JP5333503B2 - モータ駆動装置 - Google Patents
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Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、暗電流を増加させることなく断線検出を正確に行うことができるモータ駆動装置を提供することにある。
以下、本発明の第1実施例について図1ないし図4を参照して説明する。図1は、例えば車両に搭載され、ファンを回転駆動するモータ駆動装置の構成を示す機能ブロック図である。モータ駆動装置1には、外部の上位制御装置より制御命令が与えられ、その制御命令は、内部の制御回路2を構成する入力処理回路3に入力される。制御命令は、例えば低周波数(100Hz程度)のPWM信号(デューティ信号)として与えられ、入力処理回路3は、上記PWM信号を積分した電圧信号を演算処理回路4に出力する。演算処理回路4は、図示しないが例えば三角波の搬送波を生成する回路を内蔵しており、入力される電圧信号と前記搬送波のレベルとを比較してPWM信号を生成、あるいは、入力される電圧信号に応じてPWM出力信号をデジタル演算にて生成すると、駆動回路5に出力する。
ステップS1において低電流状態が検出されていなければ(無)、通常制御,すなわち、モータ8の通電制御を継続する(ステップS2)。一方、低電流状態が検出されていれば(有)、断線が発生している可能性がある。そこで、続くステップS3において、その時点での制御状態がデューティ100%の連続通電であれば、例えばデューティ90%のPWM制御に強制的に切り替えて(ステップS4)ステップS5に移行する。また、ステップS3における制御状態がPWM制御であれば、そのままステップS5に移行する。
図3(c)は、モータ8に断線が発生している場合であり、発振停止確認期間に低電流判定回路17で検出される電流Imは低下するが、出力電圧Vmは略電源電圧+Bとなる。そして、起電力発生有無確認期間においてPWM制御を停止させれば、出力電圧Vmは起電圧が第2閾値Vth2を下回るため、断線の発生が判定可能となる。
図4(b)は、モータ8の巻線に起電力が発生している場合であり、発振停止確認期間に低電流判定回路17で検出される電流Imは低下するが、デューティ90%でPWM制御を行うと出力電圧Vmに起電圧が重畳されるため、図3(b)と同様に第1閾値Vth1を超える状態となる。そして、起電力発生有無確認期間にPWM制御を停止させると、図3(b)と同様に起電圧が第2閾値Vth2を超えるため、起電力の発生が判定可能となる。図4(c)は、モータ8に断線が発生している場合であり、発振停止確認期間,起電力発生有無確認期間については図3(c)と略同様の変化を示すため、断線の発生が判定可能となる。
加えて、制御回路2は、モータ8に出力される電圧を検出してフィードバック制御によりPWM信号を出力する際に、PWM信号のデューティに下限を設定するので、断線が発生していない正常時に、出力電圧Vmを確実にPWM信号に応じて変化させることができる。
図5ないし図7は第2実施例であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例のモータ駆動装置31は、モータ8をNチャネルMOSFET(駆動用スイッチング素子;T1)32によりローサイド駆動する構成となっている。NチャネルMOSFET32のソースはグランドに接続され、モータ8,ダイオード9,抵抗素子10及びスイッチ11の直列回路の並列回路は、バッテリ6の正側端子とNチャネルMOSFET32のドレインとの間に接続されている。上記ドレイン電位は、出力電圧Vmに相当する。
図8及び図9は第3実施例であり、第1実施例と異なる部分のみ説明する。第3実施例のモータ駆動装置41は、第1実施例のモータ駆動装置1におけるダイオード9に替えて、NチャネルMOSFET(還流経路形成手段,還流用スイッチング素子;T3)42を配置している。そして、制御回路43においては、演算処理回路4の出力信号を、NOTゲート44及び駆動回路(2)45を介してNチャネルMOSFET42のゲートに与え、NチャネルMOSFET42をスイッチング動作させる。
すなわち、同期整流を行っている場合、モータ8の断線が発生していても、出力電圧VmはPWM信号に応じて変化しているように検出される。そこで、第3実施例によれば、検出される通電電流Imが判定閾値Ithを下回ることで断線が発生した可能性がある場合に同期整流動作を停止させることで、断線検出を確実に行うことができる。
図10,図11は第4,第5実施例を示すものである。第4,第5実施例では、第1実施例のハイサイド駆動方式に対応してスナバ回路を配置した構成を示す。図10に示す第4実施例では、ダイオード9に対して並列に、抵抗素子51及びコンデンサ52の直列回路で構成されるスナバ回路53を接続し、図11に示す第5実施例では、スナバ回路53をPチャネルMOSFET7に並列に接続している。
これらにより、断線が発生した場合の検出される出力電圧Vmをより安定させることができる。また、PチャネルMOSFET7がスイッチング動作することによるノイズの発生レベルを低減することもできる。
第1閾値と第2閾値とを、同じ値に設定しても良い。
電流制限素子は抵抗素子10に限ることなく、その他電流源等でも良い。
制御回路2や断線検出回路13の機能を、ソフトウェアによって実現しても良い。
スイッチング素子は、MOSFETに限ることなく、バイポーラトランジスタやIGBTなどでも良い。
デューティ100%で連続通電を行わない場合は、電流検出手段及びステップS1の判断を削除しても良い。
第2実施例のローサイド駆動方式の場合についても、第4実施例と同様にスナバ回路を設けても良い。
Claims (7)
- 電源とグランドとの間に、モータと共に直列接続される駆動用スイッチング素子をPWM(Pulse Width Modulation)制御して、前記モータを駆動するモータ駆動装置において、
前記モータに並列に接続され、前記駆動用スイッチング素子がオフした場合に還流電流を流す経路を形成するための還流経路形成手段と、
この還流経路形成手段に並列に接続される電流制限素子及びスイッチの直列回路と、
前記駆動用スイッチング素子の制御端子にPWM信号を出力する制御回路と、
前記モータと前記駆動用スイッチング素子との共通接続点で検出される出力電圧を第1閾値と比較した結果、前記出力電圧が前記PWM信号に応じた変化をしていないと判定すると、前記PWM信号の出力を停止させると共に前記直列回路のスイッチを閉じて、その状態で検出される前記出力電圧が、第2閾値を交差する変化を示すと断線を判定する断線判定手段とを備えたことを特徴とするモータ制御装置。 - 前記駆動用スイッチング素子を介して前記モータに通電される電流を検出する電流検出手段を備え、
前記断線判定手段は、前記制御回路が前記モータに連続通電を行っている場合は、前記電流検出手段により検出される電流が所定の判定閾値を下回ったか否かを判定し、前記判定閾値を下回っていると、前記PWM信号のデューティを100%未満に設定した状態で、前記出力電圧を前記第1閾値と比較することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。 - 前記還流経路形成手段は、前記モータに並列に接続される還流用スイッチング素子を有し、
前記制御回路は、前記駆動用スイッチング素子がオフする期間に前記還流用スイッチング素子をオンするように制御し、前記断線判定手段が前記電流検出手段により検出される電流が前記判定閾値を下回ったと判定すると、前記還流用スイッチング素子の動作を停止させることを特徴とする請求項2記載のモータ制御装置。 - 前記制御回路は、前記モータに出力される電圧を検出してフィードバック制御により前記PWM信号を出力する際に、前記PWM信号のデューティに下限を設定することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のモータ制御装置。
- 前記モータ又は前記駆動用スイッチング素子に並列に接続されるスナバ回路を備えたことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載のモータ制御装置。
- 前記モータをハイサイド駆動する構成において、
前記断線判定手段は、前記第2閾値を前記第1閾値以下に設定することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のモータ制御装置。 - 前記モータをローサイド駆動する構成において、
前記断線判定手段は、前記第2閾値を前記第1閾値以上に設定することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のモータ制御装置。
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