JP5321454B2 - 医薬錠剤の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は医薬の分野で使用される、モルヒナン化合物、またはその薬理学的に許容される酸付加塩の医薬品として有効な錠剤の製造方法に関する。
中性またはアルカリ性環境下で変質しやすい物質を配合してなる組成物に関して、その変質を抑制しうる好ましいpH環境に調整する目的で、pH調整剤としての酸性物質を配合する技術が知られており、また、中性またはアルカリ性環境下で難溶性である物質を配合してなる組成物に関して、その溶出性を向上させる好ましいpH環境に調整する目的で、pH調整剤としての酸性物質を配合する技術が知られている(特許文献1)。
国際公開第03/055525号パンフレット
定法によりpH調整剤として、酸性物質を配合した組成物は、配合方法により、経時変化にともない組成物中の中性またはアルカリ性環境下で難溶性である物質が化学的に不安定になる場合がある。このような場合、中性またはアルカリ性環境下で難溶性である物性の改善、および化学的安定性の改善を両立させる現実的な簡便な方策が切望される。
上記事情に鑑み、本発明は、一般式(I)
Figure 0005321454
[式中R炭素数4から7のシクロアルキルアルキルを表し、R、Rはそれぞれ別個にヒドロキシを表し、Y、Zは−C(=O)−を表し、−X−は環構造の一部になる炭素数の炭素鎖(ただし炭素鎖には不飽和結合が含まれている)を表し、kはを表し、R含窒素環状構造上のk個の置換基であり、k個のR のうち隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR が一緒になって無置換のベンゼン縮合環を表し、R水素を表し、R10、R11は結合して−O−を表す]で示される含窒素環状置換基を有するモルヒナン化合物〔以下、化合物(I)と略記することがある〕、またはその薬理学的に許容される酸付加塩〔以下、化合物(I)及びその薬理学的に許容される酸付加塩をまとめて化合物(I)類と略記することがある〕の医薬品として有効な錠剤の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、化合物(I)類と、特定の酸性物質とを配合してなる錠剤の製造に際して、化合物(I)類を個別に賦形剤と湿式造粒してから特定の酸性物質を配合して製造される錠剤が、化合物(I)類の溶解性を向上させるのみならず、驚くべきことに、経時変化に対する保存安定性に極めて優れることを両立しうることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕化合物(I)類と酸性物質とを配合してなる錠剤の製造法であって、酸性物質がフマル酸、マレイン酸、アジピン酸およびそれらの塩から選ばれる1種または2種以上の物質であり、酸性物質との配合前に化合物(I)類を賦形剤と共に湿式造粒することを特徴とする錠剤の製造法、
〔2〕化合物(I)類および酸性物質を、各々個別に賦形剤と湿式造粒することを特徴とする上記〔1〕記載の製造法、
〔3〕化合物(I)がN−[(5R,6R,14S)−17−(シクロプロピルメチル)−4,5−エポキシ−3,14−ジヒドロキシモルヒナン−6−イル]フタルイミドである上記〔1〕記載の製造法、
〔4〕酸性物質がフマル酸である上記〔1〕記載の製造法、
〔5〕化合物(I)類1重量部に対し、酸性物質を0.01〜500重量部配合してなる上記〔1〕記載の製造法、
〔6〕酸性物質の含有率が錠剤全体の0.001〜85%(w/w)である上記〔1〕記載の製造法、
〔7〕酸性物質の含有率が素錠の0.001〜85%(w/w)である上記〔1〕記載の製造法、
〔8〕酸性物質として、90重量%以上が粒子径355μm以下の微粉末を用いる上記〔1〕記載の製造法、
〔9〕酸性物質として、90重量%以上が粒子径250μm以下の微粉末を用いる上記〔1〕記載の製造法、
〔10〕酸性物質の粉末を配合する上記〔1〕記載の製造法、
〔11〕酸性物質の溶液または一部溶解した懸濁液を配合する上記〔1〕記載の製造法、
〔12〕上記〔1〕記載の製造法で得られる錠剤、
〔13〕化合物(I)類と、酸性物質を配合してなる錠剤であって、酸性物質がフマル酸、マレイン酸、アジピン酸およびそれらの塩から選ばれる1種または2種以上の物質であり、酸性物質との配合前に化合物(I)類を賦形剤と共に湿式造粒することを特徴とする錠剤。
〔14〕モルヒナン化合物がN−[(5R,6R,14S)−17−(シクロプロピルメチル)−4,5−エポキシ−3,14−ジヒドロキシモルヒナン−6−イル]フタルイミドである上記〔13〕記載の錠剤。
〔15〕酸性物質がフマル酸である〔14〕記載の錠剤。
本発明によれば、化合物(I)類の溶出性が向上し、製造時の変質が抑制され、また、経時変化に対する保存安定性が極めて優れた錠剤の製造方法を提供できる。
以下、本発明を詳しく説明する。
化合物(I)類としては、Y、Zは両者共に−C(=O)−を表す
は、炭素数4から7のシクロアルキルアルキルであり中でもシクロプロピルメチル、2−シクロプロピルエチル、3−シクロプロピルプロピル、4−シクロプロピルブチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルが好ましい。これらの中でも特に、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルが好ましい。 、R はそれぞれ別個にヒドロキシを表す。−X−は環構造の一部になる炭素数2の炭素鎖(ただし炭素鎖には不飽和結合が含まれている)を表す。kは2を表し、含窒素環状構造上のk個の置換基であり、k個のR のうち隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR が一緒になって無置換のベンゼン縮合環を表し、R水素を表し、R10、R11は結合して−O−を表す
本発明に用いられる化合物(I)の代表化合物として、N−(17−シクロプロピルメチル−4,5α−エポキシ−3,14−ジヒドロキシ−モルヒナン−6β−イル)−フタルイミド(即ち、N−[(5R,6R,14S)−17−(シクロプロピルメチル)−4,5−エポキシ−3,14−ジヒドロキシモルヒナン−6−イル]フタルイミド、以下、化合物Aと略記する)があげられる。化合物(I)類は、WO2004/033457号パンフレット、あるいはTetrahedron, 50, 9757, (1994).の記載に従い、製造することができるが、これらに限られるものではない。
本発明において、化合物(I)類に関して、薬理学的に許容される酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、グルタル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩等の有機カルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、カンファ−スルホン酸塩等の有機スルホン酸塩等があげられ、中でも、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩等が好ましく用いられるが、これもまたこれらに限られるものではない。
本発明の錠剤の製造法は、化合物(I)類と酸性物質とを配合してなる錠剤の製造法であって、酸性物質との配合前に化合物(I)類を賦形剤と共に湿式造粒することを特徴とする。
本発明の製造法は、(1)化合物(I)類を賦形剤と共に湿式造粒する工程、及び(2)工程(1)で得られた粒と酸性物質とを配合する工程を含む。
(1)化合物(I)類を賦形剤と共に湿式造粒する工程
湿式造粒としては、流動層造粒、転動流動層造粒、遠心転動造粒、攪拌造粒、噴霧造粒、押し出し造粒などが例示される。本発明においては、流動層造粒が好ましく、当該造粒には、常套の手段を使用すればよい。例えば、次のようにして行われる。
(i)化合物(I)類及び賦形剤を流動層造粒機内で混ぜ、または予め混ぜたこれらの混合物を流動層造粒機に投入し、流動させながら結合液を噴霧して造粒するか、または、(ii)賦形剤を流動層造粒機に投入し、流動させながら化合物(I)類を含有する結合液を噴霧して造粒する。
通常、造粒後に連続して乾燥する。さらに必要によりパワーミル等適当な解砕機を用いて整粒してもよい。
以下、工程(1)で得られた粒を主薬粒ということがある。
本明細書では、化合物(I)類を賦形剤と湿式造粒してなる造粒末(または整粒末)と、酸性物質からなる粒とを配合して調製する錠剤の製造法を、2群造粒法と定義する。
化合物(I)類の錠剤における含有量は、特に限定されないが、通常錠剤の全体に対して0.0001〜90%(w/w)である。
また、本発明の錠剤の製造に用いられる化合物(I)類としては、90重量%以上が、好ましくは850μm以下、更に好ましくは500μm以下、特に好ましくは150μm以下の粒子径を有する微粉末が好ましい。化合物(I)類の粒子径の下限は、特に限定されない。ジェットミル等の通常の乾式粉砕では、90重量%以上が十数μmであるが、このような微粉末であっても良好に用いることができる。
化合物(I)類の90重量%以上が850μm以下である場合には化合物(I)類の溶解速度が高いという点で有利である。
ここに、本明細書において、粒子径は乾式レーザー回折計(例えばマスターサイザー2000、マルバーン)によって測定した値である。
主薬粒中の化合物(I)類の含有量は、特に限定されないが、通常主薬粒に対して0.0001〜90%(w/w)である。
また、主薬粒の粒子径は、90重量%以上が、好ましくは1500μm以下、更に好ましくは1000μm以下、特に好ましくは850μm以下である。該粒子径が1500μm以下である場合には得られる錠剤の含量均一性または重量偏差の点で有利である。該粒子径の下限は、特に限定されないが、造粒前の粒子径と大差ないなど極端に細かい場合は打錠障害が起こる可能性がある。
主薬粒中に粗大粒子を含む場合は、整粒によって、好ましい粒子径に調整すればよい。該粒子径が1500μm以下のものが90%未満の場合は含量均一性または重量偏差の問題点がある場合がある。
(2)主薬粒と酸性物質とを配合する工程
本発明においては、主薬粒と酸性物質とが錠剤中に配合されていればよく、配合方法は特に限定されない。
主薬粒と酸性物質とを配合してなる本発明の錠剤は、例えば、主薬粒、酸性物質、及び任意の添加剤を、混合し、打錠機等で圧縮成形して得ることができる。また、主薬粒と任意の添加剤を含む組成物と、酸性物質と任意の添加剤を含む組成物を段階的に圧縮し、多層錠又は有核錠等とすることもできる。
本発明で用いられる「酸性物質」は、吸湿性を示さない酸性物質である。「吸湿性を示さない」とは、「吸湿平衡時の重量変化が相対湿度80%RHで5%以下」であることを示す。吸湿性は、吸湿平衡重量変化を測定することで評価できる。簡便には、所定の湿度に調整したデシケーター等で試料を吸湿した重量が平衡に達するまで保存し、第13改定日本薬局方に記載される方法で乾燥し、乾燥によって変化した重量を吸湿した水分の重量として算出する。酸性物質は、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸およびこれらの塩から選ばれる1種または2種以上の物質である
本発明の錠剤の製造法において、酸性物質の使用量は、化合物(I)類1重量部に対し、好ましくは0.001〜500重量部、更に好ましくは0.01〜500重量部、特に好ましくは0.1〜500重量部である。酸性物質が0.001重量部未満の場合には化合物(I)類の溶出性の向上が十分でないか、経時変化により溶出遅延を引き起こす可能性があり、500重量部を超えると化合物(I)類の製造時の変質抑制が十分でないか、経時変化に対する保存安定性が必ずしも極めて優れない可能性がある。
また、酸性物質の錠剤中の含有量は、特に限定されないが、好ましくは錠剤全体の0.0001〜95%(w/w)、更に好ましくは0.0001〜90%(w/w)、特に好ましくは0.001〜85%(w/w)である。
さらに、酸性物質の素錠中の含有量は、特に限定されないが、好ましくは素錠全体の0.0001〜95%(w/w)、更に好ましくは0.0001〜90%(w/w)、特に好ましくは0.001〜85%(w/w)である。
本明細書では、素錠とは打錠後に選別検査以外の特別な工程を設けずに得られる錠剤をいう。素錠がそのまま最終製品となる場合もある。
これに対して、錠剤とは素錠に選別検査以外の特別な工程を設けて得られる錠剤をいう。例えば、素錠にフィルムコートする工程を設けて製造するフィルムコーティング錠などが該当する。フィルムコートする工程以外には、プレスコートする工程、有核打錠する工程などがあげられる。
また、本発明の錠剤の製造に用いられる酸性物質としては、酸性物質の90重量%以上が、好ましくは850μm以下、より好ましくは500μm以下、さらに好ましくは355μm以下、特に好ましくは250μm以下の粒子径を有する微粉末が好ましい。粒子径の下限は、特に限定されない。ジェットミル等の通常の乾式粉砕で得られる粒子径は90重量%以上が十数μm程度であるが、このような微粉末でも良好に用いることができる。
酸性物質の90重量%以上が850μm以下である場合には酸性物質の添加効果が高く、添加量を削減できる点で有利である。
酸性物質中に粗大粒子を含む場合は、整粒によって、好ましい粒子径に調整すればよい。
主薬粒と酸性物質とを配合する際の、酸性物質の形態は特に限定されない。例えば、酸性物質を賦形剤等と共に造粒して得られた粒を用いることも、酸性物質の粉末を用いることもでき、さらには、酸性物質の溶液または一部溶解した懸濁液を用いることもできる。
酸性物質を賦形剤等と共に造粒する場合の造粒法は前記の湿式造粒以外にも、乾式造粒してもよく、晶析、噴霧造粒などしてもよい。
本発明において、賦形剤としては、例えば、乳糖、でんぷん、コーンスターチ、結晶セルロース(旭化成(株)製、アビセルPH101(商品名)等)、粉糖、グラニュー糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、L−システイン等が挙げられる。これらの賦形剤は1種又は2種以上使用できる。本発明の錠剤中の賦形剤の含有量は、好ましくは約0.1〜約99.5重量%、より好ましくは約0.1〜約99重量%、とりわけ好ましくは約0.1〜約98重量%である。
2群造粒法では、主薬粒と、酸性物質からなる粒とを、混合せずに、二層錠、三層錠などの多層錠、あるいは、有核錠、プレスコーティング錠として成錠することができる。
一方、2群造粒法では、主薬粒と、酸性物質からなる粒とを、混合して、二種の粒を一定距離群分けした形となる(すなわち、主薬粒と酸性物質からなる粒とが、相互に接触しないようにして錠剤中に含有される状態を意味する)群分け錠として成錠することができる。
本発明の錠剤には、後述のように任意の添加剤を含有させることができる。ただし、上記群分け錠において滑沢剤を用いる場合では、通常、滑沢剤は混合時間を過剰に長く設定すると、得られる錠剤の硬度が使用に耐えうるには不十分となる、あるいは、得られる錠剤の溶出が頭打ちするおそれがある。このため、通常、滑沢剤以外の任意の添加剤、主薬粒、酸性物質からなる粒を先に混合し、十分混合できてから滑沢剤を添加して短時間の混合を行って混合工程を終了する。本明細書では、滑沢剤以外の混合を一次混合、滑沢剤を添加する混合を二次混合と定義する。一次混合が短時間で終了する場合は、一次混合と二次混合を同時に行ってもよい。
2群造粒法は、(1)主薬粒、および酸性物質を賦形剤と湿式造粒してなる造粒物(または整粒物)を混合する製造法、(2)主薬粒、および適当な粒度の酸性物質粒を混合する製造法等が挙げられる。
一次混合工程では、混合均一性の観点から、主薬粒、および酸性物質からなる粒の混合比は、特に限定されないが、好ましくは、重量比1:30〜1:0.00001である。より好ましくは、重量比1:20〜1:0.00001である。特に好ましくは、重量比1:10〜1:0.00001である。この範囲外の場合は、均一に混合できるまでの混合時間に長時間を要し、成錠工程で偏析する可能性が高くなる。本明細書での混合均一性(あるいは単に均一性)とは化合物(I)類の均一性のことをいう。均一性は、日本薬局方などの公定書で定められる含量均一性に準じる。
上記と同様に、混合均一性の観点から、主薬粒、および酸性物質からなる粒のかさ密度(mL/g)比は、特に限定されないが、好ましくは、1:4〜1:0.25である。より好ましくは、1:3〜1:0.3である。特に好ましくは、1:2〜1:0.5である。この範囲外の場合は、均一に混合できるまで長時間を要し、成錠工程で偏析する可能性が高くなる。ただし、酸性物質からなる粒の添加量が少量の場合は、この範囲外でも問題ない場合がある。本明細書でのかさ密度とは、造粒物あるいは整粒物の体積(mL)を重量(g)で除したものである。
上記と同様に、一次混合工程では、混合均一性の観点から、主薬粒、および酸性物質からなる粒の粒度分布は、特に限定されないが、好ましくは、各同一粒度の重量%が±100%以内であり、さらに好ましくは、各同一粒度の重量%が±70%以内であり、特に好ましくは、各同一粒度の重量%が±50%以内である。同程度でないと均一に混合できるまで長時間を要し、成錠工程で偏析する可能性が高くなる。ただし、同一粒度の重量%が相対的に低い場合、および酸性物質からなる粒の添加量が少量の場合は、この範囲外でも問題ない場合がある。
上記と同様に、一次混合工程では、混合均一性の観点から、主薬粒の粒度別含量が、特に限定されないが、好ましくは、各粒度の含量が主薬粒の含量±100%以内であり、さらに好ましくは、各粒度の含量が主薬粒の含量±50%以内であり、特に好ましくは、各粒度の含量が主薬粒の含量±20%以内である。同程度でないと均一に混合できるまで長時間を要し、成錠工程で偏析する可能性が高くなる。ただし、分画した各粒度の重量が相対的に低い場合、および酸性物質からなる粒の添加量が少量の場合は、この範囲外でも問題ない場合がある。
本発明においては、前述の賦形剤の他、必要に応じて医薬上許容される添加剤(例えば、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、遮光剤、香料、矯味剤等)を含有させてもよい。
上記結合剤としては、例えば、蔗糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン等が挙げられる。これら結合剤は1種又は2種以上を組み合せて使用でき、本発明の錠剤中の結合剤の含有量は、好ましくは約0.01〜約30重量%、より好ましくは約0.03〜約10重量%である。
また、上記崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム(例えば、アクジゾル)、クロスリンクドインソルブルポリビニルピロリドン(例えば、BASF社製、コリドンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファ化でんぷん、カルメロース(例えば五徳薬品(株)、NS−300)、カルメロースナトリウム(例えば五徳薬品(株)、ECG−505等)、腸溶性ポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルセルロース等)、水不溶性ポリマー(例えば、アミノアルキルメタアクリレートコポリマー、メタクリル酸コポリマー等)等が挙げられ、これら崩壊剤は1種又は2種以上を組み合せて使用でき、本発明の錠剤中の崩壊剤の含有量は、好ましくは約0.1〜約10重量%、より好ましくは約0.5〜約7重量%である。
また、上記滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が挙げられ、また、上記着色剤としては、例えば、タール色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン類が挙げられる。
また、上記コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、セルロースエチルエステル、ワックス、腸溶性ポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルセルロース等)、水不溶性ポリマー(例えば、アミノアルキルメタアクリレートコポリマー、メタクリル酸コポリマー等)等が挙げられる。必要に応じて、ポリエチレングリコール、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、トリアセチン、クエン酸トリエチル等の可塑剤、安定化剤等を用いてもよい。また、コーティング物質の量はコア(素錠)に対して約0.01〜約100重量%が好ましく、約0.1〜約80重量%がより好ましく、約2〜約50重量%が最も好ましい。さらに、着色剤、遮光剤などを配合することが好ましい。上記着色剤および遮光剤としては、例えば、タール色素、カラメル、ベンガラ、黄ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン類等が挙げられる。
フィルムコーティング操作には通常、パンコーティング装置などが使用される。フィルムコーティング錠としては、円形錠剤をフィルムコーティングしたものやオーバル型錠剤をフィルムコーティングしたもの、オブロング型錠剤をフィルムコーティングしたものが挙げられる。
フィルムコーティング液を噴霧する時の製品(錠剤)温度は通常約10℃〜100℃にコントロールするが、約30℃〜80℃にコントロールすることがより好ましく、約35℃〜60℃にコントロールすることがさらに好ましい。
その他、安定化剤、香料、甘味料、矯味剤、防腐剤、抗酸化剤、遮光剤等の製剤添加物を含有させてもよい。
本発明の製造法で得られる錠剤の剤形は、例えば、円形または楕円形等の錠剤の素錠、およびその被覆錠剤などの錠剤が挙げられる。二種類以上の顆粒を混合して成錠した群分け錠、二層錠、三層錠などの多層錠、有核錠、プレスコーティング錠などでもよい。
なお、適当な放出制御機能を付与することによって徐放性を付与する(徐放剤にする)こともできる。フィルムコーティング錠にする場合であって、フィルム組成に放出制御機能を付与してもよい。フィルム組成に放出制御機能を付与せずとも、ワックスマトリックス錠、あるいは水溶性マトリックス錠等の手法で素錠自身に放出制御機能を付与してもよい。
本発明の錠剤は、特に徐放剤で求められる長時間に渡る吸収の確保に好適である。つまり、特に難溶性物質は上部消化管に比較して相対的に水分が少なくなる下部消化管において、溶解している量が減少し、吸収が低下しやすいので、該難溶性である物質の徐放化には、本発明の錠剤が有効となる。
本発明で用いられる化合物(I)類および酸性物質の濡れ性が悪い場合には、濡れ性改善のために、製剤的工夫をしてもよい。例えば、濡れ性改善剤を配合してもよく、表面改質をしてもよい。
濡れ性改善剤は、濡れ性を改善させ得るものであれば、特に制限なく使用できる。例えば、ノニオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルカノールアミド等)、両性界面活性剤(アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アミドアミノ酸塩、アルキルイミノジ酢酸塩等)、アニオン性界面活性剤(例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アシルメチルタウリン塩、アシルグルタミン酸塩、アシルグリシン塩、アシルザルコシン塩、アシルイセチオン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテル硫酸エステル塩、アルキル燐酸エステル塩等)、カチオン性界面活性剤(例えば、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等)、胆汁酸及びその塩、石鹸及び脂肪酸、並びにそれらの塩、油、グリセリン脂肪酸エステル、エナミン、キレート化剤、フェノチアジン、カルニチン又はペプチドの脂肪酸誘導体、アゾン、コンカナバリンA、マレイン酸ジエチル及びジエチルエトキシメチレンマロネートからなる群より選ばれる物質、メイラード反応の生成物、ポリマー(例えば、ブロックコポリマー及び生分解性ポリマー、キトサン及びキトサン誘導体)である。これらの中でも、界面活性剤(両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤)、親水性高分子、シクロデキストリン誘導体、コール酸誘導体等が好ましく、界面活性剤が特に好ましい。また、界面活性剤の中では、アニオン性界面活性剤が好ましく、長鎖アルキル(好ましくは炭素数が10〜20)硫酸塩がより好ましく、ラウリル硫酸ナトリウムが最も好ましい。なお、ここでのラウリル硫酸ナトリウムは単一物である。本発明において、濡れ性改善剤は1種であっても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
濡れ性改善剤の配合方法は、粉体として添加配合してもよいし、濡れ性を改善する目的物質と濡れ性改善剤を適当な溶媒に溶解またはどちらかが一部溶解した懸濁液を添加する工程を経てもよい。この場合、結果的に表面改質となる場合がある。適当な溶媒は、溶媒が残留した場合の安全性および安定性に留意が必要で、通常は水が最も好ましいが、有機溶媒、油、加熱溶融した、例えばワックス等の有機液体も使用でき、また、水にこれらの有機液体を混合した混合液であってもよい。
濡れ性を改善する目的物質と濡れ性改善剤を適当な溶媒に溶解またはどちらかが一部溶解した懸濁液を添加する工程を経る場合で、乾燥する場合は、噴霧乾燥、凍結乾燥、真空乾燥等によって粉末化して、粉末状の固体組成物にして使用することができる。粉末化の際、必要であれば、凝集防止剤、帯電防止剤等を添加してもよく、該凝集防止剤としては、例えば、タルク、トウモロコシデンプン、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等の固結防止剤、乳糖等の糖類、マンニトール、およびトレハロース等の糖アルコール等が挙げられる。また、帯電防止剤としては、例えば、タルク、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
上記乾燥工程を、流動層造粒、転動流動造粒および遠心転動造粒などの工程と兼用することも可能である。濡れ性を改善する目的物質と濡れ性改善剤を適当な溶媒に溶解またはどちらかが一部溶解した懸濁液を、結合剤液として直接噴霧し造粒物として得ることも可能である。この場合、必要であれば新たに結合剤を添加してもよい。単に攪拌造粒時、または押し出し造粒時に添加してもよい。
上記の粉末化は、上記の噴霧乾燥、凍結乾燥、真空乾燥等の他、該溶媒として加熱溶融したワックス等を使用し、当該ワックス中に溶解または一部溶解した懸濁分散した液状の組成物を常温に戻すことで固化させ、該固化物を粉砕する方法でも可能である。また、この工程で得られた粉砕懸濁液に新たに加熱溶融したワックス等を添加し、常温に戻すことで固化させ、該固化物を粉砕する方法でも可能である。
濡れ性改善剤の配合割合は、特に限定されないが、「濡れ性を改善する目的物質」1重量部に対し、濡れ性改善剤を好ましくは0.00001〜100重量部、更に好ましくは0.00001〜10重量部、特に好ましくは0.0001〜5重量部配合する。
濡れ性を改善する目的物質と濡れ性改善剤を適当な溶媒に溶解またはどちらかが一部溶解した懸濁液として使用する場合は、その液体中での固形分濃度は、特に限定されないが、0.01〜1000%(wt/wt)であるのが好ましく、0.1〜500%(wt/wt)であるのがより好ましく、1〜100%(wt/wt)であるのが最も好ましい。ここでの、固形分濃度とは、溶液または懸濁液中に含まれる該濡れ性を改善する目的物質と濡れ性改善剤の重量の和を液体の重量で除すことで算出される。
濡れ性改善剤の配合以外の濡れ性改善法としての表面改質の例として、例えば、濡れ性を改善する目的物質と濡れ性改善剤を、タンブラー混合機などで混合し表面にコーティングする方法、ローラーコンパクターなどの乾式造粒機で乾式造粒する方法、流動層造粒、転動流動造粒および遠心転動造粒機など湿式造粒機で湿式造粒する方法などが挙げられる。
以下、比較例、実施例及び実験例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
比較例1−1
化合物A(26.6 g)、D-マンニトール(318.1 g)、結晶セルロース(42.6 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(255.3 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
主薬粒(380.1 g)に対し、クロスカルメロースナトリウム(20.2 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(4.0 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径7.5 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量160 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 10 mg、D-マンニトール 119.6 mg、結晶セルロース 16 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 4.8 mg、クロスカルメロースナトリウム 8 mg、ステアリン酸マグネシウム 1.6 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 5.8 mg、マクロゴール6000 1.4 mg、酸化チタン 0.6 mg、三二酸化鉄 0.2 mgを含有するフィルム錠を得た。
比較例1−2
化合物A(19.9 g)、D-マンニトール(178.7 g)、結晶セルロース(31.9 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)およびフマル酸(59.8 g)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(191.5 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
主薬粒(270 g)に対し、クロスカルメロースナトリウム(14.4 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(2.9 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径7.5 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量160 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 10 mg、D-マンニトール 89.6 mg、結晶セルロース 16 mg、フマル酸 30 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 4.8 mg、クロスカルメロースナトリウム 8 mg、ステアリン酸マグネシウム 1.6 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 5.8 mg、マクロゴール6000 1.4 mg、酸化チタン 0.6 mg、三二酸化鉄 0.2 mgを含有するフィルム錠を得た。
比較例2
D-マンニトール(515.7 g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(385.7 g、日本曹達、グレードL)に化合物A(0.714g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
主薬粒(400 g)に対し、クロスカルメロースナトリウム(22.4 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(6.2 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.1 mg、D-マンニトール 72.2 mg、結晶セルロース 9 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム 0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.2 mg、マクロゴール6000 0.5 mg、酸化チタン 0.25 mg、三二酸化鉄 0.05 mgを含有するフィルム錠を得た。
比較例3
D-マンニトール(505 g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)、フマル酸(10.7g)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(385.7 g、日本曹達、グレードL)に化合物A(0.714g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
主薬粒(150 g)に対し、クロスカルメロースナトリウム(8.4 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(1.6 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.1 mg、D-マンニトール 72.2 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム 0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.2 mg、マクロゴール6000 0.5 mg、酸化チタン 0.25 mg、三二酸化鉄 0.05 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例1
D-マンニトール(514.3g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(371.4 g、日本曹達、グレードL)に化合物A(2.857g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
D-マンニトール(501.9g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)、フマル酸(14.3g)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(390.5 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過してフマル酸粒とした。
主薬粒(84 g)に対し、フマル酸粒(252g)、クロスカルメロースナトリウム(20.4 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(3.6 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.1 mg、D-マンニトール 70.7 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム 0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.2 mg、マクロゴール6000 0.5 mg、酸化チタン 0.25 mg、三二酸化鉄 0.05 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例2
D-マンニトール(515.7g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(385.7 g、日本曹達、グレードL)に化合物A(0.714g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
主薬粒(250 g)に対し、フマル酸(4.5g)、クロスカルメロースナトリウム(15.2 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(2.7 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量91.5 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.1 mg、D-マンニトール 72.2 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム 0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.2 mg、マクロゴール6000 0.5 mg、酸化チタン 0.25 mg、三二酸化鉄 0.05 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例3
D-マンニトール(511.4g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(371.4 g、日本曹達、グレードL)に化合物A(5.714g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
D-マンニトール(501.9g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)、フマル酸(14.3g)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(390.5 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過してフマル酸粒とした。
主薬粒(84 g)に対し、フマル酸粒(252g)、クロスカルメロースナトリウム(20.4 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(3.6 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.2 mg、D-マンニトール 70.6 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム 0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.2 mg、マクロゴール6000 0.5 mg、酸化チタン 0.25 mg、三二酸化鉄 0.05 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例4
D-マンニトール(508.6g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(371.4 g、日本曹達、グレードL)に化合物A(8.571g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
D-マンニトール(501.9g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)、フマル酸(14.3g)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(390.5 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過してフマル酸粒とした。
主薬粒(84 g)に対し、フマル酸粒(252g)、クロスカルメロースナトリウム(20.4 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(3.6 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.3 mg、D-マンニトール 70.5 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.2 mg、マクロゴール6000 0.5 mg、酸化チタン 0.25 mg、三二酸化鉄 0.05 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例5
D-マンニトール(502.9g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(371.4 g、日本曹達、グレードL)に化合物A(14.286g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
D-マンニトール(501.9g)、結晶セルロース(64.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)、フマル酸(14.3g)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(390.5 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過してフマル酸粒とした。
主薬粒(84 g)に対し、フマル酸粒(252g)、クロスカルメロースナトリウム(20.4 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(3.6 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.5 mg、D-マンニトール 70.3 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.2 mg、マクロゴール6000 0.5 mg、酸化チタン 0.25 mg、三二酸化鉄 0.05 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例6
化合物A(45.0 g)、D-マンニトール(463.7 g)、結晶セルロース(72.0 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(386.8 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
一方、フマル酸(352.9 g)、結晶セルロース(35.3 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(235.3 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過してフマル酸粒とした。
主薬粒(250.1 g)に対し、フマル酸粒(31.9 g)、クロスカルメロースナトリウム(15.0 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(3.0 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径7.5 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量160 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 10 mg、D-マンニトール 103.1 mg、結晶セルロース 17.5 mg、フマル酸 15 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 4.8 mg、クロスカルメロースナトリウム 8 mg、ステアリン酸マグネシウム 1.6 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 5.8 mg、マクロゴール6000 1.4 mg、酸化チタン 0.6 mg、三二酸化鉄 0.2 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例7
化合物A(45.0 g)、D-マンニトール(463.7 g)、結晶セルロース(72.0 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(386.8 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
一方、フマル酸(352.9 g)、コーンスターチ(35.3 g、日本コーンスターチ)を均一に混合後、流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(235.3 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過してフマル酸粒とした。
主薬粒(250.1 g)に対し、フマル酸粒(31.9 g)、クロスカルメロースナトリウム(15.0 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(3.0 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径7.5 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量160 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 10 mg、D-マンニトール 103.1 mg、結晶セルロース 16 mg、コーンスターチ 1.5 mg、フマル酸 15 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 4.8 mg、クロスカルメロースナトリウム 8 mg、ステアリン酸マグネシウム 1.6 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 5.8 mg、マクロゴール6000 1.4 mg、酸化チタン 0.6 mg、三二酸化鉄 0.2 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例8
化合物A(45.0 g)、D-マンニトール(463.7 g)、結晶セルロース(72.0 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(386.8 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
一方、フマル酸(352.9 g)、重質化低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(35.3 g、信越化学、LH-B1)を均一に混合後、流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、10%(wt./v)のポリビニルピロリドン水溶液(117.6 g、BASF武田、コリドン25)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過してフマル酸粒とした。
主薬粒(250.1 g)に対し、フマル酸粒(31.9 g)、クロスカルメロースナトリウム(15.0 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(3.0 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径7.5 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量160 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 10 mg、D-マンニトール 103.1 mg、結晶セルロース 16 mg、重質化低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 1.5 mg、フマル酸 15 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 4.3 mg、ポリビニルピロリドン 0.5 mg、クロスカルメロースナトリウム 8 mg、ステアリン酸マグネシウム 1.6 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 5.8 mg、マクロゴール6000 1.4 mg、酸化チタン 0.6 mg、三二酸化鉄 0.2 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例9
化合物A(45.0 g)、D-マンニトール(463.7 g)、結晶セルロース(72.0 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、目開き850 μmの篩でし過し、再度均一に混合した。この混合末を流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(386.8 g、日本曹達、グレードL)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過して主薬粒とした。
一方、フマル酸(352.9 g)、コーンスターチ(35.3 g、日本コーンスターチ)を均一に混合後、流動層造粒乾燥機(パウレック、LAB-1)に投入し、流動させながら、5%(wt./v)のヒドロキシプロピルセルロース水溶液(235.3 g、日本曹達、HPC、グレードSLT)を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物を目開き850 μmの篩でし過してフマル酸粒とした。
主薬粒(250.1 g)に対し、フマル酸粒(31.9 g)、クロスカルメロースナトリウム(15.0 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(3.0 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径7.5 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し錠剤重量160 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機(ハイコーター、フロイント産業)に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 10 mg、D-マンニトール 103.1 mg、結晶セルロース 16 mg、重質化低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 1.5 mg、フマル酸 15 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 4.3 mg、ポリビニルピロリドン 0.5 mg、クロスカルメロースナトリウム 8 mg、ステアリン酸マグネシウム 1.6 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 5.8 mg、マクロゴール6000 1.4 mg、酸化チタン 0.6 mg、三二酸化鉄 0.2 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例10
D-マンニトール(4320 g)、結晶セルロース(540 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を流動層造粒乾燥機に投入し、流動させながら、ヒドロキシプロピルセルロース(156 g、日本曹達、グレードL)を精製水(2592g)溶解した液に化合物A(24g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物をパワーミル(目開き1.5 mm)で整粒して主薬粒とした。
一方、フマル酸(120 g)、D-マンニトール(4216 g)、結晶セルロース(540 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、流動層造粒乾燥機に投入し、流動させながら、ヒドロキシプロピルセルロース(164 g、日本曹達、グレードL)を精製水(2736g)溶解した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物をパワーミル(目開き1.5 mm)で整粒してフマル酸粒とした。
主薬粒(1365 g)に対し、フマル酸粒(4095 g)、クロスカルメロースナトリウム(331.5 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(58.5 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し、錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.1 mg、D-マンニトール 70.7 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム 0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.196 mg、マクロゴール6000 0.48 mg、酸化チタン 0.3 mg、三二酸化鉄 0.012 mg、黄色三二酸化鉄0.012 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例11
D-マンニトール(4295 g)、結晶セルロース(540 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を流動層造粒乾燥機に投入し、流動させながら、ヒドロキシプロピルセルロース(156 g、日本曹達、グレードL)を精製水(2592g)溶解した液に化合物A(48g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物をパワーミル(目開き1.5 mm)で整粒して主薬粒とした。
一方、フマル酸(120 g)、D-マンニトール(4216 g)、結晶セルロース(540 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、流動層造粒乾燥機に投入し、流動させながら、ヒドロキシプロピルセルロース(164 g、日本曹達、グレードL)を精製水(2736g)溶解した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物をパワーミル(目開き1.5 mm)で整粒してフマル酸粒とした。
主薬粒(1365 g)に対し、フマル酸粒(4095 g)、クロスカルメロースナトリウム(331.5 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(58.5 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し、錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.2 mg、D-マンニトール 70.6 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム 0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.196 mg、マクロゴール6000 0.48 mg、酸化チタン 0.3 mg、三二酸化鉄 0.012 mg、黄色三二酸化鉄0.012 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例12
D-マンニトール(4271 g)、結晶セルロース(540 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を流動層造粒乾燥機に投入し、流動させながら、ヒドロキシプロピルセルロース(156 g、日本曹達、グレードL)を精製水(2592g)溶解した液に化合物A(72g)を分散した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物をパワーミル(目開き1.5 mm)で整粒して主薬粒とした。
一方、フマル酸(120 g)、D-マンニトール(4216 g)、結晶セルロース(540 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を均一に混合後、流動層造粒乾燥機に投入し、流動させながら、ヒドロキシプロピルセルロース(164 g、日本曹達、グレードL)を精製水(2736g)溶解した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物をパワーミル(目開き1.5 mm)で整粒してフマル酸粒とした。
主薬粒(1365 g)に対し、フマル酸粒(4095 g)、クロスカルメロースナトリウム(331.5 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(58.5 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し、錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.3 mg、D-マンニトール 70.5 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 5.1 mg、ステアリン酸マグネシウム 0.9 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.196 mg、マクロゴール6000 0.48 mg、酸化チタン 0.3 mg、三二酸化鉄 0.012 mg、黄色三二酸化鉄0.012 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例13
化合物A(21 g)、D-マンニトール(4935 g)、結晶セルロース(630 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を流動層造粒乾燥機に投入し、流動させながら、ヒドロキシプロピルセルロース(189 g、日本曹達、グレードL)を精製水(2961 g)溶解した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物をパワーミル(目開き1.5 mm)で整粒して主薬粒とした。
主薬粒(5198 g)に対し、フマル酸(94.5 g)、クロスカルメロースナトリウム(296.1 g、Ac-Di-Sol)、ステアリン酸マグネシウム(81.9 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し、錠剤重量90 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.3 mg、D-マンニトール 70.5 mg、結晶セルロース 9 mg、フマル酸 1.5 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、クロスカルメロースナトリウム 4.7 mg、ステアリン酸マグネシウム 1.3 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.196 mg、マクロゴール6000 0.48 mg、酸化チタン 0.3 mg、三二酸化鉄 0.012 mg、黄色三二酸化鉄0.012 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例14
化合物A(21 g)、D-マンニトール(4935 g)、結晶セルロース(630 g、旭化成、セオラス、グレードPH101)を流動層造粒乾燥機に投入し、流動させながら、ヒドロキシプロピルセルロース(189 g、日本曹達、グレードL)を精製水(2961 g)溶解した液を噴霧して造粒および乾燥し造粒末を得た。得られた造粒物をパワーミル(目開き1.5 mm)で整粒して主薬粒とした。
主薬粒(5198 g)に対し、カルボキシメチルセルロース(296.1 g、NS-300)、ステアリン酸マグネシウム(81.9 g、太平化学産業)を添加混合して打錠用顆粒とした。得られた顆粒を打錠機で直径6.0 mmの丸型の臼杵を用いて打錠し、錠剤重量88.5 mgの素錠を得た。得られた素錠をフィルムコーティング機に投入し、酸化チタン、マクロゴール6000(三洋化成)、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学、TC-5、グレードRW)を溶解または分散した液を噴霧し、1錠当たり化合物A 0.3 mg、D-マンニトール 70.5 mg、結晶セルロース 9 mg、ヒドロキシプロピルセルロース 2.7 mg、カルボキシメチルセルロース 4.7 mg、ステアリン酸マグネシウム 1.3 mg、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.196 mg、マクロゴール6000 0.48 mg、酸化チタン 0.3 mg、三二酸化鉄 0.012 mg、黄色三二酸化鉄0.012 mgを含有するフィルム錠を得た。
実施例で使用した化合物AはSK-ジェット・オー・ミル(JOM-0101、セイシン企業)にて粉砕したものを使用し、乾式レーザー回折計(マスターサイザー2000、マルバーン)で測定した粉砕後の化合物Aの粒度は、D10: 1.4 μm、D50: 5.6 μm、D90: 12.0 μmであった。
また、実施例で使用したフマル酸の粒度は、D10: 22 μm、D50: 80 μm、D90: 150 μm、であった。
実験例1(比容、粒度分布)
比容は、主薬粒、およびフマル酸粒を各50 g秤とり、体積をメスシリンダーで測定した。
粒度分布は、主薬粒、およびフマル酸粒を各50 g秤とり、標準篩を用いて、分級して重量を測定した。
Figure 0005321454
表1に、実施例1の主薬粒(整粒末)、およびフマル酸粒(整粒末)の比容、および粒度分布を示した。
Figure 0005321454
Figure 0005321454
Figure 0005321454
表2、3に実施例10、11、および12の主薬粒およびフマル酸粒の比容、粒度分布を示した。表4に、実施例10、11、および12の主薬粒の粒度別含量を示した。
実験例2(溶出試験)
溶出試験は、第14改正日本薬局方に準拠したパドル法、パドル回転数:50, 100, 250回転/分、試験液温:37℃、試験液:第14改正日本薬局方崩壊試験液第2液で実施した。試験開始5、30、60分後の試験液3 mLをファインフィルター(富山産業製、F-72)を通して採取し、シリンジフィルター(日本ポール社製、アクロディスクLC25、PVDF、孔径0.45 μm)を用い最初の濾液2 mLを除き、残りの濾液中の化合物A濃度をHPLCで測定し溶出率に換算した。
(HPLC測定条件)
1)カラム商品名:YMC-Pack Pro C18(YMC社製)
充填材粒子径:5 μm.
カラムサイズ:3.0 mmφ×50 mm.
2)溶離液:20 mM KH2PO4/MeCN=8/2(v/v).
3)波長:UV 221 nm.
4)流速:0.7 mL/min.
5)注入サイクル:8 min.
6)注入量:50 μL.
Figure 0005321454
Figure 0005321454
フマル酸を添加しない比較例1−1の溶出率は、パドル回転数に関わらず、溶出試験開始30-60分で、80%程度で頭打ちとなっている(表5)。一方、フマル酸を添加した比較例1−2は、溶出率が向上し良好な溶出プロファイルとなっている(表6)。
このことから、至適量のフマル酸を添加すると、溶出性が速やかになり、溶出率も向上し、良好な溶出プロファイルとすることができる。
実験例3(保存安定性:類縁物質量)
保存条件: 40℃/33%RH開栓、保存期間:1箇月で行った。生成した類縁物質量の定量方法は、フィルム錠5錠に抽出液250mLを添加し、振とうして錠剤を崩壊させ、超音波を照射した液を、シリンジフィルター(日本ポール社製、アクロディスクLC25、PVDF、孔径0.45 μm)を用い最初の濾液2 mLを除き、残りの濾液中の類縁物質濃度をHPLCで測定し溶出率に換算した。
抽出液:50 mM KH2PO4 (pH2)/MeCN=8/2(v/v).
(HPLC測定条件)
1)カラム商品名:YMC-Pack Pro C18(YMC社製)
充填材粒子径:5 μm.
カラムサイズ:3.0 mmφ×250 mm.
2)溶離液A:50 mM KH2PO4/MeCN=97.5/2.5(v/v).
溶離液B:50 mM KH2PO4/MeCN=40/60(v/v).
グラジエント条件:溶離液B組成
0-20 min.:0%
20-65 min.:0-70%
65-75 min.: 70-100%
75-90 min.:0%
3)カラム温度:40℃
4)波長:UV 210 nm.
5)流速:0.5 mL/min.
6)注入サイクル:90 min.
7)注入量:50 μL.
Figure 0005321454
表7に示したように、フマル酸を添加しない比較例2、およびフマル酸を添加する比較例3を比較すると、総類縁物質量が0.50%から0.77%に増加した。相対保持時間(RRT)で区別した個々の類縁物質で比較すると、特にRRT0.92の類縁物質が0.04%から0.16%に増加した。
このことから、単にフマル酸を添加すると保存安定性が悪化することがわかった。
しかし、化合物A、およびフマル酸を分離して配合した実施例1は、フマル酸を添加しない比較例2と同等の安定性が得られた。
このことから、フマル酸を分離して配合すると保存安定性の悪化を抑制できることが明らかとなった。
Figure 0005321454
前節で、化合物A、およびフマル酸を分離して配合すると、保存安定性の悪化を抑制できることが明らかとなったが、本来の目的の溶出プロファイルの改善が達成されているか、実験した。
表8に示したように、フマル酸を分離して配合した各用量の製剤は、単にフマル酸を添加した比較例3と同等の良好な溶出プロファイルを得ることができた。
従って、至適量のフマル酸を分離して配合することにより、溶出プロファイルの改善、および保存安定性の悪化抑制の両立が可能であった。
実験例4(保存安定性:溶出試験)
保存条件: 40℃/33%RH開栓、および40℃/75%RH開栓、保存期間:2箇月で行った。実験例2の方法で、試験液のみpH6.0のリン酸緩衝液を使用した。
Figure 0005321454
Figure 0005321454
表9、および表10に溶出プロファイルを指標とする保存安定性を評価した。実施例1、および5において溶出プロファイルは保存後も変化せず良好であった。
本出願は、日本で出願された特願2007−134421を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。

Claims (15)

  1. 下記一般式(I)で表されるモルヒナン化合物またはその薬理学的に許容される酸付加塩と、酸性物質とを配合してなる錠剤の製造法であって、酸性物質がフマル酸、マレイン酸、アジピン酸およびそれらの塩から選ばれる1種または2種以上の物質であり、酸性物質との配合前にモルヒナン化合物またはその薬理学的に許容される酸付加塩を賦形剤と共に湿式造粒することを特徴とする錠剤の製造法。
    一般式(I)
    Figure 0005321454
    [式中R炭素数4から7のシクロアルキルアルキルを表し、R、Rはそれぞれ別個にヒドロキシを表し、Y、Zは−C(=O)−を表し、−X−は環構造の一部になる炭素数の炭素鎖(ただし炭素鎖には不飽和結合が含まれている)を表し、kはを表し、R含窒素環状構造上のk個の置換基であり、k個のR のうち隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR が一緒になって無置換のベンゼン縮合環を表し、R水素を表し、R10、R11は結合して−O−を表す]
  2. モルヒナン化合物またはその薬理学的に許容される酸付加塩、および酸性物質を、各々個別に賦形剤と湿式造粒することを特徴とする請求項1記載の製造法。
  3. モルヒナン化合物がN−[(5R,6R,14S)−17−(シクロプロピルメチル)−4,5−エポキシ−3,14−ジヒドロキシモルヒナン−6−イル]フタルイミドである請求項1記載の製造法。
  4. 酸性物質がフマル酸である請求項1記載の製造法。
  5. モルヒナン化合物またはその薬理学的に許容される酸付加塩1重量部に対し、酸性物質を0.01〜500重量部配合してなる請求項1記載の製造法。
  6. 酸性物質の含有率が錠剤全体の0.001〜85%(w/w)である請求項1記載の製造法。
  7. 酸性物質の含有率が素錠の0.001〜85%(w/w)である請求項1記載の製造法。
  8. 酸性物質として、90重量%以上が粒子径355μm以下の微粉末を用いる請求項1記載の製造法。
  9. 酸性物質として、90重量%以上が粒子径250μm以下の微粉末を用いる請求項1記載の製造法。
  10. 酸性物質の粉末を配合する請求項1記載の製造法。
  11. 酸性物質の溶液または一部溶解した懸濁液を配合する請求項1記載の製造法。
  12. 請求項1記載の製造法で得られる錠剤。
  13. 下記一般式(I)で表されるモルヒナン化合物またはその薬理学的に許容される酸付加塩と、酸性物質を配合してなる錠剤であって、酸性物質がフマル酸、マレイン酸、アジピン酸およびそれらの塩から選ばれる1種または2種以上の物質であり、酸性物質との配合前にモルヒナン化合物またはその薬理学的に許容される酸付加塩を賦形剤と共に湿式造粒することを特徴とする錠剤。
    一般式(I)
    Figure 0005321454
    [式中、R炭素数4から7のシクロアルキルアルキルを表し、R、Rはそれぞれ別個にヒドロキシを表し、Y、Zは−C(=O)−を表し、−X−は環構造の一部になる炭素数の炭素鎖(ただし炭素鎖には不飽和結合が含まれている)を表し、kはを表し、R含窒素環状構造上のk個の置換基であり、k個のR のうち隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR が一緒になって無置換のベンゼン縮合環を表し、R水素を表し、R10、R11は結合して−O−を表す]
  14. モルヒナン化合物がN−[(5R,6R,14S)−17−(シクロプロピルメチル)−4,5−エポキシ−3,14−ジヒドロキシモルヒナン−6−イル]フタルイミドである請求項13記載の錠剤。
  15. 酸性物質がフマル酸である請求項13記載の錠剤。
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