JP5310306B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
記録ヘッドは、インクをノズルから用紙に吐出させて記録を行う関係上、ノズルからの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などによって吐出不良の状態となり、記録不良を起こすという問題を抱えている。
本発明を好適に実施した第1の実施形態について説明する。図1、図2に示す画像形成装置はライン型画像形成装置であり、装置本体1、用紙Pを積載し給紙する給紙トレイ2、印刷された用紙Pを排紙積載する排紙トレイ3、用紙Pを給紙トレイ2から排紙トレイ3まで搬送する搬送ユニット4、搬送ユニット4によって搬送される用紙Pに液滴を吐出し印字する記録ヘッドを構成する各記録ヘッドモジュール51を含む画像形成ユニット5、印刷終了後又は所要のタイミングで画像形成ユニット5の各記録ヘッドの維持回復を行う維持回復機構であるヘッドクリーニング装置6、非クリーニング時に用紙Pを排紙トレイ3までガイドする搬送ガイド部7、画像形成ユニット5の各ヘッドモジュール51にインクを供給するサブタンクで構成されるインクタンクユニット8、及びインクタンクユニット8にインクを供給するメインタンクユニット9を備える。
搬送ベルト43は、搬送駆動ローラ41Aが不図示のモータによって回転されることで周回移動し、吸引ファン44が発生させる吸引力によって用紙Pは搬送ベルト43上に吸い付けられ、搬送ベルト43の周回移動によって搬送される。なお、搬送従動ローラ41B、搬送ガイドローラ42A、42Bは搬送ベルト43に従動して回転する。
吸引ポンプ63は、図1ではヘッドモジュール1列ごとに1個ずつ対応するようになっているが、インクの色ごとに2列のキャップ列に対して1個の吸引ポンプを配置しても何ら不都合はない。
このとき、ヘッドクリーニング装置6上部に配置されている搬送ガイド部7の搬送ガイド板73も支点74を中心に矢印C方向に回動し、ヘッドクリーニング装置6の上方が開放される。
図7は、ヘッドモジュール51ごとに対応するように配列されたキャップ部材62において1列(5ヘッド)ずつそれぞれ同じ色に対応する空吐出受け48に向けてチューブ67を接続した構成を示す。8本の空吐出受け48A〜48Dには、図9に示すようにそれぞれ満杯検知センサ71と、空吐出受け48内の湿度を計測する湿度センサ72とが設けられている。なお、図9では満杯検知センサ71が空吐出受け48内に溜まったインクが満杯になったことを検知した時の状態を表している。また、画像形成ユニット5が搬送ベルト43上に位置し、用紙Pに印字及び空吐出受け48に対して空吐出インクを吐出しているかあるいは長期間待機状態にあることを示している。
以上のように、ヘッド内部が完全に正規のインクに入れ替わるまで、予め決められた量のインクがキャップ部材62及び吸引ポンプ63によって吸引される。なお、初期充填時には、全ての排出バルブ69が開放され、その後吸引が始まると同時にポンプ68が動作を開始し、次々に送られてくる充填液は1本の排出チューブ70を経由して廃インクタンク600に排出される。
印刷ジョブ間におけるヘッドクリーニング装置6からの廃インクの供給や、印字される時の用紙Pと次の用紙Pとの間で行われる空吐出によるインク供給の回数が多くなっていくと、空吐出受け48内のインクの液面が徐々に高まってくる。そのときには、不図示の本体制御部において、各空吐出受け48に設けられた全ての満杯検知センサ71と、空吐出受け48内の湿度を計測する全ての湿度センサ72との両方からの信号が監視され、湿度センサ72の数値が所定の数値(ヘッドのノズル部を健全に保つのに最低限必要な湿度(閾値))を下回る前に、空吐出受け48のうち少なくとも1箇所において溜まったインクの量が満杯になったことを不図示の本体制御部が認識すると(ステップS101/Yes)、全ての排出バルブ69が開放状態に制御され、次に空吐出受け48内の古いインクがほとんど全て排出されるまで各ポンプ68の駆動が所定時間実行される(ステップS103)。なお、空吐出受け48に溜まったインクが排出されやすいように、その底部を排出チューブ70の接続口に向かって傾斜を付けるようにしても良い。
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。本実施形態に係るライン型インクジェット画像形成装置は、第1の実施形態とほぼ同様の構成であるが、本実施形態においては、各色のヘッドモジュール51ごとに1個の吸引ポンプ63A〜63Dが設けられている点で第1の実施形態と相違する。図11に、本実施形態に係るライン型インクジェット画像形成装置の維持回復機構から空吐出受けに廃インクを供給する経路の構成を示す。4個の吸引ポンプ63A〜63Dと、それぞれ同じ色に対応した8本の空吐出受け48A〜48Dの長手方向の端部との間には、途中で分岐されたチューブ(分岐チューブ)67A〜67Dが接続されている。なお、各チューブの分岐点から空吐出受け48との接続部までの距離は同じとなるように設定されている。
また、合わせて湿度センサ72A〜72Dも各色1個ずつ(合計4個)にしても良い。
図12に、通常供給時に空吐出受け48内に保持されるインク量の制御方法の流れを示す。動作の流れは、第1の実施形態と概ね同様である。
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。
図13に、本実施形態に係るライン型インクジェット画像形成装置の概略全体側面図を示す。また、図14に本実施形態に係るライン型インクジェット画像形成装置の概略全体平面図を示す。
本実施形態においては、搬送ベルト43の上にヘッド部は搬送ベルト43に対し大きな隙間が開かないようにカバー50で覆われており、搬送ベルト43及び用紙Pが通過する部分においては、ガイドローラ66を配置し搬送の妨げとならないようになっている。この状態においては、プラテン部材45の開孔部及び搬送ベルト43の空吐出インク通過孔47から放出され空吐出受け48に蓄えられた廃インクによる水蒸気は、カバー50内に溜まりやすくなるため、ノズル面を加湿し、ノズル部のインク乾燥を防止できる。
2 給紙トレイ
3 排紙トレイ
4 搬送ユニット
5 画像形成ユニット
6 クリーニング装置
7 搬送ガイド部
8 インクタンクユニット
9 メインタンクユニット
21 分離ローラ
22 給紙ローラ
31 サイドフェンス
32 エンドフェンス
41A 搬送駆動ローラ
41B 搬送従動ローラ
42A、42B 搬送ガイドローラ
43 搬送ベルト
44 吸引ファン
45 プラテン部材(ベルト案内部材)
46 吸引孔
47 空吐出インク通過孔
48 空吐出受け
50 カバー
51 ヘッドモジュール
52 ラインベース部材
54 分岐部材
61 クリーニング手段
62 キャップ部材
63 吸引ポンプ
64 ワイピング部材(ワイパ部材)
65、67 チューブ
66 ガイドローラ
68 ポンプ
69 排出バルブ
70 排出チューブ
71 満杯検知センサ
72 湿度センサ
73 搬送ガイド板
74 支点
81 インクタンク
82、92 供給チューブ
91 メインタンク
101 ヘッド
102 ノズル
104 ノズル面
600 廃インクタンク
P 用紙
Claims (9)
- 記録媒体の搬送方向と概ね直交する方向に配列された複数のノズルからインクを吐出するインクヘッドと、
前記記録媒体を吸引するための吸引孔を備えた無端ベルト形状であり、前記記録媒体を前記インクヘッドに対向させて搬送する搬送部材と、
前記インクを吸引する吸引手段によって前記インクヘッドのノズルの回復作業を行うクリーニング手段と、
前記搬送部材の内側において、前記インクヘッドにおけるノズルに対向する位置に設置され、前記搬送部材に形成された複数の吸引孔を通過してきた記録に寄与しない空吐出インクを受け止める空吐出受けとを有し、
前記インクヘッド、前記吸引手段及び前記空吐出受けをインクの色ごとに個別に備え、
前記クリーニング手段による回復作業の際に前記吸引手段によって吸引された各色の廃インクを、複数色のインクヘッドそれぞれに対応するように設けられた複数の空吐出受けそれぞれに、同じ色に対応するように供給し、それを前記複数の空吐出受けそれぞれにおいて保持することによって、前記空吐出受けのインクから蒸発する水分で、印刷待機時に前記空吐出受けの上方に位置する前記インクヘッドのノズルを加湿することを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数の空吐出受けのそれぞれから前記廃インクを排出する廃インク排出手段と、
前記複数の空吐出受けから排出された廃インクを蓄積する廃インクタンクと、
前記空吐出受け内の廃インク量を検出するインク量検出手段と、
前記空吐出受け内の湿度を計測する湿度検出手段と、
前記インク量検出手段及び前記湿度検出手段の少なくとも一方の検出結果に基づいて、前記廃インク排出手段を動作させる制御手段とを有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記ノズルは、前記記録媒体の幅よりも長く、千鳥状に複数列に配置されており、
前記吸引手段を前記ノズルの各列に個別に備えることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。 - 前記ノズルは、前記記録媒体の幅よりも長く、千鳥状に複数列に配置されており、
前記吸引手段を前記ノズルの各列で共通して備えることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。 - 前記インク量検出手段及び前記湿度検出手段の少なくとも一方を、インクの色ごとに有することを特徴とする請求項3又は4記載の画像形成装置。
- 前記インク量検出手段及び前記湿度検出手段の少なくとも一方を、複数列のノズルに対応する複数の空吐出受けのそれぞれに個別に有することを特徴とする請求項3又は4記載の画像形成装置。
- 前記搬送部材と対向する側を除いて、前記インクヘッドを覆うカバーを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の画像形成装置。
- 前記空吐出受けは、前記廃インクタンクへの流路側が低くなるように底面に傾斜が設けられていることを特徴とする請求項2から7のいずれか1項記載の画像形成装置。
- 初期充填時に、前記空吐出受け内の廃インク量が所定量となるまで前記吸引手段によって前記ノズルからインクを吸引し、該空吐出受けに供給することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の画像形成装置。
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