JP5331861B2 - 魚釣用スピニングリール - Google Patents

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本発明は、リール本体に設けたハンドルを介して、釣糸案内部を有するロータを回転駆動し、スプールに釣糸を巻回する魚釣用スピニングリールに関する。
通常、魚釣用スピニングリールは、ハンドル操作に連動してロータを回転駆動し、このロータの回転と連動して軸方向に沿って前後動するスプールに、ロータに設けた釣糸案内部を介して釣糸を巻回するものである。このようなスピニングリールは、糸巻容量の増大や釣糸放出性の向上を目的としてスプールのロングストローク化が図られており、このために、後方に開口するスプールの空間部内に、ロータの前部に形成した円筒部を深く嵌入し、スプールを外部に露出させて配置する、いわゆるアウトスプール型のスピニングリールが主流となっている。
そして、このようなスプール内に配置されるロータの円筒部を、径方向壁部を介して回転駆動軸に連結し、この径方向壁部よりも後方側の後方円筒部に、釣糸を案内するベールおよび釣糸案内部を先端部に配置する一対の腕部の基部を径方向に対向させて突設し、前方側の前方円筒部を、前方に向けて拡径させた逆テーパ形状に形成し、この前方円筒部の前端部に環状鍔部を形成することにより、スプールの後方側の開口から内側に入り込んだ釣糸が、スプールを前後動するスプール軸に巻き込まれるのを防止する魚釣用スピニングリールが開発されている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−153173号公報
このような魚釣用スピニングリールは、ロータの前方円筒部が前方に開口しかつ径方向壁部が底壁を形成する有底円筒状構造を有し、また、スプールが、後方に開口する有底円筒状構造に形成されることにより、スプール内をロータの円筒部が前後に往復動する際に、このスプールとロータの円筒部との間における空気のこもりあるいは滞留等に起因する空気抵抗、異音等の現象が発生する。このため、快適な巻き取り操作性が低下する。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、快適な巻き取り操作を行うことができる魚釣用スピニングリールを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の魚釣用スピニングリールは、軸方向に沿って前後動するスプール内に出入りするロータボディと、このロータボディの後端側から延出する腕部と、この腕部に設けた釣糸案内部とを有するロータを備え、リール本体に設けたハンドルを介してロータを回転駆動することにより、この腕部に設けた釣糸案内部を介してスプールに釣糸を巻回する魚釣用スピニングリールであって、前記ロータボディは、後方開口端に隣接する部位に、径方向開口部を有することを特徴とする。
前記径方向開口部は、周壁部の後方開口端から開口幅を狭めつつ軸方向に沿って延びることが好ましい。
このような魚釣用スピニングリールによると、ロータボディの周壁部に形成された径方向開口部は、ロータボディの前部から後部にわたって好適な通気性を形成し、水分や空気の内部滞留を確実に防止し、釣行後の水洗い等の整備作業を容易かつ簡単なものとする。また、ロータが軽量化され、小さな力でも効率よく回転することができる。
前記径方向開口部は、周壁部の後方開口端から開口幅を狭めつつ軸方向に沿って延びることで、内部に配置したリール本体を外部に大きく露出することができる。
本発明の好ましい実施形態による魚釣用スピニングリールの部分断面図。 図1のII−II線で囲んだ部分の拡大図。 図1のロータボディを前方から見た図。 図1の魚釣用スピニングリールのロータの斜視図。 他の実施形態による魚釣用スピニングリールの図1と同様な図。
図1から図4は、本発明の好ましい実施形態による魚釣用スピニングリール10を概略的に示す。
図1に示すように、魚釣用スピニングリール10は、剛性構造のリールボディ12aの側部開口14を蓋体12bで閉塞したリール本体12を備え、この蓋体12bの固定ネジ16を取外すことで、内部空間Sを外部に露出させることができる。また、リールボディ12aの後端側には、切欠き14bを形成し、この切欠き14bを後部キャップ18で閉じてあり、この後部キャップ18の固定ネジ20を取外すことにより、後端側でも内部空間Sを開閉することができる。この魚釣用スピニングリール10は、通常と同様に、リールボディ12aから上方に延出する脚部(図示しない)を介して釣竿に取り付けられる。
リール本体12内には、通常のスピニングリールと同様に、後述するロータを駆動するための中空駆動軸22を回転駆動する駆動機構24およびこの中空駆動軸22内に挿通されたスプール軸26をこの軸方向に沿って一定のストロークで前後方向に往復動する公知のオシレーティング機構が収容されており、このオシレーティング機構の摺動子28が止めネジ30でスプール軸26の後端部に固定されている。これらの駆動機構24およびオシレーティング機構は、一端にハンドル32が連結されるハンドル軸34により、互いに同期して作動される。
本実施形態のハンドル軸34は中空構造を有し、それぞれリールボディ12aと蓋体12bとに設けられた軸受36a,36bを介してリール本体12で回転自在に支持されている。このハンドル軸34には、後述する駆動歯車34aが一体に形成される。このハンドル軸34の両端部には、雌ネジを形成してあり、一方の端部に、ハンドル32に基端部を枢着ピン38で枢着されたネジ部材40の先端部が螺合することで装着される。したがって、ハンドル軸34は軸受36a,36bと共にハンドル装着部を形成する。
このハンドル32を装着するためのネジ部材40は、スタンド部材42に挿通されており、ハンドル32を介してハンドル軸34内に締付けられると、スタンド部材42の内周側突条42aがハンドル軸34の端面に当接し、ネジ部材40の締付け力で、ハンドル32およびスタンド部材42をハンドル軸34に強固に固定する。スタンド部材42は、ハンドル32をリール本体12から離隔させ、後述するロータとの干渉を防止しつつ自由に回転可能とする。また、この内周側突条42aの外周側に配置した外周側突条42bは、リール本体12から突出する環状突起13aを僅かな間隙を介して囲み、リール本体12の内部空間S内に異物が侵入するのを防止する。
このネジ部材40を緩め、スタンド部材42とハンドル32との間に間隙を形成すると、枢着ピン38を中心としてハンドル32を回転し、持運びあるいは保管に便利な折り畳み状態とすることができる。この折り畳み状態からハンドル32を介してネジ部材40をハンドル軸34内に締め込むとことで簡単に、釣糸巻取り状態に復帰させることができる。
また、ハンドル軸34の反対側には、蓋体12bに形成した環状突起13bを囲む軸受キャップ44を取り付けてあり、異物の侵入が防止されている。この軸受キャップ44を取り外して、ハンドル32およびスタンド部材42を取付けることにより、ハンドル32をリール本体12の一側から他側に自由に付け換えることができる。いずれの場合も、釣糸巻回方向にネジ部材40を締め付けることにより、ハンドル32とハンドル軸34とが一体化され、釣糸巻取り状態とすることができる。
リール本体12の内部空間S内では、ハンドル軸34と一体に形成された駆動歯車34aと共に駆動機構24を形成するピニオン22aが、ハンドル軸34と直交する方向に延設された駆動軸22の外周部に形成されており、このピニオン22aは駆動歯車34aと常時噛合した状態に配置されている。このピニオン22aを形成した中空駆動軸22は、ハンドル軸34の軸受36a,36bを配置したハンドル装着部から前方に突出する前部内で前方に延び、ハンドル軸34に近接した後端側が軸受46aを介してリール本体12で支えられ、前方部位を、リール本体12の前部内に配置した軸受46bを介して支えられ、前端側がこの前部から突出し、リール本体12に対して自由に回転することができる。この中空駆動軸22は、軸方向に貫通する内孔内に、先端部にスプール50を装着するスプール軸26を前後方向に摺動自在に案内する。
このスプール軸26は、中空駆動軸22の先端側から突出する先端部に断面非円形部26aと、ネジ部26bとを順に形成してあり、この断面非円形部26aにストッパ48aを介して装着されたスプール50が、袋ナット状に形成した締付けネジ48bにより、スプール軸26の先端部に取外し可能に装着される。
本実施形態では、ストッパ48aは断面非円形部26aに対応した挿通孔を有する板状に形成してあり、この断面非円形部26aの後端部に回り止めされた状態で係止され、後方すなわちリール本体12側への移動を阻止されている。そして、スプール50は、円筒状あるいはテーパ状の周面を有する胴部52の前後に、径方向外方に突出するフランジ部52a,52bを形成し、この胴部52の前端側を閉じる前壁部54の中央部から、後方の開口側に向けて、短軸部56が突出する。
この短軸部56には、断面非円形部26aに対応する断面形状を有する挿通孔が軸方向に貫通しており、この断面非円形部26a上で回り止めされた状態でスプール軸26に装着され、締め付けネジ48bをネジ部26bに締付けることにより、ストッパ48aに締付けられ、固定される。
また、短軸部56が配置される前壁部54には、短軸部56を囲んで、多数の軸方向貫通孔55を等間隔に形成してある。これらの貫通孔55は、スプール50を軽量化すると共に、魚釣り操作時の空気抵抗を小さくする構造に形成してあり、外方に開口する後端側には、釣糸が内部に入り込むのを防止するスカートあるいは内側フランジ部58が形成される。なお、胴部52に、周方向に沿って多数の凹溝を形成してもよく、この場合には、スプール50に巻き取った釣糸が移動して緩むのを防止することができる。
このスプール50をスプール軸26に取付ける締付けネジ48bは、釣糸が引っ掛かるのを防止するために、前壁部54からの突出量をできる限り小さくし、また、その周部は可能な限り滑らかな外面で形成することが好ましい。
スプール50に釣糸を巻回するロータ60は、スプール50が軸方向に沿って前後動するときに、後方開口端を介してこのスプール50内に出入りするロータボディ62を有する。このロータボディ62は後方に開口する後方凹部62aと前方に開口する前方凹部62bとを有し、リール本体12の前方部位を囲む周壁部64の前端部で径方向に延びる連結壁部66に設けた筒状の駆動部68を介して、中空駆動軸22に連結される。更に、ロータ60は、周壁部64の後方開口端すなわちハンドル軸34側の径方向に対向した部位から延出する一対の腕部70,70有する。これらの腕部70,70は、周壁部64の後方開口端から前方に向けてスプール軸26の軸方向に沿って先細状に延び、ロータボディ62との間に、スプール50の胴部52を受け入れる間隙を形成する。
これらの腕部70,70の先端部に取付けられたベール72は、図1に示す釣糸巻取位置と図示しない釣糸放出位置との間を自在に反転することができる。このベール72の一方の端部は、釣糸案内部72aを装着した支持脚73を介して腕部70に取り付けられ、一部を概略的に示す振り分けバネ機構74により、釣糸巻取位置と釣糸放出位置との一方に保持され、ハンドル32を釣糸巻回方向に反転後、ベール72を手動操作で釣糸巻取位置へ復帰させたり、図示しない反転復帰機構により、釣糸巻取位置へ自動復帰される。
また、ロータボディ62の周壁部64は、前端側を連結壁部66で閉じ、後方凹部62a内に駆動部68を収容し、軸方向の中間部位の屈曲部64aを挟んで、前方よりも後方側でより大きな角度で径方向外方に向けて拡径する。この周壁部64の後方開口端に隣接する部位には、この周壁部64を径方向に貫通する径方向開口部63(図4参照)が形成されており、この径方向開口部63は、周壁部64の後方開口端から屈曲部64aを超えて連結壁部66側の位置まで、開口幅を狭めつつ軸方向に沿って延びる。
このロータ60の連結壁部66には、駆動部68の周部に沿って軸方向貫通孔65を形成してあり(図3)、この連結壁部66の前方側に、周壁部64と共にロータボディ62を形成する前方円筒部76が固定され、例えば、スプール50の後方から内側に落込んだ釣糸がスプール軸26に巻き込まれるのを防止する。
図2および図3に拡大して示すように、この前方円筒部76は、連結壁部66の前端面に載置される装着壁部78と、この装着壁部78から前方に延びる円筒状壁80とを有する。この円筒状壁80は、装着壁部78で後端側を閉じられ、前方凹部62bを前方に開口する。
この前方円筒部76の底壁を形成する装着壁部78には、スプール軸26および駆動軸22を挿通する挿通孔78aを形成してあり、この装着壁部78を介して固定ネジ67で連結壁部66に固定される。この挿通孔78aの内周面は多角形状に形成してあり、後述する締付けナットの回り止めを行うことができる。また、円筒状壁80の内周面から鍔部78bを突出させ、この締付けナットと挿通孔78aとの間に異物が侵入するのを防止することが好ましい。
前方円筒部76の円筒状壁80は、スプール50が後方に移動したときに、スプール50あるいはこのスプール50を支えるストッパ48aと干渉しないように、前方凹部62bの内径をストッパ48aよりも大径に形成してあり、その外周部には、周方向に沿って複数の凹部82と複数の凸部84とを交互に形成してある。これらの凹部82と凸部84とはロータボディ62の前部に凹凸外周部Cを形成し、この凹凸外周部Cを形成する複数の凹部82と凸部84とが釣糸の係止機能を形成することにより、あらゆる向きからの糸落ちを防止する。
本実施形態の凸部84は、円筒状部80の周部に沿って略等間隔に配置した羽根状に形成してあり、軸方向および径方向に延び、その間に凹部82を形成する。図示の実施形態では、放射状に配置した8つの羽根状の凸部84と、これらの凸部84間に配置された8つの凹部82とを形成してある。これにより、様々な向きから侵入した釣糸が凸部84の側面や角部に引っかかり易くなり、そして、弛んだ釣糸を凹部82内に保持することにより、スプール50の後方側の開口から内側に入り込んだ釣糸の内側への糸落ちによる糸絡み現象を効果的に防止することができる。これらの凸部84および凹部82の数および形状は、適宜に変更することが可能である。
各凸部84は、外周側縁部は逆テーパ状すなわち後方に向けてスプール軸26側に縮径する傾斜面で形成し、釣糸が更に前方側に移動するのを防止してある。また、各凸部84の前側先端部に、径方向外方に突出する突起86を設けてあり、この突起86により、釣糸を係止し、これにより糸落ちを更に確実に防止することができる。
なお、図4には、明瞭にするために凸部84および突起86の外周側縁部を平坦面で形成してあるが、接触した釣糸が損傷するのを防止するために、図3に示すような湾曲面で形成することが好ましい。
図3に示すように、前方円筒部76の外周側に形成された凹部82は、軸方向に延び、各凹部82と軸方向に整合する貫通孔65が連結壁部66に形成してあり、更に、スプール50の前壁部54に形成した貫通孔55もこれらの凹部82および貫通孔65と軸方向に整合した状態に配置することができる。これらの凹部82および貫通孔65,55は、スプール50が前後動する際に、スプール50の内側と外側とに空気を自由に出入りさせることで、スプール50のスカート58とロータボディ62の周壁部64との間の間隙が小さい場合であっても、スプール50内の空気のこもりあるいは滞留による空気抵抗や異音の発生を防止する。また、ロータボディ62の前方円筒部76および周壁部64内に侵入した水等の異物をこれらの貫通孔65,55および凹部82を介して外部に排出することができ、このロータボディ62内に配置された、後述するシール部材等の腐食あるいは機能低下を防止することができる。
図4に最も良く示すように、本実施形態のロータボディ62は、4つの径方向開口部63が、周壁部64の後方開口端に隣接した部位で径方向に対向させて形成してあり、各腕部70にも周壁部64の径方向開口部63に対応した径方向開口部71が形成してある。この腕部70の径方向開口部71は、周壁部64の径方向開口部63と径方向に整合した位置に配置されており、後方に向けて開口する。したがって、腕部70に形成した径方向開口部71は、周壁部64の対応する径方向開口部63と連続した開口部を形成する。これにより、いずれの径方向開口部63,71も、内部に配置したリール本体12の前部88を外部に大きく露出し、この径方向開口部63,71を介して、外部から例えば蓋体12bの固定ネジ16を締付けあるは取外すことができる。
一方、周壁部64の腕部70,70間に形成された2つの径方向開口部63の内の一方は、弧状の連結片69をその後端部に設けてあり、この周壁部64と一体形成される部位によって、ベール72および釣糸案内部72a等のアンバランス部材に対するバランス化を図り、ロータ60を滑らかに回転させることができる。リール本体12から突出する軸受キャップ44及びハンドル軸34に連結するスタンド部材42、リール本体12の前部88にフランジ部が形成されていないので、従来のような形状的な制約が少なくなり、ロータ60の後端部の極近接する位置まで、ロータ60の凹部62内にリール本体12の前部88を挿入することが可能となり、魚釣用スピニングリール10の軸方向寸法を可級的に短くすることができる。
図1に示すように、このように形成されるロータ60の後方凹部62a内に挿入されるリール本体12の前部88は、前方に向けて、上下方向の寸法が次第に減少する。なお、本明細書中で、リール本体12の前部88は、特に限定した場合を除き、ハンドル装着部すなわちハンドル軸34を支える軸受36a,36bを配した部位よりもロータ60側の前部に配置されるリールボディ12aおよび蓋体12bの部分を指す。
このリール本体12の前部88内では、中空駆動軸22のピニオン22aよりも前方部位が、断面非円形の外面形状を有してロータ60の駆動部68を回り止め嵌合する作動部22bとして形成してあり、この作動部22bの後端部に、前側軸受46bであるボール軸受が装着される。
更に、この筒状の前部88内では、図2に拡大して示すように、軸受46bの前方にスペーサ90を介して一方向クラッチ92を装着し、押え板94とリテーナ96との間に介挿したシール部材98をリールボディ12aの先端面に固定する止めネジ100により、前方に抜出るのを防止している。これらの軸受46bおよび一方向クラッチ92は、リールボディ12aの内面側に形成された段部で、外周側後端部を係止し、後方への移動を阻止される。したがって、前部88の先端部すなわち軸受46bおよび一方向クラッチ92を収容する部位は、前部88内で、中空駆動軸22を軸方向移動を阻止しつつ回転自在に支える。
なお、この前部88に配置された一方向クラッチ92は、リール本体の後端部に配置した公知の操作レバーL(図示しない)を切換操作することにより、釣糸繰り出し方向への中空駆動軸22、つまりロータ60の逆回転を阻止する逆転防止位置と、正回転および逆回転を許容する規制解除位置とに自由に切換えることができる。
図2に示すように、シール部材98は、環状のリテーナ96で押圧される環状の基部98aの内周側から前方かつ半径方向内方に向けて傾斜した状態に延びるリップ部98bを有する環状の板状に形成されている。このリップ部98bは、先端すなわち内周側に向けて肉厚が次第に減少し、内周縁部は丸められている。これにより、リップ部98bがどの位置にあっても、相手方のロータ60の駆動部68の外周面に損傷を与えることなくわずかに内周が拡開変形して弾性的にシール係合する。これにより、前部88の内部が密封される。
このシール部材98が駆動部68の周囲すなわち外周面に摺接係合する駆動部68の後方部68aは、外部の圧力で内方に湾曲してシール効果が低下するのを防止するため、駆動部68の前方部68bより段部68cを介して小径に形成されている。また、このシール部材90は駆動部68の外周面との間に好適なシール効果を形成するものであれば適宜材料の弾性材で形成することができるが、ゴム製の材料で形成することが好ましい。いずれの場合も、シール部材98は、径方向開口部63よりも連結壁部66側に配置し、スプール50が前方に移動した場合であっても、径方向開口部63を介して外部に露出させないことが好ましい。
この魚釣用スピニングリール10は、リール本体12からスプール50およびロータ60を簡単に分離し、必要な整備を行うことができ、再度組立てる場合は次のように行う。
まず、リール本体12の前部88に、ロータボディ62の後方凹部62aを被せ、前部88の先端から突出する中空駆動軸22の作動部22bに、後方凹部62a内に突出する駆動部68を装着し、この駆動部68の外周にシール部材98のリップ部98bをシール係合させる。この操作は、ロータボディ62に径方向開口部63および貫通孔65が形成されていることにより、外部から目視しつつ簡単に行うことができる。そして、締付けナット102を作動部22bの先端に形成したネジ部(図示せず)に螺合し、この締付けナット102を締め込むことにより、駆動部68の後端面でスペーサ90の先端面を押圧させ、ロータ60と中空駆動軸22とを一体的に結合する。
ロータ60を中空駆動軸22の作動部22bに固定した後、ロータボディ62の前方円筒部76の装着壁部78を連結壁部66の先端面に載置し、挿通孔78aの内周面で締付けナット102の角部に係合させ、固定ネジ67で固定する。挿通孔78aの内周面に、締付けナット102の角部よりも多い、例えば2倍の角部を形成してあるため、締付けナッド102の回動位置を固定ネジ67に対して容易に整合させることができる。
この後、ストッパ48aをスプール軸26の断面非円形部に装着し、スプール50を、後端側開口部から、ロータボディ62の前方円筒部76および周壁部64を受入れつつ、ロータボディ62と腕部70との間の間隙内に胴部52を挿入し、短軸部56をストッパ48aに当接させ、ネジ部26bに締付けネジ48bを締付け、このスプールをスプール軸26に固定することで、魚釣用スピニングリール10の組立てが完了する。
この魚釣用スピニングリール10によると、ロータボディ62の後方凹部62a内に配置された駆動部68が、リール本体12内の駆動機構24で駆動される中空駆動軸22に一体的に連結され、この駆動部68の周囲と、中空駆動軸22を回転自在に支える前部88の先端部との間に配置されたシール部材98が、リール本体12の前部88内を密封することにより、異物の侵入する隙間がなくなり、リール本体12の前部88の防水および防塵が確実に図られる。これにより、このロータ60の後方凹部62aの後方開口端を閉塞するための従来のフランジ部をリール本体12に設ける必要がなく、リール本体12の前部88をフランジレス構造に形成し、魚釣用スピニングリールの軽量・小型化が可能となる。
そして、魚釣り操作中は、ロータボディ62の凹凸外周部Cに形成された複数の凹部82が、スプール50がスプール軸26と共に前後動する際に、スプール50の内側と外側とに空気を自由に出入りさせることで、スプール50内の空気のこもりあるいは滞留による空気抵抗や異音の発生を防止し、更に、複数の凹部82と凸部84とが釣糸の係止機能を形成することにより、あらゆる向きからの糸落ちを防止し、これにより、例えば釣糸に作用する張力の変動、風などの影響による釣糸の糸落ちを効果的に防止して快適な巻き取り操作を行うことができる。
また、ロータボディ62の連結壁部66に形成した貫通孔65は、凹部82と軸方向に整合することにより、凹部82を介する空気の流れを阻害せず、更に、後方凹部62aあるいは径方向開口部63を介して周壁部64内に侵入した水等の異物をこれらの貫通孔65および凹部82を介して外部に排出することができ、この周壁部64内に配置されたシール部材98の腐食あるいは機能低下を防止することができる
更に、ロータボディ62の周壁部64に形成された径方向開口部63は、ロータボディ63の前部から後部にわたって好適な通気性を形成し、水分や空気の内部滞留を確実に防止し、釣行後の水洗い等の整備作業を容易かつ簡単なものとする。例えば、後方凹部62a内に浸入した海水、砂、塵埃等の異物を、外部からシャワー等で洗浄し、径方向開口部63,71および貫通孔55,65を介して容易に洗い流すことができ、これにより、通気性も良くなり、内部に水分、異物等の滞留もなくなり、腐食の誘発や機能部材の作動不良を防止できる。
また、リール本体12の前部88のフランジレス構造に加えて更に、ロータボディ63の周壁部64が後方開口端側で拡径していることにより、リール本体12の前部88をハンドル軸34に近接する位置まで後方凹部62内に配置した場合であっても、リール本体12の側部に突設する例えば蓋体12bに取付けられる軸受キャップ44の外周部がロータ60と干渉することがなく、したがって、軸方向寸法を短く形成することができる。また、ロータ60の周壁部64および腕部70に径方向開口部63,71が形成され、更に、前壁部66には貫通孔65が形成されていることにより、ロータ60が軽量化され、小さな力でも効率よく回転することができる。また、スプール50の前壁部54に形成した貫通孔55も軽量化を促進する。
図5は、前方円筒部76と周壁部64とを一体構造に形成した魚釣用スピニングリール10Aの実施形態を示す。この魚釣用スピニングリール10Aは、ロータボディ63の全体が一体構造に形成されている点でのみ上述の実施形態と相違しており、したがって、上述の実施形態と同様な主要部位に同様な符号を付してその詳細な説明を省略する。
この実施形態では、ロータボディ62が周壁部64と前方円筒部76とを一体に形成してあり、締付けナット102により、駆動軸22の作動部22bに締付け固定される。
このロータボディ62の前部に凹凸外周部Cを形成する凸部104は、上述の実施形態における矢羽根状に形成された凸部84と異なり、矩形の板状に形成してある。これらの隣接する凸部104間に、空気を出入りさせたり水等の異物の排出を容易とする凹部84が、周方向に沿ってほぼ均等に配置される。
この実施形態の魚釣用スピニングリール10Aにおいても、ロータボディ62の駆動部68の周囲と、リール本体12の前部88との間に配置されたシール部材98が、リール本体12の前部88内を密封することにより、リール本体12内に異物の侵入する隙間がなくなり、リール本体12の前部88の防水および防塵が確実に図られる。これにより、このロータ60の後方凹部62aの後方開口端を閉塞するための従来のフランジ部をリール本体12に設ける必要がなく、リール本体12の前部88をフランジレス構造に形成し、魚釣用スピニングリールの軽量・小型化が可能となる。
更に、上述の実施形態と同様に、ロータボディ62の凹凸外周部Cに形成された複数の凹部82が、スプール50およびスプール軸26の前後動の際に、スプール50の内側と外側とに空気を自由に出入りさせることで、スプール50内の空気のこもりあるいは滞留による空気抵抗や異音の発生を防止し、更に、複数の凹部82と凸部104とが釣糸の係止機能を形成することにより、あらゆる向きからの糸落ちを防止し、これにより、例えば釣糸に作用する張力の変動、風などの影響による釣糸の糸落ちを効果的に防止して快適な巻き取り操作を行うことができる。そして、凹部82および貫通孔65により、ロータボディ62の後方凹部62a内の好適な通気性を維持し、内部に水分、異物等の滞留もなくなり、腐食の誘発や機能部材の作動不良を防止できる。
また、前方円筒部76が周壁部64と一体に形成されることにより、前方円筒部76を固定するための装着壁部が不要で、更に軽量化することができる。
なお、図5の実施形態の凸部104にも、上述の実施形態における突起86のような釣糸を係止する部材をあるいは部分を設けてもよい。
10…魚釣用スピニングリール、32…ハンドル、50…スプール、60…ロータ、62…ロータボディ、82…凹部、84,104…凸部、72a…釣糸案内部、C…凹凸外周部。

Claims (2)

  1. 軸方向に沿って前後動するスプール内に出入りするロータボディと、このロータボディの後端側から延出する腕部と、この腕部に設けた釣糸案内部とを有するロータを備え、リール本体に設けたハンドルを介してロータを回転駆動することにより、この腕部に設けた釣糸案内部を介してスプールに釣糸を巻回する魚釣用スピニングリールであって、
    前記ロータボディは、後方開口端に隣接する部位に、径方向開口部を有することを特徴とする魚釣用スピニングリール。
  2. 前記径方向開口部は、周壁部の後方開口端から開口幅を狭めつつ軸方向に沿って延びる、請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
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