JP5302609B2 - 紙幣還流式運賃箱 - Google Patents

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Description

本発明は、運賃として投入された紙幣を釣り銭紙幣としても使用する紙幣還流式運賃箱に関する。
従来、路線バスやワンマン運行式鉄道等の車両においては、乗客が支払う運賃(硬貨、紙幣)や、乗客がどの停留所から乗車したのかの証明である整理券の投入先として運賃箱が車内に設置されている。運賃箱は、運賃硬貨の投入先として硬貨投入口と、運賃紙幣の投入先として紙幣投入口とを持ち、これら投入口から運賃が投入された際、これらを計数処理(計算)しつつ、運賃箱備え付けの運賃箱金庫に一括収納する。また、この硬貨投入口は整理券の投入先としても使用され、硬貨投入口から投入された整理券も運賃箱金庫内に一括収納される。
また、この種の運賃箱としては、乗車に要した運賃を自身で認識し、運賃箱に運賃が投入された際に、その投入運賃と必要運賃とを照らし合わせつつ、しかも投入運賃として紙幣(千円札、一万円札等)が投入されて投入運賃と必要運賃との間に差額が発生していれば、その差額分を釣り銭として排出することで運賃精算を行う自動精算式のものも開発されている。この種の自動精算式においては、例えば運賃として投入された紙幣(千円札)を釣り銭として使用するもの(紙幣還流式運賃箱)も想定される。なお、運賃として投入された紙幣を釣り銭として使用する技術は、例えば特許文献1等に開示されている。
特開平7−272005号公報
ところで、この種の紙幣還流式運賃箱の場合、路線運行開始時においては、運賃箱にある程度の枚数の釣り銭用紙幣を予め入れておく必要があるので、路線運行開始前にある程度の枚数の釣り銭用紙幣を運賃箱にセットする釣り銭用紙幣のセット作業が必要になる。ところで、例えば仮に釣り銭用紙幣の紙幣収納部が運賃箱に一体となった構造をとった場合を想定すると、この時の釣り銭用紙幣のセット作業は、作業者が運賃箱の外壁扉を開け、その時にできる扉入口から手を箱内に挿し込み、運賃箱に一体に備え付けられた紙幣収納部に釣り銭用紙幣をセットする作業をとることになる。
ここで、この場合は、外壁扉を開けた時にできる入口から運賃箱の箱内を目視したり、この扉入口の所で手を動かして釣り銭用紙幣を箱内の紙幣収納部にセットする作業を行ったりする関係上、外壁扉を例えば90度以上開くことを可能として、この扉入口周辺において充分な作業スペースを確保する必要がある。しかし、この種の運賃箱は、運転席の隣という乗客の通路にも関係する場所に設置されるので、充分な設置スペースを確保することができない場合もある。この場合は、先の外壁扉を大きく開けることができないことも想定され、この時は扉入口周辺の作業スペースを充分にとることができないので、釣り銭用紙幣を紙幣収納部にセットする時の作業性を確保できない問題があった。
本発明の目的は、運賃箱内の紙幣収納部に備蓄用として釣り銭用紙幣をセットする際の作業性を向上することができる紙幣還流式運賃箱を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、硬貨又は紙幣の運賃が投入された際、その投入運賃を箱内で保管するとともに、その投入運賃と必要運賃との間に差額が発生していれば、当該差額を釣り銭として箱外に排出可能で、しかも前記運賃として紙幣が投入された際、その投入紙幣を釣り銭として使用する場合には、当該投入紙幣を箱内に備蓄しつつ、この収納紙幣を釣り銭として排出する場合には、前記収納紙幣を繰り出してこれを釣り銭として箱外に排出する紙幣還流式運賃箱において、箱内で釣り銭用紙幣を収納可能な紙幣収納部を、箱本体の内部において当該箱本体の外壁に沿う位置に配置し、当該外壁には、前記紙幣収納部が位置する箇所に扉が形成され、当該扉が開状態となった際に、前記紙幣収納部が箱外に露出状態となるとともに、前記釣り銭用紙幣を強制整列させるホルダ部材に該釣り銭用紙幣を収め、当該ホルダ部材を前記紙幣収納部に収納した後に、前記ホルダ部材のみを前記紙幣収納部から抜き取ることにより、前記紙幣収納部に前記釣り銭用紙幣を収納することを要旨とする。
この構成によれば、例えば紙幣還流式運賃箱に運賃として紙幣が投入された際、この投入紙幣が紙幣収納部に釣り銭用として備蓄される場合には、投入紙幣が箱内の搬送通路を通って紙幣収納部に送られ、この投入紙幣が釣り銭用紙幣として紙幣収納部に備蓄される。一方、紙幣還流式運賃箱に運賃として紙幣が投入された際、この投入紙幣と必要運賃との間に差額が発生して運賃箱から釣り銭を紙幣で払い出す必要がある場合、紙幣収納部に収納された紙幣が紙幣収納部から繰り出され、この紙幣が箱内の搬送通路を通って箱外に向かい、これが釣り銭として箱外に排出される。
また、この種の紙幣還流式運賃箱においては、最初にある程度の枚数の釣り銭用紙幣を備蓄用として予めセットする釣り銭用紙幣セット作業を必要とする。ここで、例えば仮に箱本体に箱内を開け閉めする扉を設けたとすると、本構成においては装置本体の内部において箱本体の外壁に沿う位置に紙幣収納部を配置したので、このようなセット作業においてこの扉を開き状態にすると、扉入口の付近に紙幣収納部が位置する状況となる。よって、作業者は、このような配置位置状態をとる紙幣収納部に備蓄用の釣り銭紙幣をセットし、紙幣セットが終わった際には、開き状態にある扉を閉じて釣り銭用紙幣セット作業を完了する。
よって、例えば仮に紙幣収納部が箱本体に一体となった構造をとっていたとしても、本構成のように紙幣収納部を箱本体の内部においてその外壁に沿う位置に配置すれば、例えば箱内を開け閉めする扉を箱本体の外壁に扉を設けると、この扉を開ければその扉入口近辺に紙幣収納部が露出する状態となる。このように、扉入口付近の近くに紙幣収納部が位置していれば、もし仮に運賃箱の配置スペースが狭く扉が小さい角度でしか開かない場合であっても、運賃箱の紙幣収納部に備蓄用の釣り銭用紙幣をセットする際の作業性は大きく悪化しない。よって、本構成の場合は釣り銭用紙幣のセット作業において充分な作業性を確保することが可能となる。
また、この構成によれば、扉を開状態とした際には、扉入口の更なる近傍に紙幣収納部が位置する状態をとるので、扉入口付近で釣り銭用紙幣セット作業を行うことが可能となり、釣り銭用紙幣セット作業の作業性をより一層向上することが可能となる。
さらに、この構成によれば、釣り銭用紙幣を紙幣収納部に収納するに際しては、ホルダ部材を使用して紙幣束を使用して釣り銭用紙幣を紙幣収納部にセットする。このため、もし仮に紙幣に皺や折り目が付いていたとしても、これら紙幣束がホルダ部材により強制整列された状態で紙幣収納部に取り付く状態をとるので、紙幣束を紙幣収納部にセットする際に、セット作業のやり直しを何度も行う状況が生じ難くなり、この作業を手間のかからないものとすることが可能となる。
本発明では、前記箱本体の前記外壁は、当該箱本体の側壁であることを要旨とする。
この構成によれば、箱本体の側壁に扉を設けたので、作業者は大きく姿勢を崩すことなく釣り銭用紙幣セット作業を行うことが可能となる。
本発明では、前記紙幣収納部に対する前記ホルダ部材の収納有無を検出する検出手段を備えたことを要旨とする。
この構成によれば、紙幣収納部にホルダ部材が収納されているか否かが検出手段により検出され、例えばホルダ部材が収納されたままの状態で扉を閉めた場合には、その旨をユーザに通知する動作が実行される。このため、ホルダ部材が収納状態のままであることをユーザに気付かせることが可能となり、ホルダ部材の取り忘れを防止することが可能となる。
本発明によれば、運賃箱内の紙幣収納部に備蓄用として釣り銭用紙幣をセットする際の作業性を向上することができる。
以下、本発明を具体化した紙幣還流式運賃箱の一実施形態を図1〜図21に従って説明する。
図1に示すように、路線バスやワンマン鉄道等の車両の車内には、運賃(硬貨、紙幣)や整理券の投入先として運賃箱1が設置されている。運賃箱1には、硬貨を運賃箱1に投入する際のその投入口として上蓋2に配設された硬貨投入部3と、運賃として支払う紙幣を投入可能な紙幣入出部4とが設けられている。また、運賃箱1には、運賃箱1に投入された運賃や整理券の保管先として運賃箱金庫5が設けられている。運賃箱1に投入された運賃は、運賃箱1に内蔵された硬貨計数機(図示略)で硬貨種類、硬貨枚数、投入金額等が計数処理され、その処理後に運賃箱金庫5に保管される。また、運賃箱1に投入された整理券は、硬貨や紙幣とともに運賃箱金庫5に一括収納される。
また、本例の運賃箱1は、乗客が乗車に要した運賃(以降、これを必要運賃と言う)を運行路線の停車場ごとに認識し、運賃箱1に運賃が投入された際、箱内に取り込んだその時の投入運賃と必要運賃とを比較することにより、必要運賃を満足する金額が投入されたかを判定しつつ、この時に投入運賃と必要運賃との間に差額が発生していれば、その差額を釣り銭として箱外に排出する自動精算式となっている。この種の自動精算式においては、箱本体6の前面壁(手前側の壁)7に、釣り銭硬貨を箱外に排出する釣り銭硬貨用受け皿8が設けられ、釣り銭としての硬貨が釣り銭硬貨排出口8aから排出される。また、本例の紙幣入出部4は、運賃紙幣の投入口と釣り銭紙幣の排出口とで共用されている。よって、釣り銭紙幣は、運賃紙幣投入の際に精算処理が行われた後、紙幣入出部4から排出される。また、本例の運賃箱1は、運賃紙幣を取り込むに際して紙幣を1枚ずつ受け付けつつ、釣り銭として紙幣を排出するに際しては釣り銭紙幣を1枚ずつ排出する動作をとる。なお、前面壁7が外壁に相当する。
更に、本例の運賃箱1は、運賃箱1に投入した紙幣を釣り銭として使用する紙幣還流式となっている。図2に示すように、この種の紙幣還流式運賃箱1においては、箱本体6の内部に、投入紙幣を収納と繰出とで還流させる紙幣還流装置9が組み付けられている。この紙幣還流装置9は、運賃箱1に投入された投入紙幣が高額紙幣(一万円札)であったり、或いは自身に充分な枚数の釣り銭紙幣が収納されたりしている場合には、投入紙幣をそのまま運賃箱金庫5に搬送する。一方、紙幣還流装置9は、運賃箱1に投入された投入紙幣が小額紙幣(千円札)で、しかも釣り銭紙幣の備蓄量が少ない場合、投入紙幣をケース10内に釣り銭用として自身に収納する。
この紙幣還流装置9のケース10内には、運賃として投入された投入紙幣のうち釣り銭として使用するものを収納可能な紙幣収納室(還流庫)11が設けられている。この紙幣収納室11は、ケース10内の各種構成部品により囲まれることによって形成され、収納紙幣を釣り銭として使用する場合には、収納紙幣を自身の外部に繰り出すことが可能となっている。また、本例の紙幣収納室11は、この紙幣収納室11内に紙幣を送り込む際の入口と、収納紙幣を釣り銭として外に繰り出す際の出口とが共通に形成され、この入出口11aが上を向くように配置されている。
ケース10の内部には、紙幣入出部4の紙幣用開口12から取り込まれた投入紙幣が運賃箱金庫5に至る際に通る通路として主搬送通路13が形成されている。本例の主搬送通路13は、通路上流側に位置するとともに通路が水平方向に延びる水平搬送通路13aと、通路下流側に位置するとともに通路が鉛直方向(垂直方向)に延びる鉛直搬送通路13bとからなる。主搬送通路13(鉛直搬送通路13b)の途中には、この主搬送通路13から分岐して紙幣収納室11の入出口11aに繋がる分岐通路14が形成されている。投入紙幣が釣り銭として使用されない場合、投入紙幣は水平搬送通路13a及び鉛直搬送通路13bを止まることなく下流に向かって流れて、運賃箱金庫5に搬送され、投入紙幣が釣り銭として使用される場合、投入紙幣が水平搬送通路13aから鉛直搬送通路13bに搬送されて、紙幣終端が分岐通路14を超える紙幣一時保留位置に投入紙幣が位置すると、その紙幣一時保留位置から投入紙幣が逆走して分岐通路14に通されることにより、この分岐通路14を介して紙幣収納室11に搬送される。
図2及び図3に示すように、紙幣還流装置9の内部フレーム15(図3(b)参照)の上部には、複数のプーリ16〜18で張設された鑑別部搬送ベルト19が回動可能な状態で左右に一対取り付けられている。鑑別部搬送ベルト19,19は、紙幣用開口12付近において紙幣をケース10(運賃箱1)の内外に移動させる。また、内部フレーム15において鑑別部搬送ベルト19,19の下方位置には、複数のプーリ20〜22等で張設された搬送ベルト23が回動可能な状態で左右に一対取り付けられている。搬送ベルト23,23は、鑑別部搬送ベルト19,19から搬送されてきた投入紙幣を奥側(運賃箱金庫5、紙幣収納室11)や、或いは紙幣収納室11の収納紙幣を釣り銭として上流側(紙幣入出部4)に移動させる。搬送ベルト23,23は、紙幣還流装置9の上下方向に長く延びる形状をとっている。プーリ18のプーリ軸18aとプーリ20のプーリ軸20aとの間には、複数のギアからなる第1ギア機構(図示略)が組み込まれ、鑑別部搬送ベルト19,19と搬送ベルト23,23とは第1ギア機構を介して一体回動可能に連結されている。
また、内部フレーム15の下部には、搬送ベルト23,23(鑑別部搬送ベルト19,19)を回動させる際の駆動源として搬送モータ25が取り付けられている。搬送モータ25のモータ軸25aには、複数のギアからなる第2ギア機構(図示略)を介して搬送ベルト23,23のプーリ21が連結されている。これにより、搬送モータ25が回転すると、その回転方向に応じた方向に搬送ベルト23,23及び鑑別部搬送ベルト19,19が同期回動する。搬送モータ25のモータ軸25aには、搬送モータ25の回転量(回転速度)を検出するタイミングパルスセンサ27が取り付けられている。このタイミングパルスセンサ27は、例えばインタラプタ式の光センサが使用され、搬送モータ25の回転量に応じた検出信号を出力する。
搬送ベルト23,23のプーリ22のプーリ軸22aには、一対のローラ部材からなるフィードローラ28が相対回動可能(空回り可能)な状態で組み付けられている。このフィードローラ28は、プーリ22と同一軸心位置に組み付けられ、ケース10内に取り込まれた投入紙幣を紙幣収納室11に案内したり、或いは紙幣収納室11内の収納紙幣を釣り銭として紙幣収納室11から繰り出したりする。内部フレーム15においてフィードローラ28の隣位置には、フィードローラ28の従動ローラとしてリターンローラ29が回動可能に取り付けられている。また、内部フレーム15においてフィードローラ28の下方位置には、捌き部駆動ベルト30を介してキックローラ31が連結されている。このキックローラ31は、紙幣収納室11内の収納紙幣を釣り銭として紙幣収納室11の外部に繰り出す際に、この収納紙幣を上側に持ち上げる。また、捌き部駆動ベルト30は、フィードローラ28とキックローラ31との間に巻き掛けられている。
また、内部フレーム15の中央位置には、捌き部駆動ベルト30を回動させる際の駆動源として繰出モータ34が取り付けられている。繰出モータ34のモータ軸34aには、複数のギアからなる第3ギア機構(図示略)を介してキックローラ31のローラ軸31aに連結されている。これにより、繰出モータ34が回転すると、その回転方向に応じた方向に捌き部駆動ベルト30が同期回動し、これと同じ方向にフィードローラ28及びキックローラ31が同期回動する。
搬送モータ25が一方向に回転(例えば正転)すると、これに伴って搬送ベルト23,23及び鑑別部搬送ベルト19,19も同じ一方向に回転する。これにより、紙幣入出部4に挿し込まれた紙幣は鑑別部搬送ベルト19,19によってケース10内に引き込まれ、この後は搬送ベルト23,23により主搬送通路13を下流側に向かって流れる動作をとる。また、搬送モータ25が他方向に回転(例えば逆転)すると、これに伴って搬送ベルト23,23及び鑑別部搬送ベルト19,19も他方向に回転する。よって、この時に例えば投入紙幣が主搬送通路13に位置していれば、投入紙幣は搬送ベルト23,23及び鑑別部搬送ベルト19,19によって主搬送通路13を上流側に向かって流れる動作をとる。
更に、繰出モータ34が一方向に回転(例えば正転)すると、これに伴ってリターンローラ29及びキックローラ31が一方向に回転する。これにより、この時に例えば分岐通路14に投入紙幣が位置していれば、リターンローラ29によって投入紙幣が紙幣収納室11に搬送される。また、繰出モータ34が他方向に回転(例えば逆転)すると、これに伴ってリターンローラ29及びキックローラ31が他方向に回転する。これにより、紙幣収納室11の収納紙幣がキックローラ31によって上方に蹴り上げられ、収納紙幣が分岐通路14に送られる動作をとる。
図2に示すように、紙幣還流装置9の紙幣入出口36付近には、この付近における紙幣の有無を検出するスタートセンサ37が設けられている。このスタートセンサ37は、例えば発光素子と受光素子が向き合う配置状態をとった分離型の光センサからなり、紙幣入出口36(紙幣用開口12)の幅方向に並んだ状態で2つ設置されている。紙幣がスタートセンサ37,37の検知エリアに入ると、受光素子で受光できる光量が変化することから、スタートセンサ37,37はこの光量の変化を見ることにより、紙幣がこの紙幣入出口36に存在するか否かを検出する。例えば、これら両方のスタートセンサ37が紙幣入出口36に紙幣が挿入されたことを検出すると、それまで停止状態をとっていた搬送モータ25が駆動状態に切り換えられ、紙幣還流装置9のケース10内に引き込む動作が開始される。
また、ケース10の上部において水平搬送通路13aに沿う位置には、ケース10内に引き込んだ投入紙幣の種類(金種)を識別する紙幣種別センサ群38が設けられている。この紙幣種別センサ群38は、紙幣に設けられた識別模様等の各種特性値を検出すべく、例えば分離型赤外線センサや光反射センサ等が使用されている。
図2に示すように、内部フレーム15において鉛直搬送通路13bを形成する通路壁には、分岐通路14の通路口14a付近に、爪形状をなしたフラッパ44が自身の軸部44aを支点に回動可能な状態で複数組み付けられている。また、フラッパ44の背面には、フラッパ44の回動駆動源としてソレノイド45が取り付けられている。このフラッパ44は、通路壁の内側に入り込んだ収納状態(図2の破線状態)をとる場合、分岐通路14の通路口14aに蓋をして、投入紙幣が分岐通路14に入り込むことを許可せず、鉛直搬送通路13b上に飛び出した突出状態(図2の実線状態)をとる場合、分岐通路14の通路口14aを開口して、投入紙幣が分岐通路14に入り込むことを許容する。
図3(a)〜図3(f)に示すように、箱本体6の前面壁(手前側の壁)7には、紙幣収納室11を開け閉め可能な収納室扉49が形成されている。この収納室扉49は、紙幣入出部4の真下に配置されるとともに、扉が下側で開く下開きとなっている。また、この収納室扉49には錠前(図示略)が設けられ、収納室扉49を開状態とするには鍵を必要とする。また、図3(b)〜図3(f)に示すように、収納室扉49は、開き状態となった際に箱本体6の幅方向(図3では右方向)にスライド移動することにより、箱本体6から取り外し可能で、収納室扉49を開状態とすることにより、紙幣収納室11が外部に露出するようになっている。なお、収納室扉49が扉に相当する。
紙幣収納室11には、図2及び図3に示すように、この紙幣収納室11の一構成部品としてカセット50が収納されている。本例のカセット50(紙幣収納室11)は、箱本体6の前面壁7の内壁面7aに沿う位置に配置されている。また、カセット50は、図3(b)〜図3(f)に示すように、箱本体6に対して着脱可能であって、運賃箱1にある程度の枚数の釣り銭用紙幣を備蓄する時の紙幣のセット先として使用される。即ち、運賃箱1に釣り銭紙幣を補充したり、或いは運賃箱1から釣り銭紙幣を回収したりする際には、箱本体6からカセット50を引き出すことにより、これら作業が行われる。また、箱本体6の内部において紙幣還流装置9(カセット50)の隣位置には、外壁の釣り銭硬貨排出口8aに繋がる釣り銭硬貨排出部48が設けられている。なお、カセット50が紙幣収納部(釣り銭用紙幣スタック部品)に相当する。
図4〜図6に示すように、カセット50の本体部分をなすカセット本体51には、板形状をなすプッシャ板52がカセット本体51に対して可動可能に取り付けられている。カセット本体51とプッシャ板52との間には、交差状に組み付いた一対のリンク部材53,54が設けられている。これらリンク部材53,54は、中央に位置する軸部55を支点に揺動可能な状態で組み付けられている。これらリンク部材53,54の間には、これらリンク部材53,54を立ち上がる方向(図4の矢印A方向)に付勢する一対のリンク付勢部材56,56(図6参照)が取り付けられている。リンク付勢部材56,56は、例えばねじりコイルばねからなり、軸部55に巻き付いた取り付け状態をとっている。これらリンク部材53,54のうち一方のリンク部材53は、一端がカセット本体51の内面の一対の折曲片51a,51aに枢支され、他端がプッシャ板52の一対の長孔52a,52aに嵌挿されている。また、他方のリンク部材54は、一端がプッシャ板52の内面の一対の折曲片52b,52bに枢支され、他端がカセット本体51の長孔51b,51bに嵌挿されている。
プッシャ板52は、リンク付勢部材56,56の付勢力によりリンク部材53,54が起き上がり動作をとることにより持ち上がり、リンク部材53,54の一端部が長孔51b,52aに沿って動くことにより、プッシャ板52の上下方向往復動作が許容されている。プッシャ板52は、カセット50が箱本体6に取り付けられたセット状態において、内部フレーム15との間で紙幣収納室11を形成するとともに、紙幣収納室11内の紙幣のうち最も手前の収納紙幣が紙幣繰り出しの際にキックローラ31で上方に蹴り上げられるように、リンク付勢部材56,56により持ち上がるリンク部材53,54の押上力により紙幣収納室11内の収納紙幣を内部フレーム15に強く押し付ける。
図6〜図8に示すように、カセット50には、カセット50に備蓄用の釣り銭紙幣をセットした際にこのセット紙幣がカセット50から脱落しないようにセット紙幣をカセット50に一時的に仮保持する仮止め機構57が設けられている。この仮止め機構57においては、カセット本体51の両側部に、一対の爪部材58,58が枢支されている。これら爪部材58,58は、各々2つの係止爪59,59を持つとともに、互いに向き合うように配置されている。これら爪部材58,58は、カセット50に立設された各々の一対の折曲片60,60に回動軸61が軸支されている。カセット本体51の幅方向両側の側壁部62には、係止爪59が側壁部62を跨いで動くことを許容すべく、各々の係止爪59ごとに窓部63が複数形成されている。また、カセット本体51と爪部材58,58との間には、爪部材58,58(係止爪59)をカセット本体51から離す側、即ち係止爪59による仮止めを解除する側に付勢する爪付勢部材64が設けられている。爪付勢部材64は、例えばねじりコイルばねからなり、回動軸61に巻き付いた取り付け状態をとっている。
また、カセット本体51の内部には、板状の可動片65がカセット本体51の長手方向(図7の矢印B方向)にスライド往復移動可能な状態で組み付けられている。可動片65には、そのスライド移動方向に沿って並んだ2つの長孔66,66が貫設されている。可動片65は、これら長孔66,66に抜け止めピン67,67を通してこれをカセット本体51に取り付け固定することにより、カセット本体51にスライド移動が許容された状態で取り付けられている。また、可動片65の先端には、プッシャ板52の幅方向全域に亘って延びる棒状の押込部68が一体形成されている。この押込部68の各々の端部は、カセット本体51の各々の側壁部62に貫設された一対の長孔69,69に嵌挿されている。可動片65のスライド移動範囲は、長孔66,69の長さによって設定されている。
カセット本体51の内部には、カセット本体51の幅方向全域に亘って延びる棒状の掛止部70が架設されている。可動片65と掛止部70との間には、可動片65を引き込み側(図7の矢印B1方向)に付勢する一対の可動片付勢部材71,71が取り付けられている。これら可動片付勢部材71,71は、例えばコイルスプリングからなり、一端が掛止部70に掛止されるとともに、可動片65の側部に貫設された各々の掛止孔72,72に他端が掛止されている。可動片65は、可動片付勢部材71,71の付勢力により図7の矢印B1方向に常に力が作用した状態をとり、可動片付勢部材71,71の付勢力によって最大限押し出された位置(以降、これを飛び出し位置と言う:図7の状態)と、可動片付勢部材71,71の付勢力に抗して最大限引き込んだ位置(以降、これを引き込み位置と言う:図8の状態)との2位置をとる。また、可動片65には、プッシャ板52側に飛び出した一対の突部73,73がカセット本体51の幅方向に並ぶ状態で形成されている。
また、図7及び図8に示すように、爪部材58,58の略中央位置には、可動片65で爪部材58,58を起こす、即ち仮止め機構57を仮止め状態とする際に働く当接片74が折り曲げ形成されている。一方、可動片65の側端には、この当接片74に上側から当接可能な起こし片75が折り曲げ形成されている。また、爪部材58,58においてその端部寄りの位置には、可動片65で爪部材を倒す、即ち仮止め機構57を仮止め解除状態とする際に働く延出片76が折り曲げ形成されている。一方、可動片65の側端には、延出片76を下側から押し上げ可能な持ち上げ片77が折り曲げ形成されている。
よって、可動片65が引き込み位置をとって、可動片65の起こし片75が爪部材58,58の当接片74を上側から押し込む状態をとりつつ、可動片65の持ち上げ片77が爪部材58,58の延出片76から離間する状態をとると、爪部材58,58が側壁部62に近づく側(図7の矢印C1方向)に回動する動作を以て係止爪59が側壁部62の内側に飛び出し、仮止め機構57が仮止め状態(図11及び図12の状態)をとる。また、可動片65が飛び出し位置をとって、可動片65の持ち上げ片77が延出片76を下側から持ち上げる状態をとりつつ、可動片65の起こし片75が爪部材58,58の当接片74から離間した状態をとると、爪部材58,58が側壁部62から離れる側(図7の矢印C2方向)に回動する動作を以て係止爪59が側壁部62の外側に待避し、仮止め機構57が仮止め解除状態(図13の状態)をとる。
カセット本体51においてその中央寄りの位置には、板形状のレバー部78が枢支されている。このレバー部78は、カセット本体51の幅方向に延びる軸部79がカセット本体51の内面の一対の折曲片80,80に軸支されている。レバー部78の根元には、可動片65の突部73,73に掛止可能な一対の保持爪81,81が形成されている。レバー部78の軸部79には、保持爪81,81が突部73,73に移動する側(図7の矢印D1方向)にレバー部78を常時付勢するレバー付勢部材82が設けられている。このレバー付勢部材82は、例えばねじりコイルばねからなり、軸部79に巻き付いた取り付け状態をとっている。
また、図9及び図10に示すように、カセット本体51の底面には、その中央寄りの位置において通し孔83が貫設されている。この通し孔83からは、レバー部78の操作部84と、可動片65が飛び出し位置(仮止め機構57が仮止め解除状態)にある際にその可動片65の一部とが露出する。レバー部78の操作部84は、通し孔83で外部に露出するものの、カセット本体51の底面と面一をとる形状に形成されている。通し孔83は、指を挿し込むことが可能な大きさに形成され、通し孔83に指を挿し込んで、可動片65を手動操作したり或いはレバー部78を手前側に引き操作したりすることが可能となっている。
仮止め機構57が仮止め解除状態にある際、通し孔83に指を差し込み、この指で飛び出し位置にある可動片65を可動片付勢部材71,71の付勢力に抗して引き込み位置に操作すると、保持爪81,81が突部73,73に係止して可動片65の位置がロックされることにより、仮止め機構57が仮止め状態となる。一方、仮止め機構57が仮止め状態にある際、通し孔83に指を差し込み、この指でレバー部78を手前に引く操作を行うと、保持爪81,81が突部73,73から外れてロックが解除され、可動片付勢部材71,71の付勢力により可動片65が飛び出し位置に位置して、仮止め機構57が仮止め解除状態に切り換わる。
図2及び図14に示すように、内部フレーム15には、カセット50が箱本体6に取り付けられた際にカセット50の仮止め機構57が解除されているか否かを検出するカセット監視センサ85が設けられている。カセット監視センサ85は、例えばインタラプタ式の光センサが使用されている。カセット50が箱本体6に取り付けられた際、この時にカセット50の仮止め機構57が仮止め解除状態をとっていれば、可動片65の押込部68が持ち上がった状態をとり、この押込部68がカセット監視センサ85のセンサレバー85aを押す動作をとる。カセット監視センサ85は、可動片65の押込部68がセンサレバー85aに触れてオンすると、カセット50の仮止め機構57が仮止め解除状態にあることを検出する。なお、カセット監視センサ85が仮止め解除検出手段に相当する。
また、内部フレーム15には、備蓄用の釣り銭として分岐通路14を流れてきた紙幣を紙幣収納室11に収納するリフタ機構86が設けられている。このリフタ機構86においては、内部フレーム15に、内部フレーム15の厚さ方向(図16の矢印E方向)に沿って延びる円柱状の案内部87が形成されている。この案内部87には、内部フレーム15と収納紙幣との間に一時的な収納空間を形成するリフタ88が案内部87に沿って往復動可能な状態で取り付けられている。このリフタ88は、鉛直方向に立設する一対の押込片89,89と、この押込片89,89をその下端で支持する座部90を持ち、座部90に貫設された貫設孔90aに案内部87を通すことにより、内部フレーム15に対して往復動可能に取り付けられている。
内部フレーム15には、リフタ88を往復動させる際の駆動源としてリフタモータ91が取り付けられている。リフタ88の座部90には、内部フレーム15の幅方向(図16の紙面奥行き方向)に沿って延びる形状の長孔92が形成されている。リフタモータ91は、モータ軸91aが下を向く状態で配置され、複数のギアからなる第4ギア機構93と、偏心軸94を持つカム部95とを介しつつ、カム部95の偏心軸94を座部90の長孔92に嵌挿することによってリフタ88に連結されている。
リフタ88は、通常時において、内部フレーム15に埋まった収納位置(図14及び図15の状態)をとる。そして、投入紙幣を紙幣収納室11に収納する際、リフタモータ91が回動を開始すると、偏心軸94が長孔92を移動しつつリフタ88を押し出す動作をとることにより、それまで収納位置をとっていたリフタ88が内部フレーム15から離れる側にスライド移動を開始する。そして、リフタ88が内部フレーム15から大きく離間した突出位置(図16の状態)をとると、この時は内部フレーム15とリフタ88(押込片89,89)との間に、一定間隔の隙間で紙幣一時収納空間96が形成される。分岐通路14を流れてくる投入紙幣は、図17に示すように、このタイミングで紙幣一時収納空間96に入り込む。そこから更にリフタモータ91が回転を継続すると、今度は偏心軸94が長孔92を介してリフタ88を引き込む動作に切り換わり、紙幣一時収納空間96が徐々に小さくなる。そして、リフタ88(押込片89,89)が内部フレーム15に埋まる直前、紙幣一時収納空間96内の紙幣が内部フレーム15の側壁面15bにより押されるとともに、一対の押込片89,89の間から紙幣が紙幣収納室11側に送り出されて、分岐通路14から流れ込んできた紙幣が紙幣収納室11に収納される。
また、図2及び図14に示すように、内部フレーム15の側壁面15bには、紙幣収納室11の紙幣備蓄量が空になったか否かを検出する備蓄量エンドセンサ97が設けられている。この備蓄量エンドセンサ97は、例えば回帰反射型の光センサからなり、プッシャ板52上に紙幣がなくなると投光素子の光がプッシャ板52の透明窓を通り過ぎるので、この光を受光素子で受光できなくなると、紙幣備蓄量が空になったことを検出する。
また、ケース10の内部には、紙幣収納室11の紙幣備蓄量が満杯になる手前か否かを検出する備蓄量ニアフルセンサ98が設けられている。備蓄量ニアフルセンサ98は、例えばインタラプタ式の光センサからなり、プッシャ板52がセンサレバー98aに触れてオンすると、紙幣収納室11の紙幣備蓄量が満杯の手前であることを検出する。また、ケース10の内部において備蓄量ニアフルセンサ98の手前側の位置には、紙幣収納室11の紙幣備蓄量が満杯か否かを検出する備蓄量フルセンサ99が設けられている。備蓄量フルセンサ99は、例えばインタラプタ式の光センサが使用され、プッシャ板52がセンサレバー99aに触れるとオンして、紙幣収納室11の紙幣備蓄量が満杯であることを検出する。
また、カセット50には、図19に示すように、カセット50に釣り銭紙幣をセットする時の一時的な紙幣収納部品として略直方形状をとった紙幣ホルダ100が取り付け可能となっている。このように紙幣ホルダ100を使用してカセット50に釣り銭紙幣をセットするのは、紙幣には皺が付いていたり或いは折り目が付いていたりするものが多く、これら紙幣を束ねても束が角の揃った状態で整列せず、紙幣束を仮止め機構57で仮止めする際に、これを何度もやり直ししなければならない状況が多々あることからである。よって、まずは最初にこの紙幣ホルダ100に釣り銭紙幣の束をセットして紙幣束を強制整列させ、この紙幣ホルダ100をカセット50にセットしつつ仮止め機構57を仮止め状態にし、この後にカセット50から紙幣ホルダ100のみ抜き取ることで、カセット50への紙幣束のセット作業を行う。なお、紙幣ホルダ100がホルダ部品に相当する。
紙幣ホルダ100のホルダ本体101において短辺のうちの一辺(図19の上辺)には、略断面コ字形状をなす短辺係止片102が設けられている。また、紙幣ホルダ100においてそれぞれの長辺には、同じく略断面コ字形状をなす側部係止片103,104が設けられている。これら係止片102〜104は、平板状のホルダ本体101の各々の端縁を折り曲げることにより形成され、内側の凹みに紙幣束を入り込ませて紙幣束を整列させる。ホルダ本体101において短辺のうちの他辺(図19の下辺)には、係止片を形成しないことによりホルダ開口105が形成されている。このホルダ開口105は、紙幣束がセットされた紙幣ホルダ100をカセット50にセットした後、紙幣ホルダ100のみをカセット50から取り出すときに紙幣束が通過する経路となる。また、ホルダ本体101において短辺係止片102寄りの位置には、指を通すことが可能なホルダ孔106が貫設されている。更に、ホルダ本体101には、ホルダ中央から他方の短辺に向かって延びるホルダ溝107が切り欠き形成されている。
図20に示すように、運賃箱1には、この運賃箱1を統括管理する統括制御装置(図示略)が設けられている。この総括制御装置は、各々の停留所で必要となる必要運賃を管理しつつ、その必要運賃を基に紙幣還流装置9で取り込まれた紙幣の金額データとの差額を釣銭データとして紙幣還流装置9へ送信し、所定金種の紙幣を所定枚数払い戻すことにより、運賃の精算処理を行う。この総括制御装置には、紙幣還流装置用制御装置108(以下、制御装置108という)が通信可能に接続されている。この制御装置108の入力側には、各種センサ群が接続され、出力側には、各種モータ25,34,91及びソレノイド45が接続されている。制御装置108は、これらセンサ群から入力するセンサ信号を基にモータ25,34,91及びソレノイド45を駆動して、運賃支払い時において箱内に取り込んだ投入紙幣をそのまま運賃箱金庫5に搬送する回収動作と、投入紙幣を紙幣収納室11に搬送してこれを備蓄する入金動作と、紙幣収納室11内の収納紙幣を釣り銭紙幣として箱外に排出する出金動作とを実行する。
また、この制御装置108には、紙幣収納室11に対する紙幣ホルダ100の収納有無を検出するホルダ監視センサ109が設けられている。このホルダ監視センサ109は、紙幣収納室11に紙幣ホルダ100が収納されたまま、つまりカセット50に紙幣ホルダ100が取り付いたままになっていないかどうかを見るためのセンサである。ホルダ監視センサ109は、紙幣収納室11内の所定位置に配置されるとともに、例えば光センサが使用されている。ホルダ監視センサ109は、紙幣収納室11に対する紙幣ホルダ100の有無に応じた検出信号を出力し、例えば紙幣ホルダ100を検出しないときにはオフ信号を出力し、紙幣ホルダ100を検出するときにオン信号を出力する。なお、ホルダ監視センサ109が検出手段に相当する。
次に、本例の紙幣還流式運賃箱1の動作を図21の動作表109を用いて説明する。
路線バス等の車両の運行を開始するのに先立ち、この種の車両を管理する管理者は、紙幣還流式運賃箱1にある程度の枚数の釣り銭紙幣を予めセットしておく釣り銭用紙幣セット作業を行う。この釣り銭用紙幣セット作業としては、まずは最初に収納室扉49の鍵を解錠して図3(a)に示すように収納室扉49を開状態にし、続いて収納室扉49を例えば右側にスライド操作して、収納室扉49を運賃箱1の箱本体6から取り外す。そして、箱本体6の紙幣収納室11に収納されているカセット50の仮止め機構57を図5に示すように外し、その後、図3(b)に示すようにカセット50の上部側を手前に開くとともに少し上に持ち上げる操作を以て箱本体6から取り外す。箱本体6から取り外されたカセット50は、仮止め機構57が仮止め解除状態をとっている。
続いて、紙幣ホルダ100に釣り銭紙幣の紙幣束をセットし、この紙幣ホルダ100をカセット50にセットする。このセット作業においては、まず図3(c)に示すように、紙幣ホルダ100をプッシャ板52の上に乗るようにしてカセット50に挿し込み、この紙幣ホルダ100をカセット50に奥まで挿し込む。そして、図3(d)に示すように、紙幣ホルダ100をリンク付勢部材56,56の付勢力に抗して上から押さえ付けることで、紙幣ホルダ100をプッシャ板52とともに下に押し込み、この状態で通し孔83に指を入れて、この指により可動片65を引き込み操作する。すると、可動片65の起こし片75が爪部材58,58の当接片74を上側から押す動作をとり、これによって爪部材58,58が爪付勢部材64の付勢力に抗して側壁部62に近づく側(図7の矢印C1方向)に回動する。そして、可動片65が引き込み位置に位置すると、係止爪59がカセット本体51内に飛び出した状態となるので、係止爪59が紙幣ホルダ100を上から押さえる状態(図3(d)の状態)をとる。また、可動片65が引き込み位置に位置すると、図8に示すように、レバー部78の保持爪81,81が可動片65の突部73,73に係止する状態をとるので、可動片65の移動にロックがかかり、仮止め機構57の仮止め状態が維持される。以上によって、仮止め機構57が仮止め状態をとり、カセット50にセットした紙幣ホルダ100がカセット50に仮止めされる。
カセット50への紙幣ホルダ100のセット後、続いては図3(e)に示すように、カセット50から紙幣ホルダ100のみを抜き取る。このホルダ抜き取り作業は、ホルダ本体101のホルダ孔106に指を引っ掛けて、紙幣ホルダ100を手前に引き込むことにより行う。このとき、紙幣ホルダ100に収まった紙幣束は、ホルダ開口105から抜き出ることにより、カセット50に残る状態をとる。この作業の際、カセット50は既に仮止め状態をとっていることから、カセット50から紙幣ホルダ100のみを抜き取った後は、紙幣ホルダ100の代わりに今度は紙幣束が4つの係止爪59に引っ掛ってこれが仮止めされ、紙幣束がカセット50から脱落し難くなる。
カセット50に釣り銭用紙幣を仮止め機構57により仮止めした状態でセットした後、続いては図3(f)に示すように、このカセット50を箱本体6に再度取り付ける。カセット50が箱本体6に再取り付けされてカセット50が紙幣収納室11に完全に収まった状態をとると、今度は通し孔83に指を差し込んで、レバー部78を手前側に引き込む操作を行う。これにより、保持爪81,81が突部73,73から離れるので、保持爪81,81による可動片65のロックが解除され、可動片65が可動片付勢部材71,71に付勢力により飛び出し位置に向かって移動を開始する。このとき、爪付勢部材64の付勢力と、可動片65の持ち上げ片77が延出片76を下側から持ち上げることとにより、爪部材58,58が側壁部62から離れる側(図7の矢印C2方向)に回動する。これにより、係止爪59が側壁部62の外側に位置する状態(図8の状態)をとって、仮止め機構57が仮止め解除状態に切り換わる。
箱本体6にセットされたカセット50の仮止め機構57が仮止め解除状態になると、この時は可動片65の押込部68が飛び出し位置側に位置移動する。これにより、押込部68がカセット監視センサ85のセンサレバー85aを押し上げる動作をとり、カセット監視センサ85がオンする。よって、カセット50の仮止め機構57が仮止め解除状態にあることが確認されるので、これを以て運賃箱1は運賃を受け付ける取込動作が許可される。そして、以上のようにカセット50の再取り付けを行った後、収納室扉49を閉状態に戻すとともにこれに施錠し、運賃箱1の起動ボタン(図示略)が操作されると、運賃箱1がそれまでの停止状態から起動状態に切り換わる。
続いて、車両運行時において車両が停留所に停車して、この時に乗客が運賃箱1に運賃として紙幣を投入した場合を想定する。このとき、制御装置108は、スタートセンサ37で紙幣投入を検出すると、それまで停止状態にあった搬送モータ25を一方向に回転(例えば正転)させる。これにより、搬送ベルト23,23が一方向に回転(例えば正転)を開始しつつ、これに連れ回りして鑑別部搬送ベルト19,19も一方向に回転(例えば正転)を開始する。よって、運賃箱1に投入された投入紙幣は、鑑別部搬送ベルト19,19によって紙幣還流装置9(運賃箱1)のケース10内に引き込まれる。なお、運賃紙幣は1枚ずつ紙幣用開口12に挿入される。
制御装置108は、投入紙幣が鑑別部搬送ベルト19,19によってケース10内に引き込まれた際、この投入紙幣が紙幣種別センサ群38を通過するその通過過程において、投入紙幣の種類を紙幣種別センサ群38で識別する。このとき、制御装置108は、投入紙幣が一万円札であったり或いは紙幣収納室11に空きがないと判定したりしていたとき、この投入紙幣をそのまま運賃箱金庫5に搬送する回収動作を行う。また、制御装置108は、投入紙幣が例えば千円札で、しかも紙幣収納室11に空きがあると判定していたとき、この投入紙幣を釣り銭紙幣として紙幣収納室11に備蓄する入金動作を行う。
制御装置108は、図21の動作表109に示す通り、回収動作を行う場合、投入紙幣をケース10内に引き込む時に開始した搬送モータ25の一方向への回転動作をそのまま継続する。即ち、投入紙幣が主搬送通路13を通る際に紙幣一時保留位置に位置しても、ここで投入紙幣を一時停止させるのではなくこの位置をそのまま通過させて、投入紙幣を下流側に送る搬送過程を経る。制御装置108は、投入紙幣が主搬送通路13から排出されたことを紙幣通路下流側に位置する出口センサ(図示略)で検出すると、それまで一方向に回転していた搬送モータ25を停止状態に切り換える。
一方、制御装置108は、入金動作を行う場合、投入紙幣をケース10内に引き込む時に開始した搬送モータ25の一方向への回動動作を、暫くの間は継続する。制御装置108は、内部フレーム15内の通過センサ(図示略)により、投入紙幣が紙幣一時保留位置に到達したことを認識すると、それまで一方向に回転していた搬送モータ25をそのタイミングで一時停止する。これにより、主搬送通路13を流れてきた投入紙幣は、紙幣一時保留位置で一時停止する状態となる。
制御装置108は、投入紙幣が紙幣一時保留位置に位置したことを検出すると、搬送モータ25を今度は他方向に回転(例えば逆転)させる動作に切り換える。これにより、搬送ベルト23,23(鑑別部搬送ベルト19,19も含む)が他方向に回転(例えば逆転)を開始する。また、この時の制御装置108は、それまで停止状態にあった繰出モータ34を他方向に回転(例えば逆転)させる動作も行う。これにより、本例の捌き部駆動ベルト30は、搬送ベルト23,23と同じ方向、即ち他方向に回転(例えば逆転)を開始する。よって、この捌き部駆動ベルト30の回転に伴って、フィードローラ28及びキックローラ31も他方向に回転(例えば逆転)を開始する動作をとる。更に、制御装置108は、投入紙幣が紙幣一時保留位置に位置したことを検出した際、ソレノイド45をオンすることにより、それまで収納状態をとっていたフラッパ44を突出状態とする。これにより、分岐通路14の通路口14aが開放状態となり、投入紙幣をフラッパ44で案内しつつ通路口14aに導入することが可能となる。
このように、搬送ベルト23,23が他方向に回転(例えば逆転)すると、紙幣一時保留位置にある投入紙幣が主搬送通路13を逆走する。また、この時はフラッパ44が突出状態をとって分岐通路14の通路口14aが開放されているので、この時に逆走した投入紙幣がこのフラッパ44に案内されて分岐通路14に流れ込む動作をとる。そして、分岐通路14に流れ込んだ投入紙幣は、他方向回転する搬送ベルト23,23やフィードローラ28に案内されて、紙幣収納室11に向かって搬送される。
また、制御装置108は、投入紙幣が紙幣一時保留位置に位置した際、リフタモータ91についても駆動を開始する。このとき、リフタモータ91の回転に伴って、リフタ88が内部フレーム15から離れる側にスライド移動を開始し、リフタ88が内部フレーム15から大きく離間した突出位置(図16の状態)をとると、リフタ88(押込片89,89)と内部フレーム15との間に、一定間隔の隙間で紙幣一時収納空間96が形成される。分岐通路14を流れる投入紙幣は、紙幣収納室11にこの紙幣一時収納空間96が形成されるタイミングで飛び出し、紙幣一時収納空間96に入り込む動作(図17の状態)をとる。制御装置108は、投入紙幣が紙幣収納室11(紙幣一時収納空間96)に完全に収納されたか否かを、内部フレーム15内の収納センサ(図示略)で監視し、この収納センサで紙幣を一旦検出した後に紙幣を再度検出しなくなれば、投入紙幣が紙幣収納室11(紙幣一時収納空間96)に完全に入り込んだものと認識し、搬送モータ25及び繰出モータ34をともに停止状態にする。
制御装置108は、リフタモータ91を一定時間の間において駆動し続ける動作をとるが、このリフタモータ91とリフタ88の座部90とは、偏心軸94及び長孔92により連結される構造をとっているので、モータ回動途中からリフタ88を元の収納状態に戻す動作に移行する。このとき、リフタ88が収納状態をとる手前で、紙幣一時収納空間96に収納された投入紙幣が内部フレーム15の側壁面15bに押される状態をとり、一対の押込片89,89の間からこの投入紙幣が紙幣収納室11に送り込まれる。これにより、投入紙幣を釣り銭紙幣として紙幣収納室11に備蓄する入金動作が完了する。
また、運賃が例えば一万円札で支払われるなどして投入運賃と必要運賃との間に差額が発生し、この時の釣り銭を紙幣で支払う必要が発生した場合、制御装置108は、紙幣収納室11内の収納紙幣を釣り銭紙幣として箱外に払い出す出金動作を行う。制御装置108は、この出金動作を行う場合、まずはリフタモータ91が所定量正転させて、収納位置にあるリフタ88(押込片89)を払い出し位置(図18の状態)に位置させる。このように、リフタ88を払い出し位置に位置させるのは、紙幣収納室11の釣り銭紙幣束が円弧状に曲がって収納されていると、紙幣束の先頭がキックローラ31に接触しないためであり、これら紙幣束をその両側からリフタ88で押すことにより、この曲がり状態を解消して、紙幣束の先頭をキックローラ31に当接させるためである。リフタ88が払い出し位置をとると、は繰出モータ34を一方向に回転(例えば正転)させて、捌き部駆動ベルト30を一方向に回転(例えば正転)させ、このベルト駆動によりキックローラ31及びフィードローラ28を一方向に回転(例えば正転)させる。これにより、紙幣収納室11に備蓄されている紙幣束のうち最も前面に位置する紙幣がキックローラ31によって上方に蹴り上げられるとともに、フィードローラ28によって分岐通路14に引き込まれる。
また、制御装置108は、出金動作の開始にあたって、ソレノイド45をオンしてフラッパ44を突出状態とすることにより分岐通路14の通路口14aを開放するとともに、搬送モータ25を一方向に回転(例えば正転)させて搬送ベルト23,23を一方向回転させることにより、収納紙幣を分岐通路14に通してこれを主搬送通路13に吐き出させる。即ち、搬送ベルト23,23は、キックローラ31で上方に蹴り上げられた収納紙幣を、分岐通路14内に送り込むことを補助する。この時に分岐通路14から主搬送通路13に流れ出た収納紙幣は、紙幣一時保留位置に向かって移動する。
制御装置108は、内部フレーム15内で紙幣の通過を検出する通過センサのセンサ出力を基に、収納紙幣が紙幣一時保留位置に到達したことを検出すると、ソレノイド45をオフしてフラッパ44を収納状態に切り換えるとともに、今度は搬送モータ25を他方向に回転(例えば逆転)させることにより、紙幣一時保留位置に位置した収納紙幣を、紙幣入出部4に向かって逆走させる。これにより、紙幣一時保留位置に位置した収納紙幣は、釣り銭として紙幣用開口12から箱外に排出される。制御装置108は、収納紙幣が紙幣一時保留位置に位置した際、繰出モータ34については停止させる。制御装置108は、釣り銭紙幣を複数枚で排出する必要がある場合、以上の出金動作を必要紙幣枚数の回数行い、釣り銭紙幣を一枚ずつ紙幣用開口12から箱外に排出する。
ところで、この種の紙幣還流式運賃箱1においては、車両運行前に運賃箱1にある程度の枚数の釣り銭紙幣をセットする釣り銭用紙幣セット作業や、運行途中で釣り銭紙幣が足りなくなって運賃箱1に釣り銭用紙幣を補充する釣り銭用紙幣補充作業などが必要である。ここで、例えば本例のように箱本体6の外壁に収納室扉49を設けた場合、釣り銭用紙幣セット作業や釣り銭用紙幣補充作業は、収納室扉49の扉入口から手を箱内に挿し込んで、この種の作業を行うことになる。よって、もし仮に紙幣収納室11(カセット50)と収納室扉49との間に他部品が配置されていたり、或いは紙幣収納室11(カセット50)が箱内の奥寄りの位置に配置されていたりすると、箱内に挿し込む手に無理がかかり、この種の作業が非常に行い難いものになってしまう問題に繋がる。
しかし、本例においては、箱本体6の外壁の内壁面(本例は前面壁7の内壁面7a)に沿う位置に紙幣収納室11(カセット50)を配置している。これにより、収納室扉49を開けた際には、紙幣収納室11(カセット50)が扉入口付近(本例は直ぐ近く)に露出する状態をとるので、釣り銭用紙幣セット作業や釣り銭用紙幣補充作業を、無理な手の動きを必要とすることなく行うことが可能となる。よって、紙幣収納室11(カセット50)に本例のような配置位置をとらせるようにすれば、紙幣還流式運賃箱1に釣り銭紙幣をセットする際のその作業性を高いものとすることが可能となり、運賃箱1への釣り銭紙幣セットに手間取ることがなくなる。
また、本例においては、カセット50に釣り銭用の紙幣束をセットするに際して、紙幣ホルダ100を使用して紙幣束をカセット50にセットする。このため、もし仮に紙幣には皺が付いていたり或いは折り目が付いていたりしても、紙幣ホルダ100により紙幣束が強制整列された状態でカセット50に収まる状態をとるので、紙幣束を仮止め機構57により仮止めする際に、一度の仮止め作業で紙幣束の全てを係止爪59,…で止められる。よって、紙幣束をカセット50に仮止め状態にセットする場合に、紙幣仮止めのやり直し回数が多くならずに済むので、この作業を手間のかからないものとすることが可能となる。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)箱本体6内で釣り銭紙幣を備蓄する紙幣収納室11(カセット50)を、箱本体6においてその外壁の内壁面(本例は前面壁7の内壁面7a)に沿う位置に配置したので、箱本体6に設けた収納室扉49を開状態とした際には、紙幣収納室11(カセット50)が扉入口付近に露出する状態をとる。よって、運賃箱1に釣り銭用紙幣をセットする作業を、無理な手の動きを必要とせずに行うことが可能となるので、運賃箱1へ釣り銭用紙幣をセットする際の作業性を高いものとすることができる。
(2)紙幣収納室11(カセット50)の対向位置に収納室扉49を配置したので、収納室扉49を開状態とした際には、その扉入口から紙幣収納室11(カセット50)が大きく露出した状態をとる。よって、カセット50をより簡単に運賃箱1から取り外すことが可能となるので、運賃箱1へ釣り銭用紙幣をセットする際の作業性をより向上することができる。
(3)紙幣収納室11(カセット50)を箱本体6の外壁の内壁面に沿う位置に配置するに際して、本例は前面壁7の内壁面7aに沿う位置に紙幣収納室11(カセット50)を配置した。よって、前面壁7の周辺という作業スペースが比較的恵まれた場所で、この種の釣り銭紙幣のセット作業を行うことができる。
(4)箱内において紙幣が通る搬送通路は、入金動作及び出金動作との両方で同じ搬送通路が使用される。よって、入金動作と出金動作との各々で専用の搬送通路を設ける場合に比較して、用意しなければならない搬送通路が少なく済むので、紙幣還流式運賃箱1の装置サイズを小型化することができる。また、紙幣を箱内に取り込んだり或いは箱外に繰り出したりする際の駆動源が入金動作と出金動作とで共用されるので、このことも紙幣還流式運賃箱1の装置サイズ小型化に効果が高い。
(5)カセット50に釣り銭用の紙幣束をセットするに際しては、紙幣ホルダ100を使用して紙幣束をカセット50にセットする。このため、紙幣束をカセット50に仮止め状態にセットする場合に、紙幣ホルダ100により紙幣束を強制整列した状態で紙幣の仮止めが行われるので、この作業を楽なものとすることができる。
(6)紙幣収納室11内にカセット50をセットした際に、このカセット50に紙幣ホルダ100が取り付いたままになっていないかどうかを見るためのセンサとしてホルダ監視センサ109を設けた。このため、紙幣ホルダ100で紙幣を整列させたカセット50を紙幣収納室11にセットして釣り銭紙幣を納める際に、カセット50からの紙幣ホルダ100の取り忘れを防止することができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ 紙幣収納室11における紙幣セット先(カセット50:要は紙幣収納部)は、必ずしも着脱可能であることに限定されない。例えば、図22に示すように、この種のカセット50が箱本体6(例えば、紙幣還流装置9の内部フレーム15)に一体となった構造を採用してもよい。
・ カセット50が箱本体6に一体構造をとった場合、例えば図23に示すように、カセット50の例えば下端縁を紙幣還流装置9の内部フレーム15に枢支して、上開き可能な構造としてもよい。この場合、カセット50の紙幣入口が手前側を向く状態をとるので、紙幣をカセット50にセットし易くすることができる。特に、紙幣ホルダ100を使用して紙幣束をカセット50にセットする場合、紙幣ホルダ100により紙幣束を強制整列した状態で紙幣の仮止めが行われるので、紙幣のセット作業をより楽なものとすることができる。また、カセット50がこの一体構造をとる場合、カセット50を収納室扉49に固定して、収納室扉49が開操作されると、その扉開操作に連動してカセット50も上開きする構造を採用してもよい。
・ カセット50は、必ずしも仮止め機構57を持つ必要はなく、これが省略されていてもよい。
・ 仮止め機構57は、必ずしも手動式であることに限定されず、例えばカセット50のスイッチの操作によりアクチュエータが駆動して、自身の動作状態が仮止め状態と仮止め解除状態との間で切り換わるものでもよい。
・ カセット50の仮止め機構57が仮止め解除状態か否かを見る検出手段は、必ずしも光センサに限定されず、例えば磁気センサ等の種々のセンサを利用してもよい。また、この種の検出手段は、部品の動きで以て検出動作を行う機械操作式に限らず、例えばカセット50から無線信号を発信させて、無線通信でこの種の解除通知を箱本体6に行うものでもよい。
・ 仮止め機構57は、カセット50にセットされた紙幣束をカセット50に一時的に保持することができれば、その機構や構造は適宜変更可能である。
・ カセット50(紙幣収納室11)の配置位置は、必ずしも箱本体6においてその前面壁7の内壁面7aに沿う位置に限定されず、箱本体6の中央寄りの位置に配置されてもよい。
・ 収納室扉49(カセット50、紙幣収納室11)の配置位置は、必ずしも箱本体6の前面壁7に限らず、側壁や背面壁等でもよい。
・ 釣り銭紙幣として使用する投入紙幣(千円札)の保管先は、必ずしも運賃箱金庫5と紙幣収納室11とを使い分けることに限らず、これを全て紙幣収納室11に収納する処理をとってもよい。
・ 一万円札での運賃精算の場合、投入された金額(一万円)と運賃との差額を釣り銭として返却するのではなく、一旦、両替として千円札10枚を返却し、千円札による運賃精算を行うようにしてもよい。
・ カセット50は、必ずしも専用の収納室扉49から箱本体6の内部に組み付けられる構造をとることに限定されず、例えばこの種の専用扉を無くし、上蓋2を開けて箱本体6の内部に組み付ける構造をとってもよい。
・ 収納室扉49は、箱本体6に対して着脱可能な構造に限らず、一体に組み付いていてもよい。また、収納室扉49は、必ずしも下開きに限定されず、上開きや横開きを採用してもよいし、更には開き式にも限定されず、例えばスライド式を採用してもよい。
・ 運賃箱1が持つセンサ群は、必ずしも光センサに限らず、例えば磁気センサ等の他のセンサを使用してもよい。
・ 入金動作の時の紙幣の搬送通路と、出金動作の時の紙幣の搬送通路とは、必ずしもこれら動作間で共用されることに限定されず、これらは各々独立した通路で形成されていてもよい。なお、このことは紙幣搬送時に必要な駆動源でも同様に言える。
・ 運賃紙幣の箱内への投入は、必ずしも1枚ずつの投入に限定されず、複数枚の投入紙幣を一度に投入可能としてもよい。また、釣り銭紙幣の箱外への排出も、必ずしも1枚ずつの排出に限定されず、複数枚の釣り銭紙幣を一度に排出可能としてもよい。
・ 紙幣ホルダ100は、必ずしも3つの係止片102〜104をホルダ本体の端縁に持つ形状に限定されない。即ち、釣り銭紙幣の束を一時的に収納できるものであれば、その形状は特に限定されないことは言うまでもない。また、例えば紙幣ホルダ100自体に紙幣束を仮止めする機構を設け、紙幣束が収まった紙幣ホルダ100を紙幣収納室11にセットした後、この仮止めを外して紙幣ホルダ100のみを紙幣収納室11から引き出すものでもよい。更に、紙幣ホルダ100は、必ずしも金属製のものに限定されず、樹脂製でもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1〜5のいずれかにおいて、前記投入紙幣を釣り銭として使用するか否かを判定する判定手段を備え、前記投入紙幣を釣り銭として使用しない場合には、当該投入紙幣の保管先に繋がる保管先搬送通路に当該投入紙幣を送って前記保管先に搬送し、前記投入紙幣を釣り銭として使用する場合には、前記紙幣収納部に繋がる収納部搬送通路に前記投入紙幣を送って前記紙幣収納部に搬送する。この構成によれば、釣り銭用として紙幣を備蓄する紙幣収納部で全ての投入紙幣を保管するのではなく、必要に応じて運賃箱の金庫である保管先に投入紙幣が搬送され、投入紙幣はそこで保管される。よって、運賃箱に投入される投入紙幣を、より安全性高く保管することが可能となる。
(2)請求項1〜5、前記技術的思想(1)のいずれかにおいて、前記投入紙幣を前記紙幣収納部に送る際に当該投入紙幣が通過する送り側通路と、前記紙幣収納部に収納された前記収納紙幣を釣り銭として排出する際に当該収納紙幣が通過する戻り側通路とは、同じ通路が使用されている。この構成によれば、送り側通路と戻り側通路とが同じ通路が使用されているので、これら通路を別々に設ける場合と比べて、装置サイズを小さく抑えることが可能となる。
(3)請求項1〜5、前記技術的思想(1),(2)のいずれかにおいて、前記投入紙幣を釣り銭の備蓄として前記紙幣収納部に収納するときと、前記紙幣収納部に収納された前記収納紙幣を釣り銭として箱外に繰り出すときとの両方で使用する共通の紙幣搬送機構を備え、当該紙幣搬送機構は、前記投入紙幣を釣り銭の備蓄として前記紙幣収納部に収納するときと、前記収納紙幣を釣り銭として箱外に繰り出しするときとで逆駆動することにより、前記投入紙幣の前記紙幣収納部への収納と、前記収納紙幣の前記紙幣収納部からの繰出が可能となっている。この構成によれば、投入紙幣を紙幣収納部に収納するときと、紙幣収納部の収納紙幣を釣り銭として箱外に繰り出すときとで同じ紙幣搬送機構が使用されるので、この種の搬送機構に要する部品点数を極力少なく抑えることが可能となる。
(4)請求項1〜5、前記技術的思想(1)〜(3)のいずれかにおいて、
前記紙幣収納部に釣り銭用の前記紙幣を出し入れする際の入出口を上向きに設けた。この構成によれば、紙幣での釣り銭の払い出し時において紙幣収納部に収納された紙幣を紙幣収納部から外部に繰り出す際、もし仮に複数枚の紙幣がまとめて引き出されてこれらが入出口を通過する動作をとったとしても、これら紙幣には入出口を通過するその通過過程で自重により下方に落ちようとする力が作用するので、これら紙幣のうち連れ上がりしたものはその自重により下方に落ちて、紙幣収納部に再収納される動作をとり易くなる。よって、紙幣収納部に収納された紙幣を釣り銭用の紙幣として紙幣収納部から取り出す際に複数枚が重なって取り出される問題、いわゆる重券を発生し難くすることが可能となる。
(5)請求項1〜5、前記技術的思想(1)〜(4)のうちいずれかにおいて、
前記投入紙幣を保管先の金庫に送る時に当該投入紙幣が通過する搬送通路の途中には、当該搬送通路から分岐して前記紙幣収納部の前記入出口に繋がる分岐通路が設けられ、前記箱内には、前記投入紙幣を箱内に引き込んでこれをその時々で指定される搬送先まで搬送する紙幣搬送機構が設けられ、前記投入紙幣を前記紙幣収納部に搬送するに際しては、前記投入紙幣が前記分岐通路の通路口を通り過ぎた後、前記紙幣搬送機構をそれまでとは逆の駆動状態をとらせることにより、前記投入紙幣を逆走させてこれを前記分岐通路に通し、当該分岐通路を介して前記投入紙幣を前記紙幣収納部に至らせることによってその紙幣を釣り銭として前記紙幣収納部に備蓄する。この構成によれば、紙幣収納部の入出口を上向きとする場合であっても、紙幣種識別収納部にある紙幣を紙幣収納部に送る際に要する紙幣の搬送経路を、極力短いものとすることが可能となる。
(a)は一実施形態における紙幣還流式運賃箱の外観を示す斜視図、(b)はその紙幣投入口付近で拡大した拡大斜視図。 紙幣還流装置の内部構成を示す縦断面図。 (a)は収納室扉を開状態とした時の運賃箱における紙幣投入口付近の拡大斜視図、(b)は箱本体からカセットを取り出した時の運賃箱における紙幣投入口付近の拡大斜視図、(c)は紙幣ホルダをカセットにセットする時の斜視図、(d)は紙幣ホルダが取り付いたカセットを仮止め状態にした時の斜視図、(e)はカセットから紙幣ホルダのみを抜き取る時の斜視図、(f)は箱本体にカセットを取り付ける時の運賃箱における紙幣投入口付近の拡大斜視図。 カセットを表側から見た時の外観を示す斜視図。 カセットを裏側から見た時の外観を示す斜視図。 カセットの分解斜視図。 カセットの仮止め機構が仮止め解除状態をとった時の斜視図。 カセットの仮止め機構が仮止め状態をとった時の斜視図。 カセットの仮止め機構が仮止め状態をとった時の裏側からの斜視図。 仮止め機構の仮止めを解除操作した時のカセットを裏側から見た斜視図。 釣り銭紙幣をカセットにセットした状態を示すカセットの斜視図。 箱本体に取着状態をとるカセットで紙幣が仮止め状態をとる時の断面図。 箱本体に取着状態をとるカセットで紙幣が非仮止め状態をとる時の断面図。 リフタ機構の概略構成を示す斜視図。 リフタ機構が収納状態をとった時の紙幣還流装置の部分縦断面図。 リフタ機構が突出状態をとった時の紙幣還流装置の部分縦断面図。 リフタ機構が突出状態をとった際に紙幣が紙幣一時収納空間に収納された時の紙幣還流装置の部分縦断面図。 リフタ機構が払い出し状態をとった時の紙幣還流装置の部分縦断面図。 紙幣ホルダを表及び裏から見た斜視図。 紙幣還流装置の電気構成を示すブロック図。 紙幣還流装置の動作遷移の過程を示す動作表。 別例における運賃箱の収納室扉周辺の構造を示す部分拡大斜視図。 同じく別例における運賃箱の収納室扉周辺の構造を示す部分拡大斜視図。
符号の説明
1…紙幣還流式運賃箱、6…箱本体、7…外壁(側壁)としての前面壁、9…紙幣還流装置、11…紙幣収納部としての紙幣収納室、100…ホルダ部材として紙幣ホルダ、109…検出手段としてのホルダ監視センサ。

Claims (3)

  1. 硬貨又は紙幣の運賃が投入された際、その投入運賃を箱内で保管するとともに、その投入運賃と必要運賃との間に差額が発生していれば、当該差額を釣り銭として箱外に排出可能で、しかも前記運賃として紙幣が投入された際、その投入紙幣を釣り銭として使用する場合には、当該投入紙幣を箱内に備蓄しつつ、この収納紙幣を釣り銭として排出する場合には、前記収納紙幣を繰り出してこれを釣り銭として箱外に排出する紙幣還流式運賃箱において、
    箱内で釣り銭用紙幣を収納可能な紙幣収納部を、箱本体の内部において当該箱本体の外壁に沿う位置に配置し、当該外壁には、前記紙幣収納部が位置する箇所に扉が形成され、当該扉が開状態となった際に、前記紙幣収納部が箱外に露出状態となるとともに、
    前記釣り銭用紙幣を強制整列させるホルダ部材に該釣り銭用紙幣を収め、当該ホルダ部材を前記紙幣収納部に収納した後に、前記ホルダ部材のみを前記紙幣収納部から抜き取ることにより、前記紙幣収納部に前記釣り銭用紙幣を収納することを特徴とする紙幣還流式運賃箱。
  2. 前記箱本体の前記外壁は、当該箱本体の側壁であることを特徴とする請求項1に記載の紙幣還流式運賃箱。
  3. 前記紙幣収納部に対する前記ホルダ部材の収納有無を検出する検出手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の紙幣還流式運賃箱。
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