JP5325100B2 - 酸化亜鉛コーティングを有するガラス物品及びその製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛コーティングを有するガラス物品及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高い可視光透過率及び低い全太陽エネルギー透過率を示す、高ドープ酸化亜鉛で被覆されたガラス物品に関する。
建築用ガラスのコーティング(被覆)は、一般に、特有のエネルギー吸収性及び光線透過性を実現するために利用される。また、コーティングは、望ましい反射性又はスペクトル性(見た目の美しさ)を提供する。被覆された物品は、単独で又は他の被覆物品と組み合わせて、窓ガラス又は窓ユニットを形成するためによく使用される。
被覆されたガラス物品は、当該技術分野では「フロートガラス製法」として知られている製法での製造時に、ガラス基板を連続的に被覆することにより、「オンライン」で製造される。或いは、被覆されたガラス物品は、スパッタリング過程によって、「オフライン」で製造される。前者の製法では、適切に密閉された溶融スズ槽でガラスを鋳造し、十分に冷却させた後に、前記ガラスを前記槽と一直線に並んでいるリフトアウトロール上に移動させる。そして最終的には、前記ガラスを前記ロールによって前進させて、初めはガラス焼きなまし炉で、その後は外気にさらすことにより、前記ガラスを冷却する。この製法のフロート部においては、前記ガラスが溶融スズ槽と接触している間は、前記鈴の酸化を防止するために非酸化性雰囲気が保たれる。また、ガラス焼きなまし炉では、酸化性雰囲気が保たれる。一般に、コーティングのガラス基板上への塗布は、フロートガラス製法のフロート槽内で行われる。しかし、コーティングのガラス基板上への塗布は、ガラス焼きなまし炉内で行うようにすることもできる。
製造された被覆されたガラス基板板の特性は、フロートガラス製法又はオフラインのスパッタリング製法により被膜されたコーティングによって決定される。コーティングの組成及び厚さは、被覆された物品のエネルギー吸収性及び光線透過性、さらにはスペクトル性に影響を及ぼす。望ましい特性は、コーティング層(単層又は複層)の組成又は厚さを調節することにより得ることができる。しかし、特定の性質を高めるための調節は、被覆されたガラス物品の他の透過率又はスペクトル性に悪影響を及ぼすことがある。被覆されたガラス物品において、特定のエネルギー吸収性と光線透過性とを組み合わせようとした場合、多くの場合は所望のスペクトル特性を得ることは困難である。また、オンラインプロセスでの利用可能堆積時間は数秒であり、連続的なガラスリボンは数百インチ/分で移動しているので、実用的な膜厚を得ることは困難である。
酸化亜鉛コーティングは、特許文献に従来開示されている。
米国特許第4,751,149号明細書には、不活性ガスで搬送される有機亜鉛化合物及び水の混合物を使用して、酸化亜鉛コーティングを基板に低温で塗布する方法が開示されている。形成された酸化亜鉛膜は、第3属元素の添加により変更可能な低い抵抗性を有すると記載されている。
米国特許第4,990,286号明細書には、CVD法を用いて、亜鉛、酸素及びフッ素含有化合物の混合物から製造されたオキシフッ化亜鉛膜が開示されている。前記オキシフッ化亜鉛膜の導電率は、酸化亜鉛における酸素のいくつかをフッ素に置換することにより増加すると記載されている。形成されたオキシフッ化亜鉛膜は、透明であり、導電性であると記載されている。
米国特許第6,071,561号明細書には、気化した前駆体化合物(例えば、ジアルキル亜鉛のキレート)を使用して、より詳細にはアミンキレート、酸素源及びフッ素源を使用して、フッ素ドープ酸化亜鉛膜を堆積させる方法が開示されている。形成されたコーティングは、導電性であり、IR反射性であり、UVを吸収し、炭素を含んでいないと記載されている。
米国特許第6,416,814号明細書には、加熱された基板上に酸化金属コーティングを形成するためのCVD前駆体化合物としての、スズ、チタン及び亜鉛が結合された化合物が開示されている。
米国特許第6,858,306号明細書には、アンチモンドープ酸化スズの多層コーティング及びフッ素ドープ酸化スズのコーティングがその上に堆積されたガラス基板が開示されている。この被覆されたガラス基板は、低い放射率、及び高いソーラー選択度を有するため、可視光線透過率を比較的高く保ちながら、夏には高い熱遮断性を、冬には高い保温性を提供する。
高ドープ酸化亜鉛の堆積は、例えば太陽電池への使用が科学文献に開示されている。そのいくつかの例としては、次のものがある。
Parkらは、パルスレーザー堆積法による高ドープ酸化亜鉛膜の堆積を開示している(Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 44, No. 11, 2205, pp. 88027-31)。アルミニウムをドーパントとして使用して、電子濃度が1.25×1021cm−3で、電子移動度が37.6cmN−sのサンプルが製造されたと記載されている。この研究者は、ドープ酸化亜鉛膜は、太陽電池、半導体レーザー、紫外線レーザー、薄膜レジスタ、平面パネルディスプレイ及び有機発光ダイオードにおいて、透明接触子として使用可能であると述べている。
同様に、Singhらは、パルスレーザーアブレーション法による高ドープZnOの堆積を開示している(Journal of Indian Institute of Science, Vol. 81, Sept-Oct 2001, pp. 527-533)。2%の酸化アルミがドープされた酸化亜鉛ターゲットを使用して、電子濃度が1.25×1021cm−3で、電子移動度が29cm−3/V−sのZnO:Alサンプルが製造されたと記載されている。
Das及びRayは、RFマグネトロンスパッタリング法によりアルミニウムドープ酸化亜鉛膜を堆積させると、電子濃度が2.3×1021cm−3の膜が生成されるとしている(Journal of Physics D: Applied Physics. Vol. 36., 2003, pp. 152-5)。
さらに、Choiらは、RFマグネトロンスパッタリング法によりガリウムドープ酸化亜鉛を堆積させると、電子濃度が1.25×1021cm−3の膜が生成されるとしている(Thin Solid Films. Vol. 192-4, 1990, pp. 712- 720)。
夏に太陽エネルギーを遮断し、冬に低いU値を提供する中間色を有する被覆されたガラス物品を提供することは有益である。低い放射率及び低い全太陽エネルギー透過率を有する太陽光線を減少させるガラスは、望ましい中間色を提供することにより、建物や家におけるエネルギーコストを著しく改善するであろう。
また、反射率における中間色、低い放射率、高い可視光線透過率、及び低い全太陽エネルギー透過率を有する太陽光線を減少させるガラスを提供することは好ましいであろう。このような中間色の物品を建築用ガラスに使用すると、近赤外線エネルギーの透過を十分に遮断しつつ、可視光線の透過率を高くすることができる。さらに、前記ガラスの放射率を低くすることにより、吸収からの間接的な熱利得を最小限に抑えることができる。
本発明によれば、建築窓用の被覆された断熱ガラスを製造するのに有用な新規なガラス物品が提供される。被覆物品は、ガラス基板と、前記ガラス基板上に堆積させた高ドープ酸化亜鉛コーティングと、随意的に、前記酸化亜鉛コーティングの表面に堆積させ付着させた保護用オーバーコートとを含む。前記保護用オーバーコートは、適合する屈折率を有する任意の適切な耐久性薄膜を有する。前記保護用オーバーコートの例としては、非ドープの酸化スズ、シリカ及び酸化チタンがある。かかる保護用オーバーコートは、随意的に、伝導性を同一にするためにドープされる。例えば、酸化スズには、フッ素がドープされる。
本発明に係る被覆されたガラス物品は、28以上、好ましくは33以上の選択度を有する。前記選択度は、可視光線透過率(C光源)と全太陽エネルギー透過率との差を大気通過量(エアマス)1.5で統一した条件での値と定義される。前記コーティング積層は、6mmの呼び厚さを有する透明ガラス基板に塗布した場合、69%以上の可視光線透過率と、好ましい41%未満の全太陽エネルギー透過率とを有する。
前記被覆されたガラス物品は、前記加熱されたガラス基板とドープ酸化亜鉛コーティングとの間に堆積させた虹色抑制中間層を有することが好ましい。これらのコーティングは、透明ガラス基板に塗布した場合、透過及び反射における中間色を提供する。
本発明に係る前記被覆されたガラス物品における前記ドープ酸化亜鉛コーティングは、太陽エネルギーの吸収を提供する。前記ドープ酸化亜鉛コーティングは比較的選択的であり、可視光線も多少吸収するが、可視光線よりも近赤外線エネルギーを多く吸収する。したがって、前記ドープ亜鉛コーティングは、本発明に係る前記被覆されたガラス物品の全太陽エネルギー透過率を減少させる。
本発明に係る前記被覆されたガラス物品の製造方法もまた開示される。大気圧化学気相堆積法が好ましい堆積方法であるが、他の方法も使用し得る。
フロートガラス製法を実施するための装置の縦断面の概略図である。前記装置は、本発明に従ってガラス基板上にコーティングを塗布するためにフロート槽内に適切に配置された、4つのガス分配器を備える。 本発明に係る被覆されたガラス物品の破断断面図である。 本発明に係る建築用ガラスの概略図である。前記被覆されたガラス物品は断熱ガラスユニットの外側ライトとして示されており、本発明の多層コーティングは建物の内側に向けて配置されている。
本発明によれば、高ドープ酸化亜鉛層とその上に随意的に塗布された保護オーバーコート(例えば、実質的に非ドープの酸化スズ層)とから成る多層コーティングを含み、低い放射率、高い可視光透過率、及び低い全太陽エネルギー透過率を有する被覆されたガラス物品が提供される。前記被覆されたガラス物品は、建築用ガラス及び窓への使用に特に適している。しかし、本発明に係る前記被覆されたガラス物品は、例えば車両用窓などの他の用途にも適し得る。
前記高ドープ酸化亜鉛コーティングはまた、本発明に係る前記被覆されたガラス物品の放射率を、0.15未満に、好ましくは0.1未満に低下させる。断熱ガラスユニットの一部として用いる場合、前記低い放射率が、0.34未満の、好ましくは0.32未満の冬期U値を提供する。さらに、驚くべきことに、上述した積層膜のソーラー選択度(solar selectivity)は、同様の日照制御特性を有する従来公知の多層コーティングの2倍以上であることが分かっている。
物理的及び化学的に若干弱い酸化亜鉛コーティングを保護するために、酸化スズ又は他の酸化金属コーティングを使用してオーバーコート(overcoat)を形成することが好ましい。前記保護用オーバーコートは、前記コーティング積層の放射率を若干増加させ得る。放射率の変化を最小限に抑えるために、前記保護用オーバーコートの厚さは、1000Å未満にすることが好ましい。或いは、1000Åよりも大きい厚さを有する酸化スズから成る保護層に、フッ素、ニオブ又はタンタルをドープすることにより、望ましい放射率が得られる。
前記ガラス基板上の前記特有のコーティング層は、高い可視光透過率、低い全太陽エネルギー透過率、及び低い放射率を有する中間色の物品を提供する。本発明に係る物品を建築用ガラスに使用すると、夏に太陽エネルギーを遮断し、冬に低いU値を提供するガラスが得られる。
前記被覆されたガラス物品は、前記ガラス基板と前記ドープ酸化金属コーティングとの間に堆積された虹色抑制中間層(iridescence-suppressing interlayer)を含むことが好ましい。前記虹色抑制中間層は、ガラス基板が透明である場合に、透過及び反射における中間色を提供するためのものである。
図2は、本発明に係る前記被覆されたガラス物品35を示す。ガラス物品35は、ガラス基板36とその片面に形成された多層コーティング37とを含む。この好ましい実施形態では、前記多層コーティングは、虹色抑制中間層38と、ドープ酸化亜コーティング41と、保護用外側コーティング42(例えば非ドープ又はフッ素ドープ酸化スズ)とを含む。図示した実施形態では、虹色抑制中間層38は特に、酸化スズコーティング39と二酸化ケイ素コーティング40とから構成される。
ほとんどの用途では、本発明に係る前記被覆されたガラス物品のドープされた酸化亜鉛コーティング41は、特に太陽エネルギーの吸収を提供することが好ましい。前記ドープ酸化亜鉛コーティングは、比較的選択的であり、可視光線も若干吸収するが、近赤外線エネルギーを前記可視光線よりも多く吸収する。したがって、前記ドープされた酸化亜鉛コーティングは、本発明に係る前記被覆されたガラス物品の全太陽エネルギー透過率を減少させる。
高ドープ酸化亜鉛コーティング41における、ドーパントの亜鉛に対するモル比は約0.1〜5%である。ドーパントの亜鉛に対するモル比は、約1%〜3%であることが好ましい。前記モル比は、アルミニウム、ガリウム、インジウム及びホウ素の1つ以上から選択されるドーパントに応じて変化する。アルミニウム及びガリウムが好ましいドーパントである。ドープ酸化亜鉛コーティング41は、好ましくは1.0×1021cm−3以上の自由電子濃度、より好ましくは1.5×1021cm−3以上の自由電子濃度を有する。前記ドープ酸化亜鉛コーティング41は、好ましくは約1600〜9000オングストロームの厚さで、より好ましくは約1800〜5200オングストロームの厚さで堆積される。最も好ましいコーティング厚さは、前記酸化亜鉛コーティングにおける自由電子濃度、及び前記ガラスの厚さに応じて決定される。1つ以上の前記ドーパントを前述したモル比の範囲でドープした前記酸化亜鉛コーティングの厚さが9000オングストロームより大きくなると、可視光線の吸収が増加するため、可視光透過率は望ましくない低い値になる。また一方、前述したモル比の範囲でドープした前記酸化亜鉛コーティングの厚さが1600オングストローム未満に減少すると、全太陽エネルギー透過率は望ましくない高い値になる。
高ドープ酸化亜鉛コーティング41は、本発明に係る前記被覆されたガラス物品の放射率を、0.15未満に、好ましくは0.10未満に低下させる。断熱ガラスユニットの一部として用いる場合、ドープ酸化亜鉛で被覆されたガラス基板は、フレーム部材によって、被覆されていない透明ガラス基板から離間した状態に保たれ、前記低い放射率が0.34未満の、好ましくは0.32未満の冬期U値を提供する。さらに、驚くべきことに、本発明によれば、前記断熱ガラスユニットが、28以上の、好ましくは33以上のソーラー選択度を示すことが分かっている。
随意的な酸化スズオーバーコート42は、好ましくは1000オングストローム未満の厚さで、より好ましくは約200〜250オングストロームの厚さで塗布される。
ガラス基板36上の前記コーティング積層における虹色抑制中間層38は、虹色の発生を妨げるべく、光線を反射及び屈折させる手段を提供する。前記中間層は、特に虹色を除去するので、前記被覆された物品を、必要に応じて、反射及び透過における中間色にすることができる。さらに、前記中間層は、オフ角色(off angle colors)の発生を抑制する。虹色抑制コーティングは、当該技術分野では従来公知である。例えば、米国特許第4,187,336、4,419,386及び4,206,252(この参照により本明細書に組み込まれる)に、干渉色の抑制に適したコーティング技術が開示されている。単層、多層又は傾斜層の色抑制コーティングが、本発明での使用に適している。
図2に示す2つのコーティング(39、40)から構成される中間層38は、本発明の実施に際して使用するのに好適なタイプの虹色抑制中間層である。前記中間層の第1のコーティング39は、ガラス基板上に堆積され付着され、可視スペクトルにおいて高い屈折率を有し、好ましくは酸化スズである。前記中間層の第2のコーティング40は、前記第1のコーティング上に堆積され付着され、低い屈折率を有し、好ましくは二酸化ケイ素である。一般に、各コーティングの厚さは、前記中間層の全光学的厚さが、50nmの設計波長の約1/6〜約1/12となるように選択される。
様々な堆積方法が、例えば様々なスパッタリング技術が、目的の酸化亜鉛積層膜を積層させるのに適し得る。化学気相堆積(CVD)が、好ましい堆積方法である。大気圧化学気相堆積(APCVD)が、特に好ましい。
本発明に係るガラス物品の製造に適する前記ガラス基板は、建築用ガラスの作成に有用であるとされている当該技術分野で公知の任意の従来のガラス組成物を含み得る。好適な基板は透明なフロートガラスリボンであり、本発明のコーティングがフロートガラス製法の加熱ゾーン(温度は500〜700℃の範囲)で塗布される。さらに、薄く着色されたガラス基板が、本発明の多層スタックを塗布するのに適し得る。ただし、一部の薄く着色されたガラス基板は、本発明のスペクトル特性及びエネルギー透過特性に影響を及ぼし得る。
前記ガラス基板上の前記特有のコーティング積層は、高い可視光透過率、低い全太陽エネルギー透過率、及び低い放射率を有する被覆されたガラス物品を提供する。本発明に係る前記被覆されたガラス物品は、28以上の選択度を有する。前記選択度は、3mm又は6mmの呼び厚さを有する透明ガラス基板における可視光線透過率(C光源)と全太陽エネルギー透過率との差を大気通過量(エアマス)1.5で統一した条件での値と定義される。前記選択度は好ましくは33以上であり、可視光透過率は好ましくは73%以上であり、全太陽エネルギー透過率は好ましくは41未満である。放射率は、所定の波長の光の吸収及び反射の両方の計測単位である。通常は、次の式で表される。
放射率=1−前記コーティングの反射率
放射率という用語は、ASTM規格によって赤外領域で測定された放射率を指すのに使用される。放射率は、放射定量を使用して測定され、半球放射率(εh)及び通常放射率として表される。本発明に係る前記物品を建築用ガラスに使用すると、夏に太陽エネルギーを遮断し、冬に低いU値を提供するガラスが得られる。
本発明に係る前記多層コーティングは、好ましくは反射及び透過の両方において中間色を示す被覆されたガラス物品をもたらす。前記中間色は、前記コーティング積層の様々な層の組成及び厚さによって定義される。
中間色を最も効果的に達成するためには、前記虹色抑制中間層の酸化スズ層及びシリカ層の厚さを150〜350オングストロームにすることが望ましい。なお、本発明では、中間色は、数学的制限によって厳密に定義されておらず、反射色及び透過色を人間の目で見て判断していることに留意されたい。
本発明に係るコーティングは、ガラス製造プロセス中に化学気相堆積法によって、前記ガラス基板上に「オンライン」で塗布される好ましい。図1は、本発明に係る被覆されたガラス物品のオンライン製造に用いられる装置10を示す。装置10は、フロート部11と、ガラス焼きなまし炉12と、冷却部13とを備える。フロート部11は、溶融スズ槽15を含む底部14、屋根16、側壁(図示せず)及び端壁17を有し、それらが一体となって、溶融スズ15の酸化を防止するために非酸化雰囲気を維持する(詳細については後述する)密閉された閉鎖空間18を画定する。装置10の運転中は、炉20で鋳造された溶融ガラス19が、計量壁(metering wall)21の下を通って、炉20からスズ槽15の表面へ下向きに流れる。溶融ガラス19はその後、リフトアウトロール22によって排出され、ガラス焼きなまし炉12、冷却部13の順に通って搬送される。
フロート部11内の非酸化雰囲気は、マニホールド24に操作可能に接続された導管23を通じて空間18に適切なガス(例えば、99体積%が窒素、1体積%が水素のガス)を導入することにより維持される。非酸化ガスは、導管23から空間18へ、非酸化ガスの損失(非酸化ガスの一部は端壁17の下方を通って空間18から流出する)の補償、及び、若干の正圧(周囲圧力より約0.001〜0.01高い気圧)の維持に十分な割合で導入される。スズ槽15及び閉鎖空間18は、ヒータ25から下向きに提供された放射熱によって加熱される。加熱空間18は、一般的に、約500〜7000℃の温度に維持される。ガラス焼きなまし炉12内の雰囲気は通常は空気であり、冷却部13は閉鎖されてはいない。周囲空気は、ファン26によってガラス上に吹き付けられる。
装置10は、フロート部11に配置されたガス分配器27、28、29及び30を有する。個々のコーティング用の所望の前駆体混合物が各ガス分配器に提供され、その後、各ガス分配器から前記ガラスリボンの高温表面へ提供される。前記前駆体は、ガラス表面で反応し、所望のコーティングを形成する。
本発明に係る前記被覆されたガラス物品は、建築用ガラスへの使用に理想的に適している。例えば、前記被覆されたガラス物品は、断熱ガラスユニットに使用され得る。したがって、本発明に係る前記被覆されたガラス物品は、図3に示すように、建築構造物への取り付けに適した断熱ガラスユニット43の外側ライト(outboard lite)45として使用し得る。断熱ガラスユニット43はまた、内側ライト53を有する。内側ライト53は、ガラス物品から作成され、公知の方法によってフレーム(図示せず)を介して外側ライト45と離間した状態に保たれる。本発明のガラス基板45は、建築構造物の外側に面するように配置される。本発明に係る多層コーティング49は、建築構造物の内側を向くように配置され、外側ライト45を内側ライト53から離間させる空間51に面する。
保護用オーバーコートをフッ素ドープ酸化スズから形成した場合は、前記フッ素ドープ酸化スズによって提供される低い放射率が、前記被覆されたガラス物品の夏及び冬の性能を向上させる。前記ガラスから前記建築構造体の内部に間接的に提供される成分である放射エネルギーは、夏期条件下では、低放射率コーティングによって減少させられる。このことは、全太陽熱透過率(total solar heat transmittance:TSHT)の減少として知られている。TSHTは、ガラスを直接的に透過した太陽エネルギーと、ガラスに吸収された後に対流して内部へ向けて熱的に放射された太陽エネルギーとを含むとして定義される。さらに、太陽熱利得係数(solar heat gain coefficient:SHGC)は、入射太陽熱放射に対する、ガラスを透過して得られた全太陽熱の割合として定義される。しかしながら、前記被覆されたガラス物品の性能の主な向上は、冬期条件下で生じ、低放射率コーティングによってガラス構造体のU値が著しく減少する。U値又は全伝熱係数は、前記構造体の耐熱性と反比例する。低いU値は、ガラスを通じての内部から外部への熱損失の減少を意味し、エネルギーコストの節約をもたらす。
したがって、前記被覆されたガラス物品の低放射率と、前記多層ステックの前記驚くべきほどの選択的太陽光線吸収とを組み合わせることにより、夏には優れた熱遮断性、冬には優れた熱保持性が得られる。
本発明に係る被覆されたガラス物品を使用した前記断熱ガラスユニットは、特有の透過特性及びスペクトル特性を示す。面49(図3)の低い放射率は、U値を0.39未満、好ましくは0.32未満にする。前記ユニットの全太陽熱透過率は、41%未満になる。前記断熱ガラスユニットはまた、62%以上の可視光線透過率(光源C)を示す。
前記断熱ガラスユニットは、反射及び透過の両方の中間色を示すことが好ましい。
現在考えられる本発明を実施するための最良の形態を構成する以下の実施例は、単に本発明をさらに説明及び開示する目的で示すものであり、本発明を何ら限定するものではない。
予想例1〜15及び16〜23
フロートガラス製法を用いて、厚さ6mmのフロートガラスリボンを製造する。
フロートガラスリボンの製造中に、従来の化学気相堆積法を用いてフロート槽内でガラス基板上に連続的に塗布することによって、前記特有のコーティングが表1に示す厚さ(オングストローム)でモデル化される。様々な酸化コーティング用の前駆体混合物としては、二塩化ジメチルスズ、酸素、水、及び搬送ガスとしてのヘリウムがある。二酸化ケイ素コーティング用の前駆体混合物としては、モノシラン、エチレン、酸素、及び搬送ガスがある。ドープ酸化亜鉛用の前駆体混合物としては、ジエチル亜鉛(DEZ)などのZn前駆体、イソプロパノール(IPA)などの酸素源、及びジエチルアルミニウムクロリドなどの適切なアルミニウム前駆体がある。或いは、前記アルミニウム前駆体の代わりに、適切なガリウム前駆体を使用することもできる。形成されたドープ酸化亜鉛層は、約2原子パーセント濃度のAl又はGaのドーパントを有する。
可視光線透過率(Tvis)、全太陽エネルギー透過率(Tsol)、及びソーラー選択度(Tvis−Tsol)は、前記被覆されたガラス物品の各例ごとに計算される。これらの例でのTvis及びTsolは、モノリシックガラス(すなわち、単一のガラス基板)である。結果を表1に示す。
Figure 0005325100
例16〜23は例1〜15と同様にモデル化されているが、例16〜23は2枚のガラス基板から形成された断熱ガラスユニットを示す点が異なる。本発明に係るコーティング積層は、外側ガラス基板における、前記2枚のガラス基板間の空間に面する主表面である#2と呼ばれる面に位置される。前記2枚のガラス基板間の間隙は12mmであり、その間隙空間には空気が充填されている。
導体材料の電気的性質及び光学的性質は、導体材料内の自由電子の濃度(Ne)と、導体材料内における自由電子の移動度(μ)とによって特徴付けられる。ここで説明されるコーティング積層のソーラー選択度は、主に、ドープZnO層内の自由電子の濃度によって決定される。表1の例2〜4に示すように、要求されるソーラー選択度は、高ドープ酸化亜鉛を用いて得ることができる。ここで、「高ドープ」は、電子濃度が1.0×1021電子/cmより大きいことをいう。比較すると、例1に示す電子濃度が1.0×1021電子/cmのドープZnOは、Tvisが目標値(69%以上)をちょうど満たす69%である。前記コーティング積層のソーラー選択度はまた、ドープZnO層の電子移動度に依存する。表1の例3及び例6〜8に示すように、要求されるソーラー選択度は、15〜100cm/V−sの範囲の電子移動度を有する高ドープ酸化亜鉛を使用することにより得られる。比較すると、例5に示す電子移動度が10のドープZnOは、Tvisが目標値(69%以上)をちょうど満たす69%である。
例9及び10は、薄い(200〜300Å)の保護用オーバーコート(例えば、SnO又はSiO)は、前記積層膜のソーラー性能を実質的に変化させないことを示す。Tvis及びTsolがそれぞれ、望ましいレベルの69%より大きいままである及び40%より若干大きい。
例11は、より厚いドープ・オーバーコート(3000Åのフッ素ドープ酸化スズ)は、Tvis及びTsolがそれぞれ、69%以上及び41%未満の目標レベルにあるので、前記積層膜のソーラー性能に悪影響を与えないことを示す。例11にモデル化したタイプのオーバーコートを使用すると、低放射率が提供され中間色により近づくものと出願者は信じる。
例12は、下層としてのSiO及びそれに隣接する例えばSnOを、前記積層膜に使用した際に、Tvis及びTsolが望ましいレベルに維持されることを示す。例13〜15は、透過光についての望ましい中間色を提供する随意的な多層の虹色抑制中間層を使用した際に、Tvis及びTsolが望ましいレベルに維持されることを再度示す。
表2は、前述した構造体である断熱ガラス(insulated glass:IG)ユニットをモデル化した結果を示す。前記IGユニットのソーラー性能は、ドープされた酸化亜鉛コーティングの厚さを大きく変更したにも関わらず、常に、望ましいレベル又はそれ以上の性質を示し、特に、62%以上Tvis、0.40以下の太陽熱利得係数(solar heat gain coefficient:SHGC)、及び0.35未満のU値を示す。また一般に、放射率は0.2未満であり、或る例では、0.1未満である。
Figure 0005325100
予想例24〜31及び32〜35
表3に示すように、例24〜31は、例1〜15と実質的に同様な入力パラメータを用いてモデル化したものである。ただし、基板の厚さは6mmではなく3mmにした。
また、例32〜35は、例16〜23にモデル化したのと実質的に同様なIGユニットをモデル化したものである。ただし、両ガラス基板の厚さは3mmであり、両ガラス基板間の間隙は12mmではなく6mmにした。
Figure 0005325100
Figure 0005325100
表3を見て分かるように、より薄いガラス基板上に、同様な厚さの高ドープ酸化亜鉛を形成した場合、好ましいソーラー選択度33を達成することはより困難になるが、Tsolを40に、ソーラー選択度を28未満に保つことは依然として可能である。
表4に示す例32〜35は、厚さが3mmのガラス基板を使用して、IGユニットのための望ましいソーラー性能、すなわち、62より大きいTvis、0.40以下のSHGC、及び0.35以下のU値を満たすことが可能であることを示す。
以上、特許法の規定に基づき、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、本発明の精神及び要旨から逸脱しない範囲で、具体的に図示及び説明した以外の方法で実施することができることに留意されたい。例えば、本発明の日照調整コーティングを形成するのに、スパッタリング法などの他のコーティング法を用いることも可能である。

Claims (18)

  1. 被覆されたガラス物品であって、
    ガラス基板と、
    前記ガラス基板上に堆積された色抑制中間層と、
    前記色抑制中間層上に堆積された高ドープ酸化亜鉛コーティングと、
    前記酸化亜鉛コーティング上に堆積された保護用金属酸化物コーティングとを含み、
    前記両コーティングの合計厚さは、当該被覆されたガラス物品のソーラー選択度、すなわち、6mmの呼び厚さを有する透明ガラス基板を基板とした場合の可視光線透過率(C光源)と全太陽エネルギー透過率との差を大気通過量(エアマス)1.5で統一した条件での値が、28以上となるように選択されることを特徴とするガラス物品。
  2. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記高ドープ酸化亜鉛コーティングの前記ソーラー選択度が33以上であることを特徴とするガラス物品。
  3. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記高ドープ酸化亜鉛コーティングは、500〜700°Cの温度で堆積されることを特徴とするガラス物品。
  4. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記保護用金属酸化物コーティングは、酸化スズ、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化ニオブ及び酸化ジルコニウムから成る群より選択されることを特徴とするガラス物品。
  5. 請求項に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記保護用金属酸化物コーティングは、ドープされていることを特徴とするガラス物品。
  6. 請求項5に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記保護用金属酸化物コーティングは、フッ素、ニオブ、またはタンタルのいずれかをドープされた酸化スズからなり、かつ1000Å以上の厚さを有し、
    前記ガラス物品の放射率が0.15未満であることを特徴とするガラス物品。
  7. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記高ドープ酸化亜鉛コーティングは、1600〜9000Åの厚さを有することを特徴とするガラス物品。
  8. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記保護用金属酸化物コーティングは、1000Å以下の厚さを有することを特徴とするガラス物品。
  9. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記保護用金属酸化物コーティングは、250Å以下の厚さを有することを特徴とするガラス物品。
  10. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記高ドープ酸化亜鉛層の電子濃度は、1.0×1021電子/cm以上であることを特徴とするガラス物品。
  11. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    放射率が0.15以下であることを特徴とするガラス物品。
  12. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記高ドープ酸化亜鉛層のドーパントは、アルミニウム、ガリウム、インジウム及びホウ素から成る群より選択される少なくとも1つであることを特徴とするガラス物品。
  13. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    可視光線透過率が69%以上であることを特徴とするガラス物品。
  14. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    可視光線透過率が73%以上であることを特徴とするガラス物品。
  15. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    全太陽エネルギー透過率が41%未満であることを特徴とするガラス物品。
  16. 断熱ガラスユニットであって、
    互いに離間して平行に配置された少なくとも第1及び第2のガラス基板を有し、
    前記第1及び第2のガラス基板の少なくとも一方は、請求項1に記載の被覆されたガラス物品であり、
    当該断熱ガラスユニットは、可視光線透過率が60%より大きく、U値が0.29以上であり、半球放射率が0.20未満であることを特徴とする断熱ガラスユニット。
  17. 請求項1に記載の被覆されたガラス物品であって、
    前記酸化亜鉛コーティングは、0×1021電子/cm以上の電子濃度及び10cm/V−s以上の電子移動度を有することを特徴とするガラス物品。
  18. 被覆されたガラス物品を形成する方法であって、
    移動する加熱されたガラスリボンを提供するステップと、
    前記移動する加熱されたガラスリボン上に、色抑制中間層を堆積させるステップと、
    前記移動する加熱されたガラスリボン上の色抑制中間層の上に、高ドープ酸化亜鉛コーティングを500〜700°Cの温度で堆積させるステップとを含み、
    前記高ドープ酸化亜鉛コーティングは、当該被覆されたガラス物品のソーラー選択度、すなわち、6mmの呼び厚さを有する透明ガラス基板を基板とした場合の可視光線透過率(C光源)と全太陽エネルギー透過率との差を大気通過量(エアマス)1.5で統一した条件での値が、28以上となるような厚さに堆積されることを特徴とする方法。
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