JP5320766B2 - 中間転写体および画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる中間転写体およびこれを用いた画像形成装置に関するものである。
電子写真法を利用した画像形成装置では、静電潜像保持体表面に形成されたトナー像を記録用紙へと直接転写する方式以外に、静電潜像保持体表面から中間転写体へと一次転写し、さらに、中間転写体から記録用紙へと二次転写する中間転写方式も利用されている。
この中間転写体は、静電潜像保持体表面や、クリーニングブレード等と接触して摩擦する。それゆえ、長期に渡る使用では、中間転写体表面が摩耗したり、傷が発生したりする。また、記録用紙に2次転写されなかったトナーが固着してしまうこともある。このような場合、良好な転写特性が維持できなくなる。
それゆえ、中間転写体表面の耐摩耗性を向上させるために、基材上に、ダイアモンドライクカーボン(以下「DLC」という場合もある)のような硬質の表面層を設ける技術や(特許文献1参照)、中間転写体表面の耐トナーフィルミング性を向上させるために、基材上に、フッ素系ポリマーからなる表面層を設ける技術(特許文献2参照)などが提案されている。
特開平9−26707号公報 特開平7−28266号公報
しかし、DLCからなる表面層を有する中間転写ベルトを用いた場合、長期に渡る使用では、中間転写体表面をクリーニングするためにクリーニングブレードを用いた場合、ベルトとクリーニングブレードの間の摩擦が増加し、中間転写ベルトの駆動に必要な回転トルクが増加したり、騒音(鳴き)やブレードめくれなどの問題が発生することがある。この原因は、画像形成装置内に配置された帯電器などから発生したオゾンにより、DLCからなる表面層表面が酸化され、中間転写ベルト表面の表面状態が変化したためであると推定される。
また、フッ素系ポリマーからなる表面層を設けた中間転写体は、表面層が樹脂材料から構成されるため耐磨耗性が不足するという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性に優れ、且つ、長期に渡る使用でも酸化劣化の無い中間転写体およびこれを用いた画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
請求項1に係わる発明は、
基材と、該基材上に設けられた表面層とを有し、前記表面層がガリウムと酸素とを含む酸化物の材料から構成される膜であることを特徴とする中間転写体である。
請求項2に係わる発明は、
前記表面層が水素を含み、
前記表面層に含まれる全元素に対するガリウム、酸素および水素の原子構成比が0.9以上1.0以下であり、
前記表面層においてガリウムに対する酸素の比率が1.1以上1.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写体である。
請求項3に係わる発明は、
前記表面層においてガリウムに対する酸素の比率が1.1以上1.4以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中間転写体である。
請求項4に係わる発明は、
前記表面層の膜厚が0.05μm以上2.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の中間転写体である。
請求項5に係わる発明は、
前記基材がポリイミド系樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の中間転写体である。
請求項6に係わる発明は、
静電潜像保持体と、該静電潜像保持体を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像が形成された前記静電潜像保持体に現像剤を付与して、前記静電潜像を現像することによりトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記静電潜像保持体表面に形成された前記トナー像が1次転写されると共に、1次転写された前記トナー像を記録媒体へと2次転写する中間転写体と、を備え、
前記中間転写体が、基材と、該基材上に設けられた表面層とを有し、前記表面層がガリウムと酸素とを含む酸化物の材料から構成される膜であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係わる発明は、
前記トナー像を2次転写した後の前記中間転写体表面をクリーニングするクリーニングブレードを備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置である。
以上に説明したように請求項1に記載の発明によれば、耐摩耗性に優れ、且つ、長期に渡る使用でも酸化劣化の無い中間転写体を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、転写欠陥が抑制されると共に転写効率の高い中間転写体を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、転写欠陥が抑制されると共により転写効率の高い中間転写体を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、長期の使用において摩耗により表面層が無くなることなく効果が持続すると共にクラックゴーストも抑制する中間転写体を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、機械的強度に優れた中間転写体を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、耐摩耗性に優れ、且つ、長期に渡る使用でも酸化劣化の無い画像形成装置を提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、長期に渡って中間転写体表面へのトナー等の固着を防いで良好な画質が得られると共に、中間転写体表面の磨耗による経時的な性能劣化も抑制できる画像形成装置を提供することができる。
(中間転写体)
本発明の中間転写体は、基材と、該基材上に設けられた表面層とを有し、前記表面層がガリウムと酸素とを含むことを特徴とする。
表面層がガリウムと酸素とを含むことにより、表面層が樹脂材料などの非無機材料から構成される場合と比べて優れた耐摩耗性が得られる。これに加えて、表面層は、酸化物系の材料から構成されるため、表面層がDLCなどの非酸化物系材料から構成される場合と比べて、酸化劣化も無い。このため、画像形成装置内で発生したオゾンによって表面層が劣化することもない。それゆえ、このような酸化劣化に起因する回転トルクの増大、騒音、ブレードめくれ等の派生的問題の発生も抑制できる。
また、一般的な中間転写体は、樹脂マトリックス中に導電性のフィラーを分散させた構成を有する。しかし、かような中間転写体では、トナー像を中間転写体から記録用紙へと2次転写する際に、中間転写体と記録用紙との間での剥離放電によって、中間転写体の記録用紙と接触する領域(通紙部)の表面抵抗率が、これ以外の領域(周辺部)よりも低下して、周辺部よりも通紙部の転写効率が低下することがあった。このような問題は、導電性フィラーが樹脂マトリックス中に分散しているが故に、表面での微視的な電気特性の不均一性に起因すると推定される。しかし、本発明の中間転写体では、表面層の平面方向における電気的特性は均一であるため、上述した問題の発生を防ぐことができる。
なお、(1)表面層は水素を含み、(2)表面層に含まれる全元素に対するガリウム、酸素および水素の原子構成比が0.9以上1.0以下であり、且つ、(3)表面層においてガリウムに対する酸素の比率(原子%比、以下、「O/Ga比」と略す場合がある)が1.1以上1.5以下であることが好ましい。
表面層の膜組成が上記(1)〜(3)の少なくともいずれか1つの条件を満たさない場合には、中間転写体として必要な電気的特性(10Ω・cm以上1013Ω・cm以下程度の範囲の表面抵抗)が得られなくなる場合がある。すなわち、表面抵抗が10Ω・cm未満となると、転写時に中間転写体と対向する部材との間で電流のリークが発生したり、トナー像を構成するトナーの飛散が発生するため、トナー像の正常な転写が困難となる一方、表面抵抗が1013Ω・cmを超えると転写を行う度にベルト電位が上昇し、転写器にその上昇分を上乗せした電圧を印加するか、ベルトを除電するための除電装置を設けなければ転写効率が低下する。
上述した組成系では、上記(3)に示すように化学量論的に酸素に対してガリウムが過剰に存在するために発生した酸素欠損に起因する欠損サイトよる電気伝導性の発現・増大と、上記(1)に示すように、この組成系にさらに水素を導入することによる欠損サイトのパッシベーションや不活性化による電気伝導性の抑制とのバランス制御が容易である。それゆえ、中間転写体の表面抵抗を10Ω・cm以上1013Ω・cm以下の範囲で調整することが容易である。これに加えて、表面層は酸素を含み、酸化劣化しないため、画像形成装置内にてオゾンが存在するような酸化雰囲気中でも長期に渡って安定した潤滑性を維持できる。さらに、湿度や温度などの環境変動に対しても安定した電気的特性を維持できる。なお、転写効率をより高める観点からはO/Ga比は、1.1以上1.4以下がより好ましい。
また、上記(2)に示すように表面層に含まれる全元素に対するガリウム、酸素および水素の原子構成比が0.9以上1.0以下の範囲を外れる場合(すなわち、原子構成比が0.9未満の場合)は、ガリウム、酸素、水素以外の不純物成分が増大するため、上述したようなメカニズムが機能し難くなり、中間転写体として必要な電気的特性(10Ω・cm以上1013Ω・cm以下程度の範囲の表面抵抗)が得られなくなる場合がある。
なお、表面層に含まれる全元素に対するガリウム、酸素および水素の原子構成比は、 0.95 以上1.0以下であることがより好ましい。
また、表面層中に水素が含まれることにより、表面層を構成する元素間の結合のフレキシビリティが増大するため、表面層の柔軟性も増大する。それゆえ、中間転写体がロール状やドラム状、無端ベルト状の場合には、曲面への成膜がより容易となる。
従って、上述した電気的特性の確保以外に、柔軟性の向上も考慮すれば、表面層に含まれる水素の含有量は、1原子%以上であることが好ましく、5原子%以上であることがより好ましい。一方、水素含有量が大きすぎると、表面層が柔らかくなりすぎて、耐摩耗性が劣化する場合がある。それゆえ、水素含有量の上限は40原子%以下であることが好ましく、 30 原子%以下であることがより好ましい。
表面層における、ガリウムや酸素等の元素(水素を除く元素)の含有量は、膜厚方向の分布も含めてラザフォードバックスキャッタリング(以下、「RBS」と称す)により以下のようにして求められる。
RBSは、加速器としてNEC社 3SDH Pelletron、エンドステーションとしてCE&A社 RBS−400、システムとして3S−R10を用いた。解析にはCE&A社のHYPRAプログラム等を用いた。
なお、RBSの測定条件は、He++イオンビームエネルギーは2.275eV、検出角度160°、入射ビームに対してGrazing Angleは109°±2°である。
RBS測定は、具体的には以下のように行った。
まず、He++イオンビームを試料に対して垂直に入射し、検出器をイオンビームに対して、160°にセットし、後方散乱されたHeのシグナルを測定する。検出したHeのエネルギーと強度から組成比と膜厚を決定する。組成比及び膜厚を求める精度を向上させるために二つの検出角度でスペクトルを測定しても良い。深さ方向分解能や後方散乱力学の異なる二つの検出角度で測定しクロスチェックすることにより精度を向上させる。
ターゲット原子によって後方散乱されるHe原子の数は、1)ターゲット原子の原子番号、2)散乱前のHe原子のエネルギー、3)散乱角度の3つの要素のみにより決まる。 測定された組成から密度を計算によって仮定して、これを用いて膜厚を算出する。密度の誤差は20%以内である。
また、表面層中に含まれる水素量はハイドロジェンフォワードスキャタリング(以下、「HFS」という場合がある)により、以下のようにして求められる。
HFSは、加速器としてNEC社 3SDH Pelletron、エンドステーションとしてCE&A社 RBS−400を用い、システムとして3S−R10を用いた。解析にはCE&A社のHYPRAプログラムを用いた。HFSの測定条件は、以下の通りである。
・He++イオンビームエネルギー:2.275eV
・検出角度:160°入射ビームに対してGrazing Angle30°
HFS測定は、He++イオンビームに対して検出器が30°に、試料が法線から75°になるようにセットすることにより、試料の前方に散乱する水素のシグナルを拾うことが可能である。この時検出器を薄いアルミ箔で覆い、水素とともに散乱するHe原子を取り除くことが良い。定量は参照用試料と被測定試料との水素のカウントを阻止能で規格化した後に比較することによって行う。
参照用試料としてSi中にHをイオン注入した試料と白雲母を使用した。白雲母は水素濃度が6.5原子%±1原子%であることが知られている。なお、最表面に吸着しているHは、清浄なSi表面に吸着しているH量を差し引くことによって行うことができる。
なお、RBSおよびHFS測定における深さ方向の元素組成データに関しては、表面からの深さプロファイルのデータを取得する方法、表面を真空中でスパッタリングなどによりエッチングしながら表面を測定する方法、断面サンプルを作製して、断面の組成マッピングにより測定する方法が考えられるが、それぞれの分析手法にあった方法を用いればよい。
また、RBSやHFSにより測定して求めた表面層の元素組成は、表面層の最表面から10nmの深さまでの領域を除く膜厚方向に平均化された値を意味する(表面層の元素組成が膜厚方向に対して傾斜構造を持つ場合も同様である)。なお、表面層の最表面から10nmの深さまでの領域を除いた測定データーに基づいて、表面層の元素組成を決定する理由は、最表面のコンタミ汚染の影響を除くためである。
表面層の膜厚は、0.05μm以上2.0μm以下が好ましく、0.1μm以上 0.5 μm以下がより好ましい。
膜厚が0.05μm未満では、長期の使用において摩耗により表面層が無くなる場合がある。また、膜厚が2.0μmを超えると表面層の可とう性が不足するために表面層にクラックが発生し易く、さらにこのクラックの幅が大きいためにトナーが詰まることにより画像欠陥が発生することがある。
−基材およびその他の層−
次に、基材や、必要に応じて基材と表面層との間に設けられるその他の層について説明する。
まず、中間転写体がベルト状である場合、基材としては、樹脂マトリックス中に導電剤を分散させたものを用いることができる。
ここで、基材に用いられる樹脂としては、中間転写ベルト用として用いられているものであれば従来公知のものが利用でき、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアルキレンフタレート樹脂、エチレンテトラフロオロエチレン共重合体、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられるが、機械的強度に優れる点からは、ポリアミドイミド樹脂やポリイミド樹脂などのポリイミド系樹脂を用いることが好ましい。
また、導電剤としては、カーボンブラックや金属粉等の導電性の粉末材料や、イオン導電性物質などの公知の導電性物質が利用できる。
カーボンブラックとしては、ケッチエンブラック、アセチレンブラック等が例示される。イオン導電性物質としては、例えばLiCl等が利用でき、また、その他の導電性の粉末材料としては、特に制限はないが、例えば、アルミニウムやニッケル等の金属、酸化イットリウム、酸化錫等の酸化金属化合物、チタン酸カリウム等が利用できる。また、導電性高分子材料としては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリサルフォン、ポリアセチレンなどが利用できる。なお、導電剤は、1種類のみを用いてもよいが2種類以上を併用することもできる。
基材の電気抵抗は10Ω・cm以上1013Ω・cm以下が好ましく、10Ω・cm以上1011Ω・cm以下がより好ましい。電気抵抗が10Ω・cm未満では電流のリークが発生したり、トナー像を構成するトナーの飛散が発生するため、トナー像の正常な転写が困難となる一方、電気抵抗が1013Ω・cmを超えると転写を行う度にベルト電位が上昇し、転写器にその上昇分を上乗せした電圧を印加するか、ベルトを除電するための除電装置を設けなければ転写効率が低下する場合がある。
また、基材のヤング率は2000MPa以上10000MPa以下であることが好ましく、4000MPa以上7000MPa以下であることが好ましい。ヤング率が2000MPa未満の場合には、中間転写ベルトを駆動回転させた際に、その変形により表面層にクラックが発生してしまう場合がある。このようなクラックはクリーニング不良の発生を招き、結果として画像を汚してしまう場合がある。また、ヤング率が10000MPaを超えると中間転写ベルトの屈曲性が不足してしまう場合がある。
また、中間転写ベルトは、基材と表面層とから構成されるが、必要に応じて基材と表面層との間にゴム材料からなる弾性層などの中間層を設けることもできる。
一方、中間転写体がドラム状である場合、中間転写体は、円筒状導電性支持体上に少なくとも一層のゴム、エラストマー及び樹脂等からなる基層と、本発明の表面層からなる。円筒状導電性支持体は、アルミニウムやステンレスなどの金属や、カーボンや金属などの導電粉を分散させた樹脂などを用いてよい。基層は、電気抵抗を調整するためにカーボンや金属などの導電粉を分散させてあってよい。
−中間転写体の製造方法−
中間転写体の作製に際しては、表面層以外の層については、従来公知の方法を適宜利用することができる。
例えば、ベルト状の中間転写体を作製する場合、基材としては、予めチューブ状とされた樹脂フィルムを利用してもよいし、円筒状基体の外周面に、基材を構成する原料を溶媒に溶解させた溶液を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥、加熱処理する工程を経て得られたフィルムを利用することもできる。続いて、この基材上に表面層を形成する。なお、必要であれば表面層の形成前に弾性層等の中間層を形成してもよい。
−表面層の形成方法−
次に、表面層の形成方法についてより具体的に説明する。表面層の形成に際しては、プラズマCVD法、有機金属気相成長法、分子線エピタキシー法、スパッタリング法等の公知の気相成膜方法が利用できる。
以下、表面層の形成に用いる装置の一例を図面を示しつつ具体例を挙げて説明する。
図1は、本発明の中間転写体の表面層の形成に用いる成膜装置の一例を示す概略模式図であり、円筒状の成膜室を有する成膜装置において円筒軸に直交する面における断面図を示したものである。ここで、図中、100は成膜装置、120は成膜室、122は排気口、124はプラズマ仕切板、130は第1のガス供給管、132は第2のガス供給管、140は放電電極、142はマッチングボックス、144は高周波電源、150、152、154は張架ロール、160は基材、170はプラズマを表す。
図1に示す成膜装置100において、円筒状の成膜室120には排気口122が設けられており、この排気口122は不図示の真空ポンプに接続されている。また、成膜室120の中央部付近には、三角形の3隅を成すように3つの張架ロール150、152、154が配置されている。そして、これら3つの張架ロール150、152、154により表面層形成前の基材160を張架することができる。なお、3つの張架ロール150、152、154のうちのいずれか1つは、不図示のモーターに接続されており、表面層の形成に際して、基材160を時計回りまたは反時計回り方向に回転させることができる。
一方、成膜室120内へとガスを供給するために、成膜室120の壁面を貫くように第1のガス供給管130および第2のガス供給管132が配置されている。また、第1のガス供給管130および第2のガス供給管132の成膜室120外側の端は、それぞれ不図示のガス供給源に接続されている。
放電電極140は、成膜室壁面に対しては絶縁されつつ、マッチングボックス142を介して高周波電源144に接続されている。また、第2のガス供給管132は、放電電極140の上流となる位置にガスを噴出するように取り付けられている。
さらに、成膜室120内には、表面層形成時に、放電電極140とそれと対向する基材160外周面との間の領域に形成されるプラズマ170が、第1のガス供給管130の出口側へと広がるのを防ぐために、成膜室120の排気口122が設けられた側と反対側の成膜室120内壁面から、張架ロール152に張架された基材160の外周面までの間を遮蔽するようにプラズマ仕切板124が配置されている。
次に、図1に示す成膜装置を用いた表面層の形成例として、表面層が、ガリウムと酸素と水素とを含む材料からなる場合を例として説明する。
この場合、まず、成膜室120内を一旦減圧した後、成膜室120内に第2のガス供給管132を介して酸素と水素を混合して供給する。酸素はHeなどの不活性ガスで希釈した状態で水素と合流させる。
続いて、基材160を回転させながら、高周波電源144およびマッチングボックス142により、13.56MHzのラジオ波を供給する。この際、放電電極140から基材160外周面側へと放射状に広がるようにプラズマ170が形成される。
そして、成膜室120内へ、第1のガス供給管130を介してトリメチルガリウム等のガリウムを含む有機金属を水素をキャリアガスとして供給することによって、基材160表面に水素と酸素とガリウムとを含む膜を成膜することができる。
成膜時の表面層の形成温度は、表面層の下層側に設けられる基材等の部材を熱変形させない温度であれば特に限定されないが、通常は、20℃から200℃で形成することが好ましい。
基材温度は図示していない方法で制御しても良いし、放電時の自然な温度の上昇に任せてもよい。基材160を加熱する場合にはヒータを基材160の外側や内側に設置しても良い。基材160を冷却する場合には基材160の内側に冷却用の気体または液体を循環させた部材を基材に熱的に接触させても良い。
放電による基材温度の上昇を避けたい場合には、基材160表面に当たる高エネルギーの気体流を調節することが効果的である。この場合、ガス流量や放電出力、圧力などの条件を所要温度となるように調整する。
また、表面層には、必要に応じて導電型を制御するためにドーパントを添加することができる。
成膜時におけるドーパントのドーピングの方法としては少なくとも一つ以上のドーパント元素を含むガスを 第1のガス供給管130や第2のガス供給管132を介して成膜室120内に導入することによってn型、p型等任意の導電型の表面層を得ることができる。また、ドーパント元素を表面層中にドーピングするには、熱拡散法、イオン注入法等の公知の方法を採用することもできる。
図1に示す成膜装置のプラズマ発生手段は、高周波発振装置を用いたものであるが、これに限定されるものではなく、例えば、マイクロ波発振装置を用いたり、エレクトロサイクロトロン共鳴方式やヘリコンプラズマ方式の装置をもちいてもよい。また、高周波発振装置の場合は、誘導型でも容量型でも良い。
さらに、これらの装置を2種類以上組み合わせて用いてもよく、あるいは、同種の装置を2つ以上用いてもよい。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、本発明の中間転写体を備えたものであれば特に限定されないが、具体的には、静電潜像保持体と、該静電潜像保持体を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像が形成された前記静電潜像保持体に現像剤を付与して、前記静電潜像を現像することによりトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記静電潜像保持体表面に形成された前記トナー像が1次転写されると共に、1次転写された前記トナー像を記録媒体へと2次転写する本発明の中間転写体と、を備えた構成を有することが好ましい。
なお、本発明の画像形成装置には、その他の部材や手段を備えていてもよく、例えば、1次転写後の静電潜像保持体表面をクリーニングするクリーニング手段や、記録媒体に2 次転写されたトナー像を定着する定着手段を備えていてもよい。さらに、本発明の画像形成装置は、各色毎に対応した静電潜像保持体を備えたいわゆるタンデム方式を採用したものであってもよい。
また、トナー像を2次転写した後の中間転写体表面をクリーニングするクリーニングブレードを備えていることが好ましい。この場合、長期に渡って中間転写体表面へのトナー等の固着を防いで良好な画質が得られると共に、中間転写体表面の磨耗による経時的な性能劣化も抑制できる。
次に、本発明の画像形成装置の具体例について図面を用いて説明する。
図2は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、いわゆるタンデム型の画像形成装置について示したものである。
図2中、21は本体ハウジング、22、22a〜22dは作像ユニット、23はベルトモジュール、24は記録材供給カセット、25は記録材搬送路、30は各静電潜像保持体ユニット、31は静電潜像保持体ドラム、33は各現像ユニット、34はクリーニング装置、35、35a〜35dは、トナーカートリッジ、40は露光ユニット、41はユニットケース、42はポリゴンミラー、51は一次転写装置、52は二次転写装置、53はベルトクリーニング装置、61は送り出しロール、62は搬送ロール、63は位置合わせロール、66は定着装置、67は排出ロール、68は排出トレイ、71は手差し供給装置、72は送り出しロール、73は両面記録用ユニット、74は案内ロール、76は搬送路、77は搬送ロール、230は中間転写ベルト、231、232は張架ロール、521は二次転写ロール、531はクリーニングブレードを表す。
図2に示すタンデム型画像形成装置は、本体ハウジング21内に四つの色(本実施の形態ではイエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)の作像ユニット22(具体的には22a〜22d)を横方向に配列し、その上方には各作像ユニット22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれるベルトモジュール23を配設する一方、本体ハウジング21の下方には用紙等の記録材(図示せず)が収容される記録材供給カセット24を配設すると共に、この記録材供給カセット24からの記録材の搬送路となる記録材搬送路25を垂直方向に配置したものである。
本実施の形態において、各作像ユニット22(22a〜22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばイエロ用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、各静電潜像保持体ユニット30と、各現像ユニット33と、共通する一つの露光ユニット40とを備えている。
ここで、静電潜像保持体ユニット30は、例えば静電潜像保持体ドラム31と、この静電潜像保持体ドラム31を予め帯電する帯電装置(図2中、不図示。後述する図2に示す帯電ロール32)と、静電潜像保持体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーニング装置34とを一体的にサブカートリッジ化したものである。
また、現像ユニット33は、帯電された静電潜像保持体ドラム31上に露光ユニット40にて露光形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施の形態では例えば負極性)で現像するものであり、例えば静電潜像保持体ユニット30からなるサブカートリッジと一体化されてプロセスカートリッジ(所謂CRU:Customer Replaceable Unit)を構成している。
尚、静電潜像保持体ユニット30を現像ユニット33から切り離して単独のCRUとしてもよいことは勿論である。また、図2中、符号35(35a〜35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである(トナー補給経路は図示せず)。
一方、露光ユニット40は、ユニットケース41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)及び各静電潜像保持体ユニット30に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分毎の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する静電潜像保持体ドラム31上の露光ポイントに光像を導くようにしたものである。
また、本実施の形態において、ベルトモジュール23は、例えば一対の張架ロール(一方が駆動ロール)231,232間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各静電潜像保持体ユニット30の静電潜像保持体ドラム31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写装置51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、静電潜像保持体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写するようになっている。更に、中間転写ベルト230の最下流作像ユニット22dの下流側の張架ロール232に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録材に二次転写(一括転写)するようになっている。
本実施の形態では、二次転写装置52は、中間転写ベルト230のトナー像担持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなすバックアップロール(本例では張架ロール232を兼用)とを備えている。そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、バックアップロール(張架ロール232)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流作像ユニット22aの上流側には、クリーニングブレード531を備えたベルトクリーニング装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去するようになっている。
また、記録材供給カセット24には記録材をピックアップする送り出しロール61が設けられ、この送り出しロール61の直後には記録材を搬送する搬送ロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録材搬送路25には記録材を所定のタイミングで二次転写部位へ供給する位置合わせロール63が配設されている。一方、二次転写部位の下流側に位置する記録材搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66の下流側には記録材排出用の排出ロール67が設けられており、本体ハウジング21の上部に形成された排出トレイ68に排出記録材が収容されるようになっている。
更に、本実施の形態では、本体ハウジング21の側方には手差し供給装置71が設けられており、この手差し供給装置71上の記録材は送り出しロール72及び搬送ロール62にて記録材搬送路25に向かって送出されるようになっている。
更にまた、本体ハウジング21には両面記録用ユニット73が付設されており、この両面記録用ユニット73は、記録材の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、片面記録済みの記録材を排出ロール67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて内部に取り込み、適宜数の搬送ロール77にて内部の記録材戻し搬送路76に沿って記録材を搬送し、再度位置あわせロール63側へと供給するものである。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<実施例1>
−基材の作製−
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとを、N−メチル−2−ピロリドン中で反応させたポリイミド前駆体を20質量%の濃度で含むN−メチル−2−ピロリドン溶液100質量部に対して、カーボンブラック(SPECIAL BLACK 4(Degussa社製))を30質量部添加した。続いて、この溶液を、サンドミルで6時間室温で分散させることによりカーボンブラック分散ポリイミド前駆体溶液を得た。この溶液の粘度は、室温(23℃、50%RH)で45Pa・sであった。なお、粘度は、東京計器製B−8L型粘度計を用いて測定した。
一方、外径200mm、長さ400mm、ブラスト処理により表面粗さRaで0.8μmに粗面化したアルミニウム製円筒成形管を用意し、このアルミニウム製円筒成形管の外周面にシリコーン系離型剤(商品名:KS700、信越化学(株)製)を塗布して、300℃で1時間、焼き付け処理をした。
次に、このアルミニウム製円筒成形管を、その軸方向が水平となるようにした状態で40rpmで回転させつつ、アルミニウム製円筒成形管の真上に配置された口径3mmのノズルからカーボンブラック分散ポリイミド前駆体溶液を、エア圧0.8MPaにて、12ml/分の流量で押し出すことにより、溶液をアルミニウム製円筒成形管外周面に滴下した。また、アルミニウム製円筒成形管外周面に滴下された溶液は、アルミニウム製円筒成形管外周面に押し当てられるように配置されたブレード(幅20mm、厚さ1mm、ポリエチレン製)により均した。この状態で、ノズルとブレードと同時に60mm/分の速度で、アルミニウム製円筒成形管の軸方向に移動させて、アルミニウム製円筒成形管表面に、両端側から5mmずつの領域を除いて、塗膜を形成した。
塗膜を形成し終えたら、アルミニウム製円筒成形管の回転速度を6rpmに変更し、この状態で、塗膜を170℃で60分間加熱乾燥させた。その後、塗膜を360℃で30分間加熱して、カーボンブラック分散ポリイミド樹脂皮膜を形成した。続いて、この樹脂皮膜をアルミニウム製円筒成形管から剥離した後、所定の寸法となるように両端部を切断し、基材を得た。
−表面層の形成−
表面層の形成は、図1に示す成膜装置を用いて以下の手順で実施した。
まず、参照試料作製のためのSi基板(5mm×10mm)を基材160の端部に粘着テープで貼り付け、続いて、成膜室120内に設けられた3つの張架ロール150、152、154により基材160を張架して固定し、続いて、成膜室120内を圧力が1×10−2Paとなるまで真空排気した。
次に、第2のガス供給管132から成膜室120内へ、水素ガス、メタンガス、窒素ガスおよびHe希釈酸素(4モル%)を表1に示した供給レートで供給すると共に、第1のガス供給管130から成膜室120内へ、水素希釈トリメチルガリウム(約10モル%)を表1に示した供給レートで供給し、この状態でコンダクタンスバルブ(不図示)を調整することにより、成膜室120内の圧力を20Paに調整した。
続いて、高周波電源144及びマッチングボックス142により、13.56MHzのラジオ波を表1に示した出力にセットし、チューナーでマッチングを取り放電電極140から放電を行った。このときの反射波は0Wであった。この状態で、表1に示した時間、基材160を20rpmの速度で回転させながら成膜することにより基材の表面に表面層を形成した。
なお、この水素希釈トリメチルガリウムガスの供給は、0℃に保たれたトリメチルガリウムに、水素をキャリアガスとしてバブリングすることによって行った。
−表面層の分析、評価−
前記Si参照試料を癖開した断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、膜厚を測定した。結果を表2に表面層膜厚として示した。
また、Si参照試料に形成された膜の組成分析を、ラザフォードバックスキャッタリング(RBS)とハイドロジェンフォワードスキャッタリング(HFS)により行った。結果は表2に示した。
<実施例2>〜<実施例9>
実施例1における、水素ガス、メタンガス、窒素ガスおよびHe希釈酸素(4モル%)の供給レート、水素希釈トリメチルガリウム(約10モル%)、ラジオ波出、及び成膜時間を表1に示した値に変更した以外は、実施例1と同様に基材の表面に実施例2〜実施例9の表面層を形成した。
このようにして得られた実施例2〜実施例9の表面層についても、実施例1と同様に表面層の分析、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例1>
実施例1における、水素ガス、メタンガス、窒素ガスおよびHe希釈酸素(4モル%)の供給レート、水素希釈トリメチルガリウム(約10モル%)、ラジオ波出、及び成膜時間を表1に示した値に変更した以外は、実施例1と同様に基材の表面に比較例1のDLC表面層を形成した。
このようにして得られた比較例1の表面層についても、実施例1と同様に表面層の分析、評価を行った。その結果を表2に示す。
<比較例2>
比較例2としては、実施例1で作製した基材をそのまま用いた。
(評価)
各実施例(実施例1〜実施例9)、比較例(比較例1〜比較例2)の中間転写ベルトを、中間転写ベルトの周りに画像形成ユニットを4つ有する画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCentre Color400改造機)に取り付けて、連続10万枚のプリントテストを実施し、プリント初期および10万枚プリント後の動作異常、転写効率、画質について評価した。結果を表2に示す。なお、プリントテストは、A4用紙(富士ゼロックス社製、P紙)に画像密度5%のK、C、M、Y色のベタ画像を形成して実施した。
Figure 0005320766
Figure 0005320766
なお、表1、表2中に示す動作異常、転写効率、画質の評価方法および評価基準は以下の通りである。
−動作異常−
動作異常は、中間転写ベルト用のクリーニングブレードの部分について、画像形成時に異音(鳴き)、クリーニングブレードのめくれについて観察し、以下に基準で評価した。
○:異常なし
△:気にならない程度の異音
×:気になる程度の異音、あるいはブレードめくれ
−転写効率−
常温常湿(23℃、50%RH)の環境下にて、黒色トナーのみを用いて5cm×2cmのソリッドパッチを現像させ、感光体に現像された黒色トナー像を、テープ表面の粘着性を利用して転写し、その質量(W1)を測定した。
次に、一次転写トナー像を、常温常湿(23℃、50%RH)環境下にて15時間以上調湿した塗工紙表面に転写させ、その転写画像の重量(W2)を測定した。続いて下式(1)によりトナーの転写効率を求め、以下の基準で転写効率を評価した。
・式(1) 転写効率(%)=(W2/W1)×100
−画質−
線幅2mm、線間隔2mmのラインアンドスペースからなる画像サンプルを出力し、目視および光学顕微鏡で観察した。画像エッジ部のトナーの飛散の有無と、非画像部のクラック状の模様の有無を調べた。以下の基準で評価した。
○:トナーの飛散の存在、およびクラック状の模様が全く確認されない。
△:トナーの飛散、クラック状の模様の存在は確認されたが、実用上問題の無い範囲。
×:トナーの飛散、またはクラック状の模様が多数存在し、実用上問題がある。
本発明の中間転写体の表面層の形成に用いる成膜装置の一例を示す概略模式図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略模式図である。
符号の説明
21 本体ハウジング
22、22a〜22d 作像ユニット
23 ベルトモジュール
24 記録材供給カセット
25 記録材搬送路
30 各静電潜像保持体ユニット
31 静電潜像保持体ドラム
33 各現像ユニット
34 クリーニング装置
35、35a〜35d トナーカートリッジ
40 露光ユニット
41 ユニットケース
42 ポリゴンミラー
51 一次転写装置
52 二次転写装置
53 ベルトクリーニング装置
61 送り出しロール
62 搬送ロール
63 位置合わせロール
66 定着装置
67 排出ロール
68 排出トレイ
71 手差し供給装置
72 送り出しロール
73 両面記録用ユニット
74 案内ロール
76 搬送路
77 搬送ロール
100 成膜装置
120 成膜室
122 排気口
124 プラズマ仕切板
130 第1のガス供給管
132 第2のガス供給管
140 放電電極
142 マッチングボックス
144 高周波電源
150、152、154 張架ロール
160 基材
170 プラズマ
230 中間転写ベルト
231 232 張架ロール
521 二次転写ロール
531 クリーニングブレード

Claims (7)

  1. 基材と、該基材上に設けられた表面層とを有し、前記表面層がガリウムと酸素とを含む酸化物の材料から構成される膜であることを特徴とする中間転写体。
  2. 前記表面層が水素を含み、
    前記表面層に含まれる全元素に対するガリウム、酸素および水素の原子構成比が0.9以上1.0以下であり、
    前記表面層においてガリウムに対する酸素の比率が1.1以上1.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写体。
  3. 前記表面層においてガリウムに対する酸素の比率が1.1以上1.4以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中間転写体。
  4. 前記表面層の膜厚が0.05μm以上2.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の中間転写体。
  5. 前記基材がポリイミド系樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の中間転写体。
  6. 静電潜像保持体と、該静電潜像保持体を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像が形成された前記静電潜像保持体に現像剤を付与して、前記静電潜像を現像することによりトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記静電潜像保持体表面に形成された前記トナー像が1次転写されると共に、1次転写された前記トナー像を記録媒体へと2次転写する中間転写体と、を備え、
    前記中間転写体が、基材と、該基材上に設けられた表面層とを有し、前記表面層がガリウムと酸素とを含む酸化物の材料から構成される膜であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記トナー像を2次転写した後の前記中間転写体表面をクリーニングするクリーニングブレードを備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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