JP5311013B2 - カラーフィルタ及び液晶表示装置 - Google Patents
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明を完成した。
光重合性モノマーの例として、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。また、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られる(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタンアクリレートを用いることが好ましい。なお、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートとの組み合わせは任意であり、特に限定されるものではない。また、1種の多官能ウレタンアクリレートを単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の感光性着色組成物の構成材料に用いる非感光性樹脂および/又は感光性樹脂としては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂を用いることができる。非感光性樹脂および/又は感光性樹脂には、必要に応じて、その前駆体である、放射線照射により硬化して樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
着色剤は、前記した透明な非感光性樹脂および/又は感光性樹脂の皮膜を着色して、液晶表示装置の表示光を着色するものであり、顔料又は染料をそれぞれ使用する、あるいは併用することができるが、耐久性に優れている点で、顔料を使用することが望ましい。顔料としては、有機顔料と無機顔料のいずれであっても良いが、有機顔料が好ましく使用できる。また、その配合量は特に限定されるものではないが、組成物の総量100質量%に対して、5〜70質量%程度であることが好ましく、5〜50質量%程度であることがより好ましく、20〜50質量%程度であることがさらに好ましく、その残部は、顔料担体により提供される非感光性樹脂および/又は感光性樹脂から実質的になる。また、カラーフィルタの分光調整等のために、複数の顔料を組み合わせて用いることもできる。
Pigment Yellow:<C.I>1,2,3,4,5,6,10,12,13,14,15,16,17,18,20,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,86,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,125,126,127,128,129,137,138,139,144,146,147,148,150,151,152,153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,193,194,199,213,214
また、上記有機顔料と組み合わせて、彩度と明度のバランスを取りつつ、良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、無機顔料を組み合わせて用いることも可能である。無機顔料としては、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。さらに、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を添加することもできる。
顔料を顔料担体および有機溶剤中に分散する場合には、顔料を分散させるための分散剤、および、界面活性剤を含有させる必要がある。分散剤としては、界面活性剤、顔料の中間体、染料の中間体、ソルスパース等が使用され、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、顔料担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の顔料担体への分散を安定化する働きをするものである。具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。分散剤の添加量は特に限定されるものではないが、顔料の配合量100質量%に対して、1〜10質量%とすることが好ましい。また、着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニ
ウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系化合物、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリルs−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)-N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ-ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が挙げられる。これらは1種を単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、光重合開始剤と光増感剤とを併用することが好ましい。光増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。光増感剤は、光重合開始剤100質量部に対して、0.1〜60質量部の量で含有させることができる。
さらに、感光性着色組成物には、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有させることができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。多官能チオールは、感光性着色組成物中の顔料100質量部に対して、0.2〜150質量部、好ましくは0.2〜100質量部の量で用いることができる。
感光性着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、トリエチルホスフィン、トリフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、感光性着色組成物中の顔料100質量部に対して、0.1〜10質量部の量で含有させることができる。
また、感光性着色組成物には、基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。シランカップリング剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等が挙げられる。シランカップリング剤は、感光性着色組成物中の顔料100質量部に対して、0.01〜100質量部の量で含有させることができる。
前記感光性着色組成物には、基板上への均一な塗布を可能とするために、水や有機溶剤等の溶剤が配合される。また、本発明の感光性着色組成物がカラーフィルタの着色層である場合、溶剤は、顔料を均一に分散させる機能も有する。溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチ
レングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。溶剤は、着色組成物中の顔料100質量部に対して、800〜4000質量部、好ましくは1000〜2500質量部の量で用いることができる。
感光性着色組成物は、公知の方法により調製することができる。例えば、(1)光重合性モノマーを溶剤に溶解した溶液に、顔料と分散剤を予め混合して調製した顔料組成物を添加して分散させ、残りの成分を添加する。 (2)光重合性モノマーを溶剤に溶解した溶液に、顔料と分散剤を別々に添加して分散させた後、残りの成分を添加する。 (3)光重合性モノマーを溶剤に溶解した溶液に、顔料を分散させた後、顔料分散剤を添加し、残りの成分を添加する。 (4)、顔料と分散剤を予め別々に分散させてから、光重合性モノマーを溶剤に溶解した溶液と混合し、残りの成分を添加する等の方法がある。なお、顔料と分散剤のうち一方は溶剤にのみ分散させても良い。
以下、カラーフィルタ用着色層(着色画素)の形成方法について説明する。なお、着色層(着色画素)が設けられた基板表面上に形成された、液晶表示装置のセルギャップを均一化するための対向基板担持層(スペーサ)、セルギャップ制御用かさ上げ層、及び位相差層についても同様の形成方法を適用することができる。
なお、カラーフィルタの着色画素との密着性評価に用いるオーバーコート材料の樹脂成分としては、アクリレート系樹脂、メタクリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂などがあげられる。本発明のカラーフィルタに適用可能なオーバーコート材料としては、液晶パネル工程に耐え、透明性および耐熱性など信頼性を備えた有機材料であれば良く、市販の代表的なオーバーコート材料、例えば、JSR社製のオプトマーSS、日本油脂社製のノフキュアーOP、新日鐵化学社製のV−259PA、日本化薬社製のKAYADADなどが適用できる。
カラーフィルタ14を構成する赤色、緑色および青色のフィルタセグメントは、ブラックマトリックス(図示せず)により分離されている。カラーフィルタ14を覆って、必要に応じて透明保護膜(図示せず)が形成され、さらにその上に、例えばITOからなる透明電極層15が形成され、透明電極層15を覆って配向層16が設けられている。また、透明基板9の外面には、偏光板17が形成されている。なお、偏光板13の下方には、三波長ランプ18を備えたバックライトユニット19が設けられている。
下記の要領でカラーフィルタ作製に用いる着色組成物を調製した。
(緑色顔料の分散体作製)
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して緑色顔料の分散体を作製した。
・緑色顔料:C.I. Pigment Green 36 7.9質量部
(東洋インキ製造社製「LIONOL GREEN 6YK」)
・黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 150 5.8質量部
(BAYER社製「FANCHON FAST YELLOW Y−5688」)
・分散剤 1.8質量部
(味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821」)
・アクリルワニス(固形分20%) 36.5質量部
・シクロヘキサノン 48.0質量部
[緑色着色組成物1の調製]
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルタで濾過して緑色着色組成物1を得た。
・上記緑色顔料の分散体 45.3質量部
・光重合性モノマー 13.5質量部
・アクリル系樹脂 12.3質量部
・光重合開始剤 2.8質量部
(チバガイギー社製「イルガキュア−369」)
・光増感剤 0.2質量部
(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」)
・シクロヘキサノン 25.9質量部
<実施例2〜7、比較例1〜3>
それぞれの緑色着色組成物の含有量比を、表1に示した含有量比に変更した以外は、実施例1と同様にして緑色着色組成物2〜10を得た。
ガラス基板上に、緑色着色組成物1〜10をそれぞれ、スピンコート法により塗布し、70℃で15分のプリベークを行い、膜厚2.3μmの塗布膜を形成した。次に、露光光源に紫外線を使用した近接露光方式で、幅20μmの線幅のストライプパターンを備えたフォトマスクを介して紫外線露光を行なった。
(純水接触角評価)
ガラス基板上に、緑色着色組成物1〜10をそれぞれ、スピンコート法により塗布し、70℃で15分のプリベークを行い、膜厚2.3μmの塗布膜を形成した。次に、露光光源に紫外線を使用した近接露光方式で紫外線の全面露光を行なった。
オーバーコート材料と、表1に示した各緑色着色組成物から形成された着色皮膜との密着性を以下のようにして評価した。まず、上記純水接触角評価と同様に作製した、実施例1〜7及び比較例1〜3の各緑色着色組成物の塗布膜を、1000mJの露光量で紫外線洗浄した。次に一般的に市販されている、アクリレート樹脂系のJSR株式会社製熱硬化性オーバーコート材料JSS−727−S2をスピンコート法により塗布し、90℃で5分のプリベークを行い、膜厚1.8μmの塗布膜を形成した後、240℃で30分過熱処理を行なって、実施例1〜7及び比較例1〜3の密着性評価用基板を作製した。
表2に示した結果より、本発明の感光性着色組成物を使用した実施例1〜7においては、光及び/又は熱による硬化が促進されることで耐溶剤性が向上し、且つ、オーバーコート層との親和性のバランスが適性となり、オーバーコート層との密着性が良好となる結果となった。それに比較して比較例1〜3では、いずれも密着性が不十分となる結果であった。
上述した1〜7の実施例で得られたカラーフィルタ上に、ITOからなる透明電極層を形
成し、さらにその上にポリイミド配向層を形成した。このガラス基板の他方の表面に偏光板を形成した。一方、別に用意した(第2の)ガラス基板の表面にTFTアレイおよび画素電極を形成し、TFT基板とした。こうして準備されたカラーフィルタとTFT基板を電極層同士が対面するよう対向させ、透明樹脂による柱状のスペーサを介して両基板の間隔を一定に保ちながら位置合わせし、液晶組成物注入用の開口部を残すように周囲を封止剤で封止した。次に、開口部から液晶組成物を注入し、開口部を封止し液晶セルとした。更に偏光板を液晶セルの両面に貼り、液晶パネルとした。この液晶パネルをバックライトユニットと組み合わせて液晶表示装置を得た。一連の工程の中で加熱、冷却、加圧、減圧が行われたが、ツノ段差による光漏れはもちろん、着色層とオーバーコート層との密着不良に起因する不良はなく、いずれの液晶表示装置も良好な表示品質を示した。
3・・・着色層(着色画素) 4・・・対向基板担持層(スペーサ)
5・・・セルギャップ制御用かさ上げ層 6・・・オーバーコート層
7・・・液晶表示装置 8、9・・・透明基板 10・・・TFTアレイ 11、15・・・透明電極 12、16・・・配向層
13、17・・・偏光板 14・・・カラーフィルタ 18・・・三波長ランプ19・・・バックライトユニット 40・・・液晶
Claims (3)
- 透明基板上に、(イ)光重合性モノマー、(ロ)非感光性樹脂および/又は感光性樹脂、(ハ)光重合開始剤、(ニ)着色剤及び(ホ)溶剤を含有して構成されるカラーフィルタ用感光性着色組成物であって、(イ)光重合性モノマーと、(ロ)非感光性樹脂および/又は感光性樹脂との含有質量比率(モノマー/樹脂)が、0.35以上、1.2以下であるカラーフィルタ用感光性着色組成物から形成された着色層と、着色層上に設けられたオーバーコート層を具備するカラーフィルタであって、前記着色層のJIS R3257の6に規定される静滴法によって定められる、純水に対する室温での接触角が、80度以上、100度以下となることを特徴とするカラーフィルタ。
- (ニ)着色剤が、緑色顔料であることを特徴とする請求項1に記載するカラーフィルタ。
- 請求項1又は2に記載するカラーフィルタを備えることを特徴とする液晶表示装置。
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