JP5326032B1 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィレット形成部を設けても、耐環境性が向上し、ESRの増加を抑制することが可能な固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】 電極パターン11Aは、接続領域17を覆う部分11Cと、フィレット形成部19と、接続領域17を覆う部分11Cとフィレット形成部19を繋ぐ部分11Dとからなり、繋ぐ部分11Dの変換基板20のフィレット形成部19の長手方向の幅が、フィレット形成部19の長手方向の幅より小さいこと。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解コンデンサに関するものである。
従来から弁作用金属として、タンタル、ニオブ、アルミニウム等を用いた固体電解コンデンサは、小型で静電容量が大きく、周波数特性に優れることから、CPUの電源回路等に広く使用されている。
近年、携帯型電子機器の小型化に伴い、固体電解コンデンサの体積効率を向上させるため、下面電極型の固体電解コンデンサの製品化が進められている。下面電極としては、リードフレームを用いたものがあるが、更に体積効率を向上させる構造として基板端子を備えた変換基板を用いた固体電解コンデンサが生産されている。また、信頼性の向上の観点から、はんだの濡れ性を良好にする等の利点があるフィレット形成部を備えた固体電解コンデンサも必要とされてきている。
ここで、従来の固体電解コンデンサの一例を説明する。図3は従来の固体電解コンデンサの構成を説明する図であり、図3(a)は、固体電解コンデンサの概略断面図、図3(b)は、変換基板のコンデンサ素子を接続する側の平面図である。
固体電解コンデンサ100に用いるコンデンサ素子52は、陽極部50と陰極部51からなる。陰極部51は、通常、弁作用金属からなる多孔質体に誘電体層、固体電解質層、グラファイト層、銀ペースト層を順次形成したものからなる。陽極部50は、多孔質体から導出したタンタル等のワイヤーからなる。
変換基板70は、一方の主面に基板端子である電極パターン60Aと電極パターン60Bを備え、絶縁体62を介して、他方の主面に基板端子である外部電極端子65を備えている。コンデンサ素子52は、陽極部50と陰極部51が、変換基板70の一方の主面の電極パターン60Bと電極パターン60Aにそれぞれ溶接や導電性接着剤63により、電気的に接続され、絶縁材料からなる外装樹脂55で覆われている。外部電極端子65は固体電解コンデンサ100を実装するための基板端子であり、電極パターン60Aおよび電極パターン60Bとともに、矩形形状の銅箔等の導電体で形成されている。
また、通常、導電性接着剤63は、電気的短絡等を防止する点から、電極パターン60Aの全域に塗布されず、接続領域68に留まるように調整されている。したがって、電極パターン60Aの接続領域68より外側の部分は、直接、外装樹脂55で覆われている。
フィレット形成部69は、変換基板の一辺の側面(図3では短辺側)に、電極パターン60Aおよび電極パターン60Bと外部電極端子65の端部とを露出させ、それぞれの端部が電気的に導通するように形成されたメッキ等の導体層67とからなる。フィレット形成部69において、電極パターン60Aと電極パターン60Bとの端部が外部電極パターン65より庇状に突出させる構造にしていることで、はんだの付着量を十分確保できる。さらに、これらの構造を有したフィレット形成部69が、変換基板70の側面から露出した状態で設けられているため、はんだの濡れ性を良好にすることや、はんだの付着状態の視認性を容易にする等利点があり、実装時の接続信頼性を向上させることが可能となる。
フィレット形成部69は、導体層67が変換基板70の側面に平坦状に設けられる場合の他、側面の一部に凹部を設けて形成される場合もある。
フィレット形成部を備えた固体電解コンデンサは、例えば特許文献1に記載されている。
特開2010−62498号公報
ところで、近年は電子部品に対する耐環境性向上の要求がますます厳しくなってきている。前述したように、フィレット形成部は、変換基板の側面に露出させる構造となっているため、例えば、金属である電極パターンと外装樹脂の界面が出来る。一般的に外装樹脂と基板の絶縁体との密着性より、電極パターンと外装樹脂の密着性は低いが、通常の使用環境では信頼性は問題ない。
しかし、高温高湿(85℃−85%RH等)の環境に曝されたりすると、電極パターンの端部と外装樹脂との界面から、外気(水蒸気)が固体電解コンデンサの内部に侵入してしまうことがある。このような状況に至った場合、電気的な接続に用いられている導電性接着剤が劣化し、ESRが増加してしまうという課題がある。
したがって、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、フィレット形成部を設けても、耐環境性を向上させ、ESRの増加を抑制することが可能な固体電解コンデンサを提供することである。
本発明の固体電解コンデンサにおいて、電極パターンは、接続領域を覆う部分と、フィレット形成部と、接続領域を覆う部分とフィレット形成部を繋ぐ部分とからなり、変換基板の一辺にフィレット形成部を設けたときに、該繋ぐ部分の変換基板の一辺方向すなわち、フィレット形成部の長手方向の幅が、フィレット形成部の変換基板の一辺方向の幅より小さくなる構造を備えている。この構造を備えることにより、電極パターンの端部から接続領域に至る外装樹脂との界面の領域を最小限にすることができ、水蒸気の侵入を抑制することが可能になる。これにより、導電性接着剤が劣化することを防止することができ、固体電解コンデンサのESRが増加を抑制することが可能になる。
すなわち、本発明の固体電解コンデンサは、陽極部と陰極部からなるコンデンサ素子と、絶縁体の一方の主面に前記陽極部または前記陰極部を電気的に接続する接続領域を設けた電極パターンを備え、前記絶縁体の他方の主面に前記電極パターンに対向して配した外部電極端子を備えてなる変換基板とを有し、前記変換基板の一辺に、前記電極パターンの端部と前記外部電極端子との端部が露出し、前記端部が導体層で電気的に導通されたフィレット形成部を備え、前記陽極部および前記陰極部と前記接続領域とが導電性部材により電気的に接続されるとともに、絶縁材料にて前記コンデンサ素子と前記一方の主面を覆う外装を備える固体電解コンデンサであって、前記電極パターンは、前記接続領域を覆う部分と、前記フィレット形成部と、前記接続領域を覆う部分と前記フィレット形成部を繋ぐ部分とからなり、前記繋ぐ部分の前記変換基板の前記一辺方向の幅が、前記フィレット形成部の前記変換基板の前記一辺方向の幅より小さいことを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、陽極部と陰極部からなるコンデンサ素子と、絶縁体の一方の主面に前記陽極部または前記陰極部を電気的に接続する接続領域を設けた電極パターンを備え、前記絶縁体の他方の主面に前記電極パターンに対向して配した外部電極端子を備えてなる変換基板とを有し、前記変換基板の一辺に、前記電極パターンの端部と前記外部電極端子との端部が露出し、前記端部が導体層で電気的に導通されたフィレット形成部を備え、前記陽極部および前記陰極部と前記接続領域とが導電性部材により電気的に接続されるとともに、絶縁材料にて前記コンデンサ素子と前記一方の主面を覆う外装を備える固体電解コンデンサであって、前記電極パターンは、前記接続領域を覆う部分と、前記フィレット形成部と、前記接続領域を覆う部分と前記フィレット形成部を繋ぐ部分とからなり、前記繋ぐ部分は、開口部を有し、前記繋ぐ部分の前記開口部を通り、前記開口部を除いた前記変換基板の前記一辺方向の幅の総和が、前記フィレット形成部の前記変換基板の前記一辺方向の幅より小さいことを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記繋ぐ部分の前記変換基板の前記一辺方向の幅、または前記繋ぐ部分の前記変換基板の前記一辺方向の幅の総和が、前記フィレット形成部の前記変換基板の前記一辺方向の幅の1/4以上1/2以下であることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記電極パターンの、前記接続領域を覆う部分の領域が、前記接続領域より少なくとも大きいことが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサの前記電極パターンは、前記接続領域を覆う部分の形状が、円形または多角形であることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記導体層が、電解めっき、無電解めっきの少なくとも1つからなることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記導電性部材が、導電性接着剤であることが好ましい。
本発明の固体電解コンデンサは、電極パターンが、接続領域を覆う部分と、フィレット形成部と、接続領域を覆う部分とフィレット形成部を繋ぐ部分とからなり、変換基板の一辺にフィレット形成部を設けたときに、該繋ぐ部分の変換基板の一辺方向の幅が、フィレット形成部の変換基板の一辺方向すなわち、フィレット形成部の長手方向の幅より小さくした構造を備えることにより、フィレット形成部を設けても、耐環境性を向上させ、ESRの増加を抑制することが可能な固体電解コンデンサを提供することが可能となる。
さらに、本発明の固体電解コンデンサでは、電極パターンを導電性部材の接続領域より少なくとも大きくすることによって、導電性部材が電極パターンからはみ出ず陽極部との電気短絡を防止できる。また、導電性部材が介在せず、外装樹脂により、直接覆われる電極パターンの領域を減らすことができる。これにより、変換基板の絶縁体と外装樹脂の接続面積を増加させ、仮に水蒸気が侵入しても水蒸気が導電性接着剤の周囲に溜まりにくくすることができ、導電性接着剤の劣化を防止できる。
本発明の固体電解コンデンサの実施の形態1の構成を説明する図であり、図1(a)は、固体電解コンデンサの概略断面図、図1(b)は、変換基板のコンデンサ素子を接続する側の平面図。 本発明の固体電解コンデンサの実施の形態2の構成を説明する図であり、図2は、変換基板のコンデンサ素子を接続する側の平面図。 従来の固体電解コンデンサの構成を説明する図であり、図3(a)は、固体電解コンデンサの概略断面図、図3(b)は、変換基板のコンデンサ素子を接続する側の平面図。
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の固体電解コンデンサの実施の形態1の構成を説明する図であり、図1(a)は、固体電解コンデンサの概略断面図、図1(b)は、変換基板のコンデンサ素子を接続する側の平面図である。
図1(a)に示すように、固体電解コンデンサ30は、多孔質層を有する弁作用金属の焼結体からなる多孔質体1を有し、弁作用金属のワイヤー等からなる陽極リード6を導出している。多孔質体1の表面には誘電体層2が形成されている。陽極リード6は42アロイ等の金属片7と溶接等で電気的に接続され陽極部10が構成される。
多孔質体1に用いる弁作用金属は、タンタル、アルミニウム、チタン、ニオブ、ジルコニウム、またはこれらの合金等から適宜選定できる。
誘電体層2は、弁作用金属の表面を陽極酸化法により酸化させた酸化被膜であり、厚みは、陽極酸化法の印加電圧によって適宜調整できる。
誘電体層2の表面には固体電解質層3が形成される。固体電解質層3は、導電性高分子層からなり、複数の層で構成されていてもよい。例えば、第一層を化学酸化重合法や電解重合法により形成し、第二層を予め重合した導電性高分子懸濁溶液に浸漬し加熱乾燥して形成してもよい。また、固体電解質層3を成す複数の導電性高分子層は前述の化学酸化重合法、電解重合法、導電性高分子懸濁液による方法の任意の組み合わせで形成することができる。
固体電解質層3の表面には、グラファイトペースト層4、銀ペースト層5が順次形成され、陰極部15を構成し、陽極部10とともにコンデンサ素子23を形成している。
変換基板20は、一方の主面に基板端子である電極パターン11Aと電極パターン11Bを備え、絶縁体16を介して、他方の主面に基板端子である外部電極端子13を備えている。電極パターン11Aは陰極部15と接続される陰極部側の電極端子であり、電極パターン11Bは陽極部10と接続される陽極部側の電極端子である。外部電極端子13は固体電解コンデンサ30を実装するための基板端子であり、電極パターン11A、電極パターン11Bとともに、銅箔等の導電体の表面に、はんだの濡れ性や防錆のためにニッケル、金、パラジウムの層を設けて形成されている。
コンデンサ素子23は、陽極リード6と金属片7からなる陽極部10と電気溶接等で電極パターン11Bと電気的に接続される。陰極部15は、金属のフィラーを含んだエポキシ樹脂等からなる導電性接着剤14で電極パターン11Aと電気的に接続される。外装樹脂18はエポキシ樹脂等からなる絶縁材料であり、これによりコンデンサ素子23と変換基板20の一方の主面が覆われ、本発明の固体電解コンデンサ30が完成する。
フィレット形成部19は、変換基板20の一辺、すなわち短辺の側面に、陰極部側の電極パターン11Aおよび陽極部側の電極パターン11Bと外部電極端子13の端部とを露出させ、それぞれの端部が電気的に導通するように形成された導体層12とからなる。導体層12は主に銅や銅合金等で形成したものであるが、他の基板端子と同様に銅の表面に、ニッケル、金、パラジウムの層を設けてもよい。
なお、導体層12は、生産性の向上やコスト低減の観点から、電解めっき、無電解めっきの少なくとも1つからなることが好ましい。
つづいて、図1(b)を用いて説明する。電極パターン11Aは、陰極部15と電気的に接続する接続領域17(導電性接着剤14が配される領域)を覆う部分、すなわち電極パターン11Cと、フィレット形成部19と、電極パターン11Cとフィレット形成部19を繋ぐ部分、すなわち電極パターン11Dとからなり、電極パターン11Dの変換基板20の短辺方向の幅W1が、フィレット形成部19の変換基板20の短辺方向の幅Wより小さく形成されている。この構造を備えることにより、電極パターン11Aの端部から接続領域17に至る外装樹脂との界面の領域を最小限にすることができ、高温高湿の環境下に曝されても水蒸気の侵入を抑制することが可能になる。これにより、フィレット形成部19を設けた固体電解コンデンサであっても、耐環境性にすぐれた固体電解コンデンサを供給することが可能となる。
また、本発明の固体電解コンデンサは、電極パターン11Aにおいて、電極パターン11Dの幅W1が、フィレット形成部19の幅Wに対し、1/4以上1/2以下(W1=W/4〜W/2)であることが特に好ましい。電極パターン11Dの幅をフィレット形成部19の幅の1/4以上1/2以下することによって、初期のESRを増加させず、かつ、水蒸気の侵入を抑制することが出来る。
なお、本実施の形態では、陰極部側の電極パターン11Aにおいて、電極パターン11Cとフィレット形成部19を繋ぐ部分である、電極パターン11Dの幅が小さくなる例を説明したが、陽極部側の電極パターン11Bに繋ぐ部分を設けて、陰極部側と同様に構成しても良い。陰極部側と陽極部側の少なくとも一方の電極パターンおいて、繋ぐ部分を設けて同様に形成することでもよい。陽極部側においても、導電性接着剤を用いて電極パターン11Bと接続した場合に耐環境性を向上させる効果が得られるためである。
また、電極パターン11Cは、導電性接着剤の接続領域17より少なくとも大きいことが好ましい。電極パターン11Cを導電性接着剤の接続領域17より少なくとも大きくすることによって、導電性接着剤が電極パターン11Cからはみ出さず、かつ導電性接着剤が存在せず電極パターン11Cが直接、外装樹脂で覆われる面積を減らすことができる。これにより、密着性の高い変換基板20の基材である絶縁体16と外装樹脂の接続面積を増加させ、仮に水蒸気が侵入しても水蒸気が導電性接着剤の周囲に溜まりにくくすることができ、導電性接着剤の劣化を防止できる。
さらに、電極パターン11Cは、どのような形状でも本発明の目的は達成できるが、特に円形または多角形であることが好ましい。これはディスペンサ等を用いて導電性接着剤を塗布した場合の塗布形状が円形に近いものになり易いためであり、予め電極パターン11Cを円形または多角形にすることで、電極パターン11Cが、接続領域から外れ直接、外装樹脂で覆われる面積をさらに低減できる。これにより、水蒸気が導電性接着剤の周囲に溜まりにくくすることができ、導電性接着剤の劣化を防止できる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の固体電解コンデンサの実施の形態2の構成を説明する図であり、変換基板のコンデンサ素子を接続する側の平面図である。
コンデンサ素子は、陽極部と陰極部からなり、実施の形態1と同様の構成であるため説明は省略する。
図2に示すように、変換基板20は、実施の形態1と同様に陰極部と電気的に接続する接続領域17を覆う部分である電極パターン11Cと、フィレット形成部19と、接続領域17を覆う部分である電極パターン11Cとフィレット形成部19を繋ぐ部分である電極パターン11Dとからなり、さらに電極パターン11Dには、電極を形成せず絶縁体16が露出する開口部21を設けている。この開口部21を設けることにより、電極パターン11Dは、変換基板の短辺方向の複数の幅W2(開口部21を通り、開口部21を除いた部分)に分けられ、幅W2の総和が、フィレット形成部19の変換基板の短辺方向の幅Wより小さく形成されている。この構造を備えることにより、電極パターン11Aの端部から接続領域17に至る外装樹脂との界面の経路を狭くすることができ、高温高湿の環境下に曝されても水蒸気の侵入を抑制することが可能になる。これにより、フィレット形成部19を設けた固体電解コンデンサであっても、耐環境性にすぐれた固体電解コンデンサを供給することが可能となる。
なお、開口部21を設けることは、変換基板20の基材である絶縁体16と外装樹脂とのアンカー効果も期待でき、変換基板20と外装樹脂の密着性の向上も図れる。開口部21の形状は円形、楕円形、多角形等でも問わないが、幅W2の総和がフィレット形成部19の幅Wより小さく、電極パターン11Aの端部から接続領域17に至る外装樹脂との界面の経路を狭くできることが望ましい。なお、開口部21は、少なくとも一つあれば本発明の効果を奏するので、数および配置はいずれでも良い。また、便宜上、本説明では電極パターン11Dの幅W2を均一と図示しているが、均一でなくとも十分に効果を奏する。したがって、電極パターン11Dを実施の形態1のように幅を小さくするか、開口部21を形成するかは、電極パターン11Dの寸法に対する開口部21の形成のし易さ等(形成状態による歩留まり)を考慮し、適宜選択してよい。
(製造方法)
まず、弁作用金属であるタンタル粉末をプレス機を用いて直方体に成形し、真空または不活性ガス雰囲気中で焼結して多孔質体を形成する。この時、多孔質体の任意の面からタンタルワイヤ等からなる陽極リードが導出している。
この多孔質体をリン酸の水溶液中に浸した後、直流電圧を印加することによって多孔質体の表面に陽極酸化法により酸化皮膜を形成させる。所定の時間で酸化皮膜を形成させた段階でリン酸溶液から陽極体を引上げ、水等で十分洗浄する。その後、加熱または自然放置して乾燥させ、誘電体層を得る。前述した通り、酸化被膜の膜の厚みは、印加する電圧によって適宜調整できる。この工程により、多孔質体に誘電体層が形成された、陽極体を得ることが可能になる。
続いて、誘電体層を形成した陽極体は、従来の工法で単層もしくは複数の導電性高分子よりなる固体電解質層、グラファイトペースト層、銀ペースト層を順次形成し、本発明のコンデンサ素子を得る。
変換基板はガラス含有エポキシ樹脂、あるいは液晶ポリマー等の基材を用いる。電極パターンや外部電極端子は、銅箔を貼り付ける方法や銅めっき等を施して形成される。通常は一枚の大判の変換基板の主面に数百個以上の電極パターンや外部電極端子を連続して形成する。本発明では、この時点で接続領域を覆う部分の電極パターンの形状や、接続領域を覆う部分とフィレット形成部を繋ぐ部分の電極パターンの幅寸法、さらには開口部を設ける場合においては開口部の寸法及び形状を所望の状態に形成しておくとよい。
電極パターンや外部電極端子の厚みは、基材の厚み、製品特性の仕様により適宜決定してよい。銅箔や銅メッキの表面には、はんだの濡れ性や防錆のためにニッケル、金、パラジウムの層をめっき等で形成する。
次に、フィレット形成部の作製方法の一例を説明する。まず、前述した大判の変換基板において、外部電極端子を配した主面に対してレーザ加工等を用いて凹部を形成する。凹部は外部電極端子の端部となる銅箔と基材を厚み方向に除去し、対向している電極パターンの端部に達するように形成する。ここでは対向している電極パターンを貫通しないよう注意が必要である。一般に、凹部は最終的に固体電解コンデンサの短辺側の側面となる部分に細長く掘った状態となる。
次に、この凹部において、外部電極端子の端面と電極パターンの端部とを電気的に接続するように基材の表面に導体層を形成する。この場合、大判の変換基板には凹部以外に導体層が形成されないようにマスキングを施す。導体層は銅や銅合金の電解めっきまたは無電解めっきを用いて形成する。さらに、銅の上に電解めっきまたは無電解めっきを用いてニッケル、金、パラジウの層を形成してもよい。これらにより、フィレット形成部となる構造が準備される。
つづいて、この大判の変換基板の主面に、複数のコンデンサ素子を溶接や導電性接着剤を用いて電気的に接続する。さらに、モールド成型機を用いて、コンデンサ素子を接続した主面を、絶縁材料であるエポキシ樹脂等からなる外装樹脂で覆う。
つづいて、この大判の変換基板をダイサー等を用いて切断し、固片化する。通常、大判の変換基板の厚み方向が所望する固体電解コンデンサの高さ方向となっている。したがって、固体電解コンデンサの長さと幅(長辺と短辺)の形状を得る為にX、Yの二方向で切断する。この時、この短辺には前の工程で加工した凹部が設けられているため、二方向に切断することによって、フィレット形成部において電極パターンの端部が庇状に露出した構造を得る事が出来る。これにより、本発明の固体電解コンデンサである、フィレット形成部を設けた固体電解コンデンサであっても、耐環境性にすぐれた固体電解コンデンサが完成する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当業者であれば、当然なしえるであろう各種変形、修正もまた本発明に含まれる。
1 多孔質体
2 誘電体層
3 固体電解質層
4 グラファイトペースト層
5 銀ペースト層
6 陽極リード
7 金属片
10、50 陽極部
11A、11B、11C、11D、60A、60B 電極パターン
12、67 導体層
13、65 外部電極端子
14、63 導電性接着剤
15、51 陰極部
16、62 絶縁体
17、68 接続領域
18、55 外装樹脂
19、69 フィレット形成部
20、70 変換基板
21 開口部
23、52 コンデンサ素子
30、100 固体電解コンデンサ

Claims (7)

  1. 陽極部と陰極部からなるコンデンサ素子と、絶縁体の一方の主面に前記陽極部または前記陰極部を電気的に接続する接続領域を設けた電極パターンを備え、前記絶縁体の他方の主面に前記電極パターンに対向して配した外部電極端子を備えてなる変換基板とを有し、前記変換基板の一辺に、前記電極パターンの端部と前記外部電極端子との端部が露出し、前記端部が導体層で電気的に導通されたフィレット形成部を備え、前記陽極部および前記陰極部と前記接続領域とが導電性部材により電気的に接続されるとともに、絶縁材料にて前記コンデンサ素子と前記一方の主面を覆う外装を備える固体電解コンデンサであって、前記電極パターンは、前記接続領域を覆う部分と、前記フィレット形成部と、前記接続領域を覆う部分と前記フィレット形成部を繋ぐ部分とからなり、前記繋ぐ部分の前記変換基板の前記一辺方向の幅が、前記フィレット形成部の前記変換基板の前記一辺方向の幅より小さいことを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 陽極部と陰極部からなるコンデンサ素子と、絶縁体の一方の主面に前記陽極部または前記陰極部を電気的に接続する接続領域を設けた電極パターンを備え、前記絶縁体の他方の主面に前記電極パターンに対向して配した外部電極端子を備えてなる変換基板とを有し、前記変換基板の一辺に、前記電極パターンの端部と前記外部電極端子との端部が露出し、前記端部が導体層で電気的に導通されたフィレット形成部を備え、前記陽極部および前記陰極部と前記接続領域とが導電性部材により電気的に接続されるとともに、絶縁材料にて前記コンデンサ素子と前記一方の主面を覆う外装を備える固体電解コンデンサであって、前記電極パターンは、前記接続領域を覆う部分と、前記フィレット形成部と、前記接続領域を覆う部分と前記フィレット形成部を繋ぐ部分とからなり、前記繋ぐ部分は、開口部を有し、前記繋ぐ部分の前記開口部を通り前記開口部を除いた前記変換基板の前記一辺方向の幅の総和が、前記フィレット形成部の前記変換基板の前記一辺方向の幅より小さいことを特徴とする固体電解コンデンサ。
  3. 前記繋ぐ部分の前記変換基板の前記一辺方向の幅、または前記繋ぐ部分の前記変換基板の前記一辺方向の幅の総和が、前記フィレット形成部の前記変換基板の前記一辺方向の幅の1/4以上1/2以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記電極パターンは、前記接続領域を覆う部分の領域が、前記接続領域より少なくとも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記電極パターンは、前記接続領域を覆う部分の形状が、円形または多角形であることを特徴とする請求項4に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 前記導体層が、電解めっき、無電解めっきの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  7. 前記導電性部材が、導電性接着剤であること特徴とする請求項1または2に記載の固体電解質コンデンサ。
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