JP5331380B2 - スリーブ印刷版の取り出し方法、スリーブ印刷版、版胴及び印刷装置 - Google Patents

スリーブ印刷版の取り出し方法、スリーブ印刷版、版胴及び印刷装置 Download PDF

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本発明は、円筒状をなすスリーブ印刷版を、駆動軸に軸支された版胴から取り出すためのスリーブ印刷版の取り出し方法、この方法に適したスリーブ印刷版、版胴及び印刷装置に関するものである。
近年、印刷装置においては、駆動軸に軸支される版胴と、前記版胴の外周に装着されるスリーブ印刷版と、を備えたものが知られている。スリーブ印刷版は、通常、繊維強化プラスチック(FRP)からなるスリーブ支持体と、このスリーブ支持体の外周面に設けられた版本体とを有し、版本体に印刷デザインの画像パターンが形成されている。
このようなスリーブ印刷版は、例えば特許文献1に記載されているように、フレキソ印刷、凸版印刷の分野において広く使用されている。また、特許文献2に記載されているように、缶等の円筒物に対するオフセット印刷の分野においても、このスリーブ印刷版が適用されている。
このスリーブ印刷版においては、画像パターンの周方向位置がその外周面上で予め設定されているので、スリーブ印刷版と版胴との位置合わせを行うことで画像パターンの見当合わせを簡便に行うことができる。このため、従来、板状のプレート印刷版を版胴の外周面に貼着して行っていた画像パターンの交換作業に要した時間と労力を大幅に削減することが可能となる。
特開2006−326938号公報 特開2006−272682号公報
ところで、スリーブ印刷版においては、スリーブ印刷版の内径が版胴の外径よりも僅かに小さくされており、版胴の外周面に設けられたエア孔からエアを噴出してスリーブ印刷版を拡径させて版胴に嵌着している。つまり、スリーブ印刷版と版胴とが嵌合することで強固に固定されているのである。
ここで、印刷終了後には、スリーブ印刷版をエアによって拡径して取り外すことになるが、一般に、スリーブ印刷版の厚さは1.5mm程度に設定されていて剛性が比較的高く、さらに印刷後はスリーブ印刷版と版胴とが比較的強固に密着した状態となるため、取り外し作業に多くの労力と時間を要していた。
また、スリーブ印刷版を版胴から取り外す際には、スリーブ印刷版の軸線方向全体が版胴に装着されていることから、スリーブ印刷版の外周面を把持する必要があり、画像パターンを傷付けたり、変形させたりしてしまう虞があった。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであって、印刷精度を十分に確保し、版胴に装着されたスリーブ印刷版を簡便に取り外すことができるスリーブ印刷版の取り出し方法、この方法に適したスリーブ印刷版、版胴及び印刷装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち本発明は、版胴の外周面に装着されたスリーブ印刷版を、前記版胴から取り外すスリーブ印刷版の取り出し方法であって、前記版胴は、外周面に向けてエアを噴出するエア供給手段を備えており、このエア供給手段から噴出したエアを、前記版胴の一方側から放出し、前記版胴及び前記スリーブ印刷版の少なくとも一方には、前記版胴の他方側からのエアの漏れを抑制するエア漏れ抑制機構が設けられており、前記版胴と前記スリーブ印刷版とが嵌合した装着状態で前記版胴の外周面と前記スリーブ印刷版の内周面とが接触する接触領域に対して、前記スリーブ印刷版の他方側端部を、前記接触領域よりも他方側に突出して配置し、前記エア供給手段からエアを噴出するとともに、前記スリーブ印刷版と前記版胴との間から一方側へ向けてエアを放出させることで、前記スリーブ印刷版を前記版胴の他方側へと移送して取り出すことを特徴とする。
本発明に係るスリーブ印刷版の取り出し方法によれば、エア供給手段によって外周面から噴出されたエアを版胴の一方側から放出することにより、このエアの放出の運動エネルギーの反作用によってスリーブ印刷版を版胴の他方側に向けて移送して取り出すことができる。
このように、エアの放出の運動エネルギーを利用してスリーブ印刷版を版胴に対して相対移動して取り外せるので、スリーブ印刷版の取り外し作業に掛かる労力を大幅に軽減することができる。また、スリーブ印刷版の外周面を強く把持する必要がなくなり、スリーブ印刷版の外周面に配された画像パターンの損傷や変形を防止することができる。
また、前記版胴及び前記スリーブ印刷版の少なくとも一方には、前記版胴の他方側からのエアの漏れを抑制するエア漏れ抑制機構が設けられているので、エア供給手段によって版胴の外周側から噴出されたエアが、版胴の他方側から漏れ出すことが抑止され、エアが版胴の一方側から確実に放出されることになり、スリーブ印刷版を版胴の他方側に向けて移送して取り出すことができる。
前記エア漏れ抑制機構を、前記版胴の他方側に設けられ、他方側に向かうにしたがい漸次縮径するテーパ面とし、前記スリーブ印刷版の前記他方側端部を、前記テーパ面に密着させることが好ましい。
この場合、スリーブ印刷版のうちテーパ面の部分に位置する部分が拡径されなくなって、テーパ面とスリーブ印刷版の内周面とが密着することになる。これにより、エアの前記版胴の他方側からの漏れを抑制することができる。
また、前記テーパ面が前記接触領域よりも他方側に突出する長さtが、0mm<t≦15mmの範囲であることが好ましい。
また、前記エア漏れ抑制機構を、前記スリーブ印刷版の他方側端部に設けられ、該他方側端部以外の部分よりも予め内径が一段小さく形成された小径部とすることが好ましい。
この場合、前記版胴に装着された前記スリーブ印刷版の他方側に設けられた小径部が版胴の外周面に密着することになり、エアの前記版胴の他方側からの漏れを抑制することができる。
さらに、前記版胴の外径dと前記スリーブ印刷版の内径Dとの比D/dが、0.990≦D/d≦0.999の範囲内とされることが好ましい。
この場合、版胴の外径dに対するスリーブ印刷版の内径Dの比D/dが0.990以上に設定されているので、スリーブ印刷版を版胴に装着する際に、該スリーブ印刷版の外周面に設けられる画像パターンが大きく伸展するようなことが防止される。従って、印刷精度が十分に確保される。
また、版胴の外径dに対するスリーブ印刷版の内径Dの比が0.999以下に設定されているので、スリーブ印刷版の内周面と版胴の外周面とが十分に密着して固定される。これにより、印刷時の印圧等によりこれらスリーブ印刷版と版胴とが相対的に移動してしまうことが防止される。
本発明に係るスリーブ印刷版は、前述のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられるスリーブ印刷版であって、前記エア漏れ抑制機構を有し、厚さが、0.25mm〜0.80mmの範囲内とされていることを特徴とする。
この場合、厚さが0.80mm以下とされているので、スリーブ印刷版が十分に柔軟性を有しており、エアによって拡径して版胴への着脱を容易に行うことができる。
また、厚さが0.25mm以上とされているので、スリーブ印刷版の剛性が確保され、スリーブ印刷版を版胴に装着した際に画像パターンが大きく伸展してしまうことがなく、印刷精度を向上させることができる。
ここで、本発明のスリーブ印刷版は、円筒状をなすスリーブ支持体と、該スリーブ支持体の外周側に配設される版本体と、を有し、前記スリーブ支持体と前記版本体とを合わせた合計厚さが、0.25mm〜0.80mmの範囲内としたものであってもよい。
この場合、スリーブ支持体によって、スリーブ印刷版の剛性が確保されるとともに、版本体によってインキ付着性が確保されることになり、印刷作業を良好に行うことができる。
また、本発明のスリーブ印刷版は、前述のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられるスリーブ印刷版であって、前記エア漏れ抑制機構を有し、このスリーブ印刷版の重量Pが、内径Dに対して、P≦6.25×D−540の関係を有するように構成されていることを特徴としている。
版胴の外周面から噴出されたエアを版胴の一方側から放出する際の放出面積は、スリーブ印刷版の内径Dに大きく依存することになる。ここで、スリーブ印刷版自体の重量Pを内径Dに対してP≦6.25×D−540の関係となるように設定することにより、版胴の一方側から放出されるエアによってスリーブ印刷版を版胴の他方側に確実に移送することができる。
また、本発明のスリーブ印刷版は、前述のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられるスリーブ印刷版であって、前記エア漏れ抑制機構を有し、該エア漏れ抑制機構として、前記版胴に装着された状態において前記版胴の他方側に位置する部分に、内径が一段小さくされた小径部が形成されていることを特徴とする。
この場合、前記版胴に装着された状態において前記版胴の他方側に位置する部分に設けられた小径部を版胴の外周面に密着させることにより、版胴の他方側からのエアの漏れを抑制することができる。
また、本発明の版胴は、前述のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられる版胴であって、この版胴には、前記スリーブ印刷版が装着されているとともに、前記版胴と前記スリーブ印刷版とが嵌合した装着状態で前記版胴の外周面と前記スリーブ印刷版の内周面とが接触する前記接触領域よりも、前記スリーブ印刷版の他方側端部が、他方側に突出して配置され、エア供給手段は、少なくとも前記外周面の他方側端部近傍からエアを噴出する構成とされていることを特徴としている。
この場合、エア供給手段が少なくとも前記外周面の他方側端部近傍からエアを噴出する構成とされているので、スリーブ印刷版を版胴の他方側から装着する際に、エアによって拡径することができる。
また、本発明の版胴は、前述のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられる版胴であって、この版胴には、前記スリーブ印刷版が装着されているとともに、前記版胴と前記スリーブ印刷版とが嵌合した装着状態で前記版胴の外周面と前記スリーブ印刷版の内周面とが接触する前記接触領域よりも、前記スリーブ印刷版の他方側端部が、他方側に突出して配置され、この版胴の一方側が印刷装置の駆動軸に軸支され、その他方側に、他方側に向かうにしたがい漸次縮径するテーパ面が形成されていることを特徴とする。
この場合、テーパ面の外周側にスリーブ印刷版を位置させることにより、テーパ面とスリーブ印刷版の内周面とを密着させ、版胴の他方側からのエアの漏れを抑制することができる。
本発明の印刷装置は、前述のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられる印刷装置であって、外周面に向けてエアを噴出するエア供給手段を備えた版胴と、版胴の外周面に装着されたスリーブ印刷版と、前記版胴の一方側を軸支する駆動軸と、を有し、前記エア供給手段から噴出したエアを前記版胴の一方側から放出することにより、前記版胴の外周面に装着された前記スリーブ印刷版を、前記版胴の他方側へと移送して取り出す構成とされていることを特徴とする。
本発明に係る印刷装置によれば、印刷版胴のスリーブ印刷版の取り外し作業が短時間で簡便に行えるので、作業者の労力を軽減でき、次の印刷までの準備時間が短縮できる。よって、印刷の生産性が向上する。
本発明によれば、印刷精度を十分に確保し、版胴に装着されたスリーブ印刷版を簡便に取り外すことができるスリーブ印刷版の取り出し方法、この方法に適したスリーブ印刷版、版胴及び印刷装置を提供することができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係るスリーブ印刷版の取り外し方法に用いられる版胴の概略構成を示す正面図及び側断面図、図2は版胴とスリーブ印刷版の概略構成を示す分解斜視図、図3は版胴にスリーブ印刷版を装着する手順を説明する部分側断面図、図4は本発明の第1の実施形態に係るスリーブ印刷版の取り外し方法の手順を説明する部分側断面図、図5はスリーブ印刷版の取り外し方法に用いられる缶の印刷装置を示す概略図である。
版胴とスリーブ印刷版は、飲料缶等を印刷の対象とする缶の印刷装置に配設され、印刷装置の印刷の種類としては、凸版印刷、例えばオフセット印刷若しくは低印圧で印刷可能なフレキソ印刷が採用されている。また、この版胴は、印刷時の回転数が例えば800rpm以下に設定される。
図1(a),(b)に示すように、版胴1は、例えば鋼材などで構成され、略円柱状又は略円筒状に形成されている。版胴1には、その軸線C方向の一方側(図1(b)における左側)の端面1aから他方側(図1(b)における右側)の端面1bに向かうに従い漸次縮径する切頭円錐孔状のテーパ孔11が貫通して形成されている。テーパ孔11は、その中心軸が版胴1の軸線Cと同軸に配置されている。
また印刷装置には、テーパ孔11に対応するテーパ状若しくは切頭円錐状からなり、駆動モータ等により回転駆動する駆動軸Sが設けられている。そして、駆動軸Sを版胴1の一方側から他方側に向かってテーパ孔11に挿入し版胴1に一体に固定して、版胴1が軸線C周りに回転駆動されるようになっている。すなわち、版胴1は、その一方側を駆動軸Sによって片持ち状態で軸支されているのである。
また、版胴1のテーパ孔11よりも径方向外方には、略円筒孔状若しくは略リング孔状のエア室12が設けられており、このエア室12の他方側端部には、軸線C方向に延び端面1bに連通するエア供給孔13が設けられている。また、版胴1の他方側の端部近傍には、テーパ孔11及びエア供給孔13を囲む略リング孔状のエア流通溝14が設けられている。エア流通溝14は、版胴1の径方向に穿設された供給路15によってエア供給孔13と連通している。またエア流通溝14は、版胴1の他方側端部近傍の外周に周方向均等に配置され径方向に延びる複数のエア孔17aに連通している。また、エア室12と版胴1の外周とを連通し径方向に延びる複数のエア孔17bが設けられている。
また、版胴1は、一方側端部近傍の外周に、径方向に出没可能な略円柱状のピン部材18を備えている。ピン部材18は、例えばその先端部分に雄ネジ加工が施されており、また版胴1には、各々のピン部材18に対応する位置に雌ネジ孔(不図示)が施されている。
また、版胴1は、その軸線C方向の外形長さLに対する外径dの比が、d/L=0.2〜2.0の範囲に設定される。尚、前記比が、d/L=1.0に設定されるのがより望ましい。
また、図2(a),(b)に示すように、版胴1に装着されるスリーブ印刷版2は、繊維強化プラスチック(FRP)又はポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるスリーブ支持体2aとスリーブ支持体2aの外周側に配設された版材2bとを備えており、この版材2bに、画像パターンを有する凸版22が形成されている。
ここで、スリーブ印刷版2の厚さ(スリーブ支持体2aと版材2bとの合計厚さ)は、0.25mm〜0.8mmの範囲に設定されており、より好ましくは、0.25mm〜0.5mmの範囲に設定されている。
さらに、このスリーブ印刷版2は、その重量Pが、内径Dに対して、P≦6.25×D−540の関係を有するように構成されている。
また、スリーブ印刷版2の内径Dは、版胴1の外径dより僅かに小さく設定されており、版胴1の外径dに対するスリーブ印刷版2の内径Dの比D/dが0.990〜0.999の範囲に設定されている。また、スリーブ印刷版2の軸線C方向の外形長さは、87mm〜400mmの間に設定され、版胴1の外形長さLよりも若干長く設定されている。
また、これらスリーブ印刷版2と版胴1とは、軸線C方向に相対的にスライドして嵌め合わされるようになっている。また、版胴1に装着したスリーブ印刷版2を取り外すことも可能とされている。すなわちスリーブ印刷版2は、版胴1に着脱可能とされている。
スリーブ印刷版2を版胴1に装着した際に、版胴1の一方側(図2における左側)に位置する端部には、版胴1のピン部材18に対応する位置に切り欠き部21が設けられている。切り欠き部21は、その幅がピン部材18の直径と同一若しくは僅かに大きく形成されていて、ピン部材18に嵌め合わされた際に、スリーブ印刷版2の版胴1に対する一方側への相対移動を規制するとともに、版胴1とスリーブ印刷版2とを周方向に互いに精度よく位置決めするようになっている。
スリーブ印刷版2を版胴1に装着するには、まず、図3(a)に示すように、スリーブ印刷版2の一方側(図3における左側)を版胴1の他方側(図3における右側)に配置する。次いで図3(b)に示すように、スリーブ印刷版2の一方側端部近傍を拡径して、その内周を版胴1の他方側端部近傍の外周に被せる。この状態で、コンプレッサ等を用いて版胴1のエア供給孔13からエアを供給すると、図1に示すようにエア供給孔13から供給路15及びエア流通溝14を介してエア孔17aからエアが噴出され、またエア供給孔13からエア室12を介してエア孔17bからエアが噴出される。
このようにエア孔17a,17bからエアが噴出した状態で、図3(c)に示すように、スリーブ印刷版2の一方側端部近傍が版胴1のエア孔17aを覆う位置まで該スリーブ印刷版2を一方側へと移動させる。スリーブ印刷版2の内周がエア孔17aを覆うと、該スリーブ印刷版2の内周と版胴1の外周との間に噴出されたエアの圧力によって、柔軟なスリーブ印刷版2が拡径させられる。
このようにスリーブ印刷版2が拡径するとスリーブ印刷版2の内周面と版胴1の外周面との摩擦抵抗が顕著に低減するので、スリーブ印刷版2の版胴1に対する軸線C方向の相対移動が容易に行えるようになる。この状態で、作業者がスリーブ印刷版2を版胴1に対し軸線C方向一方側へと押し込んで相対移動させていくと、図3(d)に示すように、スリーブ印刷版2の一方側近傍がエア孔17bを覆うとともに、エア17bから噴出するエアの圧力によって拡径する。
そして、スリーブ印刷版2の切り欠き部21が版胴1のピン部材18に嵌め合わされる位置まで該スリーブ印刷版2を一方側へ移動させると、それ以上の一方側への移動が規制される。この状態でエアの供給を停止すると、スリーブ印刷版2が元の内径に戻ろうと変形し、図3(e)に示すように、スリーブ印刷版2の内周面と版胴1の外周面とが強く密着して強固に固定される。
なお、図3(e)における符号Tは、版胴1の外周面とスリーブ印刷版2の内周面とが密着するように接触する接触領域を示しており、このように版胴1とスリーブ印刷版2とが嵌合した装着状態において、スリーブ印刷版2の他方側端部は、接触領域Tの他方側端部よりも他方側に突出して配置されるとともに、その内径が版胴1の外径よりも一段小さくされている。
次に、本実施形態であるスリーブ印刷版の取り外し方法について説明する。
印刷後、スリーブ印刷版2を版胴1から取り外すには、まず、図4(a)に示すように、エア孔17a,17bからエアを噴出させる。エアを噴出させると、図4(b)に示すように、スリーブ印刷版2がエアの圧力により拡径する。ここで、スリーブ印刷版2の他方側に突出する端部は、その内径が版胴1の外径よりも一段小さくされており、図4(a)に示す接触領域Tよりも他方側の端部において、これらスリーブ印刷版2の内周面と版胴1の端面1b近傍の外周面とが密着するように接触して、この接触する部分によってエアが他方側に漏れ出さないように構成されている。
エア孔17a,17bから噴出されたエアは、スリーブ印刷版2を拡径させつつ軸線C方向一方側へと流れていき、スリーブ印刷版2及び版胴1の一方側端部から外部へと放出される。図4(b),(c)に示すように、エアが一方側へ向け放出されると、このエアの放出の運動エネルギーの反作用によって、スリーブ印刷版2が版胴1の他方側に向けて移送されることになる。
次いで、図4(d)に示すように、スリーブ印刷版2の一方側端部が版胴1のエア孔17aを超えて他方側へ移動すると、拡径されていたスリーブ印刷版2が元の内径に戻り、その一方側端部近傍の内周面を版胴1の他方側端部近傍の外周に密着させ、スリーブ印刷版2のそれ以上の軸線C方向他方側への移動が停止する。次いで、作業者は、図4(e)に示すように、スリーブ印刷版2を版胴1から取り外す。
次に、本実施形態のこのような版胴1及びスリーブ印刷版2を用いた缶の印刷装置50について説明する。
図5に示すように、この缶の印刷装置50は、インキ付着機構51と、缶移動機構52とを有している。
インキ付着機構51は、印刷される各色それぞれに設けられる複数のインカーユニット55と、各インカーユニット55から転写されたインキをサイズコート膜が形成された略円筒状のワーク(缶)56の外周面(缶胴)に転写するブランケットホイール57とを備えている。
インカーユニット55は、印刷される色のインキが充填されたインキ源61と、インキ源61と接触してインキを受け取るダクティングローラ62と、ダクティングローラ62からゴムローラ63にインキを受け渡す複数のローラからなる中間ローラ64と、ゴムローラ63に接触するスリーブ印刷版2が装着された版胴1とを有する。また、版胴1は、缶の印刷装置50の駆動軸Sに回転可能に支持されている。
また、ブランケットホイール57の外周面には、版胴1に装着されたスリーブ印刷版2の凸版22と接触するブランケット66が複数枚設けられている。
また、缶移動機構52は、ワーク56を取り入れる缶シュータ67と、缶シュータ67から供給されたワーク56を回転自在に保持するマンドレル68と、このマンドレル68に装着されたワーク56を順次インキ付着機構51方向に回転移動させるマンドレルターレット69とを備える。
缶の印刷装置50では、各インカーユニット55のインキ源61からそれぞれ異なる色のインキが、ダクティングローラ62、中間ローラ64及びゴムローラ63を介してスリーブ印刷版2の外周面の凸版22に付着する。そして、各インキが、これら画像パターン22から回転するブランケットホイール57上のブランケット66にパターンとして乗せられ、このパターンがマンドレル68に保持されたワーク56の缶胴に接触しながら印刷される。そして、これら各色のインキのパターンが重なり合って、缶胴に1つの図柄が印刷されるようになっている。すなわち、缶胴に印刷される図柄は、各色の版胴1に装着されたスリーブ印刷版2の凸版22の各パターンが重なり合って形成されている。
以上説明したように、本実施形態であるスリーブ印刷版2の取り出し方法によれば、版胴1のエア孔17a,17bから噴出したエアを、版胴1及びスリーブ印刷版2の軸線C方向一方側から放出しているので、このエアの放出の運動エネルギーの反作用によって、スリーブ印刷版2を版胴1の他方側に向けて移送して取り出すことができる。このように、スリーブ印刷版2を版胴1に対して相対移動させて取り外すので、スリーブ印刷版2の取り外し作業に掛かる労力を大幅に軽減することができる。また、スリーブ印刷版2の外周面を強く把持する必要がなくなり、スリーブ印刷版2の外周面に配された凸版22の損傷や変形を防止することができる。
また、スリーブ印刷版2のうち版胴1との接触領域Tよりも他方側に突出した部分の内径が、版胴1の外径よりも小さくされていて版胴1に密着させられているので、エア孔17a,17bから噴出したエアが軸線C方向他方側から漏れ出すことが抑制される。これにより、エアが一方側から確実に放出され、スリーブ印刷版2を他方側へと移送して取り外すことができる。
また、版胴1の外径dとスリーブ印刷版2の内径Dとの比D/dが0.990以上とされているので、スリーブ印刷版2を版胴1に装着する際に、スリーブ印刷版2に設けられた凸版22が変形することがなく、印刷精度を十分に確保することができる。また、版胴1の外径dとスリーブ印刷版2の内径Dとの比D/dが0.999以下とされているので、スリーブ印刷版2の内周面と版胴1の外周面とが十分に密着して固定される。これにより、印刷時の印圧等によりこれらスリーブ印刷版2と版胴1とが相対的に移動してしまうことがない。
また、スリーブ印刷版2が、円筒状をなすスリーブ支持体2aと、このスリーブ支持体2aの外周側に配設される版材2bと、を有し、スリーブ支持体2aと版材2bとを合わせた合計厚さが、0.25mm〜0.80mmの範囲内とされ、より好ましくは、0.25mm〜0.5mmの範囲に設定されているので、スリーブ印刷版2が十分に柔軟性を有することになり、エアによって拡径して版胴1への着脱を容易に行うことができるとともに、スリーブ印刷版2の剛性が確保されてスリーブ印刷版2を版胴1に装着した際に凸版22が大きく変形してしまうことがない。また、スリーブ支持体2aによってスリーブ印刷版2の剛性が確保されるとともに、版材2bによってインキ付着性が確保されることになり、印刷作業を良好に行うことができる。
さらに、スリーブ印刷版2の重量Pが、その内径Dに対して、P≦6.25×D−540の関係を有するように構成されているので、版胴1の一方側から放出されるエアによってスリーブ印刷版2を版胴1の他方側に確実に移送することができる。
また、版胴1の外周からエアを噴出させるエア孔17aが、版胴1の軸線C方向他方側の端部近傍に配されているので、スリーブ印刷版2を版胴1に装着する場合、装着作業の初期段階からエアがスリーブ印刷版2の内周に圧力を加えて拡径させ、スリーブ印刷版2と版胴1との相対移動が容易に行える。また、装着したスリーブ印刷版2を版胴1から取り外す場合にも、スリーブ印刷版2と版胴1との相対移動が作業の終了間際まで容易に行えるので、着脱作業が作業者に労力を要することなく簡便に行える。
また、版胴1の軸線C方向の外形長さLに対する版胴1の外径dの比が、d/L=0.2以上とされているので、版胴1に装着したスリーブ印刷版2をエアを用いて拡径させ、版胴1に対し軸線C方向に相対移動させ簡便に取り外すことができる。さらに、版胴1の軸線C方向の外形長さLに対する版胴1の外径dの比が、d/L=2.0以下とされているので、スリーブ印刷版2の外周面に形成される凸版22の領域を十分に確保できる。
また、版材2bがスリーブ印刷版2の変形に対して十分な柔軟性を有する樹脂材料で構成されているので、スリーブ印刷版2がエアで伸縮しても、版材2bが剥がれたり、凸版22が変形したりすることがなく、印刷の精度が確保されている。また、版材2bがスリーブ印刷版2の拡径、縮径等の変形を妨げることが防止される。
また、本実施形態の缶の印刷装置50によれば、版胴1からのスリーブ印刷版2の取り外し作業が短時間で簡便に行えるので、作業者の労力を軽減でき、次の印刷までの準備時間が短縮できる。よって、印刷の生産性が向上する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6は本発明の第2の実施形態に係るスリーブ印刷版の取り外し方法に用いられる版胴とスリーブ印刷版の軸線C方向の他方側端部近傍の概略構成を示す部分側断面図である。
尚、前述の第1の実施形態と同一部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図6(a)に示すように、第2の実施形態の版胴31は、軸線C方向の他方側(図6における右側)の端部近傍の外周が、一方側(図6における左側)から他方側に向かうに連れ漸次縮径するように傾斜するテーパ面1cとされている。また、版胴31の外周にはスリーブ印刷版32が嵌め合わされるようになっており、図6(a)は、版胴31にスリーブ印刷版32が装着された状態を示している。
このように版胴31にスリーブ印刷版32が装着された状態で、スリーブ印刷版32の他方側の端部は、版胴31の他方側端面1bと軸線C方向の略同一位置に配置される。また、スリーブ印刷版32の他方側端部は、スリーブ印刷版32の内周面と版胴31の外周面との接触領域Tの他方側端部よりも他方側に突出して配置されている。ここで、スリーブ印刷版32の他方側端部は、元の内径に復元しようとしてテーパ面1cに密着している。
また、版胴31のテーパ面1cの軸線C方向の長さtは、0mm<t≦15mmの範囲に設定されている。また、テーパ面1cの一方側端部からエア孔17aの孔中心までの距離mは、3mm≦m≦10mmの範囲に設定されている。
このように構成された版胴31からスリーブ印刷版32を取り外す際には、版胴31のエア孔17aからエアを噴射させると、図6(b)に示すように、スリーブ印刷版32はその接触領域Tの他方側端部よりも一方側の部分が拡径させられる。ここで、スリーブ印刷版32の他方側端部がテーパ面1cに密着しており、エアが版胴31及びスリーブ印刷版32の軸線C方向他方側から漏れ出すことがないように構成されている。すなわち、前述したテーパ面1cが、本実施形態におけるエア漏れ抑制機構とされているのである。
エア孔17aから噴出されたエアはスリーブ印刷版32を拡径させつつ軸線C方向一方側へと流れ、版胴31及びスリーブ印刷版32の一方側端部から外部へと放出される。エアが一方側へ向け放出されると、このエアの放出の運動エネルギーの反作用によって、スリーブ印刷版2を版胴31の他方側に向けて移送して取り出すことができる。
以上説明したように、本実施形態のスリーブ印刷版の取り外し方法によれば、前述の第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、下記のような効果を有している。
すなわち、版胴31の軸線C方向他方側端部に、版胴31の他方側からのエアの漏れを抑制するエア漏れ抑制機構としてテーパ面1cが形成されているので、エアを確実に軸線C方向一方側に向けて放出することが可能となる。
また、版胴31のテーパ面1cの軸線C方向の長さtが、t=15mm以下とされているので、スリーブ印刷版32の凸版22を配置することのできないテーパ面1cに対応した部分を狭小に形成でき、その分、凸版22の領域を拡げられるので、印刷の領域が十分に確保される。
また、版胴31のテーパ面1cの一方側端部からエア孔17aの孔中心までの距離mが、m=3mm以上とされているので、スリーブ印刷版32を取り外す際、エア孔17aから噴出したエアの他方側からの漏れを確実に防止することができる。また、距離mが、m=10mm以下とされているので、スリーブ印刷版32を版胴31に装着する際、装着作業の初期段階からエアによってスリーブ印刷版32を拡径させることができる。
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第2の実施形態において、エア漏れ抑制機構としてテーパ面を設けたものとして説明したが、これに限定されることはなく、図7(a)〜(c)に示すように、スリーブ印刷版2のうち版胴に装着された際に軸線C方向他方側となる部分に、一段内径が小さくされた小径部25を設けてもよい。例えば図7(a)のように、スリーブ印刷版2の端部を折り曲げた折り曲げ部25aを小径部25としてもよい。また、図7(b)のように、スリーブ印刷版2の端部の内周面に環状突起部25bを設けて小径部25としてもよい。さらに、図7(c)に示すように、スリーブ印刷版2の端部に径の小さな絞り部25cを設けて小径部25としてもよい。
また、本実施形態ではスリーブ印刷版2,32をFRP又はPET樹脂からなるものとして説明したが、これに限らず、柔軟性を有するそれ以外の樹脂材料等により形成しても構わない。また、スリーブ印刷版2,32の厚さも、前述の範囲に限定されるものではない。
また、版胴1,31の外径dに対するスリーブ印刷版2,32の内径の比D/dは、前述の範囲に限定されるものではない。
また、本実施形態では、スリーブ支持体2aの外周側に設けられた版材2bに対してレーザー加工等を施すことで凸版22を形成したものとして説明したが、これに限らず、例えば感光性樹脂等を用いて形成した凸版22をスリーブ支持体2aの外周面に貼着しても構わない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[本発明例1]
まず、版胴として、鋼材等からなり、外径Dがφ190mmに形成されるものを用意した。また、版胴の軸線C方向の外形長さLは、180mmとした。また、スリーブ印刷版として、円筒状のFRPからなるスリーブ支持体と、十分に柔軟性を有する樹脂材料からなる版材とを備え、厚さを0.10mm、軸線C方向の外形長さを190mmとしたものを用意した。なお、版材には、画像パターンを有する凸版をレーザ加工により形成した。
このスリーブ印刷版を版胴に装着した状態で、スリーブ印刷版の軸線C方向他方側端部が版胴1の他方側端面よりも略5mm突出するよう設定した。
またスリーブ印刷版は、版胴への装着前の状態において、版胴の外径Dに対するスリーブ印刷版の内径の比が0.990〜0.999の範囲となるように形成した。
印刷装置の駆動軸に軸支された版胴にスリーブ印刷版を装着し、所定の缶の印刷を行った後、スリーブ印刷版を版胴から取り外した。
このとき、エア圧力4.5〜8.0kgf/cmの条件で版胴のエア孔からエアを噴出し、スリーブ印刷版がエアの圧力で版胴に対し作業者の補助を要さず自然に軸線C方向他方側に移動するか否か(以下「版抜け性」と省略する)を確認した。また、印刷した缶に画像の歪みがないかどうかを確認した。
[本発明例2]
版胴として、外径がφ216mmに形成されるものを用意した。また、スリーブ印刷版として、この版胴の外径に対するスリーブ印刷版の内径の比が0.990〜0.999の範囲となるように形成したものを用意した。それ以外は、本発明例1と同様にして確認を行った。
[本発明例3]
スリーブ印刷版の厚さを0.20mmとし、これ以外の条件を本発明例1と同様にして確認を行った。
[本発明例4]
スリーブ印刷版の厚さを0.20mmとし、これ以外の条件を本発明例2と同様にして確認を行った。
[本発明例5,7,9,11,13,15,17,19,21,23]
スリーブ印刷版2の厚さを夫々0.25mm、0.30mm、0.40mm、0.45mm、0.50mm、0.60mm、0.80mm、0.90mm、1.00mm及び1.20mmとした以外は、本発明例3と同様にして確認を行った。
[本発明例6,8,10,12,14,16,18,20,22]
スリーブ印刷版の厚さを夫々0.25mm、0.30mm、0.40mm、0.45mm、0.50mm、0.60mm、0.80mm、0.90mm及び1.00mmとした以外は、本発明例4と同様にして確認を行った。
[比較例1,3,5]
スリーブ印刷版の厚さを夫々1.20mm、1.50mm及び2.00mmとした以外は、本発明例4と同様にして確認を行った。
[比較例2,4]
スリーブ印刷版の厚さを夫々1.50mm及び2.00mmとした以外は、本発明例3と同様にして確認を行った。
Figure 0005331380
表1に示す通り、本発明例1乃至本発明例23においては、版胴に装着したスリーブ印刷版の他方側が版胴に密着してエアの漏れが防止され、エア孔から噴出されたエアが殆ど軸線方向一方側から外部に放出されることになって版抜け性が確保された。また、特に本発明例5乃至本発明例18では、印刷物に画像の歪みが全く見受けられず、印刷精度も十分に確保された。
一方、比較例1乃至比較例5においては、版胴に装着したスリーブ印刷版の他方側端部からエアが多く漏れ出し、エアが他方側と一方側とに分散して放出された。そのため、版抜け性が悪く、作業者がスリーブ印刷版の移動を全て補助しなければ、取り外すことができなかった。
次に、スリーブ印刷版の内径D及びスリーブ印刷版Pの重量と、スリーブ印刷版の抜け性との関係を評価した。印刷装置の駆動軸に軸支された版胴に装着されたスリーブ印刷版を版胴から取り外した。このとき、エア圧力4.5〜8.0kgf/cmの条件で版胴のエア孔からエアを噴出し、スリーブ印刷版がエアの圧力で版胴に対し作業者の補助を要さず自然に軸線C方向他方側に移動するか否かを評価した。
結果を表2に示す。
Figure 0005331380
内径Dが大きくなるほど、抜け性の良いスリーブ印刷版の重量Pの上限値が重くなることが確認される。良好な抜け性を確保するためには、スリーブ印刷版の重量Pが、内径Dに対して、P≦6.25×D−540の関係を有するように、材質及び厚さ等を設定することが好ましいことが確認された。
本発明の第1の実施形態に係る版胴の概略構成を示す正面図及び側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る版胴及びスリーブ印刷版の概略構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る版胴へのスリーブ印刷版の装着手順を説明する部分側断面図である。 本発明の第1の実施形態であるスリーブ印刷版の取り外し方法の手順を説明する部分側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る缶の印刷装置を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態に係る版胴及びスリーブ印刷版の軸線方向他方側端部近傍の概略構成を示す部分側断面図である。 本発明の他の実施形態に係るスリーブ印刷版の軸線方向他方側端部近傍の概略構成を示す部分側断面図である。
符号の説明
1,31 版胴
2,32 スリーブ印刷版
17a,17b エア孔
50 缶の印刷装置
C 軸線
版胴の外径
L 版胴の軸線C方向の外形長さ
T スリーブ印刷版の内周面と版胴の外周面との接触領域

Claims (12)

  1. 版胴の外周面に装着されたスリーブ印刷版を、前記版胴から取り外すスリーブ印刷版の取り出し方法であって、
    前記版胴は、外周面に向けてエアを噴出するエア供給手段を備えており、このエア供給手段から噴出したエアを、前記版胴の一方側から放出し、
    前記版胴及び前記スリーブ印刷版の少なくとも一方には、前記版胴の他方側からのエアの漏れを抑制するエア漏れ抑制機構が設けられており、
    前記版胴と前記スリーブ印刷版とが嵌合した装着状態で前記版胴の外周面と前記スリーブ印刷版の内周面とが接触する接触領域に対して、前記スリーブ印刷版の他方側端部を、前記接触領域よりも他方側に突出して配置し、
    前記エア供給手段からエアを噴出するとともに、前記スリーブ印刷版と前記版胴との間から一方側へ向けてエアを放出させることで、前記スリーブ印刷版を前記版胴の他方側へと移送して取り出すことを特徴とするスリーブ印刷版の取り出し方法。
  2. 請求項1に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法であって、
    前記エア漏れ抑制機構が、前記版胴の他方側に設けられ、他方側に向かうにしたがい漸次縮径するテーパ面であり、
    前記スリーブ印刷版の前記他方側端部を、前記テーパ面に密着させることを特徴とするスリーブ印刷版の取り出し方法。
  3. 請求項2に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法であって、
    前記テーパ面が前記接触領域よりも他方側に突出する長さtが、0mm<t≦15mmの範囲であることを特徴とするスリーブ印刷版の取り出し方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法であって、
    前記エア漏れ抑制機構が、前記スリーブ印刷版の他方側端部に設けられ、該他方側端部以外の部分よりも予め内径が一段小さく形成された小径部であることを特徴とするスリーブ印刷版の取り出し方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法であって、
    前記版胴の外径dと前記スリーブ印刷版の内径Dとの比D/dが、0.990≦D/d≦0.999の範囲内とされることを特徴とするスリーブ印刷版の取り出し方法。
  6. 請求項に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられるスリーブ印刷版であって、
    前記エア漏れ抑制機構を有し、
    厚さが、0.25mm〜0.80mmの範囲内とされていることを特徴とするスリーブ印刷版。
  7. 請求項6に記載のスリーブ印刷版であって、
    円筒状をなすスリーブ支持体と、該スリーブ支持体の外周側に配設される版本体と、を有し、前記スリーブ支持体と前記版本体とを合わせた合計厚さが、0.25mm〜0.80mmの範囲内とされていることを特徴とするスリーブ印刷版。
  8. 請求項に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられるスリーブ印刷版であって、
    前記エア漏れ抑制機構を有し、
    このスリーブ印刷版の重量Pが、内径Dに対して、P≦6.25×D−540の関係を有するように構成されていることを特徴とするスリーブ印刷版。
  9. 請求項に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられるスリーブ印刷版であって、
    前記エア漏れ抑制機構を有し、
    該エア漏れ抑制機構として、前記版胴に装着された状態において前記版胴の他方側に位置する部分に、内径が一段小さくされた小径部が形成されていることを特徴とするスリーブ印刷版。
  10. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられる版胴であって、
    この版胴には、前記スリーブ印刷版が装着されているとともに、
    前記版胴と前記スリーブ印刷版とが嵌合した装着状態で前記版胴の外周面と前記スリーブ印刷版の内周面とが接触する前記接触領域よりも、前記スリーブ印刷版の他方側端部が、他方側に突出して配置され、
    エア供給手段は、少なくとも前記外周面の他方側端部近傍からエアを噴出する構成とされていることを特徴とする版胴。
  11. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられる版胴であって、
    この版胴には、前記スリーブ印刷版が装着されているとともに、
    前記版胴と前記スリーブ印刷版とが嵌合した装着状態で前記版胴の外周面と前記スリーブ印刷版の内周面とが接触する前記接触領域よりも、前記スリーブ印刷版の他方側端部が、他方側に突出して配置され、
    この版胴の一方側が、印刷装置の駆動軸に軸支されるとともに、
    その他方側に、他方側に向かうにしたがい漸次縮径するテーパ面が形成されていることを特徴とする版胴。
  12. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版の取り出し方法に用いられる印刷装置であって、
    外周面に向けてエアを噴出するエア供給手段を備えた版胴と、版胴の外周面に装着されたスリーブ印刷版と、前記版胴の一方側を軸支する駆動軸と、を有し、
    前記エア供給手段から噴出したエアを前記版胴の一方側から放出することにより、前記版胴の外周面に装着された前記スリーブ印刷版を、前記版胴の他方側へと移送して取り出す構成とされていることを特徴とする印刷装置。
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