JP5312667B1 - 補正プログラム及びその記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工指示寸法に対して許容範囲内の寸法に切削加工可能とする工作機械加工寸法指示補正用コンピュータプログラムを提供することである。
【解決手段】ワークセット時に工作機械の各軸方向の原点に対するワーク特定点の位置の前ワークとの差が設定値以上になると警報表示し再測定再確認した位置を記憶し、設定値未満の場合はその位置を記憶するワーク原点設定ステップと、工順毎に加工指示寸法と実測値との差が設定値以上になると警報表示し再測定再確認したデータを記憶し、また前記差が設定値未満であるとそのデータを記憶して、加工指示寸法との差を現補正値に付加して新補正値を設定して加工プログラムの指示寸法に実測値が一致するようにする補正ステップと、前記補正後の加工指示寸法を、コンピュータを実行させる加工プログラムに付加させる補正付加ステップとをコンピュータに実行させる補正プログラムによって課題を実現できた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、旋盤などの工作機械で切削等の加工を行う際に、図寸に対して許容範囲内に加工することを実現させるために、刃物を取り付けた工具台の加工時の移動量の補正をする工作機械加工寸法指示補正用コンピュータプログラムに関する。
特許文献1に、ワークを把持するチャックを備えた主軸と、前記ワークに当接して該ワークを加工する工具が取り付けられた刃物台と、前記工具から前記ワークへ向かう方向であるX軸方向及び該X軸方向とは異なる方向であるY軸方向に前記刃物台を移動する刃物台駆動手段と、前記工具が前記X軸方向及び前記Y軸方向に移動するように前記刃物台駆動手段を駆動制御する制御手段と、前記ワークの直径を実測した値を入力する入力手段とを備え、前記制御手段は、前記刃物台駆動手段を介して、前記工具を前記X軸方向に移動しながら前記ワークに対する第1の切削を行い、続いて前記ワークに対する第2の切削を行い、前記入力手段から入力された、前記第1の切削をした後の前記ワークの第1直径値及び前記第2の切削をした後の前記ワークの第2直径値、並びに前記第1の切削の終了時点から前記第2の切削の終了時点までの前記工具の前記X軸方向についての移動距離に基づいて、前記工具の芯高と前記ワークの中心線との間の前記Y軸方向に沿ったずれ量を演算し、当該ずれ量が補正された後に前記刃物台駆動手段を介して前記ワークに対する第3の切削として本加工を開始する旋盤の技術が開示されている。
特開2008−93741号公報
特許文献1の技術は、加工する最初の段階で上下方向の芯ずれの補正を行なっているが、高精度の切削加工を要求される場合には、前後方向や左右方向の切削加工を工順にしたがって実施したときに直径や長さなどの寸法を人手で測定しながら、前後方向や左右方向の補正を行っている。この人手による測定やデータ入力で測定ミスや入力ミスが生じることがあり、ワークの材料が高価格である場合や、長尺物の大物ワークの場合、又は、変形しやすい薄物の大物部品の場合には、そのワークを廃棄しなければならないので、その廃棄費用が大きく損金として計上されたり、新たにワークを追加して加工するために納期が遅れるという問題があった。特に、年間で1個でもミスすると取引に悪影響の生ずるような、納期に厳しいワークや、高価格や希少材料のワークの加工をする場合には仕損費が増大し納期遅れが生ずるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、高価格や希少材料のワークに対して高精度の切削加工を要求される場合においても、加工指示寸法に対して許容範囲内の寸法に切削加工可能とする工作機械加工寸法指示補正用コンピュータプログラムを提供することである。
「発明が解決しようとする課題」に記載した課題を解決するために、請求項1に記載の補正プログラムは、コンピュータを、刃物台に取り付けられた工具によりワークを切削加工する工作機械に、工順毎に加工寸法指示をして切削加工させる手段として機能させるための加工プログラムに、加工指示寸法に加工後の実寸法を一致させるように前記加工寸法指示の補正を付加する補正プログラムであって、予め前のワークセットと次のワークセットとの間でそれぞれ記憶されたワークの原点位置座標の差を異常値として判断する基準として定めた設定値を記憶し、並びに、予め工順ごとに加工指示寸法、及び加工指示寸法と加工後の実測値との差を異常値として判断する基準として定めた設定値を記憶する基準設定ステップと、最初のワークセットで工作機械のX軸方向又はZ軸方向の原点に対するワーク上の特定された点の位置座標を補正プログラムに記憶し、あるいは、同一設計形状に基づくワークを連続加工する場合には、前のワークセットと次のワークセットとの間でそれぞれ記憶されたワークの原点位置座標の差が設定値以上の場合には警報表示し再測定し再確認された次のワーク上の特定された点の位置座標を新たな原点として、又は、前記差が設定値未満の場合には次のワーク上の特定された点の位置座標を新たな原点として補正プログラムに記憶するワーク原点設定ステップと、最初の工順においてワークに対する加工指示寸法と加工後の実測値との差が設定値未満の場合は該差を次の工順の新補正値として記憶し、又は、該差が設定値以上の場合には警報表示し再測定し再確認された加工指示寸法と加工後の実測値との差を次の工順の新補正値として記憶し、あるいは、第2の工順以降の工順においては、それぞれの工順におけるワークに対する加工指示寸法と加工後の実測値との差が設定値未満の場合には、前記差の寸法を前の工順における補正値に付加して、次の工順における加工寸法指示値に対する補正値として新補正値を設定し記憶し、又は、該差が設定値以上の場合には警報表示し、再測定し再確認された加工指示寸法と加工後の実測値との差の寸法を前の工順における補正値に付加して、次の工順における加工寸法指示値に対する補正値として新補正値を設定し記憶し、前記新補正値を予め記憶させている加工指示寸法に加算して補正後の加工指示寸法を記憶する補正ステップと、前記補正後の加工指示寸法を、コンピュータを実行させる加工プログラムに付加させる補正付加ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項2に記載の記憶媒体は、請求項1に記載の補正プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であることを特徴とする。
請求項1及び請求項2に記載の発明は、工作機械に対するワークセット位置のバラツキを排除し、工作機械の加工指示寸法に対する加工量の変化を監視して追従でき、作業者のワークに対する寸法測定の誤測定や、実測値と図面指示寸法との差の誤計算や、実寸値などの数字入力ミスを排除して、すべての切削加工において加工指示寸法に対して許容範囲内の寸法に切削加工可能とするという効果を奏する。そして、前記原因によるワークの廃棄がなくなって、前記原因によるワークの廃棄損失額がゼロになり、納期遅れ件数がゼロになるという効果を奏する。
例えば、船舶や航空機等に使用する部品に中には、1本で100万円する高価な材料からなる長尺物のワークで、高精度の切削加工が要求され、1本での切削加工の工順が60工順ほど必要となるワークがあるが、そのワークを年間600本加工した場合、従来は年間12〜18本の寸法加工不良が生じて約1200〜1800万円の損失が生じていたとしても、本発明の補正プログラムを組み込むことによって寸法加工不良が発生しなくなるという際立つ効果を奏する。
本発明のステップを示すフロー図である。 ワーク原点設定ステップを示すフロー図である。 補正ステップを示すフロー図である。
本発明である補正プログラムは、刃物台に取り付けられた工具によりワークを切削加工する工作機械に、工順にしたがってあらかじめ設定した工順毎の加工寸法指示をして切削加工させるという一連の動作をコンピュータからの指示で実行させるが、そのコンピュータに指示する加工プログラムに、加工指示寸法に加工後の実寸法を一致させるように前記加工寸法指示の補正を付加する補正プログラムである。高価格や希少材料のワークに対して高精度の切削加工を要求される場合に特に効果を発揮する補正プログラムである。加工指示寸法とは、図面寸法、取代を見込んだ寸法などの加工する狙い値をいう。
そして、本発明である補正プログラムは、図1乃至図3に示すように、予め前のワークセットと次のワークセットとの間でそれぞれ記憶されたワークの原点位置座標の差を異常値として判断する基準として定めた設定値を記憶し、並びに、予め工順ごとに加工指示寸法、及び加工指示寸法と加工後の実測値との差を異常値として判断する基準として定めた設定値を記憶する基準設定ステップS1と、最初のワークセットで工作機械のX軸方向又はZ軸方向の原点に対するワーク上の特定された点の位置座標を補正プログラムに記憶し、あるいは、同一設計形状に基づくワークを連続加工する場合には、前のワークセットと次のワークセットとの間でそれぞれ記憶されたワークの原点位置座標の差が設定値以上の場合には警報表示し再測定し再確認された次のワーク上の特定された点の位置座標を新たな原点として、又は、前記差が設定値未満の場合には次のワーク上の特定された点の位置座標を新たな原点として補正プログラムに記憶するワーク原点設定ステップS2と、最初の工順においてワークに対する加工指示寸法と加工後の実測値との差が設定値未満の場合は該差を次の工順の新補正値として記憶し、又は、該差が設定値以上の場合には警報表示し再測定し再確認された加工指示寸法と加工後の実測値との差を次の工順の新補正値として記憶し、あるいは、第2の工順以降の工順においては、それぞれの工順におけるワークに対する加工指示寸法と加工後の実測値との差が設定値未満の場合には、前記差の寸法を前の工順における補正値に付加して、次の工順における加工寸法指示値に対する補正値として新補正値を設定し記憶し、又は、該差が設定値以上の場合には警報表示し、再測定し再確認された加工指示寸法と加工後の実測値との差の寸法を前の工順における補正値に付加して、次の工順における加工寸法指示値に対する補正値として新補正値を設定し記憶し、前記新補正値を予め記憶させている加工指示寸法に加算して補正後の加工指示寸法を記憶する補正ステップS3と、前記補正後の加工指示寸法を、コンピュータを実行させる加工プログラムに付加させる補正付加ステップS4と、をコンピュータに実行させるプログラムである。
まず、ワークセット時に工作機械の原点に対して人により測定され入力されるワークの原点位置座標の適正さを判断する基準、及びそれぞれの工順ごとに人により測定され入力されるワーク実寸値の適正さを判断する基準等を補正プログラムに記憶させる基準設定ステップS1である。
このステップでは、予め前のワークセットと次のワークセットとの間でそれぞれ記憶されたワークの原点位置座標の差を異常値として判断する基準として定めた設定値を補正プログラムに記憶させ、予めワークに対して切削加工を実施する工順毎に、図面寸法を加工指示寸法として、又は、図面寸法に対する取代を残した加工寸法を加工指示寸法としてあらかじめ入力し補正プログラムに記憶させ、工順にそれぞれの加工に対する許容できる公差を入力し補正プログラムに記憶させ、及び、加工指示寸法と加工後の実測値との差を異常値として判断する基準として定めた設定値を補正プログラムに記憶させる。
次に、図2に示すように、ワークが工作機械にセットされた座標を補正プログラムに入力させるワーク原点設定ステップS2である。このステップでは、工作機械のX軸方向及びZ軸方向の原点座標に対するワーク上の特定された点の位置(座標)を測定し、該座標を補正プログラムに入力し記憶する。
同一設計形状からなるワークを連続して切削加工する場合には、工作機械にワークをセットするごとに工作機械のX軸方向及びZ軸方向の原点座標に対するワーク上の特定された点の位置(座標)は微妙なバラツキが生ずるから、高精度の切削加工を要求される加工の場合には該バラツキも寸法精度を不良とさせる影響がある。このため、ワークセットごとに新規にセットされたワークの工作機械のX軸方向及びZ軸方向の原点座標に対する位置を補正していく。
そのために、まず、前のワークと現ワークとの工作機械の原点に対する、人により測定されたそれぞれの位置(座標)の差が異常値として判断する基準として定めた設定値以上の場合に警報表示するように補正プログラムに記憶する(ステップS20)。
次に、最初のワークセットした後に、工作機械のX軸方向又はZ軸方向の原点座標に対するワーク上の特定された点の位置座標を測定し、測定された位置座標を補正プログラムに入力して記憶させる(ステップS21)。
次のワークセットした後に工作機械のX軸方向及びZ軸方向の原点座標に対するワーク上の特定された点の座標(位置)を測定し、測定された位置座標を補正プログラムに入力して記憶させる(ステップS22)。そして、工作機械の原点に対する前のワークの座標と現ワークの座標との差を補正プログラムにより算出し記憶する(ステップS23)。
算出した差と予め記憶された警報表示基準とを補正プログラムにより比較し(ステップS24)、補正プログラムにより、設定した警報表示基準値未満である場合にはステップS25としてステップS22の座標をワーク座標とし記憶する。
算出した差と予め記憶された警報表示基準とを補正プログラムにより比較し(ステップS24)、該算出した差が予め記憶された警報表示基準値以上である場合には補正プログラムによりステップS26として警報表示させる。再度工作機械のX軸方向及びZ軸方向の原点座標に対するワーク上の特定された点の座標(位置)を複数の人により再測定し、その再測定値を補正プログラムに入力し記憶させ、補正プログラムにより再度工作機械の原点に対する前のワークの座標と比較しその差を算出する。この再測定を少なくとも2者で行うことで二重チェックをすると測定値の信頼度が高まり測定ミスが生じない。設定した差以上の場合に警報表示し、この警報のときに二重チェックが行えるようにしたことで測定ミス、計算ミス及び入力ミスが激減しミス発生ゼロが達成できるようになった。
補正プログラムにより、再度比較した差が設定値未満の場合には、慎重に測定した結果のデータであることから再測定データの方を適正データとして認定し記憶される。再度比較した差が、たとえ該設定値以上であっても再測定して再確認した結果であるから適切なデータと判断し再測定データの方を適正データとして認定し補正プログラムに記憶される。
よって、工作機械のX軸方向及びZ軸方向の原点座標に対するワークの特定された点の座標(位置)として、最初のワークセットの場合は測定されたワークの特定された点の位置の座標を補正プログラムに入力して補正プログラムに記憶させ、2本目以降のワークセットからは、前のワークと次のワークとのそれぞれの測定による差が設定値未満の場合にはワークの特定位置の座標を、又は、前のワークと次のワークとのそれぞれの測定による差が設定値以上の場合には再測定されたワークの特定位置の座標を、工作機械の原点に対するワークの原点座標として入力し補正プログラムに記憶する。
ワーク原点設定ステップの実施により、工作機械の原点とワークとの関係をワークが変わってもワークの特定された点に対する予め記憶させた加工指示寸法を一定にしたままで加工指示させることができ、記憶させていた工順ごとの加工寸法指示にしたがって切削加工ができる。
次に、図3に示すように、加工指示寸法を補正した補正プログラムを作成する補正ステップS3である。この補正ステップS3では、工作機械に対して行った切削加工の寸法指示データと工作機械による切削加工したワークの実寸法との差を把握して、寸法指示データとワークの実寸法との一致化を実現させるために次の工順の寸法指示データに補正を付加させるステップである。
まず、ワークに対して切削加工を実施する工順毎に補正プログラムに記憶された加工指示寸法と加工されたワークを人により測定した実寸値との差が異常値として判断する基準として定めた設定値以上の場合に警報表示するように補正プログラムに記憶する(ステップS30)。
最初のワークの最初の工順においては、最初の工順で記憶された加工寸法指示のデータで切削加工させる。最初の加工寸法指示は、図面寸法に対する取代を残した加工寸法を指示する。そして、切削加工後に人により実寸値を測定し、該実寸値を補正プログラムに入力して記憶させ(ステップS31)、補正プログラムにより、記憶された該実寸値と記憶された加工指示寸法との差を算出し(ステップS32)、該差とあらかじめ設定した警報表示基準とを比較し(ステップS33)、該差が設定した警報表示基準未満の場合は、該差を仮補正値として記憶する(ステップS34)。
補正プログラムにより算出した差が設定した警報表示基準値以上である場合には補正プログラムにより警報表示させるようにし、その警報表示を見た作業者が少なくとも2人以上で再度ワーク寸法を再測定し、その再測定し再確認した実寸値を補正プログラムに入力し記憶させる。補正プログラムは加工指示寸法と再入力されたワーク実寸法と比較する。この再測定を少なくとも2者で行うことで二重チェックをすると測定値の信頼度が高まり測定ミスが生じない。設定した差以上の場合に警報表示し、この警報のときに二重チェックが行えるようにしたことで測定ミス、計算ミス及び入力ミスが激減しミス発生ゼロが達成できるようになった。
再度比較し算出した差が設定値未満の場合には、慎重に測定した結果のデータであることから再測定データの方の差を適正データとして認定する。再度比較した差が、たとえ該設定値以上であっても再測定して再確認した結果であるから適切なデータと判断し再測定データの方の差を適正データとして認定する(ステップS35)。
よって、加工寸法指示データとワーク実寸法の差が設定値未満の場合はワーク実寸法値を、又は、加工寸法指示データとワーク実寸法の差が設定値以上の場合は再測定したワーク実寸法値を補正プログラムに入力し記憶する。
そして、補正プログラムは、記憶させたワーク実寸法と加工指示寸法との差を算出し、該差を設定値との差に拘わらず仮補正値として記憶する(ステップS34、S35)。
次に、補正プログラムは、前工順における補正値に仮補正値を加算して新補正値を算出し記憶する(ステップS36)。
補正プログラムは、該新補正値を次の工順における加工指示寸法に付加させて、補正された次の工順の加工指示寸法を決定し記憶する(ステップS4)。コンピュータに記憶された該補正加工指示寸法により工作機械が切削加工を実施する。これにより、加工指示寸法に対して定められた公差以内のワークがバラツキなく加工される。
本発明である補正プログラムの使用例について説明する。
まず、基準設定ステップS1である。ワークの原点位置座標の差を異常値として判断する基準として定めた設定値を0.03mmとし補正プログラムに記憶させ、予め工順1の加工指示寸法を343.00mm、工順2の加工指示寸法を338.00mm、及び加工指示寸法と加工後の実測値との差を異常値として判断する基準として定めた設定値を0.03mmと入力し補正プログラムに記憶させる。
次に、ワーク原点設定ステップS2である。まず、ワークセットした直後に、工作機械のX軸方向及びZ軸方向の原点座標に対するワーク上の特定された点の座標を測定する(ステップS21、S22)。例えば、Z軸方向の座標が測定した結果1678.42mmであれば、該データを記憶する。
次に、工作機械の原点に対する前のワークのZ軸方向の座標と比較し(ステップS23、S24)、その差が0.03mm未満であれば警報表示されず(ステップS25)、その差が0.03mm以上であれば警報表示される(ステップS26)ように記憶させておくと(ステップS20)、前のワークのZ軸方向に座標が1678.40mmであれば警報表示されず(ステップS25)、該座標が1678.46mmであれば警報表示される(ステップS26)。
警報表示された場合には、二重チェックをするために少なくとも2者で測定を実施し、両者が一致した測定値を、ワークのZ軸方向に座標と認定する。X軸方向の原点もZ軸方向と同じやり方を行って決める。
そして、補正プログラムは、前のワークとの差を工作機械の原点に対する補正値として付加させ、現セットされているワークの工作機械に対する位置として記憶する。例えば、作業者によって測定され補正プログラムに入力され記憶された前のワークの位置座標が1678.42mmであり、作業者によって測定され補正プログラムに入力され記憶された今回のワークの測定された位置座標が1678.44mmであれば、補正プログラムは補正値として0.02mmを付加させて、現セットされているワークの工作機械に対する位置として1678.44mmを記憶する。
次に、補正ステップS3である。最初の工順1における加工寸法指示が図面寸法に対する取代を残した加工指示寸法343.00mmとし、加工後のワークの実寸法との差が0.03mm未満であれば補正プログラムによる警報表示はされず、その差が0.03mm以上であれば補正プログラムにより警報表示するように補正プログラムに記憶させておく(ステップS30)と、ワーク実寸法が343.01mmであれば警報表示が出ず、該座標が343.04であれば警報表示がでる。
補正プログラムにより警報表示された場合(ステップS35)には、二重チェックをするために2者で測定を実施し、両者が一致した測定値が343.04mmであれば343.04mmをワーク実寸法として認定する。
測定結果が343.01mmで前記差が0.03未満である場合(ステップS34)は343.01mmを実寸法として認定し補正プログラムに記憶させる。又は、測定結果が343.04mmで前記差が0.03以上である場合(ステップS35)は再測定し二重チェックし再確認した結果が一回目と同じ343.04mmであれば前記差が0.03mm以上であっても343.04mmを実寸法として認定し補正プログラムに記憶させる。
次に、加工指示寸法343.00mmとして切削加工したワークの実測値が例えば343.01mmの場合であると、人により測定された実測値を補正プログラムに入力すれば補正プログラムはその差0.01mmを補正値として記憶する。
次に、次の工順2で上記と同じようにして補正プログラムに実測値が入力されて、補正プログラムにより、加工指示寸法とワーク実寸法との差を0.02mmと算出すると、該差を仮補正値として、前の補正値0.01mmに今回の仮補正値0.02mmを加算して新補正値を0.03mmと算出し記憶する(ステップS36)。
次の加工指示の際に、加工指示寸法に新補正値0.03mmを付加させた新加工指示寸法が補正プログラムから加工プログラムに付加され組み込まれて、付加され組み込まれた後の加工プログラムによってコンピュータが工作機械に次の工順の加工指示を出して切削加工させる。以上の繰り返しを工順ごとに実施していく。これにより、すべての工順における切削加工で公差内に収まったワークを製造することができる。警報表示する基準を0.03mmに設定することによって、公差が±0.05mm〜±0.1mmのワークの場合に、切削加工後のワークの精度をすべての工順において公差内で加工することができた。

Claims (2)

  1. コンピュータを、刃物台に取り付けられた工具によりワークを切削加工する工作機械に、工順毎に加工寸法指示をして切削加工させる手段として機能させるための加工プログラムに、加工指示寸法に加工後の実寸法を一致させるように前記加工寸法指示の補正を付加する補正プログラムであって、
    予め前のワークセットと次のワークセットとの間でそれぞれ記憶されたワークの原点位置座標の差を異常値として判断する基準として定めた設定値を記憶し、並びに、予め工順ごとに加工指示寸法、及び加工指示寸法と加工後の実測値との差を異常値として判断する基準として定めた設定値を記憶する基準設定ステップと、
    最初のワークセットで工作機械のX軸方向又はZ軸方向の原点に対するワーク上の特定された点の位置座標を補正プログラムに記憶し、あるいは、同一設計形状に基づくワークを連続加工する場合には、前のワークセットと次のワークセットとの間でそれぞれ記憶されたワークの原点位置座標の差が設定値以上の場合には警報表示し再測定し再確認された次のワーク上の特定された点の位置座標を新たな原点として、又は、前記差が設定値未満の場合には次のワーク上の特定された点の位置座標を新たな原点として補正プログラムに記憶するワーク原点設定ステップと、
    最初の工順においてワークに対する加工指示寸法と加工後の実測値との差が設定値未満の場合は該差を次の工順の新補正値として記憶し、又は、該差が設定値以上の場合には警報表示し再測定し再確認された加工指示寸法と加工後の実測値との差を次の工順の新補正値として記憶し、あるいは、第2の工順以降の工順においては、それぞれの工順におけるワークに対する加工指示寸法と加工後の実測値との差が設定値未満の場合には、前記差の寸法を前の工順における補正値に付加して、次の工順における加工寸法指示値に対する補正値として新補正値を設定し記憶し、又は、該差が設定値以上の場合には警報表示し、再測定し再確認された加工指示寸法と加工後の実測値との差の寸法を前の工順における補正値に付加して、次の工順における加工寸法指示値に対する補正値として新補正値を設定し記憶し、
    前記新補正値を予め記憶させている加工指示寸法に加算して補正後の加工指示寸法を記憶する補正ステップと、
    前記補正後の加工指示寸法を、コンピュータを実行させる加工プログラムに付加させる補正付加ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする補正プログラム。
  2. 請求項1に記載の補正プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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