JP5324666B2 - ストレージシステム - Google Patents
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Description
RAIDグループは、各状態から任意の状態に遷移することができるものとする。
以下、本発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るストレージシステムのブロック構成図である。本実施の形態1に係るストレージシステムは、ストレージ装置1000、管理サーバ2000、ホストサーバ3000を有する。ストレージ装置1000、管理サーバ2000、ホストサーバ3000は、それぞれ1台ないし複数台であってもよいものとする。
ストレージ装置1000は、ディスク装置1100、ディスクコントローラ1200(以下CTLとも呼ぶ)、ファン1300、電源1400を備える。
管理サーバ2000は、一般的な計算機で構成することができ、メモリ2100、CPU2200、入力部2300、出力部2400、管理I/F2500を有する。
出力部2400は、ディスプレイ等の情報出力装置である。
管理I/F2500は、管理ネットワーク4000と接続する。
RG番号12121は、ストレージ装置1000が有する1つ以上の物理ディスクからなるRAIDグループの識別子を保持する。
RG番号21122は、ストレージ情報21121の値で特定されるストレージ装置1000のRAIDグループ1111の識別子を保持する。
(1)消費電力量の上限が規定された期間中における、装置電力情報1213の測定開始時刻と測定終了時刻の時間間隔
(2)管理サーバ2000が消費電力過去ログを更新する時間間隔
(3)省電力制御単位のいずれかの状態遷移を予定する時間間隔
状態遷移先21152は、省電力制御単位21151の値で特定される省電力制御単位が省電力機能を用いて遷移する各稼動状態を保持する。なお、次に述べる状態遷移条件21153に該当しないときは、当該省電力制御単位21151は通常稼動状態に遷移するものとして取り扱う。そのため、状態遷移条件情報2115は、通常稼動状態への遷移条件を保持する必要はない。
(1)省電力制御単位21151「RG03」の状態遷移先21152「減速」は、予定超過電力制限21153が「0以上」となっている。この場合、後述する期末超過電力量予定値21185が0以上となったときに、本条件が適用される。期末超過電力量予定値21185が0未満である場合は、本条件は適用されず、RG03は通常状態で稼働する。
(2)省電力制御単位21151「RG03」の状態遷移先21152「停止」は、時間制限21155が「18:00〜8:30」となっている。この場合、当該期間内の毎日18:00〜8:30の間は、本条件が適用される。それ以外の時間帯では、本条件は適用されず、通常状態で稼働する。
予定総消費電力量21172は、ストレージ装置1000の過去の消費電力の実績から推定される、当該期間中のストレージ装置1000の消費電力量の推定値を保持する。
開始時間21192、終了時間21193は、それぞれ、消費電力量の規定上限が定められている期間の開始日時と終了日時を保持する。
なお、本実施形態1では、管理サーバ2000がストレージ装置1000の省電力制御を行うこととしたが、ストレージ装置1000自身が管理サーバ2000に相当する役割を実行してもよい。
はじめに、本実施の形態1に係るストレージシステムの初期設定時の動作を説明する。初期設定は、ストレージ装置1000の運用を開始する前の段階で行われる。初期設定を行う目的は、ストレージ装置1000の消費電力量を規定上限以内に収められると推測される制御予定を作成することにある。この制御予定は、電力制限情報2114として作成される。
管理サーバ2000の電力管理プログラム2111は、管理ネットワーク4000を介して、ホストサーバ3000の構成情報、およびストレージ装置1000の装置構成情報1212を収集する。電力管理プログラム2111は、これらの情報を用いてボリューム管理情報2112を作成する。
電力管理プログラム2111は、定期的にボリューム管理情報2112を更新し、最新の状態にする。または、ホストサーバ3000の構成情報、およびストレージ装置1000の装置構成情報1212が変更された場合、当該情報の通知を受け、そのタイミングでボリューム管理情報2112を更新してもよい。
ストレージ装置1000の電力制御プログラム1211は、ストレージ装置1000の構成に合わせて、装置構成情報1212と省電力制御単位情報1214を常に最新の情報に保つ。
電力管理プログラム2111は、ストレージ装置1000の運用を予定している期間内における、ストレージ装置1000の省電力制御単位の状態遷移の予定(電力制限情報2114)を作成する。この状態遷移の予定は、ストレージ装置1000がホストサーバ3000にサービスを提供する上で必要なRGの稼働を維持しつつ、当該期間での消費電力量を規定上限以内に抑えられるように、作成される。
(図15:ステップS2111A1)
ユーザは、入力部2300を用いて、消費電力量の上限を規定する期間の開始日時と終了日時を入力する。電力管理プログラム2111は、その開始日時と終了日時を、時間管理情報2119の開始時間21192と終了時間21193に格納する。
ユーザは、入力部2300を用いて、ステップS2111A1で格納した開始日時および終了日時の期間内で消費電力量を規定する上限値を入力する。電力管理プログラム2111は、その上限値を予定総電力量情報2117の規定電力量21171に格納する。またこの時、電力管理プログラム2111は、予定総消費電力量21172、予定総削減電力量21173、予定総超過電力量21174の値をリセットして「0」とする。
電力管理プログラム2111は、消費電力過去ログ情報2113に格納された過去のストレージ装置1000の通電部位毎の消費電力と状態の情報を用いて、当該期間におけるストレージ装置1000の消費電力の推定値を設定する。本ステップの具体的な処理例として、以下のようなものが考えられる。
電力管理プログラム2111は、ユーザに消費電力過去ログ情報2113を出力部2400上で表示する。ユーザは、過去のストレージ装置1000の消費電力の実績値を雛形として、当該期間におけるストレージ装置1000の消費電力の推定値を設定する。例えば、ユーザは現在日時の1年前に相当する消費電力過去ログ情報2113の測定時間21132を選択し、その実績値をコピーして、日時のみ現在日時に書き換える。あるいは、電力管理プログラム2111は、過去の実績値を自動的にコピーして、日時のみ現在日時に書き換え、もって推定値としてもよい。
電力管理プログラム2111は、開始時間21192と終了時間21193の間隔と同じ間隔の消費電力過去ログ情報2113をユーザに表示する。ユーザは、当該期間と同様の構成で同じ程度のストレージ装置1000へのアクセスが予想されるストレージ装置1000が運用を行っていた期間を選択する。電力管理プログラム2111は、その選択結果を受け取る。
ユーザが選択する消費電力過去ログ情報2113の期間は、連続していなくてもよいものとする。例えば、開始日時と終了日時と年度は違うが、同じ月、週、曜日、時間帯等の消費電力過去ログ情報2113を表示し、選択してもよい。
電力管理プログラム2111は、RAIDグループ1111ごとのアクセス量やアクセス回数等の性能情報を消費電力過去ログ情報2113に格納しておき、消費電力過去ログ情報2113を表示するときに上記アクセス量の推移を併せて表示し、ユーザに選択させてもよい。
ホストサーバ3000は、RAIDグループ1111上の論理ボリュームを利用する業務アプリの稼働時間やログイン数、アクセス回数、データ転送量等の情報を時間毎に格納しておき、電力管理プログラム2111がこれを利用してもよい。例えば、電力管理プログラム2111は、上記情報を収集し、消費電力過去ログ情報2113と併せて表示し、ユーザに選択させてもよい。
電力管理プログラム2111は、全ての消費電力過去ログ情報2113を表示させてユーザに選ばせてもよい。また、処理例1〜2、補足1〜4を任意に組み合わせてもよい。
ストレージ装置1000の構成が、消費電力過去ログ情報2113を取得した時点から変更されている場合は、変更後のストレージ装置1000と同様の構成にホストサーバ3000がアクセスした際の消費電力過去ログ情報2113があれば、代わりにこれを参照してもよい。または、事前にストレージ装置1000の様々な構成を想定し、さらにホストサーバ3000上で動作する様々なアプリケーションがストレージ装置1000を利用する状況を想定して、消費電力過去ログ情報2113のテンプレートを1つ以上用意しておき、代わりにこれを参照してもよい。
電力管理プログラム2111は、ステップS21111A3でユーザが選択した消費電力過去ログ情報2113の測定時間21132毎に、電力制限情報2114を準備する。以下に本ステップの詳細について補足する。
電力管理プログラム2111は、電力制限情報2114の予定時間21141に、ユーザが選択した消費電力過去ログ情報2113の測定時間21132を、消費電力量を規定する期間の日時に置き換えて格納する。例えば、当該期間が2005年の3月1日から3月31日までであり、ユーザが2002年度の3月分の測定期間を指定した場合、年度の情報だけ2002年から2005年に置き換えて格納する。
電力管理プログラム2111は、消費電力過去ログ情報2113の通電部位21131を、電力制御情報2114の通電部位21142に格納する。また、当該通電部位21131の消費電力ログ21133と状態ログ21134を、対応する通電部位21142の実績消費電力21143と実績状態21144に格納する。なお、状態ログ21134が「なし」の場合は、実績状態21144には値なしを示す「−−」を格納する。本ステップは、ステップS2111A3でユーザが選択した消費電力過去ログ情報2113の測定時間21132毎に実行される。
ステップS2111A3からステップS2111A4において、消費電力過去ログ情報2113がない場合、各項目は以下のように設定する。
(1)予定時間21141:消費電力量を規定する期間において、ストレージ装置1000の消費電力を測定する時間間隔毎に、本値を設定する。
(2)実績消費電力21143:省電力制御単位情報1214の通常状態電力12142の値とする。具体的な値は、通電部位21142毎にカタログスペック等であらかじめ決められた消費電力でもよいし、各RGの利用用途やアクセス頻度を仮設定し、その設定情報を元に、RGを構成する物理ディスクのスペックから消費電力を算出してもよい。
(3)実績状態21144:「通常」とする。
通電部位22142が省電力制御単位情報1214の省電力制御単位12141と一致しない場合は、実績状態21144は、値なしを示す「−−」とする。
電力管理プログラム2111は、消費電力量の上限を規定する期間内で、稼働中のストレージ装置1000の省電力制御単位に対して、状態遷移条件21153を設定する。以下に本ステップの詳細について補足する。
電力管理プログラム2111は、省電力制御単位情報1214を参照し、ストレージ装置1000の省電力制御単位12141と、当該省電力制御単位12141が状態遷移可能な各状態を、ユーザに表示する。
ユーザは、各省電力制御単位の状態毎に、状態遷移条件情報2115の予定超過電力量制限21154、時間制限21155を設定する。電力管理プログラム2111は、その設定結果を状態遷移条件情報2115に格納する。なお、状態遷移条件21154が「状態遷移しない」となっている場合は、当該条件は適用されないものとする。
予定超過電力量制限21153に設定される値は、当該期間の残り時間で予定されている省電力制御単位の状態遷移を実施しても、規定上限から超過している分を削減することができないと予測されるその超過分の値とする。すなわち、予定超過電力量制限21153に設定される値は、予定総超過電力量21174または期末超過電力量予定値21185と同様の意義を有する。
時間制限21155の値は、ユーザが指定するだけなく、電力管理プログラム2111が自動的に設定してもよい。例えば、電力管理プログラム2111は、ホストサーバ3000およびストレージ装置1000と通信を行い、省電力制御単位へのアクセス頻度などの情報を収集する。電力管理プログラム2111は、その情報とボリューム構成管理情報2112をもとに、省電力制御単位へのアクセス等の利用が多い時間帯を、時間制限21155に設定する。
状態遷移条件21153は、予定超過電力量制限21154と時間制限21155の組合せで構成されるとしたが、これに限定しない。例えば、省電力制御単位21151へのアクセスの有無や、アクセス量、アクセス回数などの値を、状態遷移条件21153としてもよい。また、物理ディスクを障害から復旧する際にスペアディスクからデータを移行する日時や、物理ディスクのデータ保守のためのベリファイ等の省電力制御単位の利用用途を、状態遷移条件21153としてもよい。
以上、補足2〜補足3で述べたように、状態遷移条件21153は、ユーザが設定してもよいし、電力管理プログラム2111が、ホストサーバ3000およびストレージ装置1000の省電力制御単位を利用する予定情報を収集して自動的に設定してもよい。
電力管理プログラム2111は、消費電力過去ログ情報2113として、過去の状態遷移条件情報2115を併せて格納しておき、ステップS2111A4で選択された消費電力過去ログ情報2113と併せて、状態遷移条件情報2115に格納してもよい。また、補足1〜補足4を任意に組合せてもよい。
電力管理プログラム2111は、状態遷移条件21153が適用できる省電力制御単位が複数あり、かつ同じタイミングで同条件が適用可能となった場合、状態遷移させる順番を決定するための優先度を設定する。以下に本ステップの詳細について補足する。
電力管理プログラム2111は、ユーザに状態遷移条件情報2115の省電力制御単位21151毎の各状態遷移先21152を表示する。
ユーザは、状態遷移条件21153の組合せ毎に優先度を設定する。電力管理プログラム2111は、その結果を受け取り、状態遷移優先度情報2116に格納する。
状態遷移優先度情報2116は、ユーザが設定する以外に、電力管理プログラム2111が、ホストサーバ3000およびストレージ装置1000と通信を行い、性能情報や統計情報や過去ログ等を参照し、省電力制御単位へのアクセスの有無、アクセス量、アクセス回数、アクセス頻度等を元に設定してもよい。例えば、アクセス頻度が多い省電力制御単位は優先度を低く設定し、アクセス頻度が少ない省電力制御単位は優先度を高く設定するなどでもよい。
電力管理プログラム2111は、予定総削減電力量21173の算定処理を行う。本ステップの詳細は、後述の図16で改めて説明する。本ステップの結果、各省電力制御単位が状態遷移条件21153にしたがって状態遷移したと仮定した場合において、ストレージ装置1000の消費電力量の予測値が予定総消費電力21172に、削減することができると予測される電力量が予定総削減電力量21173に、規定上限を超過すると予想される電力量が予定総超過電力量21174に、それぞれ格納される。
電力管理プログラム2111は、消費電力量の上限を規定した期間内で、予定している省電力制御単位の状態遷移を実施した場合、ストレージ装置1000の消費電力量が規定の上限以内に収まるかどうかを判定する。
電力管理プログラム2111は、ユーザに予定総電力量情報2117を表示し、あらかじめ規定された上限以内でストレージ装置1000を稼働させることができない旨の警告をユーザに通知する。さらに、予定している規定上限の変更、または省電力制御単位の状態遷移条件21153の変更が必要である旨を通知する。本ステップが終了した後は、ステップS2111A1に戻る。なお、本ステップにおいて、消費電力量をデータセンタ事業者等が定めた電力料金に換算して表示してもよい。
(図16:ステップS2111B1)
電力管理プログラム2111は、時間管理情報2119の開始時間21192から終了時間21193までの期間に該当する予定時間21141の値を格納した電力制限情報2114を取得する。次に、電力管理プログラム2111は、電力制限情報2114毎に、実績消費電力21143に格納されたストレージ装置1000毎の消費電力に予定時刻21141の時間幅を乗算して消費電力量を求めた上で、予定総電力量情報2117の予定総消費電力量21172に加算して格納する。
電力管理プログラム2111は、状態遷移優先度情報2116を参照し、優先度21163のうち最大値を、条件適用優先度として値を格納する。以後のステップでは、条件適用優先度と同一の優先度21163をもつ省電力制御単位21161とその状態遷移先21162が、状態遷移条件21153を適用できるか否かの判定対象となる。本ステップとステップS2111B11は、優先度21163が高い順に状態遷移の可否を判定する意義がある。
電力管理プログラム2111は、状態遷移優先度情報2116内に、条件適用優先度の値と等しい優先度21183が存在するか否かを判定する。存在する場合はステップS2111B4へ進み、存在しない場合はステップS2111B11へ進む。
電力管理プログラム2111は、現在の条件適用優先度と等しい優先度21163に対応する省電力制御単位21161と状態遷移先21162の組合せを特定する。次に、電力管理プログラム2111は、上記組合せと一致する省電力制御単位21151と状態遷移先21152の組合せを特定し、その組合せに対応する状態遷移条件21153を選択する。優先度21163の値が同じであれば、複数の状態遷移条件21153が選択されるものとする。
記載の都合上、図16上ではループの表示を省略するが、電力管理プログラム2111は、時間管理情報2119の開始時間21192から終了時間21193まで、電力制限情報2114の予定時間21141の時間がはやい順番に以下のステップS2111B5からステップS2111B10までの一連の処理を繰り返す。なお、優先度21163が、当該期間内で時間とともに変化する場合には、ステップS2111B3およびステップS2111B4も、電力制限情報21141毎に繰り返すものとする。
電力管理プログラム2111は、当該電力制限情報2114の予定時間21141が、ステップS2111B4で選択した時間制限21155に合致するか否かを判定する。さらに電力管理プログラム2111は、予定総電力量情報2117の予定総超過電力量21174が、ステップS2111B4で選択した予定超過電力量制限21154に合致するか否かを判定する。予定超過電力量制限21154と時間制限21155の双方の条件が満たされている場合はステップS2111B6へ進み、少なくともいずれか一方の条件が満たされていない場合はステップS2111B7へ進む。
電力管理プログラム2111は、状態遷移予定21145に、ステップS2111B5で判定した状態遷移条件21153に対応する状態遷移先21152の値を格納する。
電力管理プログラム2111は、状態遷移予定21145に「通常」を格納する。ただし、実績状態21144が値なしを示す「−−」である場合は、状態遷移予定21145と予定削減電力21146にも、値なしを示す「−−」を格納する。
電力管理プログラム2111は、ステップS2111B5で状態遷移条件の適用可否を判断した通電部位21142および状態遷移予定21145を特定する。
次に、電力管理プログラム2111は、これらと一致する省電力制御単位情報1214の省電力制御単位12141とその稼動状態の消費電力の値(通常状態電力12142、減速状態電力12143、停止状態電力12144のいずれか)を選択する。
次に、電力管理プログラム2111は、上記第2ステップで選択した消費電力の値(通常状態電力12142、減速状態電力12143、停止状態電力12144のいずれか)を実績消費電力21143の値から引いた値を、予定削減電力21146に格納する。状態遷移を行うことにより、実績消費電力21143の値が減少する場合は、予定削減電力21146の値はプラスとなり、増加する場合はマイナスとする。状態遷移予定21145が値なしを示す「−−」である場合は、予定削減電力21146も値なしを示す「−−」とする。
電力管理プログラム2111は、電力制限情報2114の予定削減電力21146に予定時間21141の時間幅を乗算して削減電力量を求めた上で、そのストレージ装置1000毎の総和を求め、予定総電力量情報2117の予定総削減電力量21173に加算して格納する。
電力管理プログラム2111は、予定総電力量情報2117の予定総消費電力量21172から規定電力量21171と予定総削減電力量21173を引いた値を、予定総超過電力量21173に格納する。
電力管理プログラム2111は、条件適用優先度の値を1つ減算する。
電力管理プログラム2111は、条件適用優先度の値が0であるか否かを判定する。条件適用優先度が0より大きい場合は、ステップS2111B3に戻る。条件適用優先度の値が0である場合は、本処理フローを終了する。条件適用優先度が0以下である場合は、エラーを返す。
次に、本実施の形態1に係るストレージシステムの運用時の動作を説明する。運用時の動作とは、消費電力量の上限を規定した期間中に、ストレージ装置1000を運用している間に行う動作のことである。まず運用時の動作の概略をステップ(2.1)〜(2.2)で説明し、その後に詳細動作を説明する。
ストレージ装置1000の電力管理プログラム1211は、ストレージ装置1000の通電部位の現在の消費電力を常に測定し、かつ通電部位の状態を常に監視する。電力管理プログラム1211は、装置電力情報1213の消費電力12132に最新の消費電力の情報を格納し、電力状態12133に当該通電部位12131の最新の状態を格納する。また、電力管理プログラム1211は、消費電力の測定開始と測定終了の時刻を、装置電力情報1213に付与する。
管理サーバ2000の電力管理プログラム2111は、時間管理情報2119の現在時間21191に格納する現在の時間を、常に最新の現在時間に更新する。なお、管理サーバ2000の電力管理プログラム2111は、時間管理情報2119の現在時間21191が開始時間21192と同じ日時になる前、すなわち消費電力量の上限を規定した期間でストレージ装置1000が運用を開始する前に、電力量制限情報2118の各値を「0」にリセットするものとする。
(図17:ステップS2111C1)
電力管理プログラム2111は、管理ネットワーク4000を介してストレージ装置1000の装置電力情報1213を収集し、消費電力過去ログ情報2113に追加する。また、電力管理プログラム2111は、装置電力情報1213に付与されている消費電力の測定の開始時間と終了時間を、測定時間21132に格納する。
電力管理プログラム2111は、ステップS2111B1で消費電力過去ログ情報2113に追加された消費電力ログ21133が保持するストレージ装置1000毎の消費電力に消費電力過去ログ情報2113の時間幅を乗算して消費電力量を求める。電力管理プログラム2111は、その消費電力量を、電力量制限情報2118の現在消費電力量21182の値に加算する。電力管理プログラム2111は、本ステップの終了後、ステップS2111C1に戻って同様の処理を繰り返す。
電力管理プログラム2111は、時間管理情報2119の現在時刻21191を参照し、電力制限情報2114の予定時刻21141と一致するか否かを判定する。一致しない場合は、一致するまで本ステップを繰り返す。一致した場合、ステップS2111D2へ進む。
電力管理プログラム2111は、初期設定で予定したストレージ装置1000の消費電力量のうち、消費電力量の上限を規定した期間の開始時から現在までの間に消費されているはずの予定分を、電力量制限情報2118の現在消費電力量予定値21181に格納する。
電力管理プログラム2111は、電力量制限情報2118の現在超過電力量21183に、現在消費電力量21182から現在消費電力量予定値21181を引いた値を格納する。
電力管理プログラム2111は、期末削減電力量予定値21184の更新処理を行う。本ステップでは、初期設定時に設定した電力制御情報2114の状態遷移先は、現在運用中のストレージ装置1000の実際の消費電力量に合わせて変更される。すなわち、ストレージ装置1000の実際の消費電力量が初期設定時の予定よりも多い場合には、そのまま運用を継続しても消費電力量の規定上限以下で運用を行うことができないので、将来の状態遷移予定を再設定するのである。
本ステップの詳細は、後述の図19で改めて説明する。
電力管理プログラム2111は、現時点から消費電力量の上限を規定した期間の終了時間までの間で、電力制限情報2114にしたがって省電力制御単位の状態遷移を実施した場合に、ストレージ装置1000の消費電力量が規定上限以内に収まるかどうかを判定する。
電力管理プログラム2111は、ユーザに電力量制限情報2118を表示し、規定の上限電力量以内でストレージ装置1000を運用することができない旨の警告を通知する。さらに、規定の上限電力量の変更、または選択する省電力制御単位の状態遷移条件21153の変更が必要である旨を通知する。なお、本ステップにおいて、消費電力量をデータセンタ事業者等が定めた電力料金に換算して表示してもよい。
ユーザは、規定の上限電力量、省電力制御単位の状態遷移条件21153、または優先度2116の少なくともいずれかについて、変更入力を行う。電力管理プログラム2111は、その変更入力を受け取り、現在消費電力量予定値21181、状態遷移条件21153、または状態遷移優先度2116の優先度21163を変更する。本ステップの終了後は、ステップS2111D3に戻って同様の処理を実行する。
電力管理プログラム2111は、予定時間21141が現在時刻21191と一致する電力制御情報2114を参照する。次に、電力管理プログラム2111は、その電力制御情報2114の通電部位21142と状態遷移予定21145の組合せを、ストレージ装置1000の電力制御プログラム1211に通知する。ただし、状態遷移予定21145の値が「−−」である場合は、通知の必要はない。当該通知を受け、ストレージ装置1000の電力制御プログラム1211は、後述する省電力制御単位の状態遷移処理を行う。
(図19:ステップS2111E1)
電力管理プログラム2111は、電力量制限情報2118の期末削減電力量予定値21184を「0」にリセットし、期末超過電力量予定値21185に、現在超過電力量21183の値を格納する。
電力管理プログラム2111は、状態遷移優先度情報2116を参照し、優先度21163のうちの最大値を、条件適用優先度として格納する。
電力管理プログラム2111は状態遷移優先度情報2116内に、条件適用優先度の値と等しい優先度21163が存在するか否かを判定する。存在しない場合はステップS2111E11へ進み、存在する場合はステップS2111E4へ進む。
電力管理プログラム2111は、現在の条件適用優先度と等しい優先度21163に対応する省電力制御単位21161と状態遷移先21162の組合せを特定する。次に、電力管理プログラム2111は、上記組み合わせと一致する省電力制御単位21151と状態遷移先21152の組合せを特定し、その組合せに対応する状態遷移条件21153を選択する。優先度21163の値が同じであれば、複数の状態遷移条件21153が選択されるものとする。
記載の都合上、図19上ではループの表示を省略するが、電力管理プログラム2111は、時間管理情報2119の現在時刻21191から終了時間21193まで、電力制限情報2114の予定時間21141の時間がはやい順番に以下のステップS2111E5からステップS2111E10までの一連の処理を繰り返す。
電力管理プログラム2111は、当該電力制限情報2114の予定時間21141が、ステップS2111E4で選択した時間制限21155に合致するか否かを判定する。さらに電力管理プログラム2111は、電力量情報2118の期末超過電力量予定値21185が、ステップS2111E4で選択した予定超過電力量制限21154に合致するか否かを判定する。予定超過電力量制限21154と時間制限21155の双方の条件が満たされている場合はステップS2111E6へ進み、少なくともいずれか一方の条件が満たされていない場合はステップS2111E7へ進む。
電力管理プログラム2111は、状態遷移予定21145に、ステップS2111E5で適用可否を判定した状態遷移条件21153の状態遷移先21152の値を格納する。
電力管理プログラム2111は、状態遷移予定21145に「通常」を格納する。ただし、実績状態21144が値なしを示す「−−」である場合は、状態遷移予定21145と予定削減電力21146にも、値なしを示す「−−」を格納する。
電力管理プログラム2111は、ステップS2111E5で状態遷移条件の適用可否を判断した通電部位21142および状態遷移予定21145を特定する。
次に、電力管理プログラム2111は、これらと一致する省電力制御単位情報1214の省電力制御単位12141とその稼動状態の消費電力の値(通常状態電力12142、減速状態電力12143、停止状態電力12144のいずれか)を選択する。
次に、電力管理プログラム2111は、上記第2ステップで選択した消費電力の値(通常状態電力12142、減速状態電力12143、停止状態電力12144のいずれか)を実績消費電力21143の値から引いた値を、予定削減電力21146に格納する。状態遷移を行うことにより、実績消費電力21143の値が減少する場合は、予定削減電力21146の値はプラスとなり、増加する場合はマイナスとする。状態遷移予定21145が値なしを示す「−−」である場合は、予定削減電力21146も値なしを示す「−−」とする。
電力管理プログラム2111は、電力制限情報2114の予定削減電力21146に予定時間21141の時間幅を乗算して削減電力量を求めた上で、そのストレージ装置1000毎の総和を求め、電力量情報2118の期末総削減電力量予定値21184に加算して格納する。
電力管理プログラム2111は、電力量情報2118の現在超過力量21183から期末削減電力量予定値21184を引いた値を、期末超過電力量予定値21185に格納する。
電力管理プログラム2111は、条件適用優先度の値を1つ減算する。
電力管理プログラム2111は、条件適用優先度の値が0であるか否かを判定する。条件適用優先度が0より大きい場合は、ステップS2111E3に戻る。条件適用優先度の値が0である場合は、本処理フローを終了する。条件適用優先度が0以下である場合は、エラーを返す。
以上のように、本実施の形態1に係るストレージシステムによれば、管理サーバ2000の電力管理プログラム2111は、ストレージ装置1000の消費電力量が運用期間中の規定の上限以下に収まるように通電部位の稼動状態を制御して、当該期間におけるストレージ装置1000の総消費電力量を調整する。これにより、ストレージ装置1000は、瞬時的な消費電力の増減によらず、ホストサーバ3000などが必要とするサービスを提供しつつ、運用期間中の総消費電力量を、規定の上限値以内に収めることができる。
本発明の実施の形態2では、実施の形態1に加えて、ストレージ装置1000の省電力制御単位の状態遷移を行う際に、当該省電力制御単位に関係する論理ボリュームへデータ入出力を行う、ホストサーバ3000のアプリケーションの動作を考慮する。
(追加・変更事項1)状態遷移条件情報2115は、実施の形態1で説明した情報に加えて、当該アプリケーションの利用状況、および利用予定を、状態遷移条件21153として保持する。
(追加・変更事項2)状態遷移優先度情報2116は、当該アプリケーションの重要度を加味した値を保持する。
(追加・変更事項3)当該アプリケーションがデータ入出力を行う論理ボリュームを構成するRAIDグループの状態遷移に合わせて、当該アプリケーションの起動や停止等の操作や、アプリケーションのサービス提供の設定を変更する。例えば、ある業務アプリケーションがデータ入出力を行う論理ボリュームを構成するRAIDグループが減速状態になる場合、当該アプリケーションは、RAIDグループが減速状態の間は、同時ログイン可能数に制限をかけるなどの処置をとる。
表示部3400は、ディスクプレイ等の画面表示装置である。
LU識別子31142は、アプリケーション識別子31141の値で識別されるアプリケーション3111がデータの入出力先としてマウントしているストレージ装置1000毎の論理ボリュームの識別子を保持する。
アプリ識別子31151は、アプリケーション3111の識別子を保持する。
(1.初期設定時の動作)
はじめに、本実施の形態2に係るストレージシステムの初期設定時の動作を説明する。ただし、実施の形態1と同様の動作については説明を省略し、主にホストサーバ3000に関連する差異点を中心に説明する。
(図15:ステップS2111A3)
実施形態1で説明した動作に加えて、管理サーバ2000の電力管理プログラム2111は、ホストサーバ3000の電力管理連携プログラム3113に、ユーザが選択した消費電力過去ログ情報2113の期間を通知する。通知を受けた電力管理連携プログラム3113は、通知された期間に該当するアプリ管理情報ログ情報3116に格納された過去のアプリ管理情報3114とその時刻を、電力管理プログラム2111に通知する。
実施形態1で説明した動作に加えて、電力管理プログラム2111は、ユーザが選択した消費電力過去ログ情報2113の測定時間21132毎に、当該測定時間21132と一致するアプリ管理情報ログ情報3116の過去のアプリ管理情報3114を、電力制限情報2114に関連づける。本動作は、電力管理プログラム2111が電力制限情報2114を作成する際に実行される。
電力管理プログラム2111は、アプリ管理情報3114とボリューム管理情報2112を参照して、アプリ識別子31141と対応する省電力制御単位21151をユーザに追加で表示する。
ユーザは、各アプリ識別子31141と対応する省電力制御単位21151の状態遷移先21152毎に、状態遷移条件情報2115の予定超過電力量制限21154、時間制限21155と併せて、アプリ制限21156も設定する。電力管理プログラム2111は、その設定結果を格納する。アプリ制限21156は、状態遷移の条件として適用する値である。アプリ制限21156に設定される値は、当該省電力制御単位21151と同一のアプリ識別子31141に対応するアプリ稼働状況31143、ログイン数31144、アプリ重要度31145のいずれか、またはその組み合わせとする。アプリ管理情報3114がこれら以外の情報を保持する場合は、その情報をアプリ制限21156の値として用いてもよい。
電力管理プログラム2111は、アプリ稼働予約情報3115を参照する。アプリ識別子31151と対応する省電力制御単位21151の状態遷移先21152が「停止」である場合、電力管理プログラム2111は、時間制限21155に、ジョブ予約時間31153に格納された時間以外の時間帯を格納する。すなわち、アプリケーション3111の稼働がジョブで予約されている時間帯は、当該アプリケーション3111が利用する省電力制御単位21151を停止状態にしないものとする。なお、ユーザの設定により、減速状態に当該処理を適用し、ジョブが予約されている時間帯は減速状態とならないようにしてもよい。さらには、アプリケーション3111やジョブによっては、当該処理を行わない設定にしてもよい。
電力管理プログラム2111は、アプリ管理情報3114とボリューム管理情報2112を参照して、アプリ識別子31141と対応する省電力制御単位21151をユーザに追加で表示する。
実施形態1で説明した動作に加えて、電力管理プログラム2111は、状態遷移優先度情報2116の優先度21163を設定する際に、アプリ管理情報3114のアプリ重要度31145を参照する。電力管理プログラム2111は、アプリ識別子31141毎のLU識別子31142と対応する省電力制御単位21151の優先度21163に、アプリ重要度31145の値を格納する。また、電力管理プログラム2111は、異なるLU識別子31142が同じ省電力制御単位21151に対応する場合、当該LU識別子31142のうちアプリ重要度31145が小さい方の値を格納するものとする。なお、ユーザに本ステップの結果を表示し、ユーザが設定をさらに変更してもよい。
実施形態1で説明した動作に加えて、電力管理プログラム2111は、電力制限情報2114毎に関連づけられたアプリ管理情報ログ情報3116の過去のアプリ管理情報3114を参照する。電力管理プログラム2111は、状態遷移条件情報2115のアプリ制限21156が、当該アプリ管理情報3114に記載されている情報(アプリ稼働状況31143、ログイン数31144、アプリ重要度31145またはこれらの組合せ)と合致するか否かを判定する。電力管理プログラム2111は、予定超過電力量制限21154、時間制限21155、アプリ制限21156の全ての条件が合致する場合はステップS2111B6へ進み、いずれかの条件が合致しない場合は、ステップS2111B7へ進む。
次に、本実施の形態2に係るストレージシステムの運用時の動作を説明する。ただし、実施の形態2と同様の動作については説明を省略し、主にホストサーバ3000に関連する差異点を中心に説明する。
実施形態1で説明した動作に加えて、電力管理プログラム2111は、ステップS2111B5と同様に、アプリ制限21156が適用できるか否かを判定する。
実施形態1で説明した処理の前に、電力管理プログラム2111は、予定時間21141が現在時間21191と一致する電力制御情報2114を参照して、状態遷移予定21145の値が「−−」ではない通電部位21142と状態遷移予定21145の組合せを選択する。次に、電力管理プログラム2111は、ボリューム管理情報2112を参照し、選択した通電部位21142を利用しているホストサーバ3000を選択する。電力管理プログラム2111は、当該ホストサーバ3000の電力管理連携プログラム3113に、予定時間21141、選択した通電部位21142、および状態遷移予定21145を通知する。
ホストサーバの電力管理連携プログラム3113は、電力管理プログラム2111より上記通知を受け、アプリ管理情報3114を参照し、通知された通電部位21142と対応するアプリ識別子31141と、そのアプリ稼働状況31143を参照する。電力管理連携プログラム3113は、通知された状態遷移先21142がRGへ通常のデータ入出力を行うことのできる状態、例えば通常状態または減速状態であれば、アプリ管理プログラム3112に、当該アプリケーション3111をデータ入出力が可能な稼働状態、例えば通常稼働状態で稼動させるよう指示する。上記通知の状態遷移先21142がRGへの通常のデータ入出力を行うことのできない状態、例えば停止状態であれば、アプリ管理プログラム3112に、当該アプリケーション3111をストレージ装置1000へのデータ入出力を行わない稼働状態、例えば待機状態や停止状態とするよう指示する。
次に、アプリ管理プログラム3112は、電力管理連携プログラム3113から上記指示をうけてアプリケーション3111の稼働状況を操作し、アプリ管理情報3114を更新する。
次に、電力管理連携プログラム3113は、アプリ管理情報3114を参照し、前記指示の通りにアプリ稼働状況31143が変更されたことを確認し、管理サーバ2000の電力管理プログラム2111に、アプリ稼働状況31143の変更終了を通知する。なお、電力管理連携プログラム3113は、電力管理連携プログラム3113から上記指示を受ける前に、管理者およびアプリケーション3111を利用中のクライアントに、アプリケーションの状態変更を開始することを通知してもよい。
上記追加動作その1において、電力管理プログラム2111は、現在時間21191と一致する予定時間21141の電力制御情報2114のみを電力管理連携プログラム3113に通知することを説明した。これに加え、電力管理プログラム2111は、現在時間21191から終了時間21193までの全ての予定時間21141に対応する電力制御情報2114を、電力管理連携プログラム3113に通知してもよい。この場合、電力管理連携プログラム3113は、現在時刻21191から終了時間21193までのアプリケーション3111毎の稼働状況の予定を、管理者およびアプリケーション3111からサービスの提供を受けるクライアントにあらかじめ通知し、アプリケーション3111のサービス提供予定を告知する。
管理サーバ2000の電力管理プログラム2111は、アプリ稼働状況31143の変更終了通知を電力管理連携プログラム3113から受け取る。電力管理プログラム2111は、実施形態1で説明したステップS2111D8の処理を実行する。
以上のように、本実施の形態2に係るストレージシステムによれば、管理サーバ2000は、ホストサーバ3000よりアプリケーション3111の稼働状況と、各省電力単位が遷移することのできる稼動状態との対応関係を、状態遷移条件21153として保持する。これにより、アプリケーション3111の稼働状況に配慮した上でストレージ装置1000の省電力制御を行うことができるので、アプリケーション3111が必要とするストレージ装置1000のサービスを確実に提供しつつ、当該期間における消費電力量を、規定上限以内に収めることができる。
本発明の実施の形態3では、電力制限情報2114を作成する際の別動作例について説明する。各装置の構成やその他の動作は、実施の形態1〜2と同様である。
(図24:ステップS2111B1〜S2111B12)
これらのステップは、実施の形態1で説明した図16と同様である。ただし、ステップS2111B11とS2111B12の間に、新たにステップS2111B13が挿入されている。
電力管理プログラム2111は、予定総超過電力量21173が0以下であるか否かを判定する。0以下であれば、各通電部位はそれ以上状態遷移を行う必要はないと判断し、本動作フローを終了する。0を超えていれば、通電部位はさらに状態遷移を行って消費電力を削減する必要があると判断し、ステップS2111B12へ進む。
(図25:ステップS2111E1〜S2111E12)
これらのステップは、実施の形態1で説明した図19と同様である。ただし、ステップS2111E11とS2111E12の間に、新たにステップS2111E13が挿入されている。
電力管理プログラム2111は、期末超過電力量予定値21185が0以下であるか否かを判定する。0以下であれば、各通電部位はそれ以上状態遷移を行う必要はないと判断し、本動作フローを終了する。0を超えていれば、通電部位はさらに状態遷移を行って消費電力を削減する必要があると判断し、ステップS2111E12へ進む。
以上の実施の形態1〜3では、管理サーバ2000の動作は電力管理プログラムで規定されることを説明したが、同じ動作を、マイコンやプログラマブルデバイスなどのハードウェアを用いて実現することもできる。さらには、そのハードウェアをストレージ装置1000に組み込み、ストレージ装置1000自身に管理サーバ2000相当の機能をもたせることもできる。
Claims (8)
- 複数の記憶装置を有するストレージ装置と、
前記ストレージ装置の動作を管理する管理装置と、
を備え、
前記複数の記憶装置は、それぞれ1以上の通電部位を備え、
前記通電部位は、
通常稼動状態と、通常稼動状態よりも消費電力が少ない稼動状態とで動作し、
前記管理装置は、
前記複数の記憶装置の消費電力量を監視する所定期間と、前記所定期間における前記複数の記憶装置の総消費電力量上限値と、を取得し、
前記複数の記憶装置の過去の動作状態と前記動作状態における消費電力を取得し、
前記取得した動作状態と前記動作状態における前記消費電力に基づき、前記複数の記憶装置が前記所定期間において消費する電力量を推定し、
前記推定した電力量が前記総消費電力量上限値を超過する場合、前記総消費電力量上限値を超過しないよう前記複数の記憶装置に含まれる1以上の記憶装置を前記所定期間内の一定期間において省電力状態に制御するための制御情報を作成し、
前記制御情報に基づき前記複数の記憶装置の電力状態を制御し、
前記管理装置は、
前記通電部位が通常稼動状態よりも消費電力が少ない稼動状態に遷移することのできる条件を記述した情報であって、前記推定した電力量と前記総消費電力量上限値との間の差分に応じて前記通電部位をいずれの稼動状態に遷移させるかを記述した、第1状態遷移条件情報を有し、
前記通電部位の稼動状態を、通常稼動状態と通常稼動状態よりも消費電力が少ない稼動状態との間で制御することにより、その消費電力を制御し、
前記第1状態遷移条件情報が記述する条件にしたがって前記通電部位の稼動状態を遷移させた上で前記通電部位の消費電力を制御し、
前記管理装置は、
前記ホストサーバ上で動作するアプリケーションの稼働状況、前記アプリケーションに対してログインしているユーザ数、および前記アプリケーションの重要度のいずれか1以上の組み合わせと、前記通電部位が通常稼動状態よりも消費電力が少ない稼動状態に遷移することができるか否かとの対応関係を記述した第2状態遷移条件情報を有し、
前記第2状態遷移条件情報が記述する条件にしたがって前記複数の記憶装置の稼動状態を遷移させた上で前記複数の記憶装置の消費電力を制御する
ことを特徴とするストレージシステム。 - 前記ストレージ装置にデータを書き込みまたは読み込むホストサーバを有し、
前記ホストサーバは、
当該ホストサーバ上で動作するアプリケーションの稼働履歴を保持しており、
所定の予約時刻に実行するよう定められた処理を前記予約時刻に実行し、
前記管理装置は、
電子計算機で構成された管理サーバであり、
前記管理サーバは、
前記通電部位をいずれの前記稼動状態に優先的に遷移させるべきかを記述した状態遷移優先度情報を有し、
前記管理サーバは、
前記複数の記憶装置の過去の動作状態に基づき前記所定期間内の1以上の時点における前記ストレージ装置の消費電力量の予定値を取得し、
前記複数の記憶装置が実際に消費した電力量の合計値を取得し、
前記制御情報にしたがって前記複数の記憶装置の消費電力を制御することにより前記所定期間の終了時点までに削減できる消費電力量の合計値を、削減予定電力量として取得し、
前記複数の記憶装置が実際に消費した電力量の合計値から前記削減予定電力量を減じても前記予定値を超過する場合は、前記制御情報を修正するよう促す通知を出力し、
前記ホストサーバが前記ストレージ装置にアクセスする予定を取得し、
前記ホストサーバがその予定にしたがって前記ストレージ装置にアクセスすることができるように前記複数の記憶装置の稼動状態を維持した上で、前記総消費電力量上限値を超過しないように、前記複数の記憶装置の消費電力を制御し、
前記稼働履歴に基づき前記アプリケーションの稼働状況の推定値を設定し、
前記制御情報は、
前記第1状態遷移条件情報が記述する条件と、前記状態遷移優先度情報が記述する優先度と、前記第2状態遷移条件情報が記述する条件とにしたがうとともに、前記アプリケーションの稼働状況の推定値にしたがって前記アプリケーションが前記ストレージ装置にアクセスすることができるように前記複数の記憶装置の稼動状態を維持した上で、
前記所定期間において前記通電部位が消費する電力量の推定値の合計が、前記総消費電力量上限値を超過するときは、1以上の前記通電部位の稼動状態を、通常稼動状態よりも消費電力が少ない稼動状態に変更するように構成されている
ことを特徴とする請求項1記載のストレージシステム。 - 前記管理装置は、
前記通電部位をいずれの前記稼動状態に優先的に遷移させるべきかを記述した状態遷移優先度情報を有し、
前記状態遷移優先度情報が記述する優先度にしたがって前記通電部位の稼動状態を遷移させた上で前記通電部位の消費電力を制御する
ことを特徴とする請求項1記載のストレージシステム。 - 前記管理装置は、
前記複数の記憶装置の過去の動作状態に基づき前記所定期間内の1以上の時点における前記ストレージ装置の消費電力量の予定値を取得し、
前記複数の記憶装置が実際に消費した電力量の合計値を取得し、
前記制御情報にしたがって前記複数の記憶装置の消費電力を制御することにより前記所定期間の終了時点までに削減できる消費電力量の合計値を、削減予定電力量として取得し、
前記複数の記憶装置が実際に消費した電力量の合計値から前記削減予定電力量を減じても前記予定値を超過する場合は、前記制御情報を修正するよう促す通知を出力する
ことを特徴とする請求項1記載のストレージシステム。 - 前記管理装置は、
前記動作状態を表示する表示装置と、
前記動作状態の全部または一部を指定する入力を受け取る入力装置と、
を備え、
前記入力装置が受け取った前記動作状態の指定部分を用いて前記複数の記憶装置の消費電力を制御する制御情報を作成し、
その制御情報に基づき前記複数の記憶装置の消費電力を制御する
ことを特徴とする請求項1記載のストレージシステム。 - 前記ストレージ装置にデータを書き込みまたは前記ストレージ装置からデータを読み込むホストサーバを有し、
前記管理装置は、
前記ホストサーバが前記ストレージ装置にアクセスする予定を取得し、
前記ホストサーバがその予定にしたがって前記ストレージ装置にアクセスすることができるように前記複数の記憶装置の稼動状態を維持した上で、前記総消費電力量上限値を超過しないように、前記複数の記憶装置の消費電力を制御する
ことを特徴とする請求項1記載のストレージシステム。 - 前記ホストサーバは、
所定の予約時刻に実行するよう定められた処理を前記予約時刻に実行し、
前記管理装置は、
前記予約時刻と、前記複数の記憶装置が通常稼動状態よりも消費電力が少ない稼動状態に遷移することができるか否かとの対応関係を記述した状態遷移条件情報を有し、
前記状態遷移条件情報が記述する条件にしたがって前記複数の記憶装置の稼動状態を遷移させた上で前記複数の記憶装置の消費電力を制御する
ことを特徴とする請求項6記載のストレージシステム。 - 前記ホストサーバは、
当該ホストサーバ上で動作するアプリケーションの稼働履歴を保持しており、
前記管理装置は、
前記稼働履歴に基づき前記アプリケーションの稼働状況の推定値を設定し、
その稼働状況にしたがって前記アプリケーションが前記ストレージ装置にアクセスすることができるように前記複数の記憶装置の稼動状態を維持した上で、前記所定期間において前記複数の記憶装置が消費する電力量の合計値が前記総消費電力量上限値を超過しないように前記複数の記憶装置の消費電力を制御するための前記制御情報を作成する
ことを特徴とする請求項6記載のストレージシステム。
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