JP5331132B2 - 可動連結式手摺装置 - Google Patents

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Description

本発明は、隣り合う躯体などの固定部間に設けられる可動連結式手摺装置に関する。
従来、この種のものとして、横枠杆と縦枠杆とを有した一の手摺ユニットと、これと並置する別の手摺ユニットとを、隣接ユニットの正背面の少なくとも一部が重なり状態となるように並置するとともに、隣接ユニットの横枠杆の対向側面を、中拡開状の凹陥溝と対応する膨頭状の嵌合突部とからなる長手方向スライド構造を介してスライド可能に連結して、二連以上の並置ユニットを形成し、この左右両端の縦枠杆を隣接躯体側にそれぞれ変動吸収可能に接続した構成を有する手摺型エキスパンションジョイントにおいて、隣接ユニットが対向する側の横枠杆の側面に中拡開状の凹陥溝を形成し、この対向した凹陥溝の一方に、凹陥溝形に略対応する膨頭状の嵌合突部を対向形成してなるスライド芯材を嵌合固定し、このスライド芯材の突出した嵌合突部を他方の凹陥溝にスライド可能に嵌合した構成が開示されている(例えば特許文献1)。
上記手摺型エキスパンションジョイントを、隣り合う躯体などの固定部間に設け、前記スライド構造や手摺カバーを用いることにより、固定部間の間隔変位を吸収することができる。
特許第3708420号公報
上記手摺型エキスパンションジョイントでは、手摺ユニットと、該手摺ユニットとは別部材のスライド芯材とを用い、スライド芯材の一方を固定する必要があるため、部材数が増えると共に、組立作業性に劣る面がある。
また、スライド芯材と凹陥溝との嵌合部分では互いに面接触しており、接触面積としての摩擦面が大きいため、この嵌合部分には、砂・埃・ばい煙等が長期間の使用によって固形化し、作動不良が発生しやすく、この嵌合部分に水分があると、寒冷地等では凍結によって作動不良が発生しやすい、という問題点があった。
さらに、上記手摺形エキスパンションジョイントでは、嵌合部分の接触面積とクリアランスを大きくとる必要があるために、風が吹くと、ガタを生じやすく騒音を発生しやすいという問題点があった。
そこで、本発明では、上記の問題点を考慮して、組立作業性に優れ、ガタつきを抑えたスムーズなスライド動作が可能な可動連結式手摺装置を提供することを目的とする
請求項1の発明は、横桟と縦桟とを有する対をなす手摺体を備え、これら対をなす手摺体を重ね合わせスライド自在に連結した可動連結式手摺装置において、前記対をなす手摺体の一方に前記スライド方向の一方の嵌合部を設け、前記一方の嵌合部にスライド自在に嵌合する他方の嵌合部を小口蓋に設け、この小口蓋を前記対をなす手摺体の他方に設けたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、前記小口蓋を前記手摺体の横桟の端部に設けたことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、前記一方の嵌合部が凹溝又は突条であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、手摺体がスライドすることにより、躯体間の変位を吸収し、隣接躯体を繋ぐ渡り廊下などにおいて水平方向の可動に対応することができる。また、小口蓋により手摺体の端部開口を塞ぎ、ゴミなどの侵入を防止でき、その小口蓋に他方の嵌合部を設けるから、部品数が増加することなく、組立作業性にも優れる。さらに、一方の嵌合部を手摺体の略全長に設けるのに対して、他方の嵌合部は小口蓋に設けられているから、嵌合長さが短く済み、安定したスライド動作を確保することができる。
また、請求項2の発明によれば、手摺体の横桟の端部を小口蓋により塞ぐことができる。
また、請求項3の発明によれば、一方の手摺体のスライド方向に設けた凹溝又は突条に、小口蓋の他方の嵌合部がスライド可能に嵌合し、対をなす手摺体がスライド可能となる。
本発明の実施例1を示す対をなす手摺体の縦断面図である。 同上、小口蓋を外した状態の対をなす手摺体の縦断面図である。 同上、対をなす手摺体の要部の斜視図である。 同上、一部を断面にした平面図である。 同上、側面図ある。 本発明の実施例2を示す対をなす手摺体の縦断面図である。 同上、小口蓋を外した状態の対をなす手摺体の縦断面図である。 本発明の実施例3を示す対をなす手摺体の縦断面図である。 同上、小口蓋を外した状態の対をなす手摺体の縦断面図である。 本発明の実施例4を示す対をなす手摺体の縦断面図である。 同上、小口蓋を外した状態の対をなす手摺体の縦断面図である。 同上、一部を断面にした手摺体の要部の斜視図である。 本発明の実施例5を示す対をなす手摺体の要部の斜視図である。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な可動連結式手摺装置を採用することにより、従来にない可動連結式手摺装置が得られ、その可動連結式手摺装置について記述する。
図1〜図5は、本発明の実施例1を示し、同図に示すように、ビルなどの躯体1,2は所定間隔を置いて隣り合い、これら固定部たる躯体1,2には、出入口3,4が設けられ、これら出入口3,4間に通路たる渡り廊下5が設けられ、この渡り廊下5の床部分は、一方の躯体1から上床版6を突設すると共に、他方の躯体2から下床版7を突設し、それら床版6,7の先端側を重ね合わせて躯体1,2間の変位を吸収している。ここで、躯体1,2は耐震・免震構造物とすることが好ましい。また、上床版6は回動連結部6Aにより躯体1に回動可能に連結し、その上床版6の先端を前記下床版7の上に載せて重ねることが好ましい。
前記渡り廊下5の幅方向両側には、躯体1,2間を連結する可動連結式手摺装置8,9が設けられる。この回動連結式手摺装置8,9は、一方の手摺体10と、この一方の手摺体10と対をなす他方の手摺体11とを備え、この例では、これら手摺体10,11は、同一構成であり、外形が方形で断面角形の上,下横桟12,13と、これら横桟たる上,下横桟12,13の両端部を連結する縦桟14,15とを有する枠体16を備え、それら手摺体10,11はスライド方向と交差する方向に並んで配置されている。また、上横桟12と下横桟13の間には、所定間隔で、複数の中縦桟17が配置されている。そして、前記手摺体10,11の各部材は、アルミニウムの押出成形品などにより構成される。また、縦桟14,15と躯体1,2の壁面1A,2Aとの間隔や、下横桟13と床版6,7との間隔や、中縦桟17の設置間隔ついては、110mm(ミリメートル)以下に設けられているものとする。
図1及び図2に基づき上横桟12の構成について説明すると、上横桟12は、下部が開口した断面コ字型の上カバー部材18と、上カバー部材18の開口部を閉塞可能な下側閉塞部材19からなる上下二分割可能な構成となっている。上横桟12は、上カバー部材18の開口部に設けられた上側嵌合部20と、下側閉塞部材19に設けられた上側嵌合受部21を備え、この上側嵌合部20と上側嵌合受部21とを嵌合させることによって、上横桟12は断面略四角形状の筒状体を形成している。
次に、下横桟13の構成について説明すると、下横桟13は、下部が開口した断面コ字型の上カバー部材24からなる。尚、必要に応じて、上カバー部材24の下部の開口部に下閉塞部材(図示せず)を嵌着し、その下部の開口部を塞ぐようにしてもよい。
一方の手摺体10及び他方の手摺体11における各上横桟12,12の上カバー部材18において、互いに対向する側面(以下、上部対向側面30,31と呼称する)には上部溝部32,33を備えている。
上部溝部32,33は、後述する開口部36を対向する手摺体10,11に向けて形成されるとともに、手摺体10,11のスライド方向(横桟の長さ方向)であるX方向に連続して形成された断面略C字型の上部凹溝34,35を備えている。
上部凹溝34,35は、上側開口部36を上部対向側面30,31と面一に形成して凹設されたものであり、凹溝34,35の上下幅より上側開口部36の上下幅が幅狭に形成されている。
一方(他方)の手摺体10及び他方(一方)の手摺体11における各下横桟13の上カバー部材24において、互いに対向する側面(以下、下部対向側面39,40と呼称する)には下部溝部41,42を備えている。
下部溝部41,42は、後述する開口部36を対向する手摺体10,11に向けて形成されるとともに、手摺体10,11のスライド方向(横桟の長さ方向)であるX方向に連続して形成された断面視略C字型の下部凹溝43,44を備えている。
下部凹溝43,44は、下側開口部36を下部対向側面39,40と面一に形成して凹設されたものであり、凹溝43,44の上下幅より上側開口部36の上下幅が幅狭に形成されている。そして、凹溝43,44の内面は円弧面から形成される。
また、前記上横桟12と下横桟13には複数のビスホール48が形成され、上横桟12には上下左右の4箇所にビスホール48が設けられ、下横桟13には左右の2箇所にビスホール48が設けられている。
前記上横桟14と下横桟15の長さ方向の両端部は開口し、この開口した端部に小口蓋51,51Aを設け、これら小口蓋51,51Aは、該小口蓋51,51Aの透孔54に挿通したビス53を前記ビスホール48に螺合することにより端部を塞いで固定される。また、前記手摺体10,11を重ね合わせた上横桟14と下横桟15の先端側に設ける小口蓋51には、前記凹溝34,35,43,44に抜け止め状態で嵌合可能な凸部52を設ける。一方、上横桟12と下横桟13の基端側の端部には前記小口蓋51Aがビス53により固定されている。そして、前記凹溝34,35,41,42が一方の嵌合部であり、前記凸部52が他方の嵌合部である。
また、断面円形の上横桟13は複数(4個以上)のビスホール48が設けられ、これらビスホール48を用いて小口蓋51が上横桟13に固定されている。一方、下横桟13は複数(2個以上)のビスホール48が設けられ、これらビスホール48を用いて小口蓋51が上横桟13に固定されている。
前記凸部52は断面円形で前記凹溝34,35,43,44にその長さ方向にスライド可能に嵌合する嵌合部52Aと、この嵌合部52Aと前記小口蓋51の側面とを連結する連結部52Bとを一体に備え、この連結部52Bの上下幅は前記嵌合部52Aの直径より幅狭に形成されている。一方の上横桟12の凸部52の嵌合部52Aを他方の上横桟12の上部凹溝34に嵌合し、他方の上横桟12の凸部52を一方の上横桟12の上部凹溝35に嵌合し、また、一方の下横桟13の凸部52の嵌合部52Aを他方の下横桟13の下部凹溝41に嵌合し、他方の下横桟13の凸部52を一方の下横桟13の下部凹溝32に嵌合する。
このようにして図3に示すように、一方の手摺体10の先端上下において、凸部52が上部溝部35と下部溝部44に嵌合すると共に、他方の手摺体11の先端上下において、凸部52が上部溝部34と下部溝部43に嵌合し、対を成す手摺体10,11が4箇所でスライド可能に連結される。
また、前記小口蓋51と凸部52とはほぼ同一厚さをなし、例えば厚さは5〜10ミリメートル程度であり、アルミニウム合金製、ステンレス製や合成樹脂製のものが用いられ、例えば金属板を加工して形成したり合成樹脂の射出成形により形成される。あるいは小口蓋51を金属板から形成し、金属製の凸部52を溶接などにより小口蓋52に一体に設けてもよい。そして、前記手摺体10,11の各部材が、アルミニウム合金などの押出成形品などにより構成されるのに対して、小口蓋51を同様にアルミニウム合金製としてもよいし、アルミニウム合金より硬い鋼鉄などの金属製としてもよい。
図4〜図5に示すように、各手摺体10,11の躯体1,2に固定される側である基端側は、基端側連結部59により躯体1,2に固定されている。
基端側連結部59は、手摺体10,11の基端側上部と躯体1,2とを固定する上部基端側連結部60と、手摺体10,11の基端側下部と躯体1,2とを固定する下部基端側連結部61を備え、基端側連結部59により手摺体10,11が躯体1,2に水平回動可能に連結されている。
前記構成につきその作用を説明すると、図4に示すように地震などにより、隣接する躯体1,2間のX方向の間隔が狭まる間隔変位が生じると、上部溝部33,34及び下部溝部41,42に対してそれぞれの凸部52の嵌合部52Aがスライドし、各手摺体10,11の重なり部分が大きくなり、前記間隔変位が吸収される。一方、隣接する躯体1,2間のX方向の間隔が狭まる間隔変位が生じると、上部溝部33,34及び下部溝部41,42に対してそれぞれの凸部52の嵌合部52Aがスライドし、各手摺体10,11の重なり部分が小さくなり、前記間隔変位が吸収される。
また、上横桟12及び下横桟13の端部開口を小口蓋51,51Aにより塞ぐことにより、上横桟12及び下横桟13内への雨やごみの侵入を防止することができ、その小口蓋51に、溝部33,34,41,42に嵌合する凸部52を設けることにより、手摺体10,11に凸部を設ける加工を施したり、手摺体10,11同士を連結する別部材などが不要となり、簡易な構造により可動連結式手摺装置を構成することができる。
このように本実施例では、請求項1に対応して、横桟たる上,下横桟12,13と縦桟14,15とを有する対をなす手摺体10,11を備え、これら対をなす手摺体10,11を重ね合わせスライド自在に連結した可動連結式手摺装置において、対をなす手摺体10,11に前記スライド方向の一方の嵌合部たる凹溝34,35,43,44を設け、凹溝34,35,43,44にスライド自在に嵌合する他方の嵌合部たる嵌合部52Aを小口蓋51に設け、この小口蓋51を対を成す手摺体10,11の他方の端部に設けたから、手摺体10,11がスライドすることにより、躯体1,2間の変位を吸収し、隣接躯体1,2を繋ぐ渡り廊下などにおいて水平方向の可動に対応することができる。また、小口蓋51により手摺体10,11の端部開口を塞ぎ、ゴミなどの侵入を防止でき、その小口蓋51に凸部52を設けるから、部品数が増加することなく、組立作業性にも優れる。さらに、一方の嵌合部たる凹溝34,35,43,44を手摺体10,11の略全長に設けるのに対して、他方の嵌合部52Aは小口蓋51に設けられているから、嵌合長さが短く済み、安定したスライド動作を確保することができる。
この場合、少なくとも、対をなす手摺体10,11の一方に凹溝を長さ方向全長に設け、対をなす手摺体10,11の他方に凸部を設ければよく、さらに、好ましくは、対をなす手摺体10,11の両方に凹溝を長さ方向全長に設け、対をなす手摺体10,11の両方に前記凹溝にスライド可能に嵌合する嵌合部52Aを設けることにより、一層、安定したスライドが可能となる。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、小口蓋51を手摺体10,11の横桟たる上横桟12及び下横桟13の端部に設けたから、上横桟12及び下横桟13の端部を小口蓋51により塞ぐことができる。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、一方の嵌合部が凹溝34,35,43,44であるから、手摺体10,11のスライド方向に設けた凹溝34,35,43,44又は突条に、小口蓋51の嵌合部52Aがスライド可能に嵌合し、対をなす手摺体10,11がスライド可能となる。
また、実施例上の効果として、小口蓋51と凸部52とはほぼ同一厚さをなすから、金属板などを加工して簡便に形成することができる。また、小口蓋51をビス53により横桟12,13に固定することにより、小口蓋51の固定と同時に嵌合部52Aを横桟12,13に取り付けることができる。
図6〜図7は本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、同図は、横桟たる上横桟の変形例を示し、この例の上横桟12が断面略円形をなし、上カバー部材18Aは断面略円形で下部を開口した形状をなし、この下部開口に円弧状の下閉塞部材19Aを嵌着している。また、この例では、図示しないが横桟たる下横桟13も断面略円形とすることができる。
また、この例でも小口蓋51は、ほぼ円形の上横桟13と同一形状をなし、前記凸部52が一体に設けられている。また、断面円形の上横桟13は複数(4個以上)のビスホール48が設けられ、これらビスホール48を用いて小口蓋51が上横桟13に固定されている。
このように本実施例においても、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
図8〜図9は本発明の実施例3を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、同図は、溝部の変形例を示し、一方の嵌合部たる断面略C型の凹溝62,63を上横桟12及び下横桟13の上部対向側面30,31及び下部対向側面39,40に対して突設したものであり、凹溝62,63の側部には前記開口部36を設けており、凹溝62,63は対向側面30,31,39,40の外部に突設したC字状部62A,63Aの内部に形成されている。尚、下横桟13の凹溝62,63の側部には前記開口部36(図8〜図9では図示せず)を設けている。
また、隣合う上横桟12,12間にはそれぞれの凹溝62,63が位置するから、他方の嵌合部52Aを横桟に連結する連結部52Bは、実施例1に比べて長く形成されている。
さらに、凹溝62,63の底部に溝部側貫通部64を備えたことにより、凹溝62,63内の水又は埃等をこの溝部側貫通部64より凹溝62,63の外部へと落とし込むことを可能とし、嵌合部52Aと溝部32,33,41,42の凹溝62,63との接触部分におけるスライド動作及び回動動作のガタつきを抑えて、嵌合部52Aのスムーズなスライド動作を実現することができる。
このように本実施例では、請求項1に対応して、横桟たる上,下横桟12,13と縦桟14,15とを有する対をなす手摺体10,11を備え、これら対をなす手摺体10,11を重ね合わせスライド自在に連結した可動連結式手摺装置において、対をなす手摺体10,11に前記スライド方向の一方の嵌合部たる凹溝62,63を設け、凹溝62,63にスライド自在に嵌合する他方の嵌合部52Aを小口蓋51に設け、この小口蓋51を手摺体10,11の端部に設けたから、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
図10〜図12は本発明の実施例4を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、上横桟12及び下横桟13に、溝部を設ける替わりに一方の嵌合部たる突条71を一体的に設け、この突条71は前記上横桟12及び下横桟13の全長に設けられている。前記突条71は、断面円形の嵌合部71Aと、連結部71Bとを一体に備え、この連結部71Bの幅は前記嵌合部71Aの直径より幅狭に形成されている。
一方、前記小口蓋51には、その側部に他方の嵌合部たる凹溝72を設け、この凹溝72に側部には開口部73が形成され、前記凹溝72に前記嵌合部71Aが長さ方向スライド可能に挿入され、且つ前記嵌合部71Aは前記凹溝72に抜け止め状態で嵌合されている。尚、開口部73の幅は嵌合部71Aの直径より小さい。
このように本実施例では、請求項1に対応して、横桟たる上,下横桟12,13と縦桟14,15とを有する対をなす手摺体10,11を備え、これら対をなす手摺体10,11を重ね合わせスライド自在に連結した可動連結式手摺装置において、対をなす手摺体10,11に前記スライド方向の一方の嵌合部71Aを設け、嵌合部71Aにスライド自在に嵌合する他方の嵌合部たる凹溝72を小口蓋51に設け、この小口蓋51を手摺体10,11の端部に設けたから、また、請求項2に対応して、一方の嵌合部が嵌合部71Aであるから、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、実施例上の効果として、小口蓋51は、凹溝72を設けた部分の上下寸法が端部を塞ぐ部分の上下寸法とほぼ等しく、即ち対向側面30,31の高さとほぼ等しいから、凹溝72を設けた部分の強度を確保することができる。
図13は本発明の実施例5を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、上横桟12と下横桟13の端部と小口蓋51,51Aとの間に、パッキン材などの板状シール部材81を設け、このシール部材81により上横桟12と下横桟13の端部の開口を小口蓋51,51Aが密閉して塞いでいる。尚、上記各実施例においても、上横桟12と下横桟13の端部と小口蓋51,51Aの内面との間に前記シール部材81を設けることが好ましい。
また、前記嵌合部52Aには、スライド方向の貫通孔82を穿設している。したがって、前記溝部凹溝34,35,43,44に雨水やごみが溜まっても、嵌合部52Aがスライドする際、雨水やごみが貫通孔82を通過して円滑なスライドが可能となる。
このように本実施例においても、上記各実施例と同様な作用・効果を奏し、また、嵌合部52Aに貫通孔82を穿設したから、一方の嵌合部に雨水やごみが溜まっても、貫通孔82を雨水やごみが通過することにより、他方の嵌合部52Aを円滑にスライドすることができる。また、上横桟12と下横桟13の端部と小口蓋51,51Aの内面との間にシール部材81を挟むようにして配置したから、上横桟12と下横桟13の端部の開口部から内部への雨水やごみの侵入を確実に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、嵌合部52A,71Aはスライド方向であるX方向から見た、その断面形状を円形以外の多角形状としてもよく、嵌合部を断面四角形状として断面四角形の各頂点がX方向に連続して形成された線接触部を備えたものや、その他に三角形、五角形、八角形等の断面多角形状としてもよし、断面十字型として十字型の各頂点としてX方向に連続して形成された線接触部するものでもよい。また、シール部材はパッキン材以外でも、上横桟12と下横桟13の端部の開口と小口蓋51,51Aとの内面との間に充填式のシール材を充填して構成してもよい。
1 躯体
2 躯体
8 可動連結式手摺装置
9 可動連結式手摺装置
10 手摺体(一方)
11 手摺体(他方)
12 上横桟(横桟)
13 下横桟(横桟)
14 縦桟
15 縦桟
16 枠体
34 上部凹溝(一方の嵌合部)
35 上部凹溝(一方の嵌合部)
43 下部凹溝(一方の嵌合部)
44 下部凹溝(一方の嵌合部)
51 小口蓋
52A 嵌合部(他方の嵌合部)
62 凹溝(一方の嵌合部)
63 凹溝(一方の嵌合部)
71A 嵌合部(一方の嵌合部)
72 凹溝(他方の嵌合部)

Claims (3)

  1. 横桟と縦桟とを有する対をなす手摺体を備え、これら対をなす手摺体を重ね合わせスライド自在に連結した可動連結式手摺装置において、前記対をなす手摺体の一方に前記スライド方向の一方の嵌合部を設け、前記一方の嵌合部にスライド自在に嵌合する他方の嵌合部を小口蓋に設け、この小口蓋を前記対をなす手摺体の他方に設けたことを特徴とする可動連結式手摺装置。
  2. 前記小口蓋を前記手摺体の横桟の端部に設けたことを特徴とする請求項1記載の可動連結式手摺装置
  3. 前記一方の嵌合部が凹溝又は突条であることを特徴とする請求項1又は2記載の可動連結式手摺装置。
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