JP5303751B2 - プロセス水の浄化処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一酸化炭素ガスおよび水素ガスからフィッシャ・トロプッシュ反応等により液体炭化水素混合物を生成した際に副生成される副生成水を処理して各種用途に利用可能な水を得るための副生成水の浄化方法に関する。
一酸化炭素と水素からなる合成ガスから触媒反応を用いて液体炭化水素混合物を合成するフィッシャ・トロプッシュ反応(合成)が知られており、FT法と略称されている。
FT法は、例えば、石炭、木質燃料、バイオマス、含炭素廃棄物等の固体原料や、天然ガス等の気体原料の部分燃焼や水蒸気を用いたガス化により上述の合成ガス(CO,H2)を製造し、これをFT法により鉄触媒、もしくはコバルト触媒を用いて液化炭化水素とする。
従来、安価な石油が大量に供給されていたので、FT法が積極的に用いられることがあまりなかった。しかし、FT法を用いて得られる液体燃料、例えば、ディーゼル燃料やジェット燃料は硫黄分が少なく、環境への影響が少ないことなどから見直されている。また、未だ多くの埋蔵量を有する天然ガスを石油の代替として利用するために、天然ガスをFT法により液化炭化水素とすることが望まれている。そして、天然ガス由来の液化炭化水素を原料として石油製品と同等の製品を製造することを可能とすることができる。すなわち、比較的豊富に存在する天然ガスの用途を液化炭化水素とすることで広げることができる。
また、FT法で天然ガスを液化することにより、従来のように天然ガスを極低温に冷却して液状に保持することなく、室温レベルで液体として貯蓄や輸送が可能となる。
近年注目されているメタンハイドレートに含まれるメタンガスもFT法により液化可能である。
一方、世界の人口増加、新興国の工業化、ハ゛イオエタノールの生産拡大などにより水需要は拡大しているが、水資源は地球温暖化により地理的に偏在し、水不足が深刻化している。この課題解決に向けて、排水の処理水質の高度化及び水回収率向上等の技術開発が、現在、切に求められている。
ここで、FT法における化学反応は、以下の化学式で表すことができる。
(2n+1)H2+nCO→Cn2n+2+nH2
すなわち、FT法では、水素ガスと一酸化炭素ガスから炭化水素とともに副生成物として水(フィッシャ・トロプッシュ副生成水)が生成するが、量的に液化炭化水素より多く生成する。
このフィッシャ・トロプッシュ副生成水と炭化水素の混合物から3相セパレーターやコアレッサー等によりガス(ガス状炭化水素)、油(液状(液化)炭化水素)、副生成水に分離し、分離された液化炭化水素が例えば石油の代替として利用されることになる。
残った副生成水には、取りきれなかった浮遊状態の炭化水素や、水に溶解した状態の炭化水素、及び触媒由来の金属等の成分が不純物として含まれることになる。
[語句の定義]
本発明の技術開示に当り、未処理の副生成水に含まれる前記炭化水素を4つのカテゴリーに分けて定義し、これを用いて以下詳細に説明する。
「炭化水素系有機物」とは、未処理の副生成水に含まれる全ての有機物を示す。
「炭化水素」とは、セパレーターで取りきれず、浮遊(油)状態で含まれる有機物、即ち脂肪族/芳香族/脂環族の炭化水素と水に難溶な酸素含有炭化水素との混合物を示し、例えば、ヘキサン、ベンゼン、フェノール、ベンズアルデヒド等である。
「非酸性酸素含有炭化水素」とは、水溶性で酸性を呈しない酸素を含む炭化水素を示し、例えば、メタノール、エタノール、アセトン、ホルムアルデヒド等である。
「酸性酸素含有炭化水素」とは、水に可溶で酸性を呈するカルボン酸類を示し、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸等である。
また、フィッシャ・トロプッシュ反応には、例えば、低温で反応を行なうものと、高温で反応を行なうものとがあり、低温で反応を行なうものには、コバルト触媒を用いるものと鉄触媒を用いるものとがあり、高温で反応を行なうものには、鉄触媒が用いられ、これらフィッシャ・トロプッシュ反応の方法の違いによって、副生成水に含まれる成分が異なる。
このような副生成水は、そのままの状態で排水すると環境を汚染することになるとともに、副生成水の有効利用が望まれることから、水処理されて排水されるかもしくは工業用水等として利用される。
このような副生成水の水処理(精製)では、例えば、蒸留と、精密ろ過、限外ろ過、逆浸透膜等による膜分離処理とを含む多段階での処理を行なう方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
これらの方法では、多段階処理の1次処理として蒸留を行うことにより、「炭化水素」は勿論のこと「非酸性酸素含有炭化水素」の大部分を除去することができる。
そして、残った前記2つの有機物の極一部と「酸性酸素含有炭化水素」を膜分離により除去することになる。
また、上述の一酸化炭素と水素からなる合成ガスを用いてジメチルエーテル(DME)を合成し、これを例えばディーゼル燃料等として利用することが行われている。
この合成ガスを用いたDME合成方法においても、副生成水が発生するため、前記副生成水と同様に処理する必要がある。
特表2006−514579号公報 特表2006−534469号公報
ところで、水処理で、精密ろ過膜分離、限外ろ過膜分離、半透膜分離等を行う場合に、主にクロスフロー方式で行なわれることになり、膜を透過して除去すべき不純物を除かれた透過水と、膜を透過せずに前記不純物が濃縮された濃縮水とが得られることになる。
ここで、膜分離における回収率を例えば70%とした場合、すなわち、蒸留後の処理水を一段もしくは複数段の膜分離処理により、分離する場合に、最終的な透過水を70%とすると、30%の濃縮水が発生することになる。
この30%の濃縮水は、そのままでは、当然工業用水等として利用することができず、排水した場合も、十分に浄化されているとは言えない。したがって、濃縮水を別途水処理する必要がある。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、膜分離処理を用いた場合に濃縮水を効率的に処理する浄化処理方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の副生成水の浄化処理方法は、一酸化炭素ガスおよび水素ガスを用いて液体炭化水素混合物を合成する際に生じる副生成水を浄化する副生成水の浄化処理方法であって、
前記副生成水に対して蒸留を行うことにより1次処理水とし、
前記1次処理水を半透膜を用いて浄化水と濃縮水とに分離し、
前記濃縮水を2次処理水とし、当該2次処理水の少なくとも一部に対して生物処理を行なうとともに、当該生物処理において固液分離された処理水を3次処理水とし、
当該3次処理水の少なくとも一部を前記1次処理水に返送して半透膜による分離を再び行うことを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、蒸留により副生成水に含まれる「炭化水素系有機物」の多くを除去した後に、半透膜分離処理により、工業用水、灌漑用水、飲用水等として利用可能な透過水(浄化水)を得ることができる。
また、蒸留後の半透膜分離処理で発生する濃縮水を生物処理することにより、「炭化水素系有機物」濃度を低減できるが、生物処理では、どうしても、菌体が発生し、処理水中の浮遊物が増加することになる。上述のように固液分離に精密ろ過膜や限外ろ過膜を用いた膜分離を用いることで、浮遊物の多くを除去できるが、微細な浮遊物が一部漏出する可能性がある。また、溶存塩類や難生物分解性有機物は除去できない。
そこで、この濃縮水由来の3次処理水を再び半透膜分離することが必要である。即ち、本発明では半透膜分離処理で発生する濃縮水(ブライン)をMBR処理し、少なくともその一部を半透膜再処理(返送処理)するため、システム全体から排出される処理水の水質が向上する。また、この返送処理により微細な浮遊物や溶存塩類の除去が可能になるばかりでなく、メタノールなどの「非酸性酸素含有炭化水素」は半透膜除去率が20%程度と低いので、蒸留処理でも完全に取り除けない「非酸性酸素含有炭化水素」は半透膜処理でほとんど処理できず、素通りしてしまう。しかし、本発明の技術ではメタノールをほぼ100%処理可能な膜分離活性汚泥法(MBR)処理水を返送合流させるため希釈効果により、半透膜処理水のメタノール濃度を低減させることが可能である。更に、難生物分解性有機物は繰り返し生物処理を受けることになり、また難生物分解性有機物を分解可能な微生物が増殖しやすくなるため、徐々に分解が促進される。また、前記のように1次処理水は、高温であり、「酸性酸素含有炭化水素」が多く含まれるためpHが低い。2次処理である半透膜分離処理を効率的に行うためには、常温近くに温度を下げ、pHを高める必要がある。一方、3次処理水は生物処理後水であるため、通常、常温であり中性付近のpHである。したがって、前記3次処理水を1次処理水に返送することにより、温度低下、pH中和のためのエネルギーやアルカリ投与量を節約することができる。
さらに、フィッシャ・トロプシュ反応では担体由来の無機成分が排水中に混入する可能性があり、この無機成分の中には、スケール成分が含まれる場合がある。2次処理の半透膜分離処理の過程で、供給水である1次処理水が次第に濃縮されることになる。つまり、スケール成分の許容溶解濃度以上に濃縮を行おうとすると、スケール成分が非溶解化し、膜分離の継続が困難となる。即ち、スケール成分の濃度は、半透膜分離処理において、供給水(1次処理水)に対する透過水(浄化水)の回収率の制限因子となる。一方3次処理水は、生物処理後水であるため、スケール成分は、生物処理中の汚泥に吸着するため、生物処理の供給水(2次処理水)よりも処理水(3次処理水)の方がスケール成分濃度は低い。したがって、3次処理水を1次処理水に返送することによって、スケール成分濃度を低下させ、半透膜分離処理(2次処理)における回収率を高めることができる。
そこで、本発明では、生物処理に際して固液分離された3次処理水を1次処理水に返送して混合し、再び、半透膜に通すようになっている。
これにより、3次処理水の多くは利用可能な透過水となり、一部が再び濃縮水となるが、濃縮水は、上述のように繰り返し生物処理されることになり、膜分離により発生する濃縮水を効率的に浄化することができる。
また、半透膜分離処理により、溶存塩類や分子量の小さい有機物も除去可能となり、分離された浄化水を飲用水とすることも可能となる。
この場合に、上述のように3次処理水を返送して1次処理水に混ぜて、上述の半透膜分離処理を行うが、一部を上述の半透膜分離処理とは別の設備で半透膜分離処理を行なうものとしている。
これにより、上述の濃縮水を工業用水、灌漑用水、飲用水等として利用可能なレベルまで浄化することができるとともに、2次処理として行なわれる半透膜分離処理における半透膜の負荷を低減することができる。また、それぞれ異なる供給水質に見合った半透膜を選択することにより、運転コストの削減、省エネルギー化を図ることができる。
また、この半透膜分離処理により濃縮水が発生し、これを処理する必要があるが、濃縮水を副生成水に戻すことにより、工程を簡素化することができる。
請求項2に記載の副生成水の浄化処理方法は、請求項1に記載の発明において、前記生物処理では、前記固液分離を膜分離により行うことを特徴とする。
請求項2に記載の発明においては、生物処理により菌体等の固形物を多く含む処理水を分離膜を用いて固液分離するので、従来の自然沈殿法による固液分離と比較して、処理時間の短縮、処理設備の小型化、設備コストの低減を図ることができる。また、分離膜によって固形分を除去することができるので、半透膜分離処理(2次処理)におけるろ過性能および分離性能が向上する。
請求項3に記載の副生成水の浄化処理方法は、請求項1または2に記載の発明において、
前記生物処理が行われた3次処理水のうちの1次処理水に返送されなかった一部を、前記半透膜とは異なる半透膜を用いて再び浄化水と濃縮水とに分離し、これら半透膜のいずれかにより浄化水と濃縮水とに分離した後に当該濃縮水の少なくとも一部を浄化前の副生成水に返送することを特徴とする。
請求項4に記載の副生成水の浄化処理方法は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記3次処理水に対して活性炭処理および/または限外ろ過膜処理を行なった後に、前記半透膜とは異なる半透膜で再び浄化水と濃縮水とに分離することを特徴とする。
請求項4に記載の発明においては、半透膜による処理を行なう前に活性炭処理や半透膜より目の粗い限外ろ過膜及び/又は精密ろ過膜により残留不純物を除去することにより、半透膜の負荷を低減し、半透膜の耐用期間の延長等によりコストの低減を図ることができる。
請求項5に記載の副生成水の浄化処理方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、
前記半透膜および/または前記半透膜とは異なる半透膜として低ファウリング逆浸透膜を用いることを特徴とする。
請求項5に記載の発明においては、半透膜が低ファウリング逆浸透膜であるので、半透膜のファウリングによる性能の劣化を防止することができる。
副生成水に溶存する有機物(炭化水素)が膜面に付着するケミカルファウリング(化学的汚れ)や、溶存する有機物を栄養源にして微生物が増殖して膜面に付着するバイオファウリング(生物的汚れ)が起こると、半透膜の透水性能、膜分離性能が低下するという問題があるが、低ファウリング逆浸透膜を用いることで、ファウリングによる性能劣化を抑止することができる。
本発明によれば、従来のFT法等の合成ガスから液体炭化水素混合物を生成する際に生じる副生成水を低コストに浄化精製することができる。
本発明の実施の形態に係る副生成水の浄化処理方法の各工程を示す工程フロー図である。 本発明で利用する平膜状の半透膜を用いた流体分離素子(エレメント)の構成を示す図である。
符号の説明
1 蒸留
2 半透膜分離処理
3 生物処理
4 活性炭処理および/または限外ろ過膜分離処理
5 半透膜分離処理
10 半透膜
11 供給水流路材
12 透過水流路材
13 供給水
14 濃縮水
15 透過水
16 端板
17 中心パイプ
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、フィッシャ・トロプシュ反応等により合成ガスを触媒を用いて反応させることで生成された炭化水素と副生成水とを分離した後に、分離された副生成水を排水しても環境に大きな影響を与えない水質レベルや、工業用水や灌漑用水として使用できる水質レベルや、飲用水として使用できる水質レベルのいずれかまで浄化・精製するものである。
この例の副生成水の浄化処理方法は、図1の工程フロー図に示すように、合成ガスを用いた液体炭化水素混合物の製造により得られた反応物から分離された副生成水に対して蒸留処理(1:1次処理)を行うことにより1次処理水を得る。次いで、この1次処理水に対してクロスフロー方式で半透膜分離処理(2:2次処理)を行い工業用水、灌漑用水、飲用水等として利用可能な浄化水(透過水)と、2次処理水としての濃縮水を排出する。
そして、これらのような2次処理水に対して生物処理(3:3次処理)として好気性処理および/または嫌気性処理を行うとともに菌体等の固液分離を行うことにより3次処理水を得る。次いで、3次処理水に対して活性炭処理および/または限外ろ過膜による残留不純物除去のための膜分離処理(4:4次処理)を行うことにより4次処理水を得る。なお、要求される処理水質が高いレベルで要求されない場合などは、この活性炭処理及び/又は限外ろ過膜による膜分離処理を行なわないものとしてもよい。そして、4次処理水の一部を1次処理水側に返送して、上述の2次処理としての半透膜分離処理(2)を行なう。なお、この際に全ての4次処理水を1次処理水側に返送してもよい。また、4次処理を行わない場合は、3次処理水の全部または一部を1次処理水側に返送する。
また、4次処理水の返送されなかった残りとなる部分に対して上述の2次処理とは別の設備を用いてクロスフロー方式で半透膜分離処理(5:5次処理)を行い浄化水を得る。この浄化水および2次処理で得られた浄化水は、河川や海等に排水するものとしてもよいが、工業用水、灌漑用水、飲用水等として使用されることが好ましい。なお、5次処理により排出される濃縮水は、例えば、副生成水に返送し、副生成水とともに1次処理を行なうことが好ましい。
また、上述の処理は、各段階でバッチ処理としてもよいし、連続処理としてもよい。また、各段階を連続処理とした場合に、この浄化処理方法全体の工程を連続した処理としてもよい。
なお、COD除去率は、「炭化水素系有機物」の除去率と近似するものであり、この例では、「炭化水素系有機物」の除去率として、COD除去率を用いている。
蒸留処理(1)を行う場合には、例えば、従来周知の石油化学工業で用いられる蒸留塔(精留塔)を用いることができる。例えば、連続蒸留を行なう場合には、蒸留塔の中段に加熱蒸気で気化させた副生成水を導入し、頂上側から得られる揮発しやすい成分として「炭化水素」及び「非酸性酸素含有炭化水素」を多く含む留出液を得ることができ、底部からこれら「炭化水素」や「非酸性酸素含有炭化水素」が除かれた缶出液を得られる。そして、缶出液が一次処理水となる。
また、「非酸性酸素含有炭化水素」を多く含む留出液は、例えば、従来と同様に焼却処理される。
蒸留処理(1)は、半透膜分離処理では水から分離しにくい低級アルコール(「非酸性酸素含有炭化水素」)を高い比率で分離できるという利点がある。
次に、半透膜分離処理(2)により、1次処理水に残留する「酸性酸素含有炭化水素」や溶存塩類を除去することにより、浄化水を上述のように工業用水、灌漑用水、飲用水等に利用可能とする。なお、半透膜分離処理(2)により、細菌だけではなくウイルスまでろ過されることになり、飲用水としての利用も可能となる。
また、半透膜分離処理(2)によれば、溶存塩(金属イオン等)も飲用水として使用可能なレベルまで除去可能であり、上水として使用可能なレベルとなる。
半透膜とは、一定の大きさ・分子量のイオンまたは分子のみを透過させる膜であり、ナノろ過膜や逆浸透膜によって例示される。
半透膜は、ろ過水中の溶質を、再生水として利用可能な濃度にまで低減することができる性能を有していることが要求される。ナノろ過膜とは、操作圧力が 1.5MPa 以下,分画分子量が 200 から1000 で,塩化ナトリウムの阻止率 90%以下のろ過膜と定義されており、それより分画分子量の小さく、高い阻止性能を有するものを逆浸透膜という。溶質や懸濁物質の濃度が低い場合には、操作圧力が小さいナノろ過膜を使用することが好ましく、溶質や懸濁物質の濃度が高い場合には、逆浸透膜を使用することが好ましい。
また、溶存有機物が膜面に付着するケミカルファウリング(化学的汚れ)や、溶存有機物を栄養源にして微生物が増殖して膜面に付着するバイオファウリング(生物的汚れ)による透水性低下や除去性能低下が懸念される場合は、それらが起こりにくい低ファウリング膜であることが好ましい。例えば、透過水量低下率は以下のようにして求める。25℃にてpH6.5、1,500mg/L塩化ナトリウム水溶液を用い操作圧力1.0MPaにて膜に透過させて1時間ろ過した時の透過水量を前透過水量(F1)とし、続いて、この評価液にノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル)を100mg/Lになるように添加してから1時間経過後の透過水量を後透過水量(F2)としたときに、定義される
透過水量低下率=1−(F2/F1)。
が、0.35以下であるもの、好ましくは0.20以下であるものを示す。このような膜を用いることにより、膜面への有機物の吸着が殆どなく、透水性の低下が僅かで、透過水を安定して得ることができる。
このような低ファウリング膜を製造する方法としては、例えば、ポリアミド膜表面にポリマーをコーティングすることで、ファウリングによるフラックス低下を抑える方法(国際公開第97/34686号パンフレットおよび特開2000−176263号公報を参照)、膜面に残存する酸塩化物やアミノ基と反応する化合物で表面処理を行う方法(特開2002−224546号公報および特開2004−243198号公報を参照)、膜面に電子線、紫外線、放射線などを照射したり、さらにグラフト重合によって表面改質する方法(特開2007−014833号公報を参照)、表面を平滑にして付着面積を低減させる方法(Eric
M.Vrijenhoek, Seungkwan Hong, Menachem Elimelech, “Influence of membrane
surface properties on initial rate of colloidal fouling of reverse osmosis and
nanofiltration membranes,”Journal of Membrane Science 188(2001)115-128を参照)などが挙げられる。
このような低ファウリング逆浸透膜の例としては、東レ株式会社製TML20シリーズ、日東電工株式会社製LF10シリーズ、Hydranautic社製LFCシリーズおよびESNA−LFシリーズ、ダウ社製BW30−FRシリーズ、オスモニクス社製Seasoft HLシリーズなどの半透膜が挙げられる。
供給水を半透膜を用いてろ過する場合、少なくとも、供給水側と透過水側の浸透圧以上の操作圧力が必要となる。このための加圧ポンプは、ろ過水を加圧することができれば特に制限されるものではない。
ナノろ過膜や逆浸透膜は、中空糸膜や平膜の形状があり、いずれも本発明を適用することが出来る。また、取扱いを容易にするため中空糸膜や平膜を筐体に納めて流体分離素子(エレメント)としたものを用いることができる。この流体分離素子は、ナノろ過膜や逆浸透膜として平膜状の半透膜を用いる場合、例えば図2に示すように、多数の孔を穿設した筒状の中心パイプ17の周りに、半透膜10と、トリコットなどの透過水流路材12と、プラスチックネットなどの供給水流路材11とを含む膜ユニットを巻回し、これらを円筒状の筐体に納めた構造とするのが好ましい。複数の流体分離素子を直列あるいは並列に接続して分離膜モジュールとすることも好ましい。この流体分離素子において、供給水13は、一方の端部からユニット内に供給され、他方の端部に到達するまでの間に半透膜10を透過した透過水15が、中心パイプ17へと流れ、他方の端部において中心パイプ17から取り出される。一方、半透膜10を透過しなかった供給水13は、他方の端部において濃縮水14として取り出される。
半透膜10の素材には酢酸セルロース系ポリマー、ポリアミドなどの高分子素材を使用することができる。またその膜構造は、膜の少なくとも片面に緻密層を持ち、緻密層から膜内部あるいはもう片方の面に向けて徐々に大きな孔径の微細孔を有する非対称膜や、非対称膜の緻密層の上に別の素材で形成された非常に薄い分離機能層を有する複合膜のどちらでもよい。
上記の支持体は、ミリポア社製”ミリポアフィルターVSWP”(商品名)や、東洋濾紙社製”ウルトラフィルターUK10”(商品名)のような各種市販フィルター材料から選択することもできるが、通常は、”オフィス・オブ・セイリーン・ウォーター・リサーチ・アンド・ディベロップメント・プログレス・レポート”No.359(1968)に記載された方法に従って製造できる。その素材にはポリスルホン、ポリアミド、ポリエステル、酢酸セルロース、硝酸セルロースやポリ塩化ビニル等のホモポリマーあるいはブレンドしたものが通常使用されるが、化学的、機械的、熱的に安定性の高い、ポリスルホンを使用するのが好ましい。
例えば、上記ポリスルホンのジメチルホルムアミド(DMF)溶液を密に織ったポリエステル布あるいは不織布の上に一定の厚さに注型し、それをドデシル硫酸ソーダ0.5重量%およびDMF2重量%を含む水溶液中で湿式凝固させることによって、表面の大部分が直径数10nm以下の微細な孔を有した微多孔性支持膜が得られる。微多孔性支持膜の素材としては、ポリスルホン以外にポリアミドやポリエステルも好ましく用いられる。
また、半透膜の運転条件(ろ過流束、回収率など)は、使用するナノろ過膜や逆浸透膜の種類によって、また、被処理水水質や透過水水質の要求によって適宜決定することが出来るが、ろ過流束は、膜のファウリングを最小限にすることを念頭に決定することが好ましい。
被処理水に対する透過水の割合である回収率に関しては、高い方が好ましいが、高くするほど、透過水質が悪化することに留意する必要がある。また、回収率が高すぎると溶けきれなくなった溶質が膜面で析出し、膜を傷つけたり、流路を閉塞したりするため、析出しない範囲に回収率を設定することが必要である。もちろん、析出防止のためにスケール防止剤を添加すれば、析出がある程度抑えられるため、回収率を高く設定することも可能である。また、回収率が高過ぎる場合は、被処理水流量を減少させれば、回収率を高く維持できるが、被処理水流量を著しく小さい量まで減少させると膜面での滞留が生じやすくなる(すなわち、濃度分極が大きくなって性能低下を生じる)ため、被処理水流量を推奨範囲に維持する必要がある。そのため、被処理水流量を適正範囲に維持する目的で、ナノろ過膜や逆浸透膜を多段にして、回収率を上げても良い。
ここで、クロスフロー方式で行なわれる半透膜分離処理(2)では、濃縮水が発生することになるが、この濃縮水に対しては、2次処理水として生物処理装置において、生物処理(3)を行なう。
生物処理(3)では、前段階として好気性処理および/または嫌気性処理が行なわれる。
生物処理は、被処理水中に含まれる有機物を、生物(特に微生物)を利用して処理する方法である。即ち、前記有機物は、生物(微生物)の基質としてなり、生物(微生物)に摂取されることにより処理される。生物処理は、大きく嫌気処理と好気処理に分類され、好気性処理としては、例えば、周知の方法を用いることができる。ここでは、既に、1次処理され、炭化水素濃度が低減されていることや、余剰汚泥が少ない方が好ましいことなどから担体に微生物を保持させる生物膜法を好適に用いることができるが、一般的な方法としての活性汚泥法を用いてもよい。またメタン発酵などの嫌気性処理も好適に用いることができる。
副生成水の「炭化水素系有機物」濃度が高いときには、曝気エネルギー削減に寄与するため、特に好ましい。
生物処理は、被処理水の成分濃度、固液分離後の処理水の要求水質などによって様々な組合せが可能である。例えば、濃縮水の有機物濃度(COD、BOD、TOC等)が高い(例えば2,000mgCOD/L以上)場合には、まず嫌気処理を行ってから、好気処理を行うことが、省エネやコスト削減の観点から好ましい。
そして、生物処理(3)では、微生物の菌体等からなる汚泥が生じることになるので、処理後に固液分離処理を行なう必要がある。一般的な凝集沈殿法による固液分離でも何ら差し支えないが、この例では沈殿法ではなく膜分離法で固液分離を行うことが好ましい。
なお、分離膜を備えた膜分離ユニットを処理槽内に浸漬して配置する場合には、その周囲の被膜ろ過水をエアやその他方法で流動させた状態とすることが好ましい。また、分離膜ユニットを外部に配置する場合には、処理槽の外部に配置された分離膜ユニットに処理槽の被膜ろ過水をクロスフロー方式で供給し、分離膜ユニットを通過しなかった処理水を再び処理槽に返送する。
膜ろ過法に用いる分離膜の構造としては、多孔質膜や、多孔質膜に機能層を複合化した複合膜などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの膜としてはポリフッ化ビニリデン多孔質膜やポリテトラフルオロエチレン多孔質膜は耐薬品性が高いため、特に好ましい。さらに、これら多孔質膜に機能層として架橋型シリコーン、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリルブタジエン、エチレンプロピレンラバー、ネオプレンゴム等のゴム状高分子を複合化した複合膜を挙げることができる。
また、分離膜の形態は、平膜、回転平膜、中空糸膜、チューブラー膜などあるが、特に限定されない。また、分離膜の膜孔径は、活性汚泥を固形成分と溶解成分とに固液分離できる孔径であることが好ましく、精密ろ過膜や限外ろ過膜が該当する。膜孔径が大きければ、膜透水性が向上するが、膜ろ過水に固形成分が含有する可能性が高くなる傾向がある。一方、膜孔径が小さければ、膜ろ過水に固形成分が含有する可能性が小さくなるが、膜透水性が低下する傾向がある。具体的には、0.01〜0.5μmとすることが好ましく、0.05〜0.2μmとすることがさらに好ましい。
したがって、例えば、汚泥を分離する沈殿槽等を必要とせず、汚泥が取り出されないので汚泥の高濃度化や省スペース化を図ることができる。
また、生物固定法においても、余剰汚泥が浮遊した状態となるが、これを容易に膜分離することができる。このように固液分離に膜分離法を用いることで、スペース効率の向上やコストの低減を図ることができる。また、分離膜によって固形分を除去することができるので、3次処理水を半透膜処理する場合には、半透膜のろ過性能および分離性能が向上する。
この生物処理(3)では膜分離活性汚泥法(MBR)を好適に用いることができる。すなわち、生物処理(3)として好気性処理を用い、固液分離として精密ろ過膜及又は限外ろ過膜を用いた膜分離活性汚泥法を用いることができる。
公知技術(特許文献2)にGTL副生成水処理フローとして「蒸留」、MBR、半透膜(RO)の順での処理が記載されている。このフローと本発明のフローを比較するとROの処理水量は同じものの、本発明ではMBRの処理水量はROの回収率分低減(60%以上)するため、MBRの水量負荷が小さくなる。また、MBRへの有機物負荷は同程度と考えられるが、本発明ではMBR原水の有機物濃度が高いため、処理エネルギー効率(曝気)効率が高まる。
このような膜分離式活性汚泥法には、上記分離膜を処理槽内に浸漬させた浸漬型膜分離活性汚泥法と、分離膜を収容した膜分離装置を処理槽外部に設置し、処理槽内の汚泥を膜分離装置に供給し、その送液流れを利用して分離膜表面を洗浄しながら膜ろ過し、膜分離できなかった汚泥を処理槽内に返送する循環式膜分離活性汚泥法が好適に利用できる。特に、生物処理のための曝気を膜表面洗浄のために同時に利用することによって、エネルギー消費量を低減できる浸漬型膜分離式活性汚泥法が好ましい。
膜ろ過を行い膜透過水を得る方法として、膜ろ過の二次側から吸引ポンプで引き抜く方法や水頭差を利用する方法等がある。分離膜に接触する活性汚泥の濃度は、2,000mg/L〜20,000mg/Lであることが好ましい。また、分離膜の下方部に散気装置を設置し、該散気装置に連通して設置された曝気装置(ブロア等)から、酸素を含むガス(エア等)を供給し、膜表面に付着した活性汚泥成分を膜表面から剥離させながら、膜ろ過を行うことが好ましい。被処理水の生物処理槽における滞留時間は通常1時間〜72時間であるが、被処理水性状や生物処理条件に応じて最適なものを採択するのがよい。また、凝集剤を添加する装置を設置して、生物処理槽内に貯えられた活性汚泥を含む被処理水に凝集剤を添加しても構わない。膜ろ過流束(単位膜面積あたりの膜ろ過流量)は、0.1〜1.5m/dであることが好ましい。
そして、生物処理(3)された3次処理水に対しては、活性炭処理および/または限外ろ過膜分離処理(4)を行なう。
活性炭処理は、2次処理水と活性炭を接触させ、2次処理水に含まれる不純物(生物代謝産物等)を活性炭に吸着させ、2次処理水から除去する処理である。本発明では、活性炭の形状は特に限定せず、粒状活性炭でも粉末活性炭でもよい。また、活性炭の原料は、ヤシ殻、石炭、コークスなど一般的に用いられるものであれば、いずれでも良い。これらの原料を、炭化、賦活して活性炭とするが、その賦活方法も特に限定されない。例えば「活性炭工業」、重化学工業通信社(1974)、p.23〜p.37の方法で製造される、水蒸気、酸素、炭酸ガスなどの活性ガスでの賦活炭や、リン酸、塩化亜鉛などを用いた薬品賦活炭などの活性炭が用いられる。活性炭処理により、残存する有機物等の不純物を吸着により除去することができる。
また、限外ろ過膜処理は、限外ろ過膜を用いて生物処理を膜ろ過する方法である。ここで、分離膜の形態は、平膜、回転平膜、中空糸膜、チューブラー膜などあり、特に限定されず、原水水質や処理条件などによって適宜選択することが出来る。限外ろ過膜装置としては、外圧式でも内圧式であっても差し支えはないが、原水の粘度が高い場合や懸濁物質を多く含む場合には、目詰まりしにくい外圧式である方が好ましい。また膜ろ過方式としては全量ろ過型モジュールでもクロスフローろ過型モジュールであっても差し支えはなく、クロスフローはファウリングしにくい反面、エネルギー消費が大きいという特徴を有する。水処理一般には、エネルギー消費量が少ないことを重視し、全量ろ過型モジュールである方が多い。さらに加圧型モジュールであっても浸漬型モジュールであっても差し支えはないが、加圧型は高流束運転が可能であり、膜面積を低減させることが出来る反面、浸漬型は耐圧容器が不要のため、低コストにしやすいという特徴を有する。
ここで、膜モジュールに使用する中空糸膜としては、多孔質の中空糸膜であれば特に限定しないが、セラミック等の無機素材、有機素材として、膜強度や耐薬品性の点からポリフッ化ビニリデン(PVDF)が、親水性が高く耐汚れ性が強いという点からはポリアクリロニトリルがより好ましい。分離膜表面の細孔径については、0.001μm〜0.1μmの範囲内で便宜選択することができる。また、分離膜として中空糸膜を用いる場合、中空糸膜の外径,内径は特に限定されないが、細すぎると流動抵抗が大きくなり、太すぎると膜の充填率が低下するので、注意が必要である。また、中空糸膜の振動性が高く、洗浄性に優れるという観点からすると250μm〜2000μmの範囲内であると好ましい。
限外ろ過膜分離処理により、分子量の小さな塩類等を除去できないが、分子量の大きい有機物を除去することができる。これらは、次に行なわれる半透膜分離処理(2,5)の前処理として行なわれるもので、半透膜分離処理(2,5)が行なわれる3次処理水から残存する有機物等を減量させることで、半透膜にかかる負荷を低減し、半透膜の耐用期間の延長を図り、コストを低減することができる。
なお、限外ろ過膜処理をクロスフロー方式で行う場合に、濃縮水を前の3次処理(生物処理(3))や、1次処理(蒸留処理(1))に返送するものとしてもよい。
そして、活性炭処理および/または限外ろ過膜分離処理(4)された4次処理水を前記1次処理水に返送して、1次処理水に混合し、2次処理の半透膜分離処理(2)を行わせる。これにより、3次処理としての生物処理では取り除けない溶存塩類、菌体に由来する微小浮遊物、僅かな「炭化水素系有機物」等を再び、半透膜を通過させることで取り除く。なお、4次処理を行なわずに3次処理水を2次処理側に返送するものとしてもよい。
なお、この例では、半透膜の負荷が3次処理水を返送することにより大きくなりすぎるのを防止するために、3次処理水の一部、例えば、50%程度を1次処理水側に返送し、残りの50%を2次処理の半透膜分離設備とは別の半透膜分離設備で5次処理として半透膜分離処理(5)を行なう。なお、4次処理を行なわずに、3次処理水に対して半透膜分離処理(2,5)を行うものとしてもよい。
半透膜分離処理(6)は、基本的に半透膜分離処理(2)と同様に行なわれるが、4次処理水(3次処理水)は、既に炭化水素系有機物濃度が、1次処理水より3次処理により低下した状態となっているので、2次処理における半透膜分離処理設備より小規模な設備で、5次処理としての半透膜分離処理を行うことができる。
ここで、5次処理の半透膜分離処理(5)でも濃縮水が発生する。この濃縮水は、副生成水、2次処理水等に返送して混合することが好ましく、例えば、この例では副生成水に返送される。
また、2次処理としての半透膜分離後の生物処理された3次処理水を再び、1次処理水側に返送して半透膜分離することにより、効率的に浄化水を生成することができる。
FT法により生成された副生成水を以下の方法により浄化した。
すなわち、副生成水をまず蒸留(蒸留処理(1))し、次いで、半透膜分離処理(2)を行い、浄化水は工業用水等の各種水として利用し、濃縮水を二次処理水として生物処理(3)を行った。そして、生物処理において膜分離により固液分離された3次処理水は、1次処理水に混合した。
蒸留は、常圧で摂氏100度で行なわれた。
また、生物処理(3)としては、上述の膜分離活性汚泥法(MBR)を用いた。MBRの生物処理としては、循環式硝化脱窒法を用い、分離膜としては、ポリフッ化ビニリデン製の精密ろ過膜(平均細孔径0.08μm、東レ株式会社製)を用いた。まず、2次処理水を、活性汚泥が収容されている無酸素槽に導入し、脱窒処理した後、活性汚泥混合液を次の硝化槽に導入した。硝化槽では、空気曝気によって、好気処理(有機物分解と硝化反応)され、一部は無酸素槽に返流循環させた。このときの循環流量は、1次処理水流量の4倍とした。また、硝化槽内の活性汚泥混合液の一部を膜分離槽に導入した。膜分離槽では、上記分離膜を備えた平膜エレメントを浸漬させ、該平膜エレメントの下方部には、散気装置が設けられ、膜面洗浄と酸素供給を兼ねて曝気を行った。膜分離槽の活性汚泥混合液は、2次処理水の3倍の流量で硝化槽に返送した。膜分離槽内の活性汚泥は、吸引ポンプにより分離膜透過側を負圧にすることによって固液分離され、3次処理水としての透過液を得た。
また、半透膜分離処理(2)では、水の回収率を80%とした(残り20%を濃縮水として排出した。半透膜としては、東レ株式会社製の低ファウリング逆浸透膜TML20−370(ポリアミド製の平膜)を用いた。ここでは、半透膜処理の供給原水を渦巻ポンプによって、前記半透膜に導入し、透過水と濃縮水を得た。
処理結果を表1に示す。
Figure 0005303751
表1に示すように、副生成水は、「非酸性酸素含有炭化水素」を15,000mg/L含み、「酸性酸素含有炭化水素」を1000mg/L含む。「炭化水素」は、10mg/Lより小さい濃度であった。
そして、ニクロム酸カリウムによる酸素要求量(CODCr)は、約15,000mg/Lであった。
そして、蒸留後の「酸性酸素含有炭化水素」は700mg/Lであり、CODCrは、850mg/Lであり、蒸留により、「炭化水素系有機物」除去率を近似したCOD除去率は、94、3%となる。
半透膜分離処理(2)における浄化水(透過水)の「酸性酸素含有炭化水素」は30mg/Lであり、CODCrは、約50mg/Lであった。
そして、半透膜分離処理(2)により発生した濃縮水(2次処理水)の「酸性酸素含有炭化水素」は3、200mg/Lであり、CODCrは、4,000mg/Lであった。そして、この2次処理水に対するMBR処理で得られた3次処理水における「酸性酸素含有炭化水素」は50mg/Lであり、CODCrは、150mg/Lであった。
なお、生物処理後の3次処理水の30%の流量は、1次処理水に混合されて再び半透膜分離処理(2)を行った。
以上の処理により、副生成水を例えば工業用水や灌漑用水として十分に利用可能な水とすることができ、さらに飲用水として利用可能なレベルに精製することも可能である。そして、従来に比較して上述のように設備コストやランニングコストの低減を図ることができるとともに、確実に膜分離後の濃縮水も効率的に浄化できる。
3次処理水のうちの1次処理水に返送されなかった一部を、5次処理として前段の逆浸透膜とは異なる逆浸透膜を用いて再び浄化水と濃縮水分離した後に当該濃縮水の少なくとも一部を浄化前の副生成水に返送した以外は、3次処理水までの浄化は実施例1と全く同じ手法/手段/フローで浄化した。即ち、副生成水を先ず蒸留し、次いで、半透膜分離処理を行い、浄化水は工業用水等の各種水として利用し、濃縮水を2次処理水として生物処理を行った。そして生物処理において膜分離により固液分離し3次処理水を得た。5次処理水中の濃縮水に含まれる有機物は、生物処理が終了した水であり、いわゆる難分解性の成分である。この濃縮水を蒸留処理に循環することにより、より効率的に有機物を処理、分解できるものである。
本実施例で使用した前段の逆浸透膜と異なる逆浸透膜は低ファウリング膜の東レ株式会社製TML20シリーズである。当該膜の運転条件は通常のものであった。
Figure 0005303751

Claims (5)

  1. 一酸化炭素ガスおよび水素ガスを用いて液体炭化水素混合物を合成する際に生じる副生成水を浄化する副生成水の浄化処理方法であって、
    前記副生成水に対して蒸留を行うことにより1次処理水とし、
    前記1次処理水を半透膜を用いて浄化水と濃縮水とに分離し、
    前記濃縮水を2次処理水とし、当該2次処理水の少なくとも一部に対して生物処理を行なうことにより3次処理水とし、
    当該3次処理水の少なくとも一部を前記1次処理水に返送して半透膜による分離を再び行うことを特徴とする副生成水の浄化処理方法。
  2. 前記生物処理では、膜分離による固液分離を行うことを特徴とする請求項1に記載の副生成水の浄化処理方法。
  3. 前記生物処理が行われた3次処理水のうちの1次処理水に返送されなかった一部を、前記半透膜とは異なる半透膜を用いて再び浄化水と濃縮水とに分離し、これら半透膜のいずれかにより浄化水と濃縮水とに分離した後に当該濃縮水の少なくとも一部を浄化前の副生成水に返送することを特徴とする請求項1または2に記載の副生成水の浄化処理方法。
  4. 前記3次処理水に対して活性炭処理および/または限外ろ過膜処理を行なった後に、前記半透膜とは異なる半透膜で再び浄化水と濃縮水とに分離することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の副生成水の浄化処理方法。
  5. 前記半透膜および/または前記半透膜とは異なる半透膜として低ファウリング逆浸透膜を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の副生成水の浄化処理方法。
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