JP5310395B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気弁のバルブタイミングを制御する内燃機関の制御装置に関する。
この種の技術が、例えば特許文献1に提案されている。特許文献1には、要求トルクに対応して気筒ごとの吸気量と吸気量に対応する燃料噴射量とを個別に演算して吸気量制御手段及び燃料噴射弁を操作すると共に、内燃機関の要求トルクが増減する際に、これに対応して気筒ごとのバルブタイミング等を制御することにより吸気量を調整することが提案されている。
また、特許文献2には、高圧燃料ポンプの負荷によるバルブタイミング制御の応答遅れを補正するポンプ負荷補正ゲインを算出し、高圧燃料ポンプの負荷による応答遅れに相当する分だけバルブタイミング制御の応答性(カム軸変位速度)を速めるように、バルブタイミング制御の制御量を補正することが提案されている。その他にも、本発明に関連する技術が特許文献3、4に記載されている。
特開2005−16392号公報 特開2007−278304号公報 特開2006−207476号公報 特開2001−271661号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載された技術はガソリンエンジンへの適用を想定した技術であると言え、当該技術をディーゼルエンジンに適用した場合、吸気弁のバルブタイミングを適切に補正することができないものと考えられる。その理由は、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと比べて吸入空気量が多いため、バルブタイミングの変化に対する空気量変化が鈍感となり、このような空気量変化を利用したバルブタイミングの補正を行うことが困難となるからである。なお、特許文献2乃至4にも、ディーゼルエンジンの吸気弁のバルブタイミングを適切に補正可能な技術については開示されていない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ディーゼルエンジンが有する吸気弁のバルブタイミングを適切に補正することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、内燃機関の制御装置は、燃料噴射弁と、吸気弁と、前記吸気弁のバルブタイミングを変化させるバルブタイミング制御手段と、を有する内燃機関に適用され、前記バルブタイミング制御手段によって前記吸気弁を目標バルブタイミングに設定した状態で、前記燃料噴射弁から微小燃料を噴射させる微小燃料噴射手段と、前記微小燃料の噴射によるトルク変動又は回転変動に基づいて、前記吸気弁のバルブタイミングの補正を行うバルブタイミング補正手段と、を備える。
上記の内燃機関の制御装置は、吸気弁のバルブタイミングの補正を行うために好適に利用される。具体的には、内燃機関の制御装置は、吸気弁のバルブタイミングのずれ、詳しくは目標バルブタイミングに対する実際のバルブタイミングのずれ、を補正する処理を行う。この場合、内燃機関の制御装置は、吸気弁を目標バルブタイミングに設定した状態で微小燃料を噴射し、当該微小燃料の噴射によるトルク変動又は回転変動に基づいて吸気弁のバルブタイミングの補正を行う。これにより、ディーゼルエンジンが有する吸気弁のバルブタイミングのずれを精度良く補正することができる。よって、バルブタイミングのずれに起因する着火性の悪化やエミッションの悪化などを効果的に抑制することが可能となる。
上記の内燃機関の制御装置の一態様では、前記バルブタイミング補正手段は、前記目標バルブタイミングとして複数のバルブタイミングを用いて、前記複数のバルブタイミングごとに前記バルブタイミングの補正を行う。
この態様では、バルブタイミング補正手段は、目標バルブタイミングとして複数のバルブタイミングを用いて、複数のバルブタイミングごとに微小燃料を噴射した際のトルク変動又は回転変動に基づいて、バルブタイミングの補正を行う。これにより、吸気弁のバルブタイミングの概ね全域で、言い換えると吸気弁の作用角の概ね全域で、バルブタイミングの補正を適切に行うことが可能となる。
上記の内燃機関の制御装置の他の一態様では、前記バルブタイミング補正手段は、微小噴射量学習の実行後に、前記バルブタイミングの補正を行う。これにより、燃料噴射量の精度が確定された状態で、バルブタイミングの補正を行うことができる。よって、バルブタイミングを精度良く補正することが可能となる。
上記の内燃機関の制御装置において好適には、前記吸気弁のバルブタイミングを所定位置において保持するバルブタイミング保持手段を備え、前記微小噴射量学習の実行時には、前記バルブタイミング保持手段によって、前記吸気弁のバルブタイミングが前記所定位置において保持される。例えば、当該所定位置とは最進角位置あるいは最遅角位置などである。このような構成によれば、燃料噴射量の精度を確実に確定させることができ、バルブタイミングの補正の精度を向上させることが可能となる。
好適な例では、前記バルブタイミング補正手段は、前記吸気弁の閉じタイミングの補正を行う。これにより、吸気弁の閉じタイミングのずれに起因する着火性の悪化やエミッションの悪化を適切に抑制することが可能となる。
本実施形態におけるエンジンの概略構成を示す図である。 吸気弁の閉じタイミングがずれた場合に生じる不具合を説明するための図である。 複数のバルブタイミングごとに用いられる補正用噴射量の具体例を示す図である。 吸気弁の閉じタイミングの補正例を示す図である。 本実施形態におけるバルブタイミング学習処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[装置構成]
図1は、本発明に係る内燃機関の制御装置が適用されたエンジン50の概略構成図を示す。図中の実線矢印はガスの流れを示し、破線矢印は信号の入出力を示している。
エンジン(内燃機関)50は、主に、吸気通路3と、スロットルバルブ4と、燃料噴射弁5と、気筒6aと、吸気弁7と、排気弁8と、排気通路9と、可変バルブタイミング機構10と、を有する。エンジン50は、筒内直噴タイプのディーゼルエンジンとして構成されている。なお、図1においては、説明の便宜上、1つの気筒6aのみを示しているが、実際にはエンジン50は複数の気筒6aを有する。
吸気通路3には外部から導入された吸気(空気)が通過し、スロットルバルブ4は吸気通路3を通過するガスの流量を調整する。吸気通路3を通過した吸気は、燃焼室6bに供給される。また、燃焼室6bには、燃料噴射弁5によって噴射された燃料が供給される。燃料噴射弁5は、ECU20から供給される制御信号S5に応じた燃料量を噴射する。
燃焼室6bには、吸気弁7と排気弁8とが設けられている。吸気弁7は、開閉することによって、吸気通路3と燃焼室6bとの連通/遮断を制御する。吸気弁7は、可変バルブタイミング機構10によって、バルブタイミングが制御される。具体的には、開きタイミング及び閉じタイミングが制御される。可変バルブタイミング機構10は、吸気弁7の作用角(言い換えるとリフト量)又は位相を変化させることが可能に構成されている。可変バルブタイミング機構10は、バルブタイミング制御手段に相当し、ECU20から供給される制御信号S10によって制御される。一方、排気弁8は、開閉することによって、燃焼室6bと排気通路9との連通/遮断を制御する。
燃焼室6b内では、上記のように供給された吸気と燃料との混合気が燃焼される。このような燃焼によってピストン6cが往復運動し、当該往復運動がコンロッド6dを介してクランク軸(不図示)に伝達され、クランク軸が回転する。燃焼室6bでの燃焼により発生した排気ガスは、排気通路9より排出される。
エンジン50には回転数センサ13が設けられている。回転数センサ13は、エンジン回転数を検出し、検出したエンジン回転数に対応する検出信号S13をECU20に供給する。
ECU(Electronic Control Unit)20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備え、エンジン50内の各構成要素に対する制御を行う。ECU20は、本発明における内燃機関の制御装置に相当する。具体的には、ECU20は、燃料噴射弁5から微小燃料を噴射させる微小燃料噴射手段、及び、可変バルブタイミング機構10の動作による吸気弁7のバルブタイミングの補正を行うバルブタイミング補正手段として機能する。この場合、ECU20は、吸気弁7のバルブタイミングのずれ、詳しくは目標バルブタイミングに対する実際のタイミングのずれ、を補正する処理を行う。以下では、このようなバルブタイミングの補正を「バルブタイミング学習」とも呼ぶ。
なお、図1では、吸気弁7のみバルブタイミングを可変に構成した例を示しているが、これに限定はされず、吸気弁7だけでなく排気弁8もバルブタイミングを可変に構成しても良い。
[バルブタイミング学習]
次に、本実施形態におけるバルブタイミング学習について説明する。本実施形態では、微小燃料を噴射することで燃料噴射量の学習を行う微小燃料量学習を応用して、ディーゼルエンジンが有する吸気弁7のバルブタイミング学習を行う。具体的には、ECU20は、吸気弁7を目標バルブタイミングに設定した状態で微小燃料を噴射し、当該微小燃料の噴射によるトルク変動又はエンジン回転変動(以下、単に「回転変動」と表記する。)に基づいて、吸気弁7のバルブタイミングを補正する。詳しくは、ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングを補正する。
このようなバルブタイミング学習を行う理由は、以下の通りである。一般的に、ガソリンエンジンでは、バルブタイミングの変化に対する空気量変化に基づいて、吸気弁のバルブタイミングを補正している。ガソリンエンジンでは、可変バルブタイミング機構などで吸入空気量を十分に絞った状態で使用するため、バルブタイミングのずれに起因する空気量変化が顕著になる傾向にあるので、当該バルブタイミングのずれを検出しやすいと言える。
しかしながら、このようなガソリンエンジンで用いられる方法を、ディーゼルエンジンに対して適用することは困難であると考えられる。つまり、バルブタイミングの変化に対する空気量変化を利用して、吸気弁7のバルブタイミングのずれを補正することは困難であると考えられる。その理由は、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと比べて吸入空気量が多いため、バルブタイミングの変化に対する空気量変化が鈍感になる傾向にあるからである。したがって、本実施形態では、一般的にガソリンエンジンでバルブタイミングを補正するために用いられる方法を利用しない。
一方で、吸気弁7の閉じタイミングがずれた場合、様々な不具合が生じる傾向にある。図2を参照して、このような不具合について具体的に説明する。図2(a)は、横軸に上死点後のクランク角を示し、縦軸に吸気弁7のリフト量を示している。つまり、クランク角に対する吸気弁7のリフト量の変化例を複数示している。具体的には、図2(a)は、吸気弁7のリフト量を変化させることで、吸気弁7の閉じタイミングを変化させた場合の例を示している。
なお、図2(a)では、吸気弁7のリフト量を変化させる例を示しているが、言い換えると吸気弁7の作用角を変化させる例を示しているが、この代わりに、吸気弁7の位相を変化させて、吸気弁7の閉じタイミングを変化させても良い。
図2(b)は、吸気弁7におけるバルブタイミングダイヤグラムの一例を示している。図2(b)中の破線領域A2は吸気弁7の閉じタイミングを表しており、図2(a)中の破線領域A1に対応する。図2(b)において、矢印A3で示す方向は、吸気弁7が遅く閉まる側(以下、「遅閉側」と呼ぶ。)を表している。吸気弁7の閉じタイミングが遅閉側にずれると、エンジン50の有効圧縮比が低下する。この場合には、着火性が悪化したり、エミッションが悪化したりする傾向にある。例えば、失火したり、THC(全炭化水素)やCO(一酸化炭素)が増加したりする。
これに対して、図2(b)において、矢印A4で示す方向は、吸気弁7が早く閉まる側(以下、「早閉側」と呼ぶ。)を表している。吸気弁7の閉じタイミングが早閉側にずれると、エンジン50の有効圧縮比が増加する。この場合には、基本的には着火性は悪化しないが、エミッションが悪化する傾向にある。例えばNOxやスモークが増加する。このように、ディーゼルエンジンでは、空気量変化に対しては鈍感であるが、圧縮自着火のため有効圧縮比の変化に対しては敏感であると言える。
以上の理由より、本実施形態では、ディーゼルエンジンが有する吸気弁7の閉じタイミングが精度良く補正されるように、バルブタイミング学習を実行する。具体的には、ECU20は、減速時において、吸気弁7を目標バルブタイミングに設定した状態で微小燃料を噴射し、当該微小燃料の噴射によるトルク変動又は回転変動に基づいて、吸気弁7の閉じタイミングを補正する。言い換えると、目標バルブタイミングに対応する閉じタイミングと実際の閉じタイミングとの乖離から、吸気弁7のバルブタイミングのずれを学習する。
例えば、微小燃料の噴射によってトルク変動又は回転変動が生じた場合には、気筒6a内で燃焼が生じているので、ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングはずれていないものと判断し、吸気弁7の閉じタイミングを補正しない。これに対して、トルク変動又は回転変動が生じなかった場合には、気筒6a内で燃焼が生じていないので、ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングがずれているものと判断して、吸気弁7の閉じタイミングを補正する。この場合、ECU20は、微小燃料の噴射によってトルク変動又は回転変動が生じるまで、吸気弁7の閉じタイミングを早閉側に補正する。
また、本実施形態では、ECU20は、上記した目標バルブタイミングとして複数のバルブタイミングを用いて、複数のバルブタイミングごとに微小燃料を噴射した際のトルク変動又は回転変動に基づいて、バルブタイミング学習を実行する。つまり、当該複数のバルブタイミングごとに、吸気弁7の閉じタイミングのずれを補正する。この場合、ECU20は、複数のバルブタイミングに応じて、噴射する微小燃料の量を変化させる。具体的には、ECU20は、複数のバルブタイミングの各々における有効圧縮比で燃焼可能な燃料量を噴射させる。こうすることで、吸気弁7の閉じタイミングの概ね全域で、言い換えると吸気弁7の作用角の概ね全域で、バルブタイミングの補正を行うことが可能となる。
更に、本実施形態では、ECU20は、上記したようなバルブタイミング学習を、微小燃料量学習の実行後に行う。言い換えると、ECU20は、微小燃料量学習を実行して燃料噴射量の補正を行った後に、つまり燃料噴射量の精度が確保された後に、吸気弁7の閉じタイミングの補正を行う。こうするのは、燃料噴射量の精度が確定していない状態でバルブタイミング学習を行うと、燃料噴射量及びバルブタイミングのどちらがずれているのかを適切に判断できないからである。
この場合、ECU20は、バルブタイミング保持手段として機能して、吸気弁7のバルブタイミングを所定位置において保持した状態で、このような微小噴射量学習を実行する。より詳しくは、ECU20は、吸気弁7のバルブタイミングをハード的なガードがかかるバルブタイミング(以下、単に「ハード限界点」と呼ぶ。)に設定した状態で、微小噴射量学習を実行する。例えば、ハード限界点は、最小有効圧縮比に対応する閉じタイミングが用いられる。こうするのは、吸気弁7のハード限界点は、工場出荷時においてばらつきがある程度抑えられるため、精度が高いバルブタイミングであると言えるからである。このようなハード限界点に設定した状態で微小噴射量学習を行うことにより、燃料噴射量の精度を確実に確定させることができ、バルブタイミング学習の精度を向上させることが可能となる。
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態におけるバルブタイミング学習の具体例について説明する。
図3は、バルブタイミング学習時において複数のバルブタイミングごとに用いられる噴射量(以下、「補正用噴射量」とも呼ぶ。)の具体例を示す図である。図3は、横軸に下死点後の吸気弁7の閉じタイミングを示しており、上側に有効圧縮比を示し、下側に補正用噴射量を示している。図3では、吸気弁7の閉じタイミングB1、B2、B3、B4に対応する有効圧縮比C1、C2、C3、C4が示されている。閉じタイミングB1、B2、B3、B4は、バルブタイミング学習時に用いる目標バルブタイミングである。例えば、閉じタイミングB1は吸気弁7のハード限界点に相当し、閉じタイミングB4は吸気弁7の下死点に相当する。有効圧縮比C1、C2、C3、C4は、吸気弁7の閉じタイミングなどによって規定された所定の演算式や所定のマップに基づいて求められる。
また、図3では、このような有効圧縮比C1、C2、C3、C4のそれぞれで燃焼可能な噴射量として、補正用噴射量D1、D2、D3、D4が示されている。補正用噴射量D1、D2、D3、D4は、バルブタイミング学習前に実行された微小燃料量学習の結果を考慮して、有効圧縮比などによって規定された所定の演算式や所定のマップに基づいて求められる。
ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングB1、B2、B3、B4を順に設定していき、それぞれの閉じタイミングで対応する補正用噴射量D1、D2、D3、D4を噴射する。そして、ECU20は、補正用噴射量D1、D2、D3、D4の噴射によるトルク変動又は回転変動に基づいて、閉じタイミングB1、B2、B3、B4ごとに、吸気弁7の閉じタイミングのずれを補正する。
なお、図3では、4つの閉じタイミングB1、B2、B3、B4を目標バルブタイミングとして用いてバルブタイミング学習を行う例を示しているが、これに限定はされない。他の例では、3以下の閉じタイミング或いは5以上の閉じタイミングを目標バルブタイミングとして用いて、バルブタイミング学習を行うことができる。
図4は、吸気弁7の閉じタイミングの補正例を示す図である。図4の横軸は、下死点後における、目標バルブタイミングとして用いられる吸気弁7の閉じタイミングを示している。破線で表されたグラフE1は補正前の吸気弁7の閉じタイミングを示しており、実線で表されたグラフE2は補正後の吸気弁7の閉じタイミングを示している。グラフE1、E2は、4つの閉じタイミングを目標バルブタイミングとして用いた場合の具体例である。この例では、吸気弁7の閉じタイミングが遅閉側にずれているため、矢印E3に示すように、吸気弁7の閉じタイミングが早閉側へ補正されている。
[バルブタイミング学習処理]
次に、図5を参照して、本実施形態におけるバルブタイミング学習処理について説明する。図5は、バルブタイミング学習処理を示すフローチャートである。バルブタイミング学習処理は、車両の減速時に、ECU20によって実行される。
バルブタイミング学習処理においては、まず微小燃料量学習が実行されて(ステップS101〜S106)、この微小燃料量学習の終了後に、バルブタイミング学習が実行される(ステップS107〜S118)。具体的には、バルブタイミング学習では、目標バルブタイミングα1を用いたバルブタイミング学習α(ステップS108〜S112)と、目標バルブタイミングβ1を用いたバルブタイミング学習β(ステップS113〜S117)とが実行される。つまり、2つの閉じタイミングを目標バルブタイミングとして用いたバルブタイミング学習が実行される。なお、目標バルブタイミングα1は目標バルブタイミングβ1よりも遅閉側のバルブタイミングである。
まず、ステップS101では、ECU20は、微小噴射量学習を開始する。そして、処理はステップS102に進む。ステップS102では、ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングをハード限界点に設定する。つまり、ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングをストッパ位置に設定する。具体的には、ECU20は、可変バルブタイミング機構10に対して当該ハード限界点に対応する制御信号S10を供給することで、吸気弁7の閉じタイミングを設定する。例えば、ハード限界点は、最小有効圧縮比に対応する閉じタイミング、言い換えると最大作用角に対応する閉じタイミングが用いられる。そして、処理はステップS103に進む。
ステップS103では、ECU20は、予め定められた微小燃料を噴射する。具体的には、ECU20は、燃料噴射弁5に対して当該微小燃料に対応する制御信号S5を供給することで、燃料噴射弁5から微小燃料を噴射させる。そして、処理はステップS104に進む。
ステップS104では、ECU20は、微小燃料の噴射により回転変動が生じたか否かを判定する。具体的には、ECU20は、回転数センサ13から供給される検出信号S13に基づいて、回転変動が生じたか否かを判定する。回転変動が生じた場合(ステップS104;Yes)、処理はステップS106に進む。この場合には、噴射量が目標の噴射量からずれていないと言えるため、ECU20は微小噴射量学習を終了する(ステップS106)。つまり、噴射量の補正を行わない。そして、処理はステップS107に進む。
これに対して、回転変動が生じなかった場合(ステップS104;No)、処理はステップS105に進む。この場合には、噴射量が目標の噴射量からずれていると言えるため、ECU20は噴射量の補正を行う(ステップS105)。具体的には、ECU20は、噴射量を所定量だけ増量する補正を行う。そして、処理はステップS103に戻る。この場合、回転変動が生じるまで、ステップS103〜S105の処理が繰り返される。
次に、ステップS107では、ECU20は、バルブタイミング学習を開始する。そして、処理はステップS108に進む。
ステップS108〜S112では、バルブタイミング学習αが実行される。まず、ステップS108では、ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングを目標バルブタイミングα1に設定する。具体的には、ECU20は、可変バルブタイミング機構10に対して目標バルブタイミングα1に対応する制御信号S10を供給することで、吸気弁7の閉じタイミングを設定する。例えば、目標バルブタイミングα1は、最小有効圧縮比に対応する閉じタイミング、言い換えると最大作用角に対応する閉じタイミングが用いられる。そして、処理はステップS109に進む。
ステップS109では、ECU20は、微小燃料α2を噴射する。微小燃料α2は、目標バルブタイミングα1における有効圧縮比で燃焼可能な噴射量である。ECU20は、上記した微小燃料量学習の結果を考慮して、有効圧縮比などで規定された所定の演算式や所定のマップに基づいて微小燃料α2を求める。例えば、微小燃料α2は「3(mm/st)」が用いられる。そして、ECU20は、燃料噴射弁5に対して当該微小燃料α2に対応する制御信号S5を供給することで、燃料噴射弁5から微小燃料α2を噴射させる。そして、処理はステップS110に進む。
ステップS110では、ECU20は、微小燃料α2の噴射により回転変動が生じたか否かを判定する。具体的には、ECU20は、回転数センサ13から供給される検出信号S13に基づいて、回転変動が生じたか否かを判定する。回転変動が生じた場合(ステップS110;Yes)、処理はステップS112に進む。この場合には、吸気弁7の閉じタイミングが目標バルブタイミングα1からずれていないと言えるため、ECU20はバルブタイミング学習αを終了する(ステップS112)。つまり、バルブタイミングの補正を行わない。そして、処理はステップS113に進む。
これに対して、回転変動が生じなかった場合(ステップS110;No)、処理はステップS111に進む。この場合には、吸気弁7の閉じタイミングが目標バルブタイミングα1からずれていると言えるため、ECU20はバルブタイミングの補正を行う(ステップS111)。具体的には、ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングを所定量だけ早閉側へ補正する。そして、処理はステップS109に戻る。この場合、回転変動が生じるまで、ステップS109〜S111の処理が繰り返される。
次に、ステップS113〜S117では、バルブタイミング学習βが実行される。まず、ステップS113では、ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングを目標バルブタイミングβ1に設定する。具体的には、ECU20は、可変バルブタイミング機構10に対して目標バルブタイミングβ1に対応する制御信号S10を供給することで、吸気弁7の閉じタイミングを設定する。目標バルブタイミングβ1は、目標バルブタイミングα1よりも早閉側のバルブタイミングである。例えば、目標バルブタイミングβ1は、最大有効圧縮比に対応する閉じタイミング、言い換えると最小作用角に対応する閉じタイミングが用いられる。そして、処理はステップS114に進む。
ステップS114では、ECU20は、微小燃料β2を噴射する。微小燃料β2は、目標バルブタイミングβ1における有効圧縮比で燃焼可能な噴射量である。目標バルブタイミングβ1は目標バルブタイミングα1よりも早閉側のバルブタイミングであるため、微小燃料β2は微小燃料α2よりも小さな値となる。ECU20は、上記した微小燃料量学習の結果を考慮して、有効圧縮比などで規定された所定の演算式や所定のマップに基づいて微小燃料β2を求める。例えば、微小燃料β2は「1(mm/st)」が用いられる。そして、ECU20は、燃料噴射弁5に対して当該微小燃料β2に対応する制御信号S5を供給することで、燃料噴射弁5から微小燃料β2を噴射させる。そして、処理はステップS115に進む。
ステップS115では、ECU20は、微小燃料β2の噴射により回転変動が生じたか否かを判定する。具体的には、ECU20は、回転数センサ13から供給される検出信号S13に基づいて、回転変動が生じたか否かを判定する。回転変動が生じた場合(ステップS115;Yes)、処理はステップS117に進む。この場合には、吸気弁7の閉じタイミングが目標バルブタイミングβ1からずれていないと言えるため、ECU20はバルブタイミング学習βを終了する(ステップS117)。つまり、バルブタイミングの補正を行わない。そして、処理はステップS118に進み、ECU20はバルブタイミング学習を終了する。そして、ECU20はバルブタイミング学習処理を終了する。
これに対して、回転変動が生じなかった場合(ステップS115;No)、処理はステップS116に進む。この場合には、吸気弁7の閉じタイミングが目標バルブタイミングβ1からずれていると言えるため、ECU20はバルブタイミングの補正を行う(ステップS116)。具体的には、ECU20は、吸気弁7の閉じタイミングを所定量だけ早閉側へ補正する。そして、処理はステップS114に戻る。この場合、回転変動が生じるまで、ステップS114〜S116の処理が繰り返される。
以上説明したバルブタイミング学習処理によれば、ディーゼルエンジンが有する吸気弁7の閉じタイミングのずれを、精度良く補正することができる。よって、閉じタイミングのずれに起因する着火性の悪化やエミッションの悪化などを効果的に抑制することが可能となる。
なお、上記した処理では、2つの目標バルブタイミングα1、β1を用いてバルブタイミング学習を行う例を示したが、これに限定はされず、3以上の目標バルブタイミングを用いてバルブタイミング学習を行っても良い。また、上記では、微小燃料の噴射による回転変動に基づいて微小燃料量学習及びバルブタイミング学習を行う例を示したが、微小燃料の噴射によって気筒6a内で燃焼が生じたか否かを判断できれば、回転変動を用いることに限定はされない。例えば、回転変動の代わりにトルク変動に基づいて、微小燃料量学習及びバルブタイミング学習を行っても良い。この場合には、トルクセンサによって検出されたトルク変動を用いることができる。
また、上記では、遅閉側にずれている吸気弁7の閉じタイミングを早閉側に補正する例について説明したが、早閉側にずれている吸気弁7の閉じタイミングを遅閉側に補正することも可能である。例えば、微小燃料を噴射した際に生じる回転変動又はトルク変動の度合いに応じて、早閉側にずれている吸気弁7の閉じタイミングを遅閉側に補正することができる。
また、上記では、微小燃料噴射によってトルク変動又は回転変動が生じなかった場合にバルブタイミングを補正する例を示したが、これに限定はされない。他の例では、微小燃料噴射によるトルク変動又は回転変動が目標変動値以下であった場合に、当該目標変動値となるようにバルブタイミングを補正しても良い。
3 吸気通路
5 燃料噴射弁
6a 気筒
7 吸気弁
8 排気弁
9 排気通路
10 可変バルブタイミング機構
13 回転数センサ
20 ECU
50 エンジン(内燃機関)

Claims (5)

  1. 燃料噴射弁と、吸気弁と、前記吸気弁のバルブタイミングを変化させるバルブタイミング制御手段と、を有する内燃機関に適用される内燃機関の制御装置であって、
    前記バルブタイミング制御手段によって前記吸気弁を目標バルブタイミングに設定した状態で、前記燃料噴射弁から微小燃料を噴射させる微小燃料噴射手段と、
    前記微小燃料の噴射によるトルク変動又は回転変動に基づいて、前記吸気弁のバルブタイミングの補正を行うバルブタイミング補正手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記バルブタイミング補正手段は、前記目標バルブタイミングとして複数のバルブタイミングを用いて、前記複数のバルブタイミングごとに前記バルブタイミングの補正を行う請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記バルブタイミング補正手段は、微小噴射量学習の実行後に、前記バルブタイミングの補正を行う請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記吸気弁のバルブタイミングを所定位置において保持するバルブタイミング保持手段を備え、
    前記微小噴射量学習の実行時には、前記バルブタイミング保持手段によって、前記吸気弁のバルブタイミングが前記所定位置において保持される請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記バルブタイミング補正手段は、前記吸気弁の閉じタイミングの補正を行う請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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