JP5333224B2 - 医療用熱交換器及びその製造方法並びに人工肺装置 - Google Patents

医療用熱交換器及びその製造方法並びに人工肺装置 Download PDF

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Description

本発明は、熱交換器、特に人工肺装置等の医療機器に用いるのに適した医療用熱交換器、及びその製造方法、並びにそれを備えた人工肺装置に関する。
心臓手術においては、患者の心臓を停止させ、その間の呼吸及び循環機能を代行するために、人工心肺装置が用いられている。また、手術中は患者の酸素消費量を減少させるため、患者の体温を低下させ、それを維持する必要がある。このため、人工心肺装置には、患者から取り出した血液の温度を制御するための熱交換器が備えられている。
このような医療用の熱交換器としては、従来、蛇腹管式の熱交換器や、多管式の熱交換器(例えば、特許文献1参照)が知られている。このうち、多管式の熱交換器は、蛇腹管式の熱交換器と装置容積が同じであるとすると、大きな熱交換面積が得られるため、蛇腹管式の熱交換器に比べて熱交換効率が高いという利点がある。
従来例の多管式の熱交換器について、図20A〜図20Cを参照して説明する。図20Aは多管式の熱交換器の上面図、図20Bは側面図である。図20Cは、熱交換器のハウジング内部を示す斜視図であり、部分的に断面で示されている。
この熱交換器は、熱媒体液である冷温水を流す複数本の伝熱細管101から構成される細管束102と、細管束102を封止するシール部材103a〜103cと、それらを収容したハウジング104とから構成されている。
複数本の伝熱細管101は、平行に配列され積層されて細管束102を形成している。図20A及び20Cに示すように、中央部のシール部材103cは、細管束102の長手方向中央部に、円形断面を有する血液流路105を形成している。血液流路105は、被熱交換液である血液を、伝熱細管101の各々の外表面に接触するように流通させるための熱交換流路として機能する。両端部のシール部材103a、103bは各々、細管束102の両端を露出させている。
図20Bに示すように、ハウジング104には、血液流路105の上下両端に位置して、血液をハウジング104内に導くための血液導入口106と、血液をハウジング104から導出するための血液導出口107とが設けられている。また、シール部材103a〜103cのそれぞれの間には、間隙108が設けられ、ハウジング102には、間隙108に対応する漏液排出孔109が設けられている。
以上の構成において、血液を、血液導入口106から流入させて、血液流路105を通り血液導出口107から流出するように流動させる。同時に、図20A、図20Bに示すように冷温水を、細管束102の露出された一端から流入させて、露出された他端から流出するように流動させる。それにより、血液流路105において、血液と冷温水の間で熱交換が行われる。
間隙108は、シール漏れによって血液あるいは冷温水が漏洩した場合に、漏洩を検出するために設けられている。すなわち、第3のシール部材103cのシール漏れがあった場合には、漏洩した血液が間隙108に現れることにより、漏洩を検出することができる。また、第1のシール部材103a又は第2のシール部材103bのシール漏れによって冷温水が漏洩した場合も、漏洩した冷温水は間隙108に現れ、漏洩を検出することができる。間隙108に漏洩した血液あるいは冷温水は、漏液排出孔109から熱交換器の外部へと排出される。
特開2005−224301号公報
上述のような多管式の熱交換器に対して、熱交換効率を更に向上させることが要求されている。すなわち、血液流路105における血液充填量を極力少なくし、しかも、十分な熱交換能を得るためには、熱交換効率を向上させる必要があるからである。
本発明者らが検討した人工肺用の熱交換器の場合、実用上、熱交換効率が0.43以上であることが望ましいことが判った。この目標値をクリアするために必要な熱交換面積は、血液流量2L/minのときに0.014mであった。これを、熱交換器の能力を血液流量7L/minに向上させた構造に適用した場合、熱交換面積シミュレーションの結果、0.43以上の熱交換効率を得るためには0.049mの熱交換面積が必要であることが判った。ここで、熱交換効率は、下記の式で定義される。
熱交換効率=(TBOUT−TBIN)/(TWIN−TBIN
BIN :血液流入側温度
BOUT :血液流出側温度
WIN :熱媒体(水)流入側温度
例えば外径が1.25mmの伝熱細管101を用いた場合、伝熱細管101の積層数(細管層数)を6層にすれば、0.057mの熱交換面積が得られることが判る。しかし、そのような6層構成の細管束102からなる熱交換モジュールを用い、血液流路105の開口径を70mmとして熱交換効率を測定したところ、0.24という、目標値よりはるかに低い値しか得られなかった。
そこで、外径が1.25mmの伝熱細管101を用い、血液流路105の開口径を70mmとして、細管層数を種々に増大させた熱交換モジュールを作製し、熱交換効率を測定した。その結果、熱交換効率0.43をクリアするためには、細管層数を18層以上にする必要があることが判った。しかし、上述の条件で細管層数を18層にすると、血液流路における血液充填量が42.3mLとなり、血液充填量の望ましい値である30mLをはるかに超えることになる。血液充填量を30mL以下にするためには、計算によれば、細管層数を13層以下にしなければならない。
このように、単純に熱交換面積を大きくすることでは、所望の熱交換効率を得ることは困難である。そのため、熱交換効率を低下させると思われる原因について分析を行った。その結果、熱交換効率を低下させる原因としては、伝熱細管101の内腔を流れる冷温水の流速の影響が大きいことが判った。これは、冷温水の流速が境膜抵抗の変化に影響を与えることによるものと考えられる。
そこで本発明は、伝熱細管の内腔における熱媒体液の流れを適切に制御して、熱交換領域の容積を小さく抑制しながら、熱交換効率を向上させることが可能な医療用熱交換器を提供することを目的とする。
本発明の医療用熱交換器は、内腔に熱媒体液を流通させるための複数本の伝熱細管を配列し積層して形成された細管束と、前記伝熱細管の両端を露出させるとともに、前記伝熱細管の各々の外表面に接触するように血液を通過させる血液流路を形成して前記細管束を封止したシール部材と、前記シール部材及び前記細管束を収容するとともに、前記血液流路の両端に各々位置する血液の導入口及び導出口が設けられたハウジングと、前記細管束の両端部をそれぞれ包囲する流動室を形成し、前記熱媒体液の導入ポート及び導出ポートを有する一対の伝熱細管ヘッダーとを備える。
上記課題を解決するために、前記細管束は、前記血液流路の流通方向において、各々が複数本の前記伝熱細管を含む複数組の細管束ユニットに分割されて、複数段の前記細管束ユニットの積層構造が形成されており前記複数段の細管束ユニットの段間にはスペーサが装着されて、各段間に所定の間隔が設けられ、前記血液流路内の領域中で、前記細管束ユニット間の前記間隔により形成された間隙に、その容積の一部を埋めるように介挿部材が配置され、前記介挿部材は前記血液流路と連通する流路を有し、前記伝熱細管ヘッダーは、導入される前記熱媒体液が、前記複数段の細管束ユニットを順次通過するように構成される。
上記本発明の医療用熱交換器の構成によれば、細管束が分割された複数組の細管束ユニットを、熱媒体液が順次通過するように構成されているので、各細管束ユニットの伝熱細管を流れる冷温水の流速を大きくすることができる。その結果、伝熱細管の内壁における境膜抵抗が低減され、熱交換領域の容積の増大を抑制しながら、熱交換効率を向上させることが可能となる。
また、スペーサの装着により流動室を分割可能とし、それにより、熱媒体液を所望の順序で複数段の細管束ユニットを順次通過させる簡潔な構造としても、介挿部材を配置することにより、血液流路の容積の増大を抑制することができる。
実施の形態1における医療用熱交換器の構成を示す上面図 同医療用熱交換器のA−A断面図 同医療用熱交換器のB−B断面図 細管束の分割の態様と熱交換係数の関係を示す図 実施の形態1における医療用熱交換器の折り返し構造と熱交換係数の関係を示す図 実施の形態2における医療用熱交換器に用いられる、細管束ユニット間にスペーサを装着したモジュールの斜視図 同モジュールの正面図 同モジュールに含まれるを構成する単位細管列の斜視図 同単位細管列の正面図 スペーサの形態の例を示す斜視図 実施の形態3における医療用熱交換器の構成を示す上面図 同医療用熱交換器のC−C断面図 同熱交換器に用いられる介挿部材を示す平面図 同介挿部材の一部の断面図 介挿部材の形態の他の例を示す斜視図 同介挿部材に対する比較例の介挿部材の形状を示す平面図 他の比較例の介挿部材の形状を示す平面図 各種の介挿部材を用いた場合の熱交換器の熱交換効率係数を示す図 実施の形態4における医療用熱交換器のスペーサの形態を示す斜視図 同介挿部材の位置決め構造を示す分解斜視図 同介挿部材が細管束間に位置決めされた状態を示す斜視図 同介挿部材の位置決め部を有するハウジングの一部を示す斜視図 同介挿部材の位置決め部の構造を示す要部の拡大斜視図 同介挿部材が位置決め部により位置決めされた状態を示す平面図 図14Cの要部を拡大して示す平面図 実施の形態5における医療用熱交換器の製造方法を示す平面図 同製造方法に用いられる介挿部材の位置決め構造を示す斜視図 実施の形態6における医療用熱交換器の構成を示す上面図 同医療用熱交換器のE−E断面図 実施の形態7における医療用熱交換器の構成を示す上面図 同医療用熱交換器のF−F断面図 実施の形態6および7における熱交換器の折り返し構造と熱交換係数の関係を示す図 実施の形態8における人工肺装置を示す断面図 従来例の熱交換器の構成を示す上面図 同熱交換器の構成を示す側面図 同熱交換器におけるハウジング内部を一部断面で示す斜視図
符号の説明
1、101 伝熱細管
2、30、36、102 細管束
3a〜3c、103a〜103c シール部材
4、104 ハウジング
5、105 血液流路
6 冷温水導入ヘッダー
6a、32b、38c 冷温水導入ポート
6b、7b、32a、38a、38b 隔壁
7 冷温水導出ヘッダー
7a、32c、38d、38e 冷温水導出ポート
8、106 血液導入口
9、107 血液導出口
10、108 間隙
11、109 漏液排出孔
12a〜12c 第1〜第3細管束ユニット
13 スペーサ
13a、13b 間挿部
13c 結合部
14a、15a 上部流動分室
14b、15b 下部流動分室
16a〜16d 細管列保持部材
17 細管受け凹部
18 間隔
19 連結枠
20、20a、20b 介挿部材
21 円環状リブ
22 接続リブ
23 円環枠
24 隙間
25 結合部
25a 結合突起
26 枠体
26a 位置決めリブ
27 位置決め突起
28 桟部材
29 嵌合部
31a、31b 細管束ユニット
32、38 冷温水導入出ヘッダー
33、39 冷温水還流ヘッダー
34a、40a 導入室
34b、40b、40c 導出室
35、41 還流室
37a 中央部細管束ユニット
37b、37c 側部細管束ユニット
50 熱交換器
51 人工肺
52 ハウジング
53 ガス導入路
54 ガス導出路
55 中空糸膜
56 シール部材
57 血液流路
58 血液導出口
本発明の医療用熱交換器は、上記構成を基本として、以下のような態様をとることができる。
すなわち、前記熱媒体液が、前記血液流路の下流側に配置された下流段の前記細管束ユニットから上流側に配置された上流段の前記細管束ユニットに向かって順次通過するように、前記伝熱細管ヘッダーが構成されることが好ましい。それにより、熱媒体液の流れが被熱交換液の流れに対して向流となり、熱交換効率の向上に有利である。また、前記細管束は、3段の前記細管束ユニットに分割された構成とすることが好ましい。その場合、各段の前記細管束ユニットを構成する前記伝熱細管の総数が2層または3層であることが好ましい。また、前記血液流路は、周囲を前記シール部材で封止された円筒状に形成されていることが好ましい。
また、少なくとも一方の前記流動室は、前記間隙に対応させて設けられた隔壁により複数の流動分室に区画されて、前記導入ポートから流入する前記熱媒体液が、いずれかの前記流動分室を経由して前記複数段の細管束ユニットを順次通過し、他のいずれかの前記流動分室を経由して前記導出ポートから流出するように流路が形成された構成とすることが好ましい。
このように、スペーサが装着されて、細管束ユニットの各段間に所定の間隔が形成された構造を採用すれば、伝熱細管ヘッダーが形成する流動室を容易に分割することができる。それにより、熱媒体液を所望の順序で複数段の細管束ユニットを順次通過させる構造、及び導入及び導出ポートの構造を簡潔にすることができる。
この構成において、前記スペーサは、前記血液流路を挟む両側の前記シール部材で封止された領域にそれぞれ配置されて一対を成している構成とすることができる。その場合、前記一対のスペーサは、互いに連結されて一体を成している構成とすることができる。
また、前記細管束ユニットは、複数本の前記伝熱細管の配列状態を保持する細管列保持部材を有し、前記スペーサは、隣接する前記細管束ユニットの段間で対向する前記細管列保持部材の間に装着されている構成とすることができる。
また、前記流動室は、前記血液流路の上流端または下流端に位置する1段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室と、他の2段毎の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室に区画され、前記導入ポートおよび前記導出ポートは、前記1段の細管束ユニットに対応する前記流動分室に対して設けられている構成とすることができる。
また、前記細管束ユニットは3段に構成され、前記伝熱細管ヘッダーの一方は、前記血液流路の上流端に位置する1段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室、及び下流側の2段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室を有し、前記伝熱細管ヘッダーの他方は、前記血液流路の下流端に位置する1段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室、及び上流側の2段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室を有し、前記導入ポートは前記下流端の細管束ユニットに対応する前記流動分室に設けられ、前記導出ポートは、前記上流端の細管束ユニットに対応する前記流動分室に設けられていることが好ましい。
また、前記細管束が前記血液流路の流通方向において分割されて、複数段の前記細管束ユニットの積層構造が形成され、前記複数段の細管束ユニットの段間にはスペーサが装着されて、各段間に所定の間隔が形成された構成の場合、前記血液流路内の領域中で、前記細管束ユニット間の前記間隔により形成された間隙に、その容積の一部を埋めるように介挿部材が配置され、前記介挿部材は前記血液流路と連通する流路を有することが好ましい。
前記介挿部材は、同心円状に配列された複数本の円環リブと、前記円環リブの径方向に放射状に延在し、各々の前記円環リブ間を接続する接続リブとを備えることが好ましい。その場合、前記円環リブは、前記血液流路の方向を短軸とする楕円形の断面形状を有することが好ましい。
上述の、スペーサの装着により流動室を分割可能とし、それにより、熱媒体液を所望の順序で複数段の細管束ユニットを順次通過させる、さらに介挿部材を配置することにより、血液流路の容積の増大を抑制する構成とした場合、前記スペーサは、前記血液流路を挟む両側の前記封止された領域にそれぞれ配置されて一対を成しており、前記スペーサと前記介挿部材とは、互いに異なる部材からなる構成とすることができる。
介挿部材をスペーサとは異なる部材として構成することにより、血液流路からの血液の漏洩を回避しながら、スペーサが装着されることによる血液流路の容積の増大を抑制することが可能になる。
この場合、前記細管束ユニットの各段間に配置された複数の前記介挿部材を、前記細管束の側縁部で結合する結合部を備えた構成とすることが好ましい。
あるいは、前記細管束の側縁部に配置された位置決め部材を備え、前記細管束ユニットの各段間に配置された複数の前記介挿部材は、周縁の一部に前記位置決め部材と係合する係合部を有し、その係合により、前記細管束に対して位置決めされている構成とすることができる。その場合に、前記位置決め部材は、前記ハウジングの内壁に形成された構成とすることができる。
また、前記細管束ユニットでは、両端部に配置された細管列保持部材により前記伝熱細管の配列状態が保持され、前記スペーサは、隣接する前記細管束の段間で対向する前記細管列保持部材の間に装着され、前記シール部材と同一の材料からなり、一対の前記細管列保持部材と前記介挿部材の間に配置された一対の桟部材を更に備え、前記桟部材は、前記介挿部材及び一対の前記細管列保持部材に当接するとともに、前記シール部材中に封止されている構成とすることができる。
上記構成の医療用熱交換器を製造する方法は、前記伝熱細管の配列状態を保持する細管列保持部材を用いて前記細管束ユニットを形成する細管束ユニット形成工程と、複数の前記細管束ユニットを、各段間の両端部にスペーサを配置し、かつ前記細管束ユニットの中央部の各段間には前記細管束ユニット間の間隙の一部を埋める前記介挿部材を介在させて積層して細管束モジュールを形成する細管束モジュール形成工程と、前記細管束の両端を露出させるとともに、前記介挿部材を含む領域に前記血液流路を形成し、前記介挿部材は前記血液流路と連通する流路を有するように、前記細管束モジュールを前記シール部材により封止する封止工程とを含むことが好ましい。前記細管束モジュール形成工程では、前記シール部材と同一の材料からなる桟部材を、一対の前記細管列保持部材と前記介挿部材の間にそれぞれに当接するように配置することにより、前記介挿部材を前記細管列保持部材間に保持させ、前記封止工程では、前記桟部材を前記シール部材中に封止する。
上記いずれかの構成の熱交換器と、ガス流路と交差してガス交換を行うための血液流路を有する人工肺とを備え、前記熱交換器と前記人工肺とは積層されて、前記熱交換器の前記血液流路と前記人工肺の前記血液流路が連通している人工肺装置を構成することができる。
以下、本発明の実施の形態における医療用熱交換器について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、人工肺装置への適用例であって、患者から脱血した血液の温度調整に用いられる熱交換器を例として記述される。
(実施の形態1)
図1Aは、実施の形態1における医療用熱交換器を示す平面図である。図1Bは、図1AのA−A断面図、図1Cは図1AのB−B断面図である。この熱交換器は、熱媒体液として冷温水を流通させるための複数本の伝熱細管1から構成された細管束2と、細管束2を封止したシール部材3a〜3cと、それらを収容したハウジング4とから構成されている。
複数本の伝熱細管1は、平行に配列され積層されて細管束2を形成し、各々の伝熱細管1の内腔に冷温水が流される。中央部のシール部材3cにおける細管束2の長手方向中央部には、円形断面を有する血液流路5が形成され、被熱交換液である血液を流通させるための熱交換領域として機能する。血液流路5を通過する血液が、伝熱細管1の各々の外表面に接触することにより、熱交換が行われる。両端部のシール部材3a、3bは、細管束2の両端を露出させている。
ハウジング4は、細管束2の両端に面して伝熱細管ヘッダー、すなわち冷温水を導入するため冷温水導入ヘッダー6及び導出するため冷温水導出ヘッダー7を有する。ハウジング4には更に、図1Bに示されるように、血液流路5の上下両端に位置させて血液導入口8、および血液導出口9が設けられている。冷温水導入ヘッダー6、及び冷温水導出ヘッダー7にはそれぞれ、冷温水導入ポート6a、及び冷温水導出ポート7aが設けられている。また、シール部材3a〜3cのそれぞれの間には、間隙10が設けられ、ハウジング4には、間隙10に対応させた漏液排出孔11が設けられている。
図1Bに示すように、冷温水導入ヘッダー6及び冷温水導出ヘッダー7は、両端部のシール部材3a、3bから露出した細管束2の両端をそれぞれ包囲する空室である流動室(上部流動分室14a、下部流動分室14b、上部流動分室15a、下部流動分室15bを含む)を形成している。従って、導入され導出される冷温水は全て、冷温水導入ヘッダー6及び冷温水導出ヘッダー7が形成する流動室を経由して流動する。
以上の構成において、血液を、血液導入口8から血液流路5に流入させて、血液導出口9から流出するように流動させる。同時に、冷温水を、冷温水導入ヘッダー6から細管束2に流入させて、冷温水導出ヘッダー7から流出するように流動させる。それにより、血液流路5において、血液と冷温水の間で熱交換が行われる。また、血液が漏洩した場合、及び冷温水が漏洩した場合のいずれの場合においても、従来例と同様、漏液排出孔11により即座にシール漏れを検知でき、また、血液汚染の発生を防止できる。
本実施の形態の特徴は、細管束2が図1Bに示すように、各々3層の伝熱細管1を含む3段の第1〜第3細管束ユニット12a〜12cに分割されていることである。すなわち、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cは各々が、伝熱細管1を3層に積層して構成されている。そして、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cが積層されて、細管束2が構成されている。第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各段間にはスペーサ13が装着され、所定長さの間隔が設けられている。
スペーサ13で間隔を設けることにより、実施の形態2で説明するように、冷温水導入ヘッダー6及び冷温水導出ヘッダー7の内部の流動室を、複数の流動分室に区画することが容易になる。但し、スペーサ13を用いることなく、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各段間に間隔が設けることも可能である。例えば、シール部材3a〜3cによる封止構造を形成するときに、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cを、各段間に間隔を設けて保持する冶具を用いれば、同様の構造を得ることができる。
冷温水導入ヘッダー6はその内部の流動室が、隔壁6bにより上部流動分室14aと下部流動分室14bとに区切られている。上部流動分室14a内には第1、第2細管束ユニット12a、12bの端部が配置され、下部流動分室14b内には第3細管束ユニット12cの端部が配置されている。また、冷温水導出ヘッダー7はその内部の流動室が、隔壁7bにより上部流動分室15aと下部流動分室15bとに区切られている。上部流動分室15a内には第1細管束ユニット12aの端部が配置され、下部流動分室15b内には第2、第3細管束ユニット12b、12cの端部が配置されている。
以上のように構成された熱交換器によって得られる作用および効果について、以下に述べる。冷温水導入ポート6aから冷温水導入ヘッダー6の下部流動分室14bに導入された冷温水は、第3細管束ユニット12cの伝熱細管1の内腔を流動して、冷温水導出ヘッダー7の下部流動分室15bに流れ込む。そこで更に、第2細管束ユニット12bの伝熱細管1に進入し流動して、冷温水導入ヘッダー6の上部流動分室14aに達する。そこで次に、第1細管束ユニット12aの伝熱細管1に進入し流動して、冷温水導出ヘッダー7の上部流動分室15aに達し、冷温水導出ポート7aから流出する。
このようにして、冷温水導入ヘッダー6及び冷温水導出ヘッダー7は、導入される冷温水が、3段の第3〜第1細管束ユニット12c〜12aを順次通過するように構成されている。このように、導入される冷温水が、分割された複数組の細管束ユニットを順次通過する構成を、以降の記載においては分割通流と称する。これに対して従来例ように、導入される冷温水が冷温水導入ヘッダー6において全ての伝熱細管1に一斉に流入する構成を一斉通流と称する。
分割通流を採用することにより、冷温水が通過する流路断面積が小さくなるので、冷温水流量が同一であれば、一斉通流の場合に比べて、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各々の伝熱細管1を流れる冷温水の流速を大きくすることができる。それにより、伝熱細管1の内壁における境膜抵抗が低減され、熱交換効率を向上させることができる。なお、従来の一斉通流において、冷温水の供給源からの供給流量(流速)を増大させれば熱交換効率を向上させることはできるが、冷温水供給源の流速を医療施設側で増大させることは、実際には困難である。従って、本実施の形態のようにして熱交換効率を向上させることは、実用的に極めて効果的である。
また、図1Bに示した実施の形態においては縦方向(垂直方向)折り返し構造、すなわち、細管束2が血液の流通方向すなわち縦方向において分割されて、複数段の細管束ユニットが形成された構造が採用されている。しかも冷温水は、血液流路5の下流側に配置された下流段の細管束ユニット12cから上流段に向かって、細管束ユニット12b、細管束ユニット12aと順次経由して流動する。これにより、血流に対して冷温水の流れが向流になり、より高い熱交換効率を得るために効果的である。
以上のように、分割通流により熱交換効率が向上する効果について実験した結果を、図2に示す。図2における「分割並流」及び「分割向流」が、本実施の形態による分割通流の場合を示す。「分割向流」は、図1Bに示したような、熱媒体液の流通方向に細管束が分割され、熱媒体液が向流となるように設定された場合である。「分割並流」は、分割の態様は同様であるが、熱媒体液が血液の流通と同じ向きである並流となるように設定された場合を示す。いずれの場合も、血液流路5の開口径は70mm、伝熱細管1の層数は12層とした。
図2から、一斉通流の場合に比べて、分割通流である分割並流及び分割向流の場合の熱交換効率が高いことが判る。これは、上述のように、分割通流の方が伝熱細管1を流れる冷温水の流速が大きいことにより、境膜抵抗が低減するためである。また、血液下流側においても、熱媒体液と血液との温度差を高く維持できるので、分割並流の場合よりも分割向流の場合の方が熱交換効率が高い結果が得られている。一斉通流に対して、分割並流の場合は熱交換効率が36%向上し、分割向流の場合は熱交換効率が54%向上している。
次に、図1Bに示したように、細管束2を縦方向に分割して複数層の細管束ユニットを構成する場合の、適切な細管束ユニットの層数、及び各細管束ユニットを構成する伝熱細管1の適切な層数について検討した結果を、図3に示す。
図3の(a)は、細管束ユニットの段数が2段、すなわち冷温水の流れを折り返す段数が2段の場合であり、各段の細管束ユニットを構成する伝熱細管が3層(積層本数)、4層、5層、及び6層の場合の熱交換効率の測定結果を示す。図3の(b)は、折り返し細管束ユニットの段数が3段の場合であり、各段の細管束ユニットを構成する伝熱細管が2層、3層、及び4層の場合の熱交換効率の測定結果を示す。横軸の下部に示したESAは、有効膜面積(Effective Surface Area)、Uは熱媒体の流速を示す。図3から、折り返し細管束ユニット段数は、(a)の2段の場合に比べて、(b)の3段の場合の方が高い熱交換効率を得易いことが判る。
折り返し細管束ユニット段数が3段の場合、細管束ユニットを構成する伝熱細管の層数が2層、すなわち図3の(b)の左端の2−2−2層の構成の場合、3層、及び4層の場合に比べて若干熱交換効率が劣る。しかし、2段の場合に比べれば高い熱交換効率を得ることが可能である。しかも、3段を合計した伝熱細管の層数は6層であり、これに対応する伝熱細管層数を有する2段で3−3層の構成に比べれば、十分に高い熱交換効率が得られる。伝熱細管層数が同一ということは、血液充填量が同程度であることを意味する。従って、2−2−2層の構成によれば、血液充填量を抑制しながら、熱交換効率を向上させることが可能であることが判る。
また、3段の場合に、細管束ユニットを構成する伝熱細管の層数が3層と4層との間では、熱交換効率に有意な差は見られないことが判る。但し、4段以上はオーバースペックであり、圧損の増大のため、流量も増えない。この結果を考慮すれば、3層の伝熱細管により構成された細管束ユニットを3段に積層した場合に、実用上最も良好な構造が得られることが判る。
また、3段折り返し構造のように、奇数回の返し構造の場合、冷温水導入ポート6aと冷温水導出ポート7aを細管束2の両端に振り分けることができ、ポートのレイアウトのバランスが良い利点もある。
なお、上述の図面には図示されていないが、ハウジング4は、例えばハウジング底部とハウジング上部のように分割して形成され、細管束2等を収容して一体に結合させる構造とすることができる。また、ハウジング4は、細管束2及びシール部材3a〜3cを収容する構造のみとし、冷温水導入ヘッダー6及び冷温水導出ヘッダー7をハウジング4とは分離された構成とすることもできる。
また、上述の説明では、細管束ユニットが3段の場合の冷温水導入ヘッダー及び冷温水導出ヘッダーの構造を示したが、他の段数の場合も同様に構成することは容易である。すなわち、上流端または下流端に位置する1段の細管束ユニットに対応する流動分室を必ず設ける。従って、少なくとも冷温水導入ヘッダー及び冷温水導出ヘッダーには流動分室が形成される。また、他の2段毎の細管束ユニットに対応させて流動分室を区画する。導入ポートおよび導出ポートは、1段の細管束ユニットに対応する流動分室に対して設ける。それにより、導入ポートから流入する熱媒体液が複数段の細管束ユニットを順次通過し、導出ポートから流出するように流路が形成される。
本実施の形態において、伝熱細管1を構成する材料としては、例えばステンレス鋼等の金属材料が好適である。ハウジング4の材料としては、例えば、透明で且つ耐破損強度に優れたポリカーボネート樹脂のような樹脂材料を用いることができる。シール部材3a〜3cを形成するための樹脂材料としては、例えば、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。このうち、伝熱細管1を構成する材料(例えば、金属材料)やハウジング4を構成する材料との接着性に優れている点からは、ポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂が好ましい。
(実施の形態2)
実施の形態2における医療用熱交換器について、実施の形態1と同様、図1A〜図1Cを参照して説明する。本実施の形態では、血液の流通方向すなわち縦方向に複数段の細管束ユニットが積層された縦方向折り返し構造を有する場合であって、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各段間に間隔を形成するための部材として、スペーサ13を用いた構成について詳述する。他の構成は、実施の形態1の場合と同様であり、説明の繰り返しを省略する。
実施の形態1の説明に記述したように、縦方向折り返し構造を形成するためには、冷温水導入ヘッダー6の流動室を、隔壁6bにより上部流動分室14aと下部流動分室14bとに区画し、また、冷温水導出ヘッダー7の流動室を、隔壁7bにより上部流動分室15aと下部流動分室15bとに区画する必要がある。そのためには、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各段間に、スペーサ13により間隔を形成することが望ましい。第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各段間の間隔に対応させて、隔壁6b及び隔壁7bの端部を配置することにより、流動室を容易に区画することができるからである。
スペーサ13の形態の例について、図4A〜図5を参照して説明する。図4Aは、細管束ユニット間にスペーサを装着したモジュールの形態を示す斜視図である。但し、図示の便宜上、3段の細管束ユニットのうち、2段の第1及び第2細管束ユニット12a、12bのみを取り出して示す。なお、図示の便宜上、縦方向の寸法を、図1Bに対して拡大して示す。以降の他の図面についても同様に、縦方向の寸法を拡大して示す。図4Bは、同モジュールの正面図である。
図4Aに示すように、細管束ユニット12a、12bは各々、伝熱細管1の軸方向に沿って4箇所に配置された細管列保持部材16a〜16dにより、複数本の伝熱細管1を結束して構成されている。スペーサ13は、細管束ユニット12a、12bの段間における細管列保持部材16a〜16dの間に装着されている。
1組の細管列保持部材16a〜16dにより、一列(層)の細管列が結束される。その結束状態を、図5Aの斜視図に示す。図5Bはその正面図である。互いに平行な状態で一列に配列された複数本の伝熱細管1(図5Aの例では16本)が、細管列保持部材16a〜16dにより保持されて、一層分の伝熱細管群が形成されている。細管列保持部材16a〜16dは、各々が伝熱細管1を横切る帯状に形成されており、伝熱細管1により貫通されている。このような形態の伝熱細管群は、複数本の伝熱細管1が配置された金型に樹脂を流し込んで細管列保持部材16a〜16dを形成する、いわゆるインサート成形によって形成することができる。細管列保持部材16a〜16dの上下面には、隣接する他の伝熱細管群の伝熱細管1を嵌合可能な複数の細管受け凹部17が形成されている。
図4Aに示した細管束ユニット12a、12bは、図5Aの伝熱細管群を各々3層積層して形成される。積層する際には、各伝熱細管群を構成する伝熱細管1は、上下に隣り合う他の伝熱細管群の細管列保持部材16a〜16dに設けられた細管受け凹部17に嵌め込まれる。そのため、上下に隣り合う層ごとに、細管列保持部材16a〜16dが交互にずれて配置される。また、細管列保持部材16a〜16dは、伝熱細管1の両端の領域に一対づつ配置されている。すなわち、一端側に細管列保持部材16a、16bが、他端側に細管列保持部材16c、16dが、それぞれ近接して配置されている。この配置により、両端の細管列保持部材16b、16dの間に、図1B等に示した間隙10が形成される。
また、細管束ユニット12a、12bの段間において、細管列保持部材16a〜16dの間にスペーサ13が装着され、所定の大きさの間隔18(図4A)を形成している。スペーサ13は、間挿部13a、13bと、その両者間を結合する結合部13cからなる。間挿部13a、13bを上下の細管列保持部材16a〜16dの間に介在させることにより、細管束ユニット12a、12b間の間隔18が保持される。
スペーサ13は、伝熱細管1の両端部にそれぞれ別個に設けて、分離した一対のスペーサ13の形態で用いられている。これに対して、例えば、図6に示す構造とすることもできる。すなわち、一対のスペーサ13を連結枠19により一体とした構造である。このようにすれば、製造工程での取り扱いが容易になる。スペーサ13の材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂を用いることができる。
(実施の形態3)
図7Aは、実施の形態3における医療用熱交換器を示す平面図である。図7Bは、図7AのC−C断面図である。図7AにおけるD−D断面の形状は、図1Cに示した実施の形態1の場合と同様である。本実施の形態の特徴は、図7Bに示すように、血液流路5内の第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各段間に、介挿部材20が配置されたことである。従って、実施の形態1及び2の場合と同様の要素については同一の参照符号を付して、説明の繰り返しを省略する。
実施の形態2において説明したように、複数段の細管束ユニット12a〜12cの間にスペーサ13を装着して、各段間に所定長さの間隔を形成すれば、冷温水を所望の順序で各細管束ユニット12a〜12cを順次通過させる簡潔な構成を実現できる。そのようなスペーサ13を用いた場合でも、細管束2を封止したシール部材3a〜3cの領域では、各段間の間隔に対応する部分には、シール部材3a〜3cの材料が充填されるので間隙が残ることはない。
一方、血液流路5内の領域では、スペーサ13が装着されることにより、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各段間にその間隔18に対応する間隙が形成される。この間隙は、血液流路5における血液の充填量を増大させる原因となるため、本実施の形態では、この間隙に、図7Bに示すように介挿部材20が配置されている。介挿部材20を配置することにより、細管束ユニット12a〜12cの各段間の間隙の一部を埋めて、その容積を低減させ、血液充填量の増大を抑制することができる。
介挿部材20は、図8Aに平面形状を示すように、同心円状に配列された複数本の円環リブ21と、円環リブ21の径方向に放射状に延在して、円環リブ21を連結する接続リブ22からなる。最外周の円環リブ21は円環枠23に支持され、円環枠23の部分がシール部材3a〜3c中に封止されている。図8Aに示す接続リブ22の箇所は、円環リブ21間の隙間24に対応する。血液流路5はこの隙間24の部分で介挿部材20を貫通し、それにより流路の連続性が確保されている。
図8Bは、介挿部材20の一部を示す断面図である。円環リブ21は、血液流路5の方向を短軸とする楕円形の断面を有する。以上のような構成の介挿部材20を装着することにより、熱交換効率を減少させることなく、血液充填量を減少させる効果を十分に得ることができる。
本実施の形態のように、介挿部材20を配置することにより、血液流路5内の血液充填率を低減させる効果に加え、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各段間に間隙のみが存在する場合に比べて、当初間隙に存在する気泡が、抜け易くなる効果も得られる。気泡が抜けることにより、熱交換効率も向上する。
介挿部材20を配置することにより、熱交換効率がある程度低下することは止むを得ないが、熱交換効率の低下を抑制するためには、伝熱細管1と介挿部材20の重なりができる限り少なくなるように、介挿部材20の形状を設定する。図8Aに示したような同心円状の円環リブ21により構成することは、血液充填量の低減と熱交換効率の維持のバランスを、満足できる範囲に収めるのに有効であった。
介挿部材20は、スペーサ13とは別体に分離して作製することもできるが、図9に示すように、スペーサ13と一体化することもできる。すなわち、一対のスペーサ13を連結枠19により一体とし、さらに、介挿部材20を連結枠19と結合させた構造とする。このように一体化した構造とすることにより、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cを一体に組み立てる際の作業が容易になる。介挿部材20には、例えば、スペーサ13と同様の材料を用いることができる。
次に、細管束ユニットの段間に介挿部材を配置することによる、熱交換効率の低下を調べた実験結果について説明する。図9に示した本実施の形態における介挿部材と比較するため、介挿部材を下記のように調整したサンプルA〜Eの熱交換器を作製した。
(A)介挿部材として細管束ユニットの段間に伝熱細管1を配置(冷温水は流さない)
(B)図9に示した本実施の形態の介挿部材20を配置
(C)図10Aに示す形状の介挿部材20aを配置
(D)介挿部材を配置せずに間隙のまま残したもの
(E)図10Bに示す形状の介挿部材20bを配置
サンプルAは、理想的な形態であるが、材料コストが高くなる。サンプルB、C、Eについては、介挿部材の体積による充填率が同一になるように設定して比較を行った。図10Aに示す介挿部材20aは、径方向のリブのみで構成したもの、図10Bに示す介挿部材20bは、直線状のリブのみで構成したものである。
各サンプルについて熱交換効率係数を調べた結果を、図11に示す。この結果から、本実施の形態の介挿部材を配置したサンプルBは、サンプルAの結果との差異があまりないのに比べて、サンプルC、D、Eは、熱交換効率係数の低下が大きいことが判る。
サンプルC、Eの場合に熱交換効率係数の低下が大きいのは、形状的に、介挿部材と伝熱細管の重なりが多いためと考えられる。すなわち、介挿部材が血流を遮って、伝熱細管の外表面に沿った血流が制限されるためである。
以上のように、介挿部材20の形状を適切に選択することにより、熱交換効率の低下を実用上問題のない範囲に抑制して、血液流路における血液充填率を低減させることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4における医療用熱交換器の基本構成は、実施の形態3の場合と同様であり、従って、その平面形状及び断面形状は、図7A、図7B、図1Cに示されたものと同様である。本実施の形態の特徴は、介挿部材20とスペーサ13とを別体とした分離構造を採用し、それに適した改良を加えたことである。従って、実施の形態3の場合と同様の要素については同一の参照符号を付して、説明の繰り返しを省略する。
本実施の形態において、スペーサ13は細管束ユニット12a、12bの両端部にそれぞれ別個に配置される。図12に、細管束ユニット12a、12bの両端部にそれぞれ分離して配置される一対のスペーサ13R、13Lを示す。
スペーサ13が装着されることにより、血液流路5内の領域では、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cの各段間に間隙が形成される。この間隙による血液流路5内の血液充填量の増大を抑制するために、各段間の間隙を埋めるように介挿部材20が配置されている。
介挿部材20は、各段間に配置されるので、スペーサ13と一体化すれば、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cと組み合わせて一体に組み立てる際の作業が容易になる。これに対して、介挿部材20とスペーサ13とを別体とした分離構造は、組立て作業が面倒になるが、その一方で利点もある。
すなわち、図9に示したように、介挿部材20を連結枠19に結合させてスペーサ13と一体化した構造では、連結枠19とシール部材の界面を液が流れる惧れがあり、その場合、血液流路が5が汚染される。これに対して、別体であれば、介挿部材20の外縁がシール部材中に埋め込まれるので、介挿部材20とシール部材の界面を通って血液流路へ汚染が浸透するおそれを回避できる。スペーサー13や、スペーサー13の連結枠19の部分で万が一、熱媒体液のリークが生じた場合でも、介挿部材20と連結枠19とは別部材で形成されているため、血液流路への汚染の浸透が遮断されるからである。
一方、介挿部材20をスペーサ13とは別体として分離した場合、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cと組み合わせてシール部材3a〜3cにより封止する際に、介挿部材20を血液流路5に対して位置決めするための構造が必要となる。
図13Aは、介挿部材20の位置決め構造の一例を示す分解斜視図である。図4Aに示したものと同様の積層構造(但し、3段分の第1〜第3細管束ユニット12a〜12cを含む)が示される。上下の細管列保持部材16a〜16d間にスペーサ13を介在させて、第1〜第3細管束ユニット12a〜12c間に間隔が確保される。シール部材3a〜3cにより血液流路5が形成される領域(図7B参照)には、介挿部材20が挿入される。介挿部材20は図8Aに示したような構造を有し、各々の外周の円環枠23に結合部25(図13A参照)が形成されている。
第1〜第3細管束ユニット12a〜12c間に介挿部材20を挿入し、上下の介挿部材20の結合部25どうしを結合させることにより、図13Bに示すように、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cに対する介挿部材20の位置を保持することが可能である。結合部25は、上端に結合突起25aを有し、下端には結合凹部(図示せず)を有する。結合突起25aと結合凹部を嵌合させることにより、結合部25どうしを結合させることができる。
以上のように、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cと介挿部材20を組み合わせて結合させた状態で、シール部材による封止を行えば、図7Bに示したように、血液流路5に対して、介挿部材20が的確に位置決めされた状態で固定することが可能である。
介挿部材20の位置決め構造の他の例について、図14A〜14Dを参照して説明する。図14Aは、ハウジングの一部である枠体26を示す斜視図である。この枠体26内に、第1〜第3細管束ユニット12a〜12cと介挿部材20を組み合わせたユニットが装着され、シール部材で封止される。枠体26の内面には、位置決めリブ26aが形成されている。図14Bに拡大して示されるように、位置決めリブ26aは平行に2本設けられている。
図14Cには、位置決めリブ26aにより介挿部材20が位置決めされた状態を示す。但しこの図では、第1細管束ユニット12aが除かれ、第2細管束ユニット12bについても、伝熱細管1及びシール部材3a〜3cはその領域のみが2点鎖線で示されている。位置決めリブ26aの周辺を拡大した平面図が、図14Dに示される。介挿部材20の周縁部には、位置決めリブ26aと対向する箇所に位置決め突起27が形成されている。2本の平行な位置決めリブ26aの間に位置決め突起27を係合させることにより、介挿部材20が枠体26に対して位置決めされる。細管束ユニット12b等は、枠体26に対して位置決めされるので、結局、介挿部材20と細管束ユニット12b等の平面位置の関係が、互いに位置決めされる。
(実施の形態5)
実施の形態5における医療用熱交換器の構成及びその製造方法について、図15A及び図15Bを参照して説明する。図15Aは、第2細管束ユニット12b等及び介挿部材20が、枠体26に装着された状態を示す。図14Cと同様、第1細管束ユニット12aが省略され、第2細管束ユニット12bも概略的に示されている。本実施の形態により製造される医療用熱交換器の基本構造は、図14Cに示した熱交換器と概ね同様であるが、介挿部材20の位置決め構造が相違する。
すなわち、図14Cにおける位置決めリブ26aと位置決め突起27の組み合わせに代えて、一対の桟部材28が介挿部材20の両側に取り付けられる。桟部材28は、図15Bに示すように、介挿部材20の円環枠23の外周面から径方向外方に向かって突出する。すなわち、円環枠23の外周面に嵌合孔を有する嵌合部29が設けられ、桟部材28の一端が嵌合し保持されている。図15Aに示すように、細管束ユニット12b等を枠体26に装着する際に、細管列保持部材間、正確には、細管列保持部材16cとスペーサ13の間に、介挿部材20の一対の桟部材28が挟まれるように配置する。それにより、介挿部材20が細管束ユニット12b等に対して位置決めされる。
以上のように、第1〜第3細管束ユニット12a〜12c間に介挿部材20を位置決めして装着した後、シール部材による封止を行えば、図7Bに示したように、血液流路5に対して、介挿部材20が的確に位置決めされた状態で固定することができる。介挿部材20を細管列保持部材間に保持するための、桟部材28による押圧力は十分に大きくすることが可能である。従って、封止工程において作用する大きな負荷に抗して、介挿部材20を確実に位置決めすることが可能である。また、枠体26に装着する前に、細管束ユニット12b等と介挿部材20が一体となった構造を形成することができるので、封止作業が容易になる。
ここで重要なことは、桟部材28は、シール部材3a〜3cと同一の材料から構成されることである。そのため、シール部材3a〜3cによる封止が行われた後には、桟部材28はシール部材3cと一体化する。従って、桟部材28とシール部材3cとの間で剥離を生じることはなく、当該部分で血液の漏洩を生じる懸念が不要になる。
以上のように、本実施の形態によれば、シール部材による封止工程において、介挿部材を細管束ユニットに対して確実に位置決めし、しかも封止後に位置決め構造による血液の漏洩を生じることのない製造方法を実現することができる。
(実施の形態6)
図16Aは、実施の形態6における熱交換器を示す平面図である。図16Bは、図16AのE−E断面図である。実施の形態1の図1A等に示した要素と同様の要素については、同一の参照符号を付して、説明の繰り返しを省略する。
本実施の形態において、細管束30は、熱交換流路である血液流路5の流通方向に対する横方向、すなわち、図16Aの平面図における平面方向において分割された水平折り返し構造を有する。2組の細管束ユニット31a、31bが形成され、水平に配列されている。細管束ユニット31a、31bの間には、スペーサ(図示せず)により所定の間隔が設けられている。
ハウジング4には、冷温水導入出ヘッダー32及び冷温水還流ヘッダー33が設けられている。冷温水導入出ヘッダー32は、その内部の流動室が、隔壁32aにより導入室34aと導出室34bとに区切られている。導入室34a内には細管束ユニット31aの端部が配置され、導出室34b内には細管束ユニット31bの端部が配置されている。また、冷温水導入出ヘッダー32は、導入室34aに連通する冷温水導入ポート32b、及び導出室34bに連通する冷温水導出ポート32cを有する。冷温水還流ヘッダー33ではその内部の流動室は分割されず、一体の還流室35が形成されている。還流室35内には細管束ユニット31a、31bの端部が配置されている。
冷温水導入ポート32bから導入室34aに導入された冷温水は、細管束ユニット31aの伝熱細管1の内腔を流動して、冷温水還流ヘッダー33の還流室35に流れ込む。そこで更に、細管束ユニット31bの伝熱細管1に進入し流動して、導出室34bに至り、冷温水導出ポート32cから流出する。
このようにして、冷温水導入出ヘッダー32及び冷温水還流ヘッダー33により、導入される冷温水が、細管束30の一方の半分から他方の半分を順次通過するように構成されている。従って、実施の形態1と同様に、導入される冷温水が、分割された複数組の細管束ユニットを順次通過する分割通流の形態が得られる。それにより、一斉通流の場合に比べて、伝熱細管1を流れる冷温水の流速を大きくすることができ、伝熱細管1の内壁における境膜抵抗が低減され、熱交換効率を向上させることができる。
(実施の形態7)
図17Aは、実施の形態7における熱交換器を示す平面図である。図17Bは、図17AのF−F断面図である。実施の形態6の図16A、図16Bに示した要素と同様の要素については、同一の参照符号を付して、説明の繰り返しを省略する。
本実施の形態においても、細管束36は実施の形態6と同様、水平折り返し構造を有する。但し本実施の形態では3分割され、中央部細管束ユニット37a、及びその両側に位置する側部細管束ユニット37b、37cが形成されて、水平に配列されている。中央部細管束ユニット37aと、各側部細管束ユニット37b、37cの間には、スペーサ(図示せず)により所定の間隔が設けられている。
ハウジング4には、冷温水導入出ヘッダー38及び冷温水還流ヘッダー39が設けられている。冷温水導入出ヘッダー38は、その内部の流動室が、隔壁38a、38bにより、中央部の導入室40aとその両側の導出室40b、40cとに区切られている。導入室40a内には、中央部細管束ユニット37aの端部が配置されている。導出室40b、40c内にはそれぞれ、側部細管束ユニット37b、37cの端部が配置されている。また、冷温水導入出ヘッダー38は、導入室40aに連通する冷温水導入ポート38c、及び導出室40b、40cに連通する冷温水導出ポート38d、38eを有する。冷温水還流ヘッダー39ではその内部の流動室は分割されず、一体の還流室41が形成されている。還流室41内には中央部細管束ユニット37a、及び各側部細管束ユニット37b、37cの端部が配置されている。
冷温水導入ポート38cから導入室40aに導入された冷温水は、中央部細管束ユニット37aの伝熱細管1の内腔を流動して、冷温水還流ヘッダー39の還流室41に流れ込む。そこで更に、側部細管束ユニット37b、37cの伝熱細管1に進入し流動して、導出室40b、40cに至り、冷温水導出ポート38d、38eから流出する。
このようにして、冷温水導入出ヘッダー38及び冷温水還流ヘッダー39により、導入される冷温水が、細管束36の中央部から両側部分を順次通過するように構成されている。従って、実施の形態1と同様に、導入される冷温水が、分割された複数組の細管束ユニットを順次通過する分割通流の機能が得られる。それにより、一斉通流の場合に比べて、伝熱細管1を流れる冷温水の流速を大きくすることができ、伝熱細管1の内壁における境膜抵抗が低減され、熱交換効率を向上させることができる。
図18は、実施の形態1〜3に示した構成の熱交換器の熱交換係数を、従来例の一斉通流(折り返しなし)の構成の熱交換係数と比較した結果を示す。水平折り返し(2分割)は実施の形態6、水平折り返し(3分割)は実施の形態7、縦方向折り返しは実施の形態1に示した構成に対応する。但し、いずれの場合も、血液流路5の開口径は70mm、伝熱細管1の層数は12層とした。
図18に示されるとおり、折り返しなしの場合に比べて、水平折り返し(2分割)、水平折り返し(3分割)、縦方向折り返しの場合は、熱交換係数がそれぞれ7%、11%、33%向上した。このように、分割通流により、熱交換効率が明らかに向上する。また、水平折り返し(2分割)と比べて、水平折り返し(3分割)の場合に、熱交換効率が向上する。これは、血液流路5が円形断面であるため、細管束36の中央部では側部に比べて熱交換面積が大きく、熱交換に寄与する膜面積が大きいためである。すなわち、中央部から先に冷温水を流すことにより、温度の高い状態の冷温水が熱交換面積の大きい領域を流れ、これが熱交換効率の向上に寄与するものと考えられる。さらに、水平折り返し(3分割)と比べて、縦方向折り返しの場合は、冷温水を向流に流すことにより、熱交換効率が向上する。
(実施の形態8)
図19は、実施の形態8における人工肺装置を示す断面図である。この人工肺装置は、実施の形態3における熱交換器50を人工肺51と組み合わせて構成されている。但し、熱交換器50に代えて、上述の他の実施の形態における熱交換器のいずれかを備えた構成とすることもできる。
熱交換器50は、人工肺51の上に積層されており、人工肺51のハウジング52に熱交換器50のハウジング4が結合されている。但し、熱交換器50のハウジング4と人工肺51のハウジング52が一体に形成された構造とすることもできる。人工肺51の領域には、酸素ガスを導入するためガス導入路53、血液中の二酸化炭素等を導出するためのガス導出路54が設けられている。
人工肺51は、複数本の中空糸膜55と、シール部材56とを備えている。シール部材56は、ガス導入路53やガス導出路54に血液が侵入しないように、中空糸膜55をシールしている。シール部材56によるシールは、中空糸膜55を構成する中空糸の両端が露出するように行われている。ガス導入路53とガス導出路54とは、中空糸膜55を構成する中空糸によって連通している。
また、人工肺51においてシール部材56の存在していない空間は、円筒状の血液流路57を構成しており、血液流路57内には中空糸膜55が露出している。更に、血液流路57の血液入口側は、熱交換器50の血液流路5の出口側に連通している。
以上の構成により、血液導入口8から導入され、血液流路5を通って熱交換された血液は、血液流路57へと流れ込み、そこで、中空糸膜55に接触する。このとき、血液には、中空糸膜55を流れる酸素ガスが取り込まれる。また、酸素ガスが取り込まれた血液は、ハウジング52に設けられた血液導出口58から、外部に導出され、患者に返血される。一方、血液中の二酸化炭素は、中空糸膜55に取り込まれ、その後、ガス導出路54によって導出される。
このように、図19に示す人工肺装置においては、熱交換器50によって血液の温度調整が行われ、温度調整が行われた血液は人工肺51によってガス交換される。また、このとき、熱交換器50にシール漏れが発生し、伝熱細管1を流れる冷温水が流出しても、冷温水は間隙10に現れ、漏洩を検出することができる。このため、図19に示す人工肺装置によれば、シール漏れを検知でき、又冷温水による血液の汚染を抑制できる。
本発明によれば、伝熱細管を流れる冷温水の流速を大きくできるので、伝熱細管の内壁における境膜抵抗を低減して、熱交換領域の容積の増大を抑制しながら、熱交換効率を向上させることが可能であり、人工肺装置等に用いる医療用熱交換器として有用である。

Claims (20)

  1. 内腔に熱媒体液を流通させるための複数本の伝熱細管を配列し積層して形成された細管束と、
    前記伝熱細管の両端を露出させるとともに、前記伝熱細管の各々の外表面に接触するように血液を通過させる血液流路を形成して前記細管束を封止したシール部材と、
    前記シール部材及び前記細管束を収容するとともに、前記血液流路の両端に各々位置する血液の導入口及び導出口が設けられたハウジングと、
    前記細管束の両端部をそれぞれ包囲する流動室を形成し、前記熱媒体液の導入ポート及び導出ポートを有する一対の伝熱細管ヘッダーとを備えた医療用熱交換器において、
    前記細管束は、前記血液流路の流通方向において、各々が複数本の前記伝熱細管を含む複数組の細管束ユニットに分割されて、複数段の前記細管束ユニットの積層構造が形成されており
    前記複数段の細管束ユニットの段間にはスペーサが装着されて、各段間に所定の間隔が設けられ、
    前記血液流路内の領域中で、前記細管束ユニット間の前記間隔により形成された間隙に、その容積の一部を埋めるように介挿部材が配置され、前記介挿部材は前記血液流路と連通する流路を有し、
    前記伝熱細管ヘッダーは、導入される前記熱媒体液が、前記複数段の細管束ユニットを順次通過するように構成されたことを特徴とする医療用熱交換器。
  2. 前記熱媒体液が、前記血液流路の下流側に配置された下流段の前記細管束ユニットから上流側に配置された上流段の前記細管束ユニットに向かって順次通過するように、前記伝熱細管ヘッダーが構成された請求項に記載の医療用熱交換器。
  3. 前記細管束は、3段の前記細管束ユニットに分割された請求項1または2に記載の医療用熱交換器。
  4. 各段の前記細管束ユニットを構成する前記伝熱細管の総数が2層または3層である請求項に記載の医療用熱交換器。
  5. 前記血液流路は、周囲を前記シール部材で封止された円筒状に形成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の医療用熱交換器。
  6. なくとも一方の前記流動室は、前記間隙に対応させて設けられた隔壁により複数の流動分室に区画されて、前記導入ポートから流入する前記熱媒体液が、いずれかの前記流動分室を経由して前記複数段の細管束ユニットを順次通過し、他のいずれかの前記流動分室を経由して前記導出ポートから流出するように流路が形成された請求項に記載の医療用熱交換器。
  7. 前記スペーサは、前記血液流路を挟む両側の前記シール部材で封止された領域にそれぞれ配置されて一対を成している請求項に記載の医療用熱交換器。
  8. 前記一対のスペーサは、互いに連結されて一体を成している請求項に記載の医療用熱交換器。
  9. 前記細管束ユニットは、複数本の前記伝熱細管の配列状態を保持する細管列保持部材を有し、
    前記スペーサは、隣接する前記細管束ユニットの段間で対向する前記細管列保持部材の間に装着されている請求項のいずれか1項に記載の医療用熱交換器。
  10. 前記流動室は、前記血液流路の上流端または下流端に位置する1段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室と、他の2段毎の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室に区画され、
    前記導入ポートおよび前記導出ポートは、前記1段の細管束ユニットに対応する前記流動分室に対して設けられている請求項に記載の医療用熱交換器。
  11. 前記細管束ユニットは3段に構成され、
    前記伝熱細管ヘッダーの一方は、前記血液流路の上流端に位置する1段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室、及び下流側の2段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室を有し、
    前記伝熱細管ヘッダーの他方は、前記血液流路の下流端に位置する1段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室、及び上流側の2段の前記細管束ユニットに対応する前記流動分室を有し、
    前記導入ポートは前記下流端の細管束ユニットに対応する前記流動分室に設けられ、前記導出ポートは、前記上流端の細管束ユニットに対応する前記流動分室に設けられている請求項10に記載の医療用熱交換器。
  12. 前記介挿部材は、同心円状に配列された複数本の円環リブと、前記円環リブの径方向に放射状に延在し、各々の前記円環リブ間を接続する接続リブとを備えた請求項に記載の医療用熱交換器。
  13. 前記円環リブは、前記血液流路の方向を短軸とする楕円形の断面形状を有する請求項12に記載の医療用熱交換器。
  14. 前記スペーサは、前記血液流路を挟む両側の前記封止された領域にそれぞれ配置されて一対を成しており、
    前記スペーサと前記介挿部材とは、互いに異なる部材からなる請求項に記載の医療用熱交換器。
  15. 前記細管束ユニットの各段間に配置された複数の前記介挿部材を、前記細管束の側縁部で結合する結合部を備えた請求項14に記載の医療用熱交換器。
  16. 前記細管束の側縁部に配置された位置決め部材を備え、
    前記細管束ユニットの各段間に配置された複数の前記介挿部材は、周縁の一部に前記位置決め部材と係合する係合部を有し、その係合により、前記細管束に対して位置決めされている請求項15に記載の医療用熱交換器。
  17. 前記位置決め部材は、前記ハウジングの内壁に形成されている請求項16に記載の医療用熱交換器。
  18. 前記細管束ユニットでは、両端部に配置された細管列保持部材により前記伝熱細管の配列状態が保持され、
    前記スペーサは、隣接する前記細管束の段間で対向する前記細管列保持部材の間に装着され、
    前記シール部材と同一の材料からなり、一対の前記細管列保持部材と前記介挿部材の間に配置された一対の桟部材を更に備え、
    前記桟部材は、前記介挿部材及び一対の前記細管列保持部材に当接するとともに、前記シール部材中に封止されている請求項14に記載の医療用熱交換器。
  19. 請求項1に記載の医療用熱交換器を製造する方法であって、
    前記伝熱細管の配列状態を保持する細管列保持部材を用いて前記細管束ユニットを形成する細管束ユニット形成工程と、
    複数の前記細管束ユニットを、各段間の両端部にスペーサを配置し、かつ前記細管束ユニットの中央部の各段間には前記細管束ユニット間の間隙の一部を埋める前記介挿部材を介在させて積層して細管束モジュールを形成する細管束モジュール形成工程と、
    前記細管束の両端を露出させるとともに、前記介挿部材を含む領域に前記血液流路を形成し、前記介挿部材は前記血液流路と連通する流路を有するように、前記細管束モジュールを前記シール部材により封止する封止工程とを含み、
    前記細管束モジュール形成工程では、前記シール部材と同一の材料からなる桟部材を、一対の前記細管列保持部材と前記介挿部材の間にそれぞれに当接するように配置することにより、前記介挿部材を前記細管列保持部材間に保持させ、
    前記封止工程では、前記桟部材を前記シール部材中に封止することを特徴とする医療用熱交換器の製造方法。
  20. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の熱交換器と、
    ガス流路と交差してガス交換を行うための血液流路を有する人工肺とを備え、
    前記熱交換器と前記人工肺とは積層されて、前記熱交換器の前記血液流路と前記人工肺の前記血液流路が連通している人工肺装置。
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