JP5303779B2 - 還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法 - Google Patents

還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法 Download PDF

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Description

本発明は、製鉄工程で発生する亜鉛含有のダストおよびスラリーを脱亜鉛する還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用に関する。
製鉄工程で発生する亜鉛含有のダストやスラリー中の鉄分を有効に回収するための還元処理には、回転炉床式還元炉やロータリーキルンなどの還元炉が用いられている。
これらの還元炉で、転炉ダストのような酸化亜鉛を含む原料を還元する場合は、排ガス中から亜鉛を多く含むダストが回収される。例えば、ロータリーキルン式の還元炉からは、亜鉛を20〜50質量%、トータル鉄を10〜25質量%含むダストが回収される。また、回転炉床式還元炉では鉄含有物の飛散が少ないため、この還元炉からのダストは亜鉛比率が高く、亜鉛を30〜60質量%、トータル鉄を2〜30質量%含むダストが回収される。
これらの還元炉において発生する亜鉛含有二次ダストからは、金属亜鉛や炭酸亜鉛が製造される。しかし、この亜鉛含有二次ダストは、亜鉛以外の不純物を多く含み、亜鉛濃度が低いことから、亜鉛製品原料や金属亜鉛原料を製造するためのコストが多く掛かるという問題がある。
この問題解決のために、不純物を除去して亜鉛の純度を高める濃縮方法が特許文献1に開示されている。これは、亜鉛を含む還元性金属酸化物を還元処理する回転炉床式還元炉やロータリーキルンなどの還元炉から発生する亜鉛含有ダストと水とを混合してスラリーとし、次いで、このスラリー中の粉体の粒子径や比重の違いを利用して、ハイドロサイクロンのような湿式分離装置によって亜鉛濃縮粉体のスラリーと亜鉛の少ない粉体のスラリーとに分離する方法である。
また、特許文献2には、還元炉から発生する亜鉛含有二次ダストの他の不純物除去、亜鉛濃縮方法の例として、製鉄ダストを還元焼成する際に発生する含亜鉛製鉄二次ダストを水でリパルプして可溶性塩類を溶出せしめた後、湿式磁選を行って磁着物を分離し、次いで該パルプを固液分離して亜鉛を含む非磁性物とハロゲン化合物をそれぞれ回収分離するものである。
また、還元炉から発生する亜鉛含有二次ダストでなく、高炉から発生するダストの亜鉛濃縮あるいは亜鉛除去の方法も多々提案されている。
例えば、特許文献3には、スラリー状の高炉ガス灰に分散剤を投入し、次いで超音波を照射することにより含亜鉛量の高いスラリーと含亜鉛量の低いスラリーに分離せしめる高炉ガス灰の処理方法が開示されている。
また、特許文献4には、スラリー状の高炉ダストに分散剤を加え、次いで超音波を照射して該スラリーに含まれるダスト粒子を分散させたまま負圧利用の湿式サイクロンに導いて亜鉛含有量の高いスラリーと低いスラリーに分離する高炉ダストの処理方法が開示されている。
さらに、特許文献5には、ノズルを介して高圧水を容器内へ噴射するとともに、そのノズルからの高圧水に吸引させた空気を噴射水に取り込んで、容器内に水と空気の二流体噴射流を発生させる工程と、容器内のこの二流体噴射流に、スラリー状の高炉ダストを添加して、二流体噴射流の有する攪拌力により、高炉ダストの粒子に付着している亜鉛含有量の高い部分を粒子から剥離させる工程を有する高炉ダストの脱亜鉛方法が開示されている。
さらに、特許文献6には、ダストを発生する炉の形式を特定せず、亜鉛の回収率を向上させる方法として、例えば、中心軸を横に向け、その中心軸の回りに回転運動すると共に、中心軸に直交する2方向に往復運動する回転ドラム内に、Znが付着したダストを連続的に投入して回転ドラムの中心軸方向に送り、回転ドラムから連続的に排出されるダストを湿式サイクロンにより連続分級処理するダスト処理方法が示されている。
また、特許文献7には、本発明が適用できる炭酸アンモニウム溶解法による炭酸亜鉛製造プロセスが開示されている。
さらに、先に本願出願人は、特許文献8にて、亜鉛濃縮率とともに亜鉛回収率を上げることを目的として、還元炉から発生した二次ダストをpHが8〜10のスラリーとした上で、鉄含有量の多い大きな粒子に付着した亜鉛含有量の多い微粒子を超音波洗浄のような処理手段でミクロ状態に剥離する第一の工程と、その第一の工程で生じた亜鉛含有量の多い微粒子を多く含む部分と鉄粒子を多く含む部分を湿式磁選のような手段でマクロ状に分離する第二の工程により、亜鉛微粒子を多く含む亜鉛原料に用いる部分と鉄粒子を多く含む製鉄原料に用いる部分に分離する方法を提案している。
特開2005−21841号公報 特開昭55−104434号公報 特開昭52−002807号公報 特開昭53−081479号公報 特開平10−317018号公報 特開平5−132724号公報 特許第3737379号公報 特願2008−31680
ところが、前記特許文献1に記載の還元炉から発生する二次ダストから亜鉛を回収する方法は、(ドライ状態での亜鉛回収スラリー中のZn質量%/ドライ状態での処理前スラリーのZn質量%)によって示される亜鉛濃縮率は1.3〜1.9倍とされている。しかしながら、二次ダスト中に含有される亜鉛総量中どれだけの亜鉛を分離回収できたかを示す亜鉛回収率は示されていない。出願人は、この特許文献1と同様の方法で追試を行ったところ、亜鉛回収率は60質量%前後であった。この亜鉛回収率は、特許文献3,特許文献4,特許文献5に記載の高炉ダストからの亜鉛回収方法による亜鉛回収率の実績値70〜90質量%に比して低い。
このように、亜鉛回収率が低いと、鉄分の多い残留物を再度還元炉に利用した場合に装入亜鉛総量が増え、その結果、還元炉の主製品である還元鉄の亜鉛含有値が高くなって高炉での使用の際、持ち込まれる亜鉛総量が増加することになる。その結果、還元鉄の亜鉛値レベルを抑えるためには、残留物全量を還元炉へ使用できず鉄源が有効利用できず、また、得られた還元鉄を高炉で使用する際、その使用量に制限を受けることになる。
また、特許文献2においても、その実施例の記載によると亜鉛回収率は63質量%と、通常の高炉ダストの亜鉛回収方法であるZn回収率70〜90質量%に比べると低い。
さらに、特許文献6の場合のように、高炉ダストに限定されないZn付着ダスト全般に関して亜鉛と鉄との分離技術も幾つか提案されているが、20〜60質量%のような高Zn含有で、かつ塩類成分が10〜20質量%も付着した還元炉ダストの脱亜鉛に実質的に適用されるような技術は知られていなかった。
そこで本願出願人は、特許文献8にて、亜鉛濃縮率とともに亜鉛回収率を上げる方法を提案した。この方法によれば、亜鉛濃縮率とともに亜鉛回収率を上げることができるという一定の効果を奏することができる。しかし、その処理条件の最適化という観点では、まだ十分ではなかった。
よって、本願発明の課題は、製鉄工程で発生する鉄および亜鉛含有のダスト、スラッジジ等の副生成物を還元する亜鉛回収方法において、亜鉛濃縮率とともに亜鉛回収率を上げるためのより効率的な方法および具体的な条件を提供することにある。
この課題を解決するための本発明の方法は、製鉄工程から発生する鉄および亜鉛含有の副生物を還元する還元炉から発生した二次ダストを、液体に懸濁したスラリーとした上で亜鉛含有量の多い微粒子を鉄含有量の多い大きな粒子からミクロ状に剥離するために超音波処理を行う第一の工程と、その亜鉛微粒子を多く含む部分と鉄粒子を多く含む部分をマクロ状に分離する第二の工程と、分離された亜鉛微粒子を多く含む部分を亜鉛原料として利用および/または分離された鉄粒子を多く含む部分を製鉄原料として利用する第三の工程の、三工程を順次行う、還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法において、第一の工程では、スラリー1L(リットル)あたりの超音波照射強度X(W/L(ワット/リットル))と分表示の処理時間の積Y(W・min/L)が
Y≧110*Exp(0.02*X)
で表される条件を満たす超音波処理を行うことを特徴とする還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法である。
この超音波処理は、機械的攪拌を併用しながら行うことが好ましい。また、超音波処理の際のスラリーの温度は常温であることが好ましい。
また第二の工程において、亜鉛微粒子を多く含む部分と鉄粒子を多く含む部分をマクロ状に分離する手段としては湿式磁選法が好ましい。
さらに第一の工程での超音波処理は、第二の工程での湿式磁選の際のスラリー濃度より高濃度のスラリーで行い、その後にスラリーを希釈してから第二の工程での湿式磁選を行うことが好ましい。
具体的には、第一の工程での超音波処理の際のスラリー濃度は15質量%超、第二の工程でのスラリー濃度は15質量%以下であることが好ましい。
本発明によって、従来技術による方法に比して、より少ない設備費用において、以下に示す効果をより容易かつ確実に享受することができる。
還元炉から発生する還元炉二次ダストからの亜鉛回収総量が増加することにより、亜鉛の有効活用量が増え、資源の有効活用とコスト削減に寄与する。
従来の方法よりZn回収率が向上することにより亜鉛回収後の残留鉄分側の亜鉛含有量が減少する結果、高炉への持込亜鉛総量の制約のある下でも残留鉄分の再利用が容易になり、同様に、資源の有効活用とコスト削減が得られる。
本願の実施の最良の形態を述べる前に、本発明の対象である、還元炉から発生するいわゆる還元炉二次ダストのミクロ構造を述べる。出願人が、特許文献8に示したように、還元炉二次ダストのミクロ構造は、金属元素としてFe分を主体とする粒径数μmないし数十μmの大きさを持つベース粒子の上に、粒径1μm以下の非常に微細なZn分を主体とする非溶解の粒子が付着しており、さらに、表面にはカリウム、カルシウム、ナトリウム、塩素などの塩類が付着している構造である。
図1は、それを示すための、還元炉二次ダストのSEM写真である。図2は、SEM写真、定量分析結果等から、還元炉二次ダストのミクロ構造を模式的に示したものである。
これらの知見を元に、出願人は特許文献8にて、鉄分および亜鉛分の有効利用方法に係る基本的な方法として、還元炉二次ダストを、液体に懸濁したスラリーとした上で、亜鉛含有量の多い微粒子を鉄含有量の多い大きな粒子からミクロ状で剥離する第一の工程と、その亜鉛微粒子を多く含む部分と鉄粒子を多く含む部分をマクロ状で分離する第二の工程と、分離された亜鉛微粒子を多く含む部分を亜鉛原料として利用し、あるいは、分離された鉄粒子を多く含む部分を製鉄原料として利用する第三の工程の三工程を順次行う方法を提案した。
この方法の内、とくに第一の工程を超音波照射にて行う方法について、より効率よく行うための条件方法を、以下に述べる。
最初に用語やその意味合いを説明する。効果とは、例えば、超音波処理後に湿式磁選を行った場合の非磁着側へのZn分配率など、本発明の適用の目的に鑑みて好ましい指標を意味する。因みに、非磁着側へのZn分配率とは、「非磁着側物質中の亜鉛量」÷「磁着側物質中の亜鉛量+非磁着側物質中の亜鉛量+液への亜鉛溶解ロス量」を意味する。Fe分は磁着側に多く分配されるので、分離・活用の目的からは非磁着側へのZn分配率は高いほど好ましい。湿式磁選法での非磁着側へのZn分配率は、前述の一般的な用語でのZn回収率と同義である。効果の有無大小は、超音波条件以外は同じ条件(同じダスト、同じ湿式磁選処理)で得られる効果の有無大小を意味する。
効果の有無大小は、磁着物の重量比でも評価できる。ここに磁着物の重量比とは、固液分離、乾燥後の磁着物重量と非磁着残留物の重量の和に対する磁着物重量の比率である。同一の還元炉二次ダストについては、磁着物の重量比が低いほど、非磁着側へのZn分配率が高い関係が有る。これは図2のようなミクロ構造を考えれば当然のことである。すなわち、鉄含有量の多い大きな粒子からの、亜鉛含有量の多い微粒子のミクロ状剥離がより良好であるほど、Znを多く含む微粒子分が磁着されずに非磁着残留物側に廻るためである。
以下、第一の工程の超音波照射を効率よく行う方法を述べる。
超音波処理条件を種々変更して洗浄処理を行うと、後述する実施例1の結果を示す図4のような挙動があることが判明した。
すなわち、超音波照射強度(スラリー1リットルあたりの投入超音波出力ワット)を一定として、処理時間を変えて処理を行うと、図4のような挙動を示す。図4の縦軸は磁着物の重量比なので、数値が小さいほど効果が良好と評価される。先述のように同一の還元炉二次ダストでは磁着物の重量比と効果、例えば非磁着側へのZn分配率が相関を持ち、磁着物の重量比が小さいほど、非磁着側へのZn分配率が増加する。
超音波照射強度と処理時間の積がごく小さいところを除き、効果が飽和値に達するまでの間は、「超音波照射強度×処理時間」の積の対数にほぼ比例して効果が増す。その積がある程度になると、効果の値が飽和する臨界の点に達する。その特定の超音波照射強度では、それ以上の時間をかけて「超音波照射強度×処理時間」積を増加しても効果は増加せず、無駄である。
この効果の飽和の値は、同一の還元炉二次ダストでは超音波照射強度(W/L)によらずほぼ一定の値となる。これは先述の還元炉二次ダストのミクロな構造を考えると当然の現象である。その飽和の値の絶対値は、それぞれの還元炉二次ダストにより異なる。例えば非磁着側へのZn分配率であれば、還元炉二次ダストのZn濃度やFe濃度、さらにはそれらの鉱物組成により異なる。一般的には還元炉二次ダストのZn濃度が高いほど、非磁着側へのZn分配率の飽和値は高くなる。
これは、超音波処理によりFe主体の粒子とZn主体の粒子が物理的に剥離しうる限界まで到達すれば、超音波を掛け続けてもそれ以上には剥離が進捗しないことを意味する。またZn配分率が非磁着側100質量%には到達しないで、100質量%未満のある特定の値となるのは、FeとZnが両方含まれる化合物が存在してそれが磁性を有して磁着されるためである。
一方、効果が飽和に達するミニマムの臨界の「超音波照射強度×処理時間」積の値は超音波照射強度が大となるほど大となる。その関係は1式に示す関数の形で表現される。1式は後述の実施例1から導かれた。
Y≧110*Exp(0.02*X) 1式
ここに、Xはスラリー1L(リットル)あたりの超音波照射強度(W/L(ワット/リットル)であり、Yはスラリー1L(リットル)あたりの超音波照射強度(W/L(ワット/リットル)と分表示の処理時間の積(W・min/L)である。
なお、具体的なデータ提示は省略するが、実施例1以外の他の組成の還元炉二次ダストに関しても1式は成り立つことが確認された。
言い換えれば、超音波照射強度は、小さければ小さいほど効率が良くなる。小さな超音波照射強度で時間を長くかけるやり方で臨界点を超えて飽和値を達成させる方法が、超音波機器の設備費削減に最も効果を有する。ただし0.01W/L等、より小さな超音波照射強度でより時間を長くかける方が超音波装置の規模の点からは有利であるが、処理時間が反比例して長くなることにより大きな容積の処理槽が必要となる。よって実用的には両者の設備費のバランスから自ずと適正な組合せが定まる。一方、既存の処理槽が超音波処理に利用できるなら、その処理槽の貯留時間に合せて臨界の積の値を満たすように、超音波照射強度を選ぶこともできる。以上のように前記1式は超音波処理装置の設計指針を与える。
よって超音波処理により効果を得るのに必要な条件は、前記1式を満たす条件で超音波処理することである。
ただし、とくにスラリー濃度が高い場合、超音波だけでは撹拌が不足で高濃度スラリーが底部に濃厚に沈殿、偏在する現象が発生して、超音波処理の効率が落ちることがある。これを回避するためには何らかの機械的撹拌を併用することが好ましい。方法や強度は問わず、インペラー撹拌でも他の方法でも何でも良い。要は底部への高濃度スラリーの沈殿や濃厚スラリー偏在が防げれば良い。
次に温度条件を述べる。超音波処理は、スラリーを加熱せず常温にて行うことが好ましい。ここに常温処理とは、スラリーをとくに加熱や冷却を行わずに、室温・外気温により自然になる温度で超音波処理を行うことを意味する。
特許文献7に記載のように、炭酸アンモニウム溶解法によってZn含有原料から炭酸亜鉛を晶出して高純度炭酸亜鉛を製造する方法において、亜鉛含有原料を水洗浄してアルカリ、ハロゲン類を洗浄除去する必要が有るが、その洗浄は50〜90℃などの高温で行うとアルカリ、ハロゲン類の洗浄除去の効率が良いことが知られている。
よってこの洗浄工程にて同時に超音波照射を行うことも考えられるが、超音波によるZnとFeの剥離効率は、後に実施例3に示すように常温の方が良好である。
よって、高温の洗浄前に、ダストと液の混合、スラリー化などを行う常温の工程があればそこで超音波を照射することが好適である。ただし高温では超音波処理によるZnとFeの剥離効果が無くなるのではないので、設備や操業的な制約があれば、高温の洗浄工程にて超音波処理を行うことも可能で、次善の策として採用できる。
次に、第二の工程について述べる。以上に記した第一の工程でのミクロなZnとFeの剥離を活かすことができれば、第二の工程でのマクロな分離の方法は湿式磁選、浮遊選鉱、ハイドロサイクロン、あるいはその他の方法でも良い。ただし、以下のような理由にて湿式磁選が最も好適である。
すなわち浮遊選鉱は、気泡材など薬品を使用する必要があり機器設備も概して大型となり、採算性が劣る傾向がある。ハイドロサイクロンは、特段の薬品など併用することなく、比較的簡単な設備にて実行できる特徴があるが、還元炉二次ダストではZn粒子が1μmないしそれ以下であり、Feベース粒子も数μm程度の小さなものもあることから、分級点(50%分離粒子径)を数μm程度に設計する必要がある。これを満たすとハイドロサイクロンは各ノズル径および胴部の径が小さいものとなり、その結果、駆動圧力が高くなることや、各ノズルへの粒子詰りが起きやすくなること、磨耗による性能変化が起きやすくなること、等の不都合が多くなる。因みに通常ハイドロサイクロンは10μm以上の設計分級点で設計・使用することが一般的である。その他には工業的に安価に使用できる方法は見当たらない。よって湿式磁選が好適である。湿式磁選であればドラム式、フィルター式、その他型式を問わず使える。
以下、処理を行う際のスラリー濃度について述べる。本願にてスラリー濃度とは、ドライ状態のダスト質量÷使用液体の質量と定義する。すなわちドライ状態のダストに含有される20〜30質量%程度のハロゲンやアルカリ分が溶解した後の実濃度ではない。
超音波処理はスラリー濃度には無関係で、スラリーとしてハンドリングできる範囲では、スラリー濃度が高濃度でも低濃度でも同じような剥離効果がある。したがって、高濃度スラリーを処理するほど同じダスト量の処理能力の設備に適用する超音波装置の能力が小さくて済む利点がある。
スラリーとしてハンドリングできる範囲であれば、高スラリー濃度であっても湿式磁選にて、亜鉛微粒子を多く含む部分と鉄粒子を多く含む部分をマクロ状に分離することは可能である。
ただし、湿式磁選にはスラリー濃度の影響が認められる。スラリーの濃度が高くなると磁着量が増えて効率が低下(磁着物の取りこぼし)する現象の発生など、なんらかの操業上の不都合や生産性の低下などが発生することがある。例えば後者の例では、磁場の中に網状吸着用金属を置いて磁着物を磁着し非磁着物を通過させ、断続的に消磁して磁着物を脱落ないし洗浄分離する方式の湿式磁選機(いわゆるフィルター式磁選)では、結果的に磁選は可能であっても、過剰な磁着が急激に起きるため、網状金属部の液流路の閉塞や、極めて高頻度の消磁・磁着物脱落処理を要するなど、生産性低下が発生することがある。よって湿式磁選は高スラリー濃度を避けて希釈して行うことが、より好適といえる。
超音波処理は高濃度スラリーを処理する方が、設備費が安価になるので、超音波処理はハンドリング可能な限り高濃度で処理するが、湿式磁選はそのままの濃度でなく薄めて処理をするのが好ましい方法となる。
具体的には後に実施例2に示すように、湿式磁選時の生産性低下はスラリー濃度15質量%程度までは殆ど起きないが、15質量%を上回ると発生しやすくなる。片や超音波処理はスラリー濃度が20〜30質量%ないしそれ以上でも、スラリーとしてハンドリングが可能な限り問題ない。よってより好適な方法は、超音波処理は15質量%を上回る濃度で行い、湿式磁選を15%質量以下の濃度で行うことである。
第三の工程は第二の工程まででマクロ的・物理的に分離したFeおよびZnを、双方ないし何れか片方を有効活用できる方法なら、その方法を問わない。具体的には、含有不純物としてのZn分が数〜10質量%程度となったFe側は、焼結材料として、あるいはその他の方法で製鉄原料としてリサイクルできる。またZnリッチ側はそのZn分が40〜50質量%を上回れば、ウェルツ法などによるZn精練原料として利用できる。またZnリッチ側は元のダストに比しZn濃度が高く不純物であるFeが少ないので、塩基性炭酸亜鉛の原料として用いるのにコスト面、品質面とも有利である。何れにしろ、ZnおよびFe双方ないし何れか片方の利用方法は、ここに例示した方法に限らない。
図3は、実施例1に係る処理フローを示す。同図において、本発明に基づく処理のための還元炉二次ダストはこの二次ダストをスラリー化し、亜鉛微粒子を鉄粒子集合体からミクロ状に剥離する第一の工程を超音波洗浄処理で行った後、得られたミクロ状に剥離の進んだスラリーを、亜鉛粒子を多く含む部分と鉄粒子を多く含む部分を分離するためのマクロ状の分離を行うため湿式磁選を行った。
表1には、実施例1に用いた超音波処理条件および結果としての磁着物の重量比を示す。磁着物の重量比は、前述のようにその値が小さいほどZn回収率が良好である。ダストは製鉄プロセスから発生するダスト・スラッジを回転炉床式還元炉で処理する際に乾式集塵機で捕捉された還元炉二次ダストであり、成分は20質量%Zn−25質量%Feである。また超音波処理時および磁選時のスラリー濃度は全て5質量%とした。超音波処理なしの比較例以外の超音波処理、磁選処理は全て室温で行った。また超音波処理の際あるいは温水洗浄の際には、インペラーによる回転撹拌を行い、底部にスラリーが沈殿していないことを確認しながら処理を行った。
その結果を、図4に示す。No.1の「超音波洗浄なし・温水洗浄のみ」に比して、No.2以下の超音波処理を行った場合は、超音波照射強度と処理時間の積が著しく小であるNo.4以外は、No.1に比し磁着物重量比が小さくなる結果が得られ、超音波処理の効果が認められた。図中の斜めの点線で4W/Lの例を示したように、超音波照射強度と処理時間の積が大となるとともに磁着物重量比が小さくなるが、磁着物重量比が図中に効果の飽和値と記したレベル(図中の横の実線、本実施例では磁着物重量比63〜64質量%程度)まで低下すると、それ以上超音波照射強度と処理時間の積の値を大きくしても磁着物重量比は低下しない。
また図中に臨界の積の値と記した点は、4W/L強度での処理の場合における効果の飽和値に達するミニマムの超音波照射強度と処理時間の積の値である。他の超音波照射強度に関する斜め線とそれが効果の飽和値に達する臨界の積の値の点の図示は省略したが、それらを全て読み取ったものが、表2である。本実施例の条件では、2W/Lについては斜め線が描けず臨界の積の値は読み取れない。
表2をグラフ化したのが図5である。これを比較的平易な関数形を用いて近似した結果も併せて示した。この曲線は、2式で表される。
Y=110*Exp(0.02*X) 2式
ここに、Xはスラリー1L(リットル)あたりの超音波照射強度(W/L(ワット/リットル)であり、Yはスラリー1L(リットル)あたりの超音波照射強度(W/L(ワット/リットル)と分表示の処理時間の積(W.min/L)である。
この2式を用いて計算される超音波照射強度(W/L(ワット/リットル)と分表示の処理時間の積の値以上の条件で超音波処理を行えば、前述の効果の飽和値が得られる。それを示したのが前述の1式である。
ちなみに表1および図4は、効果を「磁着物重量比」を用いて示したが、「非磁着側Zn分配率」で表現すると、その場合にはあたかも図4の上下を反転したようなグラフが得られる。
13質量%Zn−31質量%Fe組成の還元炉二次ダストを、同じ処理フローで処理した。ただし超音波照射強度は4W/L、処理時間は45min一定とし、スラリー濃度を変更して行った。湿式磁選は磁場中に吸着用の金網状金属を配置し、そこにスラリーを流して磁着物を吸着するタイプのいわゆるフィルター式磁選機を用いた。処理条件と結果を表3に示す。
No.1は超音波処理も湿式磁選も、スラリー濃度を5質量%で行った基礎条件である。これに対し、No.2〜6ではスラリー濃度を25質量%として超音波処理を行った後の湿式磁選のスラリー濃度を5質量%から25質量%と変えたものである。
No.2〜6でのZn分配率は、磁選の際のスラリー濃度が高くなるほど低下している。また磁選時のスラリー濃度が20質量%および25質量%濃度では、フィルター部への磁着量が多いので、差圧大・流量低下による消磁・逆洗動作が頻発した。磁選は可能であるものの、生産性との観点では好ましくない。よって超音波は高濃度で行うとしても、磁選は15質量%以下で行うことが、より好適であると判断される。
超音波処理の温度影響を確認した。回転炉床式還元炉の二次ダストであるが、表4に示す成分のダスト3種について4W/Lの超音波強度で45minの処理を、それぞれ温度を変えて行った。全てスラリー濃度5%で処理を行った。結果は表4に示すように、それぞれ非磁着側へのZn分配率は、温水(52℃)に対して常温(23℃)の方が良い結果であった。すなわち、超音波処理は、高温より常温の方がより好ましいと判断される。
還元炉二次ダストのSEM(Scanning Electron Microscope)観察結果を示す写真である。 SEM観察結果による還元炉ダストの構造を示す模式図である。 実施例の処理フローを示す図である。 実施例1の超音波処理および湿式磁選の結果を示す図である。 図4で読み取った臨界の積の値の超音波照射強度依存性を示す図である。

Claims (6)

  1. 製鉄工程から発生する鉄および亜鉛含有の副生物を還元する還元炉から発生した二次ダストを、液体に懸濁したスラリーとした上で亜鉛含有量の多い微粒子を鉄含有量の多い大きな粒子からミクロ状に剥離するために超音波処理を行う第一の工程と、その亜鉛微粒子を多く含む部分と鉄粒子を多く含む部分をマクロ状に分離する第二の工程と、分離された亜鉛微粒子を多く含む部分を亜鉛原料として利用および/または分離された鉄粒子を多く含む部分を製鉄原料として利用する第三の工程の、三工程を順次行う、還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法において、第一の工程では、スラリー1L(リットル)あたりの超音波照射強度X(W/L(ワット/リットル))と分表示の処理時間の積Y(W・min/L)が以下の式で表される条件を満たす超音波処理を行うことを特徴とする還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法。
    Y≧110*Exp(0.02*X)
  2. 第一の工程において、機械的攪拌を併用しながら超音波処理を行う請求項1に記載の還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法。
  3. 超音波処理の際のスラリーの温度が常温である請求項1または請求項2に記載の還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法。
  4. 第二の工程において、亜鉛微粒子を多く含む部分と鉄粒子を多く含む部分をマクロ状に分離する手段が湿式磁選法である請求項1から請求項3の何れかに記載の還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法。
  5. 第一の工程での超音波処理を、第二の工程での湿式磁選の際のスラリー濃度より高濃度のスラリーで行い、その後にスラリーを希釈してから第二の工程での湿式磁選を行う請求項4に記載の還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法。
  6. 第一の工程での超音波処理の際のスラリー濃度が15質量%超、第二の工程でのスラリー濃度が15質量%以下である請求項5に記載の還元炉から発生する二次ダストの鉄分および亜鉛分の有効利用方法。
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