JP5328579B2 - ハニカム構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、センサを差し込むためのセンサ挿入用穴が形成されたハニカム構造体に関する。
公害を防止し環境の改善を図るために、自動車の排気ガスの処理に、触媒コンバータが使用される。この触媒コンバータは、排気ガス中に含まれる有害物質(窒素酸化物、一酸化炭素、炭化水素等)を、法律の規制に応じて、環境へ放出可能な成分及び/又は量に変換するものである。排気ガスが触媒コンバータを通過することにより、それに含まれる有害物質は低減される。
ところが、有害物質が実際に低減されたか否かを確認するために、センサを用いて、直接的に排気ガス中の有害物質の濃度を測定することは、困難である。
そこで、代わりに、触媒コンバータの機能の監視が行われる。触媒コンバータが機能していれば、有害物質は低減される筈だからである。触媒コンバータの機能の監視は、例えば、触媒コンバータの前後に各々1つの酸素センサを配設し、これらによって、排気ガス中の酸素含有量を測定し、触媒の蓄積容量及び老化プロセスの進行を推測する手段が採られる。また、触媒コンバータの前後に熱センサを配設し、これらを用い、排気ガスの温度変化を測定し、触媒コンバータが働いているか否かを推測する手段が採られる。
従来、前記のようなセンサを、スペースの制約等で触媒コンバータの上流に設置出来ない時は、触媒コンバータを構成するハニカム構造体に、穴を形成して、その穴にセンサを挿入し、ハニカム構造体ごと、自動車の排気系に設置する構成を採用している(例えば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、このようにハニカム構造体にセンサを挿入するための穴(センサ挿入用穴)を設けて、そこにセンサを挿入した場合には、センサ挿入用穴に連通するセルを通じて当該センサ挿入用穴に流れ込んできた一部の排気ガスしかセンサに流入(接触)しないため、ガスのサンプリング範囲が狭く、また、排気ガスのミキシングはセンサ挿入用穴内でしか生じないため、ミキシングによるガスの均質化も不十分となり、センサによって把握(検出)される排気ガスの状態と、ハニカム構造体全体での排気ガスの状態との乖離が大きいという問題があった。
例えば、エンジンをフィードバック制御するために、センサにて排気ガスの空気過剰率(λ)を測定しようとする場合、排気ガス全体のλとセンサにて測定されるλとの間にズレが生じやすく、高精度な排気ガス制御ができなかった。このようなズレは、エンジンの気筒間でλのばらつきが大きくなればなるほど、あるいは、ハニカム構造体の径(断面積)が大きくなればなる程、その傾向は顕著なものとなる。同様に、センサにて排気ガス温度を測定しようとする場合も、排気ガス全体の温度とセンサにて測定される温度との間にズレが生じ、排ガス温度に基づく迅速かつ高精度なフィードバック制御は困難であった。
特表2004−526564号公報 特開2003−225576号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、より広い範囲からサンプリングされるとともに十分にミキシングされた均質なガスをセンサに流入させることで、エンジンを制御しやすくし、高精度に排気ガスを制御することを可能とするハニカム構造体を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれば、以下のハニカム構造体が提供される。
[1] 流体の入口側となる入口側端面と、流体の出口側となる出口側端面と、当該2つの端面の外周部を繋ぐ外壁と、当該外壁の内側において前記2つの端面間に多孔質体の隔壁によって区画形成された、流体の流路となる複数のセルとを有するハニカム構造体であって、前記ハニカム構造体の外周面にセンサを挿入するためのセンサ挿入用穴が形成され、更に、前記センサ挿入用穴よりも前記入口側端面に近い位置に、その一部が前記セルを通じて前記センサ挿入用穴と連通し、かつ、前記セルと交差する少なくとも1つの深穴が形成されてなるハニカム構造体。
[2] 前記流体の流路方向に直交する方向において、前記深穴の長さが、前記ハニカム構造体の直径の1/2以上の長さである[1]に記載のハニカム構造体。
[3] 前記深穴及び前記セルに交差する、少なくとも1つの横穴が形成されてなる[1]又は[2]に記載のハニカム構造体。
[4] 前記流体の流路方向に直交する方向において、前記横穴の長さが、前記ハニカム構造体の直径の1/2以上の長さである[3]に記載のハニカム構造体。
[5] 前記横穴の孔径が、前記セルのピッチの2倍以上で、前記ハニカム構造体の直径の1/10以下である[3]又は[4]に記載のハニカム構造体。
[6] 前記深穴の孔径が、前記セルのピッチの2倍以上で、前記ハニカム構造体の直径の1/10以下である[1]〜[5]の何れかに記載のハニカム構造体。
[7] 直径が144mm以上である[1]〜[6]の何れかに記載のハニカム構造体。
本発明のハニカム構造体によれば、センサ挿入用穴だけでなく、その上流側に設けられた深穴でもガスのサンプリングとミキシングが行われるため、ガスのサンプリング範囲が拡大するとともに、ミキシングによるガスの均質化が促進され、排気ガス全体の状態により近いガスがセンサに流入し、その結果、高精度に排気ガスを制御することが可能となる。更に、深穴に連通する横穴を形成した場合には、横穴でもガスのサンプリングとミキシングが行われるため、前記効果はより一層顕著なものとなる。
本発明に係るハニカム構造体を缶体内にキャニングし、センサを装着した状態を示す概略断面図である。 本発明に係るハニカム構造体を缶体内にキャニングし、センサを装着した状態を示す概略断面図である。 本発明に係るハニカム構造体を缶体内にキャニングし、センサを装着した状態を示す概略断面図である。 本発明に係るハニカム構造体を缶体内にキャニングし、センサを装着した状態を示す概略断面図である。 従来のハニカム構造体を缶体内にキャニングし、センサを装着した状態を示す概略断面図である。 本発明に係るハニカム構造体の実施形態の一例を示す斜視図である。 実施例におけるハニカム構造体の構造を説明するための概略断面図である。 実施例におけるハニカム構造体の構造を説明するための概略断面図である。 実施例の評価に用いた装置の概略図である。 実施例の評価を行った際のエンジンの運転条件を示すグラフである。
以下、本発明を具体的な実施形態に基づき説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
図6は、本発明に係るハニカム構造体の実施形態の一例を示す斜視図である。図1〜4は、それぞれ本発明に係るハニカム構造体を筒状の缶体内にキャニングし、センサを装着した状態を示す概略断面図であり、図5は、従来のハニカム構造体を筒状の缶体内にキャニングし、センサを装着した状態を示す概略断面図である。図1〜6において、センサ10は、センサ固定用ホルダ16によって缶体15に固定されている。
図1〜4及び図6に示すように、本発明のハニカム構造体1は、流体の入口側となる入口側端面2aと、流体の出口側となる出口側端面2bと、当該2つの端面の外周部を繋ぐ外壁4と、外壁4の内側において前記2つの端面間に多孔質体の隔壁3によって区画形成された、流体の流路となる複数のセル5とを有し、その外周面にセンサ10を挿入するためのセンサ挿入用穴7が形成され、更に、センサ挿入用穴7よりも入口側端面2aに近い位置に、その一部がセル5を通じてセンサ挿入用穴7と連通し、かつ、セル5と交差する少なくとも1つの深穴8が形成されてなるものである。
そして、本発明のハニカム構造体においては、このように、センサ挿入用穴7よりも入口側端面2aに近い位置、すなわちセンサ挿入用穴7の上流側に深穴8が存在することにより、センサ挿入用穴7だけでなく、深穴8でもガスのサンプリングとミキシングが行われる。このため、図5のように深穴が形成されていない従来のハニカム構造体に比べ、ガスのサンプリング範囲が拡大するとともに、ミキシングによるガスの均質化が促進され、排気ガス全体の状態により近いガスがセンサ10に流入(接触)して、適性に排気ガスの状態(酸素濃度、NO濃度、温度等)を測定することができるようになり、その結果、高精度に排気ガスを制御することが可能となる。
図1〜4には、本発明における深穴8のいくつかの形態を例示している。深穴8は、図1に示すように、流体(ガス)の流れ方向(ハニカム構造体1の軸方向)に直交する方向から形成しても良いし、図2に示すように、流体の流れ方向に対して傾斜させて形成しても良い。また、図3に示すように、深穴8が複数個形成されていても良い。更に、本発明のハニカム構造体においては、図4に示すように、深穴8及び前記セルに交差する、少なくとも1つの横穴9が形成されていても良い。このように横穴9を形成した場合には、センサ挿入用穴7と深穴8とに加え、更に横穴9でもガスのサンプリングとミキシングが行われることになるため、ガスのサンプリング範囲がより拡大するとともに、ミキシングによるガスの均質化が一層促進される。なお、「深孔と横穴が交差する」とは、深穴と横穴とが同一平面上に存在して直接連通していることを意味する。
本発明においては、ガスのサンプリング範囲の拡大とミキシングの促進という観点から、流体の流路方向に直交する方向において、深穴の長さ(深さ)が、ハニカム構造体の直径の1/2以上の長さであることが好ましい。この深穴の長さが、ハニカム構造体の直径の1/2未満である場合には、排気ガスが深穴へ十分流入しないため本来の効果を十分発揮することができない場合がある。なお、ハニカム構造体の「直径」とは、ハニカム構造体の長さ方向(軸方向)に垂直な断面における形状が円形の場合は、その直径を意味し、円形以外の形状の場合は、前記断面における形状の水力直径を意味する。深穴は、その両端が、それぞれハニカム構造体の外周面に開口した状態となっていても良いし、一端又は両端がハニカム構造体の外周面に開口していない状態となっていても良い。この場合、ガスがハニカム構造体の外周面に到達しないので、ハニカム構造体を缶体内において把持する把持材の劣化を防ぐことができる。
また、横穴を形成する場合も、同様に、ガスのサンプリング範囲の拡大とミキシングの促進という観点から、流体の流路方向に直交する方向において、横穴の長さ(深さ)が、ハニカム構造体の直径の1/2以上の長さであることが好ましい。なお、深孔と同様に、横穴も、その両端が、それぞれハニカム構造体の外周面に開口した状態となっていても良いし、一端又は両端がハニカム構造体の外周面に開口していない状態となっていても良い。
また、ガスのサンプリング範囲の拡大とミキシングの促進、及びハニカム構造体の強度維持という観点から、深穴や横穴の孔径は、ハニカム構造体のセルのピッチ(セルピッチ)の2倍以上で、ハニカム構造体の直径の1/10以下であることが好ましい。深穴や横穴の孔径が、セルピッチの2倍に満たない場合には、排気ガスがこれらの穴へ十分流入しないため本来の効果を十分発揮することができないことがある。一方、深穴や横穴の孔径が、ハニカム構造体の直径の1/10を超える場合には、ハニカム構造体の強度が低下して、必要な強度を確保できなくなることがある。なお、深穴や横穴の「孔径」とは、それらの穴の長さ方向(軸方向)に垂直な断面における穴形状が円形の場合は、その直径を意味し、円形以外の形状の場合は、水力直径を意味する。
センサ挿入用穴の長さ方向(軸方向)に垂直な断面における形状は、特に限定されるものではなく、装着しようとするセンサの形状に応じて好適な形状を選択することができる。また、深穴や横穴の長さ方向(軸方向)に垂直な断面における形状も特に限定されるものではなく、円形、楕円形、多角形等の任意の形状とすることができる。センサ挿入用穴の孔径は、少なくとも装着しようとするセンサが挿入できる大きさであることが必要である。センサの直径は、温度測定用熱電対の場合、市販サイズでは、0.5mm、1.0mm、1.6mm、2.3mm、3.2mm、4.8mm、6.4mm、8.0mm等のサイズが一般的である。また、酸素センサ等のガスセンサの場合は、10〜15mmが一般的である。
ハニカム構造体の形状は、特に特に限定されるものではなく、中心軸に垂直な断面形状(端面の形状)が円形のものの他、楕円形、長円形、四角形等の多角形等、任意の形状のものを使用することができる。ハニカム構造体のセルの断面(ハニカム構造体の軸方向に垂直な断面)形状も特に限定されるものではなく、四角形、三角形、六角形、あるいは四角形と八角形とを組み合わせたもの等の任意の形状のものを使用することができる。
また、隔壁の気孔率や平均細孔径も特に限定されるものではなく、排気ガス処理等に使用することが可能なセラミックにおける気孔率や平均細孔径であればよい。隔壁の厚さについては特に限定されるものではないが、この隔壁の厚さが厚過ぎると熱容量が大きくなりすぎ、薄過ぎると機械的強度が不足することがある。熱容量と機械的強度とのバランスを考慮すると、隔壁の厚さは、40〜1000μmであることが好ましく、40〜400μmであることが更に好ましい。セル密度は特に限定されるものではないが、5〜300セル/cmであることが好ましく、10〜200セル/cmであることが更に好ましく、30〜150セル/cmであることが特に好ましい。
ハニカム構造体の材質としては、強度、耐熱性等の観点からセラミックスが好ましく、特に、コージェライト、炭化珪素、アルミナ、ムライト、アルミニウムチタネート及び窒化珪素からなる群より選択される少なくとも一種のセラミックスが好適に使用できる。
本発明のハニカム構造体の製造方法としては、例えば、押出成形法等の従来公知の方法で成形したハニカム状の成形体、あるいはそれを焼成して得られた焼成体に対し、ドリル等の掘削工具でセンサ挿入用穴と深穴、更に必要に応じて横穴を設けるという方法が挙げられる。深穴や横穴の端部をハニカム構造体の外周面に開口させず、外周壁近傍で閉塞するようにしたい場合には、まず、前記のようにドリル等でハニカム構造体の外周面に開口する深穴や横穴を形成した後、その開口部をハニカム構造体と同じ材料を用いて閉塞すれば良い。
本発明のハニカム構造体を、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)やガソリンエンジン用のパティキュレートフィルタ(GPF)として用いる場合は、所定のセルの開口部を入口側端面で目封止するとともに、残余のセルの開口部を出口側端面で目封止する目封止部を配設するのが好ましい。通常は、一方の端面が目封止部により市松模様を呈するよう目封止し、他方の端面が目封止部により、これと相補的な市松模様を呈するよう目封止する。すなわち、隣接するセルの開口部が互いに反対側の端面にて目封止されるように目封止部を形成する。
このようにセルに目封止が施されたハニカム構造体の一端面(入口側端面)よりスート等の粒子状物質(パティキュレートマター(PM))を含む流体を通気させると、流体は、当該一端面側において開口部が目封止さていないセルよりハニカム構造体の内部に流入し、濾過能を有する多孔質の隔壁を通過して、他端面(出口側端面)側が目封止されていない他の流通孔に入る。そして、この隔壁を通過する際に流体中のPMが隔壁に補足され、PMが除去された浄化後の流体が他端面より排出される。
また、本発明のハニカム構造体を、触媒コンバータ(ハニカム触媒)として用いる場合は、排ガス中の有害物質を浄化するための触媒成分を担持させる。触媒成分としては、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)からなる群より選択される一種以上の貴金属を用いることが好ましい。ハニカム構造体に触媒成分を担持する方法としては、例えば、触媒成分を分散させたスラリーに、ハニカム構造体を浸漬して、スラリーを含浸させた後、乾燥及び焼成して、ハニカム構造体の隔壁に触媒成分を固定担持するといった方法を用いることができる。
本発明のハニカム構造体のセンサ挿入用穴に挿入可能なセンサの種類は、特に限定されるものではなく、酸素センサ、NOセンサ、HCセンサ、温度センサ等、測定用途に応じて種種のセンサを挿入することができる。これらセンサは、エンジン制御用コンピュータに接続され、センサからの出力信号によって燃料噴射量や噴射タイミング等が制御され、排気ガス制御を行うこととなる。通常、センサは、図1〜4に示すように、ハニカム構造体1をキャニングした缶体15に設けられたセンサ固定用ホルダ16に螺子止め等されることにより、缶体15に固定される。
既述したように、センサ挿入用穴に挿入されたセンサによって把握(検出)される排気ガスの状態と、ハニカム構造体全体での排気ガスの状態との乖離(ズレ)は、ハニカム構造体の直径が大きいほど顕著となる傾向にあり、本発明は、特に直径が144mm以上の大型のハニカム構造体に対して、前記ズレを抑える効果が高い。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜45及び比較例1〜16)
表1〜8に示すような基本構造(セル形状、隔壁の厚さ、セル密度、セルのピッチ、断面形状、直径、長さ)を持つコージェライト質のハニカム構造体を用意し、当該ハニカム構造体の外周面(外壁側面)であって、入口側端面からハニカム構造体の全長の1/2の長さ分離れた箇所に、表1〜8に示すような孔径と長さ(深さ)を持ったセンサ挿入用穴をドリルを用いて形成した(ただし、ハニカム構造体の断面形状が長円のものについては、入口側端面からハニカム構造体の全長の1/2の長さ分離れた位置にて、穴の軸方向が、長径の中央位置で、長径方向に対して垂直になるようにセンサ挿入用穴を形成した。)。更に、比較例1〜5及び12〜16を除き、センサ挿入用穴よりも入口側端面に近い位置に、表1〜8に示すような孔径と長さ(深さ)を持ち、かつ、センサ挿入用穴との間隔と角度とが同表に示す値となるような深穴を、ドリルを用いて形成した。なお、実施例1〜45については、深穴の一部(少なくとも10mmの長さ分)がセルを通じてセンサ挿入用穴と連通するように深穴を形成し、比較例6〜11については、深穴がセンサ挿入用穴と連通しないように深穴を形成した。こうして、深穴を形成した後、実施例24〜36及び42〜45並びに比較例10及び11については、更に、表3〜6及び8に示すような孔径と長さ(深さ)を持ち、かつ、深穴との角度が同表に示す値となるような横穴を、ハニカム構造体の軸方向(流体の流れ方向)に直交する方向から深穴に交差して連通するように、ドリルを用いて形成した。以上のように、各種の穴の形成を行ったハニカム構造体を、白金(触媒成分)とアルミナ粒子とが分散しているスラリーに浸漬して、スラリーを含浸させた後、乾燥及び焼成して触媒成分を固定担持させ、実施例1〜45及び比較例1〜16の触媒担持ハニカム構造体(ハニカム触媒)を得た。これらハニカム触媒について、下記の方法により評価を行い、その結果を表1〜8に示した。
なお、各表に示す項目おいて、“センサ挿入用穴の長さ”とは、図7に示すようなセンサ挿入用穴7の流路方向に直交する方向における長さaの値であり、“センサ挿入用穴の孔径”とは、同図に示すようなセンサ挿入用穴7の直径bの値であり、“深穴の長さ”とは、同図に示すような深穴8の流路方向に直交する方向における長さcの値であり、“深穴の孔径”とは、同図に示すような深穴8の直径dの値であり、“センサ挿入用穴と深穴との間隔”とは、同図に示すようなセンサ挿入用穴7の中心軸と深穴8の中心軸との間の流路方向における距離eである。また、“横穴の長さ”とは、図8に示すような横穴9の流路方向に直交する方向における長さfの値であり、“横穴の孔径”とは、同図に示すような横穴9の直径gの値であり、“センサ挿入用穴と深穴との角度”とは、同図に示すようなセンサ挿入用穴7の中心軸と深穴8の中心軸とのなす角の角度θの値であり、“深穴と横穴との角度”とは、同図に示すような深穴8の中心軸と横穴9の中心軸とのなす角の角度θの値である。
[排気ガスの空気過剰率(λ)の測定による評価]
実施例1〜45及び比較例1〜16の各ハニカム触媒について、図9示すような装置を使用して、排気ガスの空気過剰率(λ)測定による評価を行った。当該装置において、使用されるエンジン20は、排気量3500ccの6気筒ガソリンエンジンであり、各気筒に燃料を噴射するフューエルインジェクタの開弁時間を6つのシリンダーで均一とせずに、6つの内4つを通常の燃料噴射状態として、残りの2つのうちの1つを通常より噴射時間を長く、1つを短くすることによりそれらのシンリンダー出口における排気ガスの空気過剰率(λ)が通常の燃料噴射状態とした4つのシリンダーに比べ、それぞれ−0.15(リッチ方向)、+0.15(リーン方向)になるようにし、排気ガス全体としてλが通常の燃料噴射状態とした4つのシリンダーと同じになるように、エンジン制御用コンピュータ50及び燃料噴射量制御部60で制御した。なお、エンジンは、EGRガス量による影響を排除するためにEGRガスが流れないようにEGR配管を閉じて評価を行った。
具体的な評価の手順としては、まず、図9に示すように、エンジン制御用酸素センサ23を、実施例1〜45及び比較例1〜16のハニカム触媒30の下流に位置する測定領域Bにセットし、エンジン20を運転した。この状態で、測定領域Bの下流であって排気ガスの流路にある測定領域Cにセットした空燃比センサ25によって、排気ガスがλ=1.00に制御されていることを確認した。すなわち、排気ガスが十分ミックスされているハニカム触媒下流位置にエンジン制御用酸素センサBを取り付けた場合は、三元触媒の浄化性能が最良となるλ=1で制御されていることを確認した。なお、空燃比センサ25は、空燃比指示計26に接続されている。エンジン制御用酸素センサ23には、Bの位置でも十分な作動を確保できるよう、センサ素子を加熱するためのヒータが付いたものを用いた。エンジンの出力は動力計(図示せず)によって吸収させた。
次に、エンジン制御用酸素センサ23を測定領域Bから取り外して、実施例1〜45及び比較例1〜16のハニカム触媒の本来の取り付け位置である測定領域A(センサ挿入用穴)に取り付け、エンジンを運転しλを測定した。エンジンの運転条件としては、暖気後、トルクを一定とし、1000rpmから5000rpmまで連続的に回転数を上げ、その後5000rpmで90秒間保持してから、再び1000rpmまで回転数を下げた。このようにして、図10に示すグラフのように、1000rpm〜5000rpm〜1000rpmの間において排気ガスのλを測定し、測定されたλの値の1.00からの最大ズレ量を絶対値として表1〜8に示した。この最大ズレ量が小さいほど、センサ挿入用穴に挿入された制御用酸素センサ23で測定されたλと、排気ガス全体のλとの乖離が少なく、精度良く測定できていることになる。
[アイソスタティック強度の測定による評価]
実施例1〜45及び比較例1〜16の各ハニカム触媒について、まず、当該ハニカム触媒体に形成されている各穴(センサ挿入用穴、深穴、横穴)の内面を覆うように食品用ラップフィルム((株)クレハ製)を敷き詰めて、セル内部に充填材が侵入しないようにしてから、各穴を、外壁と同水準まで充填材(セメダイン(株)製のエポキシパテであって、硬さをA65〜A75に調整したもの)で埋め、充填材を硬化させた後、社団法人自動車技術会発行の自動車規格JASO規格M505−87に準拠し、アイソスタティック強度を測定した。こうして測定された実施例1〜45及び比較例1〜16の各ハニカム触媒のアイソスタティック強度を、深穴及び横穴が形成されていない以外は、各実施例及び比較例のハニカム触媒と同一の構造を有するハニカム触媒のアイソスタティック強度を100としたときの比(相対値)として、表1〜8に示した。
Figure 0005328579
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表1〜8に示すとおり、本発明の実施例である実施例1〜45のハニカム構造体は、深穴が形成されていない比較例1〜5及び12〜16のハニカム構造体や、深穴がセンサ挿入用穴と連通していない比較例6〜11のハニカム構造体よりも、排気ガスの空気過剰率(λ)の最大ズレ量が小さく、実用上問題とならない0.04以下、あるいは、より好ましい0.01未満であり、直径が144mm以上の大型のハニカム構造体においても、センサで測定されるλが、排気ガス全体のλから乖離するのを抑える効果は顕著であった。また、これら実施例1〜45のハニカム構造体は、何れもアイソスタティック強度の比が90以上であり、深穴や横穴を形成したことによるハニカム構造体の強度低下は、実用上問題とならない程度であった。
本発明のハニカム構造体は、触媒担体、排気ガス用触媒付フィルタ、ディーゼルエンジン、自動車、トラック、バス用エンジン、燃焼装置排気ガス処理向けに好適に用いることができる。
1:ハニカム構造体、2a:入口側端面、2b:出口側端面、3:隔壁、4:外壁、5:セル、7:センサ挿入用穴、8:深穴、9:横穴、10:センサ、15:缶体、16:センサ固定用ホルダ、20:エンジン、23:エンジン制御用酸素センサ、25:空燃比センサ、26:空燃比指示計、30:ハニカム触媒、50:エンジン制御用コンピュータ、60:燃料噴射量制御部、A:測定領域、B:測定領域、C:測定領域。

Claims (7)

  1. 流体の入口側となる入口側端面と、流体の出口側となる出口側端面と、当該2つの端面の外周部を繋ぐ外壁と、当該外壁の内側において前記2つの端面間に多孔質体の隔壁によって区画形成された、流体の流路となる複数のセルとを有するハニカム構造体であって、
    前記ハニカム構造体の外周面にセンサを挿入するためのセンサ挿入用穴が形成され、
    更に、前記センサ挿入用穴よりも前記入口側端面に近い位置に、その一部が前記セルを通じて前記センサ挿入用穴と連通し、かつ、前記セルと交差する少なくとも1つの深穴が形成されてなるハニカム構造体。
  2. 前記流体の流路方向に直交する方向において、前記深穴の長さが、前記ハニカム構造体の直径の1/2以上の長さである請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 前記深穴及び前記セルに交差する、少なくとも1つの横穴が形成されてなる請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
  4. 前記流体の流路方向に直交する方向において、前記横穴の長さが、前記ハニカム構造体の直径の1/2以上の長さである請求項3に記載のハニカム構造体。
  5. 前記横穴の孔径が、前記セルのピッチの2倍以上で、前記ハニカム構造体の直径の1/10以下である請求項3又は4に記載のハニカム構造体。
  6. 前記深穴の孔径が、前記セルのピッチの2倍以上で、前記ハニカム構造体の直径の1/10以下である請求項1〜5の何れか一項に記載のハニカム構造体。
  7. 直径が144mm以上である請求項1〜6の何れか一項に記載のハニカム構造体。
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