JP5322748B2 - ベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路 - Google Patents

ベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路 Download PDF

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本発明は、ベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路に関し、さらに詳しくは、ベルト式無段変速機において、可動シーブ背面の油圧室に生じる遠心油圧をバランスさせるためのバランスチャンバへオイル(作動油)を供給する回路に関する。
ベルト式無段変速機にあっては、ベルトを挟み込むプライマリプーリ、セカンダリプーリ共に、プーリ軸と一体の固定シーブと、プーリ軸の長さ方向に向かって移動自在な可動シーブとで構成される。可動シーブの背面に設けられた油圧室に必要油圧が供給されることで可動シーブに推力が与えられ、固定シーブと協働してベルトを挟み込む際の摩擦力により動力伝達が行われる。回転する可動シーブ背面に油圧室が形成されるために、油圧室内のオイル(作動油)には遠心油圧が発生する。遠心油圧によるシーブ推力が、ベルトを滑らさないために必要な推力を上回ってしまうとベルトフリクションの無用な増大が引き起こされる。
そこで、この遠心油圧をバランスさせるため、可動シーブ油圧室の背面にバランスチャンバ(バランス油室)を設けたベルト式無段変速機が知られている(特許文献1参照)。
特開2006−275154号公報(段落0016、図4)
ところで、特許文献1に記載の無段変速機のプーリ構造にあっては、同公報の図4(A)、(B)に示すように、可動シーブ油圧室28へのオイル供給をプーリ軸14の回転中心軸回りに形成された油路部から外周面に至る油孔部により直接行っている。従って、バランスチャンバ29bへのオイル供給も、可動シーブ油圧室28へのオイル供給と同様、プーリ軸14の回転中心軸回りの油路部から外周面に至る油孔部により直接行うのが合理的である。しかしながら、そのような場合、バランスチャンバ29bを形成するプランジャ26とカバー部材27aとの間に油孔部を位置させる必要があるため、油孔部が穿設される軸部分で軸部が長くなってしまう。また、組み立ての際に位置決めなどにより余計な工数がかかってしまう。
本発明は上記背景により、プーリ軸自体を長くすることがなく、高い組み立て精度を必要としないベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明のベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路は、可動シーブを軸方向に向かって移動自在に支持するプーリ軸と、前記可動シーブに推力を与える油圧室と、前記油圧室に発生する遠心油圧をバランスさせるバランスチャンバと、前記油圧室と前記バランスチャンバとを区画するプランジャとを備えたベルト式無段変速機において、
前記プーリ軸の外周部に接続されて前記プーリ軸と一体回転し、前記プーリ軸に面する内周部から外周部に至る油孔部と、前記油孔部の両端部に全周溝部とを備えた回転部材と、内周部が前記プランジャと共に前記回転部材の外周部に固定され、前記内周部に沿って油路部が形成され、外周部が前記プランジャとの間に間隔をあけて配されたガイド部材とを有し、前記回転部材の内周側に位置する前記全周溝部が前記プーリ軸に設けられた油路に連通し、前記回転部材の外周側に位置する前記全周溝部が前記ガイド部材の前記油路部に連通し、前記ガイド部材の前記外周部の端部から前記バランスチャンバにオイルを供給可能とする油路を備えていることを構成要件とする。
請求項2に記載の発明のベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路は、可動シーブを軸方向に向かって移動自在に支持するプーリ軸と、前記可動シーブに推力を与える油圧室と、前記油圧室に発生する遠心油圧をバランスさせるバランスチャンバと、前記油圧室と前記バランスチャンバとを区画するプランジャとを備えたベルト式無段変速機において、
前記プーリ軸の外周部に接続されて前記プーリ軸と一体回転し、前記プーリ軸に面する内周部から外周部に至る油孔部と、前記油孔部の両端部に全周溝部とを備えた回転部材と、内周部が前記プランジャと共に前記回転部材の外周部に固定され、前記内周部に沿って油路部が形成され、外周部が前記プランジャとの間に間隔をあけて配されたガイド部材とを有し、前記回転部材の内周側に位置する前記全周溝部が前記プーリ軸に設けられた油路に連通し前記回転部材の外周側に位置する前記全周溝部が前記ガイド部材の前記油路部に連通し、前記ガイド部材の前記油路部が前記プランジャの内周部に径方向外周側に向かって形成された油路部と連通して、前記ガイド部材の前記外周部の端部から前記バランスチャンバにオイルを供給可能とする油路を備えていることを構成要件とする。
ベルト式無段変速機にあっては、ベルトを挟み込むプライマリプーリ(駆動側プーリ)、セカンダリプーリ(従動側プーリ)共に、プーリ軸には固定シーブが一体形成、もしくは固定され、可動シーブがプーリ軸の長さ方向に向かって移動自在に支持される。可動シーブ背面は、プランジャによって油圧室とバランスチャンバとに区画され、油圧室に必要油圧が供給されることで可動シーブに推力が与えられ、動力伝達や変速が行われる。可動シーブの回転時に油圧室内のオイル(作動油)に発生する遠心油圧は、バランスチャンバにオイル(作動油)が供給されることでバランスされる(打ち消される)。
油圧室及びバランスチャンバへのオイル供給は、プーリ軸に設けられた個別の油路により行われる。これは、油圧室に供給される必要油圧とバランスチャンバに供給される必要油圧とが異なるためである。バランスチャンバにオイルを供給するプーリ軸の油路は、プーリ軸の中心線回りに形成された第1の油路部と、この油路部から半径方向に延びて外周部に至る第2の油路部とを有している。また、プーリ軸の油路は、前記した第2の油路部に連通した油溜まり部を有する場合もある。この油溜まり部は、プーリ軸の外周部に沿って連続して形成される場合(全周溝)と、不連続に形成される場合とがある。
プーリ軸の外周部に回転部材が接続されるとは、プーリ軸の外周部に回転部材が溶接やボルト等の機械的結合によって接続される場合と、プーリ軸の外周部に設けたスプライン溝に回転部材がスプライン嵌合することによって接続される場合とがある。プーリ軸に回転部材がスプライン嵌合する場合、溶接やボルト等の機械的結合により接続される場合よりも、プーリ軸と回転部材との間で安定したトルク伝達が可能となるので、回転部材の外周部の一部に動力伝達用の歯部を設けることが可能である。プーリ軸には入力ギヤ、もしくは出力ギヤが必要とされるので、回転部材に歯部を設けて入力ギヤ、もしくは出力ギヤとすることで、通常はプーリ軸の一端部に入力ギヤ、もしくは出力ギヤが配されていたがその必要はなく、新たに回転部材をプーリ軸に配してもプーリ軸の長大化が阻止される。前記した理由により回転部材の径状は任意とされ、外周部に凹凸(段付き)がある場合と、無い場合とがある。
内周部がプランジャと共に回転部材の外周部に固定され、外周部がプランジャとの間に間隔をあけて配されるガイド部材は、内径部から外径部に至るまでの中間部位が回転部材(プーリ軸)の半径方向に延び、外径部が回転部材(プーリ軸)の長さ方向に延びてその一部がバランスチャンバ内に至っている。ガイド部材の外径部が回転部材(プーリ軸)の長さ方向に延びているのは、可動シーブの外周部に固定されたカバー部材(詳しくは後述するが、プランジャ及び可動シーブの外周部と共にバランスチャンバを形成する部材)が可動シーブと共にプーリ軸の長さ方向に向かって移動するためである。これと同様の理由により、プランジャも、その内径部から外径部に至るまでの間の一部がプーリ軸の長さ方向に向かっている。このガイド部材の内周部がプランジャと共に回転部材の外周部に固定されることで、プランジャ、回転部材及びガイドは一体化される。ガイド部材の内周部がプランジャと共に回転部材の外周部に固定されるとは、ガイド部材とプランジャとが、プーリ軸の長さ方向に向かった隙間がない状態のことを言う。
また、一体化されたプランジャとガイド部材にあっては、ガイド部材の外周部とプランジャとの間にはプーリ軸回りとなる間隔が開けられており、このガイド部材の外周部とプランジャとの対向面間からバランスチャンバへオイルが供給(給排)可能とされる。ガイド部材の外周部とプランジャとの間の間隔は、バランスチャンバへ必要油圧が供給されるだけ開けられていればよい。
また、このガイド部材は、その中間部位にプーリ軸の半径方向に延設されて前記の間隔に連通した油路(例えば油孔、油溝)が設けられる場合と、内周部にプーリ軸の長さ方向に向かった油路(例えば、切欠き油路)が設けられる場合とがある。
従って、回転部材とガイド部材に、プーリ軸に設けられた油路に連通し、ガイド部材の外周部とプランジャとの間の対向面間にオイルを供給する油路が備えられることによってバランスチャンバにオイルを供給することが可能となる(請求項1)。回転部材とガイド部材に油路を設けるのは、ガイド部材の中間部位の板厚が厚い場合もしくは、回転部材の油路からバランスチャンバにオイルを供給する油路(切り欠き部)を有する中間部材がガイド部材とプランジャとの間に配される場合である。また、ガイド部材の外周部の径状による場合もある。プランジャのガイド部材との間に中間部材を配し、中間部材が、外周部の一部が外周部から内周部に向かって形成される切欠き状の油路を備え、ガイド部材の油路部に連通する。このように、少なくとも回転部材とガイド部材とに油路を形成することで、プーリ軸に設けられた油路からバランスチャンバにオイルを供給(給排)することが可能となるので、プーリ軸自体を長くすることなく、高い組み立て精度を必要としないベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路が実現する。
また、プランジャ、回転部材及びガイド部材に、プーリ軸に設けられた油路に連通し、ガイド部材の外周部とプランジャとの対向面間にオイルを供給する油路が備えられることによってバランスチャンバにオイルを供給することが可能となる(請求項2)。回転部材及びガイド部材のみらなずプランジャにも油路が設けられるのは、ガイド部材の中間部位の板厚が薄い場合でしかも前記した中間部材が配されない場合である。また、ガイド部材の外周部の径状による場合もある。このように、プランジャ、回転部材及びガイド部材に油路を形成することで、プーリ軸に設けられた油路からバランスチャンバにオイルを供給(給排)することが可能となるので、プーリ軸自体を長くすることなく、高い組み立て精度を必要としないベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路が実現する。
回転部材に設けられた油路は、プーリ軸の油路と連通し、プーリ軸の油路からのオイルを回転部材の内周部から外周部に供給(給排)する油路部を有している。この油路部は、オイル流量を確保できるのであれば、断面形状(孔状、矩形状)、個数、長さ(直線、曲線、屈曲部の有無等)、は任意とされる。また、この油路部の両端の何れか一方、もしくは両方に油溜まり部が形成される場合がある。内周部の油溜まり部は、回転部材の内周部に沿って連続した全周溝として形成される場合と、不連続に形成される場合とがある。また、外周部の油溜まり部は、プーリ軸の中心線を中心として回転部材の外周部に沿って連続した全周溝として形成される場合と、不連続に形成される場合とがある。
ガイド部材に設けられた油路は、回転部材の油路部と連通し、回転部材からのオイルをガイド部材の外周部とバランスチャンバとの間の間隔に直接供給する第1の油路部を有している場合と、回転部材の油路部と連通し、回転部材からのオイルをバランスチャンバの内周部に供給する第2の油路部を有している場合とがある。
具体的には、ガイド部材の第1の油路部は、ガイド部材の長さ方向に向かって延設され、回転部材の油路部と連通した油路(例えば、切欠き油路)と、プーリ軸の中心線を中心としてガイド部材の半径方向に向かって延設され、前記油路と連通し、かつガイド部材の外周部とバランスチャンバとの間の間隔に連通した油路(例えば油孔、油溝)とから形成される。第1の油路部の油路は、その切り欠き形状、切り欠き幅、配置位置、個数等、は任意とされる。
また、ガイド部材の第2の油路部は、ガイド部材の長さ方向に向かった油路(例えば、切欠き油路)から形成される。この第2の油路部は、プーリ軸の中心線を中心としてガイド部材の内周部に沿って形成され、その切り欠き形状、切り欠き幅、配置位置、個数等、は任意とされる。
プランジャに設けられた油路は、ガイド部材の第2の油路部と連通し、ガイド部材からのオイルをガイド部材の外周部とバランスチャンバとの間に供給する油路部を有している。プランジャの油路部は、プーリ軸の中心線を中心として放射状に延びた油路部(例えば油孔、油溝)のことである。プランジャの油路部は、プランジャの半径方向、つまり内周部から外周部に至る間に形成され、その形状もしくは溝幅、配置位置、個数等、は任意とされる。
回転部材の油路とガイド部材の油路とを容易に連通させるには、回転部材の外周側の油溜まり部を全周溝とすればよい。一方、回転部材の油路、ガイド部材の油路及びプランジャの油路とを連通させるには、回転部材の外周側の油溜まり部を全周溝とするだけではなく、ガイド部材の油路(第2の油路部)とプランジャの油路の精密な加工や精密な位置決めが必要となりコストがかかってしまう。精密な位置決めの必要がなくオイル供給回路をプーリ軸とバランスチャンバとの間で引き廻すには、回転部材の外周側の油溜まり部は全周溝としたうえで、それぞれ複数個設けられたガイド部材の油路(第2の油路部)とプランジャの油路とのうち、少なくとも1組のガイド部材の油路(第2の油路部)とプランジャの油路とが連通し、油路が塞がれないようにすればよい。
一例を挙げると、ガイド部材の油路(第2の油路部)を等間隔で3個、プランジャの油路を等間隔で4個配すればよい。その際、少なくとも1組のガイド部材の油路(第2の油路部)とプランジャの油路とが連通状態となって、油路が塞がれないように、ガイド部材の油路(第2の油路部)とプランジャの油路との油路幅が設定される。なお、前記した数値は一例であり、ガイド部材に設けられる油路(第2の油路部)の個数が偶数の場合、プランジャの油路の個数は奇数、もしくは偶数とされ、また、ガイド部材に設けられる油路(第2の油路部)の個数が奇数の場合、プランジャの油路の個数は奇数、もしくは偶数とすることにより、ガイド部材の油路(第2の油路部)とプランジャの油路との少なくとも1つが連通する。ガイド部材の油路(第2の油路部)の個数とプランジャの油路の個数とが、前記した奇数、偶数の組合せの何れかに該当するのであれば油路(オイル供給油路)が塞がれることはない。従って、プランジャ、回転部材及びガイド部材の高い組み立て精度の必要がなくプーリ軸とバランスチャンバとの間でオイル供給回路を引き廻すことが可能となる。

プーリ軸の外周部に回転部材を接続し、この回転部材の外周部に、外周部がプランジャとの間に間隔をあけたガイド部材の内周部をプランジャの内周部と共に固定すると、プランジャ、回転部材及びガイド部材に設けられた油路が連通し、セカンダリ軸の油路から可動プーリ背面のバランスチャンバにオイルが供給可能となる。従って、プーリ軸自体を長くする必要がなくなる。また、プランジャ、回転部材及びガイド部材に設けられる油路は、溝状、孔状もしくは切欠きにより形成されるので高い組み立て精度は必要としない。
ベルト式無段変速機において、セカンダリ軸の外周部に回転部材とガイド部材とが接続され、セカンダリ軸に設けられた油路とバランスチャンバとを連通する油路がプランジャ、回転部材及びガイド部材によって形成される構成例を示した図である。 (a)〜(c)は、回転部材、ガイド部材及びプランジャに設けられた油路の連通状態を示す模式図である。 ベルト式無段変速機において、セカンダリ軸の外周部に回転部材とガイド部材とが接続され、セカンダリ軸に設けられた油路とバランスチャンバとを連通する油路が回転部材、ガイド部材及び中間部材によって形成される構成例を示した図である。 (a)は回転部材の外周部側の全周溝の模式図、(b)はガイド部材の3個の油路溝の模式図、(c)は外周部に4つの切り欠き部を有する中間部材の模式図、(d)は(a)〜(c)に示した回転部材、ガイド部材及び中間部材の重なり具合を示した模式図、(e)は(d)に示した構成においてガイド部材が4個の溝を有する場合を示した模式図である。 (a)は回転部材の外周部側の全周溝の模式図、(b)はガイド部材の3個の油路溝の模式図、(c)は外周部に3つの切り欠き部を有する中間部材の模式図、(d)は(a)〜(c)に示した回転部材、ガイド部材及び中間部材の重なり具合を示した模式図、(e)は(d)に示した構成においてガイド部材が4個の溝を有する場合を示した模式図である。 ベルト式無段変速機全体を説明するための説明図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態を説明する。
まず、最初に、プランジャ、回転部材及びガイド部材によってベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路が形成される場合を図1、図2を用いて説明する。
図1は、可動シーブ152を軸方向に向かって移動自在に支持するセカンダリ軸(プーリ軸)150と、可動シーブ152に推力を与えるセカンダリ油圧室(油圧室)153と、このセカンダリ油圧室(油圧室)153に発生する遠心油圧をバランスさせるバランスチャンバ156と、セカンダリ油圧室(油圧室)153とバランスチャンバ156とを区画するプランジャ155とを備えたベルト式無段変速機1において、
セカンダリ軸(プーリ軸)150の外周部に回転部材21とガイド部材23とが接続され、セカンダリ軸(プーリ軸)150に設けられた油路159とバランスチャンバ156とを連通する油路(油路211、油路231、油路155a、隙間S)がプランジャ155、回転部材21及びガイド部材23によって形成される構成例を示す。
初めにベルト式無段変速機1全体の説明をする。図6に示すように、エンジン2の動力は、クランクシャフト3に接続されたドライブプレート4から、トルクコンバータ5のポンプインペラ6、それに向き合ったタービンランナ7、タービンランナ7に接続されたインプットシャフト8を経て前後進切換装置9のプラネタリギヤ10に伝達される。
前後進切換装置9は、プラネタリギヤ10、フォワードクラッチ11及びリバースブレーキ12を有している。前進時には、フォワードクラッチ11を係合させてプラネタリギヤ10をロックさせることで、入力時の回転方向そのままで減速せずに変速部13のプライマリプーリ14に動力が伝達される。後進時には、フォワードクラッチ11を開放し、リバースブレーキ12を係合させてプラネタリギヤ10を差動させることで、その入力を逆回転し、かつ減速して変速部13のプライマリプーリ14に動力が伝達される。
変速部13は、詳しくは後述するが、プライマリプーリ14、セカンダリプーリ15及び駆動ベルト16を有している。プライマリプーリ14に伝達された動力は、駆動ベルト16からセカンダリプーリ15に伝達される。セカンダリプーリ15に伝達された動力は、セカンダリ軸150の出力ギヤ150cからディファレンシャル装置17、ドライブシャフト18を経て車輪19に伝達される。
次に変速部13について説明する。変速部13は、プライマリ軸(入力側のプーリ軸)140に配されるプライマリプーリ14と、このプライマリプーリ14に対向してセカンダリ軸(出力側のプーリ軸)150に配されるセカンダリプーリ15と、これらプライマリプーリ14及びセカンダリプーリ15に巻装される駆動ベルト16とを有している。
プライマリプーリ14は、プライマリ軸140に固定された固定シーブ141と、この固定シーブ141に対向してプライマリ軸140の長さ方向に移動自在な可動シーブ142とを有している。可動シーブ142の背面に、可動シーブ142に推力を与えるプライマリ油圧室(ただ単に油圧室とも言う)143が、可動シーブ142の外周部144と、この外周部144に接するプランジャ145とにより形成される。また、このプライマリ油圧室143の背面側に、プラマリ油圧室143の遠心油圧をバランスさせるためのバランスチャンバ146が、可動シーブ142の外周部144と、この外周部144に固定されたカバー部材147とにより形成される。すなわち、プライマリ油圧室143とバランスチャンバ146とはプランジャ145によって区画される。
セカンダリプーリ15は、セカンダリ軸150に固定された固定シーブ151と、この固定シーブ151に対向してセカンダリ軸150の長さ方向に移動自在な可動シーブ152とを有している。可動シーブ152の背面に、可動シーブ152に推力を与えるセカンダリ油圧室(ただ単に油圧室とも言う)153が、可動シーブ152の外周部154と、この外周部154に接するプランジャ155とにより形成される。
また、このセカンダリ油圧室153の背面側に、セカンダリ油圧室153の遠心油圧をバランスさせるためのバランスチャンバ156が、可動シーブ152の外周部154と、この外周部154に固定されたカバー部材157とにより形成される。すなわち、セカンダリ油圧室153とバランスチャンバ156とはプランジャ155によって区画される。
なお、図中の符号Zはセカンダリ軸150の中心線を示す。
セカンダリ油圧室153には、エンジン2によって駆動されるオイルポンプ20の吐出圧を調圧したライン圧がセカンダリプーリ軸150の回転軸回りに設けられた油路158(図1に図示)から供給される。また、プライマリ油圧室143には、ライン圧を減圧したプライマリ圧がプライマリプーリ軸140に設けられた油路(図示せず)から供給される。油圧室143に作動油圧が供給されると可動シーブ142は推力により固定シーブ141と共に駆動ベルト16を挟み込む。また、油圧室153に作動油圧が供給されると、可動シーブ152は推力により固定シーブ151と共に駆動ベルト16を挟み込む。そして、その際の摩擦力によりプライマリプーリ14とセカンダリプーリ15との間で動力伝達が行われると共に、各プーリ溝が可変に設定されることにより変速比制御が行われる。
ライン圧及びプラマリ圧は油圧制御装置(図示せず)により制御される。油圧制御装置は、例えば、車速、スロットル開度、セカンダリプーリ回転数等と、予め最適な変速パターンが記憶されているマップデータとを用いて変速比の制御目標値を設定し、変速比の制御目標値と、実プライマリプーリ回転数及び実プライマリプーリ回転数から演算される実変速比との偏差に基づいてプライマリ圧を制御する。また、油圧制御装置は、変速比とエンジントルクとに基づいて駆動ベルト16によるトルク伝達に必要なライン圧の制御目標値を設定し、センサを用いて検出した実際のライン圧と目標ライン圧との偏差に基づいて、オイルポンプ20の吐出圧を調圧する。
また、油圧制御装置は、バランスチャンバ146、156に作動油を供給して、プライマリプーリ14及びセカンダリプーリ15の回転時にプライマリ油圧室143内のオイル及びセカンダリ油圧室153内のオイルに発生する遠心油圧をバランスさせる。
以下では、セカンダリプーリ15の可動シーブ152の背面側のバランスチャンバ156にオイルを供給するオイル供給回路の説明をする。
図1に示すように、バランスチャンバ156にオイルを供給するセカンダリ軸(プーリ軸)150の油路159は、セカンダリ軸150の回転中心軸回りに形成された主油路部159aと、この主油路部159aから半径方向に延びて外周部に至る油孔部159bと、この油孔部159bが至った外周部に設けられた全周溝159cとを有している。
セカンダリ軸150の外周部に設けられたスプライン溝部150aに回転部材21がスプライン嵌合している。回転部材21は、その長さ方向両端がセカンダリ軸150の段部150bと、セカンダリ軸150に抜け止め固定されたベアリング22のインナレースとに挟まれることでセカンダリ軸150に抜け止め固定される。回転部材21の外周部は凸状に形成され、その中央突部全周に亘って歯部210が一体形成される。従って、回転部材21をセカンダリ軸150からディファレンシャル装置17に向かって駆動力を伝達する出力ギヤ150cの代わりとして用いることができる。また、セカンダリ軸150の外周部に新たに回転部材21を接続してもセカンダリ軸150の長大化が阻止される。
回転部材21は、セカンダリ軸150の全周溝159cと連通し、セカンダリ軸150の油路159からのオイルを回転部材21の内周部から外周部に供給(給排)する油路211を有している。この油路211は、回転部材21の内周部から外周部に至る油孔部211aと、この油孔部211aの両端部にそれぞれ形成された全周溝部211b、211cとを有している。内周部の全周溝部211bはセカンダリ軸150の全周溝部159aと連通し、外周溝の全周溝部211cは、図2(a)に示すようにセカンダリ軸150の中心線Z回りの円周溝として設けられ、後述するガイド部材23に設けられた油路231に連通する。
ガイド部材23は、その内周部がプランジャ155と共に回転部材21の可動シーブ側外周部212a、212bに固定され、外周部230aはプランジャ155との間に間隔Sをあけて配される。このガイド部材23の内周部から外周部230aに至るまでの中間部230bは回転部材21の半径方向に延びている。また、外周部230aはセカンダリ軸150の長さ方向に延びてその先端部(開放端部)がバランスチャンバ156内に至っている。また、このガイド部材23の外周部230aにカバー部材157の内周部が摺動可能に接する。
このガイド部材23は、回転部材21の全周溝211cと連通し、回転部材21からのオイルをバランスチャンバ156の内周部に供給する油路231を有している。油路231はセカンダリ軸150の中心線Zを中心として、放射状に切り欠き形成された切欠き油路部であり、ガイド部材23の内周部に沿って等間隔に3つ形成される(図2(a)参照)。
ガイド部材23の内周部がプランジャ155と共に回転部材21の外周部212a、212bに固定されることで、プランジャ155、回転部材21及びガイド部材23は一体化される。一体化されたプランジャ155とガイド部材23とにあっては、ガイド部材23の外周部230aとプランジャ155との間にはセカンダリ軸(プーリ軸)150の半径方向に向かった間隔Sが開けられている。この間隔Sは、ガイド部材23の外周部230aとプランジャ155との対向面間からバランスチャンバ156へオイルが供給(給排)可能とされる間隔とされる。
プランジャ155は、ガイド部材23の油路231と連通し、ガイド部材23からのオイルを前記したガイド部材23の外周部230aとプランジャ155との間の隙間Sに供給する油路155aを有している。この油路155aは、セカンダリ軸150の中心線Zを中心として、プランジャ155の内周部から半径方向に向かって等間隔に(放射状に)4つ形成された溝状の油路(油溝)である(図2(a)参照)。なお、この油路155aの個数は、任意である。また、セカンダリ油圧室153において、プランジャ155と可動シーブ152の背面側との間に、可動シーブ152に初期推力を与えるスプリング160が配される。
なお、前記した数値は一例であり、図2(b)に示すように、ガイド部材23の油路231が等間隔に3個、プランジャ155の油路155aが等間隔に5個の場合もある。また、図2(c)に示すように、ガイド部材23の油路231が等間隔に6個、プランジャ155の油路155aが等間隔に4個の場合もある。従って、ガイド部材23の油路231の個数が偶数の場合、プランジャ155の油路155aの個数は奇数、もしくは偶数とされ、また、ガイド部材23の油路231の個数が奇数の場合、プランジャ155の油路155aの個数は奇数、もしくは偶数とされる。また、ガイド部材23の油路231の油路幅はプランジャ155の油路155aの油路幅よりも狭くてもよいし、広くてもよく、任意に設定することで、ガイド部材23の油路231の個数とプランジャ155の油路155aの個数とが、前記した奇数、偶数の組合せの何れかに該当するのであれば油路(オイル供給油路)が塞がれることはない。
これによれば、ガイド部材23の油路231とプランジャ155の油路155aとの少なくとも1つが連通し、油路(オイル供給油路)が塞がれることがないので、セカンダリ軸150に対する回転部材21、ガイド部材23及びプランジャ155の固定に際し、各部材間での位置決めの必要が無く、セカンダリ軸150の油路159からバランスチャンバ156に至る油路の引き回しが成立する。
なお、プライマリプーリ14の可動シーブ142の背面側のバランスチャンバ146にオイルを供給するオイル供給油路も同様に形成される。
従って、プランジャ155、回転部材21及びガイド部材23に、セカンダリ軸150の油路159に連通し、ガイド部材23の外周部230aとプランジャ155との対向面間にオイルを供給する油路(油孔部211a、全周溝211b、全周溝211c、油路231、油路155a)が備えられることによってバランスチャンバ156にオイルを供給することが可能となる。このように、プランジャ155、回転部材21及びガイド部材23に溝状、孔状もしくは切欠き状の油路を形成することで、セカンダリ軸150に設けられた油路159からバランスチャンバ156にオイルを供給(給排)することが可能となるので、セカンダリ軸150自体を長くすることなく、高い組み立て精度を必要としないベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路が実現する。
次に、回転部材、ガイド部材及び中間部材によってベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路が形成される場合を図3〜図5を用いて説明する。
図3に示すように、バランスチャンバ156にオイルを供給するセカンダリ軸(プーリ軸)150の油路159は、セカンダリ軸150の回転中心軸回りに形成された主油路部159aと、この主油路部159aから半径方向に延びて外周部に至る油孔部159bと、この油孔部159bが至った外周部に設けられた全周溝159cとを有している。
セカンダリ軸150の外周部に設けられたスプライン溝部150aに回転部材21がスプライン嵌合している。回転部材21は、その長さ方向両端がセカンダリ軸150の段部150bと、セカンダリ軸150に抜け止め固定されたベアリング22(但し、図3中にあってはインナレースのみ図示)とに挟まれることでセカンダリ軸150に抜け止め固定される。回転部材21の外周部は凸状に形成され、その中央突部全周に亘って歯部210が一体形成される。従って、回転部材21をセカンダリ軸150からディファレンシャル装置17に向かって駆動力を伝達する出力ギヤ150cの代わりとして用いることができる。また、セカンダリ軸150の外周部に新たに回転部材21を接続してもセカンダリ軸150の長大化が阻止される。
回転部材21は、セカンダリ軸150の全周溝159cと連通し、セカンダリ軸150の油路159からのオイルを回転部材21の内周部から外周部に供給(給排)する油路211を有している。この油路211は、回転部材21の内周部から外周部に至る2つの油孔部211a(図4(a)、図5(a)参照)と、この油孔部211aの両端部にそれぞれ形成された全周溝部211b、211cとを有している。内周部の全周溝部211bはセカンダリ軸150の全周溝部159aと連通し、外周溝の全周溝部211cは、図4(a)、図5(a)に示すようにセカンダリ軸150の中心線Z回りの円周溝として設けられ、後述するガイド部材23に設けられた油路231に連通する。
なお、図4(a)、図5(a)中の矢印は、油孔部211aからのオイルが全周溝部211に流入する様子を示している。
ガイド部材23は、その内周部が回転部材21の可動シーブ側外周部212a、212bに固定され、外周部230aはプランジャ155との間に間隔Sをあけて配される。このガイド部材23の内周部から外周部230aに至るまでの中間部230bは回転部材21の半径方向に延びている。この中間部230bの一側面が回転部材21に接し、他側面が中間部材24と接する。また、外周部230aはセカンダリ軸150の長さ方向に延びてその先端部(開放端部)がバランスチャンバ156内に至っている。また、このガイド部材23の外周部230aにカバー部材157の内周部が摺動可能に接する。
このガイド部材23の中間部230bに、回転部材21の全周溝211cと連通して回転部材21からのオイルを中間部材24側に供給する油路231が形成される。油路231はセカンダリ軸150の中心線Zを中心として(セカンダリ軸回りに)不連続に設けられた(切り欠かれた)円周溝であり、この油路231は3個、(図4(b)、図5(b)参照)等間隔に形成される。この油路231の個数は任意であり、例えば4個であってもよい(図4(e)、図5(e)参照)。
なお、図4(b)、図5(b)中の矢印は、油路231内をオイルが流れる様子を示している。
中間部材24は具体的にはワッシャが用いられる。中間部材24は、その内周部240aが可動シーブ側外周部212aにガイド部材23の内周部を介して固定される。中間部材24の外周部240bはガイド部材23とプランジャ155とに挟まれることで、ガイド部材23の中間部230bとプランジャ155とを離間させる。また、この中間部材24の外周部240bの一部が外周部から内周部に向かって凹状に切り欠かれることで、ガイド部材23の油路231と間隔Sとを連通する油路241が4個、等間隔に形成される(図4(c)参照)。この油路241の油路幅は、ガイド部材23の油路231の油路幅よりも狭くてもよいし広くてもよく、任意である。また、この油路241の個数は、任意であり、例えば3個であってもよい(図5(c)参照)。
なお、図4(c)、図5(c)中の矢印は、ガイド部材23の油路231からのオイルが中間部材24の表面に沿って流れたのち油路241に向かって流れる様子を示している。
間隔Sは、前記したようにプランジャ155とガイド部材23の外周部230aとの間に設けられた隙間のことである。なお、セカンダリ油圧室153において、プランジャ155と可動シーブ152の背面側との間に、可動シーブ152に初期推力を与えるスプリング160が配される。
図4(d)、(e)、図5(d)、(e)に示すように、ガイド部材23の油路231と中間部材24の油路241との油路幅は、少なくとも1組のガイド部材23の油路231と中間部材24の油路241とが連通し、油路(オイル供給回路)が塞がれないように設定される。ガイド部材23の油路231の個数と中間部材24の油路241の個数との組合せは、図4(d)に示すように3個、4個の場合、図4(e)に示すように4個、4個の場合、図5(d)に示すように3個、3個の場合、図5(e)に示すように4個、3個の場合があるが、これに限定されるものではない。従って、ガイド部材23の油路231の個数が偶数の場合、中間部材24の油路241の個数は奇数、もしくは偶数とされ、また、ガイド部材23の油路231の個数が奇数の場合、中間部材24の油路241の個数は奇数、もしくは偶数とされる。
そして、ガイド部材23の油路231に流入したオイルは中間部材24の表面によって遮られると、その表面に沿って流れ、油路241に到達するとそこからガイド部材23の外周部230aとバランスチャンバ156との隙間Sに供給される。
なお、図4(d)、(e)、図5(d)、(e)中の矢印は、ガイド部材23の油路231に流入したオイルが油路241から隙間S(バランスチャンバ156)に向かって流れる様子を示している。
これによれば、ガイド部材23の油路231と中間部材24の油路241との少なくとも1つが連通し、油路(オイル供給油路)が塞がれることがないので、セカンダリ軸150に対する回転部材21、ガイド部材23及びプランジャ155の固定に際し、各部材間での位置決めの必要が無く、セカンダリ軸150の油路159からバランスチャンバ156に至る油路の引き回しが成立する。
なお、プライマリプーリ14の可動シーブ142の背面側のバランスチャンバ146にオイルを供給するオイル供給油路も同様に形成される。
従って、回転部材21、ガイド部材23及び中間部材24に、セカンダリ軸150の油路159に連通し、ガイド部材23の外周部230aとプランジャ155との隙間Sにオイルを供給する油路(油孔部211a、全周溝211b、全周溝211c、油路231、油路241)が備えられることによってバランスチャンバ156にオイルを供給することが可能となる。このように、回転部材21、ガイド部材23及び中間部材24に溝状、孔状もしくは切欠き状の油路を形成することで、セカンダリ軸150に設けられた油路159からバランスチャンバ156にオイルを供給(給排)することが可能となるので、セカンダリ軸150自体を長くすることなく、高い組み立て精度を必要としないベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路が実現する。
1……ベルト式無段変速機、
13……変速部、
14……プライマリプーリ、140……プライマリ軸(プーリ軸)、141……固定シーブ、142……可動シーブ、143……プライマリ油圧室(油圧室)144……可動シーブの外周部、145……プランジャ、146……バランスチャンバ、147……カバー部材、
15……セカンダリプーリ、150……セカンダリ軸(プーリ軸)、150a……スプライン溝、150b……段部、150c……出力ギヤ、151……固定シーブ、152……可動シーブ、153……セカンダリ油圧室(油圧室)、154……可動シーブの外周部、
155……プランジャ、156……バランスチャンバ、157……カバー部材、158……油路、159……油路、159a……主油路部、159b……油孔部、159c……全周溝、16……駆動ベルト、
21……回転部材、210……歯部、211……油路、211a……油孔部、211b……全周溝、211c……全周溝、212a……外周部、212b……外周部
23……ガイド部材、230a……外周部、230b……中間部、231……油路(切欠き油路部)、
24……中間部材、240a……内周部、240b……外周部、241……油路

Claims (4)

  1. 可動シーブを軸方向に向かって移動自在に支持するプーリ軸と、前記可動シーブに推力を与える油圧室と、前記油圧室に発生する遠心油圧をバランスさせるバランスチャンバと、前記油圧室と前記バランスチャンバとを区画するプランジャとを備えたベルト式無段変速機において、
    前記プーリ軸の外周部に接続されて前記プーリ軸と一体回転し、前記プーリ軸に面する内周部から外周部に至る油孔部と、前記油孔部の両端部に全周溝部とを備えた回転部材と、
    内周部が前記プランジャと共に前記回転部材の外周部に固定され、前記内周部に沿って油路部が形成され、外周部が前記プランジャとの間に間隔をあけて配されたガイド部材とを有し、
    前記回転部材の内周側に位置する前記全周溝部が前記プーリ軸に設けられた油路に連通し、前記回転部材の外周側に位置する前記全周溝部が前記ガイド部材の前記油路部に連通し、前記ガイド部材の前記外周部の端部から前記バランスチャンバにオイルを供給可能とする油路を備えていることを特徴とするベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路。
  2. 可動シーブを軸方向に向かって移動自在に支持するプーリ軸と、前記可動シーブに推力を与える油圧室と、前記油圧室に発生する遠心油圧をバランスさせるバランスチャンバと、前記油圧室と前記バランスチャンバとを区画するプランジャとを備えたベルト式無段変速機において、
    前記プーリ軸の外周部に接続されて前記プーリ軸と一体回転し、前記プーリ軸に面する内周部から外周部に至る油孔部と、前記油孔部の両端部に全周溝部とを備えた回転部材と、
    内周部が前記プランジャと共に前記回転部材の外周部に固定され、前記内周部に沿って油路部が形成され、外周部が前記プランジャとの間に間隔をあけて配されたガイド部材とを有し、
    前記回転部材の内周側に位置する前記全周溝部が前記プーリ軸に設けられた油路に連通し前記回転部材の外周側に位置する前記全周溝部が前記ガイド部材の前記油路部に連通し、前記ガイド部材の前記油路部が前記プランジャの内周部に径方向外周側に向かって形成された油路部と連通して、前記ガイド部材の前記外周部の端部から前記バランスチャンバにオイルを供給可能とする油路を備えていることを特徴とするベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路。
  3. 記ガイド部材の前記油路部が偶数個設けられている場合、前記プランジャの前記油路部は奇数個、もしくは偶数個設けられ、前記ガイド部材の前記油路部が奇数個設けられている場合、前記プランジャの前記油路部は奇数個、もしくは偶数個設けられていることを特徴とする請求項に記載のベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路。
  4. 前記プランジャと前記ガイド部材との間に配される中間部材を有し、
    前記中間部材は、外周部の一部が外周部から内周部に向かって形成される切欠き状の油路を備え、前記ガイド部材の前記油路部に連通することを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機のバランスチャンバのオイル供給回路。
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