JP5304434B2 - 微小粒子測定装置 - Google Patents

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    • G01N15/10Investigating individual particles
    • G01N15/14Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers

Description

本発明は、微小粒子測定装置に関する。より詳しくは、サンプル液やシース液の液漏れを検出して自動停止する微小粒子測定装置に関する。
従来、細胞や微生物、リポソームなどの生体関連微小粒子、あるいはラテックス粒子やゲル粒子、工業用粒子などの合成粒子などの微小粒子の特性を判別するため、微小粒子の分散液を流路内に導入し、流路内を通流する微小粒子の特性を光学的に測定する装置が用いられている。
特に生体関連微小粒子については、フローサイトメトリー(フローサイトメータ)と呼ばれる装置が広く用いられている(非特許文献1参照)。フローサイトメトリーには、微小粒子の特性測定のみを目的としたものや、さらに測定結果に基づいて所望の特性を備えた微小粒子を分取できるように構成されたものがある。後者のうち、特に細胞を分取対象とした装置を「セルソータ」と呼んでいる。
従来のフローサイトメトリーでは、以下のようにして、細胞やマイクロビーズ等の微小粒子の大きさや構造等の特性を測定している。まず、フローセルにおいて測定対象とする微小粒子を含むサンプル液をシース液の層流の中心に流し、フローセル内に微小粒子を一列に配列させる。次に、光学検出部において、フローセル内に配列されて通流する微小粒子に測定光を照射し、微小粒子から生じる散乱光や蛍光を検出して微小粒子の特性を測定する。続いて、微小粒子の分取を行う場合には、サンプル液を、微小粒子を含む液滴としてフローセル外の空間に吐出し、液滴の移動方向を制御して所望の特性を備えた微小粒子を分取する。
特許文献1(第7図)には、従来のセルソータとして、蛍光標識試薬などで染色された細胞をフローセル内で一列に配列するための流路系と、細胞にレーザー光を照射して散乱光や蛍光を検出するための光学系と、フローセル外の空間に吐出された液滴の移動方向を制御するための分取系と、からなる装置が開示されている。
一方、近年、シリコンやガラス製の基板上に化学的及び生物学的分析を行うための領域や流路を設けたマイクロチップが開発されてきている。このようなマイクロチップを用いた分析システムは、μ−TAS(micro-total-analysis system)やラボ・オン・チップ、バイオチップ等と称されている。
微小粒子分取技術へのμ−TASの応用例として、マイクロチップ上に配設された流路や領域内で微小粒子の特性を光学的、電気的あるいは磁気的に測定する微小粒子測定技術がある。例えば、特許文献2には、基板上に、微粒子含有溶液導入流路と、当該流路の少なくとも一方の側部に配置されたシース流形成流路と、導入された微粒子を計測するための微粒子計測部位と、該微粒子計測部位の下流に設置された微粒子を分別回収するための2以上の微粒子分別流路と、を有する微粒子分別マイクロチップが開示されている。このマイクロチップは微粒子計測部位から微粒子分別流路への流路口付近に電極を有している。このマイクロチップを備える微小粒子分取装置によれば、電極電界との相互作用によって微粒子の移動方向を制御し、微小粒子の分取を行うことが可能である。
μ−TASを応用したフローサイトメトリー(マイクロチップ型フローサイトメトリー)では、ディスポーザブルユース(使い捨て)が可能なマイクロチップにより流路系を構成することで、測定間でのサンプルのクロスコンタミネーションを防止できるという利点がある。しかし、一方で、マイクロチップやこれに接続される装置本体部品の脆弱性に起因して以下のような問題がある。すなわち、マイクロチップを長時間使用した場合、マイクロチップ自体や、マイクロチップと装置本体との接続部の疲労破壊が生じ、破壊箇所からサンプル液やシース液が漏れ出すおそれがある。また、マイクロチップと装置本体との接続部にはチップ交換時に大きな応力がかかるため、繰り返しのチップ交換によって接続部に亀裂が生じ、亀裂箇所からサンプル液やシース液が漏れ出すおそれもある。
特開2007−46947号公報 特開2003−107099号公報
「細胞工学別冊 実験プロトコルシリーズ フローサイトメトリー自由自在」、中内啓光、秀潤社、第2版、2006年8月31日発行
上述の通り、マイクロチップ型フローサイトメトリーでは、マイクロチップやこれに接続される装置本体部品の脆弱性に起因して、サンプル液やシース液の液漏れのおそれがある。このような液漏れは、装置の故障や装置部品の破裂による事故等の原因となるため、液漏れが生じた場合には、すぐにこれを検知して装置を停止し、マイクロチップや接続部部品を交換する必要がある。しかしながら、マイクロチップ型フローサイトメトリーでは、頻繁にマイクロチップの交換が行われるため、チップ周辺にセンサ類を配置することが難しく、センサ類による液漏れ検知が困難である。
そこで、本発明は、チップ周辺にセンサ類を配置することなく、サンプル液やシース液の液漏れを検知して送液を自動的に停止するフローサイトメトリーを提供することを主な目的とする。
上記課題解決のため、本発明は、流路を通流する微小粒子にレーザー光を照射し、微小粒子から発生する測定対象光を検出して電気的信号に変換する光学検出手段と、前記電気的信号に基づいて前記流路内における微小粒子の通流速度を算出し、算出された速度が所定範囲外となった場合に微小粒子の送流を停止する制御手段と、を備える微小粒子測定装置を提供する。
この微小粒子測定装置において、前記制御手段は、前記電気的信号のパルス幅と前記通流速度との反比例関係に基づいて、該速度を算出する。
この微小粒子測定装置は、より具体的には、マイクロチップ上に形成された流路と、該流路に微小粒子を含むサンプル液及び/又はシース液を導入する供給手段と、前記流路からサンプル液及び/又はシース液を導出する排出手段と、前記流路を通流する微小粒子にレーザー光を照射し、微小粒子から発生する測定対象光を検出して電気的信号に変換する光学検出手段と、前記電気的信号に基づいて前記流路内における微小粒子の通流速度を算出し、算出された速度が所定範囲外となった場合に前記供給手段の作動を停止する制御手段と、を備えたものとすることができる。
この微小粒子測定装置において、前記供給手段及び前記排出手段は、サンプル液及び/又はシース液の流量を検出するセンサを備えることが好ましい。また、この微小粒子測定装置には、所定範囲外の流量を検出した前記センサを提示する画像表示手段を設け、前記流路内における微小粒子の通流速度が所定範囲外となった場合に前記供給手段の作動を停止し、前記センサのうち所定範囲外の流量を検出したセンサを前記画像表示手段に提示するように構成することが好適である。
本発明において、微小粒子には、「微小粒子」には、細胞や微生物、リポソームなどの生体関連微小粒子、あるいはラテックス粒子やゲル粒子、工業用粒子などの合成粒子などが広く含まれるものとする。
生体関連微小粒子には、各種細胞を構成する染色体、リポソーム、ミトコンドリア、オルガネラ(細胞小器官)などが含まれる。対象とする細胞には、動物細胞(血球系細胞など)および植物細胞が含まれる。微生物には、大腸菌などの細菌類、タバコモザイクウイルスなどのウイルス類、イースト菌などの菌類などが含まれる。さらに、生体関連微小粒子には、核酸やタンパク質、これらの複合体などの生体関連高分子も包含され得るものとする。また、工業用粒子は、例えば有機もしくは無機高分子材料、金属などであってもよい。有機高分子材料には、ポリスチレン、スチレン・ジビニルベンゼン、ポリメチルメタクリレートなどが含まれる。無機高分子材料には、ガラス、シリカ、磁性体材料などが含まれる。金属には、金コロイド、アルミなどが含まれる。これら微小粒子の形状は、一般には球形であるのが普通であるが、非球形であってもよく、また大きさや質量なども特に限定されない。
本発明により、チップ周辺にセンサ類を配置することなく、サンプル液やシース液の液漏れを検知して送液を自動的に停止するフローサイトメトリーが提供される。
本発明に係る微小粒子測定装置Aの概略構成を説明する模式図である。 全体制御部3による流路11内における微小粒子の通流速度の算出方法を説明する模式図である。 微小粒子測定装置Aの動作を説明するフローチャートである。 画像表示手段5に表示される画像の一例を説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。なお、説明は以下の順序で行う。

1.微小粒子測定装置の装置構成
(1)マイクロチップ
(2)光学検出手段
(3)供給手段と排出手段
(4)全体制御部
2.微小粒子測定装置の動作
1.微小粒子測定装置の装置構成
図1は、本発明に係る微小粒子測定装置Aの概略構成を説明する模式図である。
(1)マイクロチップ
図中、符号1は、マイクロチップを示す。マイクロチップ1には、測定対象とする微小粒子を含むサンプル液が導入され、通流する微小粒子の光学特性測定の場となる流路11が形成されている。符号121で示すサンプル液インレットから分岐流路111に導入されたサンプル液は、シース液インレット122,122から分岐流路112,112に導入されたシース液と合流部123において合流する。この際、分岐流路111から送液されるサンプル液層流がシース液インレット122,122から送液されるシース液層流によって挟み込まれることにより、サンプル液層流中の微小粒子が一列に配列されて流路11へ送流される。
マイクロチップ1は、ガラスや各種プラスチック(PP,PC,COP、PDMSなど)により形成される。マイクロチップの材質は、次に説明する光学検出手段21,22から照射される測定光に対して透過性を有し、自家蛍光が少なく、波長分散が小さいために光学誤差が少ない材質とすることが望ましい。
マイクロチップ1への流路11等の成形は、ガラス製基板のウェットエッチングやドライエッチングによって、またプラスチック製基板のナノインプリントや射出成型、機械加工によって行うことができる。マイクロチップ1は、流路11等を成形した基板を、同じ材質又は異なる材質の基板で封止することで形成することができる。
(2)光学検出手段
流路11を通流する微小粒子の光学特性の測定は、図中、符号21,22で示す一対の光学検出手段によって行われる。光学検出手段21,22は、流路11の所定部位において流路11を通流する微小粒子にレーザー光(測定光)を照射し、微小粒子から発生する光(測定対象光)を検出して電気的信号へと変換する。以下、流路11において光検出手段21,22からの測定光が照射される部位を「光照射部S」というものとする。なお、微小粒子測定装置Aにおいて、サンプル液及びシース液の層流を形成するための流路構成は、サンプル液層流中に微小粒子を一列に配列して光照射部Sに送流することができれば、ここで説明する構成に限られないものとする。
光学検出手段21,22は、従来のフローサイトメトリーと同様に構成することができる。具体的には、レーザー光源と、微小粒子に対しレーザー光を集光・照射するための集光レンズやダイクロイックミラー、バンドパスフィルター等からなる照射系(光学検出手段21)と、レーザー光の照射によって微小粒子から発生する測定対象光を検出する検出系(光学検出手段22)と、によって構成される。検出系は、例えば、PMT(photo multiplier tube)や、CCDやCMOS素子等のエリア撮像素子等によって構成され得る。なお、図では、照射系と検出系を別体に構成した場合を示しているが、照射系と検出系は同一の光学経路により構成してもよい。
光学検出手段21,22の検出系により検出される測定対象光は、測定光の照射によって微小粒子から発生する光であって、例えば、前方散乱光や側方散乱光、レイリー散乱やミー散乱等の散乱光や蛍光などとすることができる。これらの測定対象光は電気的信号に変換され、全体制御部3に出力される。全体制御部3は、この電気的信号に基づいて、微小粒子の光学特性を判定すると同時に、流路11内における微小粒子の通流速度の算出を行う。
なお、微小粒子測定装置Aにおいて、光学検出手段21,22は、例えば、電気的又は磁気的な検出手段に置換されてもよい。微小粒子の特性を電気的又は磁気的に検出する場合には、流路11に両側に微小電極を対向させて配設し、抵抗値、容量値(キャパシタンス値)、インダクタンス値、インピーダンス、電極間の電界の変化値、あるいは、磁化、磁界変化、磁場変化等を測定する。
(3)供給手段と排出手段
図中、符号41は、サンプル液インレット121にサンプル液を導入するためのサンプル液供給手段、符号411は、サンプル液を貯留するサンプル液タンクを示す。また、符号42は、シース液インレット122,122にシース液を導入するためのシース液供給手段、符号421は、シース液を貯留するシース液タンクを示す。サンプル液供給手段41及びシース液供給手段42は、通常使用される送液ポンプによって構成され、弁412又は弁422の開閉によってサンプル液又はシース液の供給を開始又は停止する。全体制御部3は、弁412又は弁422に対して信号を出力し、これの開閉を制御する。
サンプル液供給手段41は、サンプル液タンク411から供給されたサンプル液の流量を検出するためのセンサ413を備えている。センサ413は、サンプル液インレット121との接続部と弁412との間に配設され、通流するサンプル液の流量を検出して検出値を全体制御部3に出力する。同様に、シース液供給手段42も、シース液タンク421から供給されたシース液の流量を検出するためのセンサ423を備えている。センサ423は、シース液インレット122との接続部と弁422との間に配設され、通流するシース液の流量を検出して検出値を全体制御部3に出力する。
流路11に導入され、光照射部Sを通過したサンプル液及びシース液は、図中、符号43で示す排出手段によって、アウトレット124からマイクロチップ1外の廃液タンク431に導出される。排出手段43は、アウトレット124との接続部と弁432との間に配設されたセンサ433を備えている。センサ433は、通流するサンプル液及びシース液の流量を検出して検出値を全体制御部3へ出力する。排出手段43も、通常使用される送液ポンプによって構成でき、弁32の開閉によってサンプル液及びシース液の供給を開始又は停止できる。弁422には全体制御部3からの信号が入力され、この信号に基づいて開閉が制御される。
なお、微小粒子測定装置Aにおいて、センサ413,423,433には、例えば、流量センサや圧力センサ、気泡感知センサ、電気伝導度検出器、電気化学検出器、示差屈折率検出器、蛍光検出器、UV−VIS検出器等のセンサを採用することができる。センサ413,423,433は、通流するサンプル液又はシース液の流量(又は送液圧)を検出可能なセンサであれば特に限定されないものとする。なお、図1では、センサ413,423,433を圧力センサとした場合を例示した。
(4)全体制御部
全体制御部3は、光学検出手段21,22の検出系から出力される電気的信号に基づいて、微小粒子の光学特性の判定を行う。微小粒子の光学特性判定のためのパラメータは、対象とする微小粒子及び測定目的に応じて、微小粒子の大きさを測定する前方散乱光や、構造を測定する側方散乱光、レイリー散乱やミー散乱等の散乱光や蛍光などから変換される電気的信号が適宜用いられる。パラメータの具体的な解析方法は、従来のフローサイトメトリーと同様である。なお、微小粒子の特性を電気的又は磁気的に検出する場合には、抵抗値、容量値(キャパシタンス値)、インダクタンス値、インピーダンス、電極間の電界の変化値、あるいは、磁化、磁界変化、磁場変化等などから変換される電気的信号がパラメータとして用いられる。
また、全体制御部3は、光学検出手段21,22の検出系から出力される電気的信号に基づいて、流路11内における微小粒子の通流速度の算出を行う。そして、全体制御部3は、算出された速度が所定範囲外となった場合、サンプル液供給手段41及びシース液供給手段42に信号を出力して作動を停止する。すなわち、全体制御部3は、流路11内における微小粒子の通流速度が所定数値以上又は以下となった場合には、弁412,422に信号を出力し、これらを閉止してサンプル液供給手段41及びシース液供給手段42によるサンプル液及びシース液の供給を停止させる。この結果、装置内における微小粒子の送流が完全に停止する。
さらに、全体制御部3は、センサ413,423,433によって検出されたサンプル液及び/又はシース液の流量の検出値の出力を受け、サンプル液供給手段41及びシース液供給手段42の作動が上記のように停止された場合、これらセンサのうち所定範囲外の流量を検出したセンサを画像表示手段(図1中、符号5参照)に提示する。
図2を参照して、全体制御部3による流路11内における微小粒子の通流速度の算出方法を説明する。図2(A)は、流路11内を通流速度vで通流する微小粒子Cを示す模式図であり、図2(B)は、このときに微小粒子から発生する測定対象光を変換して得られる電気的信号を示す模式図である。また、図2(C)及び(D)は、微小粒子Pが流路11内を通流速度v(v>v)で通流する場合の模式図である。図2(A)及び(C)において、光照射部Sは、光学検出手段21から照射されるレーザー光のスポットに一致する。図2(B)及び(D)中、横軸は時間、縦軸は信号強度を示す。
微小粒子Pが通流速度vで流路11内を通流している場合(図2(A)参照)、微小粒子Cが光照射部Sを通過する際に微小粒子から発生する測定対象光を変換して得られる電気的信号はパルス幅Pを有する(図2(B)参照)。一方、微小粒子Cが通流速度v(v>v)で通流している場合(図2(C)参照)の電気的信号はパルス幅Pとなり(図2(D)参照)、パルス幅P及びPはP<Pとなる。すなわち、流路11内における微小粒子Cの通流速度vは、微小粒子Cから発生する測定対象光を変換して得られる電気的信号はパルス幅Pに反比例する。全体制御部3は、この反比例関係に基づいて、光学検出手段21,22の検出系から出力される電気的信号のパルス幅から、流路11内における微小粒子の通流速度を算出する。
2.微小粒子測定装置の動作
続いて、微小粒子測定装置Aの動作について、図3を参照しながら説明する。図3は、微小粒子測定装置Aの動作を説明するフローチャートである。
測定開始後、全体制御部3は、上記の算出方法に従って、光学検出手段21,22から出力される電気的信号のパルス幅から、流路11内における微小粒子の通流速度を算出する(図中、ステップS参照)。
続くステップS及びステップSにおいて、全体制御部3は、算出された速度が所定範囲内であるか否かを判定する。なお、このステップS及びステップSはどちらが先であっても良く、同時に行われても良い。
まず、ステップSでは、算出値が所定範囲の上限値以上であるか否かについて判定を行う。全体制御部3は、算出値が所定範囲の上限値以上である(YES)と判定された場合には、サンプル液供給手段41及びシース液供給手段42の作動を停止させ、サンプル液及びシース液の送液を停止させる(図中、ステップS2−1参照)。
流路11内における微小粒子の通流速度が上限値以上となった場合、マイクロチップ1の光照射部Sよりも下流の流路11、アウトレット124と排出手段43との接続部又は排出手段43内で、サンプル液及びシース液の液漏れが生じている可能性がある。そのため、全体制御部3は、液漏れが発生している可能性がある旨の警告を画像表示手段5に表示して、装置使用者に提示する。
さらに、全体制御部3は、センサ413,423,433からサンプル液及び/又はシース液の流量の検出値の出力を受け、ステップS2−2において、これらセンサのうち所定範囲外の流量を検出したセンサを画像表示手段5に表示し、使用者に提示する。具体的には、この場合、光照射部Sから排出手段43内までの間で液漏れによる流量低下が生じており、センサ433によって所定範囲より小さい流量(以下、「異常値」ともいう)が検出されると考えられる。そのため、画像表示手段5には、液漏れの発生が予想される個所として、センサ433が表示されることになる。
一方、ステップSで、算出値が所定範囲の上限値以上でない(NO)と判定した場合には、全体制御部3は、続くステップSにおいて、算出値が所定範囲の下限値以下であるか否かについて判定を行う。そして、全体制御部3は、算出値が所定範囲の下限値以下である(YES)と判定された場合には、サンプル液供給手段41及びシース液供給手段42の作動を停止させ、サンプル液及びシース液の送液を停止させる(図中、ステップS3−1参照)。
流路11内における微小粒子の通流速度が下限値以下となった場合、マイクロチップ1の光照射部Sよりも上流の流路11、サンプル液インレット121とサンプル液供給手段41との接続部、シース液インレット122とシース液供給手段42との接続部、サンプル液供給手段41内又はシース液供給手段42内で、サンプル液又はシース液の液漏れが生じている可能性がある。あるいは、装置内のいずれかの箇所で流路詰りが生じている可能性がある。そのため、全体制御部3は、液漏れ又は流路詰りが発生している可能性がある旨の警告を画像表示手段5に表示して、使用者に提示する。
さらに、全体制御部3は、センサ413,423,433からサンプル液及び/又はシース液の流量の検出値の出力を受け、ステップS3−2において、これらセンサのうち所定範囲外の流量を検出したセンサを画像表示手段5に表示し、使用者に提示する。具体的には、この場合、サンプル液供給手段41内又はシース液供給手段42から光照射部Sまでの間で液漏れによる流量低下が生じており、センサ413又は423によって異常値が検出されると考えられる。そのため、画像表示手段5には、液漏れの発生が予想される個所としてセンサ413又は423が表示されることになる。
あるいは、この場合、装置内のいずれかの箇所で流路詰りが生じており、流路詰りの発生箇所に応じてセンサ413,423,433のいずれか一以上によって異常値が検出されると考えられる。すなわち、例えば、サンプル液インレット121とサンプル液供給手段41との接続部で詰りが生じた場合には、センサ413により異常値が検出される。そのため、画像表示手段5には、詰りの発生が予想される個所としてセンサ413が表示されることになる。
図4には、センサ413によって異常値が検出された場合に、画像表示手段5に表示される画像51の一例を示す。画像51は、微小粒子測定装置Aの簡略構成を示しており、センサ413が位置する箇所に液漏れや流路詰りの異常の発生が予想される個所を示すマークが表示されている。使用者は、画像表示手段5に表示された警告を受け、このマークの表示により異常の発生箇所を確認し、必要に応じてマイクロチップや接続部部品の交換等のメンテナンス作業を行うことができる。
ステップSで、算出値が所定範囲の下限値以上でない(NO)と判定した場合には、全体制御部3は、ステップSに戻って再度流路11内における微小粒子の通流速度を算出し、測定終了まで上記の判定ステップを繰り返し行う。
ステップS及びステップSにおいて、判定基準とされる通流速度の上限値及び下限値は、予め全体制御部3に記憶、保持させておくことができる。この場合、上限値及び下限値は、複数回の測定を行った結果、サンプル液やシース液の液漏れや流路詰りが生じなかった測定回の通流速度を基に、より好ましくは液漏れや流路詰りが生じた測定回の通流速度をも勘案して、決定される。
また、上限値及び下限値は、測定開始後、複数の微小粒子について取得された通流速度の平均値又は中央値から一定値を加減した値としてもよい。この場合、例えば、測定中に通流速度の大きな変動(ぶれ)が検知された場合に、サンプル液供給手段41及びシース液供給手段42によるサンプル液及びシース液の供給を停止するようにできる。
以上のように、微小粒子測定装置Aでは、微小粒子から発生する測定対象光から変換された電気的信号に基づいて流路11内における微小粒子の通流速度を算出し、速度が所定範囲外となった場合に微小粒子の送流を停止することで、サンプル液やシース液の液漏れや流路詰りを検知して送液を自動停止することが可能である。さらに、影響微小粒子測定装置Aによれば、チップ周辺にセンサ類を配置する必要がないため、簡易な装置構成を採用できる。
サンプル液やシース液の液漏れ等がわずかでも発生した場合、流路11内における微小粒子の通流速度にはすぐにその影響が及ぶ。影響微小粒子測定装置Aでは、この流路11内における微小粒子の通流速度に基づいてサンプル液やシース液の液漏れ等を検知するため、高感度に異常を検知して、装置の故障や装置部品の破裂による事故等を未然に防止することができる。
A 微小粒子測定装置
C 微小粒子
P パルス幅
S 光照射部
v 通流速度
1 マイクロチップ
11 流路
111,112 分岐流路
121 サンプル液インレット
122 シース液インレット
123 合流部
124 アウトレット
21 光学検出手段(照射系)
22 光学検出手段(検出系)
3 全体制御部
41 サンプル液供給手段
411 サンプル液タンク
412,422,432 弁
413,423,433 センサ
42 シース液供給手段
421 シース液タンク
43 排出手段
431 廃液タンク
5 画像表示手段
51 画像

Claims (4)

  1. フローサイトメトリー用のマイクロチップ上に形成された流路と、
    該流路に微小粒子を含むサンプル液及び/又はシース液を導入する供給手段と、
    前記流路からサンプル液及び/又はシース液を導出する排出手段と、
    前記流路を通流する微小粒子にレーザー光を照射し、微小粒子から発生する測定対象光を検出して電気的信号に変換する光学検出手段と、
    前記電気的信号に基づいて前記流路内における微小粒子の通流速度を算出し、算出された速度が所定範囲外となった場合に前記供給手段の作動を停止する制御手段と、
    前記供給手段及び前記排出手段に備えられ、サンプル液及び/又はシース液の流量を検出するセンサと、を備える微小粒子測定装置。
  2. 前記制御手段は、前記電気的信号のパルス幅と前記通流速度との反比例関係に基づいて、該速度を算出する請求項1記載の微小粒子測定装置。
  3. 所定範囲外の流量を検出した前記センサを提示する画像表示手段を備える請求項記載の微小粒子測定装置。
  4. 前記流路内における微小粒子の通流速度が所定範囲外となった場合に前記供給手段の作動を停止し、前記センサのうち所定範囲外の流量を検出したセンサを前記画像表示手段に提示する請求項記載の微小粒子測定装置。
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