JP5321996B1 - 戸当たり - Google Patents

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Abstract

【課題】扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片を床面より確実に突出させて戸当たり本体側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するようにすることができるとともに、戸当たり本体に金属片が吸着されることがない戸当たりを提供すること。
【解決手段】床面に固定する、ストッパ片11を揺動可能に配設した係止具本体1と、扉側に固定する、ストッパ片11の受け部21を設けた戸当たり本体2とからなり、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片11を床面より突出させて戸当たり本体2側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するように構成するとともに、戸当たり本体2に、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片11の先端を掬い上げて、床面より突出させて戸当たり本体2の受け部21に当接させるように導く掬い上げ部21aを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、床面のバリアフリー化を図るため床面からの突出高さを可及的に低くし、かつフック掛けなどの面倒な操作をなくして確実に定位置で扉を停止させ、開扉状態を保持し、さらに、あおりを防止することができるようにした戸当たりに関するものである。
この種の戸当たりとして、従来、扉側に固定し、磁石を配設した戸当たり本体と、床面に固定し、床面より突出するようにストッパ片を揺動可能に配設した係止具本体とからなり、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、磁石の励磁吸着作用によりストッパ片を床面より突出させて戸当たり本体側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するようにするとともに、ストッパ片に形成した係止部に戸当たり本体に設けた係止片を係合させることにより、開扉状態を保持し、あおりを防止することができるようにしたものが汎用されている。
特許第3553818号公報 特許第3939163号公報
ところで、上記従来の戸当たりは、戸当たり本体に配設した磁石の励磁吸着作用によりストッパ片を床面より突出させて戸当たり本体側に当接させるようにしているため、扉を開く速度が極めて速い場合には、ストッパ片が床面より突出する前に戸当たり本体がストッパ片の上を通過してしまい、戸当たりの所期の目的を達成できないという問題があった。
また、戸当たり本体に配設した磁石に他の金属片が吸着され、それを知らずに扉を開閉操作した場合に、床面に傷が付くという問題があった。
本発明は、上記従来の戸当たりの有する問題点に鑑み、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片を床面より確実に突出させて戸当たり本体側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するようにすることができるとともに、戸当たり本体に金属片が吸着されることがない戸当たりを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の戸当たりは、床面に固定する、ストッパ片を揺動可能に配設した係止具本体と、扉側に固定する、前記ストッパ片の受け部を設けた戸当たり本体とからなり、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片を床面より突出させて戸当たり本体側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するように構成した戸当たりにおいて、戸当たり本体に、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片の先端を掬い上げて、床面より突出させて戸当たり本体の受け部に当接させるように導く掬い上げ部を設けたことを特徴とする。
この場合において、ストッパ片に、係止部を形成するとともに、戸当たり本体に、前記ストッパ片に形成した係止部に係合する係止片を可動に設けることができる。
また、床面に固定した係止具本体のストッパ片の先端の高さ位置及び/又は戸当たり本体の掬い上げ部の高さ位置を調節可能にする高さ調節機構を配設することができる。
本発明の戸当たりによれば、戸当たり本体に、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片の先端を掬い上げて、床面より突出させて戸当たり本体の受け部に当接させるように導く掬い上げ部を設けるようにすることにより、扉を開く速度が極めて速い場合でも、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、掬い上げ部によりストッパ片を床面より機械的に掬い上げることによって、戸当たり本体がストッパ片の上をそのまま通過することを防止し、ストッパ片を確実に突出させて戸当たり本体の受け部に当接させ、それ以上の開扉を阻止するようにすることができる。
また、従来の戸当たりのように戸当たり本体に磁石が配設されていないため、戸当たり本体に他の金属片が吸着されることがなく、扉の開閉操作によって床面に傷が付くという問題をなくすことができる。
また、ストッパ片に、係止部を形成するとともに、戸当たり本体に、前記ストッパ片に形成した係止部に係合する係止片を可動に設けることにより、係止片をストッパ片の係止部に係合することによって戸当たり本体をストッパ片に固定することができ、扉の開扉状態を保持し、あおりを防止することができる。
また、床面に固定した係止具本体のストッパ片の先端の高さ位置及び/又は戸当たり本体の掬い上げ部の高さ位置を調節可能にする高さ調節機構を配設することにより、取付誤差や経年変化によるストッパ片の先端の高さ位置や戸当たり本体の掬い上げ部の高さ位置の変化を簡易に調節して、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、掬い上げ部によりストッパ片を床面より機械的に掬い上げることによって確実に突出させて戸当たり本体側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するようにすることができる。
本発明の戸当たりの第1実施例を示す断面図である。 同ストッパ片の変形実施例を示し、(a)は平面図、(b1)は側面図、(b2)はストッパ片の先端の高さ位置を上げた状態を示す側面図である。 本発明の戸当たりの第2実施例を示し、(a1)は側面断面図、(b1)は正面断面図、(a2)は係止片をストッパ片の係止部に係合した状態を示す側面断面図、(b2)は同正面断面図である。 同戸当たり本体を示す分解図である。
以下、本発明の戸当たりの実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の戸当たりの第1実施例を示す。
この戸当たりは、床面に固定する、ストッパ片11を揺動可能に配設した係止具本体1と、扉側に固定する、ストッパ片11の受け部21を設けた戸当たり本体2とからなり、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片11を床面より突出させて戸当たり本体2側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するように構成するとともに、戸当たり本体2に、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片11の先端を掬い上げて、床面より突出させて戸当たり本体2の受け部21に当接させるように導く掬い上げ部21aを設けるようにしている。
そして、ストッパ片11に、係止部11aを形成するとともに、戸当たり本体2に、ストッパ片11に形成した係止部11aに係合する係止片22を可動に設けるようにしている。
これにより、係止片22をストッパ片11の係止部11aに係合することによって戸当たり本体2をストッパ片11に固定することができ、扉の開扉状態を保持し、あおりを防止することができる。
本実施例において、係止部11aは、ストッパ片11に形成した貫通孔で構成し、この係止部11aに、戸当たり本体2に摺動部22aを介して可動に設けた係止片22を、操作部22bを操作することによって挿入することで係合するようにしている。
なお、係止部11a及び係止片22の形態は、これに限定されず、係合形態をとれる任意の形態を採用することができる。
本実施例において、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片11の先端を掬い上げて、床面より突出させて戸当たり本体2の受け部21に当接させるように導く掬い上げ部21aは、受け部21と一体に形成するとともに、受け部21を戸当たり本体2に高さ調節機構としてのねじ機構23を介して配設することによって、受け部21及び掬い上げ部21aの高さ位置を調節可能にしている。
これにより、取付誤差や経年変化による戸当たり本体2の受け部21及び掬い上げ部21aの高さ位置の変化を簡易に調節することができるようにしている。
ここで、受け部21及び掬い上げ部21aは、操作部21bによって回転操作されるため、断面が円形の回転対称に形成するとともに、頭部にスプライン部21cを形成し、このスプライン部21cが戸当たり本体2に形成した回転規制部2bと弾性を以て嵌合することにより、非操作時に受け部21及び掬い上げ部21aが昇降しないようにしている。
また、掬い上げ部21aは、ストッパ片11の先端を確実に掬い上げることができるように、下端外周縁をナイフエッジ状に形成するようにしている。
なお、受け部21を戸当たり本体2に高さ調節機構としては、本実施例において採用しているねじ機構23のほか、ラチェット機構等を採用することができる。
ところで、本実施例においては、高さ調節機構を戸当たり本体2に配設するようにしたが、係止具本体1のストッパ片11の先端の高さ位置を調節可能にする高さ調節機構を配設することもできる。
より具体的には、図2に示すように、係止具本体1のストッパ片11を揺動軸12を介して揺動可能に配設するとともに、ストッパ片11の下面を凸状の板バネ部材13で支持するようにし、板バネ部材13の位置を移動させることによって、ストッパ片11の先端の高さ位置を調節、より具体的には、板バネ部材13の位置を図2(b1)の位置から図2(b2)の位置に移動させることによって、ストッパ片11の先端の高さ位置が高くなるようにしている。
この戸当たりによれば、戸当たり本体2に、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片11の先端を掬い上げて、床面より突出させて戸当たり本体2の受け部21に当接させるように導く掬い上げ部21aを設けるようにすることにより、扉を開く速度が極めて速い場合でも、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、掬い上げ部21aによりストッパ片11を床面より機械的に掬い上げることによって、戸当たり本体2がストッパ片11の上をそのまま通過することを防止し、ストッパ片11を確実に突出させて戸当たり本体2の受け部21に当接させ、それ以上の開扉を阻止するようにすることができる。
また、従来の戸当たりのように戸当たり本体2に磁石が配設されていないため、戸当たり本体2に他の金属片が吸着されることがなく、扉の開閉操作によって床面に傷が付くという問題をなくすことができる。
図3〜図4に、本発明の戸当たりの第2実施例を示す。
この戸当たりは、上記第1実施例の戸当たりと同様、床面に固定する、ストッパ片11を揺動可能に配設した係止具本体1と、扉側に固定する、ストッパ片11の受け部21を設けた戸当たり本体2とからなり、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片11を床面より突出させて戸当たり本体2側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するように構成するとともに、戸当たり本体2に、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片11の先端を掬い上げて、床面より突出させて戸当たり本体2の受け部21に当接させるように導く掬い上げ部21aを設けるようにしている。
そして、ストッパ片11に、係止部11aを形成するとともに、戸当たり本体2に、ストッパ片11に形成した係止部11aに係合する係止片22を可動に設けるようにしている。
本実施例において、係止部11aは、ストッパ片11に形成した貫通孔で構成し、この係止部11aに、戸当たり本体2に摺動部22aを介して可動に設けた係止片22を、外側カバーからなる操作部22bを操作することによって挿入することで係合するようにしている。
これにより、係止片22をストッパ片11の係止部11aに係合することによって戸当たり本体2をストッパ片11に固定することができ、扉の開扉状態を保持し、あおりを防止することができる。
本実施例において、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片11の先端を掬い上げて、床面より突出させて戸当たり本体2の受け部21に当接させるように導く掬い上げ部21aは、受け部21と共に戸当たり本体2に一体に形成するようにしている。
なお、戸当たり本体2を扉に取り付けるためのねじ孔2aを上下方向に延びる長孔形状に形成することにより、戸当たり本体2の受け部21及び掬い上げ部21aの高さ位置を簡易に調節することができるようにしている。
ここで、掬い上げ部21aは、ストッパ片11の先端を確実に掬い上げることができるように、下端縁をナイフエッジ状に形成するようにしている。
なお、本実施例の戸当たりのその他の構成及び作用は、上記第1実施例の戸当たりと同様である。
以上、本発明の戸当たりについて、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の戸当たりは、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片を床面より確実に突出させて戸当たり本体側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するようにすることができるとともに、戸当たり本体に金属片が吸着されることがないことから、種々の戸当たりの用途に好適に用いることができる。
1 係止具本体
11 ストッパ片
11a 係止部
12 揺動軸
13 高さ調節機構(板バネ部材)
2 戸当たり本体
21 受け部
21a 掬い上げ部
22 係止片
23 高さ調節機構(ねじ機構)

Claims (3)

  1. 床面に固定する、ストッパ片を揺動可能に配設した係止具本体と、扉側に固定する、前記ストッパ片の受け部を設けた戸当たり本体とからなり、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片を床面より突出させて戸当たり本体側に当接させ、それ以上の開扉を阻止するように構成した戸当たりにおいて、戸当たり本体に、扉を開く際に扉が設定された位置にきたときに、ストッパ片の先端を掬い上げて、床面より突出させて戸当たり本体の受け部に当接させるように導く、下端縁をナイフエッジ状に形成した掬い上げ部を設けたことを特徴とする戸当たり。
  2. ストッパ片に、係止部を形成するとともに、戸当たり本体に、前記ストッパ片に形成した係止部に係合する係止片を可動に設けたことを特徴とする請求項1記載の戸当たり。
  3. 床面に固定した係止具本体のストッパ片の先端の高さ位置及び/又は戸当たり本体の掬い上げ部の高さ位置を調節可能にする高さ調節機構を配設したことを特徴とする請求項1又は2記載の戸当たり。
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