JP5335635B2 - 電子看板 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイに広告を表示する電子看板に係り、特に、当該フラットパネルディスプレイの表示面を均一に冷却する技術に関する。
近年、液晶ディスプレイを備え、この液晶ディスプレイに映像や文字等の広告情報を表示する電子看板(「デジタルサイネージ」とも称される)が知られている。また、電子看板を街頭等の屋外で使用可能にすべく、液晶ディスプレイを筐体に密閉して風雨やダストから保護したものが知られている。このように液晶ディスプレイを筐体に密閉した場合には、筐体の内部から外部へ熱が逃げなくなるため、液晶ディスプレイを自然空冷することができなくなる。そこで従来では、液晶ディスプレイを空冷する空冷手段を筐体に内蔵し、液晶ディスプレイを強制空冷している(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−308726号公報
しかしながら、近年の液晶ディスプレイの大型化及び高輝度化に伴い、液晶ディスプレイの発熱量が増大しているため、液晶ディスプレイの温度が高くなり易く、このため、液晶の本来の機能が低下し、液晶ディスプレイの表示面に画像を表示することができなくなるという現象(いわゆる、ブラックアウト)が生じてしまう。
特に、液晶ディスプレイの表示面の一端部から他端部にかけて冷却風が流れるように風路を形成した場合には、冷却風が出口に向かう過程で液晶パネルの発熱により空気温度が上昇するため冷却風の出口に相当する他端部で比較的温度が高くなり、この他端部の部位でブラックアウトが発生する。
このような表示面での冷却むらは、液晶ディスプレイに限らず、他の平面型ディスプレイでも問題になる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、平面型ディスプレイの表示面の冷却むら抑制することができる電子看板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、平面型ディスプレイを筐体に納め、前記筐体に前記平面型ディスプレイの表示面と対向する位置に透明板を設け、前記透明板を通して前記表示面を外側から視認可能にした電子看板において、前記表示面と前記透明板の間に前記表示面の端部から他端部にかけて冷却風を流す隙間を設け、この隙間を前記端部から前記他端部にかけて狭くしたことを特徴とする。
また本発明は、上記電子看板において、前記表示面の隙間の基準幅を求め、前記端部と前記他端部の間に設定した基準位置での幅を前記基準幅とし、前記他端部の幅が前記基準幅より狭くなるように前記基準位置を中心に前記透明板を傾けたことを特徴とする。
また本発明は、上記電子看板において、前記基準位置を、前記端部と前記他端部との中間位置から前記他端部の間に設定し、前記透明板を0.05°以上0.3°以下の範囲で傾斜させたことを特徴とする。
また本発明は、上記電子看板において、縦長の前記平面型ディスプレイを前記筐体内に立てた状態で納め、前記冷却風を前記表示面の下端部から上端部に向けて流したことを特徴とする。
また本発明は、上記電子看板において、前記平面型ディスプレイを前記筐体内の密封空間内に配置し、前記密封空間内に前記平面型ディスプレイの表示面側の前記隙間と背面側とを空気が循環する循環流路を設け、当該循環流路を循環する空気から熱を回収し前記密封空間の外に放出するための熱交換器を備えることを特徴とする。
また本発明は、上記電子看板において、前記循環流路の背面側に鉛直下方に向けて空気を流す循環用ファンを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、電子看板において、表示面と透明板の間に当該表示面の端部から他端部に向けて冷却風を流す隙間を設け、この隙間を端部から他端部にかけて狭くする構成としたため、他端部での冷却能力が高められて端部と他端部との間の温度差が小さくなる。これにより、表示面の冷却むらを抑えて、表示面全体を良好に冷却することができる。
本発明の実施形態に係る電子看板の外観構成を示す斜視図である。 電子看板の縦断面の一部を省略して示す図である。 看板本体の横断面図である。 液晶ディスプレイの上端部付近の筐体内の構造を示す拡大図である。 液晶ディスプレイの下端部付近の筐体内の構造を示す拡大図である。 表示面側の隙間の幅と温度分布との関係の説明図である。 ガラス板の傾斜角度と当該傾斜の基準位置とを示す模式図である。 表示面側の隙間の出口と入口との間の略中間に基準位置を設定しガラス板の傾斜角度を可変させたときの出口−入口間の温度差ΔTと、液晶ディスプレイの表示面の最大温度とを示す図である。 図8において循環用ファンの風量を強めた場合の結果を示す図である。 基準位置と液晶ディスプレイの表示面の最大温度との関係を示す図であり、(A)はガラス板の傾斜角度θを0.2°に固定し基準位置の設定位置を可変したときの最大温度を示し、(B)は(A)における基準位置の各設定位置を示す。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は電子看板1の外観構成を示す斜視図である。
この図に示すように、電子看板1は、扁平な直方体状の外観を呈した看板本体2と、この看板本体2を支持する土台4と、看板本体2の内部を冷却する冷却ユニット6とを備えている。
看板本体2は、高さが2メートル、幅が1メートル程度の縦長の扁平な直方体状の筐体8を有し、その内部に液晶ディスプレイ10が表示面11を正面に向けて納められている。この表示面11に対向する筐体8の正面は大きく開口し、その開口9には内部を視認可能に透明な硬質のガラス板12が嵌め込まれており、このガラス板12を通じて表示面11の全体を視認可能に構成されている。この表示面11には、各種映像や文字情報が表示され可変表示型の広告媒体として用いられる。また、看板本体2は、ガラス板12と筐体8の間にパッキンが配置されるなど密封構造を成し、街頭等の屋外での使用に耐える構造とされている。
土台4は、矩形枠状に組まれたフレーム枠14と、このフレーム枠14を支持する左右一対の支持脚16とを備え、フレーム枠14の枠内に看板本体2が嵌め込み固定されている。冷却ユニット6は、後述する冷凍サイクル40(図2)を内蔵したユニットケース18を備え、看板本体2の下端部側に配置されている。冷却ユニット6の冷凍サイクル40による冷風によって看板本体2の内部、特に、液晶ディスプレイ10が冷却される。
図2は電子看板1の縦断面の一部を省略して示す図であり、図3は看板本体2の横断面図である。
看板本体2が備える筐体8の内部には、図2及び図3に示すように、基板取付板20が設けられ、この基板取付板20により正面側空間21Aと背面側空間21Bとに仕切られており、正面側空間21Aには上記液晶ディスプレイ10が配置されている。また、基板取付板20には背面側空間21Bに臨む面に各種回路が設けられている。これらの回路には、例えば、液晶ディスプレイ10の表示等を制御する表示制御回路や、当該液晶ディスプレイ10に表示する映像や静止画像等から成る広告情報を外部から取得し保持する記憶回路、冷却ユニット6を駆動する冷却制御回路等が含まれている。
液晶ディスプレイ10は、平面型ディスプレイであり、表示パネル22を備える。この表示パネル22には用途に応じて種々の形状のものが採用できる。本実施形態の液晶ディスプレイ10では、表示パネル22が縦長の長方形とされている。この液晶ディスプレイ10は、筐体8の正面側空間21Aに形成した密封空間28内に、周囲に空気が循環する循環流路30を設けて固定されている。
循環流路30は、図2に示すように、密封空間28と液晶ディスプレイ10の間の隙間30A〜30Dから構成される。すなわち、正面側空間21Aの密封空間28には、表示パネル22の表示面11とガラス板12の問に隙間30Aが形成され、表示パネル22の上端部22Aとの間に隙間30Bが形成され、液晶ディスプレイ10の裏面との間に隙間30Cが形成され、表示パネル22の下端部22Bとの問に隙間30Dが形成されている。これらの隙間30A〜30Dは、表示パネル22の周囲でこの順に環状に繋がっており、表示パネル22を取り巻いている。上記ガラス板12は、その上端部の正面側への突出量(すなわち隙間30Aの上端部22A側の幅δ(図4))が筐体8に設けたスペーサ60により調整可能にされている。
このような循環流路30を形成することにより、表示パネル22の表示面11側の部分で発生した熱は、循環流路30を通ることで、表示パネル22の裏面側へ効率良く移動する。液晶ディスプレイ10の裏面には、表示面11側で発生した熱を回収する冷凍サイクル40が設けられている。
冷凍サイクル40は、図2に示すように、蒸発器42と、この蒸発器42の下側に配置された圧縮機44、凝縮器46及び膨張弁48とを有し、蒸発器42によって熱を回収し、回収した熱を凝縮器46によって放出する。すなわち、蒸発器42は、表示パネル22の下端部22B近傍の位置にて裏面側の隙間30C内に設置されており、循環流路30を流れる空気から熱を回収する。また、圧縮機44、凝縮器46及び膨張弁48は、それぞれ筐体8の下部であって密封空間28の外に配置されており、凝縮器46は筐体8に設けた例えば通気孔に面して配置され、蒸発器42によって回収された熱を通気孔を通じて外へ放出する。
係る構成により、表示パネル22で発生した熱が循環流路30の空気の循環の過程において蒸発器42によって効率良く回収され凝縮器46から効率良く筐体8に設けた通気孔を通じて外へ放出され、これにより、液晶ディスプレイ10が冷却される。なお、冷凍サイクル40に代えて循環流路30に沿って流れる空気との間で熱交換可能な他の熱交換手段を採用してもよい。
上記循環流路30には、図2に示すように、当該循環流路30内で空気を循環させて冷却風を生じさせる循環用ファン50が設けられている。循環用ファン50は、循環流路30のうち、液晶ディスプレイ10の背面側の隙間30Cの表示パネル22の上端部22A近傍の位置と、蒸発器42の入口との2カ所に配置される。図示は省略するが、それぞれの箇所では複数の循環用ファン50が流路の断面内(同一水平面内)に並列に配置されている。これら循環用ファン50は、基板取付板20に設けられた制御回路(不図示)により駆動制御される。
背面側に設けた各循環用ファン50は、循環流路30に沿って実線矢印Aの方向へ冷却風を循環させる。すなわち、循環用ファン50が駆動することにより、表示面11側の隙間30A内を冷却風は、鉛直方向において隙間30Aの下端部の入口30A−2から上端部の出口30A−1に向けて流れ、そして当該隙間30Aの出口30A−1から表示パネル22の上端部22A側の隙間30Bを通って裏面側の隙間30Cへ流れる。この隙間30C内に流れ込んだ冷却風は、鉛直方向において上から下へ流れ、蒸発器42を通過し、表示パネル22の下端部22B側の隙間30Dを通って表示面11側の隙間30Aへと戻る。
冷凍サイクル40は、液晶ディスプレイ10の発熱Wa(単位W)と、日射による発熱Wb(単位W)とが生じた場合でも、液晶ディスプレイ10の表示パネル22の温度を目標温度T(単位℃)以下に維持できる冷却能力に設計されている。この目標温度Tは表示パネル22でブラックアウトが生じ得る温度(例えば65℃)よりも所定温度だけ低い温度(例えば60℃)に設定されている。また、この電子看板1は、日射が強く冷却能力が不足する場合(表示パネル22の温度が目標温度T以下にならない場合)には、表示パネル22の輝度を低下させる機能も備えている。
ところで、循環流路30の表示面11側の隙間30Aにおいては、上述の通り、下から上に向かって冷却風が流れるため、表示面11を通過する過程で冷却風が温まり、当該隙間30Aの出口30A−1(図2、図4)が位置する表示パネル22の上端部22Aでは、下端部22Bに比べて温度が高くなる傾向がある。特に、日射による発熱によっては、表示パネル22の上端部22Aだけがブラックアウトを生じる温度を超える場合がある。そこで、冷凍サイクル40の冷却能力を更に高めて対策を講じると冷凍サイクル40が高コスト化し、また、装置の大型化も招く。また、表示パネル22の上端部22Aの温度が目標温度Tを超えないように表示パネル22の輝度を低下させてしまうと、日射下での視認性が低下し過ぎてしまう。
そこで本実施形態では、循環流路30の隙間30Cにおいて、当該隙間30Aの入口30A−2(図2、図5)の冷却能力の余剰分を、出口30A−1に振り分ける構成としている。
図6は循環流路30の隙間30Aと温度分布の関係を示す図であり、図6(A)は循環流路30と液晶ディスプレイ10を模式的に示し、図6(B)は隙間30Aの温度分布を示す図である。
図6(A)に示すように、液晶ディスプレイ10の表示面11側の隙間30Aにおいては、入口30A−2から出口30A−1にかけて漸次狭くなるように構成されている。具体的には、図4に示すように、正面側空間21Aの上部にガラス板12の上端部の突出量を調整する突出量調整自在なスペーサ60を設け、このスペーサ60の突出量を調整することでガラス板12の上端部の正面側への突出量を可変して当該ガラス板12を傾斜させ、隙間30Aの出口30A−1の幅Fを入口30A−2に対して狭めている。
このように隙間30Aを構成することで、隙間30Aを出口30A−1から入口30A−2にかけて一様な幅とした場合に比べて、出口30A−1と入口30A−2付近の液晶ディスプレイ10の温度差を小さくできる。
詳述すると、隙間30Aの出口30A−1付近の液晶ディスプレイ10の温度をT’out、入口30A−2付近の液晶ディスプレイ10の温度をT’inと表記し、また、ガラス板12を傾斜させない状態、すなわち、隙間30Aを出口30A−1から入口30A−2にかけて一様な幅としたときの出口30A−1付近の液晶ディスプレイ10の温度をTout、入口30A−2付近の液晶ディスプレイ10の温度をTinと表記すると、図6(B)に示すように、ガラス板12が傾斜して出口30A−1の幅δが狭まるほど、出口30A−1付近の液晶ディスプレイ10の温度が低くなり、また入口30A−2付近の液晶ディスプレイ10の温度が上がる。すなわち、入口30A−2付近の冷却能力が出口30A−1付近に振り分けられることとなり、液晶ディスプレイ10の表示面11での冷却むらが抑制される。
隙間30Aを入口30A−2から出口30A−1にかけて漸次狭くするほど、入口30A−2と出口30A−1の温度差ΔTが小さくなる理由は、Qを熱量、Sを隙間30Aの断面積、hを熱伝達率と表記した場合に、
Q=hSΔT (式1)
の関係式から説明できる。
なお、熱伝達率hは、Prをプラントル数、Reをレイノルズ数、kを冷却風の熱伝導率とした場合に、
h=0.664Pr1/3kRe1/2 (式2)
と表記され、また、レイノルズ数Reは、uを隙間30Aを流れる冷却風の流速、νを動粘性係数、Gを隙間30Aの幅とした場合に、
Re=uG/ν (式3)
と表記される。
出口30A−1が入口30A−2よりも狭まるようにガラス板12を表示面11に対して傾斜させた場合、例えば図6(A)に示す例では、冷却風の流れの進行方向に沿って幅Gが入口30A−2の幅Fから出口30A−1の幅δに漸次狭まることから、ガラス板12と表示面11とを平行にした場合よりも冷却風の流速が大きくなるので、上記(式2)及び(式3)から熱伝達率hが大きくなる。このとき、入口30A−2から出口30A−1にかけて冷却風が流れる過程において当該冷却風が吸収する熱量Qは、ガラス板12が傾斜した場合と、そうでない場合とで同じであるから、上記(式1)により、ガラス板12が傾斜した方が出口30A−1と入口30A−2の温度差ΔTが小さくなる。
したがって、ガラス板12が傾斜し出口30A−1の幅δが狭まることで、当該出口30A−1の冷却能力が高められるため、当該出口30A−1が位置する液晶ディスプレイ10の上端部22Aの温度を低下させブラックアウトの発生が抑えられる。
このとき、表示面11側の隙間30Aの出口30A−1側では、幅δが狭まることで当該隙間30Aを流れる冷却風の圧力損失が増加するものの、上述したように、当該隙間30Aにおいては、冷却風を鉛直方向の下から上に向けて流し、また、流路抵抗が小さくなる背面側の隙間30Cの入口位置に循環用ファン50を配置していることから、ガラス板12を傾斜させたことによる圧力損失の増加を十分に補償し、循環流路30に効率よく冷却風を循環させることができる。
ここで、ガラス板12の傾斜の基点である基準位置Pを、図7(A)に示すように、出口30A−1の近くに設定した場合、傾斜角度θが大きいときには入口30A−2の幅δが広くなり過ぎて当該入口30A−2での冷却能力も不足する。また、基準位置Pを、図7(B)、(C)に示すように、入口30A−2の近くに設定した場合、傾斜角度θが大きいときには、出口30A−1の幅δが小さくなり過ぎて圧力損失が過大となり冷却能力の低下に転じる。このように、基準位置P及び角度θと、出口30A−1及び入口30A−2の冷却能力との間には相関関係がある。以下、この点について説明する。
図8は、隙間30Aの出口30A−1と入口30A−2との間の略中間に基準位置Pを設定しガラス板12の傾斜角度θを可変させたときの温度差ΔTと、液晶ディスプレイ10の表示面11の最大温度とを示す図である。なお、このデータは、外気温が最大40℃、液晶ディスプレイ10の発熱Waが約1.45kW、日射の熱量Wbが最大800W/平方メートル、冷凍サイクル40の冷却能力が約2.1kWのときのデータである。
この図に示すように、傾斜角度θが0.5°の場合、傾斜無(傾斜角度θ=0°)のときと比べて温度差ΔTは小さくなるものの、出口30A−1或いは入口30A−2で最大温度が高くなる。また、傾斜角度θが1°に至ると、液晶ディスプレイ10の最大温度がブラックアウトを生じ得る温度(65℃)を超えることが分かる。
これに対して、傾斜角度θを0.3°以下とした場合には、液晶ディスプレイ10の最大温度を傾斜無しの場合よりも低くでき、また、温度差ΔTも小さくできることから、液晶ディスプレイ10の表示面11が全体的にむらなく冷却されていることが分かる。
図9は、図8の結果を得た電子看板1において、隙間30Cに設けた循環用ファン50の能力(風量)を高めて冷却能力を上げた場合を示す図である。
この図に示されるように、循環用ファン50の能力を高めた場合でも、傾斜角度θが0.3°よりも大きくなると、ガラス板12を傾斜させないときよりも液晶ディスプレイ10の最大温度が高くなることが分かる。
図10は、基準位置Pと液晶ディスプレイ10の表示面11の最大温度との関係を示す図であり、(A)はガラス板12の傾斜角度θを0.2°に固定し基準位置Pの設定位置を可変したときの最大温度を示し、(B)は(A)における基準位置Pの各設定位置を示す。
傾斜角度θを0.3°以下とした場合に、液晶ディスプレイ10の最大温度が下がり、かつ、温度差ΔTが小さくなるという傾向は、上述の通り、傾斜の基点(以下、基準位置Pと言う)を、液晶ディスプレイ10の表示パネル22の高さ方向のどの位置に設定したかによって変わる。
すなわち、図10に示すように、同一の傾斜角度θにおいては、基準位置Pを、隙間30Aの出口30A−1から入口30A−2にかけて移動させるほど、液晶最大温度が順次低下することが分かる。この液晶最大温度の低下傾向は、基準位置Pが出口30A−1から3L/4(ただし、Lは表示パネル22(表示面11)の高さ)に至るまで見られる。すなわち、基準位置Pを出口30A−1から0〜3L/4の範囲に設定することで、表示面11をブラックアウトが発生しない温度に維持できることとなる。
なお、係る傾向がみられる傾斜角度θの下限値は約0.05°である。
すなわち、電子看板1においては、基準位置Pを出口30A−1から0〜3L/4の範囲に設定し、この基準位置Pでの隙間30Aの幅を上記基準幅Eとし、この基準位置Pを中心に、ガラス板12を出口30A−1が狭くなるように、傾斜角度θを0.05°≦θ≦0.3°の範囲で傾斜させることで、液晶ディスプレイ10の表示面11での冷却むらを抑え、また、ガラス板12を傾斜させないときよりも表示面11の温度を全体的に下げることができる電子看板1が簡単に得られることとなる。
このように、本実施形態によれば、液晶ディスプレイ10の表示面11とガラス板12の間に表示面11の下端部22Bから上端部22Aにかけて冷却風を流す隙間30Aを設け、この隙間30Aを下端部22Bから上端部22Aにかけて漸次狭くする構成とした。
この構成により、下端部22Bの冷却能力が上端部22Aに振り分けられて、当該上端部22Aでの温度を低くし、下端部22Bと上端部22Aとの温度差ΔTを小さくできる。この結果、表示面11での冷却風による冷却むらを良好に抑制できる。
また本実施形態によれば、表示面11の隙間30Aの基準幅Eを求め、下端部22Bと上端部22Aの間の基準位置Pの幅を基準幅Eとし、上端部22Aの幅δが基準幅Eよりも狭くなるように基準位置Pを中心にガラス板12を傾ける構成とした。
この構成により、上端部22Aでの隙間30Aの幅δが確実に基準幅Eよりも狭められるため、下端部22Bの冷却能力の余剰分で当該上端部22Aでの冷却能力の不足分を確実に補い、当該上端部22Aでの温度を低めることができる。
また本実施形態によれば、基準位置Pを、下端部22Bと上端部22Aとの中間位置(L/2)よりも下端部22Bよりの間に設定し、この基準位置Pを中心にガラス板12を0.05°以上0.3°以下の範囲で傾斜させる構成とした。
これにより、ガラス板12を傾斜させないときに比べて確実に下端部22Bと上端部22Aとの温度差ΔTを小さくし、また、液晶ディスプレイ10の表示面11の最大温度を良好に下げることができる。これにより、上端部22Aでのブラックアウトを確実に防止することができる。
また本実施形態によれば、縦長の液晶ディスプレイ10を筐体8内に立てた状態で納め、冷却風を表示面11の下端部22Bから上端部22Aに向けて流す構成とした。
この構成によれば、屋外設置時の日射の影響などで上端部22Aに溜まり易い熱気を効率良く表示面11側から排出することができ、当該表示面11の上端部22Aでのブラックアウトを防止することができる。
また本実施形態によれば、液晶ディスプレイ10を筐体8内の密封空間28内に配置し、密封空間28内に液晶ディスプレイ10の表示面11側の隙間30Aと背面側とを空気が循環する循環流路30を設け、当該循環流路30を循環する空気から熱を回収し密封空間28の外に放出するための蒸発器42を備える構成とした。
この構成によれば、循環流路30の中の熱を回収して外部に放出することで単なる空冷に比べて高い冷却能力を得ることができ、大型及び高輝度の液晶ディスプレイ10にも対応することができる。
また本実施形態によれば、循環流路30の背面側に鉛直下方に向けて空気を流す循環用ファン50を設ける構成とした。
この構成によれば、温まって下向きに流れ難い空気を効率良く蒸発器42を通すことができる。
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では、表示面11に対向配置される透明板としてガラス板12を例示したが、内部が視認可能程度に透明な板材であれば任意の材質の板材を用いることができる。
また例えば、ガラス板12を傾けることで、表示面11とガラス板12の間の隙間30Aを下端部22Bよりも上端部22Aで狭くなるようにしたが、これに限らず、ガラス板12の厚みが下端部22Bで厚く上端部22Aで薄くなるように形成し、当該ガラス板12を傾けずに筐体8に設けて上端部22Aでの隙間30Aの幅δを狭くする構成としても良い。
また例えば、上述した実施形態では、液晶ディスプレイ10を密封空間28内に配置し、その周囲に冷却風を循環させる構成としたが、これに限らず、表示面11側の隙間30Aの出口30A−1からでた冷却風を外部に排出してもよい。
また例えば、上述した実施形態では、液晶ディスプレイ10の表示面11の下端部22Bから上端部22Aにかけて冷却風を流す構成としたが、一方向に流す構成であれば、任意の方向に冷却風を流してもよい。
また例えば、上述した実施形態では、平面型ディスプレイに液晶ディスプレイ10を例示したが、本発明は、表示面11をむらなく冷却することが好まし他の平面型ディスプレイ(例えば、有機ELディスプレイやプラズマディスプレイなど)を備えた電子看板にも適用することができる。
1 電子看板
6 冷却ユニット
8 筐体
10 液晶ディスプレイ(平面型ディスプレイ)
11 表示面
12 ガラス板(透明板)
22 表示パネル
22A 上端部(他端部)
22B 下端部(端部)
28 密封空間
30 循環流路
30A−1 入口
30A−2 出口
30A 隙間
40 冷凍サイクル
42 蒸発器(熱交換器)
50 循環用ファン
60 スペーサ
E 基準幅
P 基準位置
T 目標温度
ΔT 温度差

Claims (6)

  1. 平面型ディスプレイを筐体に納め、前記筐体に前記平面型ディスプレイの表示面と対向する位置に透明板を設け、前記透明板を通して前記表示面を外側から視認可能にした電子看板において、
    前記表示面と前記透明板の間に前記表示面の端部から他端部にかけて冷却風を流す隙間を設け、この隙間を前記端部から前記他端部にかけて狭くしたことを特徴とする電子看板。
  2. 前記表示面の隙間の基準幅を求め、前記端部と前記他端部の間に設定した基準位置での幅を前記基準幅とし、前記他端部の幅が前記基準幅より狭くなるように前記基準位置を中心に前記透明板を傾けたことを特徴とする請求項1に記載の電子看板。
  3. 前記基準位置を、前記端部と前記他端部との中間位置から前記他端部の間に設定し、前記透明板を0.05°以上0.3°以下の範囲で傾斜させたことを特徴とする請求項2に記載の電子看板。
  4. 縦長の前記平面型ディスプレイを前記筐体内に立てた状態で納め、前記冷却風を前記表示面の下端部から上端部に向けて流したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子看板。
  5. 前記平面型ディスプレイを前記筐体内の密封空間内に配置し、前記密封空間内に前記平面型ディスプレイの表示面側の前記隙間と背面側とを空気が循環する循環流路を設け、当該循環流路を循環する空気から熱を回収し前記密封空間の外に放出するための熱交換器を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子看板。
  6. 前記循環流路の背面側に鉛直下方に向けて空気を流す循環用ファンを設けたことを特徴とする請求項5に記載の電子看板。
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