JP5325738B2 - 駆動軸と被駆動軸とを回転連結するカップリング装置 - Google Patents
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Description
リング装置に関するものである。
ってマスタシリンダに発生する液圧をホイールシリンダに供給し、ブレーキパッドをブレ
ーキディスクに圧接させて車輪に制動力を付与するとともに、電気モータで駆動されるポ
ンプから液圧を発生してホイールシリンダに供給し、車輪に制動力を付与することが行わ
れている。
にカップリング凹部91が形成され、ポンプのポンプシャフト80の先端部にカップリン
グ凹部91と嵌合するカップリング凸部81が形成され、カップリング凹部91の対向内
壁面がカップリング凸部81の側縁角部を押圧することにより、モータシャフト90から
ポンプシャフト80に回転力を伝達するカップリング装置が記載されている。
プリング凸部81の鋭い側縁角部を押圧することによって回転力を伝達するので、カップ
リング凹部91とカップリング凸部81との接触部での面圧が高くなり、カップリング凹
部91の対向内壁面及びカップリング凸部81の側縁角部が短い使用時間で摩耗し、摩耗
によってカップリング凹部91に形成された陥没溝にカップリング凸部81の摩耗した側
縁角部が嵌り込んだ状態で回転力が伝達されるようになり、電気モータからポンプに回転
力を円滑かつ静粛に伝達することが短い使用期間で不可能になる虞があった。特に、電気
モータのシャフト90とポンプのシャフト80との僅かな軸ズレに伴う半径方向の相対移
動により上記摩耗は加速される。
クション・コントロール・システム、ヨー・コントロール・システム等の採用増加、或い
は運転者がブレーキペダルを踏むことによって発生する液圧に比例して電気モータで駆動
されるポンプから液圧を発生しホイールシリンダに供給して車輪に通常の制動力を付与す
る、いわゆるバイワイヤブレーキシステムの開発などにより、車両用ブレーキシステムに
おいて電気モータで駆動されるポンプの使用頻度、時間が極めて増大している。さらに、
車両用ブレーキシステムでは、電気モータ及びポンプの小型化、軽量化が要求され、モー
タシャフト及びポンプシャフトの小径化が要求されている。これらシャフトの小径化に伴
ってカップリング装置のカップリング凹部とカップリング凸部との接触部での面圧が高く
なり、カップリング装置の寿命がさらに短くなる。かかる状況においてカップリング装置
の長寿命化が強く望まれている。
伝達可能なカップリング装置を提供することを課題とする。
凸曲面部は、前記凸曲面部の設けられる前記壁面が前記凸曲面部の両側部分のみで陥没す
るように形成されることによって、前記回転軸線に沿って延在するよう、前記壁面の側縁
部に沿って形成され、前記凹曲面部は、前記凸曲面部に対向し且つ前記回転軸線に沿って
延在するよう、凹設されていることである。
駆動軸及び前記被駆動軸は熱処理された鋼材で形成され、前記凸曲面部及び前記凹曲面部
の少なくとも一方がDLCコーティングされていることである。
動機器は車両用ブレーキシステムの電気モータであり、前記駆動軸は前記電気モータのモ
ータシャフトであり、前記作動機器は前記電気モータによって駆動されるポンプであり、
前記被駆動軸は前記ポンプのポンプシャフトであることである。
に押圧する力の前記凸曲面部と前記凹曲面部との共通接線方向分力が共通法線方向分力よ
り小さくすることができるので、寸法誤差、軸ズレ等により両軸に作用する半径方向のこ
じり力を低減することができる。
が前記凸曲面部の両側部分のみで陥没するように形成されることによって、前記回転軸線
に沿って延在するよう、前記壁面の側縁部に沿って形成され、前記凹曲面部は、前記凸曲
面部に対向し且つ前記回転軸線に沿って延在するよう、凹設されている。これにより、前
記駆動軸及び被駆動軸において凸曲面部や凹曲面部が設けられる部分の断面積を大きくし
て剛性を高め、カップリング装置の長寿命化、作動の円滑化を図ることができる。
れたDLCコーティングによって前記凸曲面部と前記凹曲面部との接触部での摩耗が面圧
の低減と相俟って極めて減少する。そして、前記凸曲面部と前記凹曲面部との接触部では
、接触面の滑らかな形状及び面圧の低減によりDLC膜の剥離が抑制でき、カップリング
装置の寿命が飛躍的に長くなる。さらに、DLCコーティングは処理温度が低いので、熱
処理された鋼材で形成された前記駆動軸及び前記被駆動軸が硬度低下をきたすことがない
。
フトに回転力を伝達するために、モータシャフト及びポンプシャフトの一方に連結凸部、
他方に該連結凸部と嵌合する連結凹部が形成され、前記連結凸部及び連結凹部の一方に凸
曲面部、他方に該凸曲面部より曲率が小さい凹曲面部が形成されている。これにより、例
えば、前記モータシャフト及びポンプシャフトの小径化に伴って大きな回転力が凸曲面部
と凹曲面部との接触部に作用しても接触部に生じる面圧を低減して接触部の摩耗を減少す
ることができ、モータシャフトからポンプシャフトに大きな回転力を長時間にわたって円
滑かつ静粛に伝達することが可能となり、車両用ブレーキシステムの小型軽量化、耐久性
の向上、車両への搭載性の向上を図ることができる。さらに、車両用ブレーキシステムに
おいて電気モータで駆動されるポンプの使用時間、頻度が増大しても、カップリング装置
、延いてはブレーキシステムの長寿命化を図ることができる。
明する。図1において、11は、例えば車両用ブレーキシステムに用いられるポンプで、
ポンプ11のハウジング12にはポンプのインナロータが固定されたポンプシャフト13
が回転可能に軸承されている。
シャフト17が軸受18により回転可能に軸承されている。電気モータ15のケーシング
16は、モータシャフト17とポンプシャフト13とが回転軸線L上に配置されるように
ポンプ11のハウジング12にボルト等で固定されている。モータシャフト17及びポン
プシャフト13は同一の回転軸線L上で回転可能に軸承されることが好ましいが、モータ
シャフト17とポンプシャフト13との間には、回転力伝達の可能な範囲での軸線ずれが
存在し得る。
0によって回転連結されている。カップリング装置20は、ポンプシャフト13の先端に
形成された連結凸部21とモータシャフト17の先端に形成され連結凸部21と嵌合する
連結凹部22で構成されている。連結凸部21はポンプシャフト13の先端小径部が2面
取りされて形成されたもので、回転軸線L(この場合、厳密にはポンプシャフト13の軸
線)方向に互いに平行に延在する2個の外壁面211を有している。連結凹部22はモー
タシャフト17の先端部に連結凸部21の厚さより幅広の凹溝が先端面から直径上に回転
軸線L(この場合、厳密にはモータシャフト17の軸線)方向に刻設されたもので、回転
軸線L方向に互いに平行に延在する2個の内壁面221が形成された2個の突出部222
を有している。
弧である凸曲面部212が回転軸線Lの方向に見た状態でこの回転軸線Lに対して点対称
となる位置にて回転軸線Lに沿って延在するよう、夫々形成されている。そして、連結凹
部22の2個の内壁面221には、横断面形状が凸曲面部212の半径rより大きい半径
Rの円弧、すなわち曲率の小さい円弧である凹曲面部222が回転軸線Lの方向に見た状
態でこの回転軸線Lに対して点対称となる位置にて回転軸線Lに沿って延在して凸曲面部
212と当接するように形成されている。これにより、ポンプ11が電気モータ15によ
って回転駆動されるとき、ポンプシャフト13の連結凸部21の2個の外壁面211の側
縁部に回転軸線L方向に延在して形成された凸曲面部212が、モータシャフト17の連
結凹部22の2個の内壁面221に回転軸線L方向に延在して形成された凹曲面部222
によって押圧されて回転力が伝達される。回転力は回転軸線L方向に延在する凹曲面部2
22と凸曲面部212との接触部Cを介して伝達されるので、凹曲面部222と凸曲面部
212との接触部Cの面積が広くなり面圧を低減することができる。
軸ズレ等が生じて、凹曲面部222と凸曲面部212とがモータシャフト17及びポンプ
シャフト13の回転につれて半径方向に相対変位しても、接触部Cでの面圧の低減により
、凹曲面部222及び凸曲面部212の接触部Cでの摩耗を減少するとともに軸ズレに伴
う相対移動を円滑にすることができ、カップリング装置20の寿命を長く、回転力を円滑
かつ静粛に伝達することができる。
212との接触部Cで凹曲面部222が凸曲面部212を回転方向に押圧する回転力Fの
接触部Cでの凹曲面部222と凸曲面部212との共通法線方向分力FNが共通接線方向
分力FTより大となるように形成されている。回転方向とは、接触部Cから回転軸線Lに
たてた垂線と直交する方向で、凹曲面部222が凸曲面部212を押圧する方向である。
すなわち、凹曲面部222が凸曲面部212を回転方向に押圧する回転力Fの方向が、凹
曲面部222と凸曲面部212との共通法線に対して成す角度が45度以内となるように
凹曲面部222及び凸曲面部212を形成するのが好ましい。これにより、モータシャフ
ト17及びポンプシャフト13を凹曲面部222と凸曲面部212との共通接線方向に相
対移動させる力を抑制して、前記軸ズレ等によりモータシャフト17及びポンプシャフト
13に作用する半径方向のこじり力を小さく抑えることができる。
凸曲面部212の両側部分のみで前記平面より低くなるように形成されることによって、
凸曲面部212が回転軸線Lの方向に見た状態でこの回転軸線Lに対して点対称となる位
置にて回転軸線Lに沿って延在するよう、2個の外壁面211の側縁部に沿って夫々形成
されている。連結凹部22の2個の内壁面221は平面に形成され、2個の内壁面221
に凹曲面部222が回転軸線Lの方向に見た状態でこの回転軸線Lに対して点対称となる
位置にて回転軸線Lに沿って延在するよう、夫々形成されている。即ち、連結凸部21の
2個の外壁面211が凸曲面部212の両側部分のみで陥没するように形成されることに
よって、凸曲面部212が回転軸線Lの方向に見た状態でこの回転軸線Lに対して点対称
となる位置にて回転軸線Lに沿って延在するよう、2個の外壁面211の側縁部に沿って
夫々形成され、2個の内壁面221に凹曲面部222が回転軸線Lの方向に見た状態でこ
の回転軸線Lに対して点対称となる位置にて回転軸線Lに沿って延在するよう、夫々凹設
されている。
分のみで陥没するように形成されることによって凸曲面部212が形成され、連結凹部2
2の平面に形成された内壁面221に凹曲面部222が刻設されているので、連結凸部2
1の横断面積及び連結凹部22の内壁面221が形成された2個の突出部223の断面積
を大きくとることができ、高剛性となってカップリング装置20の作動が円滑になる。
方向が凹曲面部222と凸曲面部212との接触部Cでの共通法線の方向と一致した状態
で、モータシャフト17からポンプシャフト13に所定トルクが伝達される場合の凸曲面
部212の半径rと接触部Cでの面圧との関係を示したグラフである。
の力を接触部Cの面積で除した接触部Cでの面圧は、凸曲面部212の半径r及び凹曲面
部222の半径Rが大きいほど低くなる。しかし、凸曲面部212の半径rを大きくする
と、ポンプシャフト13の連結凸部21の外壁面211の幅方向寸法は決まっているので
、直径接触部Cから回転軸線Lに立てた垂線の長さであるトルク伝達半径が小さくなり、
共通法線方向の力が大きくなる。これにより、図4(c)に示すように、モータシャフト
17からポンプシャフト13に所定トルクが伝達される場合の接触部Cでの面圧は、凸曲
面部212の半径rの増加につれて最小値まで減少し、最小値を過ぎると半径rの増加に
つれて増大する。このため、凸曲面部212の半径rの長さは、凸曲面部212と凹曲面
部222との接触部Cでの面圧が最小となるときの半径rの長さ近傍とすると、接触部C
での面圧を極めて小さくしてカップリング装置20の寿命を長くすることができる。
面部212との接触部Cでの摩耗深さと耐久試験時間との関係を示す図である。耐久試験
時間に対する摩耗深さは、図5のグラフA、Bから明らかなように、連結凸部21及び連
結凹部22に凸曲面部212及び凹曲面部222を上述のように夫々形成した場合、従来
のように連結凹部の平面に形成された2個の内壁面で連結凸部の鋭い側縁角部を押圧する
場合に比して著しく減少する。
材で形成し、凸曲面部212及び凹曲面部222をDLCコーティング(ダイヤモンド・
ライク・カーボン被膜)すると、接触部Cでの摩耗が面圧の低減と相俟って極めて減少す
る。そして、凸曲面部212と凹曲面部222との接触部Cでは、接触する両面の滑らか
な形状及び面圧の低減によりDLC膜の剥離が防止でき、カップリング装置20の寿命が
飛躍的に長くなる。DLCコーティングは処理温度が200℃程度と低いので、熱処理さ
れた鋼材で形成されたモータシャフト17及びポンプシャフト13が硬度低下をきたすこ
とがない。従って、DLCコーティングは熱処理温度が500℃程度である窒化クロム(
CrN)、窒化チタン(TiN)等よりカップリング装置の凸曲面部212、凹曲面部2
22の表面処理にきわめて適している。図5のグラフB、Cから明らかなように、耐久試
験時間に対する摩耗深さは、上述のように形成した凸曲面部212及び凹曲面部222に
DLCコーティングを行った場合、行わない場合に比して飛躍的に減少する。なお、DL
Cコーティングは、凸曲面部212と凹曲面部222との両者ではなく、凸曲面部212
及び凹曲面部222の少なくとも一方に行えばよい。
第1の実施形態は、連結凸部21に凸曲面部212が形成され、連結凹部22に凹曲面部
222が形成されているが、第2の実施形態は、連結凸部61に凹曲面部612が形成さ
れ、連結凹部62に凸曲面部622が形成されている点のみが第1の実施形態と相違し、
他の点では同じであるので、この相違点のみについて説明する。
タシャフト17の先端に形成され連結凸部61と嵌合する連結凹部62で構成されている
。連結凸部61はポンプシャフト13の先端部が2面取りされて形成されたもので、回転
軸線L方向に互いに平行に延在する2個の外壁面611を有している。連結凹部62はモ
ータシャフト17の先端部に連結凸部61の厚さより幅広の凹溝が先端面から直径上に回
転軸線L方向に刻設されたもので、回転軸線L方向に互いに平行に延在する2個の内壁面
621が形成された2個の突出部623を有している。連結凹部62の2個の内壁面62
1は平面に形成され、2個の内壁面621が凸曲面部622の両側部分のみで前記平面よ
り低くなるように形成されることによって、横断面形状が半径rの円弧である凸曲面部6
22が連結凹部62の2個の内壁面621に回転軸線Lの方向に見た状態でこの回転軸線
Lに対して点対称となる位置にて回転軸線Lに沿って延在するよう、2個の内壁面621
の側縁部に沿って夫々形成されている。連結凸部61の2個の外壁面611は平面に形成
され、横断面形状が凸曲面部622の半径rより大きい半径Rの円弧である凹曲面部61
2が回転軸線Lの方向に見た状態でこの回転軸線Lに対して点対称となる位置にて回転軸
線Lに沿って延在するように2個の外壁面611に刻設されている。即ち、連結凹部62
の2個の内壁面621が凸曲面部622の両側部分のみで陥没するように形成されること
によって、凸曲面部622が回転軸線Lの方向に見た状態でこの回転軸線Lに対して点対
称となる位置にて回転軸線Lに沿って延在するよう、2個の内壁面621の側縁部に沿っ
て夫々形成され、2個の外壁面611に凹曲面部612が回転軸線Lの方向に見た状態で
この回転軸線Lに対して点対称となる位置にて回転軸線Lに沿って延在するよう、夫々凹
設されている。
ト17の連結凹部62の2個の内壁面621の側縁部に回転軸線L方向に延在して形成さ
れた凸曲面部622が、ポンプシャフト17の連結凸部61の2個の外壁面611に回転
軸線L方向に延在して形成された凹曲面部612を押圧することにより回転力が伝達され
る。回転力は回転軸線L方向に延在する凸曲面部622と凹曲面部612との接触部Cを
介して伝達されるので、凸曲面部622と凹曲面部612との接触部Cの面積が広くなり
面圧を低減することができる。
成し、ポンプシャフト13に連結凸部21、61を形成しているが、モータシャフト17
に連結凸部21、61を形成し、ポンプシャフト13に連結凹部22、62を形成しても
よい。
壁面621は、最初に平面に形成されているが、緩い凹面、凸面又は僅かな凹凸面に形成
されていてもよく、要するに、凸曲面部212、622及び凹曲面部222、612が形
成可能な面であればよい。
第1の実施形態は、モータシャフト17に連結凹部22が駆動部として形成され、ポンプ
シャフト13に連結凸部21が被駆動部として形成され、連結凹部22に凹曲面部222
が形成され、連結凸部21に凸曲面部212が形成されているが、第3の実施形態は、モ
ータシャフト17に形成された駆動部66の駆動壁面661に1個の凹曲面部662が形
成され、ポンプシャフト13に形成された被駆動部67の被駆動壁面671に1個の凸曲
面部672が形成されている点のみが第1の実施形態と相違し、他の点では同じであるの
で、この相違点のみについて説明する。
被駆動部67と、モータシャフト17の先端に形成され被駆動部67と当接する駆動部6
6とで構成されている。被駆動部67はポンプシャフト13の先端部に形成されたもので
、周方向を臨み回転軸線L方向に延在する被駆動面壁面671を有している。駆動部66
はモータシャフト17の先端部に形成されたもので、上記同様、周方向の臨み被駆動壁面
671と対向して回転軸線L方向に延在する駆動壁面661を有している。
みで前記平面より低くなるように形成されることによって、横断面形状が半径rの円弧で
ある1個の凸曲面部672が、回転軸線Lの方向に見た状態で回転軸線Lから離間した位
置にて回転軸線Lに沿って延在するよう形成されている。そして、駆動壁面661は平面
に形成され、横断面形状が凸曲面部672の半径rより大きい半径Rの円弧である1個の
凹曲面部662が、回転軸線の方向に見た状態で回転軸線Lから離間した位置にて回転軸
線Lに沿って延在し凸曲面部672と当接するよう、駆動壁面661に形成されている。
ト13の被駆動部67の被駆動壁面671の一側縁部に回転軸線L方向に延在して形成さ
れた凸曲面部672が、モータシャフト17の駆動部66の駆動壁面661の一側縁部に
回転軸線L方向に延在して形成された凹曲面部662によって押圧されて回転力が伝達さ
れる。回転力は回転軸線L方向に延在する凹曲面部662と凸曲面部672との接触部C
を介して伝達されるので、凹曲面部662と凸曲面部672との接触部Cの面積が広くな
り面圧を低減することができる。
662を凹設し、ポンプシャフト13に形成した被駆動部67に凸曲面部672を形成し
ているが、モータシャフト17に形成した駆動部66の駆動壁面661に凸曲面部を形成
し、ポンプシャフト13に形成した被駆動部67の被駆動壁面671に凹曲面部を凹設し
てもよい。
く、緩い凹面、凸面又は僅かな凹凸面に形成されていてもよく、要するに、凸曲面部又は
凹曲面部が形成可能な面であればよい。
形成され、凹曲面部222、612、662は横断面形状が半径rより大きい半径Rの円
弧で形成されているが、横断面形状が円弧以外の楕円などの高次曲線で形成されたもので
もよい。この場合、凹曲面部222、612、662の半径Rの円弧の曲率が凸曲面部2
12、622、672の半径rの円弧の曲率より小さいのと同様に、凹曲面部の曲率は凸
曲面部の曲率より小さくする。
連結すべく当接させる凸曲面部及び凹曲面部については、上記のような、それぞれ1つず
つ、或いは2つずつ備える態様に限らず、それぞれ3つ以上設けて互いに当接させること
で回転連結させるようにしてもよい。この場合、各軸においてその軸線を中心として回転
方向に均等に駆動壁面及び被駆動壁面を設け、これらに凸曲面部及び凹曲面部を設けるこ
とが望ましい。
連結凹部が、駆動軸に形成された駆動部であり、かかる連結凸部の2個の外壁面、連結凹
部の2個の内壁面が駆動部に形成され周方向を臨んで回転軸線方向に延在する駆動壁面で
ある。そして、ポンプシャフト13に形成された連結凸部又は連結凹部が、被駆動軸に形
成された被駆動部であり、かかる連結凸部の2個の外壁面、連結凹部の2個の内壁面が被
駆動部に形成され周方向を臨んで前記駆動壁面に対向し回転軸線方向に延在する被駆動壁
面である。
器の駆動軸の一例であり、ポンプ11及びポンプシャフト13は作動機器及び作動機器の
被駆動軸の一例である。カップリング装置20,60は、電気モータ15のモータシャフ
ト17とポンプ11のポンプシャフト13との回転連結以外に他の駆動機器の駆動軸と他
の作動機器の被駆動軸との回転連結に適用することができる。
ンダカット弁である液圧制御弁41,51、ABS制御弁を構成する電磁弁である増圧弁
42,43,52,53および減圧弁45,46,55,56、調圧リザーバ44,54
、電気モータ15、電気モータ15によって回転駆動され第1、第2ポンプ11a,11
bを備えた2連ポンプ11などから構成されている。
、33bに接続されている第1および第2液路LrおよびLfを備えている。第1液路L
rは、第1液圧室33aと左後輪Wrl,右前輪WfrのホイールシリンダWCrl,W
Cfrとをそれぞれ連通するものであり、第2液路Lfは、第2液圧室33bと左前輪W
fl,右後輪WrrのホイールシリンダWCfl,WCrrとをそれぞれ連通するもので
ある。
制御型の液圧制御弁41が備えられている。この液圧制御弁41は、ブレーキ制御ECU
36により連通状態と差圧状態を切り替え制御されるものである。液圧制御弁41は非通
電して通常連通状態とされているが、通電して差圧状態にすることにより、ホイールシリ
ンダWCrl,WCfr側の液路Lr2をマスタシリンダ33側の液路Lr1よりも所定
の制御差圧分高い圧力に保持することができる。この制御差圧はブレーキ制御ECU36
により制御電流に応じて調圧されるようになっている。
時において、ホイールシリンダWCrlへのブレーキ液圧の増圧を制御する増圧弁42が
備えられ、他方には、ABS制御の加圧モード時において、ホイールシリンダWCfrへ
のブレーキ液圧の増圧を制御する増圧弁43が備えられている。これら増圧弁42,43
は、ブレーキ制御ECU36により連通・遮断状態を制御できる2位置弁として構成され
ている。増圧弁42,43は、非通電にて連通状態にあり、通電して遮断状態となる常開
型開閉電磁弁である。そして、これら増圧弁42,43が連通状態に制御されているとき
には、マスタシリンダ33から供給される液圧、ポンプ11の駆動と液圧制御弁41の制
御によって供給される液圧を各ホイールシリンダWCrl,WCfrに加えることができ
る。また、増圧弁42,43は減圧弁45,46およびポンプ11とともにABS制御を
実行することができる。なお、ABS制御が実行されていないノーマルブレーキの際には
、これら増圧弁42,43は常時連通状態に制御されている。
は、液路Lr3を介して調圧リザーバ44に連通されている。液路Lr3には、ブレーキ
制御ECU26により連通・遮断状態を制御できる減圧弁45,46がそれぞれ配設され
ている。減圧弁45,46は、非通電にて遮断状態にあり、通電して連通状態となる常閉
型開閉電磁弁である。これらの減圧弁45,46はノーマルブレーキ状態(ABS非作動
時)では常時遮断状態とされ、ABS制御時に適宜連通状態として液路Lr3を通じて調
圧リザーバ44へブレーキ液を逃がすことにより、ホイールシリンダWCrl,WCfr
におけるブレーキ液圧を制御するように構成されている。
結ぶ液路Lr4には、2連ポンプ11の第1ポンプ11aが逆止弁47を介して接続され
ている。そして、調圧リザーバ44を液路Lr1を介してマスタシリンダ33と接続する
ように液路Lr5が設けられている。2連ポンプ11は、ブレーキ制御ECU26の指令
により電気モータ15によって駆動されるものである。第1ポンプ11aは、ABS制御
の減圧モード時においては、ホイールシリンダWCrl,WCfr内のブレーキ液または
調圧リザーバ44に貯められているブレーキ液を吸い込んで、連通状態である液圧制御弁
41を介してマスタシリンダ33に戻すようになっている。
などにおいて、ホイールシリンダWCfl〜WCrrの何れかに自動的に液圧を付与する
制御を実行する際に、差圧状態に切り替えられている液圧制御弁41に制御差圧を発生さ
せるべく、マスタシリンダ33内のブレーキ液を液路Lr5および調圧リザーバ34を介
して吸い込んで、液路Lr4,Lr2および連通状態に制御された増圧弁42,43を介
して各ホイールシリンダWCrl,WCfrに液圧を供給するようになっている。
Lf5から構成されている。第2液路Lfには、液圧制御弁51および調圧リザーバ54
が備えられている。ホイールシリンダWCfl,WCrrに連通する分岐した液路Lf2
,Lf2には、増圧弁52,53が備えられ、液路Lf3には減圧弁55,56が備えら
れている。液路Lf4には、ポンプ11の第2ポンプ11b及び逆止弁57が備えられて
いる。このように、ブレーキ液圧自動発生装置35の第2液路Lfは第1液路Lrと同様
であるので、詳細な説明は省略する。
U、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され
、ROMに記憶されたプログラムに従って各種制御を実行し各車輪Wfl,Wfr,Wr
l,Wrrに付与される制動力を制御する。
プレート74内にポンプシャフト13に対して偏心して形成された偏心穴とで区画された
ポンプ収納空間78に収納されている。第1ハウジングプレート74の偏心穴には内歯歯
車79が回転可能に嵌合され、内歯歯車79と噛合する外歯歯車80がポンプシャフト1
3に嵌合されて、キー81によって回り止めされている。
プレート75内にポンプシャフト13に対して偏心して形成された偏心穴とで区画された
ポンプ収納空間82に収納されている。第2ハウジングプレート75の偏心穴には内歯歯
車83が回転可能に嵌合され、内歯歯車83と噛合する外歯歯車84がポンプシャフト1
3に嵌合されて、キー85によって回り止めされている。
吸入室と吐出室とに区画され、吸入室は吸入通路86,87によって経路Lr4,Lf4
の調圧リザーバ44,54側に接続され、吐出室は吐出通路88,89によって経路Lr
4,Lf4の液圧制御弁41,51側に接続される。2連ポンプ11のポンプシャフト1
3の先端部には連結凸部21が形成され、電気モータ15のモータシャフト17と前述の
カップリング装置20によって回転連結されるようになっている。
量化により、モータシャフト17、ポンプシャフト13が小径化するとともに、電気モー
タ15で駆動されるポンプ11の使用頻度、時間が極めて増大し、カップリング装置20
に作用する負荷が増大している。さらに、ポンプ11を2連にして第1、第2ポンプ11
a,11bを一本のポンプシャフト13で駆動する場合は、カップリング装置20に作用
する回転力は一層大きくなる。
回転力が作用しても凸曲面部212,622と凹曲面部222,612との接触部Cに生
じる面圧を低減して接触部Cの摩耗を減少することができ、モータシャフト17からポン
プシャフト13に大きな回転力を長時間にわたって円滑かつ静粛に伝達することができる
。これにより、車両用ブレーキシステム30の小型軽量化、耐久性の向上、車両への搭載
性の向上を図ることができる。
3…ポンプシャフト(被駆動軸)、15…電気モータ(駆動装置)、16…ケーシング、
17…モータシャフト(駆動軸)、20,60…カップリング装置、21,61…連結凸
部、211,611…外壁面、212,622、672…凸曲面部、22,62…連結凹
部、221,621…内壁面、222,612、662…凹曲面部、223,623…突
出部、30…車両用ブレーキシステム、31…ブレーキペダル、33…マスタシリンダ、
35…ブレーキ液圧自動発生装置、66…駆動部、661…駆動壁面、67…被駆動部、
671…被駆動壁面、78,82…ポンプ収納空間、79,83…内歯歯車、80,84
…外歯歯車、L…回転軸線、C…接触部。
Claims (8)
- 回転軸線上に配置された駆動機器の駆動軸と作動機器の被駆動軸とを回転連結するために、前記駆動軸に形成され周方向を臨み前記回転軸線方向に延在する駆動壁面を有する駆動部と、前記被駆動軸に形成され前記駆動壁面に対向し前記回転軸線方向に延在する被駆動壁面を有する被駆動部とを備えたカップリング装置において、
前記回転軸線の方向に見た状態でこの回転軸線から離間した位置にて当該回転軸線に沿って延在するよう、前記駆動壁面及び前記被駆動壁面の一方に形成された凸曲面部と、
前記凸曲面部より小さい曲率を有し、前記回転軸線の方向に見た状態でこの回転軸線から離間した位置にて当該回転軸線に沿って延在し前記凸曲面部と当接するよう、前記駆動壁面及び前記被駆動壁面の他方に形成された凹曲面部と、を備え、
前記凸曲面部の曲率は、前記凸曲面部と前記凹曲面部との接触部での面圧が最小となるときの曲率であることを特徴とするカップリング装置。 - 回転軸線上に配置された駆動機器の駆動軸と作動機器の被駆動軸とを回転連結するために、前記駆動軸及び前記被駆動軸の一方に形成され前記回転軸線方向に互いに平行に延在する2個の外壁面を有する連結凸部と、前記駆動軸及び前記被駆動軸の他方に形成され前記回転軸線方向に互いに平行に延在する2個の内壁面を有し前記連結凸部と嵌合する連結凹部とを備えたカップリング装置において、
前記回転軸線の方向に見た状態でこの回転軸線に対して点対称となる位置にて当該回転軸線に沿って延在するよう、前記連結凸部の前記2個の外壁面に夫々形成された凸曲面部と、
前記凸曲面部より小さい曲率を有し、前記回転軸線の方向に見た状態でこの回転軸線に対して点対称となる位置にて当該回転軸線に沿って延在して前記凸曲面部と当接するよう、前記連結凹部の前記2個の内壁面に夫々形成された凹曲面部と、を備え、
前記凸曲面部の曲率は、前記凸曲面部と前記凹曲面部との接触部での面圧が最小となるときの曲率であることを特徴とするカップリング装置。 - 回転軸線上に配置された駆動機器の駆動軸と作動機器の被駆動軸とを回転連結するために、前記駆動軸及び前記被駆動軸の一方に形成され前記回転軸線方向に互いに平行に延在する2個の外壁面を有する連結凸部と、前記駆動軸及び前記被駆動軸の他方に形成され前記回転軸線方向に互いに平行に延在する2個の内壁面を有し前記連結凸部と嵌合する連結凹部とを備えたカップリング装置において、
前記回転軸線の方向に見た状態でこの回転軸線に対して点対称となる位置にて当該回転軸線に沿って延在するよう、前記連結凹部の前記2個の内壁面に夫々形成された凸曲面部と、
前記凸曲面部より小さい曲率を有し、前記回転軸線の方向に見た状態でこの回転軸線に対して点対称となる位置にて当該回転軸線に沿って延在して前記凸曲面部と当接するよう、前記連結凸部の前記2個の外壁面に夫々形成された凹曲面部と、を備え、
前記凸曲面部の曲率は、前記凸曲面部と前記凹曲面部との接触部での面圧が最小となるときの曲率であることを特徴とするカップリング装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項において、前記凸曲面部と前記凹曲面部との接触部で前記凸曲面部及び前記凹曲面部の一方が他方を回転方向に押圧する力の前記接触部での前記凸曲面部と前記凹曲面部との共通法線方向分力が共通接線方向分力より大となるように前記凸曲面部と前記凹曲面部とを形成したことを特徴とするカップリング装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、前記凸曲面部と前記凹曲面部との接触部で前記凸曲面部及び前記凹曲面部の一方が他方を回転方向に押圧する力の方向が前記凸曲面部と前記凹曲面部との共通法線の方向と一致することを特徴とするカップリング装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項において、前記凸曲面部は、前記凸曲面部の設けられる前記壁面が前記凸曲面部の両側部分のみで陥没するように形成されることによって、前記回転軸線に沿って延在するよう、前記壁面の側縁部に沿って形成され、
前記凹曲面部は、前記凸曲面部に対向し且つ前記回転軸線に沿って延在するよう、凹設されていることを特徴とするカップリング装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項において、前記駆動軸及び前記被駆動軸は熱処理された鋼材で形成され、前記凸曲面部及び前記凹曲面部の少なくとも一方がDLCコーティングされていることを特徴とするカップリング装置。
- 請求項1〜7の何れか一項において、前記駆動機器は車両用ブレーキシステムの電気モータであり、前記駆動軸は前記電気モータのモータシャフトであり、前記作動機器は前記電気モータによって駆動されるポンプであり、前記被駆動軸は前記ポンプのポンプシャフトであることを特徴とするカップリング装置。
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