JP5338009B2 - 光硬化性熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物並びにそれらを用いたプリント配線板 - Google Patents
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Description
このとき、乾燥塗膜の指触乾燥性(タックフリー性)が悪いと、塗膜にフォトツールが密着してしまい、フォトツールが剥離できないという不具合や、あるいは基板から乾燥塗膜が剥がれてしまい、正確なパターンの再現ができなくなる、という不具合があった。乾燥塗膜の指触乾燥性を改善する方法としては、感光性樹脂以外の他の樹脂、例えばフェノキシ樹脂を光硬化性熱硬化性樹脂組成物に添加することが知られている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、このような樹脂を光硬化性熱硬化性樹脂組成物に添加した場合、乾燥塗膜の指触乾燥性は改善することができるが、反面、現像性に劣り、乾燥後、露光・現像できるまでの時間(乾燥管理幅)が短いという問題があった。
さらに本発明の目的は、このような光硬化性熱硬化性樹脂組成物を用いることによって得られる上記のような諸特性に優れたドライフィルム及び硬化物、並びに該ドライフィルムや硬化物によりソルダーレジスト等の硬化皮膜が形成されてなるプリント配線板を提供することにある。
別の好適な態様においては、前記熱硬化性化合物(C)はエポキシ樹脂であり、好ましくは、ビフェニル構造を有する。
さらに本発明によれば、所定の回路パターンの導体層を有する回路基板上に永久保護膜として、前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物又はドライフィルムにより形成された硬化皮膜を有することを特徴とするプリント配線板も提供される。
従って、本発明のカルボキシル基含有感光性樹脂(A)を含有する光硬化性熱硬化性樹脂組成物及びそれをキャリアフィルム上に塗布・乾燥させて得られるドライフィルムは、アルカリ現像可能な画像形成用の光硬化性熱硬化性樹脂組成物として、特にプリント配線板のソルダーレジスト形成用に好適に用いることができる。また、印刷製版、カラーフィルターの保護膜、カラーフィルター、ブラックマトリックス等の液晶表示板製造用等の各種の用途に好適に使用できる。
1分子中に2個以上のエポキシ基と1個以上の2級ヒドロキシル基とを有するエポキシ樹脂(a)の2級ヒドロキシル基に対し、1分子中に1個以上のイソシアネート基と1個以上のラジカル重合性二重結合とを有する化合物(b)を反応させる工程(1)、
上記工程(1)の反応生成物であるエポキシ樹脂(a’)のエポキシ基に対し、1分子中に、エポキシ基と反応し得る官能基を1個以上と、1個以上の1級ヒドロキシル基とを有する化合物(c)を反応させる工程(2)、
上記工程(2)の反応生成物に対し、多塩基酸無水物(d)を反応させる工程(3)
をこの順に含む製造方法により得られる。
上記製造方法において、工程(1)と工程(2)の間及び/又は工程(2)と同時に、工程(1)の反応生成物であるエポキシ樹脂(a’)のエポキシ基の一部に対し、エポキシ基と反応し得る官能基を1分子中に2個以上有する化合物(e)を反応させて鎖延長する工程(4)をさらに含んでもよい。
化合物(b)中のイソシアネート基は、ヒドロキシル基と反応してウレタン結合を生成する。ウレタン結合は可撓性を有するため、硬化物に可撓性を付与することができる。また、この反応により得られるエポキシ樹脂(a’)は、側鎖にラジカル重合性不飽和結合を有することとなる。
次に、本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物に配合する他の成分について説明する。
R2は、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基(1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基又はベンゾイル基(炭素数が1〜6のアルキル基若しくはフェニル基で置換されていてもよい)を表し、
R3及びR4は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキル基又はアリールアルキル基を表し、
R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は2つが結合した環状アルキルエーテル基を表し、
R7及びR8は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、アリール基、又はハロゲン原子、アルキル基若しくはアルコキシ基で置換されたアリール基を表し、但し、R7及びR8の一方は、R−C(=O)−基(ここでRは、炭素数1〜20の炭化水素基)を表してもよい。
R10、R12は、それぞれ独立に、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基(1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基又はベンゾイル基(炭素数が1〜6のアルキル基若しくはフェニル基で置換されていてもよい)を表し、
R11は、水素原子、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基(1個以上の水酸基で置換されていてもよく、アルキル鎖の中間に1個以上の酸素原子を有していてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基又はベンゾイル基(炭素数が1〜6のアルキル基若しくはフェニル基で置換されていてもよい)を表す。
R15、R16、R17及びR18は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、
Mは、O、S又はNHを表し、
m及びpは、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
なお、前記式(II)で表される基を有するオキシムエステル系光重合開始剤の場合、その配合量は、前記カルボキシル基含有感光性樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部、より好ましくは0.01〜5質量部の範囲が望ましい。
アセトフェノン化合物の具体例を挙げると、例えば、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンである。
チオキサントン化合物の具体例を挙げると、例えば、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンである。
ベンゾフェノン化合物の具体例を挙げると、例えば、ベンゾフェノン、4−ベンゾイルジフェニルスルフィド、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、4−ベンゾイル−4’−エチルジフェニルスルフィド、4−ベンゾイル−4’−プロピルジフェニルスルフィドである。
このようなチオキサントン化合物の配合量としては、前記カルボキシル基含有感光性樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下の割合が適当である。チオキサントン化合物の配合量が多すぎると、厚膜硬化性が低下して、製品のコストアップに繋がるので、好ましくない。
このような光重合開始剤、光開始助剤、及び増感剤の総量は、前記カルボキシル基含有感光性樹脂(A)100質量部に対して35質量部以下となる範囲であることが好ましい。35質量部を超えると、これらの光吸収により深部硬化性が低下する傾向にある。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物及びポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基及びアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(3)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物及びジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(4)前記(2)又は(3)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(5)前記(2)又は(3)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物など、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリル基を有する化合物を加え末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(6)後述するような2官能又はそれ以上の多官能(固形)エポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。
(7)後述するような2官能(固形)エポキシ化合物の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。
(8)後述するような2官能オキセタン化合物にジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(9)上記(1)〜(8)の樹脂にさらに1分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有感光性樹脂。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート及びそれらの混合物を総称する用語で、他の類似の表現についても同様である。
このような1分子中に2個以上のイソシアネート基又はブロック化イソシアネート基を有する化合物(D−1,D−2)の配合量は、前記カルボキシル基含有感光性樹脂(A)100質量部に対して、1〜100質量部、より好ましくは2〜70質量部の割合が適当である。前記配合量が、1質量部未満の場合、十分な塗膜の強靭性が得られず、好ましくない。一方、100質量部を超えた場合、組成物の保存安定性が低下するので好ましくない。
赤色着色剤としてはモノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などがあり、具体的には以下のものが挙げられる。
モノアゾ系:Pigment Red 1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 12, 14, 15, 16, 17, 21, 22, 23, 31, 32, 112, 114, 146, 147, 151, 170, 184, 187, 188, 193, 210, 245, 253, 258, 266, 267, 268, 269。
ジスアゾ系:Pigment Red 37, 38, 41。
モノアゾレーキ系:Pigment Red 48:1, 48:2, 48:3, 48:4, 49:1, 49:2, 50:1, 52:1, 52:2, 53:1, 53:2, 57:1, 58:4, 63:1, 63:2, 64:1,68。
ベンズイミダゾロン系:Pigment Red 171、Pigment Red 175、Pigment Red 176、Pigment Red 185、Pigment Red 208。
ぺリレン系:Solvent Red 135、Solvent Red 179、Pigment Red 123、Pigment Red 149、Pigment Red 166、Pigment Red 178、Pigment Red 179、Pigment Red 190、Pigment Red 194、Pigment Red 224。
ジケトピロロピロール系:Pigment Red 254、Pigment Red 255、Pigment Red 264、Pigment Red 270、Pigment Red 272。
縮合アゾ系:Pigment Red 220、Pigment Red 144、Pigment Red 166、Pigment Red 214、Pigment Red 220、Pigment Red 221、Pigment Red 242。
アンスラキノン系:Pigment Red 168、Pigment Red 177、Pigment Red 216、Solvent Red 149、Solvent Red 150、Solvent Red 52、Solvent Red 207。
キナクリドン系:Pigment Red 122、Pigment Red 202、Pigment Red 206、Pigment Red 207、Pigment Red 209。
青色着色剤としてはフタロシアニン系、アントラキノン系があり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる:Pigment Blue 15、Pigment Blue 15:1、Pigment Blue 15:2、Pigment Blue 15:3、Pigment Blue 15:4、Pigment Blue 15:6、Pigment Blue 16、Pigment Blue 60。
染料系としては、Solvent Blue 35、Solvent Blue 63、Solvent Blue 68、Solvent Blue 70、Solvent Blue 83、Solvent Blue 87、Solvent Blue 94、Solvent Blue 97、Solvent Blue 122、Solvent Blue 136、Solvent Blue 67、Solvent Blue 70等を使用することができる。上記以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
緑色着色剤としては、同様にフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系があり、具体的にはPigment Green 7、Pigment Green 36、Solvent Green 3、Solvent Green 5
、Solvent Green 20、Solvent Green 28等を使用することができる。上記以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等があり、具体的には以下のものが挙げられる。
アントラキノン系:Solvent Yellow 163、Pigment Yellow 24、Pigment Yellow 108、Pigment Yellow 193、Pigment Yellow 147、Pigment Yellow 199、Pigment Yellow 202。
イソインドリノン系:Pigment Yellow 110、Pigment Yellow 109、Pigment Yellow 139、Pigment Yellow 179、Pigment Yellow 185。
縮合アゾ系:Pigment Yellow 93、Pigment Yellow 94、Pigment Yellow 95、Pigment Yellow 128、Pigment Yellow 155、Pigment Yellow 166、Pigment Yellow 180。
ベンズイミダゾロン系:Pigment Yellow 120、Pigment Yellow 151、Pigment Yellow 154、Pigment Yellow 156、Pigment Yellow 175、Pigment Yellow 181。
モノアゾ系:Pigment Yellow 1, 2, 3, 4, 5, 6, 9, 10, 12, 61, 62, 62:1, 65, 73, 74, 75, 97, 100, 104, 105, 111, 116, 167, 168, 169, 182, 183。
ジスアゾ系:Pigment Yellow 12, 13, 14, 16, 17, 55, 63, 81, 83, 87, 126, 127, 152, 170, 172, 174, 176, 188, 198。
具体的に例示すれば、Pigment Violet 19、23、29、32、36、38、42、Solvent Violet 13、36、C.I.ピグメントオレンジ1、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ14、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ17、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ46、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ63、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7等がある。
上記の酸化防止剤(G)は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の紫外線吸収剤(H)は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、前記酸化防止剤(G)と併用することで本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物より得られる成形物の安定化が図れる。
ドライフィルム化に際しては、本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物を前記有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整し、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等でキャリアフィルム上に均一な厚さに塗布し、通常、50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥して膜を得ることができる。塗布膜厚については特に制限はないが、一般に、乾燥後の膜厚で、10〜150μm、好ましくは20〜60μmの範囲で適宜選択される。
剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができ、カバーフィルムを剥離するときに膜とキャリアフィルムとの接着力よりも膜とカバーフィルムとの接着力がより小さいものであればよい。
撹幹装置、温度計、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(「エポトート(登録商標)YD−901」;東都化成社製;エポキシ当量467)980部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート566部を仕込み、60℃に昇温して、反応触媒としてトリエチルベンジルアンモニウムクロリド1.32部、重合禁止剤として4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.14部を添加した後、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(「カレンズMOI(登録商標)」;昭和電工社製)340.5部を、容器内温を60℃に保ちつつ、滴下した。滴下終了後、60℃で3時間撹拌を続けた。反応終了後、赤外吸収スペクトル(以下、IRと略記する)で確認したところ、イソシアネート基は消失していた。このようにして、エポキシ樹脂(a’−1)を70%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
上記と同様の反応容器に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(「jER(登録商標)834」;ジャパンエポキシレジン社製;エポキシ当量255)400部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート202.6部を仕込み、60℃に昇温して、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド0.47部、重合禁止剤として2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)1.42部を添加した後、前記メタクリロイルオキシエチルイソシアネート72.8部を、容器内温を60℃に保ちつつ、滴下した。滴下終了後、60℃で3時間撹拌を続けた。反応終了後、IRで確認したところ、イソシアネート基は消失していた。このようにして、エポキシ樹脂(a’−2)を70%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
上記と同様の反応容器に、合成例1で得られたエポキシ樹脂(a’−1)の溶液を270部、化合物(c)としてジメチロールプロピオン酸8.05部とグリコール酸18.25部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.7部を仕込み、120℃に昇温した後、反応触媒としてトリフェニルホスフィン0.65部を添加して、20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート83.2部を添加し、110℃に温調した。二塩基酸無水物としてテトラヒドロ無水フタル酸27.4部、四塩基酸二無水物として無水ピロメリット酸19.6部を添加して7時間反応を行い、本発明のカルボキシル基含有感光性樹脂A−1を62%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。このカルボキシル基含有感光性樹脂A−1の酸価は78mgKOH/g、二重結合当量は835g/当量であった。酸価は常法の滴定により求めた値であり、二重結合当量は計算値である(以下同じ)。ここで、二重結合当量は次のようにして求めた。
上記と同様の反応容器に、合成例1で得られたエポキシ樹脂(a’−1)の溶液を270部、ジメチロールプロピオン酸6.0部、グリコール酸19.4部、プロピレングリコ一ルモノメチルエーテルアセテート2.1部を仕込み、120℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン0.64部を添加して、20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート83.2部を添加し、110℃に温調した。テトラヒドロ無水フタル酸29.7部、無水ピロメリット酸16.4部を添加して7時間反応を行い、本発明のカルボキシル基含有感光性樹脂A−2を61%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。このカルボキシル基含有感光性樹脂A−2の酸価は75mgKOH/g、二重結合当量は830g/当量であった。
上記と同様の反応容器に、合成例1で得られたエポキシ樹脂(a’−1)の溶液を200部、ジメチロールプロピオン酸6.0部、グリコール酸13.5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.3部を仕込み、120℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン0.48部を添加して、20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート62.4部を添加し、110℃に温調した。テトラヒドロ無水フタル酸16.9部、無水ピロメリット酸14.5部と、三塩基酸一無水物として無水トリメリット酸4.3部を添加して7時間反応を行い、本発明のカルボキシル基含有感光性樹脂A−3を61%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。このカルボキシル基含有感光性樹脂A−3の酸価は85mgKOH/g、二重結合当量は837g/当量であった。
上記と同様の反応容器に、合成例1で得られたエポキシ樹脂(a’−1)の溶液を180部、化合物(c)としてp−ヒドロキシエチルフェノール8.3部、反応触媒としてトリエチルベンジルアンモニウムクロリド0.15部を仕込み、120℃で10時間反応させた。続いて、ジメチロールプロピオン酸5.4部、グリコール酸7.6部を仕込み、120℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン0.44部を添加して、20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート57.3部を添加し、110℃に温調した。テトラヒドロ無水フタル酸21.3部、無水ピロメリット酸10.9部を添加して6時間反応を行い、本発明のカルボキシル基含有感光性樹脂A−4を61%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。このカルボキシル基含有感光性樹脂A−4の酸価は78mgKOH/g、二重結合当量は858g/当量であった。
上記と同様の反応容器に、合成例2で得られたエポキシ樹脂(a’−2)の溶液を200部、ジメチロールプロピオン酸12.5部、グリコール酸7.1部、化合物(e)としてイタコン酸18.2部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.8部、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.35部を仕込み、120℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン0.53部を添加して、20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート69.0部を添加し、110℃に温調した。テトラヒドロ無水フタル酸28.3部、無水ピロメリット酸10.1部を添加して7時間反応を行い、本発明のカルボキシル基含有感光性樹脂A−5を61%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。このカルボキシル基含有感光性樹脂A−5の酸価は74mgKOH/g、二重結合当量は1553g/当量であった。
上記と同様の反応容器に、合成例2で得られたエポキシ樹脂(a’−2)の溶液を200部、化合物(e)として4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン34.9部、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.01部を添加して、120℃に昇温した後、12時間反応を行った。続いて、ジメチロールプロピオン酸19.9部、グリコール酸2.8部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート17.9部と、トリフェニルホスフィン0.59部を添加して、120℃で20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート78.1部を添加し、110℃に温調した。テトラヒドロ無水フタル酸36.7部、無水ピロメリット酸10.1部を添加して7時間反応を行い、本発明のカルボキシル基含有感光性樹脂A−6を61%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。このカルボキシル基含有感光性樹脂A−6の酸価は79mgKOH/g、二重結合当量は1756g/当量であった。
上記と同様の反応容器に、合成例1で得られたエポキシ樹脂(a’−1)の溶液を250部、ジメチロールプロピオン酸37.3部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12.0部を仕込み、120℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン0.63部を添加して、20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート86.0部を添加し、110℃に温調した。テトラヒドロ無水フタル酸59.7部を添加して8時間反応を行い、本発明のカルボキシル基含有感光性樹脂A−7を61%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。このカルボキシル基含有感光性樹脂A−7の酸価は83mgKOH/g、二重結合当量は933g/当量であった。
上記と同様の反応容器に、合成例1で得られたエポキシ樹脂(a’−1)の溶液を300部、ジメチロールプロピオン酸17.9部、イタコン酸13.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.6部、メチルハイドロキノン0.5部を仕込み、120℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン0.72部を添加して、20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート90.9部を添加し、110℃に温調した。テトラヒドロ無水フタル酸27.9部、無水トリメリット酸16.0部を添加して7時間反応を行い、本発明のカルボキシル基含有感光性樹脂A−8を61%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。このカルボキシル基含有感光性樹脂A−8の酸価は70mgKOH/g、二重結合当量は815g/当量であった。
上記と同様の反応容器に、合成例1で得られたエポキシ樹脂(a’−1)の溶液を270部、メタクリル酸25.8部、メチルハイドロキノン0.25部を仕込み、120℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン0.64部を添加して、20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80.3部を添加し、110℃に温調した。テトラヒドロ無水フタル酸36.5部を添加して6時間反応を行い、比較用の感光性樹脂(ビニルエステル)A’−1を61%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。この感光性樹脂A’−1の酸価は56mgKOH/g、二重結合当量は410g/当量であった。
上記と同様の反応容器に、合成例1で用いたビスフェノールA型エポキシ樹脂(「エポトートYD−901」)270部、メタクリル酸52.2部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート96.7部、メチルハイドロキノン0.64部を仕込み、120℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン0.97部を添加して、20時間反応を行った。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート138.5部を添加し、110℃に温調した。テトラヒドロ無水フタル酸61.5部を添加して6時間反応を行い、比較用の感光性樹脂(ビニルエステル)A’−2を62%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。この感光性樹脂A’−2の酸価は61mgKOH/g、二重結合当量は632g/当量であった。
上記と同様の反応容器に、合成例1で用いたビスフェノールA型エポキシ樹脂(「エポトートYD−901」)120部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート87.4部を仕込み、120℃に昇温した後、ジメチロールプロピオン酸34.5部と、トリフェニルホスフィン0.70部を添加して、20時間反応を行った。60℃に温調した後、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド0.70部と、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.07部を添加し、合成例1で用いたメタクロイルオキシエチルイソシアネート79.7部を、内温を60℃に保ちつつ滴下した。滴下終了後、60℃で3時間撹幹を続けた。IRで確認したところ、イソシアネート基は消失していた。続いて、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート87.4部と、テトラヒドロ無水フタル酸39.1部を添加して8時間反応を行い、比較用の感光性樹脂A’−3を61%含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。この感光性樹脂A’−3の酸価は55mgKOH/g、二重結合当量は531g/当量であった。
合成例3〜10及び比較合成例1〜3で得た感光性樹脂溶液を用いて、表1に示す種々の成分とともに表1に示す割合(質量部)にて配合し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールミルで混練し、ソルダーレジスト用光硬化性熱硬化性樹脂組成物を調製した。ここで、得られた光硬化性熱硬化性樹脂組成物の分散度をエリクセン社製グラインドメータによる粒度測定にて評価したところ15μm以下であった。
<最適露光量>
前記実施例及び比較例の光硬化性熱硬化性樹脂組成物を、銅厚35μmの回路パターン基板をバフロール研磨後、水洗し、乾燥してからスクリーン印刷法により全面に塗布し、80℃の熱風循環式乾燥炉で60分間乾燥させた。乾燥後、高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用いてステップタブレット(Kodak No.2)を介して露光し、現像(30℃、0.2MPa、1wt%Na2CO3水溶液)を60秒で行った際残存するステップタブレットのパターンが7段の時を最適露光量とした。
表1記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物をそれぞれパターン形成された銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、80℃の熱風循環式乾燥炉で30分間乾燥させ、室温まで放冷した。この基板にPETフィルムを押し当て、その後、ネガフィルムを剥がしたときのフィルムの張り付き状態を評価した。
◎:フィルムを剥がすときに、全く抵抗が無く、塗膜に跡が残らない。
○:フィルムを剥がす時に、全く抵抗が無いが、塗膜に跡が少しついている。
△:フィルムを剥がす時に、僅かに抵抗があり、塗膜に跡が少しついている。
×:フィルムを剥がす時に、抵抗があり、塗膜にはっきり跡がついている。
前記実施例及び比較例の光硬化性熱硬化性樹脂組成物を、銅ベタ基板上にスクリーン印刷法により乾燥後、約25μmになるように塗布し、80℃の熱風循環式乾燥炉で30分間乾燥させた。乾燥後、1wt%Na2CO3水溶液によって現像を行い、乾燥塗膜が除去されるまでの時間をストップウォッチにより計測した。
実施例及び比較例の光硬化性熱硬化性樹脂組成物を、ライン/スペースが300/300μm、銅厚35μmの回路パターン基板をバフロール研磨後、水洗し、乾燥してからスクリーン印刷法により塗布し、80℃の熱風循環式乾燥炉で30分間乾燥させた。乾燥後、高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用いて露光した。露光パターンはスペース部に20/30/40/50/60/70/80/90/100μmのラインを描画させるガラス乾板を使用した。露光量は光硬化性熱硬化性樹脂組成物の最適露光量となるように活性エネルギー線を照射した。露光後、30℃の1wt%Na2CO3水溶液によって現像を行ってパターンを描き、150℃で60分の熱硬化をすることにより硬化塗膜を得た。
得られたソルダーレジスト用光硬化性熱硬化性樹脂組成物の硬化塗膜の最小残存ラインを200倍に調整した光学顕微鏡を用いて求めた(解像性)。
予め水洗・乾燥を行なったPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)板に、上記各実施例及び比較例の組成物をスクリーン印刷法で塗布し、熱風循環式乾燥炉にて80℃で30分乾燥させた。これを室温まで冷却した後、適正露光量で露光し、30℃の1wt%Na2CO3水溶液をスプレー圧0.2MPaの条件で60秒間現像を行った。この基板を、UVコンベア炉にて積算露光量1000mJ/cm2の条件で紫外線照射した後、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行なった。これを室温まで冷却した後、PTFE板から硬化塗膜をはがし、評価サンプルを得た。
上記の評価サンプルの伸び率(引張破壊伸び)を引張−圧縮試験機((株)島津製作所製)によって測定した。
予め水洗・乾燥を行なったカプトン材(厚さ25μm)に、上記各実施例及び比較例の組成物をスクリーン印刷法で塗布し、熱風循環式乾燥炉にて80℃で30分乾燥させた。これを室温まで冷却した後、高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用いて適正露光量で露光し、30℃の1wt%Na2CO3水溶液をスプレー圧0.2MPaの条件で60秒間現像を行った。この基板を、UVコンベア炉にて積算露光量1000mJ/cm2の条件で紫外線照射した後、150℃で60分加熱して硬化し、耐折性試験及び柔軟性試験用の評価サンプルを得た。
得られた硬化膜を幅10mm、長さ90mmに加工して作製したフィルム状試験片の一側辺部を電子秤上に載せ、他側辺部を折り曲げる方法で、フィルム間が3mmになるまでに電子秤にかかる最大荷重を反発力として、以下の基準で評価した。
○:10g未満
△:10〜30g未満
×:30g以上
上記各実施例及び比較例の組成物を、パターン形成された銅箔基板上にスクリーン印刷で乾燥後の膜厚が20μmになるように全面塗布し、80℃で30分乾燥し、室温まで放冷した。この基板に高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用いて最適露光量でソルダーレジストパターンを露光し、30℃の1wt%Na2CO3水溶液をスプレー圧0.2MPaの条件で60秒間現像を行い、レジストパターンを得た。この基板を、UVコンベア炉にて積算露光量1000mJ/cm2の条件で紫外線照射した後、150℃で60分加熱して硬化した。得られたプリント基板(評価基板)に対して以下のように特性を評価した。
ロジン系フラックスを塗布した評価基板を、予め260℃に設定したはんだ槽に浸漬し、変性アルコールでフラックスを洗浄した後、目視によるレジスト層の膨れ・剥がれについて評価した。判定基準は以下のとおりである。
◎:10秒間浸漬を6回以上繰り返しても剥がれが認められない。
○:10秒間浸漬を3回以上繰り返しても剥がれが認められない。
△:10秒間浸漬を3回以上繰り返すと少し剥がれる。
×:10秒間浸漬を3回以内にレジスト層に膨れ、剥がれがある。
市販品の無電解ニッケルめっき浴及び無電解金めっき浴を用いて、ニッケル0.5μm、金0.03μmの条件でめっきを行い、テープピーリングにより、レジスト層の剥がれの有無やめっきのしみ込みの有無を評価した後、テープピーリングによりレジスト層の剥がれの有無を評価した。判定基準は以下のとおりである。
◎:染み込み、剥がれが見られない。
○:めっき後に少し染み込みが確認されるが、テープピール後は剥がれない。
△:めっき後にほんの僅かしみ込みが見られ、テープピール後に剥がれも見られる。
×:めっき後に剥がれが有る。
銅箔基板に代えてライン/スペース=50/50μmのクシ型電極パターンを用い、上記の条件で評価基板を作製し、このクシ型電極にDC10Vのバイアス電圧を印加し、130℃、85%R.H.にて100時間後の絶縁抵抗値を槽内で測定した。測定電圧はDC10Vで行った。
評価基板を10wt%NaOH水溶液に50℃で30分間浸漬し、染み込みや塗膜の溶け出し、さらにテープビールによる剥がれを確認した。判定基準は以下のとおり。
○:染み込み、溶け出し、剥がれなし。
△:染み込み、溶け出し、もしくは剥がれが少し確認される。
×:染み込み、溶け出し、もしくは剥がれが大きく確認される。
実施例5及び比較例1のソルダーレジスト用光硬化性熱硬化性樹脂組成物をそれぞれメチルエチルケトンで適宜希釈した後、アプリケーターを用いて、乾燥後の膜厚が20μmになるようにPETフィルム(東レ(株)製 FB−50:16μm)に塗布し、80℃で30分乾燥させ、ドライフィルムを得た。
回路形成された基板をバフ研磨した後、上記方法にて作製したドライフィルムを、真空ラミネーター((株)名機製作所製 MVLP−500)を用いて加圧度:0.8MPa、70℃、1分、真空度:133.3Paの条件で加熱ラミネートして、未露光のソルダーレジスト層を有する基板(未露光の基板)を得た。
評価結果を表2及び表3に示す。
一方、感光性樹脂A’−1を用いた比較例1の場合、はんだ耐熱、無電解金めっき耐性については良好な結果が得られたが本発明が目的としている柔軟性が劣っていた。さらに、比較例2、比較例3においては、用いた感光性樹脂A’−2、A’−3は線状のカルボキシル基含有感光性樹脂であるが、二重結合当量が小さく、柔軟性が劣り、また、はんだ耐熱性も得ることができなかった。
Claims (12)
- 1分子中に2個以上のエポキシ基と1個以上の2級ヒドロキシル基とを有するエポキシ樹脂(a)の2級ヒドロキシル基に対し、1分子中に1個以上のイソシアネート基と1個以上のラジカル重合性二重結合とを有する化合物(b)を反応させ、次いで反応生成物であるエポキシ樹脂(a’)のエポキシ基に対し、1分子中に、エポキシ基と反応し得る官能基を1個以上と、1個以上の1級ヒドロキシル基とを有する化合物(c)を反応させ、その反応生成物に対し、多塩基酸無水物(d)を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂(A)と、光重合開始剤(B)と、熱硬化性化合物(C)とを含むことを特徴とする光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- 前記カルボキシル基含有感光性樹脂(A)の中間物質であるエポキシ樹脂(a’)が、前記エポキシ樹脂(a)と前記化合物(b)の反応後にさらに、そのエポキシ基の一部に対し、エポキシ基と反応し得る官能基を1分子中に2個以上有する化合物(e)を反応させて鎖延長させた反応生成物であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- 前記カルボキシル基含有感光性樹脂(A)の合成に使用する多塩基酸無水物(d)が、2個以上の酸無水物基を有する化合物、三塩基酸一無水物及び二塩基酸無水物よりなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- 前記カルボキシル基含有感光性樹脂(A)の合成に使用する化合物(c)の有するエポキシ基と反応し得る官能基が、フェノール性ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- 前記カルボキシル基含有感光性樹脂(A)の合成に使用する化合物(e)の有するエポキシ基と反応し得る官能基が、フェノール性ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基である請求項2乃至4のいずれか一項に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- 前記光重合開始剤(B)が、下記一般式(II)で表されるオキシムエステル系光重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- 前記熱硬化性化合物(C)がエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- 前記熱硬化性化合物(C)がビフェニル構造を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- 前記請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物を、キャリアフィルムに塗布・乾燥させて得られるドライフィルム。
- 前記光硬化性熱硬化性樹脂組成物の層上に、剥離可能なカバーフィルムを更に有してなる請求項9に記載のドライフィルム。
- 前記請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物、又は前記請求項9又は10に記載のドライフィルムを、活性エネルギー線照射及び加熱により硬化させることにより得られた硬化物。
- 所定の回路パターンの導体層を有する回路基板上に永久保護膜として、前記請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物、又は前記請求項9又は10に記載のドライフィルムにより形成された硬化皮膜を有することを特徴とするプリント配線板。
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