図1を用いて、本技術の一実施の形態に係るシステム概要を説明する。半径数m乃至数十m程度のエリアに対してワンセグ放送を行うローカル放送装置100は、例えば各種店舗や商店街、教室、イベント会場などに設置される。各種店舗では、特売情報の放送や、クーポンの配布などに用いられ、教室では試験問題や教材の配布などに用いられ、イベント会場ではイベントの告知放送などに用いられることが期待されている。
ローカル放送装置100が放送したTV放送波は、例えばワンセグ受信機能付きの携帯電話機であるTV受信機能付携帯端末200(図1では200a乃至200c。以下、簡単に携帯端末とも呼ぶ。)により受信される。本実施の形態では、このような携帯端末を専用の検査装置(又は計測装置)の代わりに検査装置として用いる。例えば、各種店舗では店舗の従業員など、イベント会場では主催者側の従業員や参加者、教室などでは教員や生徒又は学生が保有する携帯端末200を活用する。
ローカル放送装置100は、例えばルータ300などに有線又は無線で接続されており、当該ルータ300を介してサーバ400と接続される。このサーバ400は、例えば店舗などのデータを管理するサーバであって、例えばローカル放送装置100から放送すべきコンテンツ・データやローカル放送装置100において処理されるデータ(例えば受信状況データ)を保持する場合もある。ルータ300には、その他店舗などの管理者の端末装置なども接続される場合もある。
さらにローカル放送装置100は、ルータ300に接続される例えばインターネットやVPN(Virtual Private Network)その他のネットワークを介して管理サーバ(図示せず)に接続される場合もある。例えば、店舗がチェーンストアのような場合には、本部の管理サーバが、各地の店舗に配置されているローカル放送装置100に、当該ローカル放送装置100から放送すべきコンテンツ・データを定期的に又は随時送るような構成が採用される場合もある。
なお、本実施の形態では以下で述べるように、携帯端末200は、ローカル放送装置100に対し放送の受信状況データを送信することになっており、携帯端末200が携帯電話機であれば、通信事業者のキャリアネットワーク経由でローカル放送装置100宛に受信状況データを送信する。また、携帯端末200が無線LAN(Local Area Network)接続機能を有する場合には、携帯端末200は、ルータ300を介して無線にて、ローカル放送装置100に対して受信状況データを送信する。
さらに、携帯端末200が、フラッシュメモリ型の記録媒体にデータ書き込みを行うことができ、ローカル放送装置100にこの記録媒体に対するインタフェースが設けられている場合には、当該記録媒体経由で受信状況データをローカル放送装置100に渡すようにしても良い。
上では携帯端末200からローカル放送装置100への受信状況データの送信について述べたが、ローカル放送装置100から携帯端末200へのデータの送信も、同様の手法にて行うことができる。
携帯端末200は、複数台あった方が好ましいが、1台でも可能である。また、放送エリア内の複数箇所で検査を行うようにしても良い。さらに、機種によって受信感度が異なるので、複数の機種で検査を行う方が好ましい。
図2に、ローカル放送装置100の機能ブロック図を示す。ローカル放送装置100は、(A)実際に微弱なTV放送波を出力するディジタル放送部110と、ディジタル放送部110などの制御を行う制御部120と、(B)制御部120によって生成された中間的なデータなどを格納する処理データ格納部130と、(C)ディジタル放送部110から放送されるコンテンツ・データを格納するコンテンツ格納部140と、(D)携帯端末200から受信した受信状況データを格納する受信状況データ格納部150と、(E)通信ネットワーク(有線又は無線LAN(さらにルータ300を介して接続されるインターネットを含む場合もある)、場合によっては通信事業者のキャリアネットワークを含む。)に対する通信インタフェース部160とを有する。ローカル放送装置100は、例えばフラッシュメモリ型の記録媒体の記録媒体インタフェース部170をさらに有する場合もある。
なお、通信インタフェース部160は、ブルートゥース(Bluetooth)通信機能や赤外線通信機能を含む場合もある。このような機能は、携帯端末200との通信に用いられる場合もある。
さらに、ローカル放送装置100は、表示部や入力部といったローカル放送装置100に直接指示を入力する機能や装置の状態などを出力する機能を有する場合もある。
また、制御部120は、(b1)ディジタル放送部110に対してコンテンツ・データを放送すべき放送チャンネルなどの制御を行う放送制御部121と、(b2)携帯端末200から受信した受信状況データを用いて最適放送チャンネルを決定する処理を実施する最適チャンネル決定処理部122と、(b3)通信インタフェース部160と連携してデータの送受信を制御する通信制御部123とを含む。
図3に、携帯端末200の機能ブロック図を示す。携帯端末200は、(A)TV放送(例えばワンセグ放送)を受信するディジタル放送受信部210と、(B)当該ディジタル放送受信部210の受信処理及び受信したTV放送(すなわち映像データ)を録画する処理等を実施する受信制御部230と、(C)受信制御部230で録画された映像データ及び受信制御部230の受信処理のスケジュールデータなどを格納するデータ格納部240と、(D)受信制御部230からの指示に応じて受信状況データをローカル放送装置100宛に送信する通信部220と、(E)ユーザからの指示の入力を受け付け、受信制御部230に出力する入力部205とを有する。なお、携帯端末200は、例えばフラッシュメモリ型の記録媒体の記録媒体インタフェース部250をさらに有する場合もある。
通信部220は、有線又は無線LAN(さらにルータ300を介して接続されるインターネットを含む場合もある)に接続して通信を行う機能、通信事業者のキャリアネットワークに接続して通信を行う機能、ブルートゥース通信機能や赤外線通信機能のうち少なくともいずれかを有する。
また、ディジタル放送受信部210は、TV放送波を受信して映像データを復号して受信制御部230に出力すると共に、その際の受信電波強度レベルをも受信制御部230に出力する。このようなディジタル放送受信部210の機能については、既に良く用いられているものであるから、これ以上述べない。
さらに、携帯端末200は、以下で述べる処理を実施するためのプログラムをダウンロードして、当該プログラムを実行することによって、上で述べた受信制御部230を実現する。
また、以下では、ローカル放送装置100と携帯端末200との通信手法については上で述べられたいずれかの方法が採用されるものであるとして、詳細については省略する。
以下、図4乃至図15を用いて、図1乃至図3に示したシステムの動作について説明する。まず、ローカル放送装置100の通信制御部123は、通信インタフェース部160を介して、外部の装置(例えばサーバ400、その他ルータ300を介して接続される管理者の端末装置(図示せず)など)から、その地域における空きチャンネルの設定データを受信し、処理データ格納部130に格納する(ステップS1)。例えば図5に示すように、実際に使用できるか否かは不明でも空きチャンネルとして分かっている放送チャンネル番号が、処理データ格納部130に格納される。
例えばこのような設定データを受信したことに応じて、各空きチャンネルでテストデータ(映像データ。例えば動画データ、静止画像。)を放送する。しかし、同時に全ての空きチャンネルでテストデータを放送せずに、時分割で空きチャンネルを変更する場合には、携帯端末200側と放送と受信とが同期していないと正しく受信状況を把握できない。従って、例えば放送制御部121は、時分割で空きチャンネルを変更する場合には、放送開始時刻と、空きチャンネルの各々に対して順番に所定の放送時間及び空き時間とを設定して、スケジュールデータを生成する。例えば、開始時刻を設定データの受信から5分後に設定して、1空きチャンネルあたりの放送時間を3分、空き時間を2分というような形で、全ての空きチャンネルについてのスケジュールデータを生成する。スケジュールデータを生成した場合には、処理データ格納部130に格納し、放送制御部121は、当該スケジュールデータに従ってディジタル放送部110を制御する。スケジュールデータについては、管理者が、空きチャンネルの設定データに代わり、設定する場合もある。
なお、各空きチャンネルで同時にテストデータを放送する場合には、上で述べたような放送のスケジュールは不要であるが、スケジュールデータを用いる場合であってもスケジュールデータを用いない場合であっても、以下で述べるようにテストデータとその録画データの比較を行うため、比較に用いられる映像部分を携帯端末200で録画するため同期が必要となる。そのため、例えば同一のテストデータを繰り返し放送するようにして、テストデータにその開始点を特定できるようなデータを付加して、多少時刻ずれがあっても、そのデータに同期して録画するようにする。当然ながら、受信がうまくできないチャンネルでは、このような同期は不可能となるので、適切に録画できない。
時分割で空きチャンネルを変更する場合には、携帯端末200に、上で述べたようなスケジュールデータを設定するため、ローカル放送装置100の放送制御部121は、通信制御部123に対してスケジュールデータを送信するように指示し、通信制御部123は通信インタフェース部160を介して携帯端末200宛に送信する。このようにローカル放送装置100からスケジュールデータを通知する場合には、参加する携帯端末200のデータ(例えばメールアドレス、電話番号、MACアドレス、IPアドレスなどの識別情報)が処理データ格納部130等に格納されているものとする。
一方、携帯端末200の受信制御部230は、上で述べたようなスケジュールデータを通信部220を介して受信すると、データ格納部240に格納する(ステップS2)。なお、スケジュールデータは、携帯端末200のユーザによって入力部205により入力される場合もある。このような場合には、入力部205を介して受け付けたスケジュールデータを、受信制御部230は、データ格納部240に格納する。上でも述べたように、テストデータを同時に放送する場合には、スケジュールデータ自体は不要であるが、空きチャンネルのデータ自体は必要となる。すなわち、スケジュールデータの代わりに空きチャンネルデータを受信するか又は入力部205からの入力を受け付ける。このようにバリエーションがあるのでステップS2を点線ブロックで示している。
図4は主にスケジュールデータを用いる場合を示している。ローカル放送装置100の放送制御部121は、上で述べたスケジュールデータに従って、これから使用すべき空きチャンネルを特定する(ステップS3)。そして、放送制御部121は、ディジタル放送部110を制御して、特定された空きチャンネルで、コンテンツ格納部140に格納されているテストデータ(例えば映像データ)を放送させる(ステップS5)。携帯端末200の受信制御部230は、上で述べたスケジュールデータに従って、ディジタル放送受信部210に受信チャンネルを設定させることによってテストデータを受信させ、当該ディジタル放送受信部210から受け取ったテストデータを録画する(ステップS7)。すなわち、テストデータの受信データ(以下、録画データと呼ぶ。)をデータ格納部240に格納する。なお、受信できない場合もあるので、スケジュールされた時間内に受信できない場合には受信できないことを表すデータを格納する。
また、携帯端末200の受信制御部230は、ディジタル放送受信部210から、受信電波強度レベルのデータを受け取り、録画データと共にデータ格納部240に格納する(ステップS9)。そして、受信制御部230は、本携帯端末200の機種ID(識別子)と録画データと受信電波強度レベルデータを含む受信状況データを生成し、ローカル放送装置100宛に送信する(ステップS11)。機種IDに加えて端末IDも受信状況データに含まれる場合がある。この場合、ローカル放送装置100側ではこの端末IDを用いる場合もある。
ローカル放送装置100の通信制御部123は、携帯端末200から、機種IDと録画データと受信電波強度レベルデータを含む受信状況データを受信し、受信状況データ格納部150に格納する(ステップS13)。携帯端末200が複数台の場合には各携帯端末200から受信状況データを受信し、受信状況データ格納部150に格納する。
全ての空きチャンネルについて処理するまで、放送制御部121はステップS3及びS5を実施し、通信制御部123はステップS13を実施する(ステップS15)。
例えば、3つの空きチャンネルについて3台の携帯端末200から受信状況データを受信すると、受信状況データ格納部150には図6に示すようなデータが格納される。このように空きチャンネル毎に、各携帯端末200の受信状況データが格納されるようになる。なお、同一機種につき複数の端末が受信状況データを送信してくる可能性があるので、機種IDに加えて端末IDを併せて登録しておく。また、受信状況データについては、録画時刻が含まれる場合もある。
なお、スケジュールデータを用いない場合には、携帯端末200は、設定された空きチャンネルを変更しつつステップS7乃至S11を繰り返す。この際、受信したテストデータのうち所定部分を録画し終わった時点で空きチャンネルを変更する。所定時間受信できない場合には、受信できないことを表すデータを格納する。
受信状況データの収集が完了すると、ローカル放送装置100の最適チャンネル決定処理部122は、空きチャンネル毎に、受信電波強度レベルの平均値を算出し、処理データ格納部130に格納する(ステップS17)。そして処理は端子Aを介して図7の処理に移行する。
ステップS17では、例えば、空きチャンネルの受信電波強度レベルの平均値に基づき、当該空きチャンネルを候補から外すか否かを判断するようにしても良い。すなわち、受信電波強度レベルの平均値が所定の閾値未満である場合にそのチャンネルを採用すると、顧客が有する同一機種の携帯端末で受信できなくなる可能性が高いためである。また、別途、携帯端末200毎に、受信電波強度レベルの平均値を算出し、全ての携帯端末200の受信電波強度レベルの平均値が所定の閾値を下回るか判断するようにしても良い。全ての携帯端末200の受信電波強度レベルの平均値が所定の閾値を下回る場合には、電波状況が非常に悪いと考えられるので、例えば図7のステップS25に移行してエラー通知を行う。
図7の処理の説明に移行して、ローカル放送装置100の最適チャンネル決定処理部122は、画質レベル算出処理を実施する(ステップS19)。画質レベル算出処理については、図8を用いて説明する。
最適チャンネル決定処理部122は、未処理の空きチャンネルを1つ特定する(ステップS41)。また、最適チャンネル決定処理部122は、受信状況データ格納部150において、未処理の携帯端末200の録画データを特定する(ステップS42)。そして、最適チャンネル決定処理部122は、コンテンツ格納部140に格納されている元画像データと、受信状況データ格納部150において特定された録画データとの一致度を算出し、例えばメインメモリなどの記憶装置に格納する(ステップS43)。例えば、特定の画像フレームの全部又は一部の画素値が一致するか否かを判断し、例えば画素値が一致する画素の割合を算出する。さらに、最適チャンネル決定処理部122は、算出された一致度を画質レベルに変換し、同一の空きチャンネル及び携帯端末200についての受信電波強度レベルと共に処理データ格納部130に格納する(ステップS45)。例えば画質レベルを「3」(良好)「2」(普通)「1」(悪い)といった3段階で表現する場合には、それぞれに対して一致度の範囲を予め決めておき、算出された一致度がいずれの範囲に入るかを判断することによって、画質レベルに変換する。なお、画質レベルも3段階に限定されるものではなく、より多くの段階に分けるようにしても良い。
なお、画質レベルの算出については、例えば特開平10−112775号公報に開示されている技術など、よく知られている他の技術を採用するようにしても良い。
その後、最適チャンネル決定処理部122は、全ての携帯端末についての録画データを処理したか判断する(ステップS46)。未処理の携帯端末についての録画データが存在している場合にはステップS42に戻る。一方、全ての携帯端末についての録画データを処理した場合には、最適チャンネル決定処理部122は、全ての空きチャンネルについて処理したか判断する(ステップS47)。未処理の空きチャンネルが存在する場合にはステップS41に戻る。一方、全ての空きチャンネルを処理した場合には元の処理に戻る。
例えば図9に示すような受信状況テーブルが、処理データ格納部130に格納される。図9の例では、機種ID+端末IDと、空きチャンネル(CH)と、受信電波強度レベルと、画質レベルと、録画時刻とが登録されるようになっている。図9の例では、F01という機種が3台、F02という機種が3台、F906という機種が3台利用されており、それぞれについて、空きチャンネル毎に、受信電波強度レベル及び画質レベルが登録されている。平均値については後で述べる。
図7の処理の説明に戻って、最適チャンネル決定処理部122は、各空きチャンネルについて、画質レベルの平均値を算出し、ステップS17で算出した受信電波強度レベルと共に、処理データ格納部130に格納する(ステップS21)。例えば、図10に示すような平均値テーブルが格納される。図10の例では、各空きチャンネルについて、受信電波強度レベルの平均値と画質レベルの平均値とが登録されるようになっている。
そして、最適チャンネル決定処理部122は、図10に示すような平均値テーブルに基づき、全ての空きチャンネルの画質レベルの平均値が閾値未満であるか判断する(ステップS23)。全ての空きチャンネルの画質レベルの平均値が閾値未満であれば、電波状況が非常に悪いと考えられるので、最適チャンネル決定処理部122は、電波状況が悪いということを表すエラー通知を生成して、通信制御部123に通信インタフェース部160を介して管理者に対して送信させる(ステップS25)。これに対して管理者は、ローカル放送装置100に追加のアンテナを接続するなどの処置を行う。また、判断に用いた閾値が高すぎる場合もあるので、管理者は閾値の変更を指示する場合もある。例えば、サーバ400から閾値などのパラメータテーブルの更新データをローカル放送装置100に送信する。この場合、ローカル放送装置100の制御部120は、ローカル放送装置100からパラメータテーブルの更新データを受信し、当該更新データに含まれる新たな閾値を設定する(ステップS27)。
一方、全ての空きチャンネルの画質レベルの平均値が閾値未満ではない、すなわちいずれかの空きチャンネルの画質レベルの平均値が閾値以上である場合には、最適チャンネル決定処理部122は、図9に示すような受信状況テーブルに基づき、全ての携帯端末200で受信電波強度レベルが第1閾値以上であり且つ画質レベルが第2閾値以上である空きチャンネルを候補チャンネルとして抽出する(ステップS29)。例えば、第1閾値が2.0であり、第2閾値が2.0であるとすると、空きチャンネル「13」は候補から外れて、空きチャンネル「14」及び「15」が抽出される。
このステップについては、携帯端末200についての判断ではなく、機種毎の平均値で判断するようにしても良い。すなわち、ステップS17及びS21で、チャンネル毎だけではなく、チャンネル及び機種毎に受信電波強度レベルの平均値及び画質レベルの平均値を算出する。図9に示した受信状況テーブルでは、チャンネル及び機種毎の平均値が算出されている例が示されており、このステップでは、このような平均値で判断するようにしても良い。また、第1閾値及び第2閾値は同じ値であってもよいが、例えば画質重視ということで、第2閾値に高い値を設定する場合もある。
なお、1機種あたりの参加台数が1台であれば、携帯端末200についての判断と、機種についての判断は一致することになる。
また、ステップS29において、チャンネル毎の受信電波強度レベルの平均値が第1閾値以上で且つチャンネル毎の画質レベルの平均値が第2閾値以上であるチャンネルを候補チャンネルとして抽出するようにしても良い。
本実施の形態では、受信電波強度レベルが良い場合にも画質レベルが低くなることもあるため、両方共に所定レベル以上である空きチャンネルを候補チャンネルとして採用する。
そして、確認のため、最適チャンネル決定処理部122は、1以上の空きチャンネルが抽出されたか判断する(ステップS31)。1つも空きチャンネルが抽出できない場合には、電波状況が悪い又は閾値が高すぎる可能性が高いので、ステップS25に移行する。
一方、1以上の空きチャンネルが抽出された場合には、最適チャンネル決定処理部122は、チャンネル毎に算出された受信電波強度レベルの平均値及び画質レベルの平均値によって、抽出された空きチャンネルを降順にソートし、ソート結果を処理データ格納部130に候補チャンネルテーブルとして格納する(ステップS33)。処理は端子Bを介して図12の処理に移行する。
例えば、空きチャンネル毎に、受信電波強度レベルの平均値と画質レベルの平均値との重み付け加算(単純加算も含む)を行って、その値が大きい順にソートする。なお、同一の値が得られた場合には、同率フラグを「1」にセットする。ステップS33では、例えば図11に示すような候補チャンネルテーブルが格納される。図11の例では、空きチャンネルと、受信電波強度レベルの平均値と、画質レベルの平均値と、同率フラグとが登録されるようになっている。図11の例では、候補番号1及び2については、受信電波強度レベルの平均値と画質レベルの平均値とが全く同じ値になっているので、候補番号「2」のレコードの同率フラグが「1」にセットされている。
ローカル放送装置100の最適チャンネル決定処理部122は、処理データ格納部130に格納されている候補チャンネルテーブルにおいて1位が同率一位であるか判断する(ステップS35)。1位が同率一位でない場合には、1位が最適チャンネルであるから、最適チャンネル決定処理部122は、1位の空きチャンネルである最適チャンネルを、放送制御部121に設定し、さらに通知処理を実施する(ステップS39)。通知処理については、例えば放送制御部121が、例えばディジタル放送部110を制御して、例えば最後にテストデータを放送した空きチャンネル又は最適チャンネル若しくはその両方若しくは全ての空きチャンネルで、設定されたチャンネルを表すデータを放送させる。又は、最適チャンネル決定処理部122は、通信制御部123に指示して、通信インタフェース部160に、設定されたチャンネルを表すデータを管理者宛に送信させる。
一方、1位が同率一位である場合には、最適チャンネル決定処理部122は、チャンネル決定処理を実施する(ステップS37)。チャンネル決定処理については、図13乃至図15を用いて説明する。本ステップの後に、処理はステップS39に移行する。
まず、最適チャンネル決定処理部122は、処理データ格納部130において、受信状況テーブル(図9)から1位の空きチャンネルについてのレコードを抽出する(ステップS51)。そして、最適チャンネル決定処理部122は、処理データ格納部130に格納されている端末比較テーブルを使用して、抽出レコードから所定の機種のデータを削除する(ステップS53)。
端末比較テーブルは、例えば図14に示すようなデータである。図14の例では、機種IDと、アンテナ数と、外部アンテナの有無と、受信感度レベルとが登録されるようになっている。
アンテナ数が複数の機種と外部アンテナが「有」である機種についてのレコードを、抽出レコードから削除する。これは、受信感度が高くなっている携帯端末については、ここでは考慮しないということである。
図11の例では、図9に示した受信状況テーブルから空きチャンネル「14」及び「15」についてのレコードを抽出する。そして、図14の端末比較テーブルからすると、外部アンテナ「有」である機種ID「F906」のレコードを削除する。
そして、最適チャンネル決定処理部122は、該当機種の受信電波強度レベルの平均値×端末比較テーブル(図14)の受信感度レベルを、空きチャンネルと機種との組み合わせ毎に第1評価値として算出し、処理データ格納部130における処理結果テーブルに登録する(ステップS55)。
例えば図15に示すようなデータが処理結果テーブルとして生成される。図15の例では、機種と、1位の空きチャンネルと、第1評価値と、第2評価値とを登録するようになっている。ステップS55では、第1評価値の列に値が登録されるが、第2評価値についてはまだ登録されない。図15に示すように、機種「F01−A」且つ空きチャンネル「14」の受信電波強度レベルの平均値「2.67」に対して図14の端末比較テーブルの機種「F01−A」の受信感度レベル「1」を掛けて、第1評価値「2.67」が得られる。機種「F01−A」且つ空きチャンネル「15」の受信電波強度レベルの平均値「3.00」に対して図14の端末比較テーブルの機種「F01−A」の受信感度レベル「1」を掛けて、第1評価値「3.00」が得られる。機種「F02−A」且つ空きチャンネル「14」の受信電波強度レベルの平均値「3.00」に対して図14の端末比較テーブルの機種「F02−A」の受信感度レベル「2」を掛けて、第1評価値「6」が得られる。機種「F02−A」且つ空きチャンネル「15」の受信電波強度レベルの平均値「3.00」に対して図14の端末比較テーブルの機種「F02−A」の受信感度レベル「2」を掛けて、第1評価値「6」が得られる。
また、最適チャンネル決定処理部122は、該当機種の画質レベルの平均値×端末比較テーブル(図14)の受信感度レベルを、空きチャンネルと機種との組み合わせ毎に第2評価値として算出し、処理データ格納部130における処理結果テーブルに登録する(ステップS57)。
図15に示すように、機種「F01−A」且つ空きチャンネル「14」の画質レベルの平均値「2.67」に対して図14の端末比較テーブルの機種「F01−A」の受信感度レベル「1」を掛けて、第2評価値「2.67」が得られる。機種「F01−A」且つ空きチャンネル「15」の画質レベルの平均値「3.00」に対して図14の端末比較テーブルの機種「F01−A」の受信感度レベル「1」を掛けて、第2評価値「3.00」が得られる。機種「F02−A」且つ空きチャンネル「14」の画質レベルの平均値「3.00」に対して図14の端末比較テーブルの機種「F02−A」の受信感度レベル「2」を掛けて、第2評価値「6」が得られる。機種「F02−A」且つ空きチャンネル「15」の画質レベルの平均値「3.00」に対して図14の端末比較テーブルの機種「F02−A」の受信感度レベル「2」を掛けて、第2評価値「6」が得られる。
そして、最適チャンネル決定処理部122は、処理結果テーブルから最小値が算出された組み合わせを特定し(ステップS59)、特定された組み合わせの空きチャンネルを最適チャンネルとして決定する(ステップS61)。
図15の例では、機種「F01−A」且つ空きチャンネル「14」の組み合わせが特定され、さらに空きチャンネル「14」が最適チャンネルとして特定される。このように、最小値を選択するのは、受信感度レベルが低い機種でも十分な受信電波強度レベル及び画質レベルが得られた空きチャンネルが最も適切であるためである。
このような処理を実施することによって、携帯端末200の受信感度レベルを考慮した上で、最適な空きチャンネルを特定することができる。
以上のような処理を実施することによって、受信状況を個人が保持する携帯電話機などの携帯端末を有効活用して、専門装置を用いずに最も適切な空きチャンネルを特定することができるようになる。すなわち、コスト削減が可能となる。
以上本技術の実施の形態について説明したが、本技術はこれに限定されるものではない。例えば、携帯端末200に、空きチャンネルの設定データ又はスケジュールデータを入力して、自動的に処理を実施するような例を説明したが、携帯端末200のユーザが、空きチャンネルについて録画を手動で行い、機種ID及び受信電波強度レベルのデータを手動で入力した上で、録画データと共に、ローカル放送装置100に送信するようにしても良い。さらに、記録媒体を用いて、受信状況データを携帯端末200からローカル放送装置100に移すようにしても良い。
さらに、図2及び図3に示した機能ブロック図は一例であって、必ずしも実際のモジュール構成と一致しない場合もある。すなわち、いずれの部分をハードウエアで実現し、いずれの部分をソフトウエアで実施するかは、実装に依存する。
さらに、ローカル放送装置100は、サーバ400と一体で、上で述べたような機能を実現する場合もある。すなわち、上ではローカル放送装置100の機能として説明した機能であっても、サーバ400にその機能を持たせるようにしても良い。例えば、最適チャンネル決定処理部122については、サーバ400で実現するようにしても良い。
さらに、上では受信電波強度レベル及び画質レベルとを用いて最適チャンネルを決定する処理例を示したが、いずれか1つを用いて最適チャンネルを決定する場合もある。映像データを配信して、画質レベルを判定するような処理フローとなっているが、音声データの音質レベルを別途判断するようにしても良い。例えば、教室のリスニング試験などでは音質レベルの方が重要な場合もある。
なお、上で述べたローカル放送装置100で実行される機能の少なくとも一部は、プロセッサと当該プロセッサに実行されるプログラムとの組み合わせにて実現される場合がある。全てが専用の電子回路にて実現される場合もあるが、プロセッサと当該プロセッサに実行されるプログラムとの組み合わせにて実施される場合には、よりフレキシブルに構成を変更することができる。プログラムは、ローカル放送装置100のROM(Read Only Memory)又はフラッシュメモリなどに格納される。
携帯端末200は、上でも述べたように一例としてはTV受信機能付きの携帯電話機であるが、TV受信機能付きのノート型パーソナルコンピュータであってもよい。このような場合、携帯端末200であるパーソナルコンピュータ及びサーバ400は、コンピュータ装置であって、図16に示すように、メモリ2501とCPU2503(プロセッサ、処理部若しくは処理装置とも呼ぶ)とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517(通信インタフェース部160に相当)とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び本実施例における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。必要に応じてCPU2503は、表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、必要な動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、メモリ2501に格納され、必要があればHDD2505に格納される。本技術の実施例では、上で述べた処理を実施するためのアプリケーション・プログラムはコンピュータ読み取り可能なリムーバブル・ディスク2511に格納されて頒布され、ドライブ装置2513からHDD2505にインストールされる。インターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、HDD2505にインストールされる場合もある。このようなコンピュータ装置は、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及び必要なアプリケーション・プログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。その他、ブルートゥースや赤外線通信機能が実装されている場合もある。
携帯端末200が、携帯電話機である場合には、HDD2505やドライブ装置2513は有していない。しかし、代わりに記録媒体インタフェース部250やフラッシュメモリ型のメモリなどを有しており、さらに音声通話機能及び通信キャリアのための通信処理部などをさらに有しているが、基本的な機能ブロック図は図16と同様である。
以上述べた本実施の形態をまとめると、以下のようになる。
本放送装置は、テストデータを複数の空き放送チャンネルの各々で放送する放送部と、各空き放送チャンネルでテストデータを受信した携帯端末から、テストデータの受信状況を表すデータを取得するデータ取得部と、テストデータの受信状況を表すデータに基づき、放送データを放送すべき空き放送チャンネルを特定するチャンネル決定処理部とを有する。
このように携帯端末から、様々な手段で(例えばデータ通信や記録媒体を介して)受信状況を表すデータを取得すれば、好ましい空き放送チャンネルを簡易に特定できる。すなわち、専門の検査装置(又は計測装置)ではなく、一般的に普及している携帯端末を用いることができれば、適切な放送チャンネルを決定するためのコストを削減することができる。
なお、上で述べたデータ取得部が、各空き放送チャンネルでテストデータを受信した複数の携帯端末から、テストデータの受信状況を表すデータを受信するようにしてもよい。携帯端末を複数用いる方が、携帯端末のばらつきなどを考慮して最適な空きチャンネルを特定することができるようになる。同じ機種について複数の携帯端末ではなく、複数の機種について複数の携帯端末についてデータを受信する方が好ましい。
さらに、上で述べたテストデータが映像データである場合もある。そして、テストデータの受信状況を表すデータが、携帯端末による録画データを含むこともある。このような場合、チャンネル決定処理部が、空き放送チャンネル毎に、携帯端末の機種毎に録画データの画質レベルを算出し、当該画質レベルが閾値以上の空き放送チャンネルを特定するようにしてもよい。画質レベルが高い方が好ましいためである。なお、画質レベルは、元映像データに対する録画データの一致度から決定される場合もある。
また、テストデータの受信状況を表すデータが、携帯端末による放送の受信電波強度レベルを含む場合がある。その場合、チャンネル決定処理部が、全ての機種についての受信電波強度レベルが閾値以上の空き放送チャンネルを特定するようにしてもよい。このようにすれば、比較的サイズの小さいデータにて空き放送チャンネルを特定できるようになる。
さらに、チャンネル決定処理部が、画質レベルが閾値以上であり且つ受信電波強度レベルが閾値以上である空き放送チャンネルを特定するようにしてもよい。両方が良い値の空き放送チャンネルの方が好ましいからである。
また、テストデータが映像データである場合もある。そして、テストデータの受信状況を表すデータが、携帯端末による録画データと携帯端末による放送の受信強度レベルとのうち少なくともいずれかと携帯端末の機種を特定するための機種データとを含む場合がある。そして、テストデータの受信状況を表すデータが携帯端末による録画データを含む場合には、チャンネル決定処理部が、空き放送チャンネル毎に、携帯端末の機種毎に録画データの画質レベルを算出し、全ての機種について画質レベルが閾値以上でる空き放送チャンネルを特定するようにしてもよい。さらに、テストデータの受信状況を表すデータが受信電波強度レベルを含む場合には、チャンネル決定処理部が、全ての機種について受信電波強度レベルが第2の閾値以上の空き放送チャンネルを特定するようにしてもよい。このように、平均値ではなく全ての機種について画質レベル又は受信電波強度レベルが閾値以上という条件を採用すれば、受信感度の低い機種だけが受信できないという状況を回避できる可能性が高くなる。
さらに、テストデータの受信状況を表すデータが、携帯端末の機種を特定するための機種データをさらに含むようにしてもよい。その場合、チャンネル決定処理部は、空き放送チャンネルが候補として複数特定された場合に、機種毎に予め定められ且つ受信能力を表す重み値で各携帯端末についてのテストデータの受信状況を表すデータを重み付けた上で評価し、空き放送チャンネルを1つ特定するようにしてもよい。例えば、受信感度が低い機種でも、受信電波強度レベル又は画質レベルが良い値を示すような空き放送チャンネルを特定すれば、より広範な機種の携帯端末で放送データの受信がより確実になる。
本携帯端末は、複数の空き放送チャンネルについて、放送装置から放送されるテストデータを受信する放送受信部と、データ通信を行う通信部と、テストデータの受信電波強度レベルを取得し、当該受信電波強度レベルを含む受信状況データを放送装置へ通信部に送信させる制御部とを有する。
このようにすれば、放送装置側で適切な放送チャンネルを特定できるようになる。
また、上で述べた制御部が、各空き放送チャンネルにおけるテストデータの放送タイミングについてのスケジュールデータを取得し、当該スケジュールデータに従って放送受信部にテストデータの受信を行わせるようにしてもよい。このようにすれば、時分割で空き放送チャンネルの切り換える場合に、放送装置の空き放送チャンネルの切り換えに同期させて、受信電波強度レベル等を取得することができるようになる。
なお、テストデータが、映像データである場合もある。その場合、制御部が、映像データを録画して、録画された映像データをさらに含む受信状況データを放送装置へ通信部に送信させるようにしてもよい。画質劣化が激しい場合には、受信電波強度レベルが比較的高くても、その放送チャンネルを採用するのは問題があるためである。
なお、上で述べたような装置が行う処理をコンピュータに実施させるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブル・ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ(例えばROM)、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は記憶装置に格納される。なお、処理途中のデータについては、RAM等の記憶装置に一時保管される。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
テストデータを複数の空き放送チャンネルの各々で放送する放送部と、
各前記空き放送チャンネルで前記テストデータを受信した携帯端末から、前記テストデータの受信状況を表すデータを取得するデータ取得部と、
前記テストデータの受信状況を表すデータに基づき、放送データを放送すべき空き放送チャンネルを特定するチャンネル決定処理部と、
を有する放送装置。
(付記2)
前記データ取得部が、各前記空き放送チャンネルで前記テストデータを受信した複数の携帯端末から、前記テストデータの受信状況を表すデータを受信する
付記1記載の放送装置。
(付記3)
前記テストデータが映像データであり、
前記テストデータの受信状況を表すデータが、前記携帯端末による録画データを含み、
前記チャンネル決定処理部が、前記空き放送チャンネル毎に、前記携帯端末による録画データの画質レベルを算出し、当該画質レベルが閾値以上の空き放送チャンネルを特定する
付記1又は2記載の放送装置。
(付記4)
前記テストデータの受信状況を表すデータが、前記携帯端末による放送の受信電波強度レベルを含み、
前記チャンネル決定処理部が、前記受信電波強度レベルが閾値以上の空き放送チャンネルを特定する
付記1又は2記載のいずれか1つ記載の放送装置。
(付記5)
前記テストデータの受信状況を表すデータが、前記携帯端末による放送の受信電波強度レベルをさらに含み、
前記チャンネル決定処理部が、前記画質レベルが閾値以上であり且つ前記受信電波強度レベルが第2の閾値以上である空き放送チャンネルを特定する
付記3記載の放送装置。
(付記6)
前記テストデータが映像データであり、
前記テストデータの受信状況を表すデータが、前記携帯端末による録画データと前記携帯端末による放送の受信強度レベルとのうち少なくともいずれかと前記携帯端末の機種を特定するための機種データとを含み、
前記テストデータの受信状況を表すデータが前記携帯端末による録画データを含む場合には、前記チャンネル決定処理部が、前記空き放送チャンネル毎に、前記携帯端末の機種毎に録画データの画質レベルを算出し、全ての機種について前記画質レベルが閾値以上である空き放送チャンネルを特定し、
前記テストデータの受信状況を表すデータが前記受信電波強度レベルを含む場合には、前記チャンネル決定処理部が、全ての機種について前記受信電波強度レベルが第2の閾値以上の空き放送チャンネルを特定する
付記2記載の放送装置。
(付記7)
前記テストデータの受信状況を表すデータが、前記携帯端末の機種を特定するための機種データをさらに含み、
前記チャンネル決定処理部は、
前記空き放送チャンネルが候補として複数特定された場合に、機種毎に予め定められ且つ受信能力を表す重み値で各前記携帯端末についての前記テストデータの受信状況を表すデータを重み付けた上で評価し、空き放送チャンネルを1つ特定する
付記2記載の放送装置。
(付記8)
複数の空き放送チャンネルについて、放送装置から放送されるテストデータを受信する放送受信部と、
データ通信を行う通信部と、
前記テストデータの受信電波強度レベルを取得し、当該受信電波強度レベルを含む受信状況データを前記放送装置へ前記通信部に送信させる制御部と、
を有する携帯端末。
(付記9)
前記制御部が、
各前記空き放送チャンネルにおける前記テストデータの放送タイミングについてのスケジュールデータを取得し、当該スケジュールデータに従って前記放送受信部に前記テストデータの受信を行わせる
付記8記載の携帯端末。
(付記10)
前記テストデータが、映像データであり、
前記制御部が、前記映像データを録画して、録画された前記映像データをさらに含む受信状況データを前記放送装置へ前記通信部に送信させる
付記8又は9記載の携帯端末。
(付記11)
テストデータを複数の空き放送チャンネルの各々で放送させる放送制御部と、
各前記空き放送チャンネルで前記テストデータを受信した携帯端末から、前記テストデータの受信状況を表すデータを取得するデータ取得部と、
前記テストデータの受信状況を表すデータに基づき、放送データを放送すべき空き放送チャンネルを特定するチャンネル決定処理部と、
を、コンピュータに実現させるためのプログラム。