JP5320717B2 - 扁平型電気化学セル - Google Patents

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Description

本発明は、安定した密封性を示す扁平型電気化学セルに関するものである。
扁平型電気化学セルの一例であるリチウムイオン電池は、リチウム二次電池ともいわれ、液状、ゲル状および高分子ポリマー状の電解質を持ち、正極・負極活物質が高分子ポリマーからなるものを含むものである。このリチウムイオン電池は、充電時には正極活物質であるリチウム遷移金属酸化物中のリチウム原子(Li)がリチウムイオン(Li+)となって負極の炭素層間に入り込み(インターカレーション)、放電時にはリチウムイオン(Li+)が炭素層間から離脱(デインターカレーション)して正極に移動し、元のリチウム化合物となることにより充放電反応が進行する電池であり、ニッケル・カドミウム電池やニッケル水素電池より出力電圧が高く、高エネルギー密度である上、浅い放電と再充電を繰り返すことにより見掛け上の放電容量が低下する、いわゆるメモリー効果がないという優れた特長を有している。
また、リチウムイオン電池の構成は、一般的に正極集電材(アルミニウム、ニッケル)/正極活性物質層(金属酸化物、カーボンブラック、金属硫化物、電解液、ポリアクリロニトリル等の高分子正極材料)/電解質層(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、炭酸ジメチル、エチレンメチルカーボネート等のカーボネート系電解液、リチウム塩からなる無機固体電解質、ゲル電解質等)/負極活性物質層(リチウム金属、合金、カーボン、電解液、ポリアクリロニトリル等の高分子負極材料)/負極集電材(銅、ニッケル、ステンレス)で構成されるリチウムイオン電池本体(本発明の扁平型電気化学セル本体に相当する)及び、リチウムイオン電池本体を包装する包装材からなる。
包装材は、柔軟性を有し形状を自由に設計することができることから基材層、金属箔層である金属層、熱接着性樹脂層を順次積層した積層体が、近年、包装材として好適に用いられる傾向にある。また、リチウムイオン電池本体の包装方法により、複数のタイプに分けることができる。図7は、袋状の包装材を用いるパウチタイプのリチウムイオン電池101の斜視図であり、図8は図7のリチウムイオン電池101を分解した状態を示す斜視図である。図7及び図8に示すように、パウチタイプのリチウムイオン電池101は、リチウムイオン電池本体102及び包装材105から構成されており、包装材105に収納されたリチウムイオン電池本体102は、その包装材周縁部105cを密封することにより包装材105内部に密封収納され、内部の防湿性が確保されている。
図9は、エンボスタイプのリチウムイオン電池101の斜視図であり、図10は図9のリチウムイオン電池101を分解した状態を示す斜視図である。図9及び図10に示すように、エンボスタイプのリチウムイオン電池101は、エンボス部が形成されたトレイ105aとシート105bとから成る積層体を重ね合わせて包装材105が構成されている。また、トレイ105a内部にリチウムイオン電池本体102を収納し、シート105bでトレイ105aを閉蓋し、包装材周縁部105cを重ね合わせて包装材周縁部105cをヒートシールすることでリチウムイオン電池本体102が包装材105内部に密封収納されている。なお、いずれのタイプの包装方法においても、リチウムイオン電池101はリチウムイオン電池本体102の電池タブ104が外側に突出した状態で包装材105に挟持されている。
図11は図9のC−C’における包装材周縁部105c周辺の断面図であり、図12は図9のD−D’における電池タブ104の断面図である。図11、図12に示すように従来、包装材周縁部105cを熱接着する際、ヒートシール時の熱(シール熱)と加圧(シール圧)により包装材105を構成する熱接着性樹脂層121が包装材内部へ押出され薄肉となり、この薄肉となった部分は余分な負荷がかかりクラックが発生し易い。これにより、クラックから包装材内部の電解質が浸透し、金属箔層122と電解質が接触して、金属箔層122の絶縁性が低下するという問題があった。また、電池タブ104周辺においては、電池タブ104と金属箔層122が熱接着性樹脂層121の薄肉により、接触して短絡を起こすことがあった。
また、図13はプラスチックケース150内に収納したリチウムイオン電池101を示す斜視図である。図13に示すように、通常、リチウムイオン電池101を外部からの衝撃から護るため、リチウムイオン電池101はプラスッチクケース150に収納して使用される。このとき、リチウムイオン電池101の体積当たりの熱容量を増加させ、容積効率の向上を図るため、ヒートシールした包装材周縁部105cを折り曲げてプラスチックケース150内に収納する。しかし、この折り曲げ工程において、ヒートシールした包装材周縁部105cの熱接着性樹脂層121が肉薄している場合、熱接着性樹脂層121に余分な負荷がかかりクラックが発生したり、熱接着性樹脂層121と金属箔層122の間にデラミネーションが発生し易くなる。そして、クラックまたはデラミネーションを通して包装材105内に密封収納された電解質が包装材105を構成する金属箔層122と接触し、金属箔層が通電することがある。このことにより、リチウムイオン電池101の出力が著しく低下することが問題となっていた。
そこで、ヒートシール時に包装材周縁部105cの熱接着性樹脂層121が肉薄しないようにするため、従来、熱接着性樹脂層121を厚く設けたり、シール条件を制御してシール温度又はシール圧を下げたり、シール時間を短くする対策が講じられてきた。しかし、熱接着性樹脂層121を厚くした場合、包装材105の生産効率低下やコストアップにつながるため、十分な費用対効果が得られなかった。また、特許文献1、特許文献2では、包装材205の金属箔層222と熱接着性樹脂層221の間にPEN等の耐熱性樹脂層227を積層した積層体が提案されていた。しかし、金属箔層222と熱接着性樹脂層221の間に耐熱性樹脂層221を配した場合、金属箔層222と耐熱性樹脂層227との接着性低下につながり、デラミネーションが発生し易い。そして、このとき、包装材205を構成する金属箔層222と耐熱性樹脂層221間のデラミネーションにより、徐々に水蒸気が包装材205内部に浸入し、電解質と反応してフッ化水素酸が生成される等、ラミネート強度の低下が問題となっていた。特に、包装材205をプレス成形してエンボス部を成形する際、金属箔層222と耐熱性樹脂層221の成形性が異なるため金属箔層222と耐熱性樹脂層221間でデラミネーションが発生し易く、これらの包装材205は加工性に優れないという問題点があった。
特開平9−283100号公報 特開2000−268787号公報
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、包装材の積層構成に関係なく、ヒートシール時の熱接着性樹脂層の肉薄に起因する包装材の絶縁性低下を防止し、長期間の使用においても密封性が確保される耐久性、安全性の高いリチウムイオン電池等の扁平型電気化学セルを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の扁平型電気化学セルは、基材層と、金属箔層と、熱接着性樹脂層とが、少なくとも順次積層された積層体を重ね合わせて形成される包装材内部に、正極活物質及び正極集電体から成る正極と、負極活物質及び負極集電体から成る負極と、前記正極及び負極間に充填される電解質と、を含む扁平型電気化学セル本体を収納し、前記包装材の周縁部を熱接着して、前記扁平型電気化学セル本体を前記包装材内部に密封収納する扁平型電気化学セルにおいて、前記包装材の周縁部に絶縁性フィルムを介在させることを特徴とする。
この構成により、重ね合わされた熱接着性樹脂層の間に絶縁性フィルムが介在されているため、ヒートシールのシール熱とシール圧により包装材内部へ押出され薄肉となり、この薄肉となった熱接着性樹脂層に余分な負荷がかかりクラックが発生しても、クラックから包装材内部の電解質が浸透し、金属箔層と電解質が接触するのを絶縁性フィルムがブロックすることができる。これにより、金属箔層と電解質の接触による金属箔層の絶縁性低下を防止することができる。また、積層体を重ね合わせる際に、絶縁性フィルムを介在させる構成により、包装材の積層構成に関係なく包装材周縁部の熱接着性及び密封性を向上させることができる。したがって、本発明に係る絶縁性フィルムが包装材のプレス成形性などに影響を与えることもない。
また、ヒートシールした包装材周縁部を折り曲げた場合においても、絶縁性フィルムが介在されているため、熱接着性樹脂層にクラック及び熱接着性樹脂層と金属箔層のデラミネーションが発生し難い。したがって、クラックを通して包装材内に密封収納された電解質が包装材を構成する金属箔層と接触し、金属箔層が通電することを防ぐことができる。
また本発明は、上記構成の扁平型電気化学セルにおいて、前記絶縁性フィルムが単層のポリオレフィンフィルムであることを特徴とする。この構成によると、ポリオレフィンフィルム自体も熱接着性を有するため、ヒートシールにより、ポリオレフィンフィルムと熱接着性樹脂層とが強く熱接着し、重ね合わせた積層体間の接着強度がより増す。このため、包装材周縁部における内部密封性がいっそう向上する。また、熱接着性樹脂層が肉薄した場合でも、重ね合わされた熱接着性樹脂層の間に介在されたポリオレフィンフィルムの厚みにより、薄肉となった熱接着性樹脂層に余分な負荷がかかりクラックが発生した場合でも、クラックから包装材内部の電解質が浸透し、金属箔層と電解質が接触するのを防ぐことができる。また、積層体を重ね合わせる際に、ポリオレフィンフィルムを介在させる構成により、包装材の積層構成に関係なく包装材周縁部の熱接着性及び密封性を向上させることができる。したがって、本発明に係る絶縁性フィルムが包装材のプレス成形性などに影響を与えることもない。
また、ヒートシールした包装材周縁部を折り曲げた場合においても、ポリオレフィンフィルムが介在されているため、熱接着性樹脂層にクラック及び熱接着性樹脂層と金属箔層のデラミネーションが発生し難い。したがって、クラックを通して包装材内に密封収納された電解質が包装材を構成する金属箔層と接触し、金属箔層が通電することを防ぐことができる。
また本発明は、上記構成の扁平型電気化学セルにおいて、前記絶縁性フィルムが樹脂フィルムの両面にポリオレフィンフィルムを備え、前記樹脂フィルムが前記ポリオレフィンフィルムより高融点であることを特徴とする。この構成によると、ポリオレフィンフィルム自体が熱接着性を有するため、ヒートシールにより絶縁性フィルムの両面に設けられたポリオレフィンフィルムが熱接着性樹脂層と熱接着し、積層体間の接着強度がより増す。このため、包装材周縁部における内部密封性がいっそう向上する。また、熱接着性樹脂層が肉薄した場合でも、重ね合わされた熱接着性樹脂層の間に介在された絶縁性フィルムの厚み分、薄肉となった熱接着性樹脂層に余分な負荷がかかりクラックが発生した場合でも、クラックから包装材内部の電解質が浸透し、金属箔層と電解質が接触するのを防ぐことができる。また、絶縁性フィルムはポリオレフィンフィルムより高融点を有する樹脂フィルムを備えるため、ヒートシール後この樹脂フィルムは肉薄することなく残るので、ヒートシールの熱で薄肉となった熱接着性樹脂層に余分な負荷がかかりクラックが発生した場合でも、クラックから包装材内部の電解質が浸透し、金属箔層と電解質が接触するのを樹脂フィルムが防ぐことができる。また、積層体を重ね合わせる際に、絶縁性フィルムを介在させる構成により、包装材の積層構成に関係なく包装材周縁部の熱接着性及び密封性を向上させることができる。したがって、本発明に係る絶縁性フィルムが包装材のプレス成形性などに影響を与えることもない。
また、ヒートシールした包装材周縁部を折り曲げた場合においても、包装材の熱接着性樹脂層とポリオレフィンフィルムとが熱接着しているため、熱接着性樹脂層にクラック及び熱接着性樹脂層と金属箔層のデラミネーションが発生し難い。したがって、クラック及びデラミネーションを通して包装材内に密封収納された電解質が包装材を構成する金属箔層と接触し、金属箔層が通電することを防ぐことができる。
また本発明は、上記構成の扁平型電気化学セルにおいて、前記絶縁性フィルムを構成するポリオレフィンフィルムの少なくとも一方が酸変性ポリオレフィンフィルムであることを特徴とする。絶縁性フィルムの酸変性ポリオレフィンフィルムは電池タブ等の金属と耐電解液シール強度が非常に安定したものであるため、この構成により、電池タブ周縁において絶縁性フィルムが安定した密封性能を示す。したがって、包装材周縁部の折り曲げによる電池タブと絶縁性フィルムとの剥離を防ぐことができる。また、タブを挟持し熱接着する際に、包装材の金属箔層とタブとの短絡を好適に防止することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る扁平型電気化学セルの一例であるリチウムイオン電池について図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係るリチウムイオン電池1の斜視図であり、図2はリチウムイオン電池1を分解した状態を示す斜視図である。図1及び図2に示すように、リチウムイオン電池1は、リチウムイオン電池本体2及び包装材5から構成されており、包装材5に収納されたリチウムイオン電池本体2は、その周縁5cを密封することにより、防湿性が付与される。
リチウムイオン電池本体2は、正極活物質及び正極集電体から成る正極と、負極活物質及び負極集電体から成る負極と、正極及び負極間に充填される電解質と(いずれも図示せず)を含むセル(蓄電部)と、セル内の正極及び負極に連結されるとともに先端が包装材5の外部に突出する電池タブ4から構成されている。正極に連結される電池タブ4はアルミニウム製であり、負極に連結される電池タブ4はニッケル製である。
図3は、図1に示すリチウムイオン電池1のA−A’における断面図であり、包装材周縁部の断面を示している。また、図4は図1に示すリチウムイオン電池1のB−B’における断面図であり、負極側タブ周辺の構成を示す断面拡大図である。なお、包装材5内に収納されたタブ4の先端には、負極(図示せず)とタブ4とを電気的に接続する負極集電体(図示せず)が連結されている。
本実施形態に係るリチウムイオン電池1の包装材5は基材層23、金属箔層22、熱接着性樹脂層21が順次積層された積層体により構成されている。そして、積層体をプレス加工して成形されたトレイ部5aと、トレイ部5aの外周と略同形状に積層体を裁断して成形されたシート部5bとを重ね合わせて包装材5が形成されている。また、トレイ部5bの周縁には所定幅のヒートシール領域が形成され、この領域が包装材周縁部5cに相当し、包装材5の熱接着領域となる。そして、図2に示すように、トレイ部5a内にリチウムイオン電池本体2を収納し、トレイ部5aの包装材周縁部5cと略同形状の絶縁性フィルム10をトレイ5a周縁に載置する。次に、その上からシート部5bを絶縁性フィルム10と重なるよう配置し、最後にトレイ部5a周縁とシート部5b周縁の包装材周縁部5cを所定のシール圧により押圧しながら、熱シールする。これにより、包装材周縁部5cにおいて、絶縁性フィルム10を介してトレイ部5aとシート部5bが熱接着され、リチウムイオン電池本体2が包装材5内部に密封収納される。
このとき、図3、図4に示すように、絶縁性フィルム10はポリエチレンナフタレートフィルム13の一方の面にポリオレフィンフィルム11を有し、もう一方の面に酸変性のポリオレフィンフィルム12を有して構成されている。そして、絶縁性フィルム10は酸変性のポリオレフィンフィルム12が電池タブ4と接するように、トレイ部5aとシート部間に介在されている。
この構成により、図3に示すように、包装材周縁部5cにおいて、ヒートシールにより絶縁性フィルム10の一方の面に設けられたポリオレフィンフィルム11がシート部5b側の熱接着性樹脂層21と熱接着し、もう一方の面に設けられた酸変性ポリオレフィンフィルム12がトレイ5a側の熱接着性樹脂層21と熱接着している。これにより、包装材周縁部5cにおいて、ヒートシールにより熱接着性樹脂層21が薄肉した場合でも、熱接着性樹脂層21は絶縁性フィルム10のポリオレフィンフィルム11又は酸変性ポリオレフィンフィルムと熱接着して残るため、トレイ部5aとシート部5b間の接着強度が増し、包装材5の内部密封性が向上する。
また、ヒートシール時のシール熱とシール圧によりトレイ部5aの熱接着性樹脂層21とシート部5bの熱接着性樹脂層21が押出され、肉薄した場合でも、絶縁性フィルム10にはポリオレフィンフィルム11より高い融点及びガラス転移点を有するポリエチレンナフタレートフィルム13が介在されている。このため、ヒートシール後、ポリエチレンナフタレートフィルム13が肉薄することなく残るので、ヒートシールの熱でトレイ部5aとシート部5bの金属箔層22同士が接触するのを防ぐことができる。また、絶縁性フィルム10の両面に設けられたポリオレフィンフィルム11と酸変性ポリオレフィンフィルム12の厚み分、ヒートシールの熱でトレイ部5aとシート部5bの金属箔層22同士が接触するのを防ぐ効果がある。
また、トレイ部5aとシート部5bを重ね合わせる際に、絶縁性フィルム10を介在させる方法により、包装材5の積層構成に関係なく包装材周縁部5cの熱接着性及び密封性を向上させることができる。したがって、本発明に係る絶縁性フィルム10が包装材5の層構成及びプレス成形性などに影響を与えることがない。
また、従来例で示したように、リチウムイオン電池1をプラスチックケースに収納する際、ヒートシールした包装材周縁部5cを折り曲げる場合においても、熱接着性樹脂層21とポリオレフィンフィルム11又は酸変性ポリオレフィンフィルム12とが熱接着しているため、熱接着性樹脂層21にクラック及び熱接着性樹脂層21と金属箔層22間のデラミネーションが発生し難い。したがって、クラック及びデラミネーションを通して包装材内に密封収納された電解質が包装材5を構成する金属箔層22と接触し、金属箔層22が通電することを防ぐことができる。
また、図4に示すように、電池タブ4周縁においては、絶縁性フィルム10の酸変性ポリオレフィンフィルム12は電池タブ等の金属と耐電解液シール強度が非常に安定したものであるため、電池タブ周縁において絶縁性フィルム10が安定した密封性能を示す。したがって、電池タブ4を挟持する包装材周縁部5cを折り曲げた場合でも、電池タブ4と絶縁性フィルム10との剥離を防ぐことができる。また、電池タブ4を挟持し熱接着する際に、ヒートシール後、絶縁性フィルム10のポリエチレンナフタレートフィルム13が肉薄することなく残るので包装材5の金属箔層22と電池タブ4との短絡を好適に防止することができる。
なお、本発明に係るリチウムイオン電池1は、絶縁性フィルム10を包装材5のヒートシール部分の形状に合わせて成形することにより、リチウムイオン電池本体2を包装するいずれのタイプの包装方法にも適用し得るものである。また、本実施形態において、電池タブ4周辺にはタブフィルムを設けていないが、電池タブ4周辺に更にタブフィルムを介在させることにより、タブ周辺のシール強度は電解液に対して非常に安定したものとなる。また、タブフィルムに柔軟性に優れる部材を用いることで、電池タブ4とタブフィルムとの剥離を防ぎ長期間の使用においても密封性が確保されるため耐久性、安全性の高いリチウムイオン電池を提供することが可能となる。
次に、本発明に係るリチウムイオン電池1に用いられる絶縁性フィルム10について詳細に説明する。図5は絶縁性フィルム10の層構成を示す図であり、絶縁性フィルム10は、ポリエチレンナフタレートフィルム13の両面に接着促進剤層14を介してポリオレフィンフィルム11と酸変性ポリオレフィンフィルム12を積層したものである。
この構成によると、金属製の電池タブ4と酸変性ポリオレフィン系樹脂は耐電解液シール強度が非常に安定したものであるため、タブ4と絶縁性フィルム10との剥離を防止することができる。また、ポリエチレンナフタレートフィルム13は、包装材5の熱接着性樹脂層21を構成する一般ポリオレフィン系樹脂や絶縁性フィルム10を構成する酸変性ポリオレフィン樹脂と比べて融点・ガラス転移点が高い。このため、図4に示すように、リチウム電池本体2に突設されたタブ4に絶縁性フィルム10を当接させ、包装材10周縁を熱接着すると包装材10の内層であるポリオレフィン系樹脂からなる熱接着性樹脂層21が熱と圧力により加圧部の外に押出され、薄肉となる問題があるが、ポリエチレンナフタレートフィルム13は薄肉となることなく残るため、包装材の金属箔層22とタブ4とが短絡することを防止することができる。
また、ポリエチレンナフタレートフィルム13は水蒸気バリア性に優れる(水蒸気透過度が小さい)ために、水蒸気のリチウム電池内部への侵入を防止することができて電池寿命を設計通りの寿命とすることができる。ポリエチレンナフタレートフィルム13の厚さとしては、6μm以上であり、好ましくは12〜25μmである。6μm未満では短絡の虞があり、25μm超ではコスト対効果(短絡防止効果)において顕著な向上効果が見られない。また、ポリエチレンナフタレートフィルム13の表面には必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理等の周知の易接着手段を講じることができるものである。なお、PENの代わりにポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETと呼称する)を用いても同様の効果を得ることができる。
次に、接着促進剤層14について説明する。接着促進剤層14はポリエチレンナフタレートフィルム13と酸変性ポリオレフィンフィルム12及びポリオレフィンフィルム11とを強固に接着する目的で設けるものであり、イソシアネート系、ポリエチレンイミン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリブタジエン系等の周知の接着促進剤を用いることができるが、実験の結果では、トリイソシアネートモノマー、ポリメリックMDIから選ばれたイソシアネート成分からなるものがラミネート強度に優れ、かつ、電解液浸漬後のラミネート強度の低下が少なかった。
特にトリイソシアネートモノマーであるトリフェニルメタン−4,4',4"−トリイソシアネートやポリメリックMDIであるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(NCO含有率が約30%、粘度が200〜700mPa・s)からなる接着促進剤を用いた場合に最も良好な結果を得ることができた。次いで、同じくトリイソシアネートモノマーであるトリス(p−イソシアネートフェニル)チオフォスフェイトや、ポリエチレンイミン系を主剤とし、ポリカルボジイミドを架橋剤とした2液硬化型の接着促進剤が良好な結果を示すものであった。
接着促進剤層14の形成は、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法等の周知の塗布法で塗布・乾燥することにより形成することができ、塗布量としては、トリイソシアネートからなる接着促進剤の場合は、20〜100mg/m2、好ましくは40〜60mg/m2であり、ポリメリックMDIからなる接着促進剤の場合は、40〜150mg/m2、好ましくは60〜100mg/m2であり、ポリエチレンイミン系を主剤とし、ポリカルボジイミドを架橋剤とした2液硬化型の接着促進剤の場合は、5〜50mg/m2、好ましくは10〜30mg/m2である。なお、トリイソシアネートモノマーは、1分子中にイソシアネート基を3個持つモノマーであり、ポリメリックMDIは、MDIおよびMDIが重合したMDIオリゴマーの混合物であり、下記式(1)で示されるものである。
Figure 0005320717
また、接着促進剤層14としては、アミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する接着促進剤を用いて形成することもでき、形成方法としては、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法等の周知の塗布法で塗布・乾燥することにより形成することができる。まず、アミノ化フェノール重合体について説明する。アミノ化フェノール重合体としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、下記式(2)、(3)、(4)、(5)で表される繰返し単位からなるアミノ化フェノール重合体を挙げることができる。なお、式中のXは水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基ないしベンジル基を示す。また、R1、R2はヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基を示し、同じ基であってもよいし、異なる基であってもよいものである。
下記式(2)〜(5)において、X、R1、R2で示されるアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。また、X、R1、R2で示されるヒドロキシアルキル基としては、たとえば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ基が1個置換された炭素数1〜4の直鎖ないし分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。なお、下記式(2)〜(5)におけるXは水素原子、ヒドロキシル基、および、ヒドロキシアルキル基のいずれかであるのが好ましい。
また、下記式(2)、(4)で表されるアミノ化フェノール重合体は、繰返し単位を約80モル%以下、好ましくは繰返し単位を約25〜約55モル%の割合で含むアミノ化フェノール重合体である。また、アミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、好ましくは約500〜約100万、より好ましくは約1000〜約2万である。アミノ化フェノール重合体は、たとえば、フェノール化合物ないしナフトール化合物とホルムアルデヒドとを重縮合して下記式(2)ないし(4)で表される繰返し単位からなる重合体を製造し、次いで、この重合体にホルムアルデヒドおよびアミン(R12NH)を用いて水溶性官能基(−CH2NR12)を導入することにより製造される。アミノ化フェノール重合体は、1種ないし2種以上混合して用いることができる。
Figure 0005320717
Figure 0005320717
Figure 0005320717
Figure 0005320717
次に、三価クロム化合物について説明する。三価クロム化合物としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロム等を挙げることができ、好ましくは硝酸クロム、フッ化クロムである。
次に、リン化合物について説明する。リン化合物としては、公知のものを広く使用することができ、たとえば、リン酸、ポリリン酸等の縮合リン酸およびこれらの塩等を挙げることができる。ここで、前記塩としては、たとえば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩を挙げることができる。
そして、アミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する接着促進剤を用いて形成する接着促進剤層14としては、1m2当たり、アミノ化フェノール重合体が約1〜約200mg、三価クロム化合物がクロム換算で約0.5〜約50mg、および、リン化合物がリン換算で約0.5〜約50mgの割合で含有されているのが適当であり、アミノ化フェノール重合体が約5〜約150mg、三価クロム化合物がクロム換算で約1.0〜約40mg、および、リン化合物がリン換算で約1.0〜約40mgの割合で含有されているのがより好ましい。この場合の乾燥温度としては、150〜250℃、好ましくは170〜250℃で、加熱処理(焼付け)するのが適当である。さらに、図8に示す積層構成とした後に酸変性ポリオレフィンフィルム12を構成する樹脂の軟化点を超える温度で後加熱処理を行なうと著しく層間接着強度を向上させることができる。
なお、アミノ化フェノール重合体、三価クロム化合物、および、リン化合物を含有する接着促進剤を用いて形成する接着促進剤層14の場合、図4に示す積層構成において、接着促進剤層14と酸変性ポリオレフィンフィルム12との層間に、上記で説明したイソシアネート成分からなる接着促進剤層を設けてもよいものである。このように構成することにより、上記した後加熱処理を行なうことなく、層間接着強度を著しく向上させることができる。
次に、酸変性ポリオレフィンフィルム12について説明する。酸変性ポリオレフィンフィルム12は電池タブ4および包装材の内層である熱接着性樹脂層21と熱接着するために設ける層であり、熱接着性樹脂層21に用いる樹脂種により適宜選択して用いる必要があるが、酸変性ポリオレフィン樹脂を用いることができ、不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリオレフィン樹脂、エチレンないしプロピレンとアクリル酸、または、メタクリル酸との共重合体、あるいは、金属架橋ポリオレフィン樹脂等であり、必要に応じてブテン成分、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、非晶質のエチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体等を5%以上添加してもよいものである。
また、酸変性ポリオレフィンフィルム12は、上記した酸変性ポリオレフィン樹脂をTダイ押出機から接着促進剤層14を形成したポリエチレンナフタレートフィルム13上に加熱溶融押出しすることにより形成するものであるが、接着促進剤層14と酸変性ポリオレフィンフィルム12との接着性を向上させる目的で、Tダイ押出機から加熱溶融押出しされた前記酸変性ポリオレフィン樹脂の接着促進剤層14と当接する面に、必要に応じてオゾン処理を施してもよいものである。
特に、接着促進剤層14がイソシアネート系の場合に、このオゾン処理を施すことによりラミネート強度が顕著に向上する。酸変性ポリオレフィンフィルム12の厚さとしては、10μm以上であり、好ましくは20〜50μmである。10μm未満では、押出し溶融樹脂の熱量が不足するために十分なラミネート強度が得られず、結果として十分なシール強度を得ることができず、50μm超では接着性フィルムの総厚が増し、端面からの水蒸気バリア性が低下すると共にコスト対効果(ラミネート強度、シール強度)において顕著な向上効果が見られない。
また、酸変性ポリオレフィンフィルム12の少なくとも電池タブ4側となる層を充填剤を含有した充填剤含有層とすることができる。このように充填剤を含有した層とすることにより、充填剤がスペーサー(Spacer)として機能するために、包装体5のアルミニウム等の金属箔層22と金属端子、特に電池タブ4のバリとの短絡を一層防止することができる。
充填剤の平均粒径としては、0.1〜35μm、好ましくは5.0〜30μm、さらに好ましくは10〜25μmの範囲のものであって、その含有量としては、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して5〜30質量部、好ましくは10〜20質量部である。この理由としては、充填剤の平均粒径が0.1μm未満の場合、充填剤含有層を形成する酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して充填剤を30質量部超含有させないと包装材5の金属箔層22と電池タブ4のバリとの短絡を防止することができないばかりか、電池タブ4と十分な接着強度を得ることができないとういう問題が生じ、また、充填剤の平均粒径が35μm超の場合、充填剤含有層を形成する酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して充填剤の含有量を0超5質量部未満に調節しても包装材5の金属箔層22と電池タブ4のバリとの短絡を防止することができないという問題と、電池タブ4と十分な接着強度を得ることができないという問題が生じるからである。
前記充填剤としては、無機系、有機系のいずれも用いることができ、無機系充填剤としては、たとえば、炭素(カーボン、グラファイト)、シリカ、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、酸化鉄、シリコンカーバイド、酸化ジルコニウム、珪酸ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミ酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等を挙げることができ、有機系充填剤としては、たとえば、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、ポリメタクリル酸メチル架橋物、ポリエチレン架橋物等を挙げることができるが、形状の安定性、剛性、内容物耐性の点から酸化アルミニウム、シリカ、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物が好ましく、特にこの中でも球状の酸化アルミニウム、シリカがより好ましい。前記充填剤の酸変性ポリオレフィン樹脂への混合方法としては、予めバンバリーミキサー等で両者をメルトブレンドし、マスターバッチ化したものを所定の混合比にする方法、あるいは、酸変性ポリオレフィン樹脂との直接混合方法のいずれであってもよいものである。
また、酸変性ポリオレフィンフィルム12は、必要に応じて顔料を添加して着色層としてもよいものである。これに用いる顔料としては、無機系の各種顔料を用いることができるが、一般に電池の内部に使用されている材料であり、電解液に対する溶出の虞がなく、また、着色効果が大きく接着性を阻害しない程度の添加量で充分な着色効果を得られると共に熱で溶融することがなく添加した樹脂の見かけの溶融粘度を高くすることができ、熱接着時(シール時)に加圧部が薄肉となることを防止してシール強度の低下を防ぐことができるなどの理由から、上記充填剤で例示した炭素(カーボン、グラファイト)が好ましく、その添加量としては、たとえば、平均粒径が約0.03μmのカーボンブラックを使用した場合、樹脂100重量部に対して0.05〜0.3重量部、好ましく0.1〜0.2重量部である。このように酸変性ポリオレフィンフィルム12を着色層とすることにより、絶縁性フィルム10の有無をセンサーで検知可能なもの、あるいは、目視で検査可能なものとすることができる。なお、前記充填剤含有層と前記着色層とは、同じ酸変性ポリオレフィンフィルムであってもよいが、異なる酸変性ポリオレフィンフィルムとするのが酸変性ポリオレフィンフィルム12の熱接着性を阻害しない意味から好ましい。
また、ポリエチレンナフタレートフィルム13のもう一方の面に形成されたポリオレフィンフィルム11は低密度ポリエチレン,中密度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレン,エチレン−ブテン共重合体等のエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のプロピレン系樹脂の単体ないし混合物などの一般ポリオレフィン系樹脂により、形成することができる。なお、本発明に係る絶縁性フィルム10はポリエチレンナフタレートフィルム13の一方の面に酸変性ポリオレフィンフィルム12を設け、もう一方の面にポリオレフィンフィルム11を設ける場合に限定されるものではなく、ポリエチレンナフタレートフィルム13の両面に酸変性ポリオレフィンフィルム12を設けた構成としてもよい。このとき、絶縁性フィルム10としたときのフラット性や利便性を考慮すると、ポリエチレンナフタレートフィルム13の両面は、共に酸変性ポリオレフィンフィルム12とし、同一樹脂で同一厚さに形成するのが好ましい。また、絶縁性フィルム10として、上記説明した酸変性ポリオレフィンフィルム12により形成された単層の酸変性ポリオレフィンフィルム又は、ポリオレフィンフィルム11により形成された単層のポリオレフィンフィルムを用いた場合においても、包装材周縁部5cにおける所定の内部密封性を確保することができる。
次に、本発明に係るリチウムイオン電池1に用いられる包装材5の層構成について詳細に説明する。図6は包装材5の層構成を図解的に示す図であり、包装材5は、少なくとも、基材層23、金属箔層22、熱接着性樹脂層21を順次積層した積層体からなり、これらの各層間に接着層24を設け、ドライラミネート法、サンドイッチラミネート法、押出ラミネート法、熱ラミネート法等の方法でラミネートして積層したものである。また、金属箔層22と熱接着樹脂層21との間に中間層を設けてもよい。
基材層23は、延伸ポリエステル又はナイロンフィルムからなるが、この時、ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、共重合ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。またナイロン樹脂としては、ポリアミド系樹脂、すなわち、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,6とナイロン6との共重合体、ナイロン6,10、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等が挙げられる。
基材層23は、リチウムイオン電池1として用いられる場合、ハードと直接接触する部位であるため、基本的に絶縁性を有する樹脂層がよい。フィルム単体でのピンホールの存在、および加工時のピンホールの発生等を考慮すると、基材層は6μm以上の厚さが必要であり、好ましい厚さとしては12〜25μmである。
基材層23は耐ピンホール性および電池の包装材5とした時の絶縁性を向上させるために、積層化することも可能である。基材層23を積層体化する場合、基材層23が2層以上の樹脂層を少なくとも一つを含み、各層の厚みが6μm以上、好ましくは、12〜25μmである。基材層を積層化する例としては、図示はしないが次の1)〜7)が挙げられる。
1)延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン
2)延伸ナイロン/延伸ポリエチレンテレフタレート
また、包装材料の機械適性(包装機械、加工機械の中での搬送の安定性)、表面保護性(耐熱性、耐電解質性)、二次加工してリチウムイオン電池用の包装材をエンボスタイプとする際に、エンボス時の金型と基材層との摩擦抵抗を小さくする目的で、基材層23を多層化、基材層表面にフッ素系樹脂層、アクリル系樹脂層、シリコーン系樹脂層等を設けることが好ましい。例えば、
3)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート(フッ素系樹脂は、フィルム状物、または液状コーティング後乾燥で形成)
4)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート(シリコーン系樹脂は、フィルム状物、または液状コーティング後乾燥で形成)
5)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン
6)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレート/延伸ナイロン
7)アクリル系樹脂/延伸ナイロン(アクリル系樹脂はフィルム状、または液状コーティング後乾燥で硬化)
積層構造の包装材5を形成する際の積層方法は、ドライラミネート法、熱ラミネート法、押出ラミネート法、サンドイッチラミネート法、共押出ラミネート法等を利用することができる。
金属箔層22は、包装材5を通して外部からリチウムイオン電池の内部に特に水蒸気が進入することを防止するための層で、金属箔層単体のピンホール、及び加工適性(パウチ化、エンボス成形)を安定化し、かつ耐ピンホール性をもたせるために厚さ15μm以上のアルミニウム、ニッケルなどの金属、または、無機化合物、例えば酸化珪素、アルミナ等を蒸着したフィルム等も挙げられるが、金属箔層22としては、好ましくは15μm〜100μmのアルミニウムである。
金属箔22層の材質として、鉄含有量が0.3〜9.0重量%、好ましくは0.7〜2.0重量%のアルミニウムを用いることにより、鉄を含有していないアルミニウムと比較して、アルミニウムの展延性がよく、積層体として折り曲げによるピンホールの発生が少なくなり、かつエンボスタイプの包装材5をエンボス加工する時に側壁の形成も容易にできる。前記鉄含有量が0.3重量%未満の場合は、ピンホールの発生の防止、エンボス成形性の改善等の効果が認められず、また、前記アルミニウムの鉄含有量が9.0重量%を超える場合は、アルミニウムとしての柔軟性が阻害され、積層体として製袋性が悪くなる。
また、冷間圧延で製造されるアルミニウムは焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性・腰の強さ・硬さが変化するが、本実施例で用いられるアルミニウムは焼きなましをしていない硬質処理品より、焼きなましを適宜おこなった、柔軟性がある軟質処理品が好ましい。また、柔軟性・腰の強さ・硬さの度合い、すなわち焼きなましの条件は、加工適性(パウチ化、エンボス適性)に合わせ適宜選定すればよい。たとえば、エンボス成形時のピンホールやしわを防止するためには、焼きなましをしていない硬質アルミニウムより多少または完全に焼きなまし処理をした軟質傾向にあるアルミニウムが良好である。
また、熱接着性樹脂層21としてはポリオレフィン系フィルムを用いる。特にポリプロピレンが好適に用いられるが、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンの単層または多層、または、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンのブレンド樹脂からなる単層または多層からなるフィルムとしても使用できる。
前記各タイプのポリプロピレン、すなわち、ランダムプロピレン、ホモプロピレン、ブロックプロピレンおよび、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンには、低結晶性のエチレンーブテン共重合体、低結晶性のプロピレンーブテン共重合体、エチレンとブテンとプロピレンの3成分共重合体からなるターポリマー、シリカ、ゼオライト、アクリル樹脂ビーズ等のアンチブロッキング剤(AB剤)、脂肪酸アマイド系のスリップ剤等を添加してもよい。
また、包装材の熱接着性樹脂層21は、絶縁性フィルム10に対しても熱接着性を示し、かつ、内容物により変質、劣化しない材質を検討した結果、厚さ10μm以上、好ましくは20〜100μmであって融点80℃以上、ビカット軟化点が70℃以上の不飽和カルボングラフトポリエチレン、不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン、不飽和カルボングラフトポリメチルペンテンなどの不飽和カルボングラフトポリオレフィン系樹脂、金属イオン架橋ポリエチレン、またはエチレンまたはプロピレンとアクリル酸、またはメタクリル酸との共重合物、およびこれらの変性物の少なくとも一つを含むものが良好な結果を示した。
また、包装材5の前記各層には、適宜、製膜性、積層化加工、最終製品二次加工(パウチ化、エンボス成形)適性を向上、安定化する目的のために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表面活性化処理をしてもよい。
また、各層間の積層方法等は、具体的にはTダイ法、インフレーション法、共押出し法等を用いて製膜することができる。必要に応じて、コーティング、蒸着、紫外線硬化、電子線硬化等の方法によって二次膜を形成してもよい。また、貼り合わせの方法としては、ドライラミネート法、押出ラミネート法、共押出ラミネート法、熱ラミネート法等の方法を用いることができる。
ドライラミネート法により貼り合わせを行う際には、ポリエステル系、ポリエチレンイミン系、ポリエーテル系、シアノアクリレート系、ウレタン系、有機チタン系、ポリエーテルウレタン系、エポキシ系、ポリエステルウレタン系、イミド系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、シリコーン系の各種接着剤を用いることができる。また、これらの接着層には適宜、酸化珪素、炭酸カルシウム、亜鉛、鉛丹、亜酸化鉛、酸化鉛、シアナミド鉛、ジンククロメート、クロム酸バリウムカリウム、クロム酸バリウム亜鉛の少なくとも一つを含有することを特徴とした添加剤を添加することも耐薬品性、耐有機溶剤性をさらに向上させる。特に、酸化珪素、炭酸カルシウム、亜鉛、鉛丹、亜酸化鉛、酸化亜鉛、シアナミド鉛、ジンククロメート、クロム酸バリウムカリウム、クロム酸バリウム亜鉛などは電解液と水分との反応で発生するフッ化水素を吸収・吸着する効果があり、各層、特に金属箔層(アルミニウム)に対するフッ化水素の腐食を防止する効果がある。
また、押出ラミネート法を用いる場合、接着する各層間の接着力を安定化する接着促進化方法として、ポリエステル系、ポリエーテル系、ウレタン系、ポリエーテルウレタン系、ポリエステルウレタン系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、ポリエチレンイミン系、シアノアリレート系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イミド系、シリコーン系、およびこれらの変性物、または、混合物等の樹脂を1μm程度塗布したり、オゾン処理による表面活性化処理を行うことができる。また、押出ラミネート法あるいはサーマルラミネート法により貼り合わせる際の樹脂として不飽和カルボン酸グラフトポリオレフィンを用いることによって、接着性とともに耐内容物性も向上する。
次に本発明による包装材周縁5cに絶縁性フィルム10を介在させてヒートシールしたリチウムイオン電池の耐電解液シール性について、実施例により以下説明する。
[包装材の作製]
まず、本実施例で用いる電気化学セル用包装材料の製造方法について説明する。まず、アルミニウム(厚さ40μm)の両面に化成処理を施し、一方の化成処理面に、延伸ナイロンフィルム(厚さ25μm)を2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせた。次に、他の化成処理面に酸変性ポリプロピレン(以下酸変性PPと略す)をロールコート法により塗布、焼付けし、未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ30μm)を熱ラミネート法により、積層して本実施例で用いる電気化学セル用包装材を得た。
なお、本実施例において、化成処理層には、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、リン酸からなる処理液をロールコート法により塗布し、皮膜温度が190℃以上となる条件において焼付けた。ここで、クロムの塗布量は10mg/m2(乾燥重量)であり、酸変性PPは、アルミニウム温度が140℃以上となる条件において焼付け、酸変性PPの塗布量は、3g/m2(乾燥重量)とした。
[タブフィルムの作製]
次に、厚さ12μmのポリエチレンナフタレートフィルム(PENフィルム)の一方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布した後、PENフィルム他方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布し、タブフィルムを得た。
[絶縁性フィルムのサンプルの作製]
次に、厚さ12μmのポリエチレンナフタレートフィルム(PENフィルム)の一方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布した後、PENフィルム他方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布し、実施例1に係る絶縁性フィルムのサンプルを得た。
次に、厚さ12μmのポリエチレンナフタレートフィルム(PENフィルム)の一方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布した後、PENフィルム他方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布し、実施例2に係る絶縁性フィルムのサンプルを得た。
次に、厚さ50μmの単層未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ50μm)を用意し、実施例3に係る絶縁性フィルムのサンプルを得た。
次に、厚さ25μmのポリメチルペンテンフィルム(TPXフィルム)の一方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布した後、PENフィルム他方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布し、実施例4に係る絶縁性フィルムのサンプルを得た。
次に、厚さ12μmのポリエチレンナフタレートフィルム(PENフィルム)の一方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布した後、PENフィルム他方の面にマレイン酸変性ポリプロピレンをTダイ押出機で44μm厚さに押出し塗布し、比較例1に係る絶縁性フィルムのサンプルを得た。
[耐電解液シール強度の測定]
次に、上記電気化学セル用包装材料に54mm×32mmで深さ4mmのエンボス部とそのエンボス部周縁に7mm幅のシール領域を有するトレイを成形し、エンボス部に電解液を入れ、トレイの一辺において3mm×10mmで厚さ100μmのタブ1、タブ2をタブフィルムを巻き付けた状態でシート状の上記電気化学セル用包装材料で挟持し、7mm巾で周縁部をヒートシールした。そして、60℃で24時間保存した。このとき、ヒートシールは、面圧1.0MPa、シール温度190℃、シール時間3.0秒の条件で行なった。
このとき、実施例1では実施例1に係る絶縁性フィルムを包装材周縁部の対向する2辺のみに介在させてヒートシールをおこなった。また、実施例2では実施例2に係る絶縁性フィルムを額縁上に形成し、包装材周縁部の4辺全体に絶縁性フィルムを介在させてヒートシールを行なった。また、実施例3では実施例3に係る絶縁性フィルムを包装材周縁部の対向する2辺に介在させてヒートシールをおこなった。また、実施例4では実施例4に係る絶縁性フィルムを包装材周縁部の対向する2辺に介在させてヒートシールをおこなった。また、比較例1では比較例1に係る絶縁性フィルムを包装材周縁部のタブを挟持する辺にのみ介在させてヒートシールをおこなった。
次に上記各サンプルにおいて、タブを挟持する辺を除いて各辺を90°折り返しこれを20回往復して繰り返した。
次に、正極端子をタブに、負極端子の先端が外装体のアルミニウム箔に達するようにセットし、電圧計により電圧25Vを5秒間印加し抵抗値を測定した。このとき、100MΩ以下の抵抗値の発生率をn=1000において、タブ1及びタブ2それぞれについて測定し表1にまとめた。また、併せて包装材のアルミ二ウム箔の露出の有無を目視により観察した。
Figure 0005320717
以上より、絶縁性フィルムを包装材のヒートシール部全周に介在させた実施例2のサンプルにおいて、もっとも高い絶縁性を確認することができた。この結果より、高融点の樹脂フィルムの両面にポリオレフィンフィルムを備える絶縁性フィルムを包装材に介在させてヒートシールすることで、ヒートシール時の最内層の肉薄による包装材の絶縁性低下を防止し、長期間の使用においても密封性が確保される耐久性、安全性を付与することができることが確認された。
本発明の絶縁性フィルムを用いることにより、エネルギー貯蔵用や電気自動車用の電源として好適な、耐久性、安全性の高い大型のリチウムイオン電池を提供することができる。
は、本発明のリチウムイオン電池の斜視図である。 は、本発明のリチウムイオン電池の分解斜視図である。 は、図1のA−A'における断面図である。 は、図1のB−B'における断面図である。 は、本発明のリチウムイオン電池に係る絶縁性フィルムの構造を示す断面図である。 は、本発明のリチウムイオン電池に係る包装材の層構成を示す断面図である。 は、従来のリチウムイオン電池の斜視図である。 は、従来のリチウムイオン電池の分解斜視図である。 は、従来のリチウムイオン電池の斜視図である。 は、従来のリチウムイオン電池の分解斜視図である。 は、図9のC−C'における断面図である。 は、図9のD−D'における断面図である。 は、従来のリチウムイオン電池の斜視図である。 は、従来のリチウムイオン電池に係る包装材の層構成を示す断面図である。
符号の説明
1 リチウムイオン電池
2 リチウムイオン電池本体
4 電池タブ
5 包装材
10 絶縁性フィルム
11 ポリオレフィンフィルム
12 酸変性ポリオレフィンフィルム
13 ポリエチレンナフタレートフィルム
21 熱接着性樹脂層
22 金属箔層
23 基材層

Claims (2)

  1. 基材層と、金属箔層と、熱接着性樹脂層とが、少なくとも順次積層された積層体を重ね合わせて形成される包装材内部に、
    正極活物質及び正極集電体から成る正極と、負極活物質及び負極集電体から成る負極と、前記正極及び負極間に充填される電解質と、を含む扁平型電気化学セル本体を収納し、
    前記包装材の周縁部を熱接着して、前記扁平型電気化学セル本体を前記包装材内部に密封収納する扁平型電気化学セルにおいて、
    前記包装材の周縁部に絶縁性フィルムを介在させており、
    前記絶縁性フィルムが樹脂フィルムの両面にポリオレフィンフィルムを備え、
    前記樹脂フィルムが前記ポリオレフィンフィルムより高融点であることを特徴とする扁平型電気化学セル。
  2. 前記絶縁性フィルムを構成する前記ポリオレフィンフィルムの少なくとも一方が酸変性ポリオレフィンフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の扁平型電気化学セル。
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