JP5915436B2 - 数値制御装置とピッチ誤差算出方法 - Google Patents

数値制御装置とピッチ誤差算出方法 Download PDF

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本発明は数値制御装置とピッチ誤差算出方法に関する。
従来、数値制御装置は、工作機械のボール螺子のピッチ誤差量を予め記憶し、作業台等の移動時に補正量を読み出してボール螺子のピッチ誤差を補正する。ピッチ誤差を補正する方法は、作業台を予めボール螺子の全ストロークにわたり所定間隔毎の位置で停止し、ピッチ誤差をレーザ測長器等で測定する。次いで、各測定点における補正量を算出し、算出した補正量を数値制御装置内に記憶する。作業台が移動する時に、現在の位置から該当する補正量を取り出し、ピッチ誤差を補正する。
所定間隔が大きいと、数値制御装置は所定間隔内でのピッチ誤差がわからず、その間の補正を正しく行うことができない。所定間隔が小さいと、数値制御装置はきめ細かに補正できるが、測定点が多くなるので測定に時間がかかる。特許文献1が開示するボール螺子ピッチ誤差の補正方法は、ボール螺子のリード間隔毎に測定し、代表した一区間(又は複数個所)を抽出し、抽出した区間を細分化し、細分化した位置でピッチ誤差を測定し、測定値を全区間に反映する。
特開2000−99119号公報
特許文献1に記載の方法は、代表一区間を全区間に反映するので、実際の測定誤差を反映していない。ボール螺子のリード間隔が小さい場合、測定間隔は小さくなる。故に測定点は増え、測定時間は長くかかる。
本発明の目的は、ボール螺子のピッチ誤差を速やかに算出できる数値制御装置とピッチ誤差算出方法を提供することである。
本発明の請求項1に係る発明の数値制御装置は、工作機械の移動体をボール螺子を介して制御位置に移動するモータの動作を制御し、且つ記憶装置に記憶した前記ボール螺子のピッチ誤差を用いて前記移動体の位置決めを行う数値制御装置であって、前記移動体を一定速度で前記ボール螺子の全ストロークを移動し、前記ボール螺子のストローク端から移動開始後、所定時間毎に前記移動体の位置を測定する第一測定手段と、前記第一測定手段が測定した前記所定時間毎の前記移動体の位置の情報である移動位置情報を前記記憶装置に記憶する記憶手段と、前記移動体を前記ストローク端から移動し、前記ストローク内に予め設定した少なくとも二つの基準位置に夫々停止したときの実際の位置である第一移動位置と第二移動位置を夫々測定する第二測定手段と、前記記憶装置に記憶した前記移動位置情報に基づき、前記移動体を前記ストローク端から前記一定速度で移動開始した場合に、前記第二測定手段が測定した前記第一移動位置と前記第二移動位置に夫々到達するまでに要する第一移動時間と第二移動時間を夫々算出する第一算出手段と、前記第一算出手段が夫々算出した前記第一移動時間と前記第二移動時間に基づき、前記移動体を前記ストローク端から前記一定速度で移動した場合に、前記ピッチ誤差を補正する前記ボール螺子の補正位置の間隔である補正間隔毎の移動時間を各々算出する第二算出手段と、前記第二算出手段が算出した前記補正間隔毎の前記移動時間と、前記記憶装置に記憶した前記移動位置情報とに基づき、前記補正位置に対応する前記移動体の近似位置を算出する第三算出手段と、前記補正位置と、前記第三算出手段が算出した前記近似位置との差である前記ピッチ誤差を算出する第四算出手段とを備える。故に数値制御装置はボール螺子のピッチ誤差を速やかに算出できる。
請求項2に係る発明の数値制御装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記基準位置は、前記移動体が前記ストローク端から移動開始後、前記一定速度に達している位置であることを特徴とする。移動開始直後、移動体は一定速度に達していない。基準位置は一定速度に達している位置であるので、ピッチ誤差をより正確に算出できる。
請求項3に係る発明の数値制御装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記第一算出手段は、前記移動位置情報において、前記所定時間毎の前記移動体の位置で構成する前記位置の複数の区間のうち、前記第一移動位置と前記第二移動位置が属する前記区間を夫々特定し、該特定した夫々の前記区間の最初と最後の各位置に夫々対応する二つの対応時間を用いて、直線近似法で、前記第一移動時間と前記第二移動時間を夫々算出することを特徴とする。第一算出手段は、直線近似法を用いるので、第一移動時間と第二移動時間を容易に算出できる。
請求項4に係る発明の数値制御装置は、請求項1から3の何れかに記載の発明の構成に加え、前記第三算出手段は、前記第一移動時間又は前記第二移動時間に基づき、前記補正間隔毎の前記移動体の到達予測時間を各々算出し、前記移動位置情報の前記所定時間毎の複数の区間のうち、算出した前記到達予測時間が属する前記区間を特定し、該特定した夫々の前記区間の最初と最後の各時間に夫々対応する二つの対応位置を用いて、直線近似法で、前記補正位置に対応する前記近似位置を算出することを特徴とする。第三算出手段は、直線近似法を用いるので、補正位置に対応する近似位置を容易に算出できる。
請求項5に係る発明の数値制御装置は、請求項1から4の何れかに記載の発明の構成に加え、前記第一測定手段はレーザ測長器を用いて前記所定時間毎に前記移動体の位置を測定することを特徴とする。故に第一測定手段は所定時間毎に移動体の位置を容易に測定できる。
請求項6に係る発明のピッチ誤差算出方法は、工作機械の移動体をボール螺子を介して制御位置に移動するモータの動作を制御する数値制御装置において、前記ボール螺子のピッチ誤差を算出する数値制御装置のピッチ誤差算出方法であって、前記移動体を一定速度で前記ボール螺子の全ストロークを移動し、前記ボール螺子のストローク端から移動開始後、所定時間毎に前記移動体の位置を測定する第一測定工程と、前記第一測定工程で測定した前記所定時間毎の前記移動体の位置の情報である移動位置情報を記憶装置に記憶する記憶工程と、前記移動体を前記ストローク端から移動し、前記ストローク内に予め設定した少なくとも二つの基準位置に夫々停止したときの実際の位置である第一移動位置と第二移動位置を夫々測定する第二測定工程と、前記記憶装置に記憶した前記移動位置情報に基づき、前記移動体を前記ストローク端から前記一定速度で移動開始した場合に、前記第二測定工程で測定した前記第一移動位置と前記第二移動位置に夫々到達するまでに要する第一移動時間と第二移動時間を夫々算出する第一算出工程と、前記第一算出工程で夫々算出した前記第一移動時間と前記第二移動時間に基づき、前記移動体を前記スクロール端から前記一定速度で移動した場合に、前記ピッチ誤差を補正する前記ボール螺子の補正位置の間隔である補正間隔毎の移動時間を各々算出する第二算出工程と、前記第二算出工程で算出した前記補正間隔毎の前記移動時間と、前記記憶装置に記憶した前記移動位置情報とに基づき、前記補正位置に対応する前記移動体の近似位置を算出する第三算出工程と、前記補正位置と、前記第三算出工程が算出した前記近似位置との差である前記ピッチ誤差を算出する第四算出工程とを備える。故に数値制御装置は本方法を行うことにより、ボール螺子のピッチ誤差を速やかに算出できる。
工作機械2の一部である作業台機構3の斜視図。 数値制御装置1と工作機械2の電気的構成を示すブロック図。 処理S1の工程図。 処理S2の工程図。 処理S3の工程図。 処理S8の工程図。 ピッチ誤差算出処理の流れ図。 テーブル51(S2終了時)の概念図。 テーブル52の概念図。 テーブル51(S8終了時)の概念図。 テーブル53の概念図。 テーブル54の概念図。 評価試験において本発明方法と従来方法の結果を示すグラフ。 本発明方法で補正した結果を示すグラフ。
以下本発明の一実施形態を説明する。図1に示す如く、数値制御装置1は、NCプログラムに基づき、工作機械2の軸移動を制御し、作業台6上のワーク(図示略)に切削加工を施す機械である。工作機械2の左右方向、前後方向、上下方向は、夫々X軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。
図1,図2を参照し、工作機械2の構成を簡単に説明する。工作機械2は主軸機構(図示略)、主軸昇降機構(図示略)、工具交換装置(図示略)、及び作業台機構3を備える。主軸機構は主軸モータ32(図2参照)を備え、工具を装着した主軸を回転する。主軸昇降機構はZ軸モータ31(図2参照)を備え、主軸をZ軸方向に昇降可能に支持する。
図1に示す如く、作業台機構3は、ベース4、運搬体5、作業台6、X軸モータ33、及びY軸モータ34等を備える。運搬体5はベース4上を移動する。作業台6は運搬体5上を移動する。ベース4は上面に一対のリニアガイド7を備える。リニアガイド7は運搬体5をY軸方向に案内する。ボール螺子8は一対のリニアガイド7の間に配置する。運搬体5は下面にナット(図示略)を備える。ナットはボール螺子8に螺合する。Y軸モータ34はボール螺子8を回転し、運搬体5をナットと共にY軸方向に移動する。
運搬体5は上面に一対のリニアガイド9を備える。リニアガイド9は作業台6をX軸方向に案内する。ボール螺子10は一対のリニアガイド9の間に配置する。作業台6は下面にナット(図示略)を備える。ナットはボール螺子10に螺合する。X軸モータ33はボール螺子10を回転し、作業台6をナットと共にX軸方向に移動する。作業台6は運搬体5を介してY軸方向に移動する。即ち作業台6はX軸方向とY軸方向に移動可能である。
図2に示す如く、工具交換装置は、マガジンモータ35を備え、複数の工具を保持する工具マガジン(図示略)を駆動し、主軸に装着した工具を他の工具と交換する。工作機械2は操作パネル(図示略)を更に備える。操作パネルは入力装置17と表示装置18を備える。入力装置17は各種入力、設定等を行う為の機器である。表示装置18は各種表示画面、設定画面等を表示する。入力装置17と表示装置18は数値制御装置1の後述する入出力部15に接続する。工作機械2はレーザ測長器19を接続可能となっている。レーザ測長器19は作業台6の所定部位に取り付け、作業台6の位置を計測する。
Z軸モータ31はエンコーダ41を備える。主軸モータ32はエンコーダ42を備える。X軸モータ33はエンコーダ43を備える。Y軸モータ34はエンコーダ44を備える。マガジンモータ35はエンコーダ45を備える。エンコーダ41〜45は数値制御装置1の後述する駆動回路21〜25に各々接続する。
図2を参照し、数値制御装置1の電気的構成を説明する。数値制御装置1は、CPU11、ROM12、RAM13、不揮発性記憶装置14、入出力部15、駆動回路21〜25等を備える。CPU11は数値制御装置1を統括制御する。ROM12はメインプログラムの他、ピッチ誤差補正プログラム等の各種プログラムを記憶する。ピッチ誤差補正プログラムは後述するピッチ誤差算出処理(図7参照)を実行するプログラムである。RAM13は各種処理実行中の各種データを一時的に記憶する。不揮発性記憶装置14は作業者が入力装置17で入力して登録した複数のNCプログラム等を記憶する。NCプログラムは各種制御指令を含む複数のブロックで構成し、工作機械2の軸移動、工具交換等を含む各種動作をブロック単位で制御するものである。
駆動回路21はZ軸モータ31とエンコーダ41に接続する。駆動回路22は主軸モータ32とエンコーダ42に接続する。駆動回路23はX軸モータ33とエンコーダ43に接続する。駆動回路24はY軸モータ34とエンコーダ44に接続する。駆動回路25はマガジンモータ35とエンコーダ45に接続する。駆動回路21〜25はCPU11から指令信号を受け、対応する各モータ31〜35に駆動電流を夫々出力する。駆動回路21〜25はエンコーダ41〜45からフィードバック信号を受け、位置と速度のフィードバック制御を行う。入出力部15は入力装置17、表示装置18、レーザ測長器19に夫々接続する。
使用者は複数のNCプログラムの中から一のNCプログラムを入力装置17で選択可能である。CPU11は選択したNCプログラムを表示装置18に表示する。CPU11は表示装置18に表示したNCプログラムに基づき、工作機械2の動作を制御する。
なお数値制御装置1に接続する外部機器(図示略)にピッチ誤差補正プログラムを記憶し、外部機器にてピッチ誤差算出処理を実行し、算出したピッチ誤差を数値制御装置1に転送してもよい。
図3〜図6の工程図、図7の流れ図を参照し、CPU11が実行するピッチ誤差算出処理を説明する。使用者は入力装置17でピッチ誤差を補正する軸を選択すると、CPU11はROM12からピッチ誤差補正プログラムを読み込み、選択した軸について本処理を実行する。本実施例はX軸を選択した場合を一例として説明する。
図3を参照し、測定条件を説明する。本実施例はボール螺子10(図1参照)のピッチ誤差を測定する。ボール螺子10は作業台6をX軸方向に移動する。作業台6の全移動ストロークは300mmである。一方のストローク端は原点、他方のストローク端は終点である。第一基準点c1は原点から2.0mm離れた位置、第二基準点c2は終点から2.0mm離れた位置である。第一基準点c1と第二基準点c2は、後述するS3の処理で作業台6が移動を開始して一定速度V1に到達している位置に設定する。原点から終点に向かう方向は+(プラス)方向、終点から原点に向かう方向は−(マイナス)方向である。
図3に示す如く、先ず、CPU11は作業台6を原点に移動し、レーザ測長器19の位置を0セットする(S1)。
図4に示す如く、CPU11は作業台6を第二基準点c2に移動、停止して、作業台6の位置をレーザ測長器19で計測する(S2)。なお作業台6の第二基準点c2への位置決めは、後述するS3の処理で移動する進行方向と同じ方向で行う。故に作業台6は−方向に移動しながら第二基準点c2に対して位置決めする。第二基準点c2への位置決め指令は298.0mmであるが、位置は297.9844であった。計測結果は図8に示すテーブル51に記録する。テーブル51はRAM13に記憶する。現時点で、テーブル51の第一基準点c1(2.0mmに対応する位置)は未測定である。
図5に示す如く、CPU11は、作業台6を一定速度V1で全ストローク移動しながら、レーザ測長器19で所定時間毎に作業台6の位置を計測する(S3)。所定時間は約100msecに設定する。作業台6の進行方向は終点から原点に向かう−方向である。作業台6は移動開始時、徐々に加速して一定速度V1で移動する。作業台6は移動停止時、一定速度V1から徐々に減速して停止する。計測結果は移動位置情報として、図9に示すテーブル52に記録する(S4)。テーブル52はRAM13に記憶する。移動位置情報は、100msec毎の時間aと、時間aに夫々対応する作業台6の位置b(mm)の情報である。
CPU11は計測間隔が所定範囲外か否か判断する(S5)。本実施形態では、計測間隔は100msec、所定範囲は80〜120msecに設定する。計測間隔が所定範囲外であった場合(S5:YES)、表示装置18に異常表示を行い(S6)、再測定準備を行う(S7)。再測定準備は、RAM13に記憶したテーブル52のクリア、作業台6の位置を終点に移動する等の作業である。再測定準備完了後、CPU11はS3,S4の処理を再度実行する。なお、異常回数が所定回数(例えば2回)に達した場合、CPU11は異常表示を行った後で、本処理を強制終了してもよい。
計測間隔が所定範囲内であった場合(S5:NO)、図6に示す如く、CPU11は作業台6を第一基準点C1に移動、停止して、作業台6の位置をレーザ測長器19で計測する(S8)。なお作業台6の第一基準点c1への位置決めは、上述のS3の処理で移動する進行方向と同じ方向で行う。故に作業台6は−方向に移動しながら第一基準点c1に対して位置決めする。図10に示す如く、計測結果はRAM13に記憶したテーブル51に記録する。第一基準点c1への位置決め指令は2.0mmであるが、位置は1.9994であった。
CPU11は図10に示すテーブル51に記録した二つの測定位置dが、S3の処理で計測したテーブル52(図9参照)の各測定位置bの何れの区間にあるか検索する。例えば、第二基準点c2の測定位置dである297.9844mmは、テーブル52において、297.7547mmと298.7647mmの区間にある。CPU11は検索した区間の時間aを用いて、直線近似法で、第一移動時間e1と、第二移動時間e2を算出する(S9)。第一移動時間e1は、第一基準点c1までの移動にかかる推定時間である。第二移動時間e2は、第二基準点c2までの移動にかかる推定時間である。
上記例では、297.7547mmに対応する時間aである299.9493msecと、298.7647mmに対応する時間aである199.9240msecとを用いて、直線近似法で、第二移動時間e2を算出すればよい。第二移動時間e2は275.3msecである。第一移動時間e1も同じように算出する。第一移動時間e1は29875.5msecである。算出した第一移動時間e1と、第二移動時間e2は、図11に示すテーブル53に記録する。テーブル53はRAM13に記憶する。
CPU11は、補正間隔毎の移動時間fを算出する(S10)。本実施例では、補正間隔は2mmである。移動時間fは以下の式で算出する。
・f=((29875.5−275.3)/(298−2))×2=200.0014msec
故に第三工程の移動で、補正間隔(2mm)分を移動する時間は、200.0014msecとなる。
CPU11は補正位置pを第一基準点c1、時間tを第一移動時間e1に設定する(S11)。CPU11は補正位置pに補正間隔を加算し、時間tから移動時間fを減算する(S12)。CPU11は補正位置pが第二基準点c2であるか否か判断する(S13)。補正位置pが第二基準点c2でない場合(S13:NO)、CPU11は近似位置hを算出する(S14)。
CPU11は近似位置hを以下の方法で算出する。CPU11は第一移動時間e1から移動時間fを減算し、その時間gが、RAM13に記憶したテーブル52における時間aのどの区間にあるか検索する。CPU11は検索した区間の前後の位置bを用いて、直線近似法で、補正間隔毎の近似位置hを算出する(S14)。
CPU11は補正量であるピッチ誤差を算出する(S15)。ピッチ誤差は、補正位置p−近似位置hである。図12に示す如く、CPU11は、テーブル54に、補正位置pに対応する時間g、近似位置h、誤差を夫々記録する。テーブル54はRAM13に記憶する。CPU11はS12に戻り、再度、CPU11は補正位置pに補正間隔を加算し、時間tから移動時間fを減算し(S12)、補正位置pが第二基準点c2になるまで(S13:NO)、補正位置p毎に、時間g、近似位置h、誤差を算出し(S14,S15)、テーブル54に順次記録する。
補正位置pが第二基準点c2になった場合(S13:YES)、CPU11はRAM13に記憶するテーブル54の誤差をピッチ誤差補正量として不揮発性記憶装置14に記憶し(S16)、CPU11は本処理を終了する。作業台6が移動する時に、現在の位置から該当するピッチ誤差補正量を取り出し、ピッチ誤差を補正する。
次に、本発明の効果を確認する為に評価試験を行った。図13,図14を参照し、評価試験の結果を説明する。図13は、グラフAとBを示す。グラフAは本発明方法で算出したボール螺子の補正間隔毎のピッチ誤差を示す。グラフBは従来方法で算出したボール螺子の補正間隔毎のピッチ誤差を示す。従来方法は、補正間隔毎に、作業台6を停止して位置を計測してピッチ誤差量を算出する方法であるので、ピッチ誤差は正確である。図13に示す如く、グラフAはグラフBとほぼ同じピッチ誤差を算出できた。図14はグラフAのピッチ誤差を用いてボール螺子のピッチ誤差を補正した結果である。ピッチ誤差はほぼ0付近に推移した。本評価試験の結果は、本発明方法が従来方法と同程度の精度を得られることを立証した。また本発明方法は、補正間隔毎に作業台6を停止しないので、従来方法に比べて測手時間を短縮できる。
以上説明において、作業台6は本発明の移動体に相当し、RAM13は本発明の記憶装置に相当する。S3の処理を実行するCPU11は本発明の第一測定手段に相当し、S4の処理を実行するCPU11は本発明の記憶手段に相当し、S2、S8の処理を実行するCPU11は本発明の第二測定手段に相当し、S9の処理を実行するCPU11は本発明の第一算出手段に相当し、S10の処理を実行するCPU11は本発明の第二算出手段に相当し、S14の処理を実行するCPU11は本発明の第三算出手段に相当し、S15の処理を実行するCPU11は本発明の第四算出手段に相当する。
また、CPU11が実行するS3の処理ステップは本発明の第一測定工程に相当し、S4の処理ステップは本発明の記憶工程に相当し、S2、S8の処理ステップは本発明の第二測定工程に相当し、S9の処理ステップは本発明の第一算出工程に相当し、S10の処理ステップは本発明の第二算出工程に相当し、S14の処理ステップは本発明の第三算出工程に相当し、S15の処理ステップは本発明の第四算出工程に相当する。
以上説明したように、本実施形態の数値制御装置1は、上述のピッチ誤差算出処理(図7参照)を実行する。CPU11はS3の処理にて、全ストローク移動しながら所定時間毎に位置を測定し、その測定した情報をRAM13に記憶したテーブル52に記憶する。CPU11はS2,S8の処理にて、第一基準点c1と第二基準点c2の各位置を計測し、RAM13に記憶したテーブル51に記憶する。CPU11はテーブル51,52に基づき、ボール螺子10全体のピッチ誤差を補正間隔毎に算出する。故に本実施形態はボール螺子10のピッチ誤差を速やかに算出して補正できる。
また上記実施形態は特に、第一基準点c1と第二基準点c2を、作業台6が移動開始後、一定速度V1に達している位置に設定する。作業台が一定速度V1に到達していない位置で各基準点を設定すると、ボール螺子10全体を反映したピッチ誤差を正確に算出できない。本実施形態は各基準点を一定速度V1に達している位置に設定するので、ボール螺子10全体のピッチ誤差をより正確に算出できる。
なお本発明は上記実施の形態に限定されず、様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では、ボール螺子10に二つの基準点(第一基準点c1と第二基準点c2)を設定しているが、三つ以上であってもよい。
また上記実施形態では、レーザ測長器19を用いて、作業台6の位置を計測しているが、その他の方法で作業台6の位置を計測してもよい。
また上記実施形態にて、上述のピッチ誤差算出処理はCPU11が実行する例に限定せず、他の電子部品(例えばASIC)が実行してもよい。
1 数値制御装置
2 工作機械
6 作業台
8 ボール螺子
9 リニアガイド
10 ボール螺子
11 CPU
13 RAM
19 レーザ測長器
31 Z軸モータ
33 X軸モータ
34 Y軸モータ
c1 第一基準点
c2 第二基準点
e1 第一移動時間
e2 第二移動時間
f 移動時間
h 近似位置

Claims (6)

  1. 工作機械の移動体をボール螺子を介して制御位置に移動するモータの動作を制御し、且つ記憶装置に記憶した前記ボール螺子のピッチ誤差を用いて前記移動体の位置決めを行う数値制御装置であって、
    前記移動体を一定速度で前記ボール螺子の全ストロークを移動し、前記ボール螺子のストローク端から移動開始後、所定時間毎に前記移動体の位置を測定する第一測定手段と、
    前記第一測定手段が測定した前記所定時間毎の前記移動体の位置の情報である移動位置情報を前記記憶装置に記憶する記憶手段と、
    前記移動体を前記ストローク端から移動し、前記ストローク内に予め設定した少なくとも二つの基準位置に夫々停止したときの実際の位置である第一移動位置と第二移動位置を夫々測定する第二測定手段と、
    前記記憶装置に記憶した前記移動位置情報に基づき、前記移動体を前記ストローク端から前記一定速度で移動開始した場合に、前記第二測定手段が測定した前記第一移動位置と前記第二移動位置に夫々到達するまでに要する第一移動時間と第二移動時間を夫々算出する第一算出手段と、
    前記第一算出手段が夫々算出した前記第一移動時間と前記第二移動時間に基づき、前記移動体を前記ストローク端から前記一定速度で移動した場合に、前記ピッチ誤差を補正する前記ボール螺子の補正位置の間隔である補正間隔毎の移動時間を各々算出する第二算出手段と、
    前記第二算出手段が算出した前記補正間隔毎の前記移動時間と、前記記憶装置に記憶した前記移動位置情報とに基づき、前記補正位置に対応する前記移動体の近似位置を算出する第三算出手段と、
    前記補正位置と、前記第三算出手段が算出した前記近似位置との差である前記ピッチ誤差を算出する第四算出手段と
    を備えたことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記基準位置は、前記移動体が前記ストローク端から移動開始後、前記一定速度に達している位置であることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記第一算出手段は、
    前記移動位置情報において、前記所定時間毎の前記移動体の位置で構成する前記位置の複数の区間のうち、前記第一移動位置と前記第二移動位置が属する前記区間を夫々特定し、該特定した夫々の前記区間の最初と最後の各位置に夫々対応する二つの対応時間を用いて、直線近似法で、前記第一移動時間と前記第二移動時間を夫々算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御装置。
  4. 前記第三算出手段は、
    前記第一移動時間又は前記第二移動時間に基づき、前記補正間隔毎の前記移動体の到達予測時間を各々算出し、前記移動位置情報の前記所定時間毎の複数の区間のうち、算出した前記到達予測時間が属する前記区間を特定し、該特定した夫々の前記区間の最初と最後の各時間に夫々対応する二つの対応位置を用いて、直線近似法で、前記補正位置に対応する前記近似位置を算出することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の数値制御装置。
  5. 前記第一測定手段はレーザ測長器を用いて前記所定時間毎に前記移動体の位置を測定することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の数値制御装置。
  6. 工作機械の移動体をボール螺子を介して制御位置に移動するモータの動作を制御する数値制御装置において、前記ボール螺子のピッチ誤差を算出する数値制御装置のピッチ誤差算出方法であって、
    前記移動体を一定速度で前記ボール螺子の全ストロークを移動し、前記ボール螺子のストローク端から移動開始後、所定時間毎に前記移動体の位置を測定する第一測定工程と、
    前記第一測定工程で測定した前記所定時間毎の前記移動体の位置の情報である移動位置情報を記憶装置に記憶する記憶工程と、
    前記移動体を前記ストローク端から移動し、前記ストローク内に予め設定した少なくとも二つの基準位置に夫々停止したときの実際の位置である第一移動位置と第二移動位置を夫々測定する第二測定工程と、
    前記記憶装置に記憶した前記移動位置情報に基づき、前記移動体を前記ストローク端から前記一定速度で移動開始した場合に、前記第二測定工程で測定した前記第一移動位置と前記第二移動位置に夫々到達するまでに要する第一移動時間と第二移動時間を夫々算出する第一算出工程と、
    前記第一算出工程で夫々算出した前記第一移動時間と前記第二移動時間に基づき、前記移動体を前記スクロール端から前記一定速度で移動した場合に、前記ピッチ誤差を補正する前記ボール螺子の補正位置の間隔である補正間隔毎の移動時間を各々算出する第二算出工程と、
    前記第二算出工程で算出した前記補正間隔毎の前記移動時間と、前記記憶装置に記憶した前記移動位置情報とに基づき、前記補正位置に対応する前記移動体の近似位置を算出する第三算出工程と、
    前記補正位置と、前記第三算出工程が算出した前記近似位置との差である前記ピッチ誤差を算出する第四算出工程と
    を備えたことを特徴とするピッチ誤差算出方法。
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