JP5337545B2 - 三次元形状造形物の製造方法およびそれから得られる三次元形状造形物 - Google Patents
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Description
(i)造形プレート上に設けた粉末層の所定箇所に光ビーム(例えばレーザ光のような指向性エネルギービーム)を照射して前記所定箇所の粉末を焼結又は溶融固化させて固化層を形成する工程、および
(ii)得られた固化層の上に新たな粉末層を形成し、前記新たな粉末層の所定箇所に光ビームを照射して更なる固化層を形成する工程
を繰り返して行う三次元形状造形物の製造方法であって、
造形プレートと固化層との硬度差が、ビッカース硬度Hvで0〜400となるようにすることを特徴とする、三次元形状造形物の製造方法が提供される。
)。
まず、本発明の製造方法の前提となる粉末焼結積層法について説明する。図1,図3および図4には、粉末焼結積層法を実施できる光造形複合加工機1の機能および構成が示されている。光造形複合加工機1は、「金属粉末および樹脂粉末などの粉末を所定の厚みで敷くことによって粉末層を形成する粉末層形成手段2」と「外周が壁27で囲まれた造形タンク29内においてシリンダー駆動で上下に昇降する造形テーブル20」と「造形テーブル20上に配され造形物の土台となる造形プレート21」と「光ビームLを任意の位置に照射する光ビーム照射手段3」と「造形物の周囲を削る切削手段4」とを主として備えている。粉末層形成手段2は、図1に示すように、「外周が壁26で囲まれた粉末材料タンク28内においてシリンダー駆動で上下に昇降する粉末テーブル25」と「造形プレート上に粉末層22を形成するためのスキージング用ブレード23」とを主として有して成る。光ビーム照射手段3は、図3および図4に示すように、「光ビームLを発する光ビーム発振器30」と「光ビームLを粉末層22の上にスキャニング(走査)するガルバノミラー31(スキャン光学系)」とを主として有して成る。必要に応じて、光ビーム照射手段3には、光ビームスポットの形状を補正するビーム形状補正手段(例えば一対のシリンドリカルレンズと、かかるレンズを光ビームの軸線回りに回転させる回転駆動機構とを有して成る手段)やfθレンズなどが具備されている。切削手段4は、「造形物の周囲を削るミーリングヘッド40」と「ミーリングヘッド40を切削箇所へと移動させるXY駆動機構41」とを主として有して成る(図3および図4参照)。
本発明の製造方法は、上述した粉末焼結積層法につき、特に、光ビーム照射に起因した“焼き入れ現象”に着目している。より具体的には、本発明では、造形物の製造に際して、“焼き入れ”が生じないようにしているか、あるいは、そのような“焼き入れ”が入ったとしても、それを減じるようにしている。
「焼きの入らない材質を使用する態様」の概念を図7に示す。図示するように、造形プレートおよび粉末層が光ビームの照射によって焼きの入らない材質から成っていると共に、造形プレートと粉末層との硬度差がビッカース硬度Hvで0〜500となっている。かかる態様では、造形プレートおよび粉末層の双方が、固化層形成時に照射される光ビームによって焼きが入らないので、固化層形成の前後でそれらの硬度が実質的に変化しない。そして、造形プレートと粉末層とは、そもそも硬度差がビッカース硬度Hvで0〜500となっているので、最終的には造形プレートと固化層との硬度差がビッカース硬度Hvで0〜500となり得る。
「焼き鈍し処理を行う態様」の概念を図9に示す。造形プレートおよび/または粉末層が光ビーム照射に起因して焼きの入る材質から成っており、固化層の形成に際して造形プレートおよび/または粉末層に対して焼きが入ってしまった場合、図示するように、その焼きが入った箇所を光ビームによって焼き鈍し処理する。換言すれば、造形プレートおよび/または粉末層が、固化層形成時に照射される光ビームに起因して焼きの入ってしまった際、その“焼き入れ”により硬度が高くなってしまった箇所(以後では「焼き入れ箇所」とも称す)に対して焼き鈍し処理を行う。一般的には、造形プレートと造形物との界面近傍、特には造形プレートの表面部分に焼きが入ることが多いので、その部分に対して焼き鈍し処理を行う(造形プレート表面に形成される“焼き入れ箇所”については、「図8の(b)の硬度が増加している部分」を参照のこと)。かかる焼き鈍し処理を行うと、焼き入れ箇所が軟らかくなるので、最終的には造形プレートと固化層との硬度差がビッカース硬度Hvで0〜500となり得る。
「焼き入れが生じない条件で固化層形成を行う態様」を図11に示す。図示するように、固化層の形成(即ち、本発明の製造方法の工程(i)および工程(ii))を600〜1000℃程度の高温雰囲気下、好ましくは800〜1000℃程度の高温雰囲気下で実施する。かかる態様では、固化層形成に際して周辺雰囲気の温度が非常に高いので、固化層形成に際して、光ビームの照射箇所が“急加熱・急速冷却”の状態とならない。従って、光ビームの照射箇所に対して焼きが入ることがなく、最終的には造形プレートと固化層との硬度差もビッカース硬度Hvで0〜400となり得る(造形プレートと粉末層との硬度差がビッカース硬度Hvで0〜400となっている場合を想定している)。換言すれば、かかる態様では、照射エネルギー密度の小さい光ビームでもって固化層形成が可能であるので、照射箇所が“急加熱・急速冷却”の状態とならず、“焼き入れ”が回避される。具体的には0.5〜2.5J/mm2程度の小さい照射エネルギー密度の光ビームでもって固化層の形成、特に、最下層に相当する第1層目の固化層の形成を行う。尚、本明細書において照射エネルギー密度Eとは、以下の式で表される:
E=P/(δ×v)
E[J/mm2]:照射エネルギー密度
P[W]:出力
δ[mm]:光ビームの走査ピッチ
v[mm/s]:光ビームの走査速度
2 粉末層形成手段
3 光ビーム照射手段
4 切削手段
19 粉末/粉末層(例えば金属粉末/金属粉末層または樹脂粉末/樹脂粉末層)
20 造形テーブル
21 造形プレート
22 粉末層(例えば金属粉末層または樹脂粉末層)
23 スキージング用ブレード
24 固化層(例えば焼結層または硬化層)またはそれから得られる三次元形状造形物
25 粉末テーブル
26 粉末材料タンクの壁部分
27 造形タンクの壁部分
28 粉末材料タンク
29 造形タンク
30 光ビーム発振器
31 ガルバノミラー
32 反射ミラー
33 集光レンズ
40 ミーリングヘッド
41 XY駆動機構
41a X軸駆動部
41b Y軸駆動部
42 ツールマガジン
50 チャンバー
52 光透過窓
L 固化層の形成のための光ビーム
L’焼き鈍し処理のための光ビーム
Claims (5)
- (i)造形プレート上に設けた粉末層の所定箇所に光ビームを照射して前記所定箇所の粉末を焼結又は溶融固化させて固化層を形成する工程、および
(ii)得られた固化層の上に新たな粉末層を形成し、前記新たな粉末層の所定箇所に光ビームを照射して更なる固化層を形成する工程
を繰り返して行う三次元形状造形物の製造方法であって、
造形プレートおよび粉末層は前記光ビームの照射によって焼きの入らない材質から成っており、
造形プレートの材質が炭素含有量0〜0.3質量%の鉄系材料から成り、
造形プレートと固化層との硬度差が、ビッカース硬度Hvで0〜100となることを特徴とする、三次元形状造形物の製造方法。 - 前記造形プレートの材質がオーステナイト系ステンレス鋼またはフェライト系ステンレス鋼から成ることを特徴とする、請求項1に記載の三次元形状造形物の製造方法。
- 前記造形プレートの材質がオーステナイト系ステンレス鋼から成ることを特徴とする、請求項1または2に記載の三次元形状造形物の製造方法。
- 粉末層が、少なくとも鉄粉末とニッケル粉末とを含んで成る混合粉末の粉末層であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法で得られた三次元形状造形物であって、
三次元形状造形物が造形プレートと一体化しており、造形プレートと三次元形状造形物との硬度差がビッカース硬度Hvで0〜100となっていることを特徴とする三次元形状造形物。
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