JP5324854B2 - 飲料供給装置 - Google Patents

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本発明は、所定の抽出工程を経て飲料を抽出する飲料供給装置に関する。
従来、例えば、飲料供給装置として飲料をカップに入れて提供するものでは、原料としてコーヒー豆を使用するレギュラーコーヒーを抽出する場合、コーヒー豆を収納する原料供給部から所定量のコーヒー豆を供給し、このコーヒー豆をミルで挽き、挽いたコーヒー粉末と湯とを抽出部に供給し、この抽出部で所定の抽出工程を経てコーヒー液を抽出している。さらに、抽出されたコーヒー液に氷を加え、アイスコーヒーを提供する場合もある。
また、レギュラーコーヒーの粉末を原料として抽出するため、水出し式コーヒー抽出器を搭載し、ホット、あるいはアイスコーヒーを供給するカップ式コーヒー自動販売機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−76541号公報
しかしながら、従来の飲料供給装置は、所望の飲料を供給するため、飲料抽出装置、製氷装置や水供給装置等、各種装置を必要とし装置の大形化を避けるのが困難であった。したがって、例えば、オフィスのフロアーに設置して使用する場合等においては設置スペースを占有してしまい望ましいものではなかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、装置本体をコンパクトに構成できる飲料供給装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の飲料供給装置は、略四角柱状をなす装置本体と、この装置本体内の四隅の角部に対向しかつ角部に寄せてそれぞれ配設された飲料抽出装置、湯供給装置、冷凍部を設けた製氷機を有する製氷装置及び水供給装置と、前記製氷機の冷凍部に接続され、前記冷凍部内の水位を一定に保つリザーバタンクと、前記装置本体内の前記各装置間の略中央部に、前記冷凍部内の水位を一定に保つように前記リザーバタンクを配置可能に形成された部品配置用の空間を具備したことを特徴とする。部品配置用の空間に配設された部品とは、格別に特定されたものではなく、飲料供給装置を構成するのに必要な部品であればよい。また、ここで部品とは、一般的には装置と指称されるようなものを含む意味である。
求項に記載の飲料供給装置は、請求項1に記載の飲料供給装置において、前記装置本体の前面側に開閉可能な扉体を有するとともに、前記前面側に飲料抽出装置及び水供給装置が配設されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、装置本体をコンパクトに構成できる飲料供給装置を提供することができる。さらに、リザーバタンクを部品配置用の空間に配設したので、特別にリザーバタンクの配設スペースを確保することなく、装置本体のコンパクト化に寄与することができる。
請求項に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、前面側に保守、点検の機会が多い飲料抽出装置及び水供給装置を配設したので、保守、点検の行いやすい飲料供給装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る飲料供給装置ついて図1乃至図9を参照して説明する。図1は、飲料供給装置の概要を示す体系図、図2は、飲料供給装置を示す構成図、図3は、同正面図、図4は、同外筐部材を取外して示す斜視図、図5は、同外筐部材及び扉体を取外して示す斜視図、図6は、同平面図及び正面図、図7は、各装置の配置構成を示す平面図、図8は、リザーバタンクを示す斜視図、図9は、ミルを示す斜視図である。
図1に示すように、飲料供給装置1は、例えば、コーヒー豆を原料とするレギュラーコーヒーを抽出するもので、ホットコーヒーとアイスコーヒーとを選択して供給できるものである。飲料供給装置1は、飲料供給手段2を備えており、飲料供給手段2は、飲料抽出装置10、湯供給装置20、水供給装置30、製氷装置40及び飲料供給動作の全体を制御するコントローラCを備えている。また、飲料抽出装置10は、原料供給手段11と飲料抽出手段12とを備え、原料供給手段11は、キャニスタ11a及びミル11cを有し、飲料抽出手段12は、ブルワ部12a、シリンダ部12b及び紙フィルタ12dを有している。さらに、湯供給装置20は、湯タンク、水供給装置30は、水タンクを備え、製氷装置40は、製氷機41とリザーバタンク42とを備えている。このように構成された飲料供給手段2は、機構系、電気系及び液体系の複合的要素が混在した複雑な手段である。
図2に示すように、飲料抽出装置10は、原料としてコーヒー豆を供給、加工する原料供給手段11と、原料及び湯を用いて飲料を抽出する飲料抽出手段12とを備えている。原料供給手段11は、コーヒー豆を種類別に収納するキャニスタ11aを有し、各キャニスタ11aには、コーヒー豆を繰り出すことができる繰出機構が配設されている。キャニスタ11aの下側には、各キャニスタ11aから繰り出されるコーヒー豆を下方へ導くシュート11bが配置されており、このシュート11bの下側には、コーヒー豆を粉末状に挽いて加工するミル11cが配置されている。したがって、原料供給手段11からは、原料としてコーヒー粉末を飲料抽出手段12に供給する。
湯供給装置20は、所定の湯温に湯を沸かして貯留する湯タンク20aを有し、この湯タンク20aから飲料抽出手段12に湯を供給するようになっている。
飲料抽出手段12は、原料であるコーヒー粉末及び湯を受け入れて混合するブルワ部12aと、このブルワ部12aから抽出液であるコーヒー液を抽出させるシリンダ部12bとを備えている。ブルワ部12aは、混合容器12cを有し、この混合容器12cの上面及び下面は連通するようになっている。シリンダ部12bは、混合容器12cの下方に配置される筒状のシリンダを有し、このシリンダ内にピストンが上下方向に摺動可能に配置されている。
また、混合容器12cとシリンダ部12bとの間には、紙フィルタ12dが介在されるようになっている。この紙フィルタ12dは、ピストンの下降動作に伴って混合容器12c側が吸引されることにより、混合容器12c内のコーヒー粉末の通過を阻止して捕獲し、コーヒー液を濾過してシリンダ部12b内に送り込むものである。紙フィルタ12dは、帯状に形成されていてロール状に巻回されたロール部12eから送り機構によって送られ、1回の抽出動作毎にコーヒー粉末を捕獲した使用済み部分が混合容器12cとシリンダ部12bとの間から送り出され、回収容器15に廃棄されるとともに、未使用部分が再び混合容器12cとシリンダ部12bとの間に供給されるようになっている。したがって、紙フィルタ12dは、なくなれば補充でき、また、回収容器15は取外し自在になっており、紙フィルタ12dの使用済み部分を捨てることができるようになっている。
シリンダ部12bの下部側にはシリンダ内に吸引したコーヒー液が流出する抽出口12fが形成されている。この抽出口12fには、抽出液送出経路16が接続されており、また、この抽出液送出経路16の途中には送出ポンプ17が接続され、送出ポンプ17の駆動により、コーヒー液がカップCPに注がれるようになっている。
水供給装置30は、例えば、着脱式の水タンクであり、所定量を貯水できるもので、ポンプ31を介して製氷装置40や湯供給装置20に水を供給するようになっている。定期的に水を補給して使用されるものである。
次に、製氷装置40は、製氷機41とリザーバタンク42とを備えている。製氷機41は、製氷を行うとともに製氷した氷を貯氷するもので、コンプレッサ43を備え、冷凍部44及び貯氷部45を有している。冷凍部44は、円筒状に形成され、内部にスクリューが配置されるとともに水が供給されるようになっている。そして、内部の水が冷却されて製氷されていくとスクリューがモータにより回転し、製氷された氷が貯氷部45に押し上げられるように構成されている。貯氷部45は、冷凍部44から押し上げられる氷を受け入れる円筒状の貯氷室を有し、この貯氷室内に氷を撹拌する撹拌翼が配置されている。したがって、貯氷部45から砕かれた氷が氷送出経路46を通過してカップCPに投入されるようになっている。
リザーバタンク42は、前記水供給装置30である水タンク及び冷凍部44に接続されており、冷凍部44内の水位を一定に保ち、コンプレッサ43が運転することにより、常に製氷できる状態にしておく機能をなすものである。
このように構成された飲料供給装置1は、コンパクトに構成されており、オフィス内のフロアー等に設置して利用するのに適するものである。まず、レギュラーコーヒーの抽出にあたって、ホットコーヒーが選択されると、コーヒー豆がキャニスタ11aからミル11cへ供給され、ここでコーヒー豆は挽かれ粉末となってブルワ部12aに送られるとともに所定量の湯が供給される。その後、シリンダ部12bによってコーヒー液が抽出されカップCPに供給される。次に、アイスコーヒーが選択されると、前記と同様な抽出工程を経るが、製氷装置40から砕かれた氷がカップCPに投入され、これにホットコーヒーの場合に比し、少ない湯量でコーヒー液が抽出されて供給される。そして、氷が溶けてカップCPが所定量のコーヒー液で満たされる。
続いて、図3乃至図6を参照して飲料供給装置1の構造を説明する。なお、各図において同一部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。飲料供給装置1は、装置本体3とこの装置本体3内に配設された飲料供給手段2とを備えている。装置本体3は、縦長の略直方体形状をなし、その骨格がフレーム50によって形成されている。このフレーム50は、金属製で所定の強度を有する長尺状の複数本の部材をねじ等で接合して組立てて構成されている。したがって、組立工程においては、このフレーム50の骨組みの状態で飲料抽出装置10や湯供給装置20等の飲料供給手段2を組込み、後から着脱可能な外筐部材を取付けて組立作業を完了する。
装置本体3内の四隅3c、すなわち、4つの角部には、この角部と対向するように、かつ角部に寄せて、飲料抽出装置10、水供給装置30、湯供給装置20及び製氷装置40が配設されている(主として図6(a)参照)。そして、装置本体3の前面には、扉体60が開閉可能に取付けられており、図3に示すように、扉体60の前面パネルには飲料選択ボタンやコーヒーの濃さの調整ボタンが設けられており、また、カップCPの取出口60aが形成されており、取出口60aの前方にはカップ置台60bが設けられている。一方、図4に示すように、扉体60の背面には、各種モータや電磁弁等、装置全体を制御するコントローラCが取付けられている。
図6(b)に代表して示すように、フレーム50内の前面側には、飲料抽出装置10と水供給装置30としての水タンクが配設されている。飲料抽出装置10は、上方からキャニスタ11a、シュート11b、ミル11cが配置され、その下側にブルワ部12a、紙フィルタ12dを介在させてシリンダ部12bが配置されている。また、シリンダ部12bの下側には、回収容器15が取出し自在に底板に配置されている。なお、底板には、回収容器15の底面に対応して開口16が形成されている。したがって、この開口16は、回収容器15が配置されることにより閉塞され、取出されることにより開放するようになっている。なお、キャニスタ11aの上端側の一部は、フレーム50内から突出するように配置されている。
水供給装置30としての水タンクは、水タンク載置板に取出し可能に載置されて、飲料抽出装置10と横に並列して配置されており、その下側には、ロール部12e、コーヒー液が供給されるカップCPを載置するカップステーション61が配設されている。また、水タンクの下側には、製氷装置40に接続された氷送出経路46として氷供給ホースがカップCPに向かって導出されている。なお、カップステーション61の下側には、排水を受ける排水皿62が設置されている。
一方、図4に示すように、フレーム50内の背面側には、湯供給装置20と製氷装置40とが配設されている。湯供給装置20は湯タンク20a有し、ヒータや電磁弁等を備えており、飲料抽出装置10と対向するように、後ろ側に配置されている。また、図5に示すように、製氷装置40は、この湯供給装置20と横に並列し、かつ水タンクと対向するように、後ろ側に配置されている。
次に、装置本体3内における飲料供給手段2の配置構成の詳細を図7乃至図9を参照して説明する。図7は、キャニスタ11aを取外して示すもので、装置本体3内の四隅3cに対向するように飲料抽出装置10、水供給装置30、湯供給装置20及び製氷装置40が配設されている。換言すれば、これら装置10,20,30,40の相互間である略中央部に部品配置用の空間3sを形成するように構成している。そして、本実施形態においては、この空間3sにリザーバタンク42を配設している。リザーバタンク42は、水供給装置30である水タンク及び冷凍部44に接続されており、冷凍部44内の水位を一定に保つものである(図2参照)。図8に示すように、水タンクと接続される給水ホース接続口42aや冷凍部44に接続されるホース接続部42bを有している。
リザーバタンク42は、製氷装置40の関連部品であるため製氷装置40の近傍に配設することが望ましいが、部品配置用の空間3sが略中央部に形成されるため、この要求を満足できるものである。これは、他の飲料抽出装置10や水供給装置30であっても同様である。例えば、飲料抽出装置10の関連部品であるポンプを略中央部の空間3sに配置すれば、やはり、飲料抽出装置10の近傍に配置できることとなる。
また、リザーバタンク42の近傍にはミル11cが配設されている。ミル11cは、図9に示すように、モータ部11d、コーヒー豆の受入口11e、挽き豆の粒度調整部11fを備えている。そして、リザーバタンク42が部品配置用の空間3sに配置が可能なように、取付板11gに斜めに取付けられている。つまり、ミル11cは、キャニスタ11aのシュート11bとの位置関係により、コーヒー豆の受入口11eの位置が規制されるものであるため、受入口11eの位置を固定し、モータ部11dを斜めにして取付けるようにしたものである。
なお、部品配置用の空間3sに配置される部品は、リザーバタンク42に限るものではなく、飲料供給装置1を構成するのに必要な部品であればよい。
以上のように本実施形態によれば、各装置間の略中央部に形成された部品配置用の空間を利用して部品を配置するようにしたので、装置本体をコンパクトに構成できる効果を奏する。これにより、設置場所の制限を軽減できる飲料供給装置1を提供することが可能となる。さらに、フレーム50によって骨格を形成したので、装置、部品を組立てやすい方向から組込むことができ、組立工程に制約が少なく、自由度を広げることができ、また、保守、部品交換の効率化を図ることができる。
本発明は、上記各実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、本発明は、カップ式飲料自動販売機や給茶装置等にも適用できる。
本発明の実施形態に係る飲料供給装置を示す体系図である。 同構成図である。 同正面図である。 同外筐部材を取外して示す斜視図である。 同外筐部材及び扉体を取外して示す斜視図である。 同平面図及び正面図である。 同各装置の配置構成を示す平面図である。 リザーバタンクを示す斜視図である。 ミルを示す斜視図である。
1 飲料供給装
3 装置本体
3c 装置本体の四隅
3s 部品配置用の空間
10 飲料抽出装置
20 湯供給装置
30 水供給装置
40 製氷装置
41 製氷機
42 リザーバタンク
44 冷凍部
60 扉体

Claims (2)

  1. 略四角柱状をなす装置本体と、
    この装置本体内の四隅の角部に対向しかつ角部に寄せてそれぞれ配設された飲料抽出装置、湯供給装置、冷凍部を設けた製氷機を有する製氷装置及び水供給装置と、
    前記製氷機の冷凍部に接続され、前記冷凍部内の水位を一定に保つリザーバタンクと、
    前記装置本体内の前記各装置間の略中央部に、前記冷凍部内の水位を一定に保つように前記リザーバタンクを配置可能に形成された部品配置用の空間
    を具備したことを特徴とする飲料供給装置
  2. 前記装置本体の前面側に開閉可能な扉体を有するとともに、前記前面側に飲料抽出装置及び水供給装置が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の飲料供給装置。
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