JP5311264B2 - 直管形ランプケース用ジョイント金具 - Google Patents

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本発明は、直管形LEDランプや直管形蛍光灯を連設する際に使用する直管形ランプケース用ジョイント金具に係り、特に、現場で加工して連結する際に連結作業が容易な直管形ランプケース用ジョイント金具に関するものである。
従来、駅舎、工場、地下駐車場等に直管形の蛍光灯を取り付ける場合、レースウェイや金属ダクトに蛍光灯器具を装着し、この器具に蛍光灯を取り付けている。この蛍光灯器具を装着するには、レースウェイ等に電線を通線し、蛍光灯器具を取り付けた後に、引き込んである電線を端子台に接続し、反射板を装着した後に、蛍光管を取り付けるといった手間のかかる作業が行われていた。
そこで、当出願人は、特許文献1に記載のごとく、複数の蛍光灯器具を連設する際に合理的な装着を可能にした連用蛍光灯システムを先に提案している。特許文献1では、ソケットに接続端子と送り端子を着脱自在に装着することで、蛍光灯器具の装着を容易にしたものである。
一方、従来の連用照明器具の連結手段として、例えば、特許文献2に記載の連結型蛍光灯照明器具が記載されている。この連結形の照明器具は、蛍光ランプソケットを備えた器具本体の下面に装着する反射板を連結する構成で、連続配置する反射板相互を連結する手段が記載されている。
また、特許文献3には、連結具の上面に設けた複数個の突起を、照明器具本体の端部両端に設けた孔に嵌合させて連結する照明器具の連結装置が記載されている。この連結装置では、特に、照明器具本体の下に連結具を装着して照明器具本体の長手端部を連結するものである。
特公平7−107801号公報 実開平1−86117号公報 実開昭57−192008号公報
特許文献1の連用蛍光灯システムのように、ライティングケースに配線用ダクトを利用した連用蛍光灯システムは、1本の配線用ダクトに複数のライティングユニットを装着するので、支持強度が優れたシステムを構成することができる。ところが、長尺な配線用ダクトの使用ができない場合には、配線用ダクトに替わる複数のライティングケースを連結する必要がある。この場合、複数のライティングケースを連結する際の強度を、できるだけ配線用ダクトの強度に近づけるような工夫が課題となる。
例えば、特許文献2のように、従来の反射板相互を連結する手段では、ライティングケースを連結する際の十分な強度を得られるものではなかった。すなわち、特許文献2の連結形の照明器具では、ライティングケースの下面に反射板を装着し、この反射板相互を連結する構成を採用しているので、連結された反射板には、ライティングユニットの全ての荷重が加わることになる。そのため、反射板に荷重が加わると、連結端部が簡単に破壊されるおそれがある。
また、特許文献3に記載の連結装置でも、連結具の上面に設けた複数個の突起を、照明器具本体の端部両端に設けた孔に嵌合させて連結するものであるから、吊りボルトに懸吊されている状態で地震等の強い揺れが生じると、この連結部分が簡単に外れてしまうおそれがある。
一方、現在では、蛍光灯ランプの形状を成した「直管蛍光ランプ形LEDランプ(以下、直管形LEDランプと称する)」なども使用されている。ところが、この直管形LEDランプは、蛍光管と異なり、安定器や点灯手段の変わりに専用の制御装置(LEDドライバ)が必要になることから、この直管形LEDランプを連続装着するライティングユニットには、より強度の高い連結手段が求められている。そのため、連結強度を高めるために、特殊な形状のライティングケースや、各ライティングケースを連結するための独特な手段などが必要になっている。
しかしながら、工事の都合で特殊な形状のライティングケースを切断して連結するような場合には、ライティングケースに予め設けられている連結手段は利用できなくなるので、この切断端部を高い連結強度で連結できる新たなジョイント金具が求められていた。
そこで、本発明は、配線用ダクトやレースウェイを利用できない場合でも、強固な連結強度が得られ、特に、直管形LEDランプを装着するような特殊な形状のライティングユニットも強力に連結することができ、しかも連結作業が容易な直管形ランプPケース用ジョイント金具の提供を目的とするものである。
上述の目的を達成すべく本発明における第1の手段は、下面が開口する樋状を成したライティングケース10を連結金具30にて長手方向に沿って接続するジョイント金具であって、連結金具30は、ライティングケース10の側板12に重合する重合側板31Aと、該重合側板31Aから斜め内側上方に延長される一対の斜め側板31Bと、ライティングケース10の天板14に重合する重合天板31Cとからなり、隣接するライティングケース10の連結端部の内側に重合する重合板31を設けると共に、該重合板31の内側から外側に突出してライティングケース10の内側を圧着する押圧ネジ32を設け、該押圧ネジ32を各斜め側板31Bから斜め上方に突出させてライティングケース10に固定するように構成したことにある。
第2の手段は、前記連結金具30において、前記押圧ネジ32の頭部周囲に円盤状を成した合成樹脂製の電線ガード33を装着し、押圧ネジ32と電線コードとの接触を防止するように設けられている。
第3の手段の前記ライティングケース10は、開口部の内側に形成された開口フランジ11と、該開口フランジ11から垂直に立ち上がる一対の側板12と、各側板12の上端部から天板14に連続する一対の斜め側板13と、水平な天板14とで構成され、前記重合板31は前記ライティングケース10の開口フランジ11より内側に重合された状態で、前記押圧ネジ32が斜め側板13の内側を押圧するように構成されたものである。
第4の手段において、前記ライティングケース10は、直管形LEDランプPに通電せしめるライティングユニット20を開口部に装着するように構成され、前記連結金具30は、該ライティングケース10の長手方向を水平にして垂直に切断された端部に重合するように設けられたことにある。
本発明の請求項1のごとく、押圧ネジ32をそれぞれの斜め側板31Bから斜め上方に突出させてライティングケース10に固定するように構成したことにより、連結金具30をライティングケース10に極めて強力に固定することができる。しかも、ライティングケース10の開口部から連結金具30の斜め側板31Bに配した押圧ネジ32を操作するので、固定作業も容易で連結作業を効率良く行える。
仮に重合側板31Aから押圧ネジ32を突出するように構成すると、ライティングケース10の側板12を押圧して固定することになるが、この場合、連結金具30の内部で押圧ネジ32を操作することが極めて困難になる。ところが、押圧ネジ32を斜め側板31Bから両方向に突出させるように構成したことで、押圧ネジ32の操作が容易になる。更に、樋状を成したライティングケース10の断面形状がどのようなものでも、斜め側板31Bから斜め上方に突出する押圧ネジ32によって固定することができるものである。
請求項2のように、押圧ネジ32の頭部周囲に円盤状を成した合成樹脂製の電線ガード33を装着し、押圧ネジ32と電線コードとの接触を防止するように設けたことで、ライティングケース10内に配線する各種コードに悪影響を与えずにライティングケース10相互を連結することができる。
請求項3のように、ライティングケース10は、開口部の内側に形成された開口フランジ11と、該開口フランジ11から垂直に立ち上がる一対の側板12と、各側板12の上端部から天板14に連続する一対の斜め側板13と、水平な天板14とで構成され、前記重合板31は前記ライティングケース10の開口フランジ11より内側に重合された状態で、押圧ネジ32が斜め側板13の内側を押圧するように構成したことで、強度を高めるために特殊な形状を成したライティングケース10でも、極めて高い連結強度を得ることができる。この結果、配線用ダクトやレースウェイを利用できない場合でも、これらに匹敵する強固な連結強度が得られる。しかも、吊りボルトに懸吊されている状態で地震等の強い揺れが生じた場合でも、連結部分の緩みを防止することが可能である。
請求項4のごとく、ライティングケース10は、直管形LEDランプPに通電せしめるライティングユニット20を開口部に装着するように構成され、連結金具30は、該ライティングケース10の長手方向を水平にして垂直に切断された端部に重合するように設けたことで、特に、直管形LEDランプを装着するような特殊な形状のライティングユニットでも連結することが可能になった。
本発明の使用状態の一実施例を示す分解斜視図である。 本発明の使用状態を示す斜視図である。 本発明の使用状態を示す断面図である。 本発明の斜め側板に押圧ネジを装着する状態を示す斜視図である。 本発明の使用例を示す平面図である。 本発明の使用状態の一実施例を示す側面図である。
本発明によると、配線用ダクトやレースウェイを利用できない場合でも、強固な連結強度が得られ、特に、直管形LEDランプを装着するような特殊な形状のライティングユニットも連結することができ、しかも連結作業が容易になるなどといった当初の目的を達成した。
以下、本発明の実施例を説明する。本発明ジョイント金具は、直管形ランプPに通電せしめるライティングユニット20を連続設置する際に、ライティングケース10を長手方向に接続する際に使用するものである(図6参照)。このライティングケース10は、樋状を成した形状で、天井等に吊り金具40で吊下げられている。
本発明ジョイント金具は、ライティングケース10の切断端部を連結するもので、重合板31、押圧ネジ32、電線ガード33にて構成されている(図1参照)。
重合板31は、隣接するライティングケース10の連結端部の内側に重合する部材であり、重合側板31A、斜め側板31B、重合天板31Cにて形成されている(図3参照)。重合側板31Aと重合天板31Cは、それぞれライティングケース10の側板12と天板14に重合するものである。
一方、斜め側板31Bは、重合側板31Aから斜め内側上方に延長されており、各斜め側板31Bの内側から押圧ネジ32を外側に突出してライティングケース10の内側を圧着するように設けている(図3参照)。図示例の斜め側板31Bは、ライティングケース10の斜め側板13に重合した状態を示しているが、この斜め側板13のない断面略矩形状のライティングケース10でも重合板31を重合することができる。この場合、斜め側板31Bはライティングケース10に接することなく、押圧ネジ32はライティングケース10の角部付近を押圧する。このような状態でも斜めに突出する押圧ネジ32により、連結金具30を強固に固定することができるものである。
押圧ネジ32は、連結金具30からライティングケース10を押圧する長さのボルトを使用する。そして、斜め側板31Bに開穿されたネジ孔31Baに押圧ネジ32をネジ止めして押圧ネジ32の先端部で斜め側板13を押圧するものである(図3参照)。図示例では、左右一対の押圧ネジ32を重合板31の長手方向に沿って四対形成しているが、押圧ネジ32の数や設置位置等は任意に選択できるものである。
この押圧ネジ32の頭部には、予め電線ガード33が装着されている(図4参照)。この電線ガード33は、円盤状を成した合成樹脂製の部材で、押圧ネジ32の頭部周囲に装着することで、押圧ネジ32と電線コードとの接触を防止するように設けたものである。図示の電線ガード33は、隣接する電線ガード33が一対連設されたものである。この電線ガード33によると、予め電線ガード33に押圧ネジ32を装着した状態でネジ孔31Baにネジ止め可能になり、作業効率を高めることができる。
ライティングケース10は、開口部の内側に形成された開口フランジ11と、該開口フランジ11から垂直に立ち上がる一対の側板12と、各側板12の上端部から天板14に連続する一対の斜め側板13と、水平な天板14とで構成されたものである(図3参照)。そして、連結金具30の重合板31は、ライティングケース10の開口フランジ11より内側に重合された状態で、押圧ネジ32が斜め側板13の内側を押圧するように構成している。このライティングケース10は樋状を成すものであれば、断面形状はどのような形状でも良い。
更に、図示のライティングケース10では、側板12の長手両端部に連結片15を形成している(図5参照)。この連結片15は、隣接するライティングケース10の開口フランジ11上で側板12の内側に相互にネジ止めされる部材である。また、天板14には、長手両端部に突出して隣接するライティングケース10の天板14内側に重合する重合片14Aを設けている。この重合片14Aは舌片状を成し、天板14の片側寄りに形成されて連結時に隣接する重合片14Aが平行に並ぶように構成されている。
したがって、隣接するライティングケース10相互を連結する場合は、天板14内側に重合する重合片14Aと、側板12の内側に重合してネジ止めされる連結片15とで連結するものである(図5参照)。このライティングケース10は、直管形LEDランプに通電せしめるライティングユニット20を開口部に装着するように構成されたものである(図6参照)。このように、予め特殊な連結手段を備えたライティングケース10でも、長さ調整のために切断された場合は、これらの重合片14Aや連結片15を用いた連結手段を使用することができなくなる。そこで、本発明の重合板31は、このようなライティングケース10を垂直に切断した端部相互を連結できるように設けたものである。
本発明連結金具は、直管形ランプPを取り付ける場合を想定した説明になっているが、本発明の利用はこの例に限られるものではなく、他の用途の樋状の部材でも連結することが可能である。また、本発明の各構成は、図示例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での設計変更は自由である。
P 直管形ランプ
10 ライティングケース
11 開口フランジ
12 側板
13 斜め側板
14 天板
15 連結片
20 ライティングユニット
30 連結金具
31 重合板
31A 重合側板
31B 斜め側板
31Ba ネジ孔
31C 重合天板
32 押圧ネジ
33 電線ガード
40 吊り金具

Claims (4)

  1. 下面が開口する樋状を成したライティングケースを連結金具にて長手方向に沿って接続するジョイント金具であって、連結金具は、ライティングケースの側板に重合する重合側板と、該重合側板から斜め内側上方に延長される一対の斜め側板と、ライティングケースの天板に重合する重合天板とからなり、隣接するライティングケースの連結端部の内側に重合する重合板を設けると共に、該重合板の内側から外側に突出してライティングケースの内側を圧着する押圧ネジを設け、該押圧ネジを各斜め側板から斜め上方に突出させてライティングケースに固定するように構成したことを特徴とする直管形ランプケース用ジョイント金具。
  2. 前記連結金具において、前記押圧ネジの頭部周囲に円盤状を成した合成樹脂製の電線ガードを装着し、押圧ネジと電線コードとの接触を防止するように設けられた請求項1記載の直管形ランプケース用ジョイント金具。
  3. 前記ライティングケースは、開口部の内側に形成された開口フランジと、該開口フランジから垂直に立ち上がる一対の側板と、各側板の上端部から天板に連続する一対の斜め側板と、水平な天板とで構成され、前記重合板は前記ライティングケースの開口フランジより内側に重合された状態で、前記押圧ネジが斜め側板の内側を押圧するように構成された請求項1記載の直管形ランプケース用ジョイント金具。
  4. 前記ライティングケースは、直管形LEDランプに通電せしめるライティングユニットを開口部に装着するように構成され、前記連結金具は、該ライティングケースの長手方向を水平にして垂直に切断された端部に重合するように設けられた請求項1又は2記載の直管形ランプケース用ジョイント金具。
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