JP5302623B2 - 空調制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、空調機器を制御するための空調制御システムに関するものである。
近年、地球温暖化対策として様々な分野で消費エネルギの節減活動が進められており、オフィスビルにおいてもビル内に設置されている空調設備の消費エネルギの低減が図られている。ビルでのエネルギー管理の手法としてBEMS(ビル及びエネルギー管理システム)が最適であると提案されているが、殆どのビル管理者は、エネルギー節減と快適さに基づいて、常に適切な管理を行っているとは言い難い。特にビル内での閉ざされた制御対象空間の温度制御に関しては、快適さとエネルギー節減が相反することがあり、現状では、慣習的な温度設定を行い、制御対象空間に存在する利用者からの要求に応える形で温度を調節している。
この種の温度制御は、ビルの特性や利用者の好みを十分考慮せずに行われているため、利用者が快適と感じる最適の状態に必ずしも居住空間が維持されるとはかぎらず、空調機器のエネルギーが浪費されることがある。更に、利用者は自分自身が環境を制御できないことに不満を持つ場合もある。
上記の問題に対応するために、利用者からの「温度を上げる」、「温度を下げる」、「温度を維持する」といった要望を反映して温度制御を行うシステムが従来提案されている。このシステムは、周囲温度、輻射温度、湿度、気流速度代謝率、着衣指標のような環境パラメータに基づいて初期の目標温度が設定され、利用者からの要求を集めてこれを分析することにより、初期目標温度を運用目標温度に変更し、これらの要求を分析する毎に、優勢である要求を満足させるために、この運用目標温度に向けて環境温度を変化または維持させる指令を与えている。
また、上述のような利用者の要望を反映した空調制御システムにおいて、初期の目標温度を快適域よりも不快側に設定することで、利用者の要望による制御が繰り返されながら、利用者の許容できる温度条件を見つけ出し、快適性と省エネルギの両方を高めるようにしたものも従来提案されている(例えば特許文献1参照)。
特表2008−528922号公報
ところが、利用者の許容できる温度条件は時々刻々と変動し、例えば冷房運転時には外気温の上昇に伴って室温が上昇する時間帯に、利用者から温度を下げるという要求が多く申告され、この要求に応じて空調機器の目標温度を下げる方向(すなわち空調機器の消費エネルギが増える方向)に移行させた場合、利用者自身の要望によって目標温度を上げる方向(すなわち省エネルギ側)に復帰させることは期待できず、不快側のピークが現れる時間帯が過ぎても、エネルギ消費が増加する方向にシフトさせた温度条件が維持されることになり、結果として過剰冷房を引き起こす虞があった。
例えば図8は、ある空調制御エリア内で、8月20日から10月4日までの期間、9時から17時までの時間帯で「温度を下げてほしい」という要望が発生した時間帯を示しており、12時から16時までの午後の時間帯で「温度を下げてほしい」という申告数が多くなっている。これは、外気温のピークなどが重なって申告数が増えたものと考えられ、外気温のピークに連動して「温度を下げてほしい」との申告数がピークを迎え、それに応じて目標温度を下げる方向(エネルギ消費の増える側)に変更されるのであるが、外気温度のピークが過ぎ、外気温度の低下に応じて室内温度が過ごし易い時間帯になると、「温度を下げて欲しい」との要望は極端に少なくなっており、過剰冷房になっていると予想される。図9は外気温度と目標温度の変化を示し、図中のイが外気温度、ロが目標温度の設定値である。図示のように外気温度は14時頃にピークを迎え、このピークに連動して、目標温度が28℃から26℃まで変更されるのであるが、外気温度がピークを過ぎて下がってきても、目標温度は26℃のままとなっている。つまり、外気温度のピークを過ぎた時間帯では、目標温度を下げる方向へ過剰にシフトしていると予想され、過剰冷房となっているために、省エネルギの余地が残ってしまっていた。
また暖房運転時にも外気温の低下に伴って室温が低下する時間帯には、温度を上げるという要求が利用者から多く申告され、この要求に応じて空調機器の目標温度を上げる方向(すなわち空調機器の消費エネルギが増える方向)に移行させた場合、利用者自身が目標温度を下げる方向(省エネルギ側)に復帰させることは期待できず、結果として過剰暖房を引き起こす虞があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、快適性を確保しつつ、省エネルギ性を高めた空調制御システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、建物内部の制御対象エリアの温度を目標温度に制御する空調装置と、制御対象エリアに存在する利用者から制御対象エリアの温度環境に対する要望情報を入力するための要望入力部と、要望入力部により入力された要望情報に基づいて目標温度を変化させる目標温度変更部と、建物外部の外気温度を取得する外気温度取得部とを備え、目標温度変更部は、外気温度取得部により取得された外気温度が所定の基準温度を超えて空調装置のエネルギ消費が低下する省エネルギ側へ変化すると、目標温度を省エネルギ側に変化させており、要望情報に基づいて目標温度変更部が目標温度を変化させる単位を第1変化量、外気温度の変化に応じて目標温度変更部が目標温度を変化させる単位を第2変化量とし、第2変化量の絶対値が第1変化量の絶対値よりも大きい値に設定されることを特徴とする。ここにおいて、空調装置のエネルギ消費が低下する省エネルギ側とは、冷房運転であれば目標温度を上げる方向、暖房運転であれば目標温度を下げる方向を意味し、一般的には制御対象エリアに存在する利用者の不快度が増す方向である。また外気温度や制御対象エリアの温度が「省エネルギ側に変化する」とは、冷房運転であれば温度が低下することを意味し、暖房運転であれば温度が上昇することを意味している。
請求項の発明は、請求項の発明において、目標温度変更部は、外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側に変化した時点から所定の遅延時間が経過した時点で、目標温度を省エネルギ側に変化させることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項の発明において、目標温度変更部は、遅延時間の経過後に目標温度を省エネルギ側に変化させた時点から第1の所定時間が経過するまでの間に、要望入力部が新たに取得した要望情報に基づいて目標温度を変更した場合、遅延時間を第2の所定時間だけ長くすることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、外気温度の変化に応じて制御対象エリアの温度が、空調装置のエネルギ消費が増加する方向(冷房時は高温側、暖房時は低温側)に変化すると、この温度変化に応じて利用者から申告された要望に基づいて、空調装置のエネルギ消費が増加する方向(冷房時は低温側、暖房時は高温側)に目標温度が変更されるのであるが、その後、外気温度が不快側のピークを過ぎ、基準温度を超えて省エネルギ側に変化すると、目標温度変更部が目標温度を省エネルギ側に変化させているので、目標温度がエネルギ消費の増加する方向へ過剰に変更された状態で保持されるのを防止でき、空調装置の過剰運転(過剰冷房或いは過剰暖房)を防止して、快適性を確保しつつ省エネルギ性を高めることができる。
さらに、利用者の要望に応じて目標温度を空調装置のエネルギ消費が増加する方向に変化させる場合に比べ、外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側に変化した後に目標温度を省エネルギ側に変化させる場合の方が、目標温度を短時間でより大きく変化させることができるから、外気温度が基準温度よりも省エネルギ側に移行した場合に、目標温度を省エネルギ側に変化させる速度を速めて、省エネルギの効果を高めることができる。
請求項の発明によれば、外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側に変化した時点から遅延時間が経過した時点で、目標温度を省エネルギ側に変化させており、外気温度の変化が建物内部の制御対象エリアの温度に影響を及ぼすまでの遅延時間を考慮に入れて、外気温度の変化に追従して制御対象エリアの温度が省エネルギ側に変化した状態で、目標温度を省エネルギ側に変化させるようにしているので、制御対象エリアの温度が基準温度に対してエネルギ消費の増加する側にあるにもかかわらず、目標温度を省エネルギ側に変化させるといった事態が発生するのを抑制でき、制御対象エリアにいる利用者の感覚に合わせて空調装置を省エネ運転することができる。
請求項の発明によれば、目標温度変更部が目標温度を省エネルギ側に変化させた時点から設定復元時間が経過するまでの間、制御対象エリアにいる利用者が要望を申告し、この要望に応じて目標温度が変更された場合は、遅延時間を所定時間だけ長くしており、外気温度の変化に追従して制御対象エリアの温度が変化するのに十分な時間を確保した後に、目標温度を省エネルギ側に変化させているので、制御対象エリアにいる利用者が違和感を感じることなく、省エネルギ運転を実現することができる。
以下に、オフィスビルのような建物内に設けられる執務室を制御対象エリアとし、当該制御対象エリアに設置される空調装置によって、執務室内の温度を制御する空調制御システムに本発明の技術思想を適用した実施形態について、図面を参照して説明する。尚、本実施形態では、空調装置を用いて冷房運転を行う場合を例に説明を行う。
本実施形態の空調制御システムは、図1に示すように、建物の内部にある制御対象エリアの温度を目標温度に制御する空調装置2と、空調装置2の動作を制御する空調制御装置3と、執務室に存在する利用者から温度に関する要望の入力を受け付ける要望入力装置4と、建物外部の外気温を測定する外気温度センサ5と、制御対象エリアの温度を検出する室温センサ6と、要望入力装置4から取得した要望情報や外気温度センサ5から入力される外気温に基づいて目標温度を変更する目標温度設定装置1(目標温度変更部)とを備えている。
図2は本実施形態の設置例を示しており、図示するように建物内に設けられた執務室Rを対象空間とし、執務室Rの天井に複数の室内機2aが設置され、各室内機2aは屋外に配置された室外機2bに接続されて熱媒体が供給されるようになっている。すなわち空調装置2は、制御対象エリアである執務室R内に設置された複数の室内機2aと、熱交換器や熱源機器のように熱媒体を各室内機2aに供給する室外機2bからなるマルチ型のものである。各室内機2a並びに室外機2bは信号線Lsを介して空調制御装置3に接続されており、空調制御装置3から信号線Lsを介して室内機2aや室外機2bに伝送する制御信号によって各機器の動作状態を制御している。空調制御装置3は、執務室R内に設置された室温センサ6の検出温度、つまり執務室R内の温度が、目標温度設定装置1により設定された目標温度となるように各室内機2a及び室外機2bを制御する。
要望入力装置4は、個々の利用者が専用的に使用するパーソナルコンピュータに搭載されているウェブブラウザにより、目標温度設定装置1に搭載されているウェブサーバにアクセスすることで実現されるものである。要望入力装置4のウェブブラウザから目標温度設定装置1のウェブサーバにアクセスすると、図3に示すように温度に対する要望の入力を受け付けるウェブページ(以下、「要望申告ページ」と呼ぶ。)が要望入力装置4の画面(パソコンのモニタ画面)に表示され、利用者がキーボード操作やマウスのようなポインティングデバイスを操作して所望の要望に対応した選択ボタンB1,B2,B3を選択した後、送信ボタンB4を選択すると、入力された要望情報が要望入力装置4から目標温度設定装置1へコンピュータネットワーク(ローカルエリアネットワーク<LAN>)を通して伝送される。ここにおいて本実施形態では、温度への要望として「温度を上げてほしい」、「温度を下げてほしい」、「このままでよい」の3通りの情報が入力できるようになっており、各利用者は、自分が専用する要望入力装置4を用いて、任意のタイミングで要望を申告することができる。
目標温度設定装置1はウェブサーバとして機能し、上述したように要望申告ページを通じて要望入力装置4で受け付けられた利用者の要望情報をLANを通じて取得する要望情報取得部11と、要望情報取得部11で取得した各要望入力装置4からの要望情報を解析し、後述する合意形成ロジックによって空調装置2の目標温度を決定する合意形成部12と、目標温度の履歴情報と外気温度センサ5が検出した外気温度とに基づいて決定された基準温度などの情報を格納する温度制御情報データベース(DB)13と、温度制御情報DB13に格納された基準温度と外気温度センサ5により取得された外気温度との高低を比較し、外気温度が基準温度を超えて空調装置のエネルギ消費が低下する省エネルギ側へ変化したと判断されると、目標温度を所定温度だけ省エネルギ側に変化させる温度変更命令を出力する省エネ温度設定部14と、合意形成部12の決定に基づいて目標温度を設定するとともに、省エネ温度設定部14からの温度変更命令を受けて目標温度を省エネルギ側に変更する温度決定部15とを備えている。ここにおいて、空調装置のエネルギ消費が低下する省エネルギ側とは、冷房運転であれば目標温度を上げる方向、暖房運転であれば目標温度を下げる方向を意味し、一般的には制御対象エリアに存在する利用者の不快度が増す方向である。また空調装置のエネルギ消費が増加する方向とは、冷房運転であれば目標温度を下げる方向、暖房運転であれば目標温度を上げる方向を意味する。また外気温度や制御対象エリアの温度が「省エネルギ側に変化する」とは、冷房運転であれば温度が低下することを意味し、暖房運転であれば温度が上昇することを意味している。
要望情報取得部11は、半導体メモリや磁気記憶装置などの記憶手段(図示せず)を有し、要望入力装置4から入力される要望情報を記憶手段に格納することで、一定時間(例えば約2時間)保持している。尚、要望入力装置4には個別のアドレス(IPアドレスなど)が割り当てられているので、要望情報取得部11では、取得した要望情報がどの利用者からのものか容易に判別でき、ある利用者からの要望情報を取得した際に、記憶手段に同じ利用者からの要望情報が記憶されている場合、すなわち所定時間内に同じ利用者から同じ要望情報が申告された場合は、新たに取得した要望情報を廃棄して、この利用者からの要望を1票としてカウントする。
合意形成部12は、過去の一定時間(例えば2時間)に要望情報取得部11が取得した要望情報の集計結果に基づいて、目標温度を変更(上昇又は下降)させるか、或いは、現状の値で維持するかを決定する。
図4は合意形成部12による合意形成ロジックの説明図であり、「温度を下げてほしい」(温度低下)との要望率DNをx軸、「温度を上げてほしい」(温度上昇)との要望率UPをy軸とする二次元直交座標系に判定基準の領域An(n=1,2,3)を設け、2種類の要望率DN,UPをそれぞれx座標及びy座標とする点をプロットすることで条件に適合する領域Anを決定する。なお、要望入力装置4の総数をN、「温度低下」の要望の申告数をNdn、「温度上昇」の要望の申告数をNupとすると、「温度低下」の要望率DN(%)はDN=Ndn/N×100、「温度上昇」の要望率UP(%)はUP=Nup/N×100と表される。
合意形成部12による合意形成ロジックを大まかに説明すると、「温度低下」の要望率DNに対して「温度上昇」の要望率UPの比率が高い領域A1では、目標温度を所定温度(例えば1℃)だけ上昇させ、また「温度上昇」の要望率UPに対して「温度低下」の要望率DNの比率が高い領域A3では、目標温度を所定温度(例えば1℃)だけ低下させ、2種類の要望率DN,UPの比率が1に近い領域(つまり「温度低下」の要望と「温度上昇」の要望が略同数の領域)A2では目標透過度を変更しないように判定を行う。すなわち、本実施形態では、図4に示すように「温度上昇」の要望率UPが100%の点P1と「温度低下」の要望率DNが100%の点P2とを結んだ直線イ、「温度低下」の要望率DNが35%且つ「温度上昇」の要望率UPが65%の点P3と原点Oとを結んだ直線ロ、「温度上昇」の要望率UPが10%の直線ハ、並びにy軸で囲まれた領域を、目標温度を上昇側に変更する領域A1としてある。また直線イ、「温度低下」の要望率DNが65%且つ「温度上昇」の要望率UPが35%の点P4と原点Oとを結んだ直線ニ、直線ロ、直線ハ、「温度低下」の要望率DNが10%の直線ホ、並びにx軸及びy軸で囲まれた領域を、目標温度を変更しない領域A2としてある。さらに直線イ、直線ニ、直線ホ、並びにx軸で囲まれた領域を、目標温度を低下側に変更する領域A3としている。
上述のように合意形成部12は、利用者から申告された要望情報に合意形成ロジックを適用して目標温度を変更(上昇、低下)するか又は維持するかを判定しているのであるが、温度決定部15では、合意形成部12により決定された温度を空調制御装置3の目標温度に設定するとともに、省エネ温度設定部14からの入力に応じて目標温度を省エネルギ側に変更している。
温度制御情報DB13は、外気温度センサ5が検出した外気温度を所定のサンプリング時間毎に記憶するとともに、目標温度の履歴情報と外気温度とに基づいて決定された基準温度を格納するのであるが、本実施形態では例えば空調装置2の消費エネルギが増加方向に目標温度が変更された場合(冷房運転の場合は目標温度を下げた場合)に、このときの外気温度を基準温度として格納する。
省エネ温度設定部14は、外気温度センサ5から取得した外気温度と、温度制御情報DB13に記憶された基準温度との高低を比較し、外気温度が基準温度を超えて空調装置のエネルギ消費が低下する省エネルギ側へ変化したと判断すると、目標温度を所定温度(例えば1℃)だけ省エネルギ側に変更させる温度変更命令を温度決定部15に出力する。
ここで、図6(a)〜(c)を参照して目標温度の制御動作を説明する。図6(a)に示すように、外気温度(図中のa)の温度上昇に伴って利用者が温度低下の要望を申告すると、その要望情報に合意形成部12が合意形成ロジックを適用し、その判断結果に応じて温度決定部15が目標温度を変更するのであるが、図6(a)の例では10時30分に目標温度(図中のb)が28℃から27℃(消費エネルギ増加方向)に変更されており、温度決定部15は、目標温度を消費エネルギ増加方向に変更すると、この時点の外気温度(29℃)を基準温度として温度制御情報DB13に格納する。また11時30分にも目標温度が27℃から26℃に変更されており、温度決定部15は、目標温度を消費エネルギ増加方向に変更すると、この時の外気温度(32℃)を基準温度として温度制御情報DB13に記憶させる。表1は温度制御情報DB13に記憶された基準温度の履歴を示し、基準温度と、基準温度が設定された日時とを関連付けて記憶させている。尚、温度制御情報DB13に記憶される基準温度は、外気温度センサ5から取得した外気温度の瞬時値でもよいが、要望を集計した期間(例えば2時間)の平均外気温度を記憶させてもよいし、外気温度が室内温度に影響を及ぼす際の時間遅れを考慮して、所定時間(例えば2〜3時間)前の外気温度を記憶させてもよい。
また図6(b)は外気温度(図中のa)がピークを超えて減少している時間帯を示し、この場合は11:00に目標温度が変更された際に、この時の外気温度(29℃)が基準温度として設定されているものとする。ここで、省エネ温度設定部14は、外気温度と温度制御情報DB13に記憶された基準温度との高低を比較しており、例えば16:00に外気温度が基準温度(29℃)を超えて省エネルギ側に変化すると(すなわち基準温度を下回ると)、省エネ温度設定部14が、外気温度と基準温度との高低を比較した結果に基づいて、目標温度(図中のb)を省エネルギ側に所定温度(1℃)だけ変化させることで、目標温度が26℃から27℃に変更される。
尚、外気温度が屋内の制御対象エリアに影響を及ぼすまでの時間遅れを考慮して、省エネ温度設定部14では、温度制御情報DB13から所定の遅延時間(例えば30分)前の外気温度を読み出して、この外気温度と基準温度との高低を比較してもよく、図6(c)に示すように外気温度(図中のa)を上記遅延時間だけ遅らせた外気温度(図中のc)と基準温度との高低を比較し、外気温度(図中のc)が基準温度(29℃)を超えて省エネルギ側に変化した時点(16:30)で、省エネ温度設定部14が目標温度(図中のb)を省エネルギ側に変化させている。すなわち、目標温度変更部としての省エネ温度設定部14では、外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側に変化した時点から所定の遅延時間が経過した時点で、目標温度を省エネルギ側に変化させているので、外気温度が制御対象エリアの温度に影響を及ぼすまでの遅延時間を考慮し、外気温度の温度変化に応じて制御対象エリアの温度が快適温度に変化した後に、目標温度を省エネルギ側に変化させることで、快適性を損なうことなく省エネルギを実現することができる。
而して、目標温度設定装置1では、合意形成部12が利用者からの要望に合意形成ロジックを適用することによって目標温度を変更するか否かを判定し、目標温度を変更すると判定された場合は、その判定結果に基づいて温度決定部15が目標温度を所定の変化量(第1変化量)だけ上昇又は下降させるとともに、省エネ温度設定部14から温度変更命令が入力されると、目標温度を所定の変化量(第2変化量)だけ省エネ側に変更させるように動作する。
以上をまとめると本システムの制御フローは図5に示す通りであり、この制御フローにしたがって本システムの動作説明を行う。
目標温度設定装置1が動作を開始すると、要望情報取得部11が要望入力装置4からの要望情報を収集し(S1)、所定時間分の要望情報が集計されると、合意形成部12が、所定時間分の要望情報に上述の合意形成ロジックを適用し、目標温度を上昇させるか、低下させるか、或いは現状のまま維持するかを判定する(S2)。そして合意形成が終了すると、温度決定部15は、温度制御情報DB13から現状の目標温度を読み込むとともに(S3)、合意形成部12の判定結果(上昇、下降又は維持)を適用して、目標温度を変更或いは維持し、さらに省エネ温度設定部14から温度変更命令がある場合は、目標温度を所定温度だけ省エネ側に変更することによって、目標温度を決定する(S4)。そして、目標温度が決定されると、温度決定部15から空調制御装置3に目標温度が送信され、空調制御装置3が室温センサ6により検出された室温と目標温度とを比較して空調装置2の出力を制御することで、目標温度が反映される(S5)。
また目標温度設定装置1では、所定の制御間隔(例えば1分毎)で省エネ温度設定部14が外気温度センサ5から外気温度を取り込んでおり(S6)、外気温度を収集すると、温度制御情報DB13から基準温度を読み出し、外気温度と基準温度との高低を比較することによって、外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側へ変化したか否か(すなわち外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側に変化するという条件に該当しているか否か)を判定する(S8)。ここで、S8において外気温度が省エネルギ側に変化したと判定された場合、省エネ温度設定部14では温度変更命令を温度決定部15に出力して、目標温度を所定温度だけ省エネルギ側に変化させた後、温度制御情報DB13に外気温度を記憶させて、外気温度判定フローを終了する。またS8において外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側に変化していないと判断された場合、省エネ温度設定部14では目標温度を変更せず、温度制御情報DB13に外気温度を記憶させて、外気温度判定フローを終了する。尚、S8において省エネ温度設定部14が所定の遅延時間前の外気温度と基準温度との高低を比較する場合、省エネ温度設定部14では、温度制御情報DB13を検索して外気温度を取り込むとともに(S7)、基準温度を取り込み、外気温度と基準温度との高低を比較することで、外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側に変化したか否かを判定すればよい。
以上説明したように本システムでは、外気温度の変化に応じて制御対象エリアの温度が、空調装置2のエネルギ消費の増加する方向(冷房運転時であれば高温側、暖房運転時であれば低温側)に変化すると、この温度変化に応じて利用者から申告された要望に基づいて、合意形成部12が、目標温度をエネルギ消費の増加方向(冷房運転時であれば低温側、暖房運転時であれば高温側)に変化させるのであるが、その後、外気温度が不快側のピークを過ぎ、基準温度を超えて省エネルギ側(冷房運転時であれば低温側、暖房運転時であれば高温側)に変化すると、温度決定部15が目標温度を省エネルギ側に変化させているので、目標温度が、空調装置2のエネルギ消費が増加する方向に過剰にシフトした状態で維持されるのを防止でき、空調装置2の過剰運転(過剰冷房或いは過剰暖房)を防止して、快適性を確保しつつ消費エネルギの低減を図ることができる。
なお本システムでは、要望情報に基づいて目標温度変更部たる合意形成部12が目標温度を変化させる単位(第1変化量)の絶対値と、目標温度変更部たる省エネ温度設定部14が外気温度の変化に応じて目標温度を変化させる単位(第2変化量)の絶対値を同じ値(1℃)としているが、第2変化量の絶対値を第1変化量の絶対値よりも大きい値に設定してもよい。このとき、利用者の要望に応じて合意形成部12が目標温度を変化させる場合に比べ、外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側に変化した後に省エネ温度設定部14が目標温度を省エネルギ側に変化させる場合の方が、目標温度を短時間でより大きく変化させることができるから、外気温度が基準温度よりも省エネルギ側に移行した場合に、目標温度を省エネルギ側に変化させる速度を速めて、省エネルギの効果を高めることができる。
また本システムにおいて、外気温度が基準温度を超えて省エネルギ側に変化した時点から所定の遅延時間が経過した時点で、省エネ温度設定部14が目標温度を省エネルギ側に変化させるようにしてもよく、外気温度の変化が建物内部の制御対象エリアの温度に影響を及ぼすまでの遅延時間を考慮に入れて、外気温度の変化に追従して制御対象エリアの温度が省エネルギ側に変化した状態で、目標温度を省エネルギ側に変化させることができ、したがって制御対象エリアの温度が基準温度に対してエネルギ消費の増加する側(冷房運転時は高温側、暖房運転時は低温側)にあるにもかかわらず、目標温度を省エネルギ側に変化させるといった事態が発生するのを抑制できるから、制御対象エリアにいる利用者の感覚に合わせて空調装置2を省エネ運転することができる。
また更に、省エネ温度設定部14が目標温度を省エネルギ側に変化させた時点から所定の設定復元時間(第1の所定時間)が経過するまでの間に、制御対象エリアにいる利用者が要望入力装置4を用いて要望を申告し、この要望に応じて目標温度が変更された場合は、省エネ温度設定部14が遅延時間を所定時間(第2の所定時間)だけ長い時間に変更してもよく、遅延時間をより長い時間に設定し直すことで、外気温度の変化に追従して制御対象エリアの温度が変化するのに十分な時間を確保した後に、目標温度を省エネルギ側に変化させることができ、制御対象エリアにいる利用者が違和感を感じることなく、省エネルギ運転を実現することができる。
本実施形態の空調制御システムの概略構成を示すブロック図である。 同上を適用する制御対象エリアの説明図である。 同上の要望入力装置に表示される要望申告ページの例図である。 同上の合意形成ロジックを説明するための説明図である。 同上の動作を説明するフローチャートである。 (a)〜(b)は同上の温度制御動作を説明する説明図である。 同上の温度制御動作を説明する説明図である。 要望申告データの発生時間分布を説明する説明図である。 従来の温度制御動作を説明する説明図である。
符号の説明
1 目標温度設定装置(目標温度変更部)
2 空調装置
4 要望入力装置(要望入力部)
5 外気温度センサ(外気温度取得部)
R 執務室(制御対象エリア)

Claims (3)

  1. 建物内部の制御対象エリアの温度を目標温度に制御する空調装置と、
    前記制御対象エリアに存在する利用者が前記制御対象エリアの温度環境に対する要望情報を入力するための要望入力部と、
    前記要望入力部により入力された要望情報に基づいて前記目標温度を変化させる目標温度変更部と、
    建物外部の外気温度を取得する外気温度取得部とを備え、
    前記目標温度変更部は、前記外気温度取得部により取得された外気温度が所定の基準温度を超えて前記空調装置のエネルギ消費が低下する省エネルギ側へ変化すると、前記目標温度を省エネルギ側に変化させており、
    前記要望情報に基づいて前記目標温度変更部が前記目標温度を変化させる単位を第1変化量、前記外気温度の変化に応じて前記目標温度変更部が前記目標温度を変化させる単位を第2変化量とし、前記第2変化量の絶対値が前記第1変化量の絶対値よりも大きい値に設定されることを特徴とする空調制御システム。
  2. 前記目標温度変更部は、前記外気温度が前記基準温度を超えて省エネルギ側に変化した時点から所定の遅延時間が経過した時点で、前記目標温度を省エネルギ側に変化させることを特徴とする請求項1記載の空調制御システム。
  3. 前記目標温度変更部は、前記遅延時間の経過後に前記目標温度を省エネルギ側に変化させた時点から第1の所定時間が経過するまでの間に、前記要望入力部が新たに取得した要望情報に基づいて前記目標温度を変更した場合、前記遅延時間を第2の所定時間だけ長くすることを特徴とする請求項記載の空調制御システム
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