー回転子133は、偏光面を回転させた第1偏光成分および第2偏光成分を第2複屈折プリズム134へ出射する。
第2複屈折プリズム134は、X軸方向の厚みが一定であり、Y軸のプラス方向にいくほどZ軸方向の厚みが小さくなるように形成されている。第2複屈折プリズム134は、第1ファラデー回転子133から出射された光を複屈折させる。符号134aは、Z軸方向からみた第2複屈折プリズム134の光学軸の方向を示している。
第2複屈折プリズム134の光学軸(符号134a)は、第1複屈折プリズム132の光学軸(符号132a)に対して、Z軸のマイナス側からプラス方向へ向かって時計回りに約45度回転した方向である。第2複屈折プリズム134は、複屈折させた第1偏光成分および第2偏光成分を第2ユニット140へ出射する。
第1複屈折プリズム132および第2複屈折プリズム134は、第1複屈折プリズム132の出射面132bと第2複屈折プリズム134の入射面134bを合わせると、第1複屈折プリズム132の入射面132cおよび第2複屈折プリズム134の出射面134cが平行になるように形成されている。
第2ユニット140は、第2筒状磁石141と、第3複屈折プリズム142と、第2ファラデー回転子143と、第4複屈折プリズム144と、を備えている。これらの第2ユニット140が備える各構成は、それぞれ第1筒状磁石131、第1複屈折プリズム132、第1ファラデー回転子133および第2複屈折プリズム134と同様の構成であるため詳細な説明を省略し、異なる部分を説明する。
第2複屈折プリズム134から出射された第1偏光成分および第2偏光成分は第3複屈折プリズム142へ入射される。第3複屈折プリズム142は、出射された第1偏光成分および第2偏光成分を複屈折させる。符号142aは、Z軸方向からみた第3複屈折プリズム142の光学軸の方向を示している。第3複屈折プリズム142の光学軸(符号142a)は、第2複屈折プリズム134の光学軸(符号134a)に対して、Z軸のマイナス側からプラス方向へ向かう方向から見て時計回りに約90度回転した方向である。
第3複屈折プリズム142から出射された第1偏光成分および第2偏光成分は第4複屈折プリズム144へ入射される。第4複屈折プリズム144は、出射された第1偏光成分および第2偏光成分を複屈折させる。符号144aは、Z軸方向からみた第4複屈折プリズム144の光学軸の方向を示している。
第4複屈折プリズム144の光学軸(符号144a)は、第3複屈折プリズム142の光学軸(符号142a)に対して、Z軸のマイナス側からプラス方向へ向かう方向から見て時計回りに約45度回転した方向である。第4複屈折プリズム144から出射された第1偏光成分および第2偏光成分は出力側に出射される。
第1複屈折プリズム132、第2複屈折プリズム134、第3複屈折プリズム142および第4複屈折プリズム144は、たとえばTiO2、YVO4などの複屈折結晶(一軸性異方結晶)によって形成される。第1複屈折プリズム132、第2複屈折プリズム134、第3複屈折プリズム142および第4複屈折プリズム144の各光学軸の方向(符号132a,134a,142a,144a)は、複屈折結晶の切断方向によって調節することができる。第1ファラデー回転子133および第2ファラデー回転子143はたとえばBi置換鉄ガーネットやBi置換希土類鉄ガーネットである。
第1ユニット130は、第1偏光成分および第2偏光成分をY軸のマイナス方向にシフトさせて出射する。また、第2ユニット140も、第1偏光成分および第2偏光成分をY軸のマイナス方向にシフトさせて出射する。したがって、第2ユニット140においてY軸のマイナス方向にシフトした第1偏光成分および第2偏光成分が、アイソレーション可能な経路から外れないようにする必要がある。このため、第2ユニット140を、第1ユニット130に対してY軸のマイナス方向にずれた位置に配置する。
以上の構成において、任意の偏光状態のコリメート光を順方向で入力する場合について説明する。入力ファイバ111へ入力した光に含まれる第1偏光成分は、第1複屈折プリズム132の光学軸(符号132a)と平行な偏光状態の成分であるとする。第1偏光成分は、第1複屈折プリズム132によって異常光屈折率Neを受ける。
第1複屈折プリズム132から出射された第1偏光成分は、第1ファラデー回転子133によって偏光面が約45度回転して、第2複屈折プリズム134の光学軸(符号134a)と平行な偏光状態になって第2複屈折プリズム134へ入射される。このため、第1偏光成分は、第2複屈折プリズム134においても異常光屈折率Neを受ける。
一方、入射するコリメート光に含まれる第2偏光成分は、偏光状態が第1偏光成分と直交する偏光成分であるとする。第2偏光成分は、第1複屈折プリズム132の光学軸(符号132a)と直交する偏光状態で第1複屈折プリズム132を通過する。第2偏光成分は、第1複屈折プリズム132によって常光屈折率Noを受ける。
第1複屈折プリズム132から出射された第2偏光成分は、第1ファラデー回転子133によって偏光面が約45度回転して、第2複屈折プリズム134の光学軸(符号134a)と直交する偏光状態になって第2複屈折プリズム134へ入射される。このため、第2偏光成分は、第2複屈折プリズム134においても常光屈折率Neを受ける。
すなわち、入射するコリメート光に含まれる第1偏光成分は、第1複屈折プリズム132および第2複屈折プリズム134を異常光屈折率Neで通過する。また、入射するコリメート光に含まれる第2偏光成分は、第1複屈折プリズム132および第2複屈折プリズム134を常光屈折率Noで通過する。
この状態は、入射するコリメート光が、第1複屈折プリズム132の出射面132bと第2複屈折プリズム134の入射面134bを合わせて形成される平行板を通過する場合に相当する。したがって、第2複屈折プリズム134から出射される第1偏光成分および第2偏光成分は、Y軸方向に互いに微小な位置ずれを有する平行光となる。
第2複屈折プリズム134から第3複屈折プリズム142へ出射された第1偏光成分は、第3複屈折プリズム142の光学軸(符号142a)と直交する偏光状態になって第3複屈折プリズム142へ入射される。このため、第1偏光成分は、第3複屈折プリズム142においては常光屈折率Noを受ける。
第3複屈折プリズム142から出射された第1偏光成分は、第2ファラデー回転子143によって偏光面が約45度回転して、第4複屈折プリズム144の光学軸(符号144a)と直交する偏光状態になって第4複屈折プリズム144へ入射される。このため、第1偏光成分は、第4複屈折プリズム144においては常光屈折率Noを受ける。
第2複屈折プリズム134から第3複屈折プリズム142へ出射された第2偏光成分は、第3複屈折プリズム142の光学軸(符号142a)と平行な偏光状態になって第3複屈折プリズム142へ入射される。このため、第2偏光成分は、第3複屈折プリズム142においては異常光屈折率Neを受ける。
第3複屈折プリズム142から出射された第2偏光成分は、第2ファラデー回転子143によって偏光面が約45度回転して、第4複屈折プリズム144の光学軸(符号144a)と平行な偏光状態になって第4複屈折プリズム144へ入射される。このため、第2偏光成分は、第4複屈折プリズム144においては異常光屈折率Neを受ける。
すなわち、第1複屈折プリズム132および第2複屈折プリズム134を異常光屈折率Neで通過した第1偏光成分は、第3複屈折プリズム142および第4複屈折プリズム144を常光屈折率Noで通過する。また、第1複屈折プリズム132および第2複屈折プリズム134を常光屈折率Noで通過した第2偏光成分は、第3複屈折プリズム142および第4複屈折プリズム144を異常光屈折率Neで通過する。
これにより、第1複屈折プリズム132、第2複屈折プリズム134、第3複屈折プリズム142および第4複屈折プリズム144を通過した第1偏光成分および第2偏光成分が感受する屈折率を均等にすることができる。このため、第1複屈折プリズム132、第2複屈折プリズム134、第3複屈折プリズム142および第4複屈折プリズム144を通過する第1偏光成分および第2偏光成分の各遅延量を等しくし、偏波モード分散を抑制することができる。
このように、実施の形態1にかかる光アイソレータ100によれば、第1複屈折プリズム132および第2複屈折プリズム134の各光学軸(符号132a,134a)に対して第3複屈折プリズム142および第4複屈折プリズム144の各光学軸(符号142a,144a)が約90度異なるように第1ユニット130に対する第2ユニット140の角度を設定することで、光アイソレータ100を通過する光の各偏光成分の遅延量を等しくすることができる。このため、偏波モード分散を抑制することができる。
なお、実施の形態1においては、第3複屈折プリズム142の光学軸が、第2複屈折プリズム134の光学軸に対して約90度回転した方向である場合について説明したが、第3複屈折プリズム142の光学軸が、第2複屈折プリズム134の光学軸に対して、80度〜100度の範囲で回転した方向となるように第1ユニット130に対する第2ユニット140の角度を設定してもよい。これにより、光アイソレータ100を通過する光の各偏光成分の遅延量をほぼ等しくすることができる。
(実施の形態2)
図3−1は、実施の形態2にかかる光アイソレータの構成を説明する上面断面図(その1)である。図3−2は、実施の形態2にかかる光アイソレータの構成を説明する上面断面図(その2)である。図4は、図3−1に説明した光アイソレータの側面断面図である。図3−1〜図4において、図1および図2に説明した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。(以降の上面断面図においても同様)。
図3−2は、実施の形態2にかかる光アイソレータの一構成であり、この図では複数の入射するコリメート光の間の配置が並行ではないが、以下の議論は図3−1と同様に議論できる。図3−1〜図4に説明するように、実施の形態2にかかる光アイソレータ100は、図1および図2に説明した実施の形態1にかかる光アイソレータ100の構成に加えて、複数の入射するコリメート光を有する利用形態にある。入射する複数のコリメート光はXZ平面上を進む。
ここでは、複数の入射するコリメート光は互いに平行にZ軸方向に進む。第1複屈折プリズム132は、複数の入射するコリメート光をそれぞれ複屈折により第1偏光成分および第2偏光成分に分離する。したがって、複数の入射するコリメート光が含まれる平面は、第1複屈折プリズム132が光を分離する方向(Y軸方向)との間の角度が約90度となる空間配置にある。
図5は、図3−1〜図4に説明した光アイソレータのアイソレーションを説明する側面断面図である。図5は、図4と同様に、光アイソレータ100をX軸方向からみた図を説明している。上述した光アイソレータ100の構成において、任意の偏波状態の光を逆方向(Z軸のマイナス方向)で入力する場合について説明する。なお、図5の側面断面図で見ると、全ての複数のコリメート光は同じ記述で説明可能である。
逆方向で入力したコリメート光に含まれる各偏光成分を、第3偏光成分および第4偏光成分とする。第3偏光成分は、第4複屈折プリズム144の光学軸(符号144a)と平行な偏光状態の成分であるとする。第3偏光成分は、第4複屈折プリズム144においては異常光屈折率Neを受ける。
第4複屈折プリズム144から出射された第3偏光成分は、第2ファラデー回転子143によって偏光面が約45度回転して、第3複屈折プリズム142の光学軸(符号142a)と直交する偏光状態になって第3複屈折プリズム142へ入射される。このため、第3偏光成分は、第2複屈折プリズム134においては常光屈折率Noを受ける。
一方、第4偏光成分は、偏光状態が第3偏光成分と直交する偏光成分であるとする。第4偏光成分は、第4複屈折プリズム144の光学軸(符号144a)と直交する偏光状態で第4複屈折プリズム144へ入射される。第4偏光成分は、第4複屈折プリズム144においては常光屈折率Noを受ける。
第4複屈折プリズム144から出射された第4偏光成分は、第2ファラデー回転子143によって偏光面が約45度回転して、第3複屈折プリズム142の光学軸(符号142a)と平行な偏光状態になって第3複屈折プリズム142へ入射される。このため、第4偏光成分は、第3複屈折プリズム142においては異常光屈折率Neを受ける。
すなわち、逆方向で入力したコリメート光に含まれる第3偏光成分は、第4複屈折プリズム144を異常光屈折率Neで通過し、第3複屈折プリズム142を常光屈折率Noで通過する。また、逆方向で入力したコリメート光に含まれる第4偏光成分は、第4複屈折プリズム144を常光屈折率Noで通過し、第3複屈折プリズム142を異常光屈折率Neで通過する。
したがって、第3複屈折プリズム142から第2複屈折プリズム134へ出射される第3偏光成分および第4偏光成分は、互いにY軸方向に分離する分離光となる。これにより、第2複屈折プリズム134へ出射される第3偏光成分および第4偏光成分は、図4に示された入射コリメートの経路から外れ、アイソレーションを実現することができる。
また、入射する複数のコリメート光を含む平面と、プリズムの形状によって決まる第1複屈折プリズム132における光の分離方向との間の角度が約90度となるように、第1複屈折プリズム132に対する入射する複数のコリメート光を含む平面の角度を設定することで、第1複屈折プリズム132における光の分離方向を、入射する複数のコリメート光を含む平面と異なる方向にすることができる。このため、分離したコリメート光が他のコリメート光に結合するクロストークを回避することができる。
ここでは、入射する複数のコリメート光を含む平面と、第1複屈折プリズム132における光の分離方向との間の角度を約90度とする場合について説明したが、入射する複数のコリメート光を含む平面と、第1複屈折プリズム132における光の分離方向との間の角度が45度〜135度の範囲内になるように第1複屈折プリズム132に対して、入射する複数のコリメート光を含む平面の角度を設定してもよい。
これにより、第1複屈折プリズム132における光の分離方向を、入射する複数のコリメート光を含む平面とは異なる方向にして、分離した各光が入射する複数のコリメート光の経路に結合するクロストークを回避することができる。ただし、効率よくクロストークを回避するためには、入射する複数のコリメート光を含む平面と、第1複屈折プリズム132が各光を分離する方向との間の角度を約90度とすることが望ましい。
図6は、図3−1〜図4に説明した光アイソレータを適用した半導体装置光学系の構成を説明する上面断面図である。図7は、図6に説明した半導体装置光学系の側面断面図である。図6および図7において、図3−1〜図4に説明した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、半導体装置の電気配線および電気端子は省略している。図6および図7に説明するように、実施の形態3にかかる半導体装置600は、光アイソレータ100Aと、ペルチェ素子604と、半導体増幅器アレイ606と、光アイソレータ100Bと、を筐体601内に固定して構成されている。
光アイソレータ100Aは、図3−1〜図4に説明した光アイソレータである。ガイド部材602は、筐体601内に設けられており、筐体601の外部から内部へ導通した入力ファイバ111〜114の各端部をアレイ状に並べて固定している。光アイソレータ100Aは、外部から入力ファイバ111〜114を介して順方向に入力された各光を通過させる。
気密窓603は、光アイソレータ100Aの第2ユニット140と出力側レンズ150の間に設けられている。光アイソレータ100Aの第2ユニット140から出射された各光は、気密窓603および出力側レンズ150を介して半導体増幅器アレイ606へ出射される。ペルチェ素子604は、固定部材605を介して半導体増幅器アレイ606を冷却することで半導体増幅器アレイ606の温度を調節する。
固定部材605はペルチェ素子604上に設けられている。固定部材605の上には半導体増幅器アレイ606が固定されている。半導体増幅器アレイ606は、光アイソレータ100Aから出射された各光を処理する複数の半導体素子がアレイ状に形成された半導体部品である。具体的には、半導体増幅器アレイ606は、光アイソレータ100Aから出射された各光を増幅する複数の半導体増幅器がアレイ状に形成されて構成されている。
ここでは、半導体増幅器アレイ606は、入力ファイバ111〜114から入力される各光に対応した4つの半導体増幅器(不図示)から構成されている。4つの半導体増幅器の入力部は、半導体増幅器アレイ606の光アイソレータ100A側にX軸方向に並べて設けられている。半導体増幅器アレイ606の各半導体増幅器の出力部は、半導体増幅器アレイ606の光アイソレータ100B側にX軸方向に並べて設けられている。
光アイソレータ100Bは、半導体増幅器アレイ606から増幅されて出射された各光を通過させる。気密窓607は、光アイソレータ100Bの入力側レンズ120と第1ユニット130の間に設けられている。半導体増幅器アレイ606から出射された各光は、光アイソレータ100Bの入力側レンズ120および気密窓603を介して光アイソレータ100Bの第1ユニット130へ出射される。
ガイド部材608は、出力ファイバ161〜164をアレイ状に並べて固定している。光アイソレータ100Bの第2ユニット140から出射された各光は、光アイソレータ100Bの出力側レンズ150を介して出力ファイバ161〜164にそれぞれ結合し、出力ファイバ161〜164から出力される。
また、筐体601の内部には、光アイソレータ100Aの第2ユニット140を第1ユニット130に対してY軸のマイナス方向にずれた位置に固定する位置調節部601aが設けられている。また、筐体601の内部には、光アイソレータ100Bの第2ユニット140を第1ユニット130に対してY軸のマイナス方向にずれた位置に固定する位置調節部601bが設けられている。
また、光アイソレータ100Aおよび光アイソレータ100Bは、各偏光成分(第1偏光成分および第2偏光成分)をY軸のマイナス方向にシフトさせて出射する。したがって、光アイソレータ100Bにおいて、各偏光成分がアイソレーション可能な経路から外れないようにする必要がある。このため、光アイソレータ100Bは、光アイソレータ100Aに対してY軸のマイナス方向にずれた位置に配置される。
図8は、図6および図7に説明した半導体装置光学系の変形例を説明する上面断面図である。図9は、図8に説明した半導体装置光学系の側面断面図である。上述した光アイソレータ100Aについては、第1筒状磁石131および第2筒状磁石141を備える場合について説明したが、第1ファラデー回転子133および第2ファラデー回転子143自体が磁化していて、磁石などの外部磁界が無い状態でもファラデー回転を実現するファラデー回転子である場合には第1筒状磁石131および第2筒状磁石141を省いた構成にしてもよい。同様に、光アイソレータ100Bについても、第1筒状磁石131および第2筒状磁石141を省いた構成にしてもよい。
このように、実施の形態2にかかる光アイソレータ100によれば、実施の形態1にかかる光アイソレータ100の効果を奏するとともに、1つの光アイソレータ100に対して光ファイバアレイ(入力ファイバ111〜114)から出射される各光をまとめて通過させる構成とすることで、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
また、光ファイバアレイ(入力ファイバ111〜114)が各光を出射する平面と、第1複屈折プリズム132における光の分離方向との間の角度が45度〜135度となるように、第1複屈折プリズム132に対する光ファイバアレイ(入力ファイバ111〜114)の角度を設定することで、分離した各光が光ファイバアレイ(入力ファイバ111〜114)のいずれかへ結合するクロストークを回避することができる。
また、光アイソレータ100Aおよび光アイソレータ100Bと、半導体増幅器アレイ606を1つの筐体601内で一体的に構成しても、クロストークを回避することができる。これにより、光アイソレータ100Aおよび光アイソレータ100Bと、半導体増幅器アレイ606と、を接続する光ファイバ(図21の光ファイバ2121〜2124,2171〜2174参照)やコネクタなどが不要になる。このため、光アイソレータおよび半導体アレイを備える半導体装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
なお、ここでは、半導体装置600において、半導体増幅器アレイ606の前段に光アイソレータ100Aを設けるとともに、半導体増幅器アレイ606の後段に光アイソレータ100Bを設ける場合について説明したが、光アイソレータ100Aおよび光アイソレータ100Bのどちらかを省いた構成としてもよい。
また、光アイソレータ100Aから出射された各光を処理する複数の半導体素子がアレイ状に形成された半導体部品として半導体増幅器アレイ606を設ける場合について説明したが、半導体部品は半導体増幅器アレイ606に限られない。たとえば、複数の半導体素子がアレイ状に形成された半導体部品として、光アイソレータ100Aから出射された各光を変調する複数の変調器がアレイ状に形成された変調器アレイを設けてもよい。
(実施の形態3)
図10は、実施の形態3にかかる光アイソレータの構成を説明する上面断面図である。図11は、図10に説明した光アイソレータの側面断面図である。図10および図11において、図3−1〜図4に説明した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図10および図11に説明するように、実施の形態4にかかる光アイソレータ100において、第1複屈折プリズム132は、Y軸のプラス方向(光の進行方向と直交する方向のうちの一つの方向)にいくほどZ軸方向の厚みが大きくなるように形成されている。
第2複屈折プリズム134は、Y軸のプラス方向にいくほどZ軸方向の厚みが小さくなるように形成されている。第3複屈折プリズム142は、Y軸のプラス方向にいくほどZ軸方向の厚みが小さくなるように形成されている。第4複屈折プリズム144は、Y軸のプラス方向にいくほどZ軸方向の厚みが大きくなるように形成されている。
これにより、第1ユニット130は各偏光成分(第1偏光成分および第2偏光成分)をY軸のマイナス方向にシフトさせて出射するのに対して、第2ユニット140は各偏光成分をY軸のプラス方向にシフトさせて出射する。したがって、第2ユニット140において各偏光成分がアイソレーション可能な経路から外れないようにするために、第2ユニット140を、Y軸方向の位置が第1ユニット130と合うように配置する。
図12は、図10および図11に説明した光アイソレータの斜視図である。図12においては、光アイソレータ100における、第1複屈折プリズム132、第1ファラデー回転子133、第2複屈折プリズム134、第3複屈折プリズム142、第2ファラデー回転子143および第4複屈折プリズム144のみを図示している。
図12に説明するように、図10および図11に説明した光アイソレータ100において、第3複屈折プリズム142の光学軸の方向(符号142a)が第2複屈折プリズム134の光学軸の方向(134a)に対して80度〜89度または91度〜100度異なるように、第2ユニット140が、第1ユニット130に対してZ軸方向の軸1210を中心として1度〜10度回転した角度で設けられている。
図13は、図12に説明した光アイソレータの正面図である。図13は、Z軸のマイナス側からプラス方向へ向かってみた光アイソレータ100を示している。ここでは、複数の入射するコリメート光を省いて光アイソレータ100を図示している。
図13に説明するように、第1ユニット130における第1複屈折プリズム132、第1ファラデー回転子133および第2複屈折プリズム134は、XY平面において互いに同じ角度で設けられている。また、第2ユニット140における第3複屈折プリズム142、第2ファラデー回転子143および第4複屈折プリズム144は、XY平面において互いに同じ角度で設けられている。
また、第1複屈折プリズム132、第1ファラデー回転子133および第2複屈折プリズム134に対して、第3複屈折プリズム142、第2ファラデー回転子143および第4複屈折プリズム144は、軸1210を中心として角度α(αは1度〜10度)回転した角度で設けられている。これにより、実施の形態3における光アイソレータ100の構成において、アイソレーション特性の劣化を防止することができる。
図14は、図10〜図13に説明した光アイソレータを適用した半導体装置の構成を説明する上面断面図である。図15は、図14に説明した半導体装置の側面断面図である。図14および図15は、図6および図7に説明した半導体装置600の光アイソレータ100A,100Bに、図10〜図13に説明した光アイソレータ100を適用した構成を示している。
図14および図15に説明するように、図10〜図13に説明した光アイソレータ100を用いることで、第2ユニット140を、Y軸方向の位置が第1ユニット130と合うように配置することができる。このため、筐体601の内部に、光アイソレータ100Aの第2ユニット140を第1ユニット130に対してY軸のマイナス方向にずれた位置に固定する位置調節部(図7の位置調節部601a参照)を設ける必要がない。
また、筐体601の内部に、光アイソレータ100Bの第2ユニット140を第1ユニット130に対してY軸のマイナス方向にずれた位置に固定する位置調節部(図7の位置調節部601a参照)を設ける必要がない。このため、筐体601のY軸方向の大きさを小さくすることができるとともに、筐体601の構造を単純にすることができる。
このように、実施の形態3にかかる光アイソレータ100によれば、実施の形態2にかかる光アイソレータ100の効果を奏するとともに、第1複屈折プリズム132および第4複屈折プリズム144を、Y軸のプラス方向にいくほどZ軸方向の厚みが大きくなるように形成し、第2複屈折プリズム134および第3複屈折プリズム142を、Y軸のプラス方向にいくほどZ軸方向の厚みが小さくなるように形成することで、第1ユニット130および第2ユニット140における各偏光成分のシフト量を打ち消すことができる。
このため、第2ユニット140を、Y軸方向の位置が第1ユニット130と合うように配置しつつ、第2ユニット140において各偏光成分がアイソレーション可能な経路から外れないようにすることができる。Y軸方向の位置が第1ユニット130と合うように配置することで、光アイソレータ100のY軸方向の大きさを小さくすることができる。
また、第3複屈折プリズム142の光学軸の方向(図12の符号142a)が第2複屈折プリズム134の光学軸の方向(図12の符号134a)に対して80度〜89度または91度〜100度異なるように、第1ユニット130に対する第2ユニット140の角度を設定することで、アイソレーション特性の劣化を防止することができる。また、実施の形態3にかかる光アイソレータ100を半導体装置600に適用することで、筐体601の小型化を図るとともに、筐体601の構造を単純にすることができる。
(実施の形態4)
図16は、実施の形態4にかかる半導体装置の構成を説明する上面断面図である。図17は、図16に説明した半導体装置の側面断面図である。図16および図17において、図6および図7に説明した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図16および図17に説明するように、実施の形態4にかかる半導体装置600は、図6および図7に説明した半導体装置600の構成に加えて、監視部1611〜1614を備えている。
監視部1611〜1614は、半導体増幅器アレイ606から光アイソレータ100A側へ出射され、第1複屈折プリズム132によってY軸方向に分離された自然放出光を監視する監視手段である。監視部1611〜1614のそれぞれは、半導体増幅器アレイ606の各半導体増幅器の入力部から出力される各自然放出光に対応して設けられている。
図17において、点線矢印は、半導体増幅器アレイ606から入力ファイバ111側に出力される自然放出光の経路を説明している。監視部1611は、半導体増幅器アレイ606から光アイソレータ100A側へ出射され、第1複屈折プリズム132によってY軸方向に分離される自然放出光を受光する位置に設けられている。
ここでは、監視部1611〜1614は、入力ファイバ111〜114の上にそれぞれ設けられている。監視部1611〜1614のそれぞれは、たとえばPD(Photo Diode)である。これにより、半導体増幅器アレイ606から出射される自然放出光を光ファイバアレイ(入力ファイバ111〜114)から出力されないようにするとともに、分岐カプラなどの他の部品を用いることなく自然放出光を監視することができる。
半導体増幅器アレイ606から出射される自然放出光を監視することで、たとえば、監視した自然放出光のパワーに基づいて、半導体装置600から出力される各光に含まれる雑音を算出することができる。または、監視した自然放出光のパワーに基づいて、半導体増幅器アレイ606における各光に対する利得を制御することができる。
このように、実施の形態4にかかる半導体装置600によれば、実施の形態2にかかる半導体装置600の効果を奏するとともに、半導体増幅器アレイ606から光アイソレータ100A側へ出射され、第1複屈折プリズム132によってY軸方向に分離された自然放出光を監視する監視部1611〜1614を設けることで、他の部品を設けることなく、半導体増幅器アレイ606から出射される自然放出光を監視することができる。
(実施の形態5)
図18は、実施の形態5にかかる光アイソレータの構成を説明する上面断面図である。図19は、図18に説明した光アイソレータの側面断面図である。図18および図19において、図3−1〜図4に説明した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態5にかかる光アイソレータ100は、図3−1〜図4に説明した光アイソレータ100において、第2ユニット140を省いた構成である。
第2複屈折プリズム134を通過した第1偏光成分および第2偏光成分は、出力側レンズ150へ出射される。出力側レンズ150は、第2複屈折プリズム134から出射された第1偏光成分および第2偏光成分を出力ファイバ161へ結合させる。
図20は、図18および図19に説明した光アイソレータのアイソレーションを説明する側面断面図である。図20は、図19と同様、光アイソレータ100をX軸方向からみた図を説明している。上述した光アイソレータ100の構成において、任意の偏波状態のコリメート光を逆方向(Z軸のマイナス方向)に入力する場合について説明する。
逆方向で入力したコリメート光に含まれる第3偏光成分は、第2複屈折プリズム134の光学軸(符号134a)と平行な偏光状態の成分であるとする。第3偏光成分は、第2複屈折プリズム134においては異常光屈折率Neを受ける。
第2複屈折プリズム134から出射された第3偏光成分は、第1ファラデー回転子133によって偏光面約45度回転して、第1複屈折プリズム132の光学軸(符号132a)と直交する偏光状態になって第1複屈折プリズム132へ入射される。このため、第3偏光成分は、第1複屈折プリズム132においては常光屈折率Noを受ける。
一方、逆方向で入力したコリメート光に含まれる第4偏光成分は、偏光状態が第3偏光成分と直交する偏光成分であるとする。第4偏光成分は、第2複屈折プリズム134の光学軸(符号134a)と直交する偏光状態で第2複屈折プリズム134へ入射される。第4偏光成分は、第2複屈折プリズム134においては常光屈折率Noを受ける。
第2複屈折プリズム134から出射された第4偏光成分は、第1ファラデー回転子133によって偏光面約45度回転して、第1複屈折プリズム132の光学軸(符号132a)と平行な偏光状態になって第1複屈折プリズム132へ入射される。このため、第4偏光成分は、第1複屈折プリズム132においては異常光屈折率Neを受ける。
すなわち、逆方向で入力したコリメート光に含まれる第3偏光成分は、第2複屈折プリズム134を異常光屈折率Neで通過し、第1複屈折プリズム132を常光屈折率Noで通過する。また、逆方向で入力したコリメート光に含まれる第4偏光成分は、第2複屈折プリズム134を常光屈折率Noで通過し、第1複屈折プリズム132を異常光屈折率Neで通過する。
したがって、第1複屈折プリズム132から出射される第3偏光成分および第4偏光成分は、互いにY軸方向に分離する分離光となる。これにより、入力側へ出射される第3偏光成分および第4偏光成分は、入射するコリメート光の経路から外れ、アイソレーションを実現することができる。
また、入射する複数のコリメート光を含む平面と、プリズムの形状によって決まる第1複屈折プリズム132における光の分離方向との間の角度が約90度となるように、第1複屈折プリズム132に対する入射する複数のコリメート光を含む平面の角度を設定することで、第1複屈折プリズム132における光の分離方向を、入射する複数のコリメート光を含む平面とは異なる方向にすることができる。このため、分離した各光が入射する複数のコリメート光に結合するクロストークを回避することができる。
また、図5に説明した場合と同様に、入射する複数のコリメート光を含む平面と、第1複屈折プリズム132における光の分離方向との間の角度を約90度とする場合について説明したが、入射する複数のコリメート光を含む平面と、第1複屈折プリズム132における光の分離方向との間の角度が45度〜135度の範囲内になるように第1複屈折プリズム132に対する入射する複数のコリメート光を含む平面の角度を設定してもよい。
このように、実施の形態5にかかる光アイソレータ100によれば、1つの光アイソレータ100に対して入射する複数のコリメート光をまとめて通過させる構成とすることで、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。また、入射する複数のコリメート光を含む平面と、第1複屈折プリズム132における光の分離方向との間の角度が45度〜135度となるように、第1複屈折プリズム132に対する入射する複数のコリメート光を含む平面の角度を設定することで、分離した各光が入射する複数のコリメート光のいずれかへ結合するクロストークを回避することができる。
また、図6および図7に説明した半導体装置600が備える光アイソレータ100Aおよび光アイソレータ100Bのそれぞれに、実施の形態5にかかる光アイソレータ100を適用してもよい。この場合は、光アイソレータ100Aおよび光アイソレータ100Bと、半導体増幅器アレイ606を1つの筐体601内で一体的に構成しても、クロストークを回避することができる。
このため、光アイソレータ100Aおよび光アイソレータ100Bと、半導体増幅器アレイ606と、を接続する光ファイバ(図21の光ファイバ2121〜2124,2171〜2174参照)やコネクタなどが不要になる。このため、光アイソレータおよび半導体アレイを備える半導体装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
以上説明したように、開示の光アイソレータおよび半導体装置光学系によれば、偏波モード分散を抑制するとともに、クロストークを回避しつつ装置の小型化を図ることができる。上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)第1複屈折プリズムと、
前記第1複屈折プリズムの後段に設けられ、通過する光の偏光面を約45度回転させる第1ファラデー回転子と、
前記第1ファラデー回転子の後段に設けられ、光学軸の方向が前記第1複屈折プリズムと約45度異なる第2複屈折プリズムと、
前記第2複屈折プリズムの後段に設けられ、光学軸の方向が前記第2複屈折プリズムと80度〜100度異なる第3複屈折プリズムと、
前記第3複屈折プリズムの後段に設けられ、通過する光の偏光面を約45度回転させる第2ファラデー回転子と、
前記第2ファラデー回転子の後段に設けられ、光学軸の方向が前記第3複屈折プリズムと約45度異なる第4複屈折プリズムと、
を備えることを特徴とする光アイソレータ。
(付記2)前記第3複屈折プリズムは、光学軸の方向が前記第2複屈折プリズムと約90度異なることを特徴とする付記1に記載の光アイソレータ。
(付記3)入射する複数のコリメート光を含む平面と、前記第1複屈折プリズムが光を分離する方向との間の角度が45度〜135度であり、
前記第1複屈折プリズムは、前記入射する複数のコリメート光を通過させることを特徴とする付記1または2に記載の光アイソレータ。
(付記4)前記分離する方向と前記平面との間の角度が約90度となる角度で設けられていることを特徴とする付記3に記載の光アイソレータ。
(付記5)前記第1複屈折プリズムは、前記光の進行方向と直交する方向のうちの一つの方向にいくほど厚みが大きく、
前記第2複屈折プリズムは、前記一つの方向にいくほど厚みが小さく、
前記第3複屈折プリズムは、前記一つの方向にいくほど厚みが小さく、
前記第4複屈折プリズムは、前記一つの方向にいくほど厚みが大きいことを特徴とする付記1に記載の光アイソレータ。
(付記6)前記第3複屈折プリズムは、光学軸の方向が前記第2複屈折プリズムと80度〜89度または91度〜100度異なることを特徴とする付記5に記載の光アイソレータ。
(付記7)前記複数のコリメート光を処理する複数の半導体素子がアレイ状に形成された半導体部品と、
前記半導体部品の前段および後段の少なくとも一方に配置され、前記半導体部品と一体的に設けられた付記3または4に記載の光アイソレータと、
を備えることを特徴とする半導体装置光学系。
(付記8)前記半導体部品は、前記複数のコリメート光を増幅する複数の半導体増幅器がアレイ状に形成された半導体増幅器アレイであることを特徴とする付記7に記載の半導体装置光学系。
(付記9)前記光アイソレータは、前記半導体増幅器アレイの前段に設けられ、
前記半導体増幅器アレイから前記光アイソレータへ出力され、前記第1複屈折プリズムによって分離された自然放出光を監視する監視手段を備えることを特徴とする付記8に記載の半導体装置光学系。
(付記10)前記半導体部品は、前記複数のコリメート光を変調する複数の変調器がアレイ状に形成された変調器アレイであることを特徴とする付記7に記載の半導体装置光学系。
(付記11)同一平面上にある複数のコリメート光を入射し、前記複数のコリメート光のそれぞれを分離する方向と、前記平面と、の間の角度が45度〜135度となる角度で設けられた第1複屈折プリズムと、
前記第1複屈折プリズムの後段に設けられ、通過する光の偏光面を約45度回転させる第1ファラデー回転子と、
前記第1ファラデー回転子の後段に設けられ、光学軸の方向が前記第1複屈折プリズムと約45度異なる第2複屈折プリズムと、
を備えることを特徴とする光アイソレータ。