JP5307784B2 - 基地局装置、移動端末装置及びスケジューリング方法 - Google Patents

基地局装置、移動端末装置及びスケジューリング方法 Download PDF

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Description

本発明は、次世代移動通信システムにおける基地局装置、移動端末装置及びスケジューリング方法に関する。
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいては、周波数利用効率の向上、データレートの向上を目的として、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やHSUPA(High Speed Uplink Packet Access)を採用することにより、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)をベースとしたシステムの特徴を最大限に引き出すことが行われている。このUMTSネットワークについては、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が検討されている(非特許文献1)。
第3世代のシステムは、概して5MHzの固定帯域を用いて、下り回線で最大2Mbps程度の伝送レートを実現できる。一方、LTEのシステムでは、1.4MHz〜20MHzの可変帯域を用いて、下り回線で最大300Mbps及び上り回線で75Mbps程度の伝送レートを実現できる。また、UMTSネットワークにおいては、更なる広帯域化及び高速化を目的として、LTEの後継のシステムも検討されている(例えば、LTEアドバンスト(LTE-A))。したがって、将来的には、これら複数の移動通信システムが並存することが予想され、これらの複数のシステムに対応できる構成(基地局装置や移動端末装置など)が必要となることが考えられる。
LTEの後継システム(例えば、LTE−Aシステム)の下りリンクにおいては、Intra−eNB(Intra eNode B)により複数セクタ間で協調して送信する多地点協調(CoMP:Coordinated Multiple Point)送信が検討されている。多地点協調法は、JP(Joint Processing)およびCS/CB(Coordinated Scheduling/Coordinated Beamforming)に分類される。JPでは、移動端末装置に対して複数エリアから同一時間および同一周波数の無線リソースを用いて同時に送信が行われる。一方、CS/CBでは、移動端末装置に対して所定のサブフレームにおいて1つのエリアから送信され、他エリアの移動端末に対する干渉を低減するようにスケジューリングおよびビームフォーミングが行われる。
3GPP, TR25.912 (V7.1.0), "Feasibility study for Evolved UTRA and UTRAN", Sept. 2006
Intra−eNB CoMPによりセクタ間を協調させ、セクタ境界のユーザスループットを改善することで、セクタ中央のユーザおよびセクタ境界のユーザ間のフェアネスが向上されるが、ユーザスループットのフェアネスのさらなる改善(ユーザ間のスループット特性の差の縮小)が求められている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ユーザスループットのフェアネスを向上させることができる基地局装置、移動端末装置及びスケジューリング方法を提供することを目的とする。
本発明の基地局装置は、複数の隣接セクタからなるクラスタにより構成されるクラスタパタンが複数用意され、前記クラスタパタン毎に異なる無線リソースが割り当てられており、移動端末装置に対して前記各クラスタパタンへの前記無線リソース(周波数・時間リソース)の割り当て情報を通知する通知部と、前記無線リソース毎に前記各クラスタパタンに応じたチャネル情報及び/又はチャネル品質情報を、前記移動端末装置から受信する受信部と、前記チャネル情報及び/又はチャネル品質情報に基づいて、前記移動端末装置に対する前記無線リソースの割り当てを制御する制御部とを備え、少なくとも1つのクラスタパタンが、クラスタ内の隣接セクタ間で協調送信される協調クラスタパタンであることを特徴とする。
本発明によれば、協調クラスタパタンにより隣接セクタ間で協調送信されることで、セクタ境界のスループットを改善して、セクタ中央およびセクタ境界のユーザスループットのフェアネスを向上(ユーザ間スループット特性の差を縮小)できる。また、クラスタパタン毎に異なる無線リソースが割り当てられるため、協調クラスタパタンによりユーザスループットが低下する場合には、他のクラスタパタンにより他の無線リソースを移動端末装置に割り当ててユーザスループットを改善できる。したがって、ユーザスループットのフェアネスをさらに改善した基地局装置、移動端末装置及びスケジューリング方法を提供できる。
多地点協調送信しない場合のセクタパタン構成の説明図である。 多地点協調送信しない場合の他のセクタパタン構成の説明図である。 2つの隣接セクタ間で協調送信するクラスタパタン構成の説明図である。 第1のクラスタパタン構成の説明図である。 第1のクラスタパタン構成の変形例の説明図である。 第2のクラスタパタン構成の説明図である。 第2のクラスタパタン構成の変形例の説明図である。 第2のクラスタパタン構成の他の変形例の説明図である。 クラスタパタンに対する無線リソースの割り当ての説明図である。 基地局装置毎に個別のクラスタパタン構成の説明図である。 無線通信システムのシステム構成の説明図である。 基地局装置の全体構成について説明図である。 移動端末装置の全体構成について説明図である。 基地局装置による固定割り当てのスケジューリング処理のための機能ブロック図である。 移動端末装置による固定割り当てのスケジューリング処理のための機能ブロック図である。 固定割り当てのスケジューリング処理のフローチャートである。 基地局装置によるダイナミック割り当てのスケジューリング処理のための機能ブロック図である。 移動端末装置によるダイナミック割り当てのスケジューリング処理のための機能ブロック図である。 ダイナミック割り当てのスケジューリング処理のフローチャートである。
まず、本発明のスケジューリング方法について説明する前に、多地点協調送信しない場合のセクタパタン構成について説明する。なお、以下の説明では、基地局装置を6セクタ構成として説明するが、セクタ構成は限定されず、3セクタ構成でもよい。図1(a)、(b)に示すように、このセクタパタンは、6セクタ構成の基地局装置(eNB)を複数配置し、各セクタS1からS6に無線リソース全体を割り当てて構成される。
移動端末装置は、所定の周波数単位毎に下りチャネルの受信品質(チャネル品質情報)であるCQIとチャネル情報であるCSI(CSI:Channel State InformationやPMI:Precoding Matrix Index)等のチャネル情報を測定し、基地局装置にフィードバックする。基地局装置は、チャネル情報・チャネル品質情報に基づいてリソースブロックを移動端末装置に対して割り当てることにより、ユーザスループットを向上している。しかしながら、図1(c)に示すように、各セクタに無線リソース全体が割り当てられるため、セクタ間干渉によりセクタ境界においてユーザスループットが低下する。
図2(a)、(b)に示すように、隣接セクタに異なる無線リソースを割り当てて、セクタ間干渉を低減する構成が考えられる。この場合、2種類のセクタパタン#1、#2に対して、2分割された第1、第2の無線リソースが割り当てられる。セクタパタン#1には、基地局装置の各セクタに一つ置きに第1の無線リソースが割り当てられ、セクタパタン#2には、セクタパタン#1以外のセクタに第2の無線リソースが割り当てられる。したがって、基地局装置の各セクタには、第1、第2の無線リソースが交互に割り当てられる。
例えば、セクタS2、S4、S6には、第1の無線リソースが割り当てられ、セクタS1、S3、S5には、第2の無線リソースが割り当てられる。このように、隣接セクタ間で異なる無線リソースが割り当てられることで、セクタ間干渉を回避できる。しかしながら、図2(c)に示すように、隣接セクタ間で同一の無線リソースが配置されないため、各セクタが利用可能な無線リソースが半減される。
また、図3(a)、(b)に示すように、Intra−eNB CoMPによって2つの隣接セクタ間で協調送信することで、セクタ間干渉を低減する構成が考えられる。この場合、協調する2つの隣接セクタをクラスタ単位としてパタン化された協調クラスタパタン#1に対して、無線リソース全体が割り当てられる。例えば、協調クラスタパタン#1は、隣接セクタ[S1、S2]、隣接セクタ[S3、S4]、隣接セクタ[S5、S6]の組み合わせによりクラスタ化され、各セクタS1−S6に無線リソース全体が割り当てられる。
この構成では、指向性ビームのオーバラップにより隣接セクタ間の協調効果が増大され、セクタ境界のユーザスループットが向上される。また、図3(c)に示すように、隣接セクタ間で同一の無線リソースが配置されるため、各セクタが利用可能な無線リソースが半減されることがない。しかしながら、セクタ境界のユーザスループットが向上するが、セクタS1、S6のようなクラスタ境界のクラスタ間干渉が問題となる。なお、クラスタ単位を大きくすることで、クラスタ間干渉を低減できるが、移動端末装置から基地局装置にフィードバックするチャネル情報が増加する。
そこで、本発明者らは、これらの問題を解決するために、本発明に至った。すなわち、本発明の骨子は、少なくとも協調クラスタパタンを含むクラスタパタンを複数用意し、各クラスタパタンに異なる無線リソースを割り当てることにより、移動端末装置に適切に無線リソースを割り当てることである。協調クラスタパタンにより隣接セクタ間で協調送信されることで、セクタ境界のスループットを改善してセクタ中央およびセクタ境界のユーザスループットのフェアネスを向上(ユーザ間スループット特性の差を縮小)できる。また、協調クラスタパタンによりユーザスループットが低下する場合には、他のクラスタパタンにより他の無線リソースを移動端末装置に割り当てることで、ユーザスループットを改善できる。
図4から図10を参照して、本発明の実施の形態に係るクラスタパタン構成について説明する。最初に、図4を参照して、第1のクラスタパタン構成について説明する。図4は、第1のクラスタパタン構成の説明図である。第1のクラスタパタン構成は、数種類の協調クラスタパタンを使い分けることで、クラスタ間干渉を低減するものである。
図4(a)、(b)に示すように、第1のクラスタパタン構成は、協調クラスタパタン#1、#2に異なる無線リソースを割り当てて構成される。協調クラスタパタン#1は、協調する2つの隣接セクタをクラスタ単位としてパタン化され、協調クラスタパタン#2は、クラスタパタン#1と隣接セクタの組み合わせを変えてパタン化される。2種類の協調クラスタパタン#1、#2には、2分割された第1、第2の無線リソースが割り当てられる。
例えば、協調クラスタパタン#1は、隣接セクタ[S1、S2]、隣接セクタ[S3、S4]、隣接セクタ[S5、S6]の時計回りの組み合わせによりクラスタ化され、各セクタに第1の無線リソースが割り当てられる。協調クラスタパタン#2は、隣接セクタ[S1、S6]、隣接セクタ[S5、S4]、隣接セクタ[S3、S2]の反時計まわりの組み合わせによりクラスタ化され、各セクタに第2の無線リソースが割り当てられる。
各セクタは、第1の無線リソースでは協調クラスタパタン#1により一方の隣接セクタと協調し、第2の無線リソースでは協調クラスタパタン#2により他方の隣接セクタと協調する。よって、第1、第2の無線リソースのそれぞれにおいて、指向性ビームのオーバラップにより各クラスタの隣接セクタ間の協調効果が増大され、セクタ境界のユーザスループットが向上される。また、図4(c)に示すように、隣接セクタ間で同一の無線リソースが割り当てられるため、各セクタが利用可能な無線リソースが半減されることがない。
さらに、ユーザに対する無線リソースの適切な割り当てにより、クラスタ境界におけるクラスタ間干渉も低減される。例えば、セクタS6、S1のセクタ境界は、協調クラスタパタン#1ではクラスタ境界となるためクラスタ間干渉が生じるが、協調クラスタパタン#2では協調エリアとなるためクラスタ間干渉が抑制される。このため、セクタS6、S1のセクタ境界のユーザは、第2の無線リソースの割り当てによりユーザスループットが改善される。
移動端末装置は、所定のリソース単位でPMI・CQI等のチャネル情報・チャネル品質情報を測定し、基地局装置にフィードバックする。基地局装置は、チャネル情報・チャネル品質情報に基づきリソースブロックを移動端末装置に対して割り当てる。具体的には、セクタS6、S1のセクタ境界では、第1の無線リソースよりも第2の無線リソースでチャネル品質が高いため、第2の無線リソースのリソースブロックが移動端末装置に割り当てられる。
一方、セクタS1、S2のセクタ境界では、第2の無線リソースよりも第1の無線リソースでチャネル品質が高いため、第1の無線リソースのリソースブロックが移動端末装置に割り当てられる。このように、クラスタ干渉を避けた無線リソースの割り当てにより、セクタ中央およびセクタ境界におけるユーザスループットのフェアネスをさらに改善(ユーザ間スループット特性の差を縮小)できる。第1のクラスタパタン構成では、2種類の協調クラスタパタン#1、#2を用いる構成としたが、3種類以上の協調クラスタパタンを用いることもできる。
この場合、図5(a)、(b)に示すように、協調クラスタパタン#1−#3に異なる無線リソースを割り当てる構成としてもよい。各協調クラスタパタン#1−#3は、協調する3つの隣接セクタをクラスタ単位として、隣接セクタの組み合わせを変えてパタン化される。3種類の協調クラスタパタン#1−#3には、3分割された第1、第2、第3の無線リソースが割り当てられる。
例えば、協調クラスタパタン#1は、隣接セクタ[S1、S2、S3]、隣接セクタ[S4、S5、S6]の組み合わせによりクラスタ化され、各セクタに第1の無線リソースが割り当てられる。協調クラスタパタン#2は、隣接セクタ[S2、S3、S4]、隣接セクタ[S5、S6、S1]の組み合わせによりクラスタ化され、各セクタに第2の無線リソースが割り当てられる。協調クラスタパタン#3は、隣接セクタ[S3、S4、S5]、隣接セクタ[S6、S1、S2]の組み合わせによりクラスタ化され、各セクタに第3の無線リソースが割り当てられる。
このような構成でも、指向性ビームのオーバラップにより各クラスタの隣接セクタ間の協調効果が増大され、セクタ境界のユーザスループットが向上される。また、図5(c)に示すように、隣接セクタ間で同一の無線リソースが配置されるため、各セクタが利用可能な無線リソースが半減されることがない。さらに、ユーザに対する無線リソースの適切な割り当てにより、クラスタ境界におけるクラスタ間干渉も低減される。
各無線リソースは、無線リソース全体が等分される構成に限定されず、ユーザ分布およびサービス要求条件に応じた割合で分割される構成としてもよい。また、各クラスタパタンに対する無線リソースは、システム形態に応じて、周波数軸方向または時間軸方向で割り当てられてもよいし、周波数軸方向および時間軸方向の組み合わせにより割り当てられてもよい。
図6を参照して、第2のクラスタパタン構成について説明する。図6は、第2のクラスタパタン構成の説明図である。第2のクラスタパタン構成は、協調クラスタパタンと非協調クラスタパタンとを使い分けることで、協調送信による指向性ビーム幅の拡大に起因したセクタ中央のユーザスループットの低下を抑制する。
図6(a)、(b)に示すように、第2のクラスタパタン構成は、協調クラスタパタン#1および隣接セクタ間の協調がない非協調クラスタパタン#2に異なる無線リソースを割り当てて構成される。協調クラスタパタン#1は、協調する2つの隣接セクタをクラスタ単位としてパタン化され、非協調クラスタパタン#2は、協調しない6つのセクタをクラスタ単位としてパタン化される。
協調クラスタパタン#1には、所定の割合で2分割した無線リソース全体において、大きな割合を占める第1の無線リソースが割り当てられる。非協調クラスタパタン#2には、所定の割合で2分割した無線リソース全体において、小さな割合を占める第2の無線リソースが割り当てられる。例えば、協調クラスタパタン#1は、隣接セクタ[S1、S2]、隣接セクタ[S3、S4]、隣接セクタ[S5、S6]の時計回りの組み合わせによりクラスタ化され、各セクタに第1の無線リソースが割り当てられる。非協調クラスタパタン#2は、各セクタS1−S6に第2の無線リソースが割り当てられる。
各セクタは、第1の無線リソースでは協調クラスタパタン#1により一方の隣接セクタと協調し、第2の無線リソースでは非協調クラスタパタン#2により隣接セクタと協調しない。よって、第1の無線リソースにおいて、指向性ビームのオーバラップにより各クラスタの隣接セクタ間の協調効果が増大され、セクタ境界のユーザスループットが向上される。また、図6(c)に示すように、隣接セクタ間で同一の無線リソースが割り当てられるため、各セクタが利用可能な無線リソースが半減されることがない。
さらに、第2の無線リソースにおいて、指向性ビーム幅の拡大に起因するセクタ中央のユーザスループットの低下が抑制される。例えば、セクタS1中央は、協調クラスタパタン#1では指向性ビーム幅が拡大により送信電力が低下するが、非協調クラスタパタン#2では協調送信されないため送信電力が低下しない。このため、セクタS1中央は、第2の無線リソースの割り当てにより、ユーザスループットが改善される。
移動端末装置は、所定のリソース単位でPMI・CQI等のチャネル情報・チャネル品質情報を測定し、基地局装置にフィードバックする。基地局装置は、チャネル情報・チャネル品質情報に基づきリソースブロックを移動端末装置に対して割り当てる。具体的には、セクタS1、S2のセクタ境界では、第2の無線リソースよりも第1の無線リソースでチャネル品質が高いため、第1の無線リソースのリソースブロックが移動端末装置に割り当てられる。
一方、セクタS1のセクタ中央では、第1の無線リソースよりも第2の無線リソースでチャネル品質が高いため、第2の無線リソースのリソースブロックが移動端末装置に割り当てられる。このように、無線リソースの適切な割り当てにより、協調送信に起因するセクタ中央の送信電力の低下を抑えて、セクタ中央およびセクタ境界におけるユーザスループットのフェアネスをさらに改善(ユーザ間スループット特性の差を縮小)できる。第2のクラスタパタン構成では、第1、第2の無線リソースの平均送信電力が等しい構成としたが、第1、第2の無線リソースの平均送信電力が異なっていてもよい。
この場合、図7に示すように、第1の無線リソースの平均送信電力よりも第2の無線リソースの平均送信電力が低くなるように設定されてもよい。第1の無線リソースは、セクタ境界の移動端末装置に優先的に割り当てられるため伝搬損失が大きいが、第2の無線リソースは、セクタ中央の移動端末装置に優先的に割り当てられるため伝搬損失が小さい。よって、第2の無線リソースの平均送信電力を低くしても、セクタ中央の移動端末装置に対する一定のチャネル品質を確保できる。また、第1の無線リソースの平均送信電力よりも第2の無線リソースの平均送信電力が高くなるように設定することも可能である。
なお、第2のクラスタパタン構成では、協調クラスタパタン#1および非協調クラスタパタン#2を用いる構成としたが、複数の協調クラスタパタンおよび1つの非協調クラスタパタンをもちいることもできる。
この場合、図8(a)、(b)に示すように、協調クラスタパタン#1、#2、非協調クラスタパタン#3に異なる無線リソースを割り当てる構成としてもよい。協調クラスタパタン#1、#2は、協調する2つの隣接セクタをクラスタ単位として、隣接セクタの組み合わせを変えてパタン化される。非協調クラスタパタン#3は、協調しない6つのセクタをクラスタ単位としてパタン化される。各クラスタパタン#1−#3には、3分割された第1、第2、第3の無線リソースが割り当てられる。
例えば、協調クラスタパタン#1は、隣接セクタ[S1、S2]、隣接セクタ[S3、S4]、隣接セクタ[S5、S6]の時計回りの組み合わせによりクラスタ化され、各セクタに第1の無線リソースが割り当てられる。協調クラスタパタン#2は、隣接セクタ[S1、S6]、隣接セクタ[S5、S4]、隣接セクタ[S3、S2]の反時計回りの組み合わせによりクラスタ化され、各セクタに第2の無線リソースが割り当てられる。非協調クラスタパタン#3は、各セクタS1−S6に第3の無線リソースが割り当てられる。
各セクタは、第1の無線リソースでは協調クラスタパタン#1により一方の隣接セクタと協調し、第2の無線リソースでは協調クラスタパタン#2により他方の隣接セクタと協調し、第3の無線リソースでは非協調クラスタパタン#3により隣接セクタと協調しない。よって、第1、第2の無線リソースのそれぞれにおいて、指向性ビームのオーバラップにより各クラスタの隣接セクタ間の協調効果が増大され、セクタ境界のユーザスループットが向上される。第3の無線リソースにおいて、指向性ビーム幅の拡大に起因するセクタ中央のユーザスループットの低下が抑制される。
例えば、セクタS6、S1のセクタ境界は、協調クラスタパタン#1ではクラスタ境界となるためクラスタ間干渉が生じるが、協調クラスタパタン#2では協調エリアとなるためクラスタ間干渉が抑制される。このため、セクタS6、S1のセクタ境界は、第2の無線リソースの割り当てによりユーザスループットが改善される。セクタS1、S2のセクタ境界は、協調クラスタパタン#2ではクラスタ境界となるためクラスタ間干渉が生じるが、協調クラスタパタン#1では協調エリアとなるためクラスタ間干渉が抑制される。このため、セクタS1、S2のセクタ境界は、第1の無線リソースの割り当てによりユーザスループットが改善される。
さらに、セクタS1中央は、協調クラスタパタン#1、#2では指向性ビーム幅が拡大により送信電力が低下するが、非協調クラスタパタン#3では協調されないため送信電力が低下しない。このため、セクタS1中央は、第3の無線リソースの割り当てにより、ユーザスループットが改善される。また、図8(c)に示すように、隣接セクタ間で同一の無線リソースが割り当てられるため、各セクタが利用可能な無線リソースが半減されることがない。なお、第1、第2、第3の無線リソースの送信平均電力が異なっていてもよく、第1、第2の無線リソースの平均送信電力よりも第3の無線リソースの平均送信電力が低くなるように設定されてもよい。
各無線リソースは、無線リソース全体が等分される構成に限定されず、ユーザ分布およびサービス要求条件に応じた割合で分割される構成としてもよい。また、各クラスタパタンに対する無線リソースは、システム形態に応じて、周波数軸方向または時間軸方向で割り当てられてもよいし、周波数軸方向および時間軸方向の組み合わせにより割り当てられてもよい。
第1、第2のクラスタパタン構成においては、無線リソースがクラスタパタンに対して固定割り当ての場合、図9(a)に示す局所的なリソース割り当てでもよいし、図9(b)に示す分散的なリソース割り当てでもよい。局所的なリソース割り当ては、連続的なリソース割り当てであればよく、キャリアアグリゲーションの一単位となるコンポーネントキャリア等の所定のシステム帯域毎に行われてもよい。分散的なリソース割り当ては、断続的なリソース割り当てであればよく、リソースブロック毎に行われてもよい。
また、図10(a)に示すように、隣接する複数の基地局装置間で個別に、各クラスタパタンに対して無線リソースが割り当てられてもよい。例えば、複数の基地局装置20A−20Gには、協調する2つの隣接セクタをクラスタ単位として、図4に示す隣接セクタの組み合わせを変えてパタン化された協調クラスタパタン#1、#2が適用される。図10(b)に示すように、基地局装置20A、20B、20E、20Gでは、協調クラスタパタン#1に第2の無線リソースが割り当てられ、協調クラスタパタン#2に第1の無線リソースが割り当てられる。基地局装置20C、20D、20Fでは、協調クラスタパタン#1に第1の無線リソースが割り当てられ、協調クラスタパタン#2に第2の無線リソースが割り当てられる。
図10(a)に示す例では、第1の無線リソースでは、基地局装置20A、20B、20E、20Gに協調クラスタパタン#1が設定され、基地局装置20C、20D、20Fで協調クラスタパタン#2が設定される。第2の無線リソースでは、基地局装置20A、20B、20E、20Gに協調クラスタパタン#2が設定され、基地局装置20C、20D、20Fで協調クラスタパタン#1が設定される。このように隣接した基地局装置20毎に異なるクラスタパタンが適用されるように構成してもよい。
本発明に係るスケジューリングでは、クラスタパタンに対して無線リソースが固定的に割り当てられてもよいし、ダイナミックに割り当てられてもよい。無線リソースの固定割り当てでは、各クラスタパタンに対して事前に定めた割合で無線リソースが固定的に割り当てられる。固定割り当てを用いたスケジューリングは、初回処理の際に基地局装置から移動端末装置に対してクラスタパタンへの無線リソースの割り当て情報が通知され、移動端末装置で各リソースにおいてクラスタパタンに応じたチャネル情報・チャネル品質情報が測定される。基地局装置は、移動端末装置からフィードバックされたチャネル情報・チャネル品質情報に基づいて、移動端末装置に対して適切なリソースを割り当てる。
無線リソースのダイナミック割り当てでは、ユーザ分布等のシステム状況に応じて各クラスタパタンに対して無線リソースがダイナミックに割り当てられる。ダイナミック割り当てを用いたスケジューリングは、基地局装置から移動端末装置に対して各リソースの割り当て候補となる全てのクラスタパタンが通知され、移動端末装置で各リソースにおいて全てのクラスタパタンに対応したチャネル情報・チャネル品質情報が測定される。基地局装置は、移動端末装置からフィードバックされたチャネル情報・チャネル品質情報に基づいて、各リソースに最良のクラスタパタンを決定すると共に、移動端末装置に対して適切なリソースを割り当てる。なお、クラスタパタンに対する無線リソースの固定割り当て処理、ダイナミック割り当て処理の詳細については後述する。
ここで、本発明の実施例に係る無線通信システムについて詳細に説明する。図11は、本実施例に係る無線通信システムのシステム構成の説明図である。なお、図11に示す無線通信システムは、例えば、LTEシステム或いは、SUPER 3Gが包含されるシステムである。この無線通信システムでは、LTEシステムのシステム帯域を一単位とする複数の基本周波数ブロックを一体としたキャリアアグリゲーションが用いられている。また、この無線通信システムは、IMT−Advancedと呼ばれても良いし、4Gと呼ばれても良い。
図11に示すように、無線通信システム1は、基地局装置20A、20B、20Cと、この基地局装置20A、20B、20Cと通信する複数の移動端末装置10(10、10、10、・・・10、nはn>0の整数)とを含んで構成されている。基地局装置20A、20B、20Cは、上位局装置30と接続され、この上位局装置30は、コアネットワーク40と接続される。移動端末装置10は、セルC1、C2、C3において基地局装置20A、20B、20Cと通信を行うことができる。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)等が含まれるが、これに限定されるものではない。
各移動端末装置(10、10、10、・・・10)は、LTE端末及びLTE−A端末を含むが、以下においては、特段の断りがない限り移動端末装置10として説明を進める。また、説明の便宜上、基地局装置20A、20B、20Cと無線通信するのは移動端末装置10であるものとして説明するが、より一般的には移動端末装置も固定端末装置も含むユーザ装置(UE:User Equipment)でよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクについてはOFDMA(直交周波数分割多元接続)が、上りリンクについてはSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用されるが、上りリンクの無線アクセス方式はこれに限定されない。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。
ここで、LTEシステムにおける通信チャネルについて説明する。
下りリンクの通信チャネルは、各移動端末装置10で共有される下りデータチャネルとしてのPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)と、下りL1/L2制御チャネル(PDCCH、PCFICH、PHICH)とを有する。PDSCHにより、送信データ及び上位制御情報が伝送される。PDCCH(Physical Downlink Control Channel)により、PDSCHおよびPUSCHのスケジューリング情報等が伝送される。PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)により、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)により、PUSCHに対するHARQのACK/NACKが伝送される。
上りリンクの通信チャネルは、各移動端末装置で共有される上りデータチャネルとしてのPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)と、上りリンクの制御チャネルであるPUCCH(Physical Uplink Control Channel)とを有する。このPUSCHにより、送信データや上位制御情報が伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、ACK/NACK等が伝送される。
図12を参照しながら、本実施の形態に係る基地局装置の全体構成について説明する。なお、基地局装置20A、20B、20Cは、同様な構成であるため、基地局装置20として説明する。基地局装置20は、送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部(通知部、受信部)203と、ベースバンド信号処理部204と、呼処理部205と、伝送路インターフェース206とを備えている。下りリンクにより基地局装置20から移動端末装置10に送信される送信データは、上位局装置30から伝送路インターフェース206を介してベースバンド信号処理部204に入力される。
ベースバンド信号処理部204において、下りデータチャネルの信号は、PDCPレイヤの処理、送信データの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御の送信処理などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御、例えば、HARQの送信処理、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理が行われる。また、下りリンク制御チャネルである物理下りリンク制御チャネルの信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換等の送信処理が行われる。
また、ベースバンド信号処理部204は、報知チャネルにより、同一セルに接続する移動端末装置10に対して、各移動端末装置10が基地局装置20との無線通信するための制御情報を通知する。当該セルにおける通信のための報知情報には、例えば、上りリンク又は下りリンクにおけるシステム帯域幅や、PRACH(Physical Random Access Channel)におけるランダムアクセスプリアンブルの信号を生成するためのルート系列の識別情報(Root Sequence Index)等が含まれる。
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に周波数変換する。アンプ部202は周波数変換された送信信号を増幅して送受信アンテナ201へ出力する。
一方、上りリンクにより移動端末装置10から基地局装置20に送信される信号については、送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号がアンプ部202で増幅され、送受信部203で周波数変換されてベースバンド信号に変換され、ベースバンド信号処理部204に入力される。
ベースバンド信号処理部204は、上りリンクで受信したベースバンド信号に含まれる送信データに対して、FFT処理、IDFT処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ、PDCPレイヤの受信処理を行う。復号された信号は伝送路インターフェース206を介して上位局装置30に転送される。
呼処理部205は、通信チャネルの設定や解放等の呼処理や、基地局装置20の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
次に、図13を参照しながら、本実施の形態に係る移動端末装置の全体構成について説明する。LTE端末もLTE-A端末もハードウエアの主要部構成は同じであるので、区別せずに説明する。移動端末装置10は、送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部(受信部)103と、ベースバンド信号処理部104と、アプリケーション部105とを備えている。
下りリンクのデータについては、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅され、送受信部103で周波数変換されてベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、ベースバンド信号処理部104でFFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理等がなされる。この下りリンクのデータの内、下りリンクの送信データは、アプリケーション部105に転送される。アプリケーション部105は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理等を行う。また、下りリンクのデータの内、報知情報も、アプリケーション部105に転送される。
一方、上りリンクの送信データは、アプリケーション部105からベースバンド信号処理部104に入力される。ベースバンド信号処理部104においては、マッピング処理、再送制御(HARQ)の送信処理や、チャネル符号化、DFT処理、IFFT処理を行う。送受信部103は、ベースバンド信号処理部104から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する。その後、アンプ部102で増幅されて送受信アンテナ101より送信される。
以下、固定割り当てのスケジューリング処理およびダイナミック割り当てのスケジューリング処理について詳細に説明する。図14を参照して、基地局装置による固定割り当てのスケジューリング処理のための機能ブロックについて説明する。図14に示す機能ブロックは、主にベースバンド処理部の処理内容である。なお、図14においては、説明の便宜上、移動端末装置の一部の機能ブロックを含めて説明する。
図14に示すように、基地局装置20は、セクタ#1−#6のそれぞれに対応して、下り制御情報生成部211と、下り制御情報符号化・変調部212と、下り参照系列生成部213と、下り送信データ生成部214と、下り送信データ符号化・変調部215と、下りチャネル多重部216と、IFFT部217と、CP付加部218と、アンプ部202とを有している。また、基地局装置20は、ユーザスケジューリング制御部221を有している。
下り制御情報生成部211は、予め各クラスタパタンに固定的に無線リソースを割り当てた割り当て情報を含めて、下り制御情報(PDCCH)を生成する。下り制御情報には、割り当て情報の他に、PDSCHおよびPUSCHのスケジューリング情報と変調法およびチャネル符号化率等のフォーマット情報とが含められる。下り制御情報符号化・変調部212は、下り制御情報生成部211から出力される下り制御情報を、ユーザ毎に符号化、変調する。下り制御情報符号化・変調部212から出力された下り制御情報は、下りチャネル多重部216に入力される。
下り参照系列生成部213は、CQI(Channel Quality Indicator)測定用の参照信号(CSI−RS、個別RS)を生成する。下り参照系列生成部213により生成された参照信号は、下りチャネル多重部216に入力される。下り送信データ生成部214は、ユーザスケジューリング制御部221によるスケジューリングに基づいて下り送信データ(PDSCH)を生成する。また、下り送信データ生成部214は、配下の送信電力制御部により平均送信電力を制御する。下り送信データ符号化・変調部215は、下り送信データ生成部214から出力される下り送信データを、ユーザ毎に符号化、変調する。下り送信データ符号化・変調部215から出力された下り送信データは、下りチャネル多重部216に入力される。
下り制御情報、参照信号、下り送信データは、下りチャネル多重部216でチャネル多重され、インタリーブ等の処理後に下り送信信号としてIFFT部217に入力される。IFFT部217は、下り送信信号を逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)して周波数波形の信号から時間波形の信号に変換する。CP付加部218は、時間波形の信号にサイクリックプレフィックスを付加する。サイクリックプレフィックスが付加された下り送信信号は、アンプ部202を介して送出される。
下り送信信号を介して移動端末装置10に通知された割り当て情報は、受信フォーマットの変更、チャネル推定に用いられる。移動端末装置10は、割り当て情報に基づいて無線リソースが事前に割り当てられたクラスタパタンを認識し、クラスタパタンに応じた受信フォーマットに変更する。移動端末装置10は、クラスタパタンに合わせてリソースブロック毎にチャネル推定し、リソースブロック毎にチャネル品質情報・チャネル情報としてCQI/PMI情報等を基地局装置20にフィードバックする。以下、チャネル品質情報・チャネル情報としてCQIおよびPMIのフィードバックを例にして説明を進めるが、CQIおよびPMI以外のチャネル品質情報・チャネル情報でもよい。また以下ではチャネル情報・チャネル品質情報の記述は、チャネル情報およびチャネル品質情報の両方またはいずれか片方を示している。例えば、MIMO(Multiple Input Multiple Output)が適用されないシングルアンテナのシステムでは、チャネル情報だけが移動端末装置10から基地局装置20にフィードバックされる。
ユーザスケジューリング制御部221は、上下の制御情報および上下の送信データのスケジューリングを行う。移動通信における伝搬路は、セクタ間干渉やクラスタ間干渉等によりリソース毎にユーザスループットが異なる。そこで、ユーザスケジューリング制御部221は、移動端末装置10への下り送信データの送信時に、各移動端末装置10に対してサブフレーム毎に通信品質の良好なリソースブロックを割り当てる。
このとき、ユーザスケジューリング制御部221は、各クラスタパタンに固定的に割り当てられたリソースブロックに対して、移動端末装置10からフィードバックされたチャネル情報・チャネル品質情報を取得する。そして、ユーザスケジューリング制御部221は、事前に定めた目的関数が最大化するように、移動端末装置10に対してリソースブロックを割り当てる。なお、目的関数の最大化としては、全ユーザ中で最低レートが最大化するMinimum rate maximizationや各ユーザの瞬時レートR(i)を該当ユーザが過去(過去のある時間窓)に達成したレートR_achievedの平均値であるAvg(R_achieved)で正規化したものを最大化するProportional fairness maximizationなどが用いられる。

- Minimum-rate maximization
全ユーザ中で最低のチャネル容量であるユーザの容量を最大限引き上げることを意味する。これにより全ユーザのチャネル容量の差を縮小することができる。
Figure 0005307784
- Proportional fairness maximization
Figure 0005307784
Rk,p(i)の理論値として
Figure 0005307784
が用いられるがAMC(Adaptive Modulation & Coding)を想定したもの等も用いられる。SNRk,j,p(i)はサブフレームiにおいてあるクラスタパタンpを仮定したときのユーザkの受信アンテナjの受信側のSNR値である。Mr,kはユーザkの受信アンテナ数を表す。パタン選択に用いられるSNRがユーザ側からフィードバックされたチャネル情報・チャネル品質情報によって算出されたIntra-eNB CoMPの送信プリコーディング後のものがベストであるがそれ以外にほかのSNRの計算でもよい。
ユーザスケジューリング制御部221は、割り当てたリソースブロックで所定のブロック誤り率を満たすMCS(符号化率、変調方式)を決定する。下り制御情報符号化・変調部212、下り送信データ符号化・変調部215には、ユーザスケジューリング制御部221で決定されたMCSを満たすパラメータが設定される。なお、各リソースの送信電力は、下り送信データ生成部214で制御されてもよいし、ユーザスケジューリング制御部221で制御されてもよい。
図15を参照して、移動端末装置による固定割り当てのスケジューリング処理のための機能ブロックについて説明する。図15に示す機能ブロックは、主にベースバンド処理部の処理内容である。
図15に示すように、移動端末装置10は、CP除去部111と、FFT部112と、下りチャネル分離部113と、下り制御情報受信部114と、チャネル推定部115と、CQI/PMI推定部116と、各リソース分CQI/PMI情報生成部(チャネル情報生成部)117と、下り送信データ受信部118とを有している。CP除去部111は、基地局装置20からの下り受信信号に付加されたサイクリックプレフィックスを除去する。FFT部112は、下り受信信号を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)して時間波形の信号から周波数波形の信号に変換する。FFT部112から出力された受信信号は、デインタリーブ等の処理後に下りチャネル分離部113に入力され、下り制御情報、下り参照信号、下り送信データに分離される。
下り制御情報受信部114は、下り制御情報を復調、復号化して、上下のスケジューリング情報、チャネル符号化率等の他、クラスタパタンへの無線リソースの割り当て情報を取得する。下り制御情報受信部114は、割り当て情報で示されるクラスタパタンおよびクラスタパタンの数から、クラスタパタンに合わせてチャネル推定部115および下り送信データ受信部118の受信フォーマットを変更する。
チャネル推定部115は、基地局装置20の送信アンテナと移動端末装置10の受信アンテナの間のチャネル推定値を求める。チャネル推定部115は、各リソースが固定的に割り当てられたクラスタパタンに合わせてチャネル推定値を求める。具体的には、チャネル推定部115は、協調クラスタパタンの無線リソースでは、サービングセクタだけでなく、同一クラスタ内の隣接セクタのチャネル推定値を求める。また、チャネル推定部115は、非協調クラスタパタンの無線リソースでは、サービングセクタのチャネル推定値を求める。
チャネル推定値は、CQI/PMI推定部116に入力される他、下り送信データの復調のために下り送信データ受信部118に入力される。CQI/PMI推定部116は、チャネル推定値を用いて、リソースブロック毎にCQIおよびPMI(Precoding Matrix Indicator)を推定する。
各リソース分CQI/PMI情報生成部117は、CQI/PMI推定部116から出力されたCQI推定値およびPMI推定値に基づいて、リソースブロック毎にCQI/PMI情報を生成する。CQI/PMI情報は、各リソースブロックに対応したクラスタパタンに合わせて基地局装置20にフィードバックされる。下り送信データ受信部118は、下り制御情報受信部114からの下りスケジューリング情報、チャネル推定部115からのチャネル推定値に基づき、下り送信データを復調、符号化して下り送信データを取得する。
図16を参照して、固定割り当てのスケジューリング処理の全体的な流れについて説明する。図16に示すように、初期処理として、移動端末装置10がサービングセクタに接続すると(ステップS01)、基地局装置20から移動端末装置10に対して割り当て情報を通知する(ステップS02)。この場合、基地局装置20から移動端末装置10に対して、予め各クラスタパタンに無線リソースを固定的に割り当てた割り当て情報が通知される。ステップS01、S02の初期処理は、移動端末装置10とセクタとの接続開始時のみ行われる。
次に、通常処理として、移動端末装置10が、リソースブロック毎にクラスタパタンに合わせて受信フォーマットを変更し(ステップS03)、リソースブロック毎にクラスタパタンに合わせてチャネル情報・チャネル品質情報を基地局装置20にフィードバックする(ステップS04)。基地局装置20は、移動端末装置10からのフィードバック情報に基づいて、移動端末装置10に対して一定のユーザスループットが確保されるリソースブロックを割り当てる(ステップS05)。このリソースブロックの割り当てにより、移動端末装置10に対するクラスタパタンも選択される。
このように、固定割り当てのスケジューリング処理では、初期処理以降は通常処理が繰り返される。よって、移動端末装置および基地局装置間の通信制御を簡易に行うことができる。また、基地局装置20は、移動端末装置10に適したリソースブロックを割り当てることで、リソースブロックに対応したクラスタパタンを用いた送信処理(協調送信、非協調送信)で移動端末装置10に下り送信データを送信できる。さらに、クラスタパタンに対して無線リソースが固定的に割り当てられるため、移動端末装置10からのチャネル情報・チャネル品質情報を低減できる。
次に、図17を参照して、基地局装置によるダイナミック割り当てのスケジューリング処理のための機能ブロックについて説明する。図17に示す機能ブロックは、主にベースバンド処理部の処理内容である。なお、図17においては、説明の便宜上、移動端末装置の一部の機能ブロックを含めて説明する。また、固定割り当てと同一名称の機能ブロックには、同一の符号を付して説明する。
図17に示すように、基地局装置20は、セクタ#1−#6のそれぞれに対応して、下り制御情報生成部211と、下り制御情報符号化・変調部212と、下り参照系列生成部213と、下り送信データ生成部214と、下り送信データ符号化・変調部215と、下りチャネル多重部216と、IFFT部217と、CP付加部218と、アンプ部202とを有している。また、基地局装置20は、ユーザスケジューリング制御部221と、クラスタパタン決定部222とを有している。
下り制御情報生成部211は、更新周期(Update Cycle)毎(クラスタパタンへの無線リソースの割り当て更新区間ごと)に、無線リソースの割り当て候補となる全てのクラスタパタンを示すパタン情報を含めて、下り制御情報(PDCCH)を生成する。なお、割り当て候補となる全てのクラスタパタンとは、サービングセクタと隣接セクタとの組み合わせを変えてパタン化されるものであり、例えば、図4(a)に示す協調クラスタパタン#1、#2である。すなわち、第1の無線リソースの割り当て候補としての協調クラスタパタン#1、#2、および第2の無線リソース割り当て候補としての協調クラスタパタン#1、#2がパタン情報として下り制御情報に含められる。
また、下り制御情報生成部211は、更新周期(Update Cycle)以外(クラスタパタンへの無線リソースの割り当て更新区間以外)で、割り当て情報を含めて下り制御情報(PDCCH)を生成する。下り制御情報には、パタン情報および割り当て情報の他に、PDSCHおよびPUSCHのスケジューリング情報と変調法およびチャネル符号化率等のフォーマット情報とが含められる。下り制御情報符号化・変調部212は、下り制御情報生成部211から出力される下り制御情報を、ユーザ毎に符号化、変調する。下り制御情報符号化・変調部212から出力された下り制御情報は、下りチャネル多重部216に入力される。
下り参照系列生成部213は、CQI測定用の参照信号(CSI−RS、個別RS)を生成する。下り参照系列生成部213により生成された参照信号は、下りチャネル多重部216に入力される。下り送信データ生成部214は、ユーザスケジューリング制御部221によるスケジューリングに基づいて下り送信データ(PDSCH)を生成する。また、下り送信データ生成部214は、配下の送信電力制御部により平均送信電力を制御する。下り送信データ符号化・変調部215は、下り送信データ生成部214から出力される下り送信データを、ユーザ毎に符号化、変調する。下り送信データ符号化・変調部215から出力された下り送信データは、下りチャネル多重部216に入力される。
下り制御情報、参照信号、下り送信データは、下りチャネル多重部216でチャネル多重され、インタリーブ等の処理後に下り送信信号としてIFFT部217に入力される。IFFT部217は、下り送信信号を逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)して周波数波形の信号から時間波形の信号に変換する。CP付加部218は、時間波形の信号にサイクリックプレフィックスを付加する。サイクリックプレフィックスが付加された下り送信信号は、アンプ部202を介して送出される。
下り送信信号を介して移動端末装置10に通知されたパタン情報は、チャネル推定に用いられる。移動端末装置10は、パタン情報に基づいて無線リソースの割り当て候補となる全てのクラスタパタンを認識する。移動端末装置10は、リソースブロック毎に全てのクラスタパタンに合わせてチャネル推定し、チャネル情報としてCQI/PMI情報を基地局装置20にフィードバックする。
クラスタパタン決定部222は、各移動端末装置10からのフィードバック情報、およびユーザ分布等のレポート情報に基づいて、各クラスタパタンに割り当てられる無線リソースの割合を決定すると共に、各クラスタパタンへの無線リソースの割り当てを決定する。クラスタパタン決定部222は、各クラスタパタンに無線リソースの割り当てた割り当て情報を、ユーザスケジューリング制御部221に入力する。
クラスタパタン決定部222によるクラスタパタンの決定は、更新周期(Update cycle)毎に行われる。決定された割り当て情報は、更新周期で下り制御情報に含められて移動端末装置10に通知される。よって、更新周期の間では、固定割り当てのスケジューリング処理と同様に、クラスタパタンに対する無線リソースの割り当てが保持された状態で、CQI/PMI情報がフィードバックされる。
ユーザスケジューリング制御部221は、上下の制御情報および上下の送信データのスケジューリングを行う。移動通信における伝搬路は、セクタ間干渉やクラスタ間干渉等によりリソース毎にユーザスループットが異なる。そこで、ユーザスケジューリング制御部221は、移動端末装置10への下り送信データの送信時に、各移動端末装置10に対してサブフレーム毎に通信品質の良好なリソースブロックを割り当てる。
このとき、ユーザスケジューリング制御部221は、クラスタパタンに割り当てられたリソースブロックに対して、移動端末装置10からフィードバックされたチャネル情報・チャネル品質情報を取得する。そして、ユーザスケジューリング制御部221は、事前に定めた目的関数が最大化するように、移動端末装置10に対してリソースブロックを割り当てる。各移動端末装置10に対するリソースブロックの割り当てにより、各移動端末装置10に適用されるクラスタパタンの選択も間接的に実施される。なお、目的関数としては、全ユーザ中で最低レートが最大となるMinimum rate maximizationや瞬時レートR(i)を各ユーザが過去(過去のある時間窓)に達成したレートR_achievedの平均値であるAvg(R_achieved)で正規化したものを最大化するProportional fairness maximizationなどが用いられる。

- Minimum-rate maximization
全ユーザ中で最低のチャネル容量であるユーザの容量を最大限引き上げることを意味する。これにより全ユーザのチャネル容量の差を縮小することができる。
Figure 0005307784
- Proportional fairness maximization
Figure 0005307784
Rk,p(i)の理論値として
Figure 0005307784
が用いられるがAMC(Adaptive Modulation & Coding)を想定したもの等も用いられる。SNRk,j,p(i)はサブフレームiにおいてあるクラスタパタンpを仮定したときのユーザkの受信アンテナjの受信側のSNR値である。Mr,kはユーザkの受信アンテナ数を表す。パタン選択に用いられるSNRがユーザ側からフィードバックされたチャネル情報・チャネル品質情報によって算出されたIntra-eNB CoMPの送信プリコーディング後のものがベストであるが、それ以外にほかのSNRの計算でもよい。
ユーザスケジューリング制御部221は、割り当てたリソースブロックで所定のブロック誤り率を満たすMCS(符号化率、変調方式)を決定する。下り制御情報符号化・変調部212、下り送信データ符号化・変調部215には、ユーザスケジューリング制御部221で決定されたMCSを満たすパラメータが設定される。また、ユーザスケジューリング制御部221は、各クラスタパタンに割り当てられた無線リソースの割り当て情報を下り制御情報生成部211に入力する。なお、各リソースの送信電力は、下り送信データ生成部214で制御されてもよいし、ユーザスケジューリング制御部221で制御されてもよい。
図18を参照して、移動端末装置によるダイナミック割り当てのスケジューリング処理のための機能ブロックについて説明する。図18に示す機能ブロックは、主にベースバンド処理部の処理内容である。また、固定割り当てと同一名称の機能ブロックには、同一の符号を付して説明する。
図18に示すように、移動端末装置10は、CP除去部111と、FFT部112と、下りチャネル分離部113と、下り制御情報受信部114と、チャネル推定部115と、CQI/PMI推定部116と、各リソース分CQI/PMI情報生成部117と、下り送信データ受信部118とを有している。CP除去部111は、基地局装置20からの下り受信信号に付加されたサイクリックプレフィックスを除去する。FFT部112は、下り受信信号を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)して時間波形の信号から周波数波形の信号に変換する。FFT部112から出力された受信信号は、デインタリーブ等の処理後に下りチャネル分離部113に入力され、下り制御情報、下り参照信号、下り送信データに分離される。
下り制御情報受信部114は、下り制御情報を復調、復号化して、上下のスケジューリング情報、チャネル符号化率等を取得する。また、下り制御情報受信部114は、更新周期(Update Cycle)毎(クラスタパタンへの無線リソースの割り当て更新区間ごと)に、下り制御情報からパタン情報を取得し、更新周期(Update Cycle)以外(クラスタパタンへの無線リソースの割り当て更新区間以外)で、下り制御情報から割り当て情報を取得する。下り制御情報受信部114は、割り当て情報で示されるクラスタパタン及びクラスタパタンの数から、クラスタパタンに合わせてチャネル推定部115及び下り送信データ受信部118の受信フォーマットを変更する。
チャネル推定部115は、基地局装置20の送信アンテナと移動端末装置10の受信アンテナとの間のチャネル推定値を求める。チャネル推定部115は、更新周期毎(クラスタパタンへの無線リソースの割り当て更新区間ごと)に無線リソースの割り当て候補となる全てのクラスタパタンに合わせてチャネル推定値を求める。具体的には、チャネル推定部115は、クラスタパタンによってサービングセクタと同一クラスタ内に含まれ得る全ての周辺セクタのチャネル推定値を求める。例えば、図4(a)の場合、セクタS1、S2、S6のチャネル推定値が求められる。
また、チャネル推定部115は、更新周期以外(クラスタパタンへの無線リソースの割り当て更新区間以外)で、各リソースが割り当てられたクラスタパタンに合わせてチャネル推定値を求める。具体的には、チャネル推定部115は、協調クラスタパタンの無線リソースでは、サービングセクタだけでなく、同一クラスタ内の隣接セクタのチャネル推定値を求める。また、チャネル推定部115は、非協調クラスタパタンの無線リソースでは、サービングセクタのチャネル推定値を求める。
チャネル推定値は、CQI/PMI推定部116に入力される他、下り送信データの復調のために下り送信データ受信部118に入力される。CQI/PMI推定部116は、チャネル推定値を用いて、リソースブロック毎にCQI及びPMI(Precoding Matrix Indicator)を推定する。
各リソース分CQI/PMI情報生成部117は、CQI/PMI推定部116から出力されたCQI推定値及びPMI推定値に基づいて、リソースブロック毎にCQI/PMI情報を生成する。各リソース分CQI/PMI情報生成部117は、更新周期毎(クラスタパタンへの無線リソースの割り当て更新区間ごと)に、リソースブロック毎に無線リソースの割り当て候補となる全てのクラスタパタンに合わせてCQI/PMI情報を生成する。また、各リソース分CQI/PMI情報生成部117は、更新周期以外(クラスタパタンへの無線リソースの割り当て更新区間以外)で、リソースブロック毎に対応したクラスタパタンに合わせてCQI/PMI情報を生成する。
CQI/PMI情報は、各リソースブロックに対応したクラスタパタンに合わせて基地局装置20にフィードバックされる。下り送信データ受信部118は、下り制御情報受信部114からの下りスケジューリング情報、チャネル推定部115からのチャネル推定値に基づき、下り送信データを復調、符号化して下り送信データを取得する。
図19を参照して、ダイナミック割り当てのスケジューリング処理の全体的な流れについて説明する。図19に示すように、初期処理として、移動端末装置10がサービングセクタに接続すると(ステップS11)、基地局装置20から移動端末装置10に対してパタン情報と更新周期情報(Update cycle)とを通知する(ステップS12)。この場合、基地局装置20から移動端末装置10に対して、無線リソースの割り当て候補となる全てのクラスタパタンが通知される。ステップS11、S12の初期処理は、移動端末装置10とセクタとの接続開始時のみ行われる。
次に、周期毎の処理として、移動端末装置10が、リソースブロック毎に全てのクラスタパタンに合わせてチャネル情報・チャネル品質情報を基地局装置20にフィードバックする(ステップS13)。基地局装置20は、移動端末装置10からのフィードバック情報に基づいて、無線リソースにおいて最良のクラスタパタンを決定し、移動端末装置10に対して割り当て情報を通知する(ステップS14)。この場合、基地局装置20から移動端末装置10に対して、各クラスタパタンに無線リソースを半固定的に割り当てた割り当て情報が通知される。ステップS13、S14の周期毎の処理は、更新周期情報で示される更新周期で行われる。
次に、通常処理として、移動端末装置10が、リソースブロック毎にクラスタパタンに合わせて受信フォーマットを変更し(ステップS15)、リソースブロック毎にクラスタパタンに合わせてチャネル情報・チャネル品質情報を基地局装置20にフィードバックする(ステップS16)。基地局装置20は、移動端末装置10からのフィードバック情報に基づいて、移動端末装置10に対して一定のユーザスループットが確保されるリソースブロックを割り当てる(ステップS17)。このリソースブロックの割り当てにより、移動端末装置10に対するクラスタパタンも選択される。なお、ステップS14において、基地局装置20は、最良のクラスタパタンを決定した時点で、移動端末装置10に対してリソースブロックを割り当てる構成としてもよい。
このように、ダイナミック割り当てのスケジューリング処理では、ダイナミックな割り当てにより、ユーザ分布等のシステム状況の変化に柔軟に対応できる。このため、ユーザスループットのフェアネスをより向上(ユーザ間スループット特性の差を縮小)させることができる。また、基地局装置20は、移動端末装置10に適したリソースブロックを割り当てることで、リソースブロックに対応したクラスタパタンを用いた送信処理(協調送信、非協調送信)で移動端末装置10に下り送信データを送信できる。
以上のように、本実施の形態に係るスケジューリング方法によれば、協調クラスタパタンにより隣接セクタ間で協調送信されることで、セクタ境界のスループットを改善して、セクタ中央及びセクタ境界のユーザスループットのフェアネスを向上(ユーザ間スループット特性の差を縮小)できる。また、クラスタパタン毎に異なる無線リソースが割り当てられるため、協調クラスタパタンによりユーザスループットが低下する場合には、他のクラスタパタンにより他の無線リソースを移動端末装置に割り当ててユーザスループットが改善できる。したがって、ユーザスループットのフェアネスをさらに改善(ユーザ間スループット特性の差を縮小)することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、様々変更して実施することが可能である。例えば、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、上記説明におけるクラスタパタンの構成及び種類、処理部の数、処理手順については適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の範囲を逸脱しないで適宜変更して実施することが可能である。
1 無線通信システム
10 移動端末装置
20 基地局装置
103 送受信部(受信部)
104 ベースバンド信号処理部
105 アプリケーション部
113 チャネル分離部
114 下り制御情報受信部
115 チャネル推定部
116 CQI/PMI推定部
117 各リソース分CQI/PMI情報生成部(チャネル情報生成部)
118 下り送信データ受信部
203 送受信部(通知部、受信部)
204 ベースバンド信号処理部
205 呼処理部
206 伝送路インターフェース
211 下り制御情報生成部
212 下り制御情報符号化・変調部
213 下り参照系列生成部
214 下り送信データ生成部
215 下り送信データ符号化・変調部
216 下りチャネル多重部
221 ユーザスケジューリング制御部
222 クラスタパタン決定部

Claims (16)

  1. 複数の隣接セクタからなるクラスタにより構成されるクラスタパタンが複数用意され、前記クラスタパタン毎に異なる無線リソースが割り当てられており、移動端末装置に対して前記各クラスタパタンへの前記無線リソースの割り当て情報を通知する通知部と、
    前記無線リソース毎に前記各クラスタパタンに応じたチャネル情報及び/又はチャネル品質情報を、前記移動端末装置から受信する受信部と、
    前記チャネル情報及び/又はチャネル品質情報に基づいて、前記移動端末装置に対する前記無線リソースの割り当てを制御する制御部とを備え、
    少なくとも1つのクラスタパタンが、クラスタ内の隣接セクタ間で協調送信される協調クラスタパタンであることを特徴とする基地局装置。
  2. 前記複数のクラスタパタンは、隣接セクタの組み合わせを変えてクラスタ化された2種類以上の協調クラスタパタンであることを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  3. 前記複数のクラスタパタンは、セクタ毎に非協調送信される非協調クラスタパタンを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基地局装置。
  4. 前記非協調クラスタパタンに割り当てられた前記無線リソースの平均送信電力は、前記協調クラスタパタンに割り当てられた前記無線リソースの平均送信電力と異なる平均送信電力に制御されることを特徴とする請求項3に記載の基地局装置。
  5. 前記各クラスタパタンに対する前記無線リソースの割り当てが、隣接する他の基地局装置から独立して個別に行われることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の基地局装置。
  6. 前記通知部は、前記各クラスタパタンに前記無線リソースを固定的に割り当てた割り当て情報を、前記移動端末装置に通知し、
    前記受信部は、前記無線リソース毎に固定の前記各クラスタパタンに応じたチャネル情報及び/又はチャネル品質情報を、前記移動端末装置から受信し、
    前記制御部は、前記チャネル情報及び/又はチャネル品質情報に基づいて、前記移動端末装置に対する前記無線リソースの割り当てを制御することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の基地局装置。
  7. 前記各クラスタパタンに前記無線リソースをダイナミックに割り当てる場合に、前記移動端末装置からのチャネル情報及び/又はチャネル品質情報に基づいて前記各クラスタパタンへの前記無線リソースの割り当てを決定するクラスタパタン決定部を備え、
    前記通知部は、前記クラスタパタン決定部による決定前に前記無線リソースの割り当て候補となる全てのクラスタパタンを示すパタン情報を前記移動端末装置に通知し、
    前記受信部は、前記クラスタパタン決定部による決定前に前記無線リソース毎に前記全てのクラスタパタンに応じたチャネル情報及び/又はチャネル品質情報を、前記移動端末装置から受信し、
    前記クラスタパタン決定部は、前記チャネル情報及び/又はチャネル品質情報に基づいて、前記通知部から通知される前記割り当て情報の前記各クラスタパタンへの前記無線リソースの割り当てを決定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の基地局装置。
  8. 前記制御部は、前記通知部による前記割り当て情報の通知前に、前記クラスタパタン決定部による前記各クラスタパタンへの前記無線リソースの割り当てに応じたチャネル情報及び/又はチャネル品質情報に基づいて、前記移動端末装置に対する前記無線リソースの割り当てを制御することを特徴とする請求項7に記載の基地局装置。
  9. 複数の隣接セクタからなるクラスタにより構成されるクラスタパタンが複数用意され、前記クラスタパタン毎に異なる無線リソースが割り当てられており、基地局装置から前記各クラスタパタンへの無線リソースの割り当て情報を受信する受信部と、
    前記無線リソース毎に前記各クラスタパタンに応じたチャネル情報及び/又はチャネル品質情報を生成するチャネル情報生成部とを備え、
    前記基地局装置に対する前記チャネル情報及び/又はチャネル品質情報のフィードバックにより、前記基地局装置における前記無線リソースの割り当てが制御され、
    少なくとも1つのクラスタパタンが、クラスタ内の隣接セクタ間で協調送信される協調クラスタパタンであることを特徴とする移動端末装置。
  10. 前記複数のクラスタパタンは、隣接セクタの組み合わせを変えてクラスタ化された2種類以上の協調クラスタパタンであることを特徴とする請求項9に記載の移動端末装置。
  11. 前記複数のクラスタパタンは、セクタ毎に非協調送信される非協調クラスタパタンを含むことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の移動端末装置。
  12. 前記非協調クラスタパタンに割り当てられた前記無線リソースの平均送信電力は、前記協調クラスタパタンに割り当てられた前記無線リソースの平均送信電力と異なる平均送信電力に制御されることを特徴とする請求項11に記載の移動端末装置。
  13. 隣接する複数の基地局装置間で、前記各クラスタパタンに対する前記無線リソースの割り当てが個別に行われることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれかに記載の移動端末装置。
  14. 前記受信部は、前記各クラスタパタンに前記無線リソースを固定的に割り当てた割り当て情報を、前記基地局装置から受信し、
    前記チャネル情報生成部は、前記無線リソースに固定の前記クラスタパタンに応じたチャネル情報及び/又はチャネル品質情報を生成し、
    前記基地局装置における制御が、前記基地局装置に対する前記チャネル情報及び/又はチャネル品質情報のフィードバックにより前記無線リソースに対する割り当てを制御することを特徴とする請求項9から請求項13のいずれかに記載の移動端末装置。
  15. 前記基地局装置は、前記各クラスタパタンに前記無線リソースをダイナミックに割り当てる場合に、前記移動端末装置からのチャネル情報及び/又はチャネル品質情報に基づいて前記各クラスタパタンへの前記無線リソースの割り当てを決定し、
    前記受信部は、前記クラスタパタンの割り当て前に前記無線リソースの割り当て候補となる全てのクラスタパタンを示すパタン情報を、前記移動端末装置から受信し、
    前記チャネル情報生成部は、前記クラスタパタンの割り当て前に前記無線リソース毎に前記全てのクラスタパタンに応じたチャネル情報及び/又はチャネル品質情報を生成し、
    前記基地局装置において、前記チャネル情報及び/又はチャネル品質情報に基づいて、前記受信部に受信される前記割り当て情報の前記各クラスタパタンへの前記無線リソースの割り当てが決定されることを特徴とする請求項9から請求項14のいずれかに記載の移動端末装置。
  16. 複数の隣接セクタからなるクラスタにより構成されるクラスタパタンが複数用意され、前記クラスタパタン毎に異なる無線リソースが割り当てられており、移動端末装置に対して各クラスタパタンへの無線リソースの割り当て情報を通知するステップと、
    前記無線リソース毎に前記各クラスタパタンに応じたチャネル情報及び/又はチャネル品質情報を、前記移動端末装置から受信するステップと、
    前記チャネル情報及び/又はチャネル品質情報に基づいて、前記移動端末装置に対する無線リソースの割り当てを制御するステップとを有し、
    少なくとも1つのクラスタパタンが、クラスタ内の隣接セクタ間で協調送信される協調クラスタパタンであることを特徴とするスケジューリング方法。
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