JP5309297B2 - 光導波路デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、光計測・分析、光情報処理、光通信等に用いる光導波路デバイス及びその製造方法に関する。
近年、光通信システムは急速に発展しており、光通信で使用する波長1300〜1600nmで機能する光スイッチや光減衰器などの能動光学素子が開発されている。
従来、光導波路における光の量を制御するデバイスとして、電気光学効果を利用して屈折率を変化させることで光を変調させる方式のデバイスや、光導波路を加熱して屈折率を変化させる方式のデバイスなどが開発されてきた。しかしながら、電気光学効果を利用するタイプは電気光学材料のような異種材質を導波路と組み合わせるために製造が困難になる。また、加熱するタイプは応答速度が遅い。
シリコンの微細加工技術を用いたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)のミラーデバイスによる光スイッチも開発されているが、ミラーを用いたMEMSデバイスはミラーの移動量や走査角度が大きいため、動作スピードに課題があり、自由空間光学系のため、ビーム径が大きくなり、光スイッチデバイスのサイズが大きくなってしまう。
また近年、従来の石英系光導波路とともに、シリコン細線導波路が開発されている(非特許文献1)。シリコンは光通信帯の波長で透明であり、また、屈折率が約3.45と高く、光を狭い領域に強く閉じ込めることができるため、従来の石英系光導波路に比べてコンパクトな光導波路デバイスを製作することができる。また、シリコンの微細加工技術は半導体の分野で発達しており、微細構造を精度良く製作することができる。すでに、シリコン細線導波路を用いた分岐路やAWG(Arrayed-Waveguide Grating)のような基本的な受動光学素子がシリコン細線導波路を用いて実現されている。
シリコン細線導波路はSOI基板を用いて製作されることが多く、下部クラッドとなるSiO2層上に、コアとなるシリコン細線導波路が形成されている。Fukazawaらはシリコン細線導波路下部のSiO2層を除去し、シリコン細線導波路を支持梁によって支えた自立構造のシリコン細線導波路を開発した(非特許文献2)。通常、支持梁もシリコンでできているためシリコン細線導波路を伝搬する光は支持梁の方向へ流れてしまい大きな光損失を生じるが、Fukazawaらは支持梁周辺の導波路形状を支持梁との接触部で最大幅となるような楕円状の形状にすることで伝搬光の支持梁への漏れをほとんど無くすことで伝搬損失の少ない自立構造のシリコン細線導波路を開発した。自立構造であればアクチュエータを用いてシリコン細線導波路を変位及び変形することができる。
ところが、従来のデバイスは、応答性に優れ、小型で、製作が容易な光変調デバイスの実現は困難であった。また、小型な光集積回路として開発されているシリコン細線導波路を用いた能動光学素子については存在しないのが実情である。
馬場俊彦, 坂井篤, 深澤達彦, 大野文彰,"Si細線導波路", 電子情報通信学会論文誌C, Vol. J88-C, No.6, (2005) 363-373. Fukazawa T, Hirano T, Ohno F, Baba T, "Low loss intersection of Si photonic wire waveguides", JAPANESE JOURNAL OF APPLIED PHYSICS, Vol.43, No.2, (2004) 646-647.
本発明は、このような技術的背景に基づいてなされたものであり、小型で応答性に優れ、製作も容易なシリコン細線導波路を用いた能動光導波路デバイスを提供することを課題とする。
また屈折率の大きい媒質から小さい媒質に臨界角以上の入射角で光を入射すると全反射を起こす。この時トンネル効果によって、屈折率の小さい媒質の表面のごく近傍に光がしみだす現象が知られている。
このような光は、エバネッセント光と呼ばれているが、本発明は従来の光に加えてこのような特殊な光に対しても適用できる能動光導波路デバイスを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段は、次のとおりである。
(1)基板に固定され入力側シリコン細線導波路と、基板に固定され出力側シリコン細線導波路と、該入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路の間に第1及び第2の支持梁により支持され基板から浮いて配置される中間シリコン細線導波路と、該中間シリコン細線導波路を移動させることで、入力側及び出力側シリコン細線導波路と中間シリコン細線導波路の光結合により生じる光の伝搬量を変化させる駆動機構とを備え、入力側シリコン細線導波路の端面とそれに対向する中間シリコン細線導波路の端面は、双方とも光の伝搬方向に対して傾いた平面からなり、互いに平行であって、出力側シリコン細線導波路の端面とそれに対向する中間シリコン細線導波路の端面は、双方とも光の伝搬方向に対して傾いた平面からなり、互いに平行であって、中間シリコン細線導波路の移動によって、入力側シリコン細線導波路の端面とそれに対向する中間シリコン細線導波路の端面のギャップと、出力側シリコン細線導波路の端面とそれに対向する中間シリコン細線導波路の端面のギャップとが同時に広がり、または同時に狭まる光導波路デバイス。
(2)前記光結合により生じる光は、エバネッセント光による光結合により生じる光であることを特徴とする(1)に記載の光導波路デバイス。
(3)入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路は、導波路の幅及び高さが入射波長よりも小さく形成されていることを特徴とする(1)又は(2)に記載の光導波路デバイス。
(4)中間シリコン細線導波路の高さは、入射波長よりも小さく、中間シリコン細線導波路の幅は、端部から中央部にかけて緩やかに膨らんだ形状であることを特徴とする(1)、(2)又は(3)に記載の光導波路デバイス。
(5)中間シリコン細線導波路は、入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路とエバネッセント光による光結合がほとんど無い距離を持って配置され、駆動機構によって中間シリコン細線導波路が入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路へエバネッセント光による光結合が可能な距離に近づくとき出力側シリコン細線導波路の伝搬光の量が増加することを特徴とする(2)に記載の光導波路デバイス。
(6)中間シリコン細線導波路は、入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路とエバネッセント光による光結合が可能な距離を持って配置され、駆動機構によって中間シリコン細線導波路が入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路からエバネッセント光による光結合がほとんど無い距離へ離れるとき出力側シリコン細線導波路の伝搬光の量が減ることを特徴とする(2)に記載の光導波路デバイス。
(7)第1の支持梁は、基板に固定されたシリコン弾性ばねを介して駆動機構に連結され、また第2の支持梁は、基板に固定されたシリコン弾性ばねに連結されていることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれかに記載の光導波路デバイス。
(8)前記駆動機構は、中間シリコン細線導波路を基板に対して平行方向又は垂直方向に移動させることで、シリコン細線導波路を伝搬する光の量を制御することを特徴とする(1)ないし(7)のいずれかに記載の光導波路デバイス。
(9)前記駆動機構は、基板に固定された固定電極と、該固定電極に対向配置され、固定電極との間に電圧を印加した時に生じる静電引力によって、基板に平行方向に移動させる可動電極とで駆動するアクチュエータを備えることを特徴とする(1)ないし(7)のいずれかに記載の光導波路デバイス。
(10)前記駆動機構は、基板と中間シリコン細線導波路と連結した自立構造との間に電圧を印加した時に生じる静電引力によって、基板に固定された固定電極と基板に垂直方向に移動させる可動電極を有するアクチュエータを備えることを特徴とする(1)ないし(7)のいずれかに記載の光導波路デバイス。
(11)前記駆動機構は、アクチュエータとシリコン弾性ばねに働く力のバランスにより中間シリコン細線導波路の位置を制御することにより光の量を変化させることを特徴とする(1)ないし(7)のいずれかに記載の光導波路デバイス。
(12)入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路、アクチュエータ、第1及び第2の支持梁、シリコン弾性ばねは、同一面内に形成され、シリコンで形成されていることを特徴とする(11)に記載の光導波路デバイス。
(13)入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路のそれぞれの端部付近の幅が、光結合の割合が増えるように、緩やかに拡がる形状であることを特徴とする(1)ないし(12)のいずれかに記載の光導波路デバイス。
(14)シリコン基板上にSiO 層を介してSi層が形成されたSOI基板を準備する工程、Si層を入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路、アクチュエータ、第1及び第2の支持梁、シリコン弾性ばねにパターニングする工程及び中間シリコン細線導波路、第1及び第2の支持梁及びシリコン弾性ばねの下のSiO 層をエッチングする工程を含む(12)に記載の光導波路デバイスの製造方法。
本発明によれば、光の閉じ込め効果が高く、従来の石英系光導波路よりもさらにコンパクトな光回路の形成が可能なシリコン細線導波路を用いて光制御可能なデバイスが得られる。このため、小型で、半導体微細加工技術を用いて安価に大量生産できる。また、アクチュエータの移動量もエバネッセント光による光結合の量が制御できる程度でよいため、少ない移動量で大きな光量制御を行うことができる。したがって、応答速度が速く、駆動電力も従来のものより少なく、中間シリコン細線導波路の位置制御という単純な原理に基づき光の伝搬量を広範に渡って連続的に可変を行えるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態による光導波路デバイスの概略構成を示す図である。入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路、支持梁、シリコン弾性ばね、アクチュエータ、基板から構成される。
アクチュエータは、固定櫛歯電極と可動櫛歯電極が対向配置された静電アクチュエータである。アクチュエータが駆動すると、支持梁で連結された中間シリコン細線導波路が基板に対して平行方向に移動し、入力側シリコン細線導波路端及び出力側シリコン細線導波路端と中間シリコン細線導波路端の間のギャップが狭くなる。導波路端部の機械的接触のため、入射側シリコン細線導波路から伝搬してきた光は中間シリコン細線導波路を介して出力側シリコン細線導波路へ伝搬していく。
アクチュエータに印加する電圧をオフにすると、シリコン弾性ばねにより中間シリコン細線導波路が移動し、ギャップが広くなり、出力側シリコン細線導波路へ伝搬する光量は減少する。アクチュエータに印加する電圧を制御することによりギャップをアナログ的に変化させることができ、出力側シリコン細線導波路へ伝搬する光量をアナログ的に調節することができる。
ここで入力側シリコン細線導波路端及び出力側シリコン細線導波路端と中間シリコン細線導波路端の間のギャップが広いときは、エバネッセント光による光結合が支配的であり、ギャップが狭くなるにしたがってエバネッセント光による光結合に加えて通常の光による光結合が生じる。そしてギャップがなくなると通常の光結合が支配的となる。
図1の構成を発展させ、出力側シリコン細線導波路を並列に2本配置し、中間シリコン細線導波路をいずれかの出力側シリコン細線導波路に移動させることで光路を切り替える1×2光スイッチ及び光減衰器を実現することができる。
また1×2光スイッチを用いて図2に示すような光クロスコネクトやアド・ドロップ光回路のような複雑な光回路を構成することもできる。
図3は、出力側シリコン細線導波路への透過率のギャップ依存性の計算結果を示す。計算はFinite Difference Time Domain(FDTD)法を用いた。計算は、導波路端の形状が異なる、フラット型、半テーパー型、テーパー型の3種類のデバイスに対して行った。フラット型、半テーパー型、テーパー型の形状を図4に示す。計算結果より半テーパー型が、他の2種類に比べて最もギャップ変化に敏感で、400nmのギャップで透過率が1%以下、600nmのギャップで透過率が0.1%以下まで減少することが分かる。以上より、半テーパー型のデバイスによって透過率を3桁以上制御できる光スイッチを実現できる。
さらに入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路のそれぞれの端部の形状を球状とすることもできる。この場合には先端の球がレンズの役割をして光結合効率が向上する。入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路のそれぞれの端部の形状を球状とした形状例を図5(a)、(b)に例示する。
また、ギャップ量を制御することにより透過率をアナログ的に制御可能な光減衰器を実現できる。
次に、中間シリコン細線導波路から支持梁への光漏れ量を計算した。計算モデルを図6に示す。導波路の幅が中央部で最大となる、楕円形状をしている。
その計算結果を図7に示す。図7は電界強度を表しており、伝搬光が支持梁へほとんど漏れることなく中間シリコン細線導波路内を伝搬していることが分かる。支持梁への光の漏れ損失は5%、反射損失は1%程度である。導波路の形状を改良することで損失を低減することが可能である。
例えば入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路のそれぞれの端部付近の幅が、光結合の割合が増えるように、緩やかに拡がる形状とする。これは図7の構造(伝播光が支持梁へ漏れない構造)を分断した構造で、スイッチONのときに分断された構造が合わさって図7の構造になるため、効率的に光結合を行うことができる。導波路の端部付近の幅が緩やかに拡がる形状とした形状例を図8に示する。
図9に製作するデバイスの形状を示す。40μm×60μmの領域にアクチュエータも含めてデバイスが十分に収まるほど小さい事が分かる。製作上、最も困難な構造はシリコン弾性ばね部であり、幅200nmで長さが23.6μmとなる。
図10に、製造工程を例示する。まず、SOI基板に電子線レジストを塗布する。その際、HMDSを介してシリコンと電子線レジストの密着性を強めてもよい。SOI基板は、厚さ約630μmのシリコン基板上に、厚さ2μmのSiO2膜が形成され、その上に厚さ260nmの単結晶シリコンからなるデバイスシリコン層が形成されている(i)。
次に、電子線描画装置を用いて形状をパターニングする(ii)。次に、パターニングされたレジストをマスクとして、デバイスシリコン層を高速原子線加工装置を用いてエッチングする(iii)。次に、後の工程でSOI基板を劈開するためにシリコン基板のダイシングを行い(iV)、次に可動部下部のSiO2を除去し、自立構造を形成するために気相フッ酸により、SiO2をエッチングする(V)。次にSOI基板をダイシングした溝に沿って劈開する(Vi)。劈開により、シリコン細線導波路の断面を側面に出現させ、そこから光を伝搬させることで光学特性の評価を行う。
図11に、製作した光導波路デバイスのSEM写真を示す。入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路も一部楕円形の導波路形状をしており、支持梁により支えられた自立構造となっている。これは、気相フッ酸で可動部下部のSiO2エッチングを行うとき、周囲にある固定されたシリコン細線導波路下部もSiO2エッチングされてしまい自立構造となってしまう。その際、支えが無いと固定部のシリコン細線導波路が垂直及び平行方向へ振動し易くなり、また、基板側へ反って、基板へ張り付いてしまう問題が生じやすくなる。
図12に、アクチュエータ駆動後のSEM写真を示す。図12から分かるように、中間シリコン細線導波路が移動し、入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路とのギャップが減少していることが分かる。
図13に中間シリコン細線導波路を移動させ、その導波路先端が出力側シリコン細線導波路先端と接触している時の接触部付近のSEM写真を示す。接触させることにより光の伝搬量は最大となる。
図14に印加電圧に対するスイッチギャップの変位を示す。
図15に、アクチュエータに45Vの電圧を印加して中間シリコン細線導波路を移動させた時の赤外線顕微鏡写真を示す。入力側シリコン細線導波路と出力側シリコン細線導波路のそれぞれの先端部で若干の光が漏れ、散乱光として観察された。このことから、入力側シリコン細線導波路を伝搬してきた光が中間シリコン細線導波路を介して出力側シリコン細線導波路へ伝播していることが分かる。
また、支持梁へ光が漏れると、漏れた光がアクチュエータの櫛歯先端から散乱光として観察されるが、写真から分かるように光はほとんど漏れていないことが分かる。入力側シリコン細線導波路と出力側シリコン細線導波路のそれぞれの先端部での光の漏れは、製作の条件出しや形状の工夫で改善することができる。
また、本発明の光導波路デバイスは実施例に記載した1×1光スイッチ及び光減衰器に限らず、出力側シリコン細線導波路を並列にN本配置し、中間シリコン細線導波路をいずれかの出力側シリコン細線導波路に移動させることで光路を切り替える1×N光スイッチ及び光減衰器を実現するのは容易である。
また、本発明に用いるアクチュエータは、実施例に記載した櫛歯静電アクチュエータに限らず、並行平板静電アクチュエータ、ピエゾアクチュエータ、熱アクチュエータ、電磁アクチュエータなど、中間シリコン細線導波路を移動できるアクチュエータであればよい。
また、本発明に用いるアクチュエータの移動方向は実施例に記載した基板に対して平行方向に限らず、入出力側シリコン細線導波路端と中間シリコン細線導波路端とのギャップを制御できれば伝搬光の量を制御できるので、基板に対して垂直方向に移動しても同様の効果が得られることは容易に考えられる。
また、本発明に用いるパターニングは実施例に記載した電子線描画装置に限らず、ナノインプリント装置、ステッパーなど、形状をパターニングできる手法であればよい。
また、本発明に用いるシリコンのエッチングは、実施例に記載した高速原子線加工装置に限らず、反応性イオンエッチング、集束イオンビームエッチングなど、シリコンをエッチングできる装置であればよい。
また、本発明に用いるSiO2層のエッチングは実施例に記載した気相フッ酸による方法に限らず、フッ酸溶液、プラズマエッチングなど、SiO2をエッチングできる手法であればよい。
本発明に係る光導波路デバイスは、光通信、光情報処理、光分析・計測等の様々な分野に適用できる。
本発明の実施の形態による光導波路デバイスの概略構成図である。 本発明を用いた光回路の構成例である。 出力側シリコン細線導波路への透過率のギャップ依存性を示す図面である。 導波路端の形状例を示す図面である。 導波路端の形状を球状とした形状例を示す図面である。 中間シリコン細線導波路から支持梁への光漏れ量の計算モデルを示す図面である。 中間シリコン細線導波路から支持梁への光漏れ量の計算結果を示す図面である。 導波路の端部付近の幅が緩やかに拡がる形状とした形状例を示す図面である。 光導波路デバイスの形状を示す図面である。 光導波路デバイスの製作工程を示す図面である。 製作した光導波路デバイスのSEM写真である。 アクチュエータ駆動後のSEM写真である。 接触部付近のSEM写真である。 電圧に対する変位を示す図面である。 アクチュエータに45Vの電圧を印加して中間シリコン細線導波路を移動させた時の赤外線顕微鏡写真である。

Claims (14)

  1. 基板に固定され入力側シリコン細線導波路と、基板に固定され出力側シリコン細線導波路と、該入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路の間に第1及び第2の支持梁により支持され基板から浮いて配置される中間シリコン細線導波路と、該中間シリコン細線導波路を移動させることで、入力側及び出力側シリコン細線導波路と中間シリコン細線導波路の光結合により生じる光の伝搬量を変化させる駆動機構とを備え、入力側シリコン細線導波路の端面とそれに対向する中間シリコン細線導波路の端面は、双方とも光の伝搬方向に対して傾いた平面からなり、互いに平行であって、出力側シリコン細線導波路の端面とそれに対向する中間シリコン細線導波路の端面は、双方とも光の伝搬方向に対して傾いた平面からなり、互いに平行であって、中間シリコン細線導波路の移動によって、入力側シリコン細線導波路の端面とそれに対向する中間シリコン細線導波路の端面のギャップと、出力側シリコン細線導波路の端面とそれに対向する中間シリコン細線導波路の端面のギャップとが同時に広がり、または同時に狭まる光導波路デバイス。
  2. 前記光結合により生じる光は、エバネッセント光による光結合により生じる光であることを特徴とする請求項1に記載の光導波路デバイス。
  3. 入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路は、導波路の幅及び高さが入射波長よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光導波路デバイス。
  4. 中間シリコン細線導波路の高さは、入射波長よりも小さく、中間シリコン細線導波路の幅は、端部から中央部にかけて緩やかに膨らんだ形状であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の光導波路デバイス。
  5. 中間シリコン細線導波路は、入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路とエバネッセント光による光結合がほとんど無い距離を持って配置され、駆動機構によって中間シリコン細線導波路が入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路へエバネッセント光による光結合が可能な距離に近づくとき出力側シリコン細線導波路の伝搬光の量が増加することを特徴とする請求項2に記載の光導波路デバイス。
  6. 中間シリコン細線導波路は、入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路とエバネッセント光による光結合が可能な距離を持って配置され、駆動機構によって中間シリコン細線導波路が入力側シリコン細線導波路及び出力側シリコン細線導波路からエバネッセント光による光結合がほとんど無い距離へ離れるとき出力側シリコン細線導波路の伝搬光の量が減ることを特徴とする請求項2に記載の光導波路デバイス。
  7. 第1の支持梁は、基板に固定されたシリコン弾性ばねを介して駆動機構に連結され、また第2の支持梁は、基板に固定されたシリコン弾性ばねに連結されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  8. 前記駆動機構は、中間シリコン細線導波路を基板に対して平行方向又は垂直方向に移動させることで、シリコン細線導波路を伝搬する光の量を制御することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  9. 前記駆動機構は、基板に固定された固定電極と、該固定電極に対向配置され、固定電極との間に電圧を印加した時に生じる静電引力によって基板に平行方向に移動させる可動電極とで駆動するアクチュエータを備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  10. 前記駆動機構は、基板と中間シリコン細線導波路と連結した自立構造との間に電圧を印加した時に生じる静電引力によって、基板に固定された固定電極と基板に垂直方向に移動させる可動電極を有するアクチュエータを備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  11. 前記駆動機構は、アクチュエータとシリコン弾性ばねに働く力のバランスにより中間シリコン細線導波路の位置を制御することにより光の量を変化させることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  12. 入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路、アクチュエータ、第1及び第2の支持梁、シリコン弾性ばねは、同一面内に形成され、シリコンで形成されていることを特徴とする請求項11に記載の光導波路デバイス。
  13. 入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路のそれぞれの端部付近の幅が、光結合の割合が増えるように、緩やかに拡がる形状であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  14. シリコン基板上にSiO 層を介してSi層が形成されたSOI基板を準備する工程、Si層を入力側シリコン細線導波路、中間シリコン細線導波路、出力側シリコン細線導波路、アクチュエータ、第1及び第2の支持梁、シリコン弾性ばねにパターニングする工程及び中間シリコン細線導波路、第1及び第2の支持梁及びシリコン弾性ばねの下のSiO 層をエッチングする工程を含む請求項12に記載の光導波路デバイスの製造方法。
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