JP5310476B2 - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、それぞれの駆動輪に対応したモーターを備える車両用駆動装置に関する。
動力源としてモーターを用いる乗用車やバス、トラック等の車両が実用化されてきている。このようなモーターを動力源として用いる車両は、それぞれの車輪をそれぞれに対応したモーターで駆動するものがある。例えば、特許文献1には、インバーターとモーターとを懸架装置を構成するナックル上に配置したものが開示されている。また、特許文献2には、モーターを懸架装置のロワーアーム上にフローティング支持するものが開示されている。また、特許文献3には、モーター及び等速ジョイントを懸架装置のアームとして用いるものが開示されている。
特開2007−161053号公報 特開2006−027529号公報 特許第4168818号公報
しかし、特許文献1に開示された技術では、モーターとインバーターの質量が直接ばね下に作用してばね下の質量が増加するため、乗り心地の悪化等の問題が発生する。また、特許文献2に開示された技術では、モーターをロワーアーム上にフローティング支持していること、及びフローティング支持されたモーターから車輪まで動力を伝達するために一対の等速ジョイントを使用していることから、構造が複雑になるという問題がある。また、特許文献3に開示された技術では、モーター及び等速ジョイントを懸架装置のアームとして用いるため、路面反力に応じて等速ジョイントに軸方向荷重が作用するので、動力の伝達には好ましくない状態が発生する。さらに、特許文献3に開示された技術では、懸架装置が動作すると、等速ジョイントの揺動中心とモーターとの距離が変化することから、懸架装置を動作させつつモーターの動力を車輪に伝達することは困難である。
本発明は、ばね下質量の増加による影響を抑制するとともに、構造を簡単にして、さらに、懸架装置を動作させながらモーターの動力を車輪へ伝達できる、モーターを用いて車輪を駆動する車両用駆動装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両用駆動装置は、ステーターを保持し、かつ、前記ステーターの内側に配置されるローターを回転可能に支持するとともに、車両取付側の所定の軸を中心として揺動可能に構成されて、車両の懸架装置のアームとなる筐体と、前記ローターと連結される等速ジョイントが内部に配置されるとともに、前記等速ジョイントを回転可能に支持するハブユニットと、前記筐体に支持されて、前記ハブユニットを前記筐体に対して揺動可能に支持する一対のハブユニット支持体と、を備え、前記ローターの回転軸と前記ハブユニットの揺動中心とが交差する点に、前記等速ジョイントの揺動中心が配置され、前記ステーターは、前記ローターの回転軸方向における一方の端部と他方の端部とが前記筐体に支持され、前記ステーターは、前記他方の端部と前記筐体との間にリングが配置されて固定されることを特徴とする。
このような構成により、本発明では、アームの揺動中心から質量が大きい構造体(モーター)までの距離を短くできるので、懸架装置が動作してモーターが揺動した場合においては、力のモーメントを小さくできる。その結果、ばね下質量の増加の影響を小さくでき、乗り心地の悪化を抑制できる。また、本発明では、懸架装置のアームとモーターの筐体とを共用し、また、等速ジョイントは1個でよいので、車両用駆動装置を構成する部品の点数を削減できるとともに、構造を簡略化できる。また、本発明は、ローターの回転軸とハブユニットの揺動中心とが交差する位置に、等速ジョイントの揺動中心を配置する。これによって、懸架装置が動作して等速ジョイントが移動した場合でも、等速ジョイントの揺動中心とローターとの距離は変化しないので、懸架装置を動作させながらモーターの動力を車輪へ伝達できる。また、本発明では、ステーターは、ローターの回転軸方向における一方の端部と他方の端部とが筐体に支持されるので、ローターの回転軸と平行な方向における寸法が大きいモーターであっても、ステーターを筐体に確実に、かつ簡易に組み込むことができる。さらに、本発明では、ステーターは、他方の端部と筐体との間にリングが配置されて固定されるので、ステーターの固定が容易になる。
本発明の望ましい態様としては、前記車両用駆動装置において、前記リングは、外径の中心と内径の中心とが異なることが好ましい。これによって、第1支持部と第2支持部との間で心ずれが発生した場合でも、これをキャンセルできる。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両用駆動装置は、ステーターを保持し、かつ、前記ステーターの内側に配置されるローターを回転可能に支持するとともに、車両取付側の所定の軸を中心として揺動可能に構成されて、車両の懸架装置のアームとなる筐体と、前記ローターと連結される等速ジョイントが内部に配置されるとともに、前記等速ジョイントを回転可能に支持するハブユニットと、前記筐体に支持されて、前記ハブユニットを前記筐体に対して揺動可能に支持する一対のハブユニット支持体と、を備え、前記ローターの回転軸と前記ハブユニットの揺動中心とが交差する点に、前記等速ジョイントの揺動中心が配置され、前記ローターは、中空のシャフトを有し、当該中空のシャフトの内部には、バランスウェイトが配置されることを特徴とする。このような構成により、本発明では、アームの揺動中心から質量が大きい構造体(モーター)までの距離を短くできるので、懸架装置が動作してモーターが揺動した場合においては、力のモーメントを小さくできる。その結果、ばね下質量の増加の影響を小さくでき、乗り心地の悪化を抑制できる。また、本発明では、懸架装置のアームとモーターの筐体とを共用し、また、等速ジョイントは1個でよいので、車両用駆動装置を構成する部品の点数を削減できるとともに、構造を簡略化できる。また、本発明は、ローターの回転軸とハブユニットの揺動中心とが交差する位置に、等速ジョイントの揺動中心を配置する。これによって、懸架装置が動作して等速ジョイントが移動した場合でも、等速ジョイントの揺動中心とローターとの距離は変化しないので、懸架装置を動作させながらモーターの動力を車輪へ伝達できる。さらに、本発明では、回転軸の内部にバランスウェイトを配置することで、バランスウェイトの厚さを大きくしても、モーターの寸法増加はほとんど発生しない。
本発明の望ましい態様としては、前記車両用駆動装置において、前記バランスウェイトは、環状の部材であり、周方向の一部に切り欠きを有し、さらに、部材を除去することで質量を変更する一対の調整部を、前記バランスウェイトの中心に対して対称の位置に設けることが好ましい。このようなバランスウェイトを用いることにより、簡単に中空のシャフト内にバランスウェイトを配置し、かつ取り外すことができるとともに、バランスの調整も容易になる。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両用駆動装置は、ステーターを保持し、かつ、前記ステーターの内側に配置されるローターを回転可能に支持するとともに、車両取付側の所定の軸を中心として揺動可能に構成されて、車両の懸架装置のアームとなる筐体と、前記ローターと連結される等速ジョイントが内部に配置されるとともに、前記等速ジョイントを回転可能に支持するハブユニットと、前記筐体に支持されて、前記ハブユニットを前記筐体に対して揺動可能に支持する一対のハブユニット支持体と、を備え、前記ローターの回転軸と前記ハブユニットの揺動中心とが交差する点に、前記等速ジョイントの揺動中心が配置され、前記ローターは中空のシャフトを有し、冷却媒体である空気を送り出すポンプと、当該ポンプを駆動するポンプ用モーターと、前記中空のシャフトにシールして取り付けられ、前記ポンプから送り出される前記空気を前記中空のシャフト内まで通すためのホースとを有して構成された冷却媒体供給手段から供給される前記空気が前記中空のシャフト内を流れることを特徴とする。このような構成により、本発明では、アームの揺動中心から質量が大きい構造体(モーター)までの距離を短くできるので、懸架装置が動作してモーターが揺動した場合においては、力のモーメントを小さくできる。その結果、ばね下質量の増加の影響を小さくでき、乗り心地の悪化を抑制できる。また、本発明では、懸架装置のアームとモーターの筐体とを共用し、また、等速ジョイントは1個でよいので、車両用駆動装置を構成する部品の点数を削減できるとともに、構造を簡略化できる。また、本発明は、ローターの回転軸とハブユニットの揺動中心とが交差する位置に、等速ジョイントの揺動中心を配置する。これによって、懸架装置が動作して等速ジョイントが移動した場合でも、等速ジョイントの揺動中心とローターとの距離は変化しないので、懸架装置を動作させながらモーターの動力を車輪へ伝達できる。また、ローターは中空のシャフトを有し、冷却媒体供給手段から供給される冷却媒体である空気が中空のシャフトを流れるので、ローターの回転軸と平行な方向における寸法が大きいモーターであっても、ローターの回転軸と平行な方向におけるモーターの中央部を確実に冷却できる。また、冷却油を用いて冷却する方法と比較して、冷却湯の循環系や冷却油の密封構造が不要になるため、冷却構造が簡略化できるとともに、製造コストも低減できる。さらに、冷却油とは異なり、空気を冷却媒体として用いるので、油漏れにより環境を汚染してしまうこともない。
本発明の望ましい態様としては、前記車両用駆動装置において、前記中空のシャフトの
側部には、前記冷却媒体が通過する孔が貫通していることが好ましい。これによって、
空のシャフトの回転によって発生する遠心力を利用することができるので、冷却媒体を中
空のシャフト内から放出しやすくなる。
本発明の望ましい態様としては、前記車両用駆動装置において、前記孔は複数存在し、ステーターと対向することが好ましい。これによって、中空のシャフトの内部からステーターへ向けて冷却媒体を放出することができるので、ステーターを効率的に冷却できる。
本発明の望ましい態様としては、前記車両用駆動装置において、前記ローターと前記等速ジョイントとは、溝と、当該溝に噛み合う突起とを有する継ぎ手構造を介して連結されており、前記継ぎ手構造は、前記ローターの回転軸と平行な方向に移動可能であることが好ましい。これによって、本発明は、ローターシャフトの回転軸と平行な方向における等速ジョイントの動きを許容できるので、等速ジョイントに作用する軸方向荷重を低減させて、等速ジョイントを確実に機能させることができる。
本発明の望ましい態様としては、前記車両用駆動装置において、一方に前記ハブユニット支持体が取り付けられ、他方が前記筐体に取り付けられて、前記ハブユニット支持体と前記筐体とを連結する一対の連結部材を有し、それぞれの前記ハブユニット支持体は、それぞれの前記連結部材を介して前記筐体に支持されることが好ましい。これによって、ハブユニットを筐体に対して確実に支持するとともに、筐体に対して揺動させることができる。
本発明の望ましい態様としては、前記車両用駆動装置において、前記ステーターは、前記ローターの回転軸方向における一方の端部と他方の端部とが前記筐体に支持されることが好ましい。これによって、ローターの回転軸と平行な方向における寸法が大きいモーターであっても、ステーターを筐体に確実に、かつ簡易に組み込むことができる。
本発明の望ましい態様としては、前記車両用駆動装置において、前記ステーターは、前記一方の端部の外径が前記他方の端部の外径よりも小さく形成され、前記筐体は、前記一方の端部を支持する第1支持部の内径が、前記他方の端部を支持する第2支持部の内径よりも小さく、前記第1支持部と前記第2支持部との中間部における内径は、前記第1支持部の内径よりも大きいことが好ましい。これによって、ステーターを筐体へ確実に固定することができる。
本発明は、ばね下質量の増加による影響を抑制するとともに、構造を簡単にして、さらに、懸架装置を動作させながらモーターの動力を車輪へ伝達できる、モーターを用いて車輪を駆動する車両用駆動装置を提供できる。
図1は、第1実施形態に係る車両用駆動装置の斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る車両用駆動装置の断面図である。 図3は、第1実施形態に係る車両用駆動装置が備えるローターシャフトと等速ジョイントとの継ぎ手構造を示す断面図である。 図4は、第1実施形態に係る車両用駆動装置が備える等速ジョイントの構造を示す分解図である。 図5は、第1実施形態に係る車両用駆動装置が備えるハブユニットのハブベアリングの構成を示す模式図である。 図6は、第1実施形態に係る車両用駆動装置の側面図である。 図7−1は、第1実施形態に係る車両用駆動装置が備える等速ジョイントの動作を示す模式図である。 図7−2は、図7−1(A)に示す等速ジョイントの配置と比較するための比較例を示す図である。 図8は、第2実施形態の実施例1に係る車両用駆動装置が備えるモーターの断面図である。 図9は、図8のステーター固定構造の要部拡大図である。 図10−1は、モーターの筐体の寸法を示す断面図である。 図10−2は、図10−1のモーターの筐体の断面形状に対応するステーターの断面形状を示す図である。 図11は、モーターの筐体とステーターの断面形状の他の一例を示す図である。 図12−1は、断面円環状のリングにより、ステーターの一方の端部をモーターの筐体に固定することを示す断面図である。 図12−2は、断面テーパー状のリングにより、ステーターの一方の端部をモーターの筐体に固定することを示す断面図である。 図13−1は、同心円で形成される環状リングの正面図である。 図13−2は、偏心円で形成される環状リングの正面図である。 図14は、図13−2に示すリングと、筐体と、ステーターとを示す断面図である。 図15は、第3実施形態に係る中空シャフトを用いる車両用駆動装置において、バランスウェイトを中空シャフトに入れることを示す断面図である。 図16−1は、第3実施形態の不釣り合い調整前のバランスウェイトを示す斜視図である。 図16−2は、第3実施形態の不釣り合い調整後のバランスウェイトを示す斜視図である。 図17は、第4実施形態に係る車両用駆動装置が備えるモーターの冷却構造の一例を示す断面図である。 図18は、第5実施形態に係る車両用駆動装置が備えるモーターの冷却構造の他の一例を示す断面図である。 図19は、第6実施形態に係る車両用駆動装置が備えるモーターの冷却構造のもう一例を示す断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態で開示する構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る車両用駆動装置の斜視図である。図2は、第1実施形態に係る車両用駆動装置の断面図である。図3は、第1実施形態に係る車両用駆動装置が備えるローターシャフトと等速ジョイントとの継ぎ手構造を示す断面図である。図4は、第1実施形態に係る車両用駆動装置が備える等速ジョイントの構造を示す分解図である。図5は、第1実施形態に係る車両用駆動装置が備えるハブユニットのハブベアリングの構成を示す模式図である。図6は、第1実施形態に係る車両用駆動装置の側面図である。図7−1は、第1実施形態に係る車両用駆動装置が備える等速ジョイントの動作を示す模式図である。図7−2は、図7−1(A)に示す等速ジョイントの配置と比較するための比較例を示す図である。
車両用駆動装置1は、車両の懸架装置と動力発生装置とを組み合わせたものであり、車両に取り付けられて当該車両を走行させる。車両用駆動装置1は、モーター2と、ハブユニット300と、アッパーアーム200と、緩衝装置400とを含んで構成される。このうち、モーター2の筐体100と、アッパーアーム200と、緩衝装置400とが懸架装置を構成し、モーター2が動力発生装置を構成する。
筐体100は、内部にローターとステーターとが配置される。筐体100は、円筒形状の構造体であり、ハブユニット300を支持する一対のアーム(連結部材)150a、150bを備える。一対のアーム150a、150bは、それぞれ対向して配置されて、筐体100の側部に締結手段であるボルト155a、155bによって締結されて固定される。ハブユニット300は、等速ジョイント384が内部に配置され、これを回転可能に支持する。
また、筐体100の側部には、一対のアーム取付部(連結部材支持部)110が設けられる。それぞれのアーム取付部110は、それぞれのアーム150a、150bと嵌め合わせることで、アーム150a、150bの位置決めをするとともに、アーム150a、150bから筐体100へ力を伝達する。これによって、ボルト155a、155bに作用するせん断力を低減する。また、アーム150a、150bを本実施形態において、アーム取付部110は、モーター2を構成する筐体100の内部に配置されるローターの回転軸に対して対称となる位置に設けられる。これによって、一対のアーム150a、150bは、前記ローターの回転軸に対して対称となる位置に配置される。
筐体100には、車体取付側に一対のブシュ120a、120bが取り付けられる。そして、筐体100は、一対のブシュ120a、120bによって車体に対して揺動可能に支持される。本実施形態において、筐体100は、車両用駆動装置1を構成する懸架装置のアーム、具体的にはロワーアームを構成する。車両用駆動装置1を構成する懸架装置は、いわゆるダブルウィッシュボーン形式のものであり、アッパーアーム200とロワーアームとなる筐体100とで構成される。
アッパーアーム200は、車体側が二股に分かれた形状であり、車体側に配置される一対のブシュ220a、220bを介して、車体に取り付けられる。そして、アッパーアーム200は、一対のブシュ220a、220bを中心として車体に対して揺動できるように構成される。上述したように、アッパーアーム200は車体側が二股に分かれた形状なので、アッパーアーム200が揺動した場合でも、想定される懸架装置の動きの範囲内では筐体100と干渉しないように構成される。
筐体100とハブユニット300との間にはブーツ160が設けられており、防水される。ブーツ160は、筐体100の外側とハブユニット300の外側とに、クランプによって締め付けられて固定される。筐体100からは、単芯の電源ケーブル130a、130b、130cが引き出される。これらの電源ケーブル130a、130b、130cは、ケーブルグランド135a、135b、135cを介して筐体100の内部から筐体100の外部へ引き出される。電源ケーブル130a、130b、130cは、モーター2を駆動するために必要な十分な電力を供給できるものが用いられる。また、筐体100の車体側からは、レゾルバ信号ケーブル140が引き出される。
図2に示すように、筐体100の車体側にはレゾルバ501が配置され、レゾルバ501によってローター103の回転角度が検出される。レゾルバ501の出力は、ケーブルグランド145を介してレゾルバ501から引き出されるレゾルバ信号ケーブル140によって取り出される。
図2に示すように、筐体100の内側には、ステーター102が締まり嵌め(収縮締結)により固定される。ステーター102は、電磁鋼板を複数積層して構成される環状の構造体である。ステーター102の内側には、所定のエアギャップを介してローター103が配置される。ローター103は、ローターシャフト104と、ローターシャフト104の外側に配置されるローターコアと、ローターコアの外側に貼り付けられる複数の磁石とを含んで構成される。
ローターシャフト104は、モーター2の出力軸であり、ハブユニット300側の端部は円筒ころ軸受117で筐体100に支持され、車体側の端部はシール付き玉軸受118で筐体100(より具体的には、筐体100の車体側端部に取り付けられる蓋)に支持される。円筒ころ軸受117は、内輪がローターシャフト104に圧入されるとともに、外輪は筐体100に対してCリングで固定される。また、シール付き玉軸受118は、内輪がローターシャフト104に圧入されるとともにカラーで固定され、外輪はベアリングナットで筐体100の車体側端部の蓋に固定される。このような構成により、ローターシャフト104は、筐体100に対して回転可能に支持される。
ローターコアは、ステーター102と同様に、所定の厚さの電磁鋼板を複数積層して構成される。ローターコアは、ローターシャフト104に締まり嵌め(収縮締結)で固定される。ローターコアの外側には、複数の磁石が接着されて固定される。この磁石は、例えば、希土類磁石である。ローターシャフト104の回転軸(ローターシャフト回転軸)Zr方向におけるローター103を構成する磁石の寸法は、回転軸Zr方向におけるステーター102の寸法と同等である。
ローターシャフト104の両端には、バランスディスク108a、108bが配置される。バランスディスク108a、108bは、例えば、黄銅で構成されており、ローターシャフト104に収縮締結によって取り付けられる。ローター103は、複数の磁石やローターシャフト104等からなる複数の部品の組立体である。このため、それぞれの部品の寸法、形状の誤差や取付誤差に起因して、単に部品を組み付けただけではローター103の回転バランスが取れていないことが多い。この場合、ローター103の回転にともなって振動や音が発生し、また、振動や音の発生にともなってローター103の構成部品に加振力が作用することもある。そこで、ローター103を組み立てた後にバランスディスク108a、108bを削って、ローター103の回転バランスを取る。
図2に示すように、ローターシャフト104は中空部105を有する。中空部105は、ローターシャフト104の回転軸Zrと平行な方向に向かってローターシャフト104を貫通している。ハブユニット300側におけるローターシャフト104の内面は、例えば、モジュール1、歯数35のインボリュートセレーション116が形成される。インボリュートセレーション(メス)116は、後述するように、等速ジョイントの動力伝達軸390の一端部に形成されたインボリュートセレーション(オス)391と摺動可能に嵌め合わされる。すなわち、ローターシャフト104と等速ジョイント384の動力伝達軸390とは、溝と、当該溝に噛み合う突起とを有する継ぎ手構造を介して連結される。このような継ぎ手構造により、等速ジョイントとローターシャフト104との間で動力を伝達するとともに、ローターシャフト104の回転軸Zrと平行な方向における動力伝達軸390の動き(図3の矢印M1で示す方向)が許容される。これによって、等速ジョイント384に作用する軸方向荷重を低減させて、等速ジョイント384を確実に機能させることができる。
図2に示すように、ハブユニット300側(車体とは反対側)におけるアッパーアーム200の端部は、上部ボールジョイント351を介してハブユニット300と連結される。これによって、ハブユニット300は、アッパーアーム200に対して回転可能に連結され、支持される。上部ボールジョイント351のボールとは反対側は、所定の勾配を有するテーパー面230を有しており、ナット235でアッパーアーム200と締結され、固定される。なお、ナット235は、割ピン等によって上部ボールジョイント351と固定されており、振動等による緩みが回避される。次に、図4を用いてハブユニット300の構成を説明する。
図4に示すように、ハブユニット300は、略円筒形状の外輪301と、車輪側内輪305と、車体側内輪306と、保持器(例えば樹脂製)に保持された車輪側転動体307と、保持器(例えば樹脂製)に保持された車体側転動体308とを含む。車輪側内輪305の車輪取付面は、ボルト間に肉抜き加工が施されており、これによって車輪側内輪305の軽量化を図っている。なお、車輪側内輪305には、ディスクブレーキのローターが取り付けられる。
また、車輪側内輪305は、回転軸を中心とし、かつ前記回転軸と平行な方向に貫通する貫通孔を有する。前記貫通孔の内面には、トーラス状の溝が複数本(本実施形態では8本)等間隔で設けられている。これによって、等速ジョイント384のアウターが車輪側内輪305と一体に形成される。ハブユニット300の車輪側内輪305と車体側内輪306とは、規定の予圧を付与された後、加締めによって固定される。
車輪側転動体307と車体側転動体308とを比較すると、図5に示すように、車体側転動体308のボール径d8は、車輪側転動体307のボール径d7よりも大きい(d7<d8)。また、車輪側転動体307のボールピッチ円直径D7は、車体側転動体308のボールピッチ円直径D8よりも大きい(D7>D8)。これは、車体に近い車体側転動体308では、車体の質量を支持するためにボールの直径を大きくしてボールピッチ円の直径を小さくする。一方、車輪側転動体307は、車輪からのモーメントを支持するため、ボールの直径を小さくしてボールピッチ円の直径を大きくする。これによって、車輪側転動体307のモーメント剛性を大きくできるとともに、車輪側転動体307及び車体側転動体308の摩擦を小さくすることができる。
外輪301の上部には、上部ボールジョイント取付部310が設けられている。上部ボールジョイントハウジング350は、ボルト352a、352bによって外輪301へ締結されて取り付けられて、外輪301と一体に構成される。上部ボールジョイント取付部310の中央にはインロー311が設けられている。このインロー311が上部ボールジョイントハウジング350と嵌合するので、ボルト352a、352bに作用するせん断力を抑制できる。上部ボールジョイント351は、その外周面に形成された雄ねじを、上部ボールジョイントハウジング350の内周面に形成された雌ねじにねじ込むことにより締結される。
ハブユニット300を構成する外輪301の外側には、ボールジョイント取付部320が設けられている。ボールジョイント取付部320は、ハブユニット300をモーター2の筐体100に対して揺動可能に支持する一対のハブユニット支持体である一対のボールジョイント371a、371bを外輪301に取り付けるためのものである。ここで、一対のボールジョイント371a、371bは、連結部材である上述した一対のアーム150a、150b(図1参照)に取り付けられて、一対のアーム150a、150bを介して筐体100に支持される。そして、一対のボールジョイント371a、371bは、一対のアーム150a、150bを介して、ハブユニット300を筐体100に対して揺動可能に支持する。
一対のボールジョイント371a、371bは、車輪側内輪305及び車体側内輪306の回転軸に対して対称に配置される。したがって、ボールジョイント取付部320も、それぞれのボールジョイント371a、371bに対して設けられるとともに、車輪側内輪305及び車体側内輪306の回転軸に対して対称にされる。ここで、本実施形態において、一対のボールジョイント371a、371bは、上部ボールジョイント351に対して、車輪側内輪305及び車体側内輪306の回転軸を中心として、それぞれ中心角で90度の位置に配置される。
一対のボールジョイントハウジング370a、370bは、ボルト372a、372bによってボールジョイント取付部320に締結され、固定される。ここで、ボールジョイント取付部320の中央部にはインローが設けられており、それぞれのボールジョイントハウジング371a、371bは、前記インローに嵌合するので、ボルト372a、372bに作用するせん断力を抑制できる。一対のボールジョイント371a、371bは、その外周面に形成された雄ねじを、対応するボールジョイントハウジング370a、370bの内周面に形成された雌ねじにねじ込むことにより締結される。次に、等速ジョイント384について説明する。
等速ジョイント384は、動力伝達軸390と、インナー380と、複数の転動体381と、保持器383とを含んで構成される。等速ジョイント384の形式は問わないが、大きな角度で揺動可能なツェッパ型の等速ジョイントが好ましい。動力伝達軸390のインナー380側の端部には、モジュール1、歯数24のインボリュートセレーション(オス)392が形成されている。また、インナー380の内側には、インボリュートセレーション(オス)392と噛み合うインボリュートセレーション(メス)385が形成されている。そして、動力伝達軸390のインボリュートセレーション(オス)392とインナー380のインボリュートセレーション(メス)385とが噛み合うことにより、動力伝達軸390とインナー380との間で動力が伝達される。
インナー380と車輪側内輪305の内側に形成されたアウターとの間には、保持器383に保持された複数個(本実施形態では8個)の転動体381が等間隔に配置される。そして、等速ジョイント384は、車輪側内輪305と動力伝達軸390との間で動力を伝達しつつ、車輪側内輪305と動力伝達軸390とは揺動可能に構成される。これによって、等速ジョイント384は、懸架装置が動作することによって発生する揺動変位を吸収して等速ジョイント384に作用する軸方向荷重を抑制する。
図6に示すように、車両用駆動装置1は、車体3のアッパーアーム取付部4U及びロワーアーム取付部4Lを介して車体3に取り付けられる。ここで、アッパーアーム200のブシュ220b(図1に示すブシュ220aも同様)がアッパーアーム取付部4Uに揺動可能に取り付けられ、モーター2の筐体100に設けられるブシュ120b(図1に示すブシュ120aも同様)がロワーアーム取付部4Lに揺動可能に取り付けられる。これによって、アッパーアーム200は揺動中心Zyaを中心として、筐体100は揺動中心Zycを中心として揺動する。また、車両用駆動装置1のハブユニット300は、揺動中心(ハブユニット揺動中心)Zyhを中心として揺動する(図6の矢印M2方向)。
このような構成により、車両用駆動装置1の懸架装置が動作すると、アッパーアーム200は揺動中心Zyaを中心として、筐体100は揺動中心Zycを中心として揺動する。その結果、ハブユニット300は、揺動中心Zyhを中心として図6の矢印M2方向に揺動する。そして、懸架装置が動作すると、ハブユニット300は、モーター2の筐体100に対して揺動するので、ローター103の回転軸とハブユニット300の回転軸(図4に示す車輪側内輪305の回転軸)との相対角度が変化する。
ハブユニット300の揺動中心Zyhは、図1に示す一対のアーム150a、150bに支持される一対のボールジョイント371a、371bの中心を通る線である。ここで、ボールジョイント371a、371bの中心とは、ボールジョイント371a、371bのボール部分の中心であり、ボール部分がその保持部に対して回転しても前記保持部に対して位置が変わらない点をいう。本実施形態では、ハブユニット300の揺動中心Zyhは、モーター2の回転軸、すなわち、モーター2を構成するローター103の回転軸(ローターシャフト104の回転軸と同じ)Zr(図6及び図2参照)とが交差するように構成される。さらに、本実施形態では、図7−1に示すように、ハブユニット300の揺動中心Zyhとローター103の回転軸Zrとの交点に、等速ジョイント384の揺動中心(等速ジョイント揺動中心)CPが配置されるように構成される。より好ましくは、一対のボールジョイント371a、371bの中心を結ぶ線分の中点とローター103の回転軸Zrとの交点に、等速ジョイント384の揺動中心CPが配置される。
ここで、ハブユニット300が揺動中心Zyhを中心として揺動した場合を考える。この場合、図7−1に示すように、等速ジョイント384は、揺動中心CPを中心として、動力伝達軸390及びインナー380及び保持器383及び転動体381が一体となって、車輪側内輪305に対して揺動する(図7−1の矢印M2方向)。
上述したように、懸架装置が動作して、ローター103の回転軸とハブユニット300の回転軸(図4に示す車輪側内輪305の回転軸)との相対角度が変化する。比較例として、図7−2に示すように、等速ジョイント384の揺動中心CPが、ハブユニット300の揺動中心Zyhとローター103の回転軸Zrとの交点にない場合、懸架装置が動作すると、等速ジョイント384の揺動中心CPはハブユニット300の回転軸(ローターシャフト回転軸)Zrhから外れてしまい、等速ジョイント384は動力を伝達できない。
本実施形態では、上述したように、ハブユニット300の揺動中心Zyhとローター103の回転軸Zrとの交点に、等速ジョイント384の揺動中心CPが配置される。したがって、等速ジョイント384の揺動中心CPは、常にローター103の回転軸Zr及びハブユニット300の回転軸Zrh上にある。このため、懸架装置が動作して、ローター103の回転軸とハブユニット300の回転軸Zrhとの相対角度が変化しても、等速ジョイント384は動力を伝達できる。その結果、車両用駆動装置1は、懸架装置が動作しても、ハブユニット300の揺動を許容しつつモーター2とハブユニット300の車輪側内輪305との間で動力を伝達できる。
また、車両用駆動装置1では、車輪からハブユニット300の外輪301に伝えられた路面反力は、外輪301に取り付けられた上部ボールジョイント351及び一対のボールジョイント371a、371bを介して、アッパーアーム200と筐体100に直接伝達される。その結果、等速ジョイント384には路面反力は伝達されない。これによって、懸架装置が動作しても、等速ジョイント384には軸方向荷重がほとんど作用しないため、懸架装置の動作中に、等速ジョイント384はローター103と車輪との間で確実に動力を伝達できる。次に、ステーター102を筐体100に支持するステーターの支持構造を説明する。
(第2実施形態)
車両を駆動するためのモーターは、大きなトルクが要求される。一般に、モーターに大きなトルクを発生させるためには、モーターの直径を大きくするが、一般にモーターの直径を無闇に大きくすることはできず、特に、車両に搭載するモーターレイアウトの関係からモーターの直径に制限を与えられることがある。上述した第1実施形態の車両用駆動装置1を構成するモーター2は、車両の懸架装置を構成するアームの機能を有するので、車輪と車体との間に配置される。このように、モーター2は、車輪と車体との間に配置されるので、回転軸と平行な方向の寸法を大きくできるので、直径の増加を抑制しつつ、大きなトルクを発生することができる。
(実施例1)
図8は、第2実施形態の実施例1に係る車両用駆動装置が備えるモーターの断面図である。図9は、図8のステーター固定構造の要部拡大図である。図10−1は、モーターの筐体の寸法を示す断面図である。図10−2は、図10−1のモーターの筐体の断面形状に対応するステーターの断面形状を示す図である。図11は、モーターの筐体とステーターの断面形状の他の一例を示す図である。モーターを構成するステーターは、筐体内で回転しないように、筐体へ強固に固定される必要がある。一般に、ステーターは、圧入や冷やし嵌め等の収縮締結によって筐体に固定される。上述したように、本実施形態において、車両用駆動装置1を構成するモーター2は、その回転軸と平行な方向における寸法が大きいので、筐体100の内側を精度よく加工することは難しく、さらに、圧入によってステーター102を収縮締結する場合、圧入力が非常に大きくなるので、ステーター102を筐体100に固定することは困難である。
このため、本実施形態では、図8、図9に示すように、ステーター102は、ローター103の回転軸(すなわち、ローターシャフト104の回転軸)Zr方向における一方の端部(第1端部)102aと他方の端部(第2端部)102bとが、それぞれ筐体100の第1支持部600aと第2支持部600bとに支持される。これによって、ステーター102は筐体100内での回転が抑えられ、かつ、ステーター102を筐体100の内部に圧入する際の圧入力の上昇を抑制できる。また、筐体100の内側の加工精度を無闇に向上させなくとも、ステーター102を筐体100の内部に圧入する際の圧入力の上昇を抑制できるので、加工精度を向上させる部分を低減できる。その結果、ステーター102や筐体100の加工が容易になるとともに、両者の組み立ても容易になるので、モーター2の製造コストの上昇を抑制できる。
図10−1に示すように、筐体100は、第1支持部600aの内径がd1、第2支持部600bの内径がd3、第1支持部600aと第2支持部600bとの中間部600cの内径がd2となっている。また、ステーター102は、第1端部102a外径がds1、第2端部102bの外径がds2となっている。そして、筐体100の内径は、d1<d2<d3である。なお、図10−2に示すように、ステーター102の外径は、ds1<ds2、かつds1>d1かつds2>d3である。ステーター102は、電磁鋼板を積層して形成されるので、外径の異なる電磁鋼板を積層することにより、外径の異なる段付き形状のステーター102を構成することができる。また、筐体100は、ステーター102の構造に合わせて、第1支持部600aと第2支持部600bとの部分で内径が変化する段付き構造となっている。
このような構造により、第1支持部600aと第2支持部600bとの中間部600cには、ステーター102と筐体100との間に隙間ができる。この場合、第1支持部600aと第2支持部600bとの中間部600cの内径d2は、ステーター102の第1端部102aの外径ds1の寸法公差において、外径ds1が最大となった場合でも、ステーター102と筐体100との間には必ず隙間ができるようにする。
ステーター102を筐体100に固定する場合、筐体100の第2支持部600b側からステーター102の小径側、すなわち第1端部100a側を筐体100に圧入する。これによって、ステーター102は筐体100に収縮締結で固定される。筐体100の第1支持部600a及び第2支持部600bの回転軸Zrと平行な方向における寸法は、ステーター102の反力(モーター2の最大トルク)と収縮締結の締め代、及び収縮締結面の許容面圧から決定される。さらに、ステーター102を筐体100に取り付ける際の組み立てを容易にするため、ステーター102の取り付け過程において、第1端部102aが第1支持部600aへ先に嵌め合うように、第1支持部600a、第2支持部600b及びステーター102の第2端部102bの回転軸Zrと平行な方向における寸法を決定する。
(実施例2)
また、図11に示すように、筐体100は、d1<d3<d2としてもよい。このようにすると、第1支持部600aと第2支持部600bとの中間部600cには、ステーター102と筐体100との間に形成される隙間は比較的大きくなる。そして、この隙間に油や空気等の冷却媒体を流すことにより、ステーター102を冷却してもよい。このように、本実施形態においては、筐体100は、d1<d3かつds1<d2であればよい。
(実施例3)
図12−1、図12−2に示す構造では、ステーター102Aの第2端部102bと筐体100Aとの間にリング601が配置されて、ステーター102Aが筐体100Aに固定される。具体的には、ステーター102の外径寸法を、回転軸Zrと平行な方向に向かって同一とし、筐体100の第2支持部600b側にリング601を嵌め込んでステーター102Aを筐体100Aに固定する。ここで、図12−1は、断面形状が矩形状のリングを用いる場合を示す。また、図12−2は、断面形状がテーパー状のリングを用いる場合を示す。
なお、リング601は、周方向の一部が切り欠かれて、略C形状としてもよい。このようにすることで、リング601を筐体100とステーター102Aとの間に嵌め込みやすくなる。リング601がステーター102Aと収縮締結により固定されるように、リング601の内径は、ステーター102Aの第2端部102bにおける外径よりも小さく形成される。また、リング601が筐体100と収縮締結により固定されるように、リング601の外径は、筐体100の第2支持部600bの内径よりも大きく形成される。これによって、ステーター102Aは、リング601を介して筐体100に固定される。
図12−2に示すリング601のように、筐体100の側とステーター102Aの側とのいずれか一方の側面(本実施形態では筐体100側における側面)に、傾斜部601sを設けてもよい。これによって、リング601が有する傾斜部601sのくさびの効果によって、ステーター102Aは、筐体100により強固に固定される。図12−1、図12−2に示すように、リング601を介して筐体100にステーター102Aを固定するので、ステーター102Aの形状は、回転軸Zrと平行な方向における外径が一定の円筒形状でよい。これによって、ステーター102Aの製造が容易になるので、その製造コストをより低減できる。
また、図12−1又は図12−2に示すリング601を用いてステーター102Aを筐体100に固定する際に、ステーター102Aの第1固定部600aの内径と、第2固定部600bの内径とを同心にする必要があるので、図13−1に示すリング601aのように、外径中心Coと内径中心Ciとが同一(同心)とする。ここで、図1、図2に示すモーター2の回転軸Zrと平行な方向における寸法が大きくなり、筐体100の第1支持部600aと第2支持部600bとの間隔が大きくなると、第1支持部600aと第2支持部600bとの間の同心を精度よく得ることが困難になる。そこで、図13−2に示すリング601bのように、外径中心Coと内径中心Ciとを異ならせて(偏心させる)、第1支持部600aと第2支持部600bとの間の同心を確保するとともに、ステーター102を筐体100に固定することが好ましい。このとき、偏心量ΔLは、内径中心Ciと外径中心Coとの差になる。
偏心量ΔLは、心ずれ量(第1支持部600aにおける中心と第2支持部600bにおける中心とのずれ量)に相当する量とする。例えば、図14に示す例では、ステーター102Aの第1端部が筐体100の第1支持部600aに固定されているが、この状態で、筐体100の第2支持部600bにおいて、筐体100とステーター102Aとの間隔が、一方でt1、他方でt2となっている(t1>t2)。この場合、心ずれ量はt1−t2なので、リング601bの偏心量ΔLをt1−t2とする。これによって、第1支持部600aと第2支持部600bとの間で同心が得られない場合でも、両者の間の心ずれをキャンセルすることができる。その結果、筐体100の内側やステーター102Aの加工精度を無闇に向上させなくとも、第1支持部600aと第2支持部600bとの間に発生する心ずれをキャンセルできるので、加工精度を向上させる部分を低減させて、モーター2の製造コストの上昇を抑制できる。
また、ステーターに軸方向へ貫通する孔を設けてボルトで筐体にステーターを締結する場合、ステーターの磁気回路に影響しないようにステーターの外周に突出部を設ける必要があるが、突出部により筐体が大きくなってしまう。また、回転軸と平行な方向の寸法が大きいモーターの場合、ボルトが非常に長くなる結果、ボルトに作用する負荷が増加してしまう。さらに、カシメによってステーターを筐体に固定する方法もあるが、車両の駆動用に用いられる大型のモーターの筐体は、通常、塑性変形に対して弱いアルミダイカストによって製造されるので、カシメによるステーターの固定は不向きである。本実施形態に係るステーターの支持構造によれば、これらの問題点を解消して、ステーターを確実に、かつ強固に筐体へ固定できる。
(第3実施形態)
上述した第1実施形態の車両用駆動装置1を構成するモーター2は、その回転軸と平行な方向における寸法が大きいので、上述したバランスディスク108a、108bの回転慣性は、ローター103の慣性に比較して小さい。このため、ローター103の組み立てで生じた不釣り合いを打ち消し、回転バランスを取るためには、バランスディスク108a、108bを厚くして、大きな削り代を確保する必要がある。しかし、バランスディスク108a、108bは、モーター2の出力特性には寄与しないものなので、バランスディスク108a、108bの寸法を厚くすることは、モーター2の小型化には好ましくない。そこで、図15に示すように、バランスディスク108a、108bの代わりに、中空のローターシャフト104の内部にバランスウェイト60を配置して、ローター103の回転バランスを取るようにする。
図16−1に示すように、バランスウェイト60は、周方向の一部に切り欠き(開放部)61を有する環状の部材である。図15に示すように、バランスウェイト60は、中空のローターシャフト104の内部に配置される。この場合、切り欠き61の両側の部材にそれぞれ設けられた孔62に治具を差し込み、切り欠き61を小さくする力を加えてバランスウェイト60の直径を小さくして、バランスウェイト60をローターシャフト104の内部に配置する。また、本実施形態では、バランスウェイト60は、例えば、黄銅で製造される。
ここで、本実施形態では、ローターシャフト104の内側にインボリュートセレーション(メス)116が形成されて、等速ジョイント384の動力伝達軸390の一端部に形成されたインボリュートセレーション(オス)391と噛み合わせられる。このインボリュートセレーション(メス)116を形成するため、本実施形態では、ローターシャフト104を必ず中空にする必要がある。したがって、この中空部分を利用して、ローターシャフト104の内部にバランスウェイト60を配置する。
切り欠き61に力が作用していない状態、すなわち、切り欠き61の寸法を小さくしない状態では、バランスウェイト60の外径Drはローターシャフト104の内径Dsiよりもやや大きく構成される。上述した治具により、切り欠き61の寸法を小さくしてローターシャフト104の内部にバランスウェイト60を配置した後、切り欠き61に付与している力を解除すると、バランスウェイト60の切り欠き61が広がり、バランスウェイト60がローターシャフト104の内部に押し付けられて固定される。
バランスウェイト60は、一部に切り欠き61を有するので、バランスウェイト60全体の回転バランスを取るために、切り欠き61の近傍は、他の部分と比較して厚さが大きくなっている。これによって、孔62が形成された部位の肉厚の不足を解消でき、バランスウェイト60全体の回転バランスを取りやすくなる。バランスウェイト60は、その中心(環状の部材の中心)に対して対称の位置に一対の調整部63a、63bが設けられる。調整部63a、63bは、この部分の部材を除去することにより質量を変更するものである。本実施形態においては、一対の調整部63a、63bは、それぞれバランスウェイト60の中心から見て、切り欠き61に対して90度の位置に設けられる。バランスウェイト60に、ローター103の不釣り合いをキャンセルできる不釣り合い量を与える場合、図16−2に示すように、調整部63aや調整部63bの一部を取り除き、前記不釣り合い量を与える。本実施形態では、調整部63aや調整部63bを切削して、切削部64a、64b、64cにより前記不釣り合い量をバランスウェイト60に与える。また、調整部63a、64bを切り欠き61に対して90度の位置に設けると、バランスウェイト60のバランスがより取りやすくなるが、本実施形態ではこれに限らず、バランスウェイト60の円環上において対称な位置に設ければよい。
本実施形態では、このようなバランスウェイト60をローターシャフト104の内部に配置することにより、バランスウェイト60の厚さを大きくしてもモーター2の寸法増加を抑制できる。その結果、回転軸Zrと平行な方向における寸法の大きいモーター2であっても、バランスウェイト60に大きな削り代を確保して、ローター103の回転バランスを精度よく、確実に調整することができる。
(第4実施形態)
モーターは、運転により発熱するため、冷却が必要である。また、本実施形態に係る車両用駆動装置のように、モーターで直接車輪を駆動する形式のものでは、減速機を介して車輪を駆動するものと比較して、高トルクかつ低回転のモーターが用いられる。その結果、モーターで直接車輪を駆動する場合、モーターに必要な電流が大きくなるので、モーターの全損失の中で最も割合の高い銅損失が大きくなり、その結果、発熱量も大きくなる。モーターが昇温すると、ステーターに巻かれているコイルの巻き線抵抗が増加してモーターの効率が低下し、さらにローターを構成する永久磁石の磁束が減少し、モーターのトルクも低下してしまう。したがって、モーターで直接車輪を駆動する形式に用いられるモーターは、コイル及び永久磁石の冷却が重要である。さらに、本実施形態において、図1や図2に示す車両用駆動装置1を構成するモーター2は、その回転軸と平行な方向における寸法が大きいので、回転軸と平行な方向における中央部分に熱が滞留しやすくなる。このため、本実施形態では、モーターの内部、特に、回転軸と平行な方向におけるステーター及びコイルの中央部分を効率的に冷却する構造が必要である。
このため、本実施形態では、図17〜図19に示すように、中空のローターシャフト104a〜104cに冷却用媒体(本実施形態では空気a)を供給するとともに、ローターシャフト104a〜104cの側部に空気aが通過する孔106、107を設けて、ローターシャフト104の内部及び孔106、107に空気aを流すことでモーター2a〜2cの内部を効率的に冷却する。次に、それぞれの冷却構造を説明する。
(実施例4)
図17に示す車両用駆動装置1aのモーター2aは、中空のローターシャフト104aを有している。ローターシャフト104は、車輪側Hの側部であって、磁石103Mが設けられていない部分に一対の孔106が設けられている。この孔106によって、ローターシャフト104aの中空部105と外部とが連通される。また、一対の孔106をローターシャフト104aに設けることで、ローターシャフト104aの回転バランスを取っている。なお、孔106の車輪側Hにおける中空部105には、仕切り部材250が設けられている。これによって、中空部105内の空気aの漏れを抑制する。ローターシャフト104aの中空部105には、車体側Bから冷却媒体供給装置20によって空気aが供給される。ここで、冷却媒体供給装置20は、ポンプ22とこれを駆動するポンプ用モーター21とで構成される。
冷却媒体供給装置20からは、例えば、ホース等を介してローターシャフト104aの内部に空気aを供給する。この場合、静止しているホース等から回転しているローターシャフト104aへ空気aを供給するため、両者の間にはシールを設けることが好ましい。例えば、図2に示すように、シール付き玉軸受118を用いて筐体100の内部に漏れる空気aを低減してもよい。
モーター2aの筐体100Bには、車体側Bに冷却媒体排出口180が設けられる。より具体的には、冷却媒体排出口180は、ステーター102及び磁石103Mに対して孔106とは反対側の位置に設けられる。冷却媒体供給装置20から供給された空気aは、ローターシャフト104aの中空部105を通って孔106を通過する。そして、孔106から流出した空気aは、ステーター102と磁石103Mとの間を通って冷却媒体排出口180から排出される。このとき、ステーター102を構成するコイル間の空隙を空気aが通過する。この過程で、ステーター102及びローター103が冷却される。特に、空気aは、ステーター102及びローター103の一方の端部から他方の端部に向かってローターシャフト104aの回転軸Zrと平行な方向に流れるので、モーター2aの内部を効率的に冷却することができる。なお、冷却媒体排出口180から排出された空気aは、昇温しているので、車両の暖房等に用いることもできる。
(実施例5)
図18に示す車両用駆動装置1bのモーター2bが備える中空のローターシャフト104bは、その側部に、回転軸Zr方向に複数配置される磁石103Mの間に、ローターシャフト104bの周方向に向かって複数の孔107が設けられている。この孔107によって、ローターシャフト104bの中空部105と外部とが連通される。ローターシャフト104bが筐体100へ組み付けられると、孔107はステーター102と対向する。また、隣接する磁石103Mで構成される溝が、孔107から流出した空気aの流路の役割を果たす。ここで、孔107は、ローターシャフト104bに等間隔に設けることが好ましい。これによって、ローターシャフト104bの回転バランスを取りやすくなる。
冷却媒体供給装置20から供給された空気aは、ローターシャフト104bの中空部105を通って孔107を通過する。そして、孔107から流出した空気aは、ステーター102に向かって吹き付けられた後、ステーター102と磁石103Mとの間を通って冷却媒体排出口180から排出される。この過程で、ステーター102及びローター103が冷却される。
また、回転軸Zr方向に向かって孔107の数や寸法を変更してもよい。例えば、車体側Bの孔107の寸法を車輪側Hの孔107の寸法よりも小さくしたり(回転軸Zr方向におけるそれぞれの位置での孔107の数は同じ)、車体側Bの孔107の数を車輪側Hの孔107の数よりも少なくしたり(回転軸Zr方向におけるそれぞれの位置での孔107の寸法は同じ)する。すなわち、空気aの入口から遠ざかるにしたがって、回転軸Zr方向におけるそれぞれの位置に複数形成される孔107の総断面積を大きくする。
これによって、ローターシャフト104bの回転軸Zrと平行な方向全体にわたって略均一に空気aを供給することができる。また、回転軸Zr方向に向かって孔107の数や寸法を変更することにより、回転軸Zrと平行な方向におけるローターシャフト104bの中心部分に設けられる孔107から最も多くの空気が供給されるようにしてもよい。これによって、モーター2bの最も熱が滞留しやすい部分を効率的に冷却することができる。
(実施例6)
図19に示す車両用駆動装置1cのモーター2cのように、筐体100Cの車体側Bに冷却媒体排出口180を、筐体100Cの車輪側Hに冷却媒体排出口181を設けてもよい。これによって、空気aの入口から出口までの流路抵抗が均一化されるので、孔107の寸法及び数は、回転軸Zr方向に向かって均一としてもよい。
本実施形態では、上述した冷却構造によってモーター2a等の内部を冷却する。このように、空気aを用いてモーター2a等の内部を冷却するので、冷却油を用いて冷却する方法と比較して、冷却油の循環系や冷却油の密封構造が不要になるため、冷却構造が簡略化できるとともに、製造コストも低減できる。また、冷却油とは異なり、空気aを冷却媒体として用いるので、油漏れにより環境を汚染してしまうことはない。また、敢えてモーター2a等の内部から外部へ空気aを流出させることにより、モーター2a等の外部から内部への水等の浸入を低減できるので、モーター2a等の防水構造としても有効である。これは、特に水によって腐食が発生しやすいNdFeB系の希土類磁石を用いたモーターに好適である。
以上、本発明の車両用駆動装置は、モーターの筐体を車両の懸架装置のアームとしても機能させるとともに、モーターのローターと車輪とを、ハブユニットによって回転可能に支持される等速ジョイントを介して連結して、ローターの回転軸とハブユニットの揺動中心とが交差する位置に、等速ジョイントの揺動中心を配置する。これによって、モーターの質量は懸架装置の車両取付側、すなわちモーターの揺動中心側に集中することになる。その結果、車輪内にモーターが配置されてアームの先端に質量が集中する従来の方式と比較して、アームの揺動中心から質量が大きい構造体(モーター)までの距離を短くできる。このため、懸架装置が動作してモーターが揺動した場合においては、力のモーメントを小さくできるので、ばね下質量の増加の影響を小さくでき、乗り心地の悪化を抑制できる。
また、上記構成により、等速ジョイントは1個でよく、また、懸架装置のアームとモーターの筐体とを共用することで、車両用駆動装置を構成する部品の点数を削減して、構造を簡略化できる。さらに、ローターの回転軸とハブユニットの揺動中心とが交差する位置に、等速ジョイントの揺動中心を配置することにより、懸架装置が動作して等速ジョイントが移動した場合でも、等速ジョイントの揺動中心とローターとの距離は変化しないので、モーターのローターと車輪との間で動力を伝達させることができる。すなわち、本実施形態に係る車両用駆動装置は、懸架装置を動作させながらモーターの動力を車輪へ伝達できる。なお、本発明の第1実施形態に示した車両用駆動装置1の基本構造を、第2〜第4実施形態のいずれか一つ又は二つ以上の部分構造と任意に組み合わせたものは、本発明の技術的範囲に属する。
以上のように、本発明に係る車両用駆動装置は、モーターの動力を車輪へ伝達して車輪を駆動する構造において、ばね下質量を低減しつつ部品点数を削減し、さらに懸架装置の動作中にモーターの動力を車輪へ確実に伝達することに有用である。
1、1a、1b、1c 車両用駆動装置
2、2a、2b、2c モーター
3 車体
20 冷却媒体供給装置
60 バランスウェイト
100、100A、100B、100C 筐体
100a 第1端部
102、102A ステーター
102a 第1端部
102b 第2端部
103 ローター
103M 磁石
104、104a ローターシャフト
105 中空部
106 孔
107 孔
110 アーム取付部
116 インボリュートセレーション
120a、120b ブシュ
150a、150b アーム(連結部材)
180、101 冷却媒体排出口
200 アッパーアーム
220a、220b ブシュ
250 仕切り部材
300 ハブユニット
301 外輪
305 車輪側内輪
306 車体側内輪
307 車輪側転動体
308 車体側転動体
310 上部ボールジョイント取付部
351 上部ボールジョイント(ハブユニット支持体)
371a、371b ボールジョイント
384 等速ジョイント
390 動力伝達軸
600a 第1支持部
600b 第2支持部
600c 中間部
601(601a、601b) リング
601s 傾斜部
Zr 回転軸(ローターシャフト回転軸)
Zrh 回転軸(ハブユニット回転軸)
Zyh 揺動中心(ハブユニット揺動中心)
CP 揺動中心(等速ジョイント揺動中心)

Claims (11)

  1. ステーターを保持し、かつ、前記ステーターの内側に配置されるローターを回転可能に支持するとともに、車両取付側の所定の軸を中心として揺動可能に構成されて、車両の懸架装置のアームとなる筐体と、
    前記ローターと連結される等速ジョイントが内部に配置されるとともに、前記等速ジョイントを回転可能に支持するハブユニットと、
    前記筐体に支持されて、前記ハブユニットを前記筐体に対して揺動可能に支持する一対のハブユニット支持体と、を備え、
    前記ローターの回転軸と前記ハブユニットの揺動中心とが交差する点に、前記等速ジョイントの揺動中心が配置され、
    前記ステーターは、前記ローターの回転軸方向における一方の端部と他方の端部とが前記筐体に支持され、
    前記ステーターは、前記他方の端部と前記筐体との間にリングが配置されて固定されることを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 前記リングは、外径の中心と内径の中心とが異なる請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. ステーターを保持し、かつ、前記ステーターの内側に配置されるローターを回転可能に支持するとともに、車両取付側の所定の軸を中心として揺動可能に構成されて、車両の懸架装置のアームとなる筐体と、
    前記ローターと連結される等速ジョイントが内部に配置されるとともに、前記等速ジョイントを回転可能に支持するハブユニットと、
    前記筐体に支持されて、前記ハブユニットを前記筐体に対して揺動可能に支持する一対のハブユニット支持体と、を備え、
    前記ローターの回転軸と前記ハブユニットの揺動中心とが交差する点に、前記等速ジョイントの揺動中心が配置され、
    前記ローターは、中空のシャフトを有し、当該中空のシャフトの内部には、バランスウェイトが配置されることを特徴とする車両用駆動装置。
  4. 前記バランスウェイトは、環状の部材であり、周方向の一部に切り欠きを有し、さらに、部材を除去することで質量を変更する一対の調整部を、前記バランスウェイトの中心に対して対称の位置に設ける請求項3に記載の車両用駆動装置。
  5. ステーターを保持し、かつ、前記ステーターの内側に配置されるローターを回転可能に支持するとともに、車両取付側の所定の軸を中心として揺動可能に構成されて、車両の懸架装置のアームとなる筐体と、
    前記ローターと連結される等速ジョイントが内部に配置されるとともに、前記等速ジョイントを回転可能に支持するハブユニットと、
    前記筐体に支持されて、前記ハブユニットを前記筐体に対して揺動可能に支持する一対のハブユニット支持体と、を備え、
    前記ローターの回転軸と前記ハブユニットの揺動中心とが交差する点に、前記等速ジョイントの揺動中心が配置され、
    前記ローターは中空のシャフトを有し、冷却媒体である空気を送り出すポンプと、当該ポンプを駆動するポンプ用モーターと、前記中空のシャフトにシールして取り付けられ、前記ポンプから送り出される前記空気を前記中空のシャフト内まで通すためのホースとを有して構成された冷却媒体供給手段から供給される前記空気が前記中空のシャフト内を流れることを特徴とする車両用駆動装置。
  6. 前記中空のシャフトの側部には、前記冷却媒体が通過する孔が貫通している請求項5に記載の車両用駆動装置。
  7. 前記孔は複数存在し、ステーターと対向する請求項6に記載の車両用駆動装置。
  8. 前記ローターと前記等速ジョイントとは、溝と、当該溝に噛み合う突起とを有する継ぎ手構造を介して連結されており、前記継ぎ手構造は、前記ローターの回転軸と平行な方向に移動可能である請求項1から7のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  9. 一方に前記ハブユニット支持体が取り付けられ、他方が前記筐体に取り付けられて、前記ハブユニット支持体と前記筐体とを連結する一対の連結部材を有し、
    それぞれの前記ハブユニット支持体は、それぞれの前記連結部材を介して前記筐体に支持される請求項1から8のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  10. 前記ステーターは、前記ローターの回転軸方向における一方の端部と他方の端部とが前記筐体に支持される請求項3から7のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  11. 前記ステーターは、前記一方の端部の外径が前記他方の端部の外径よりも小さく形成され、
    前記筐体は、前記一方の端部を支持する第1支持部の内径が、前記他方の端部を支持する第2支持部の内径よりも小さく、前記第1支持部と前記第2支持部との中間部における内径は、前記第1支持部の内径よりも大きい請求項10に記載の車両用駆動装置。
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