JP5300453B2 - 放射線画像撮影システムおよびプログラム - Google Patents

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本発明は、放射線画像撮影システムおよびプログラムに係り、特に、撮影対象を透過した放射線により示される放射線画像を撮影する放射線画像撮影システムおよびプログラムに関する。
近年、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス基板上に放射線感応層を配置し、放射線を直接デジタルデータに変換できるFPD(Flat Panel Detector)等の放射線検出器が実用化されており、この放射線検出器を用いて照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する可搬型放射線画像撮影装置(以下、「電子カセッテ」ともいう。)が実用化されている。なお、上記電子カセッテに用いられる放射線検出器には、放射線を変換する方式として、放射線をシンチレータで光に変換した後にフォトダイオード等の半導体層で電荷に変換する間接変換方式や、放射線をアモルファスシリコン等の半導体層で電荷に変換する直接変換方式等があり、各方式でも半導体層に使用可能な材料が種々存在する。
この種の放射線画像撮影装置においては、上記放射線検出器における上記TFTアクティブマトリクス基板等の基板として、半導体素子との化学作用のないこと、半導体形成プロセスの温度に耐えられること、寸法の安定性等の必要性から、ガラス基材が多く用いられる。
このため、上記放射線検出器は非常に壊れやすい反面、これに対処するため、電子カセッテの筐体の強度を上げて耐荷重を大きくすることが考えられるが、こうすると重量が増加してしまう。
このような問題を解決するために適用できる技術として、特許文献1には、外部から加えられる衝撃や筐体の撓み等の変形を吸収して、外部荷重で筐体が変形しても、内部保護が確保され、復元性を維持することができるX線撮像装置の実装構造を提供することを目的として、基板とこの上に形成された複数の光電変換素子を有する二次元光電変換装置とを、装置筐体内に収納した二次元撮像装置において、少なくとも当該光電変換装置は、基台上に設けられ、その受光部に対する筐体部分を変位可能としたことを特徴とする技術が開示されている。
また、特許文献2には、可搬型イメージング・システムにおいて、画像検出器を大重量の患者の下方に配置することを容易にしながら画像検出器が損傷を受ける可能性を抑えることを目的として、画像検出器に用いられるカバーであって、内部領域を画定しており、可搬型画像検出器を前記内部領域に収容して、当該内部領域に配置されたときの前記画像検出器が画像を捕捉するようにするカバーが開示されている。
また、特許文献3には、軽量で、しかも強い衝撃に耐え、または検出器表面に載置される患者の負荷を支持するように機械的に剛性で頑丈なX線検出器を提供することを目的として、X線の受光に応答して電気信号を出力するように構成されている検出器サブシステムと、当該検出器サブシステムを受け入れる少なくとも一つの開口を有する単一個構成の保護筐体と、を備えたX線検出器が開示されている。
さらに、特許文献4には、可搬型撮像装置のX線検出器を軽量でありながら機械的に剛性で頑丈であり、改善されたエネルギー吸収能力を有するものとすることを目的として、筐体と、当該筐体に配置されている撮像パネルと、当該撮像パネルと前記筐体との間に剛体接続を設けずに前記筐体の内部に前記撮像パネルを保持する衝撃吸収材料と、を備えた可搬型撮像装置が開示されている。
特開平11−284909号公報 特開2006−293368号公報 特開2008−90304号公報 特開2008−96998号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術では、光電変換装置の受光部に対する筐体部分を変位可能とする必要があるため、容易には実現できない、という問題点があった。
また、上記特許文献2〜特許文献4に開示されている技術では、放射線検出器を保護する保護筐体(カバー)を装着した状態で撮影することが前提とされているため、当該保護筐体を必要としない撮影対象を撮影する際にも当該保護筐体を装着する必要があり、この場合においては軽量化することができない、という問題点があった。
なお、以上のような問題点は、電子カセッテに限らず、放射線フイルムにより放射線画像を撮影する通常のカセッテ、イメージング・プレートにより放射線画像を撮影するIPカセッテ、さらには、産業用品質管理の分野や、旅客の手荷物,小荷物,大貨物の保安スクリーニング分野のような医用以外の応用分野等、放射線画像を撮影する他の分野でも生じ得る問題点である。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、容易に、耐荷重性能が要求されない撮影対象を撮影する場合は軽量化が実現でき、耐荷重性能が要求される撮影対象を撮影する場合には当該要求される耐荷重性能が実現できる放射線画像撮影システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の放射線画像撮影システムは、筐体を有し、単体で撮影対象を透過した放射線により示される放射線画像が撮影可能に構成された放射線画像撮影部と、前記放射線画像撮影部に対して着脱可能に構成され、前記放射線画像撮影部に装着された状態で撮影方向からの前記撮影対象による荷重から当該放射線画像撮影部を保護する保護体と、前記放射線画像撮影部および前記保護体の少なくとも一方に設けられ、前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されているか否かを検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて予め定められた処理を実行する処理実行手段と、を備え、前記保護体は、前記放射線画像撮影部に装着された状態で、前記撮影対象による荷重が加えられる荷重被付与体と、前記荷重被付与体の両端部または当該両端部近傍に設けられ、前記放射線画像撮影部に装着されたときに当該放射線画像撮影部が各々の間に位置されると共に、当該放射線画像撮影部の高さ以上の高さとされた一対の脚部と、を有し、前記処理実行手段は、前記撮影対象が前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されていない状態で前記放射線画像の撮影を行った場合に当該放射線画像撮影部に損傷を与える可能性があり、かつ前記検出手段によって前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されていないことが検出された場合、前記放射線画像の撮影を禁止する処理を前記予め定められた処理として実行する。
請求項1に記載の放射線画像撮影システムでは、放射線画像撮影部が単体でも放射線画像の撮影を行うことができるものとされているため、耐荷重性能が要求されない撮影対象を撮影する場合は保護体を装着する必要がなく、軽量化が実現できる。
これに対し、耐荷重性能が要求される撮影対象を撮影する場合には、放射線画像撮影部に保護体を装着することにより、当該要求される耐荷重性能が実現できる。
なお、本発明の保護体は、その一部を変位可能とする必要もないため、容易に実現することができる。
このように、請求項1に記載の放射線画像撮影システムによれば、放射線画像撮影部が単体でも放射線画像の撮影を行うことができる一方、前記放射線画像撮影部を撮影対象による荷重から保護する保護体を前記放射線画像撮影部に対して着脱可能に構成しているので、容易に、耐荷重性能が要求されない撮影対象を撮影する場合は軽量化が実現でき、耐荷重性能が要求される撮影対象を撮影する場合には当該要求される耐荷重性能が実現できる。
また、本発明は、前記保護体が、前記放射線画像撮影部に装着された状態で、前記撮影対象による荷重が加えられる荷重被付与体と、前記荷重被付与体の両端部または当該両端部近傍に設けられ、前記放射線画像撮影部に装着されたときに当該放射線画像撮影部が各々の間に位置されると共に、当該放射線画像撮影部の高さ以上の高さとされた一対の脚部と、を有している。これにより、より確実に耐荷重性能を向上させることができる。
また、本発明は、前記放射線画像撮影部および前記保護体の少なくとも一方に設けられ、前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されているか否かを検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて予め定められた処理を実行する処理実行手段と、をさらに有している。これにより、放射線画像撮影部への保護体の装着状態に対応した処理が可能となり、当該処理の内容に応じて、軽量化および耐荷重性能の向上の両立が、より高いレベルで達成できる。
特に、本発明は、前記処理実行手段が、前記撮影対象が前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されていない状態で前記放射線画像の撮影を行った場合に当該放射線画像撮影部に損傷を与える可能性があり、かつ前記検出手段によって前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されていないことが検出された場合、前記放射線画像の撮影を禁止する処理を前記予め定められた処理として実行している。これにより、放射線画像撮影部に損傷を与える可能性がある撮影の実行を回避することができる結果、より確実に放射線画像撮影部の損傷の発生を防止することができる。
特に、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明のように、前記一対の脚部が、前記放射線画像撮影部に装着される際に当該一対の脚部の各々の間に当該放射線画像撮影部を案内すると共に、装着された状態で当該放射線画像撮影部を保持する案内保持部を有してもよい。これにより、より容易かつ確実に、放射線画像撮影部に保護体を装着することができる。
また、請求項または請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明のように、前記保護体が、前記一対の脚部の前記荷重被付与体とは反対側に設けられ、前記放射線画像撮影部に装着されているときに当該放射線画像撮影部を前記荷重被付与体側に付勢する付勢部材をさらに有してもよい。これにより、より確実に放射線画像撮影部を撮影対象に近接させることができる結果、撮影画像の品質をより向上させることができる。
また、請求項〜請求項の何れか1項に記載の発明は、請求項に記載の発明のように、前記荷重被付与体が、前記脚部が設けられる側の反対側に、前記撮影対象の配置位置を示す表示または部材が設けられていてもよい。これにより、予め定められた位置に撮影対象を配置することができる結果、複数回撮影を行う場合において、撮影対象を同一または略同一の撮影状態で撮影することができる。
また、本発明は、請求項に記載の発明のように、前記放射線画像撮影部および前記保護体の少なくとも一方に設けられ、前記放射線画像撮影部に前記保護体を装着したときの当該放射線画像撮影部および保護体の相対的な位置を予め定められた位置に位置決めする位置決め部材をさらに有してもよい。これにより、より確実に放射線画像撮影部および保護体の相対的な位置を位置決めすることができる結果、複数回撮影を行う場合において、撮影対象を同一または略同一の撮影状態で撮影することができると共に、撮影画像の品質をより向上させることができる。
特に、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明のように、前記位置決め部材が、磁力により前記位置決めするものとしてもよい。これにより、より簡易に放射線画像撮影部および保護体の相対的な位置を位置決めすることができる。
また、本発明は、請求項に記載の発明のように、前記放射線画像撮影部が、電子カセッテであるものとしてもよい。これにより、電子カセッテについて、容易に、耐荷重性能が要求されない撮影対象を撮影する場合は軽量化が実現でき、耐荷重性能が要求される撮影対象を撮影する場合には当該要求される耐荷重性能が実現できる。
また、発明は、請求項に記載の発明のように、前記撮影対象の重量を示す重量情報が予め記憶された記憶手段をさらに有し、前記処理実行手段が、前記記憶手段に記憶された重量情報に基づいて、前記放射線画像撮影部に損傷を与える可能性があるか否かを判定してもよい。これにより、より容易に放射線画像撮影部に損傷を与える可能性があるか否かを判定することができる。なお、上記記憶手段には、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュEEPROM(Flash EEPROM)等の半導体記憶素子、フレキシブル・ディスク等の可搬記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置が含まれる。
さらに、本発明は、請求項に記載の発明のように、前記放射線画像撮影部が、前記保護体が装着された際に当該保護体によって覆われる、当該放射線画像撮影部の動作状態を示す表示を行う表示手段を有し、前記保護体が、前記放射線画像撮影部に装着された状態で、前記表示手段による表示内容を提示する提示手段を有してもよい。これにより、保護体を装着した状態でも、放射線画像撮影部の動作状態を把握することができ、利便性を向上させることができる。
なお、この場合、前記提示手段は、前記放射線画像撮影部に装着された状態で、前記表示手段による表示内容を視認可能とする開口部であるものとしてもよい。この場合、前記開口部を、前記放射線画像撮影部に装着された状態で、前記表示手段の表示領域に対応する位置に位置させておき、当該開口部を介して、前記表示手段による表示内容を直接視認可能としてもよいし、前記開口部を、前記放射線画像撮影部に装着された状態で、前記表示手段の表示領域に対応する位置とは異なる位置に位置させると共に、前記表示手段による表示状態を前記開口部まで光学的に案内する鏡等の光反射板等による案内手段を設けておき、当該案内手段および前記開口部を介して、前記表示手段による表示内容を間接的に視認可能としてもよい。さらに、この場合、前記開口部は、単なる開口としてもよいし、当該開口に対して、硝子、透明プラスチック等の透光性材料で構成された板状部材が設けられたものとしてもよい。
また、請求項に記載の発明は、前記放射線画像撮影部が、当該放射線画像撮影部の動作状態を示す動作状態情報を外部に送信する送信手段をさらに有し、前記保護体が、前記送信手段によって送信された動作状態情報を受信する受信手段をさらに有し、前記提示手段が、前記受信手段によって受信した動作状態情報により示される動作状態を提示してもよい。これによっても、利便性を向上させることができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項10に記載のプログラムは、コンピュータを、請求項〜請求項の何れか1項に記載の放射線画像撮影システムにおける処理実行手段として機能させるためのものである。
従って、本発明によれば、コンピュータを請求項〜請求項の何れか1項に記載の発明と同様に作用させることができるので、これらの発明と同様に、容易に、耐荷重性能が要求されない撮影対象を撮影する場合は軽量化が実現でき、耐荷重性能が要求される撮影対象を撮影する場合には当該要求される耐荷重性能が実現できる。
本発明の放射線画像撮影システムおよびプログラムによれば、容易に、耐荷重性能が要求されない撮影対象を撮影する場合は軽量化が実現でき、耐荷重性能が要求される撮影対象を撮影する場合には当該要求される耐荷重性能が実現できる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、病院における放射線科部門で取り扱われる情報を統括的に管理するシステムである放射線情報システムに適用した場合の形態例について説明する。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る放射線情報システム(以下、「RIS(Radiology Information System)」と称する。)10の構成について説明する。
RIS10は、放射線科部門内における、診療予約、診断記録等の情報管理を行うためのシステムであり、病院情報システム(以下、「HIS(Hospital Information System)」と称する。)の一部を構成する。
RIS10は、複数台の撮影依頼端末装置(以下、「端末装置」と称する。)12、RISサーバ14、および病院内の放射線撮影室(あるいは手術室)の個々に設置された放射線画像撮影システム(以下、「撮影システム」と称する。)18を有しており、これらが有線や無線のLAN(Local Area Network)等から成る病院内ネットワーク16に各々接続されて構成されている。なお、RIS10は、同じ病院内に設けられたHISの一部を構成しており、病院内ネットワーク16には、HIS全体を管理するHISサーバ(図示省略。)も接続されている。
端末装置12は、医師や放射線技師が、診断情報や施設予約の入力、閲覧等を行うためのものであり、放射線画像の撮影依頼や撮影予約もこの端末装置12を介して行われる。各端末装置12は、表示装置を有するパーソナル・コンピュータを含んで構成され、RISサーバ14と病院内ネットワーク16を介して相互通信が可能とされている。
一方、RISサーバ14は、各端末装置12からの撮影依頼を受け付け、撮影システム18における放射線画像の撮影スケジュールを管理するものであり、データベース14Aを含んで構成されている。
データベース14Aは、患者の属性情報(氏名、性別、生年月日、年齢、血液型、体重、患者ID(Identification)等)、病歴、受診歴、過去に撮影した放射線画像等の患者に関する情報、撮影システム18で用いられる、後述する電子カセッテ32の識別番号、型式、サイズ、感度、使用可能な撮影部位(対応可能な撮影依頼の内容)、使用開始年月日、使用回数等の電子カセッテ32に関する情報、および電子カセッテ32を用いて放射線画像を撮影する環境、すなわち、電子カセッテ32を使用する環境(一例として、放射線撮影室や手術室等)を示す環境情報を含んで構成されている。
ここで、データベース14Aは、患者の体における放射線画像の撮影対象とする部位、撮影条件、撮影時における患者の姿勢(本実施の形態では、臥位または立位)、および患者に対する放射線の照射方向等の放射線撮影を行う際の条件を示す情報である撮影メニューが含まれている。
撮影システム18は、RISサーバ14からの指示に応じて医師や放射線技師の操作により放射線画像の撮影を行う。撮影システム18は、放射線源130(図2も参照。)から曝射条件に従った線量とされた放射線X(図3も参照。)を被写体に照射する放射線発生装置34と、患者の撮影対象部位を透過した放射線Xを吸収して電荷を発生し、発生した電荷量に基づいて放射線画像を示す画像情報を生成する放射線検出器60(図3も参照。)を内蔵する電子カセッテ32と、電子カセッテ32に内蔵されているバッテリを充電するクレードル40と、電子カセッテ32,放射線発生装置34,およびクレードル40を制御するコンソール42と、を備えている。
コンソール42は、RISサーバ14からデータベース14Aに含まれる各種情報を取得して後述するHDD110(図6参照。)に記憶し、当該情報に基づいて、電子カセッテ32,放射線発生装置34,およびクレードル40の制御を行う。
図2には、本実施の形態に係る撮影システム18の放射線撮影室44における配置状態の一例が示されている。
同図に示すように、放射線撮影室44には、立位での放射線撮影を行う際に電子カセッテ32を保持するためのラック45と、臥位での放射線撮影を行う際に患者が横臥するためのベッド46とが設置されており、ラック45の前方空間は立位での放射線撮影を行う際の患者の撮影位置48とされ、ベッド46の上方空間は臥位での放射線撮影を行う際の患者の撮影位置50とされている。
また、放射線撮影室44には、単一の放射線源130からの放射線によって立位での放射線撮影も臥位での放射線撮影も可能とするために、放射線源130を、水平な軸回り(図2の矢印A方向)に回動可能で、鉛直方向(図2の矢印B方向)に移動可能で、さらに水平方向(図2の矢印C方向)に移動可能に支持する支持移動機構52が設けられている。ここで、支持移動機構52は、放射線源130を水平な軸回りに回動させる駆動源と、放射線源130を鉛直方向に移動させる駆動源と、放射線源130を水平方向に移動させる駆動源を各々備えている(何れも図示省略。)。
一方、クレードル40には、電子カセッテ32を収納可能な収容部40Aが形成されている。
電子カセッテ32は、未使用時にはクレードル40の収容部40Aに収納された状態で内蔵されるバッテリに充電が行われ、放射線画像の撮影時には放射線技師によってクレードル40から取り出され、撮影姿勢が立位であればラック45に保持される予め定められた位置49等に位置決めされ、撮影姿勢が臥位であればベッド46上の撮影対象部位の下部に位置される予め定められた位置51等に位置決めされる。
ここで、本実施の形態に係る撮影システム18では、放射線発生装置34とコンソール42とをケーブルで接続して有線通信により各種情報の送受信を行うが、図2では、当該ケーブルの図示を省略している。また、本実施の形態に係る撮影システム18では、電子カセッテ32とコンソール42との間は、無線通信によって各種情報の送受信を行う。
なお、電子カセッテ32は、放射線撮影室や手術室のみで使用されるものではなく、その可搬性から、例えば、検診や病院内での回診等にも使用することができる。
図3には、本実施の形態に係る電子カセッテ32の内部構成が示されている。
同図に示すように、電子カセッテ32は、放射線Xを透過させる材料からなる筐体54を備えており、防水性、密閉性を有する構造とされている。電子カセッテ32は、手術室等で使用されるとき、血液やその他の雑菌が付着するおそれがある。そこで、電子カセッテ32を防水性、密閉性を有する構造として、必要に応じて殺菌洗浄することにより、1つの電子カセッテ32を繰り返し続けて使用することができる。
筐体54の内部には、放射線Xが照射される筐体54の照射面56側から、患者による放射線Xの散乱線を除去するグリッド58、患者を透過した放射線Xを検出する放射線検出器60、および放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板62が順に配設されている。なお、筐体54の照射面56をグリッド58として構成してもよい。
また、筐体54の内部の一端側には、マイクロコンピュータを含む電子回路および充電可能で、かつ着脱可能なバッテリ96Aを収容するケース31が配置されている。放射線検出器60及び電子回路は、ケース31に配置されたバッテリ96Aから供給される電力によって作動する。ケース31内部に収容された各種回路が放射線Xの照射に伴って損傷することを回避するため、ケース31の照射面56側には鉛板等を配設しておくことが望ましい。なお、本実施の形態に係る電子カセッテ32は、照射面56の形状が長方形とされた直方体とされており、その長手方向一端部にケース31が配置されている。
また、筐体54の外壁の所定位置には、不図示の電源スイッチのオン・オフの状態(投入状態)、‘レディ状態’,‘データ送信中’といった動作モード、バッテリ96Aの残容量の状態等の電子カセッテ32の動作状態を示す表示を行う表示部56Aが設けられている。なお、本実施の形態に係る電子カセッテ32では、表示部56Aとして、発光ダイオードを適用しているが、これに限らず、発光ダイオード以外の発光素子や、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の他の表示手段としてもよい。
さらに、筐体54の外壁の所定位置には、電子カセッテ32を移動させる際に把持される把手54Aが設けられている。なお、本実施の形態に係る電子カセッテ32では、把手54Aが筐体54における照射面56の長手方向に延設された側壁の中央部に設けられているが、これに限らず、例えば、照射面56の短手方向に延設された側壁の中央部、これら側壁の中央部より電子カセッテ32の重心位置の偏りを考慮した距離だけ偏倚した位置等、他の位置に設けてもよいことは言うまでもない。
ところで、本実施の形態に係る電子カセッテ32には、図4に示されるように、電子カセッテ32による撮影方向からの撮影対象部位による荷重から当該電子カセッテ32を保護する保護体30が用意されており、撮影対象部位が、電子カセッテ32に保護体30が装着されていない状態で放射線画像の撮影を行った場合に当該電子カセッテ32に損傷を与える可能性がある場合には、図4および図5に示されるように電子カセッテ32に保護体30が装着される。なお、図4は、電子カセッテ32に保護体30が装着されている状態を示す斜視図であり、図5(A)は電子カセッテ32に保護体30が装着される前の状態を示す底面図であり、図5(B)は電子カセッテ32に保護体30が装着された後の状態を示す底面図である。
これらの図に示されるように、保護体30は、天板30Aと、当該天板30Aの長手方向両端部近傍に取り付けられた一対の脚部30Bとを有している。
上記天板30Aは、電子カセッテ32に装着された状態で、撮影対象部位による荷重が加えられるものであり、上記一対の脚部30Bは、電子カセッテ32に装着されたときに電子カセッテ32が各々の間に位置されると共に、電子カセッテ32の高さ以上の高さとされている。
ここで、上記一対の脚部30Bは、電子カセッテ32に装着された際に筐体54との距離に若干の余裕を有するように、天板30Aに互いが略平行となるように取り付けられている。
一方、天板30Aは、撮影対象部位から荷重が加えられる面の短手方向の長さが電子カセッテ32における照射面56の短手方向の長さと略同一とされ、長手方向の長さが照射面56の長手方向の長さより、上記一対の脚部30Bが設けられる領域の長さに若干のマージン分の長さを加えた長さだけ長い長方形とされている。
また、天板30Aには、電子カセッテ32に装着された状態で、電子カセッテ32の表示部56Aによる表示内容を提示する提示部30Nが設けられている。
本実施の形態に係る保護体30では、提示部30Nとして、電子カセッテ32に装着された状態で表示部56Aの表示内容を視認可能とする開口部を適用しており、当該開口部が、電子カセッテ32に装着された状態で表示部56Aの表示領域に対応する位置に位置されることにより、当該開口部を介して、表示部56Aによる表示内容を直接視認可能としている。ただし、提示部30Nの形態はこれに限らず、上記開口部を、電子カセッテ32に装着された状態で表示部56Aの表示領域に対応する位置とは異なる位置に位置させると共に、表示部56Aによる表示状態を上記開口部まで光学的に案内する鏡等の光反射板等による案内手段を設けておき、当該案内手段および上記開口部を介して、表示部56Aによる表示内容を間接的に視認可能としてもよい。さらに、この場合、上記開口部は、単なる開口としてもよいし、当該開口に対して、硝子、透明プラスチック等の透光性材料で構成された板状部材が設けられたものとしてもよい。
また、この変形例として、電子カセッテ32に、当該電子カセッテ32の動作状態を示す動作状態情報を外部に送信する送信手段を設ける一方、保護体30に、上記送信手段によって送信された動作状態情報を受信する受信手段を設けておき、提示部30Nが、上記受信手段によって受信した動作状態情報により示される動作状態を提示するものとしてもよい。この場合、提示部30Nとして、発光ダイオード等の発光素子、液晶ディスプレイ等の表示装置等、電気的に上記動作状態を表示可能な表示手段を適用することになる。また、上記送信手段及び上記受信手段には、有線または無線で上記動作状態情報を送受信できる、あらゆる通信手段が含まれる。
なお、本実施の形態に係る天板30Aは、使用時には電子カセッテ32における照射面56への放射線Xの入射側に位置されるため、放射線Xの透過率が比較的高い材料で形成することが好ましく、例えば、炭素繊維複合材、Kevlar複合材、Sectra複合材、繊維ガラス等の放射線透過性材料や、放射線半透過性材料を好適に用いることができる。
また、電子カセッテ32同様、保護体30もまた可搬性を考慮して可能な限り軽量であることが好ましいが、その一方で保護体30は電子カセッテ32に対する耐荷重性能を向上させるためのものであるため、天板30Aの厚さは、適用した材料の耐荷重性能に応じて、要求される耐荷重性能を満足しつつ、極力薄くすることが好ましい。ここで、上記要求される耐荷重性能とは、電子カセッテ32による撮影対象部位の想定される最大荷重が加えられても電子カセッテ32が損傷しない性能である。
一方、上記一対の脚部30Bは互いに同一の形状および寸法とされており、天板30Aに取り付けられる面が、その長手方向の長さが天板30Aの短手方向の長さと略同一の長さとされ、上記天板30Aに取り付けられる面に直交する方向の長さ、すなわち、電子カセッテ32の撮影方向に対する長さが電子カセッテ32における筐体54の上記撮影方向に対する長さ、すなわち、上記電子カセッテ32の高さと略同一の長さとされた長尺状直方体とされている。
なお、本実施の形態に係る脚部30Bの材質については放射線透過性能に関する制限はないが、脚部30Bもまた、保護体30の可搬性を考慮して極力軽量であることが好ましい一方、電子カセッテ32に対する耐荷重性能を確保する必要があるため、プラスチック、アルミニウム等の比較的軽量で、かつ耐摩耗性能や剛性が比較的高い材料で形成することが好ましい。
本実施の形態に係る保護体30では、上記一対の脚部30Bが接着により天板30Aに取り付けられているが、これに限らず、螺子による取り付け等、他の取り付け法を適用してもよいことも言うまでもない。
図5に示すように、本実施の形態に係る一対の脚部30Bには、天板30Aに取り付けられた状態で互いに対向する位置に二対のストッパ30Cが設けられている。ストッパ30Cは、各々脚部30Bへの取り付け方向に対して弾性を有する断面視半円状とされたバネ部材で構成されている。
これに対し、電子カセッテ32の筐体54における、保護体30が装着されたときの上記ストッパ30Cに対応する位置には、各々ストッパ30Cの外壁形状に対応する凹形状とされた凹部32Aが設けられている。従って、一例として図5(A)に示されるように、電子カセッテ32を同図矢印M方向や同図紙面垂直方向等に移動させて電子カセッテ32に保護体30を装着させる際には、ストッパ30Cが凹部32Aに嵌め込まれた状態で安定して位置決めされる一方、電子カセッテ32を保護体30から脱着させる際には、電子カセッテ32の把手54Aを把持して、電子カセッテ32を同図矢印M方向の逆方向等に移動させることにより、容易に保護体30から脱着させることができる。
一方、本実施の形態に係る電子カセッテ32には、筐体54の外壁に保護体30が装着されているか否かを検出する検出部33が設けられている。
なお、本実施の形態に係る電子カセッテ32では、検出部33が、発光素子(例えば発光ダイオード等)および受光素子(例えばフォトトランジスタ等)を有するフォト・インタラプタにより構成されており、上記発光素子および受光素子が、発光素子から射出された光の保護体30における脚部30Bの壁面による反射光を受光素子により受光できるように予め位置決めされている。
これに対し、保護体30の脚部30Bにおける、電子カセッテ32に装着された際に検出部33の発光素子から射出された光が照射される位置に、当該光を反射する反射板30Zが設けられている。
以上の構成により、検出部33の受光素子による受光レベルに基づいて、電子カセッテ32に保護体30が装着されているか否かを把握することができる。
なお、検出部33としては、このようなフォト・インタラプタによるものに限らず、例えば、近接センサによるもの、リミットスイッチによるもの等、保護体30が装着されているか否かを検出することのできる他の素子が適用できることも言うまでもない。
次に、図6を参照して、本実施の形態に係る撮影システム18の電気系の要部構成について説明する。
同図に示すように、放射線発生装置34には、コンソール42と通信を行うための接続端子34Aが設けられている。コンソール42には、放射線発生装置34と通信を行うための接続端子42Aが設けられている。放射線発生装置34の接続端子34Aとコンソール42の接続端子42Aは通信ケーブル35によって接続されている。
電子カセッテ32に内蔵された放射線検出器60は、TFTアクティブマトリクス基板66上に、放射線Xを吸収し、電荷に変換する光電変換層が積層されて構成されている。光電変換層は例えばセレンを主成分(例えば含有率50%以上)とする非晶質のa−Se(アモルファスセレン)からなり、放射線Xが照射されると、照射された放射線量に応じた電荷量の電荷(電子−正孔の対)を内部で発生することで、照射された放射線Xを電荷へ変換する。なお、放射線検出器60は、アモルファスセレンのような放射線Xを直接的に電荷に変換する放射線-電荷変換材料の代わりに、蛍光体材料と光電変換素子(フォトダイオード)を用いて間接的に電荷に変換してもよい。蛍光体材料としては、ガドリニウム硫酸化物(GOS)やヨウ化セシウム(CsI)が良く知られている。この場合、蛍光材料によって放射線X−光変換を行い、光電変換素子のフォトダイオードによって光−電荷変換を行う。
また、TFTアクティブマトリクス基板66上には、光電変換層で発生された電荷を蓄積する蓄積容量68と、蓄積容量68に蓄積された電荷を読み出すためのTFT70を備えた画素部74(図6では個々の画素部74に対応する光電変換層を光電変換部72として模式的に示している。)がマトリクス状に多数個配置されており、電子カセッテ32への放射線Xの照射に伴って光電変換層で発生された電荷は、個々の画素部74の蓄積容量68に蓄積される。これにより、電子カセッテ32に照射された放射線Xに担持されていた画像情報は電荷情報へ変換されて放射線検出器60に保持される。
また、TFTアクティブマトリクス基板66には、一定方向(行方向)に延設され、個々の画素部74のTFT70をオンオフさせるための複数本のゲート配線76と、ゲート配線76と直交する方向(列方向)に延設され、オンされたTFT70を介して蓄積容量68から蓄積電荷を読み出すための複数本のデータ配線78が設けられている。個々のゲート配線76はゲート線ドライバ80に接続されており、個々のデータ配線78は信号処理部82に接続されている。個々の画素部74の蓄積容量68に電荷が蓄積されると、個々の画素部74のTFT70は、ゲート線ドライバ80からゲート配線76を介して供給される信号により行単位で順にオンされ、TFT70がオンされた画素部74の蓄積容量68に蓄積されている電荷は、アナログの電気信号としてデータ配線78を伝送されて信号処理部82に入力される。従って、個々の画素部74の蓄積容量68に蓄積されている電荷は行単位で順に読み出される。
図示は省略するが、信号処理部82は、個々のデータ配線78毎に設けられた増幅器及びサンプルホールド回路を備えており、個々のデータ配線78を伝送された電荷信号は増幅器で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、A/D(アナログ/デジタル)変換器が順に接続されており、個々のサンプルホールド回路に保持された電荷信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、A/D変換器によってデジタルの画像データへ変換される。
信号処理部82には画像メモリ90が接続されており、信号処理部82のA/D変換器から出力された画像データは画像メモリ90に順に記憶される。画像メモリ90は複数フレーム分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ90に順次記憶される。
画像メモリ90は電子カセッテ32全体の動作を制御するカセッテ制御部92と接続されている。カセッテ制御部92はマイクロコンピュータによって構成されており、CPU(中央処理装置)92A、ROMおよびRAMを含むメモリ92B、HDD(ハードディスク・ドライブ)やフラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部92Cを備えている。
このカセッテ制御部92には、前述した検出部33が接続されており、検出部33の作動を制御すると共に、検出部33の受光素子から出力された、当該受光素子によって検出された反射光の強さを示す信号のレベルが予め定められた信号レベル以上である場合に保護体30が装着されていることを示し、当該信号レベル未満である場合に保護体30が装着されていないことを示す情報(以下、「装着検出情報」という。)を出力する。なお、上記予め定められた信号レベルとしては、検出部33の受光素子から出力された信号のレベルが当該レベル以上である場合に保護体30が装着されていると見なすことのできる下限値として、実機を用いた実験や、実機の設計仕様等に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め得られた値等が適用できる。
また、カセッテ制御部92には無線通信部94が接続されている。無線通信部94は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/g等に代表される無線LAN(Local Area Network)規格に対応しており、無線通信による外部機器との間での各種情報の伝送を制御する。カセッテ制御部92は、無線通信部94を介してコンソール42と無線通信が可能とされており、コンソール42との間で各種情報の送受信が可能とされている。カセッテ制御部92は、上記装着検出情報を、無線通信部94を介してコンソール42へ送信する。また、カセッテ制御部92は、コンソール42から無線通信部94を介して受信される後述する曝射条件を記憶し、曝射条件に基づいて電荷の読み出しを開始する。
また、電子カセッテ32には電源部96が設けられており、上述した各種回路や各素子(検出部33、ゲート線ドライバ80、信号処理部82、画像メモリ90、無線通信部94や、カセッテ制御部92として機能するマイクロコンピュータ)は、電源部96から供給された電力によって作動する。電源部96は、電子カセッテ32の可搬性を損なわないように、前述したバッテリ(二次電池)96Aを内蔵しており、充電されたバッテリ96Aから各種回路や各素子へ電力を供給する。なお、図6では、電源部96と各種回路や各素子を接続する配線を省略している。
一方、コンソール42は、サーバ・コンピュータとして構成されており、操作メニューや撮影された放射線画像等を表示するディスプレイ100と、複数のキーを含んで構成され、各種の情報や操作指示が入力される操作パネル102と、を備えている。
また、本実施の形態に係るコンソール42は、装置全体の動作を司るCPU104と、制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されたROM106と、各種データを一時的に記憶するRAM108と、各種データを記憶して保持するHDD110と、ディスプレイ100への各種情報の表示を制御するディスプレイドライバ112と、操作パネル102に対する操作状態を検出する操作入力検出部114と、を備えている。また、コンソール42は、接続端子42Aに接続され、接続端子42Aおよび通信ケーブル35を介して放射線発生装置34との間で後述する曝射条件等の各種情報の送受信を行う通信インタフェース(I/F)部116と、電子カセッテ32との間で無線通信により曝射条件や画像データ等の各種情報の送受信を行う無線通信部118と、を備えている。
CPU104、ROM106、RAM108、HDD110、ディスプレイドライバ112、操作入力検出部114、通信I/F部116、および無線通信部118は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU104は、ROM106、RAM108、HDD110へのアクセスを行うことができると共に、ディスプレイドライバ112を介したディスプレイ100への各種情報の表示の制御、通信I/F部116を介した放射線発生装置34との各種情報の送受信の制御、および無線通信部118を介した電子カセッテ32との各種情報の送受信の制御を各々行うことができる。また、CPU104は、操作入力検出部114を介して操作パネル102に対するユーザの操作状態を把握することができる。
一方、放射線発生装置34は、放射線Xを射出する放射線源130と、コンソール42との間で曝射条件等の各種情報を送受信する通信I/F部132と、受信した曝射条件に基づいて放射線源130を制御する線源制御部134と、を備えている。
線源制御部134もマイクロコンピュータによって構成されており、受信した曝射条件や姿勢情報を記憶する。このコンソール42から受信する曝射条件には管電圧、管電流、照射期間等の情報が含まれている。線源制御部134は、受信した曝射条件に基づいて放射線源130から放射線Xを照射させる。
ところで、本実施の形態に係る撮影システム18では、電子カセッテ32に保護体30を装着する必要のある撮影状態と、保護体30を装着する必要のない撮影状態とが予め定められており、コンソール42のROM106には、図7に模式的に示される、当該撮影状態と保護体30の装着状態との関係を示す情報(以下、「装着関係情報」と称する。)が予め記憶されている。
同図に示すように、この装着関係情報では、上記撮影状態として、患者状態、撮影部位、および体重区分の各情報が記憶される。
上記患者状態は、撮影時における患者の姿勢を示す情報であり、本実施の形態では、「臥位」および「立位」の2種類の情報が記憶されている。また、上記撮影部位は、胸部、腹部といった撮影対象とする部位を示す情報であり、上記体重区分は、撮影対象とする患者の体重の区分を示す情報である。
同図に示される装着関係情報では、例えば、臥位で体重が60kg未満の患者の胸部を撮影する場合には、保護体30を装着する必要がないことを示す情報である「未装着」が記憶されており、臥位で体重が60kg以上の患者の胸部を撮影する場合には、保護体30を装着する必要があることを示す情報である「装着」が記憶されている。
次に、本実施の形態に係る撮影システム18の作用について説明する。
まず、放射線撮影を行う放射線技師または医師(以下、「撮影者」と称する。)は、コンソール42を操作してRISサーバ14から得られたデータベース14Aに含まれる、被検者に関する撮影メニューをディスプレイ100により表示させ、これによって把握される撮影時における被検者の姿勢(臥位または立位)および撮影部位に応じて、電子カセッテ32に保護体30を装着する必要のある撮影を行う場合には電子カセッテ32に保護体30を装着する。
次いで撮影者は、ディスプレイ100により表示された撮影メニューから把握される被検者の撮影部位や撮影条件に応じて、コンソール42の操作パネル102を介して放射線Xを照射する際の管電圧、管電流、及び照射期間を指定する曝射条件指定操作を行う。
コンソール42は、曝射条件指定操作が行われると、放射線画像撮影処理を実行する。
次に、図8を参照して、放射線画像撮影処理の実行時におけるコンソール42の作用を説明する。なお、図8は、この際にコンソール42のCPU104によって実行される放射線画像撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM106の所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ200では、装着関係情報(図7も参照。)をROM106から読み出し、次のステップ202では、RISサーバ14から得られたデータベース14Aに含まれる、被検者に関する撮影メニューおよび属性情報を参照して、読み出した装着関係情報における対応する保護体装着状態を参照して、実行する放射線画像の撮影が、電子カセッテ32への保護体30の装着が必要な撮影か否かを判定し、否定判定となった場合は後述するステップ208に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ204に移行する。
ステップ204では、無線通信部94および無線通信部118を介してカセッテ制御部92から装着検出情報を取得し、次のステップ206にて、取得した装着検出情報が、保護体30が装着されていることを示しているか否かを判定して、肯定判定となった場合はステップ208に移行する。
ステップ208では、撮影を許可することを示す予め定められた情報をディスプレイ100により表示させるようにディスプレイドライバ112を制御し、次のステップ210にて所定情報の入力待ちを行う。
図9(A)には、上記ステップ208の処理によってディスプレイ100により表示される情報の一例が示されている。同図に示される例では、「撮影可能です。所定の準備をした後、撮影実行ボタンを指定して下さい。」とのメッセージが、撮影実行ボタンと共に表示される。
同図に示されるような情報がディスプレイ100により表示されると、撮影者は、ディスプレイ100により表示されていた撮影メニューから把握される、撮影時における被検者の姿勢(臥位または立位)に応じて、被検者をベッド46の上方空間の撮影位置50に横臥させるか、またはラック45の前方空間における撮影位置48に立たせる。
次いで撮影者は、把握した撮影対象部位に応じて、必要に応じて保護体30が装着された電子カセッテ32をベッド46の床面と当該撮影対象部位の間に配置するか、または当該撮影対象部位に対応するラック45の高さ方向の位置に配置する。
次いで撮影者は、撮影対象部位の前方に放射線発生装置34を配置するように支持移動機構52を操作し、その後にディスプレイ100により表示されている撮影実行ボタンを指定する。これに応じて上記ステップ210が肯定判定となってステップ212に移行する。
ステップ212では、指定された曝射条件を放射線発生装置34及び電子カセッテ32へ送信することにより当該爆射条件を設定する。これに応じて線源制御部134は、受信した曝射条件での曝射準備を行う。
次のステップ214では、曝射開始を指示する指示情報を放射線発生装置34及び電子カセッテ32へ送信する。
これに応じて、放射線源130は、放射線発生装置34がコンソール42から受信した曝射条件に応じた管電圧、管電流、及び照射期間で放射線を発生して射出する。
放射線源130から照射された放射線Xは、被検者を透過した後に電子カセッテ32に到達する。これにより、電子カセッテ32に内蔵された放射線検出器60の各画素部74の蓄積容量68には電荷が蓄積される。
電子カセッテ32のカセッテ制御部92は、曝射開始を指示する指示情報を受信してから曝射条件で指定された照射期間の経過後にゲート線ドライバ80を制御してゲート線ドライバ80から1ラインずつ順に各ゲート配線76にオン信号を出力させ、各ゲート配線76に接続された各TFT70を1ラインずつ順にオンさせる。
放射線検出器60は、各ゲート配線76に接続された各TFT70を1ラインずつ順にオンされると、1ラインずつ順に各蓄積容量68に蓄積された電荷が電気信号として各データ配線78に流れ出す。各データ配線78に流れ出した電気信号は信号処理部82でデジタルの画像データに変換されて、画像メモリ90に記憶される。
カセッテ制御部92は、撮影終了後、画像メモリ90に記憶された画像データを無線通信によりコンソール42へ送信する。
そこで、次のステップ216では、当該画像データが電子カセッテ32から受信されるまで待機し、次のステップ218にて、受信した画像データに対してシェーディング補正等の各種の補正を行う画像処理を実行する。
次のステップ220では、上記画像処理が行われた画像データ(以下、「補正画像データ」と称する。)をHDD110に記憶し、次のステップ222にて、補正画像データにより示される放射線画像を、確認等を行うためにディスプレイ100によって表示させるようにディスプレイドライバ112を制御し、次のステップ224にて、補正画像データをRISサーバ14へ病院内ネットワーク16を介して送信した後、本放射線画像撮影処理プログラムを終了する。なお、RISサーバ14へ送信された補正画像データはデータベース14Aに格納され、医師が撮影された放射線画像の読影や診断等を行うことが可能となる。
一方、上記ステップ206において否定判定となった場合はステップ226に移行し、放射線画像の撮影を禁止するものとして予め定められた処理(以下、「放射線撮影禁止処理」と称する。)を実行する。なお、本実施の形態に係る放射線画像撮影処理プログラムでは、本ステップ226において実行される放射線撮影禁止処理として、放射線発生装置34に対して放射線源130に対する駆動用の電力の供給経路を強制的に遮断させる指示情報を送信する処理を適用しているが、これに限らず、例えば、電子カセッテ32に対して電源部96の作動を停止させる指示情報を送信する処理等、放射線画像の撮影を禁止することのできる他の処理を適用することができることは言うまでもない。
次のステップ228では、電子カセッテ32への保護体30の装着が必要な撮影であることを示す予め定められた情報をディスプレイ100により表示させるようにディスプレイドライバ112を制御し、その後に本放射線画像撮影処理プログラムを終了する。
図9(B)には、上記ステップ228の処理によってディスプレイ100により表示される情報の一例が示されている。同図に示される例では、「本撮影では、電子カセッテへの保護体の装着の必要があります。現在装着されておりませんので、撮影を中止します。」という情報が表示される。従って、当該情報を参照することにより、撮影者は、電子カセッテ32への保護体30の装着が必要な撮影であること、および撮影が中止されたことを容易に把握することができる。なお、この場合、撮影者は電子カセッテ32に保護体30を装着した後、再び本放射線画像撮影処理プログラムを実行させる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、放射線画像撮影部(ここでは、電子カセッテ32)が単体でも放射線画像の撮影を行うことができる一方、前記放射線画像撮影部を撮影対象による荷重から保護する保護体(ここでは、保護体30)を前記放射線画像撮影部に対して着脱可能に構成しているので、容易に、耐荷重性能が要求されない撮影対象を撮影する場合は軽量化が実現でき、耐荷重性能が要求される撮影対象を撮影する場合には当該要求される耐荷重性能が実現できる。
また、本実施の形態によれば、前記保護体が、前記放射線画像撮影部に装着された状態で、前記撮影対象による荷重が加えられる荷重被付与体(ここでは、天板30A)と、前記荷重被付与体の両端部近傍に設けられ、前記放射線画像撮影部に装着されたときに当該放射線画像撮影部が各々の間に位置されると共に、当該放射線画像撮影部の高さと略同一の高さとされた一対の脚部(ここでは、脚部30B)と、を含んで構成されているので、より確実に耐荷重性能を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、前記放射線画像撮影部に対し、前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されているか否かを検出する検出手段(ここでは、検出部33)を設け、当該検出手段による検出結果に基づいて予め定められた処理(ここでは、放射線撮影禁止処理および図9(B)に示される情報を表示する処理)を実行しているので、軽量化および耐荷重性能の向上の両立が、より高いレベルで達成できる。
特に、本実施の形態によれば、前記撮影対象が前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されていない状態で前記放射線画像の撮影を行った場合に当該放射線画像撮影部に損傷を与える可能性があり、かつ前記検出手段によって前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されていないことが検出された場合、前記放射線画像の撮影を禁止する処理を前記予め定められた処理として実行しているので、放射線画像撮影部に損傷を与える可能性がある撮影の実行を回避することができる結果、より確実に放射線画像撮影部の損傷の発生を防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、前記撮影対象の重量を示す重量情報(ここでは、属性情報における体重)を記憶手段(ここでは、HDD110)によって予め記憶しておき、当該重量情報に基づいて、前記放射線画像撮影部に損傷を与える可能性があるか否かを判定しているので、より容易に当該判定を行うことができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明を抽出できる。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施の形態では、本発明の検出手段(ここでは、検出部33)を電子カセッテ32に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、保護体30に設ける形態とすることもできる。この場合、保護体30にコンソール42と通信可能とする通信手段を設け、当該通信手段を介して装着検出情報をコンソール42に送信する。この場合も、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態では、電子カセッテ32を保護体30に位置決めするための部材(ここでは、ストッパ30C)を4箇所に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、4箇所以外の箇所数で設けてもよいし、全く設けない形態とすることもできる。この場合も、上記実施の形態と略同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態では、本発明の保護体として、図4および図5に示したものを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子カセッテと着脱自在に構成され、装着することによって撮影対象部位からの荷重から電子カセッテを保護することのできる他の構成のものを適用する形態とすることもできることは言うまでもない。
図10〜図16には、保護体の他の形態例が示されている。なお、図10〜図16では、錯綜を回避するために、表示部56Aおよび提示部30N等の図示を省略する。
図10に示される保護体30aは、上記実施の形態に係る保護体30における一対の脚部30Bに代えて、電子カセッテ32に装着される際に当該一対の脚部の各々の間に電子カセッテ32を案内すると共に、装着された状態で当該電子カセッテ32を保持する案内保持部30Eを有する一対の脚部30Dを適用したものである。この場合、電子カセッテ32に対する着脱方向は同図矢印F方向に制限されるものの、より容易かつ確実に、電子カセッテ32に保護体30aを装着することができる。
一方、図11に示される保護体30bは、上記実施の形態に係る保護体30における一対の脚部30Bに代えて、電子カセッテ32に装着される際に当該一対の脚部の各々の間に電子カセッテ32を案内すると共に、装着された状態で当該電子カセッテ32を保持する凸形状とされた案内保持部30Gが高さ方向中間部に設けられた一対の脚部30Fを適用したものである。なお、この場合、電子カセッテ32の筐体54に案内保持部30Gの凸形状に対応する形状の凹部を設けておく必要がある。この場合も、保護体30aと同様の、より容易かつ確実に、電子カセッテ32に保護体30を装着することができる効果に加えて、保護体30aに比較して脚部30Fの高さを低くすることができ、より利便性を向上させることができる。なお、この変形例として、案内保持部30Gを凹形状とし、これに対応する凸部を電子カセッテ32の筐体54に設けるようにしてもよい。
また、図12に示される保護体30cは、上記実施の形態に係る保護体30に対し、一対の脚部30Bにおける天板30Aへの取り付け面とは反対側の面に設けられ、電子カセッテ32に装着されているときに当該電子カセッテ32を天板30A側に付勢する付勢部材30Hを有するものである。なお、同図に示す保護体30cでは、付勢部材30Hとして板バネを用いているが、これに限らず、例えば、当該付勢部材30Hに代えて平板状の部材を一対の脚部30Bに設けると共に、当該平板状の部材の電子カセッテ32が装着される側の面にスプリングバネを設ける形態等としてもよい。この場合、より確実に電子カセッテ32を撮影対象に近接させることができる結果、撮影画像の品質をより向上させることができる。
また、図13に示される保護体30dは、上記実施の形態に係る保護体30の天板30Aにおける脚部30Bが設けられている面とは反対側の面に、撮影対象(ここでは、患者の足部)の配置位置を示すマーク30Iが表示されたものである。この場合、予め定められた位置に撮影対象部位を位置させることができる結果、複数回撮影を行う場合において、撮影対象部位を同一または略同一の撮影状態で撮影することができる。
また、図14に示される保護体30eは、上記実施の形態に係る保護体30の天板30Aにおける脚部30Bが設けられている面とは反対側の面に、撮影対象(ここでは、患者の足部)の配置位置を示す部材30J(ここでは、スリッパ)が設けられたものである。この場合、部材30Jは、天板30Aと同様に、放射線Xの透過率が比較的高い材料で形成することが好ましく、例えば、炭素繊維複合材、Kevlar複合材、Sectra複合材、繊維ガラス等の放射線透過性材料や、放射線半透過性材料を好適に用いることができる。この場合も、保護体30dと同様に、予め定められた位置に撮影対象部位を位置させることができる結果、複数回撮影を行う場合において、撮影対象部位を同一または略同一の撮影状態で撮影することができる。なお、保護体30dおよび保護体30eは、特に患者の経過観察を行う場合に有効である。
また、図15に示される保護体30fは、保護体30eの変形例であり、天板30Aおよび脚部30Bに代えて、撮影対象部位により荷重が加えられる部分と脚部とが一体形成された細長形状とされた一対の部材30Kを適用し、当該一対の部材30Kの中間部における荷重が加えられる位置に撮影対象部位(ここでは、患者の足部)の配置位置を示す部材30J(ここでは、スリッパ)が設けられたものである。この場合も、部材30Kは、天板30Aと同様に、放射線Xの透過率が比較的高い材料で形成することが好ましく、例えば、炭素繊維複合材、Kevlar複合材、Sectra複合材、繊維ガラス等の放射線透過性材料や、放射線半透過性材料を好適に用いることができる。この場合、天板30Aに代えて細長形状とされた部材30Kを適用しているので、より軽量化に寄与することができる。
さらに、図16に示される保護体30gは、電子カセッテ32に着脱される際に当該電子カセッテ32が通過される単一の開口30Lが設けられた直方体形状とされたものである。この場合、他の保護体30,30a〜30fに比較して、より耐荷重性能を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、本発明の位置決め部材としてストッパ30Cを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、磁力によって電子カセッテ32に保護体30を装着したときの当該電子カセッテ32および保護体30の相対的な位置を予め定められた位置に位置決めする形態とすることもできる。
図17には、この場合の電子カセッテ32bおよび保護体30hの形態例が示されている。
この形態に係る保護体30hでは、上記実施の形態に係る保護体30のストッパ30Cに代えて、永久磁石30Mが設けられている。また、電子カセッテ32bの保護体30hが装着されたときの上記永久磁石30Mに対応する位置には、各々対応する永久磁石30Mに引き付けられる材料で構成された部材32Bが設けられている。
この構成により、電子カセッテ32bへの保護体30hの装着時には、永久磁石30Mの磁力により、電子カセッテ32bおよび保護体30hの相対的な位置が位置決めされる。なお、この変形例としては、前述した保護体30a〜30g(図10〜図16参照。)に対して永久磁石30Mを予め定められた位置に設ける一方、電子カセッテ32における、保護体が装着された状態で永久磁石30Mの配置位置に対応する位置に永久磁石30Mの磁力によって引き付けられる材料で構成された部材を設ける形態や、これらとは逆に、永久磁石30Mを電子カセッテに設けると共に、当該永久磁石30Mによって引き付けられる材料で構成された部材を保護体に設ける形態、永久磁石を電子カセッテおよび保護体の双方の対応する位置に設ける形態、これらの永久磁石に代えて電磁石を適用する形態等を例示することができる。
これらの場合、より簡易に電子カセッテおよび保護体の相対的な位置を位置決めすることができる。
また、上記実施の形態では、コンソール42によって放射線撮影を禁止する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電子カセッテ32によって放射線撮影を禁止する形態としてもよい。この場合、電子カセッテ32にディスプレイ、音声合成装置等の表示手段を設けておくと共に、メモリ92Bまたは記憶部92Cに装着関係情報(図7参照。)および上記撮影メニューを予め記憶しておき、電子カセッテ32のカセッテ制御部92によって、放射線画像撮影処理プログラム(図8参照。)のステップ212〜ステップ224に代えて放射線撮影の実行を指示する指示情報をコンソール42に送信する処理ステップを有するプログラムと略同様のプログラムを実行する。この場合、ステップ228では、上記表示手段により、電子カセッテへの保護体の装着が必要な撮影であることを示す予め定められた情報(一例として図9(B)に示される情報)を表示(表示手段がディスプレイである場合は可視表示であり、表示手段が音声合成装置である場合は可聴表示)する一方、コンソール42は、上記放射線撮影の実行を指示する指示情報が受信された場合にステップ212〜ステップ224と同様の処理を実行する。この場合も、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態では、本発明を電子カセッテに適応した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、放射線フイルムにより放射線画像を撮影する通常のカセッテ、イメージング・プレートにより放射線画像を撮影するIPカセッテ、さらには産業用品質管理の分野や、旅客の手荷物,小荷物,大貨物の保安スクリーニング分野のような医用以外の応用分野等、放射線画像を撮影する他の分野に適用する形態とすることもできる。
また、上記実施の形態では、一対の脚部30Bの高さを電子カセッテ32の高さと略同一とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一対の脚部30Bの高さは電子カセッテ32の高さ以上の高さであればよい。ただし、脚部30Bの高さが高いほど、患者に対する負担が増加したり、軽量化の妨げとなったりするため、電子カセッテ32の高さ以上で、かつ当該高さ近傍の高さとすることが好ましい。
また、上記実施の形態では、脚部30Bを天板30Aの両端部近傍に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、天板30Aの両端部に設ける形態とすることもできる。この場合も、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態では、保護体30を装着した後に電子カセッテ32を撮影対象部位に対応する位置に配置する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、保護体30を撮影対象部位に対応する位置に配置した後に電子カセッテ32を保護体30の配設位置に位置させることにより、結果的に電子カセッテ32に対して保護体30を装着する形態とすることもできる。この場合も、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
その他、上記実施の形態で説明したRIS10の構成(図1参照。)、放射線撮影室の構成(図2参照。)、電子カセッテ32の構成(図3〜図5参照。)、撮影システム18の構成(図6参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したり、接続状態を変更したりすることができることは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明した装着関係情報の構成(図7参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な情報を削除したり、新たな情報を追加したり、情報を変更したりすることができることは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明した放射線画像撮影処理プログラムの処理の流れ(図8参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ換えたりすることができることは言うまでもない。
さらに、上記実施の形態で説明した表示情報(図9参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、表示内容を変更することができることは言うまでもない。
実施の形態に係る放射線情報システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る放射線画像撮影システムの放射線撮影室における配置状態の一例を示す側面図である。 実施の形態に係る電子カセッテの内部構成を示す透過斜視図である。 実施の形態に係る電子カセッテおよび保護体の構成と、電子カセッテに保護体が装着された状態を示す斜視図である。 実施の形態に係る電子カセッテおよび保護体の構成と、電子カセッテに保護体が装着される前の状態および装着された後の状態を示す底面図である。 実施の形態に係る撮影システムの電気系の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る装着関係情報の構成を示す模式図である。 実施の形態に係る放射線画像撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る放射線画像撮影処理プログラムの実行により表示される情報の一例を示す概略図である。 実施の形態に係る保護体の変形例を示す斜視図である。 実施の形態に係る保護体および電子カセッテの変形例を示す斜視図である。 実施の形態に係る保護体の他の変形例を示す斜視図である。 実施の形態に係る保護体の他の変形例を示す斜視図である。 実施の形態に係る保護体の他の変形例を示す側面図である。 実施の形態に係る保護体の他の変形例を示す斜視図である。 実施の形態に係る保護体の他の変形例を示す斜視図である。 実施の形態に係る保護体および電子カセッテの他の変形例を示す底面図である。
符号の説明
18 放射線画像撮影システム
30,30a〜30h 保護体
30A 天板(荷重被付与体)
30B,30D,30F 脚部
30C ストッパ(位置決め部材)
30E,30G 案内保持部
30H 付勢部材
30I マーク
30J 部材
30K 部材(荷重被付与体,脚部)
30L 開口
30M 永久磁石(位置決め部材)
30N 提示部(提示手段)
32,32b 電子カセッテ(放射線画像撮影部)
32A 凹部
32B 部材
33 検出部(検出手段)
34 放射線発生装置
42 コンソール
56A 表示部(表示手段)
96A バッテリ
100 ディスプレイ
102 操作パネル
104 CPU(処理実行手段)
110 HDD(記憶手段)
130 放射線源

Claims (10)

  1. 筐体を有し、単体で撮影対象を透過した放射線により示される放射線画像が撮影可能に構成された放射線画像撮影部と、
    前記放射線画像撮影部に対して着脱可能に構成され、前記放射線画像撮影部に装着された状態で撮影方向からの前記撮影対象による荷重から当該放射線画像撮影部を保護する保護体と、
    前記放射線画像撮影部および前記保護体の少なくとも一方に設けられ、前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されているか否かを検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出結果に基づいて予め定められた処理を実行する処理実行手段と、
    を備え
    前記保護体は、
    前記放射線画像撮影部に装着された状態で、前記撮影対象による荷重が加えられる荷重被付与体と、
    前記荷重被付与体の両端部または当該両端部近傍に設けられ、前記放射線画像撮影部に装着されたときに当該放射線画像撮影部が各々の間に位置されると共に、当該放射線画像撮影部の高さ以上の高さとされた一対の脚部と、
    を有し、
    前記処理実行手段は、前記撮影対象が前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されていない状態で前記放射線画像の撮影を行った場合に当該放射線画像撮影部に損傷を与える可能性があり、かつ前記検出手段によって前記放射線画像撮影部に前記保護体が装着されていないことが検出された場合、前記放射線画像の撮影を禁止する処理を前記予め定められた処理として実行する
    放射線画像撮影システム。
  2. 前記一対の脚部は、前記放射線画像撮影部に装着される際に当該一対の脚部の各々の間に当該放射線画像撮影部を案内すると共に、装着された状態で当該放射線画像撮影部を保持する案内保持部を有する
    請求項記載の放射線画像撮影システム。
  3. 前記保護体は、
    前記一対の脚部の前記荷重被付与体とは反対側に設けられ、前記放射線画像撮影部に装着されているときに当該放射線画像撮影部を前記荷重被付与体側に付勢する付勢部材
    をさらに有する請求項または請求項記載の放射線画像撮影システム。
  4. 前記荷重被付与体は、前記脚部が設けられる側の反対側に、前記撮影対象の配置位置を示す表示または部材が設けられている
    請求項〜請求項の何れか1項記載の放射線画像撮影システム。
  5. 前記放射線画像撮影部および前記保護体の少なくとも一方に設けられ、前記放射線画像撮影部に前記保護体を装着したときの当該放射線画像撮影部および保護体の相対的な位置を予め定められた位置に位置決めする位置決め部材
    をさらに有する請求項1〜請求項の何れか1項記載の放射線画像撮影システム。
  6. 前記位置決め部材は、磁力により前記位置決めするものである
    請求項記載の放射線画像撮影システム。
  7. 前記放射線画像撮影部は、電子カセッテである
    請求項1〜請求項の何れか1項記載の放射線画像撮影システム。
  8. 前記撮影対象の重量を示す重量情報が予め記憶された記憶手段をさらに有し、
    前記処理実行手段は、前記記憶手段に記憶された重量情報に基づいて、前記放射線画像撮影部に損傷を与える可能性があるか否かを判定する
    請求項1〜請求項7の何れか1項記載の放射線画像撮影システム。
  9. 前記放射線画像撮影部は、前記保護体が装着された際に当該保護体によって覆われる、当該放射線画像撮影部の動作状態を示す表示を行う表示手段を有し、
    前記保護体は、前記放射線画像撮影部に装着された状態で、前記表示手段による表示内容を提示する提示手段を有する
    請求項1〜請求項の何れか1項記載の放射線画像撮影システム。
  10. コンピュータを、請求項〜請求項の何れか1項に記載の放射線画像撮影システムにおける処理実行手段として機能させるためのプログラム。
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