本提案が対象とする画像データは、芸術性の高い絵画・イラスト・フォト等の静止画である。そして、これらの静止画に対し、お試し機能を備えた形で、オンライン上で表示し販売する事は困難であった。又、芸術性の高い静止画というのは、一枚という作品の中に、時間を掛け、作り込んでいる様な画像である。そして制作者が、理想とする作品を制作するために長期の時間が費やされた時、(例えば、制作者が1年がかりで作品を制作した時)これらの作品には簡易に作る事が出来ない作業量というものがある。その時、その作品を発表する場としてふさわしい場所がなかなか見つからないという課題があった。又、作品を発表する方法としてはリアル上にて紙媒体として発表する場合と、バーチャル上にて、データとして発表する場合の、2種類が考えられ、そして、紙媒体の発表の場では、費用が掛り多くの人には観てもらえないデメリットがあった。又、リアル上での発表では、作品そのものよりも、何に作品が描かれているかという支持体(絵が描かれている媒体、紙、板、布等)が問われるものであった。例えば、立体的・彫刻的な視覚作用効果や、見せ方、加工処理等、又、あるいは、作品の耐久性等も問われるものであった。又、劣化しやすいという事は作品としての質が落ちてしまい、価値が低下してしまうという問題もあった。デジタルによる作品の保管であれば、劣化による問題も解消され、又、費用面に於いても安価な発表であり、支持体の問題も解消でき、且つ、色の三原色では無く、光の三原色によって、より美しく表現する事ができるというメリットがある。しかしながら、デジタル上にて作成し、デジタル加工を行った作品を制作したとしても、オンライン上での画像保護としては課題があり、発表する手段としては、印刷打ち出しによる発表しか手段が存在しなかった。そして、印刷打ち出しによる発表の場合、作品の色が変わってしまうという問題があった。又、オンライン上で、オンライン上で画像を表示してしまうと、鑑賞者はインターネットに繋ぎさえすればいつでも作品を鑑賞することができるので、既に画像を所有したことになり購入の必要が無くなってしまう。これは、ダウンロード防止によりダウンロードを出来ない状態にしたとしても、又、印刷防止により印刷が出来ない状態にしたとしても、オンライン上に表示ができるという事は、既に、作品を鑑賞でき画像を所有していることと同じ状態となる。その為、デザイン等の使用目的である画像データではなく、鑑賞するという事を提供する場合は非常に困難となる。又、制作者側の心理としては、長期の時間を費やし作成した作品を、オンライン上に表示するということは、心理的な抵抗があり、オンライン上での発表を避ける傾向にあった。上記の理由によりリアル上での発表、バーチャル上での発表はどちらに於いても困難であった。
又、絵画等の画像作品を購入する心理的プロセスとして、作品の全容を確認して、その作品を気に入ったから購入するという流れがある。例えば、書店にて、絵画等の画集を購入する時、一度、中身を確認してから購入の判断を行う。この時、全く中身の分からないものであれば、購入を行うのに躊躇してしまう。又、例えば、音楽の場合であれば、ラジオやテレビなどで受動的にでもその曲を一度聴き知っていて、その曲を、気に入った場合、購入を行うというステップを踏む。その為、上記で記述した、有料会員だけによる観賞環境の提供(ダウンロードし放題等)を行う方法では課題が残る。未だ、作品を見ていない状態で、先にお金を出して購入するというのは、ハードルが高く成り立ちにくい。しかし仮に成り立つケースが在ったとしても、既に、過去に作品を何点か知っているお気に入りの作家である場合等である。しかしながら、作家を知っていなくても購入するケースは考えられる。その場合でも過去にそのジャンルに対して面白いという動機付けがなされており、「ジャンル買い」をする場合である。この場合、その作品はおそらくは良いものだろうという予測が、観賞者の中でされており、購入するのであり、何かしらの過去に知っているという状態が必要となる。又、音楽の様に、ジャンルが既に確立されているコンテンツであれば、ある程度の予測が付き、全く知らない内容であっても、購入する行動というのは考えられる。しかし、このケースでも鑑賞した事が無いという事には変わりがなく、購入を行うには購入失敗のリスクがあり当り外れが在ると考えられる。又、段落「0012」に記載の通り、デジタル画像による絵画というのは、現在では、殆ど、存在していないコンテンツのジャンルである。その為、利用者が、過去に内容を知っているという動機付けが出来ていない状況となる。そして、画像をオンライン上で確認し、気に入った上で購入してもらうには、上記に述べた様に、オンライン上に表示してしまえば所有行為が成立してしまうという課題がある。
画像の一部破損方法では、一部の個所は見せており鑑賞可能部分と鑑賞不可部分を成り立たせているが、デメリットとして画質を劣化させている個所が、思っていた様なクオリティでなかった場合であったり、又、鑑賞可能部分だけが美しくて破損部分は手抜きをしていた場合であったり、それらが考えられた場合、購買意欲が下がってしまう。又、観賞可能な部分はいつまでも観ることができてしまうので、それだけで満足してしまうケースも考えられる。一部分を欠損させることにより効果的なのは、使用目的による販売であるが、鑑賞を目的とする作品を販売する方法としては不向きである。
画像をオンライン上に表示すれば所有した状態が既に、成り立ってしまうというデメリット以外にも、画像をオンライン上で表示するデメリットとして以下の事柄がある。画像データを画面上に表示すれば、コンピュータによる機能により、プリントスクリーンや、キャプチャーコピーが可能となる。又他にも、右クリックによるダウンロード、又、印刷による紙での保有も可能となる。データは簡単にコピー可能であり、オンライン上に不正コピーデータを大量に配られる問題もある。しかしながら、オリジナルの所在が、紙媒体等の原物(一点物)にある場合は、デジタルデータはコピーにすぎないものであり、画像データを表示したとしても問題は少ない。(※但し、コピーであっても所有は出来てしまうというデメリットは残る。)その為、オリジナルが紙媒体等である場合は、販売モデルが存在する。この場合、多くの人に見てもらう事は可能だが、販売価格が高額になるというデメリットがある。又、紙媒体の場合、リアル上での発表と同じ様に、支持体の処理や、作品そのものの耐久性が問われてしまう。
数枚を組み合わせたセット販売では、組み合わせた内の数枚は表示させ、その他は見せないという方法であるが、デメリットとしては一枚での販売が不可能であるという点である。制作側は作品点数が貯まらなければ販売ができず、又、作品点数を貯めるならば、販売価格を上げたいと考える。その為、購入側にとっては金額が高くなってしまうというデメリットがある。動画により静止画を数枚組み合わせ時間の経過とともに表示させる方法では、商品を渡す場合、動画ファイルによる引き渡しなのか?それとも画像ファイルによる引き渡しなのか?という問題があり、又、画像ファイルにて引き渡しを行う場合、動画ファイルと、画像ファイルの2つを作成する必要があり手間が掛る。又、動画媒体による表示であったとしても、動的な動きをコピーする、キャプチャーからの保護は行えきれていない。
又、静止画の場合、動画や音楽とは違い時間的なボリュームが無いという特長がある。例えば音楽の場合であれば、フルタイム5分の作品であれば30秒だけ観賞可能部分を作る事で、お試し機能が成り立たせることが可能である。しかしながら、静止画の場合、時間的なボリュームが無い為音楽のようにお試し機能として、観賞部分と非観賞部分を作ることができない。
また、既存の絵画マーケットでは、制作するのも購入するのも金額が掛りすぎる為、一部の富裕層が購入を行い評価を決めるという傾向にあった。その為、大衆から理解されにくく大衆文化から離れたものとして認識された状態である。又、デザイン等の使用目的による画像であっても、鑑賞用として効果はあるのだが、芸術性が制限されてしまう。例えば、奇抜なもの、情緒性のあるもの、遊びのあるもの、というのは、その場に相応しくなければ必要性はないものと評価されてしまう。そして実用性のある作品としては、均一で無難な物、主張の激しくないもの、その場に相応しい物が好まれる傾向にある。しかしながら、絵画というのは制作する側も鑑賞する側も、遊びや娯楽としての要素を必要としている部分がある。
以上の内容を纏めると、オンライン上にて表示するコンテンツには、「図5」の様に、大きく分けて、書籍、音楽、動画等の「動的コンテンツ(B)」と、画像等の「非動的コンテンツ(C)」があり、さらに非動的コンテンツを分類すると、デザイン等の「中間コンテンツ(D)」と、絵画等の娯楽作品である「最終コンテンツ(E)」がある。(※尚、中間コンテンツと、最終コンテンツという表現は、「段落0002」の最終商品と中間商品という言葉の意味と同一である)そして、動的コンテンツ(B)等の動画媒体の場合、その根底にある概念が、時間ファイルというデータファイルのデータ量の分割にあり、しかしながら、1枚で構成される画像ファイルは、時間的なボリュームというものが存在しない為、時間単位で分割し表示する事が不可能であった。しかしながら、動画ファイルとして置き直す事で、表示する事は可能であるが、手間が掛り、お試し機能として不十分であった。又、非動的中間コンテンツ(D)の表意媒体では、販売しているものが作品使用権である為異なり、又、使用する事を目的とするのであれば極端な話、観賞からの保護を行わなくても差し支えは無く、顧客からの観賞やコンピュータからの不正コピー等の保護を殆ど行ってはおらず不十分であった(「図7」参照)。
又、非動的中間コンテンツとはデザイン的な概念であり、絵画的概念である非動的最終コンテンツとはジャンルが大きく異なるものであり、目的に於いても基礎学問と応用学問程の違いがある。その為、求められている役割や、何に価値が置かれているのかの必要性・目的が異なる為、使用目的である画像の販売システムを使って、観賞用画像を販売する事ができたというのは不可能であった。しかしながら既存では、絵画とデザイン画像の違いが発見されてはおらず、一括りとされているか、あるいは、絵画の定義があいまいで、又は、定義というものが存在せず、絵画とは何か?という定義無しの状態であった。そして、既存にある殆どの画像販売システムは使用を目的としたデザイン的画像であるものとする。又、本来の絵画分野からしてもデジタルデータは絵画ではないという認識が強く、又、デジタルデータでの絵画は、既存の絵画の概念とは異なるものであり、本発明が新たに定義を行っているだけのものとなる。そして、現在に於いても、デジタルデータでの非動的最終コンテンツは、コンテンツそのものが存在していないか、あるいは限りなく少ないと考えられ、又、市場にも存在してはいない状態である。(尚、紙媒体等のコンテンツと区別する為にデジタルと述べるものであり、アナログ方式であっても同様とする。)
又、使用目的の画像であれば使用を行った時点で、不正使用が発覚しやすいリスクがあるが観賞目的の場合、個人的に観賞可能とすれば済むだけの話であり、不正を発覚する事が容易ではない。
その為、あらゆる点で、使用目的である画像保護方法と、観賞目的の画像保護方法は異なり、桁外れに難易度が上がるものである。又、観賞を目的とするコンテンツの大半は、使用目的としては使えない物が一般的だとするが、(※商用にて使用するのは尚更不可とされている)しかしながら、鑑賞者と制作者の間の取り決めにより自由であるとする。又、本発明の課題は、絵画と言う1分野に於ける市場の課題であり、これに携わる人口は多く、既に、大勢の人が考えており、昔から存在する周知の課題である。しかしながらIT技術が到来してから長らくの時間が経過し、長らく解決のできていない難問である。
又、「図9群」「図10群」は、既存コンテンツ(動的、非動的中間)媒体の比較図である。「図9群」は、既存お試し機能の構造であり、「図10群」は、既存お試し機能の根底となっている概念である。又、「図10−3」は、非動的コンテンツの空間認識と動的コンテンツの時間認識との相違点である。そして本発明は、先の出願文献≪特願2009−299427≫の欠陥を補う出願内容である。例えば「D1」フィルタだけでは、画像を保護しきれない為、「D2」マークによる2重構造の構成としたのだが、この場合、一部劣化させた部分が、全く見えない状態なのであれば不都合が残る。その為、「D2」マークが動き回って、合成不可となる様な複雑な動き方を行う事が、理想的であると考えていた。しかしながら、合成不可となる様な複雑な動き方や、視覚的にも「完全に見えるし完全に見えない」という矛盾した効果を作り出す事に置いて、仮に理論上そうした効果を狙っていたとしても実際のフォルムと動きと構造が、どのような内容なのか実現できていなかった。又、「D1」フィルタの細部に於いても不完全であった。
本発明の画像表示保護装置は、コンテンツ提供者であるユーザーより提供される画像データを記憶装置に記憶し、前記画像データを画面上に表示する際に、画像データを保護して鑑賞者の非所有状態(お試し効果)を作り出す装置であり、
前記画像表示保護装置は、画像データを保護する手段(a)及び(b)を有し、
前記画像保護手段(a)及び(b)は、画像の非表示部分を作り出す形状を記憶装置に備え、且つ、その形状を用いた動作手段を有しており、
前記保護手段(a)の視覚形状は、画像全体に(地と図の様に)表示部分と非表示部分がきめ細かく分布する形状であり、且つ、前記保護手段(a)は、前記視覚形状を用いた動作として、時間差で表示部分と非表示部分が入れ換わり表示され、静止画像(あるいは静止画像に同等する)の全容を、時間差で表示するが、画像の全容が同時に表示されることが無い動作を有しており、
加えて、前記保護手段(b)は、「人間の瞼」の様にパチパチと開閉するような構造で、画像を、全てシャットアウトして非表示とする視覚形状と、その形状を用いた動作として、初め、画像が非表示の状態から、ユーザーが開閉信号を送信すると、瞬きを行う様に開閉して画像が表示され、そしてまた数秒後にシャットアウトして画像が非表示となる動作を有しており、
加えて、前記保護処理(b)の一つの開閉手段(瞬きの様な動作)は、数秒程度の時間による手段であって、
そして前記画像表示保護装置は、購入前のコンテンツには、前記画像データと前記保護手段(a)及び(b)とを組み合わせて表示し、購入後のコンテンツには前記保護手段(a)及び(b)を組み合わせない形で表示する事に特徴を有する。
又、上記の、(又は静止画像に相当する)とは、例えば、全体としては静止画であるが、静止画の中の物体に於いて若干の揺れるなどの動きを有するものなども含むものとする。又、本発明は、静止画を販売するための媒体としておりますが、例えば、静止画データにて投稿したものをプログラム処理にて、静止画から動画ファイルに変換して、動画再生媒体で再生したとするのも同様の効果とするのも本発明と同等である。(又、ユーザーの投稿時に変換する、又、投稿後に変換するのも同様である。)例えば、一枚の静止画を、10秒程度の時間を有する動画ファイルに置き直す処理を有したりして、静止画像を再生する事は本発明と同等であるとする。これは、内容は動画では無く、動画媒体を使った静止画である為、同様である。本発明は、静止画の見せ方において非鑑賞効果をどのように作り出すかを発案するものであり、動画ファイルであっても静止画像を見せる目的であって同様の効果、機能を作りだすものであれば同様である。又、フィルタbが開閉する数秒程度の時間というのは、システム側の処理で有しているものであって、コンテンツ制作者側が、自ら、数秒程度の動画を作成して、時間制限の無い動画再生媒体で再生するものではない。(尚、段落「0030」〜「0036」にて詳細に記載)
又、本発明は合成処理等を防止する構成として、前記保護手段(a)のきめ細かく分布する形状は、コンピュータが形状の境界ラインを読み取るのが難しいランダムな形状であることを特徴としている。また、保護手段aは、好ましい形状として、規則的、且つ、限りなく複雑性(ランダム形状)を帯びる事が容易な不規則の構造を有している。例えばこれは、イメージとして、雪の結晶や、指紋構造の様に、一定の規則性を有するが、一つとして同じ構造の無い様な複雑性を帯びる構造である。又、複雑性(不規則性)とは、予測不可能性を指し、これは、コンピューターが形状を読み取ることが難しい模様であり、合成処理等の作業を困難にさせる効果がある。又、規則性とは、人が、美しく感じる構造としての効果があり、又、模様が複雑すぎると、それ自体が絵画性を有する作品となり、観賞の邪魔となる為、これを防止する効果も有する。(尚、段落「0030」〜「0036」にて詳細に記載)
また、保護処理b(フィルタb)動作は、初め、画像を覆う状態で表示されており、フィルタを開く信号(例えば、画像付近に配置された開閉ボタンによる方法、又は、画像上をクリックする操作方法等)を送信するとフィルタが開き、そして、フィルタが開いて画像が全て見える様になると、開いた時と同様の動作で閉じて行く動作であり、又、一つの開閉(瞬き動作)は数秒程度(例えば、2〜15秒程度)の時間である。以上の特徴により、非所有状態を作り出し解決を行う。(尚、段落「0030」〜「0036」にて詳細に記載)尚、既存の動画ファイルの表示媒体は、瞬きの様に短時間で開閉し動作する処理を有してはおらず、静止画のお試し効果として使用してはいないのだが、本発明と同等の効果として、画像を動画ファイルとして置き直し、同様の機能とするのも本発明と同等であるとする。(「図10−2」参照。尚、これは説明を容易にする為に、既存の動画媒体と比較を行ったものである)しかしながら、ファイルaに関しては、動画ファイルを再生させる媒体であっても、画像ファイルを動画ファイルに置き直して、静止画を動画として再生させ、フィルタ(a)及び(b)の2重構造の動作処理と同様の効果を使用する事は考えられる為、動画ファイルであっても、本発明の実施可能である。
また、本発明の前記画像表示保護方法は、上記、画像データを保護して鑑賞者の非所有状態(お試し効果)を作り出す方法を有している。
又、保護処理a(フィルタa)の構造は、最もシンプルな形状として、1枚から成り立つスクリーン状の構造を有しており、又、これは構成する事が容易な構造であり、一枚からでも成り立つ事が可能であるが、さらに複雑性を増す場合は、少数枚(2〜3枚程度)を重ねる事も可能である。又、前記フィルタaの動作は、最もシンプルで無駄の無い動きとして、一方向のスライド移動で可能な動作であり、そして動的にズレる事によって時間差で見える部分と見えない部分を作り出し、全ての画像を確認可能にする動作である。(※尚、全ての個所を確認可能にする目的であるが、模様の状態によっては、完全に表示しきれない個所も、多少は、生じてしまう場合もあるものとする。)又、これは、動きを作りだす事に容易性がある動作である。又、前記フィルタbの形状は、フィルタaと相性が良く、且つ、最もシンプルな形状として、一枚で構成されるカバー(フィルタ)形状であり、不透明又は半透明の、画像を全てを覆う視覚効果のスクリーンである。又、前記フィルタbの動作は、最もシンプルで無駄の無い動きとして、一方向のスライド移動で可能な動作である。(尚、段落「0030」〜「0036」にて詳細に記載)
又、異なる構造である保護処理a,b(フィルタa、b)にて構成される2重構造の画像保護処理は、その他のバリエーションとして以下の構成を有している。パターン1は、フィルタbの瞬き動作が、変形形状(変形した形による開閉、ゆっくりと透過していく開閉等)にて開閉を行う方法の処理である。パターン2は、フィルタaの規則的且つ複雑性の構造が、多少の揺れる様な動き、又は、点滅等を有する複雑性である。パターン3は、フィルタaの規則的且つ複雑性の構造が、グラデーションで構成された、色による複雑性である。パターン4は、フィルタaと、フィルタbを逆転して、フィルタaを透過する方法の処理である。パターン5は、フィルタaとbが一枚で構成される方法の処理である。パターン6は、フィルタa,b効果が、伸縮による動作で、開閉及び、規則的且つ、不規則構造を構成する方法の処理である。パターン7は、フィルタa,b効果が、回転するパーツの動作で、 開閉及び、規則的且つ不規則構造を構成する方法の処理である。パターン8は、フィルタa,b効果が、画像を数枚作成しコマ送りにて、開閉及び、複雑且つ、規則的な構造を構成する方法の処理である。又、フィルタの形状を複数枚記載するのはパターン例として例を述べるのと、又、複数枚のパターンを作成しておき、記憶装置に格納しておくことが可能である事も述べるものであり、例えば、画像投稿者が投稿時に、どの模様のフィルタを使用するか等の選択を、投稿者自身が自由に決定する事も可能である。(尚、段落「0037」にて詳細に記載)
又、保護処理a,bは、フィルタの開閉制限機能と、コンテンツの属性データとして付与するオリジナルの所在を含むデータbの表示機能と、高解像度(拡大)画像を表示するための表示媒体に、関する機能である。前記フィルタの開閉制限は、フィルタ開閉を行う信号が送信されると、その回数をカウントする処理と、且つ、カウント数を表示する処理と、又、フィルタの開閉カウント数が制限回数を越えると、開閉が不可となる回数制限を行う処理と、又、開閉制限による開閉可能な残りの回数を表示する処理とを有する事を特徴とする。又、前記データbによる属性データの表示処理は、オリジナルの所在情報<マスター所在:デジタル媒体orリアル媒体>を、前記コンテンツ提供ユーザーより受信し、且つ、記憶装置に格納し、且つ、端末上に表示する処理である。これにより、鑑賞者はオリジナルの所在を確認し、複製なら複製として了承した上で、購入する事が可能となり、デジタルと原物作品、いずれの作品であっても、その良さを持ちあわす事ができる。又、画像表示枠機能は、画像のサイズが異なる形態であっても、画像を表示媒体の中に納めて表示させる画像表示媒体であり、前記フィルタ(a)及び(b)を表示枠に納め、又、媒体付近に表示されるサムネイル画像を選択すると、その選択した画像の拡大(高解像度)画像が、フィルタa,bにて保護された状態で、表示枠内に表示する事ができる。尚、画像表示媒体は、WEBブラウザ上で表示されることが望ましいが、例えば、WEBブラウザでは無く、WEBブラウザと同期する形で専用のアプリケーションソフトに表示したとしても同様である。(尚、段落「0030」/「0041」にて詳細に記載
保護処理(フィルタ)aによる効果は、画像を視覚的に見えなくなる効果であり、又、購入前の高解像度の画像を確認可能としつつも、動的に動いて不正使用を防止する効果がある。又、不正使用の防止とは、主に、コンピュータ機能の動的なキャプチャーからの不正コピーや、合成技術を不可にするものであって、しかしながら、コンピュータからの不正コピーを防止しつつも、人間の視覚的認識である、「瞬間的空間認識」を可能にし、見えるし見えないギリギリの効果を産み出す特徴を有するものである。
保護処理(フィルタ)bによる効果は、利用ユーザーが、画像を視覚的に見えなくなる効果であり、又、購入前の高解像度の画像を確認可能としつつも、動的に動いて不正使用を防止する効果がある。不正使用の防止とは、主に、コンピュータ機能の、右クリック防止や、印刷防止、PrintScreen防止であり、さらに、人間の認識である「長期的な空間認識」からの鑑賞を不可にする防止を行う。なお、フィルタaとフィルタbが相互に補完し合う形で異なる画像の保護方法を同時に行う効果があり、フィルタa,bの2重構造により、単体での画像の販売が可能となる。静止画というのは、作品が連続しているものでは無く、鑑賞者が絵画を購入する動機としては、“今現在確認している”作品(1次的欲求)を購入できる事が望ましい。その為、本発明の購入前の保護フィルタは、“今現在確認している”作品を、単体で販売する事が可能な機能である。(しかしながら、数枚を組み合わせた販売も可能である。)以上の内容により、販売前の観賞用画像を、確認可能としつつも、非所有状態であるお試し機能を実現する事が可能となる。
又、保護処理(フィルタ)a,bは、開閉回数の制限により、鑑賞者の非所有状態を作り出すことが可能となる。又、オリジナルの所在情報を含むデータbにより、オリジナルの所在を認識した上で、
鑑賞者が作品を購入する事が可能となる。例えば、複製なら複製として了承して購入する事が可能であり、紙媒体の作品のメリットも存在したまま、使用する事が可能である。又、オリジナルの所在とは、<(マスター所在:デジタル媒体orリアル媒体)>という様なデータであり、絵画等の芸術作品の場合、マスターがデジタルデータであれば、マスターの複製が可能になり、オリジナル自体を、低価格で販売流通させることがでる。又、既存の絵画分野では、「紙媒体で無ければいけない、本物を見なくてはいけない、画面サイズが大きく無くてはいけない」という認識が、制作を行う作家の中にも、キューレータ等の関係者の中にも、強く存在している為、オリジナルの所在の表示を行うことで、マスターが重要な意味を持つ絵画の魅力を失わさせず、流通を行う事ができる。これにより、従来の絵画(オリジナルが紙媒体の場合)であっても、鑑賞者からすれば、デジタルデータが劣化コピーとしての認識で、それを了承した上で購入する事が可能になる。又、紙媒体の場合であれば、制作者は一点しかないオリジナルを手元に置いておくことが可能となる。
又、創造的な社会システムの創造を目的としており、そしてイメージ力を強化する絵画というのは、ゼロからクリエイトする創造力を育むのに適している。そしてイメージ力の発達というのは、空間的認識による理解力の向上を促す事ができる。その為、絵画市場という文化がもたらす影響は様々な場所に相乗的な効果を及ぼす事が期待できる。そして、イマジネーション力というのは、想像力(創造力)の源泉であり、又、絵画等の文化遺産を創造する事は、西洋文化を考えて見ても、長期に渡り価値を残していると考えられる。又、絵画市場が創造できれば芸術に対する無闇な援助は必要が無く、自立する事が可能である。
又、コンテンツを有料化するシステムの試みは、既存では、ことごとく失敗している背景がある。
その為、お試し機能を設定したとしても、コンテンツの有料化が出来るかは、又異なる課題であり、
しかしながら、観賞目的の画像は、文書や動画や音楽とは異なり、スタートラインが、お試し機能すらも存在していなかった状態であったとする。尚、本出願文献の発明である、コンテンツ販売システムは、元々、4つの機能として大きく、1.保護機能、2.評価機能、3.課金機能、4.情報収集機能による構成を考えていたものであり、「図27」に記載にある形で分割して出願を行っているものである。そして、コンテンツ市場のシステムを考えるにあたり問題の量が多く、課題が複雑に絡まり合っている上、極端な話、一つでも機能が掛けると目的の効果が発揮できない可能性もありえるものである。又、絵を描きたい人は大勢いて、IT技術が到来してから、既に長らくの時間が立っており、さらに芸術業界は、厳しい現状であり、常に、問題を抱えている状態である。そして、昔から、一向に解決出来ない問題であり、その為、本発明の課題は、問題を感じた所で、解決策が容易には出せない難問である。又、本出願文献では、主に、保護機能を課題とするものであり、又、個々の機能は個別に切り離す事は可能であるが、本出願文献以外の、その他の出願文献と密接に連結し合う事で、さらに効果を発揮するものである。
以下より本発明について詳細を述べる。尚、本出願文に記載の図面は、説明を容易にする為の表示であり、これにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。又、ソフトウェアの設計に於いては、どのようにコンピュータを使用するかの軸となる設計と、軸となる目的を実相するための技術は異なり、例えば、これを音楽で例えるならば前者は作曲と類似し、後者は作曲を演奏するためのピアノ等の楽器を、如何に上手く弾くかの技術と類似する。そして後者の技術は、ある程度までは教科書に記載の技術である。そして前者の技術は、設計の方法論が、記載されている技術では無く、膨大なマクロ的な知識が必要であり、これを考えるのは難易度が高く創造を有する技術である。そして、以下より記載の内容は、技術的に実現可能な方法を述べるものであり、目的を実相する技術の細部の違いは無限にあり、使用する言語や、データ格納場所の分散処理や、プログラム処理のショートカット、自動又は手動等の判断等、これらの既存にある操作性の改良範囲に於いては、本発明に於いても最適な方法は行えるものとする。
「図1」は、提供者と鑑賞者が、インターネット回線で繋がっており、制作者が、端末より画像データを投稿し、且つ、コンテンツを記憶装置に格納させ、且つ、鑑賞者の参照要求によりコンテンツページを表示する事が可能な、オンラインで売買を行うコンテンツ販売システムのシステムスキーム図である。又、「図2」は画像データの表示方法である。下方にサムネイル群が表示されており、鑑賞者がその中からクリック等により選択した画像が、上方に高解像度画像として表示される。又、図の様な形で、画像の大きさが縦長・横長、又は、四角形以外の形態等、異なる形態やサイズであっても、表示媒体の中に納めることができる。画像データの表示媒体とは、例えば、紙媒体の絵画を飾っている額縁のようなものである。又、フィルタaとフィルタbというのは、2枚の異なる形態をしたフィルタがスライドにより動的に画像を保護する機能である。ボタン(b)は、数枚セットの販売(ポートフォリオ販売)でのボタンである。ボタンを押す事により、複数枚のセットとなった、次の作品を鑑賞する際にページの様にめくる事が出来る。本提案は、一枚画単体で、販売できる機能であるが、セット販売も補足的な追加機能として設けることが可能である。又、情報データaは、見出しである<タイトル、投稿時間、制作者名>などである。情報データbは作品の内容である情報<ジャンル、寸法、素材、技法、タグ、フリー文字、オリジナルの所在の明記等>である。オリジナルの所在の明記とは、オリジナルが原物(※概ね紙媒体なので以下、紙媒体と表記する)なのか、デジタルデータなのかという明記である。マスターが紙媒体というのは、デジカメ等で撮影し、デジタルデータにしたもので、オリジナルはあくまでも紙媒体にあるというものである。デジタルデータがオリジナルというのは、描画ソフトなどでデジタル加工をしたものである。デジタルデータがオリジナルの場合、光の3原色で表現できるので色彩効果としては色の3原色より美しく表すことができる。そして、オリジナルの所在が紙媒体にある場合、鑑賞者は、そのデジタルデータは劣化コピーであるものと了承し購入することができる。この場合、従来の画集やはがき、ポスターなどの印刷販売と同じ劣化コピーという位置づけになる。その為、
本物を観賞したい場合には美術館やギャラリ−に足を運ばなければならない。他にもオリジナルが紙媒体のメリットとしては、デジタルデータが出回ることで本物の価値を上げることができ、紙媒体は従来通り高額な販売はできると考えられる。又、鑑賞者は、オリジナルの所在がデジタルデータであればそれが本物だと認識して購入することができる。
「図3」は、静止画である画像が、端末画面上に表示されるステップである。サムネイル群から選択された画像は、高解像度(拡大)画像を表示する表示枠へ表示されるのだが、初めの状態は、画面[1]の状態であり、フィルタbにて閉じた状態である。この時、フィルタは透明でも不透明でも構わず作品が見えない状態である。又、「図2」のサムネイル画像は作品を鑑賞して楽しめないぐらいの小ささに表示される。そして、フィルムbが閉じられた状態から、表示ボタン(a)を押すと、フィルタaとフィルタbがスライドしながら下がり、作品が見えるようになる(画面[2][3])。このフィルタというのは、イメージで例えるならば、人間の目の上にある瞼に当たるものである。例えば、人間であたっとしても、美しい視界を手に入れる為には、瞼が無ければ見えるものではなく、現在、コンピュータの視界は常に、瞼が開きっぱなしの状態にある。そして目玉をカバーするものが、このフィルタ(b)に当たる。又、画像は、初め、瞼が閉まっている(クローズ)状態であり、瞼を開く信号を入力すると、瞼が瞬きするように開き、そして、数秒後に閉じる、という様な動作である。購入前の、画像(視界)は、この瞬きの数が制限されており、例えば、3回なり、5回なり、8回なり、瞬きの数がお試しの機能だとします。そして、2種類のフィルタが動的に動くことにより、高解像度作品の全容を見せつつも鑑賞者側の非所有を生み出す事を実現している。又、フィルタaに於いても、動的に動くこことで、例えば(+)という模様であれば、(+)模様の部分が動的にずれて、見えていなかった個所が、見えるようになる。このような形で全体的には全ての画像を確認可能になる。又、フィルタaの形状は、見えなかったものを動的に動かし見える様にする為の形状であり、例えば、この形状が単純な形をしていれば、動的なキャプチャ−によるコピーによって、見えていた部分と、又別の見えていた部分とを、合成させ作品が復元されてしまう。その為、これを防止するために、フィルタaは動的画像をコピーするキャプチャーからの保護を目的としていて「図4群」のように複数に散在した模様が入る事で、仮に画像が動的にコピーされたとしても復元するには手間が掛ってしまうという効果がある。又、この模様は、画像加工ソフトによる合成や復元に対応した模様であって、これは規則的な模様ではなくランダムである事が好ましく複雑であればあるほど良い。例えば、色も単一でない方が好ましい。その為、これら図に表示された形態だけによるものではないとする。例えば、動きについては、細かな模様が、右に動いたり左に動いたり小刻みに揺れる様な動きである複雑性や、又他にも、点滅する様な複雑性などが考えられる。又他にも、フィルタを3枚にする等も含まれる。そして、フィルタbは、主にプリントスクリーンによるコピー、キャプチャーによるコピー、印刷、右クリックによるダウンロードの防止を行っていおり、人間の視覚的にも、いつでも鑑賞できる状態ではない環境を作り出している。又、表示ボタン(a)はカウントされ、表示回数制限を設けているものとする。コンピュータにより与えられた識別コードが、同じ端末からのアクセスに対し、開閉回数を何回までと言う様に設定する事ができる。これは、あくまでもお試し機能であるために設定されるものである。又、「図3」の画面[4]の状態では作品の全体が表示されている。この時フィルタaも動的に動いている状態である。そしてこれにより鑑賞者は全ての作品の品質を確認することが可能になる。次に画面[4][5]の状態では、フィルタa、フィルタb共にスライドするように元の状態に閉まっていく。次に画面[7]の状態では、元のフィルタが完全に覆われ作品が見えない状態である。以上の一連のフロー(画面[1]〜画面[7]まで)がお試し機能の動作である。そして、フィルタの機能の効果を以下に述べる。一枚画の場合、時間的なボリュームが無いというデメリットが在り、その為、既存では、通常、時間的なタイムリミットを有しても意味がないと思われていた。しかしながら、芸術的にすぐれた画像である場合、つまり、一枚画の中にある高度に洗練された表現や技法が在る場合は、その認識を人が把握するのに要する時間の中に、時間的なボリュームがあると考え、この認識をシャットダウンするのが上記フィルタの機能である。これは、高度な技術が詰まっている程、時間的ボリュームがあるという事になる。例えば、作品に釘付けられて、脳が処理し認識する所要時間というのは、同じ一枚画の作品であっても異なってくる。ある作品では、時間的ボリュームが3秒であったのに対し、また異なる別の作品では、10分だったりする、というような場合もある。そして、フィルタが画面[5][6]のように閉まるのは、人が、空間的な認識を処理できる手前でタイムリミットを作り出す事を目的にしている。又、大体は2〜3秒程度であるとする。又[8]では、フィルタの開閉が横スライドのパターンである。又、この方法は「長期間の把握が必要な、釘付けにさせる様な」芸術的に優れた画像であれば特に有効であり、そうでなければ余り効果は無いとされる。(例えば、情報を含むだけの画像等、これらは、又異なる画像であるとする)又「図4」は、フィルタaのバリエーションである。そして、NO9,10がランダムなパターンである。又、文献≪特願2009−299427≫では、フィルタbの機能を所有しているのだが、サムネイルを選択すると、拡大画面に選択画像が表示され、その後、シャットダウンする形であった。その為、どのタイミングでフィルタが開閉するのかも記載がなく、表示制限回数も無い状態であった。又、2枚目のフィルタaの機能に於いても、「D2」マークによる表示であり、不完全な状態であった。
又、「図6」にある、「第一認識」と「第二認識」とは、非動的コンテンツの認識のメカニズムを分解したものである。「段落0031」の「一枚画の中にある高度に洗練された表現や技法が在る場合は、その認識を人が把握するのに要する時間に、一枚画の時間的ボリュームがあるとみなし…」とは、第二認識を指している。
第一認識…0.1秒空間認識による瞬間把握である(全体の瞬間把握、一瞬の作品の良し悪しの認識)
第二認識…長期的空間認識による細部の把握である
又、コンテンツを購入するに至るまでの欲求を、2種類に分類したのが「1次的欲求」と「2次的欲求」ある。
「1次的欲求」とは…現在“目の前”にある作品“そのもの”が欲しい
「2次的欲求」とは…現在“目の前”にある作品の“続き”の作品が欲しい
本発明のフィルタによる保護は1次的欲求をカバーし、パッケージ化機能は2次的欲求をカバーしている。
又、「図8」は、フィルタaとフィルタbの構造であり、フィルタbは、ちょうど人間の瞼が開閉する様な機能である。これは、第2認識(長期空間認識)をシャットアウトする。又、フィルタaは、きめ細かいフォルムであり、規則的、且つ不規則な構造をしている。これは丁度、雪の結晶の様な構造である。雪の結晶には大きく、「柱状」と「星状」と、又その「混合形状」があり、一定の規則性を持っているが、結晶の一つ一つを厳密に見て見ると、一つとして同じ形がなく不規則でランダムな構造をしている。本発明の「フィルタa」はこの様な、「不規則」と「規則」の間を為す構造形態をとる。(これはコンピュータがコピーできない構造である)又、「図4」にある「点状」と「線状」以外にも、2つ合わさった「混合形状」や、それ以外にも考えられる「元型 」も応用型とする。(「図16」群参照)又、段落「0031」の、「規則的な模様ではなくランダムである事が好ましく複雑であればあるほど良い」とは、不規則性のフォルムの事を指す。しかしながら、不規則すぎても好ましくなく、フォルムと言うのは、一定の規則性が在る方が人は美しさを感じる為、「図4」は、一定の規則性のある「基本型」とし、最もシンプルな基本型として「点状」と「線状」を上げています。そして、この基本型を土台として、複雑性を持つ構造となります。又、フィルタaは、コンピュータへの合成及び不正コピーからの保護を行い、且つ、第1認識(0.1秒空間認識)を可能にするフィルタである。
又、「図11」群は、本発明の画像表示媒体の構造である。「図11−1」は本発明の構造であり、既存機能である「図9−1」「図9−2」との比較を行った図である。そして、本発明の2枚のフィルタ構造は共に、既存のお試し方法とは相違しているとする。「図11−2」は、「見えるし見えない」ギリギリの効果を出すためのフォルムであり、視覚的認識のシャットアウトと、合成技術からのシャットアウトの2方向からのブロック処理を行う効果がある。これは見える場所と見えない場所のタイミングを、スライドにより絶妙に細かくずらす構造であり、例えば、劣化画像が、細かく、バラバラに見えたり見えなかったりする様にずれる事ができれば、動的コピーによる繋ぎ合わせを行う合成処理が大変面倒となる。又、合成不可の形状と言うのはコンピュータで、容易に“範囲の自動選択”ができない模様を指す。範囲の自動選択不可とは、フォルムの境界ラインの特定が機械では認識できない事を指す。そして、単純な形で在ればある程、コンピュータは境界ラインを読み取る事が可能となる。そして必然的に、画像処理を行う者の間では、コンピュータが読み取り不可の複雑性のあるランダム形状と言えば、“境界ラインが自動選択では読み取れない”「図14」の様な形の手書きの様なランダム形状を考える事ができます。尚“手書き”という表現は実際は正確ではなく、概ね手書きのままでは美しくない為、美しさを調整しなくてはならず、美しいレベルでの不規則性であり、不規則と規則の調整を行う形になります。しかしながら手書きと言う極端な説明で在れば、イメージが容易なので、表現を行うものであります。又「図13」は、画像表示媒体におけるフィルタの構造を立体的に表したものである。※尚「図13」では、確認が容易な様に、フィルタaとフィルタbの重なる順番を逆にしております。
又、不規則性の規則構造の説明を以下に述べる。本発明が考案されるまでにあたり、まず、「見えるし見えない」という矛盾が両立するような状態を創り出す解決法方を考えなくてはなりませんでした。又それは、視覚的認識可能の効果と、合成技術からのシャットアウトの2方向からのブロック処理を行う事が必要となります。この2つを満たす形態を考えなくてはならず、そこで、まず考えたのは見える場所と見えない場所の、タイミングを、絶妙に細かくずらす方法である。例えば、鑑賞の邪魔をする劣化画像が、細かくバラバラに見えたり見えなかったりする様にずれる事ができれば、動的コピーによる繋ぎ合わせを行う合成処理が大変面倒になる。これは時間を掛けて頑張れば合成処理は可能だけれど、時間が掛りすぎる為、それならば購入する方が早いと言う様な状態を作り出すというものである。又、劣化部分が細かく分散されている程、合成時間が掛ります。また、分散具合は不規則な方がよく、そして、その形態も機械が認識できない様な、手書きの様な“歪”なものが効果的である。またこれは、bit単位で、全体の画像損失をさせる様な、余りにも細かすぎる劣化では効果が無く、高画質認識が可能で、しかしながらそれは、見える場所と見えない場所が、タイミング良くずれる、不規則で複雑な状態でなくてはいけませんでした。又、「段落0031」で、「この形状が単純な形をしていれば、動的なキャプチャ−によるコピーによって、見えていた部分と部分とを合成させ作品が復元されてしまう。フィルタaは動的画像をコピーするキャプチャーからの保護を目的としていて...この模様は、画像加工ソフトによる合成や復元に対応した模様であって、これは規則的な模様ではなくランダムである事が好ましく複雑であればあるほど良い」というのは、上記の内容を指しています。又、「図4」に表示されたフォルムは簡易記載であり、これは一つ一つ規則のある複雑性のランダムな形状を図に書こうとするのは時間が掛りすぎるため、単純に文章表記にしたものである。又、「図16」群に記載のフォルムにつきましても、短時間で作成した簡易図であり、複雑性の規則構造は時間を掛けて作成しないと表現しきれない為である。しかしながら、フィルタを作成するのは時間が掛るとしても、一枚でも、フィルタを作成してしまえば、(直接的に画像を劣化させて、劣化する値をコントロールするよりも)、後は、画像がどんな形態であっても、一律に適応する事ができるメリットがあります。又、フィルタを作成するとは、システム運営側が行い、又、用意するものであり(又、外部者にフィルタの形状の作成を依頼して、システム運営側が用意するというのもこの範囲内である)、フィルタの形状が、記憶装置に記憶されているものである。又、「図16群」にある様に、フィルタの形態を数パターン記載するのは、複数のフィルタパターンを記憶装置に記憶して所有する事が可能な事を述べるものであり、又、複数あるフィルタパターンから、コンテンツ投稿者であるユーザーが、自由に選んで自身の画像と組み合わせる事が可能とするのも実施の際に容易に考えられる事である。そして、フィルタaを考えるに辺り、問題だったのは、「見える場所と見えない場所」がタイミングよく、見えたり見えなかったりする、その際どい状態や、際どい形態が、実際に、視覚として認識できる形まで収束している事、そして実現できる様なフォルムや機能である事が重要でした。仮にもし、漠然と「見えるし見えない様な…」と言う様な事を、考えていたとしても、その状況をどうやって作り出すのか?どんな視覚的形態なのか?という事が課題であり困難でした。少しでも、単純な形態だと、簡単に合成技術で復元可能となってしまうという問題がありました。そして劣化部分が複雑に、ランダムに動き回る事で、「完全に見えるし、完全に見えない」効果ができるというのは、先の出願文献≪特願2009−299427≫でも、漠然とは考えてはいたのですが、例えば、特願2009−299427の「段落0020」にて「キャプチャーからの保護手段として画像に鑑賞の邪魔になるマークを付与した図である」というのは、合成技術からの保護の事を指します。そして、「ギリギリの見えるか見えないか」というのを、言葉として表現していたとしても、その形態は、どんな形態なのか?それを可能とさせる視覚的形態と機能が不明な状態でした。これは“視覚的”に重点が掛る平面画像のお試し機能において、それを実現させるには、視覚的な形態と機能が、完成している事が最も重要な部分となります。そして、その形態の視覚化と機能が具体的にできなければ、平面画像のお試し機能は実現できませんでした。例えば、フィルタaを考えるにあたって「図12」の様に様々な形態が考えらます。まず「A」のパターンであれば劣化部分が、1枚のフィルム状ではなく、個々にバラバラに動き回っている状態です。またこの場合、そのランダムな個々の動きとは、どんな動きなのか?という問題があります。ゆっくり動くのか?高速で動くのか?それとも、個々のスピードはバラバラなのか?又さらに、劣化部分の動く方向はバラバラに上下右左へと個々に動き回るのか?また、劣化部分は、2枚なのか?それとも、10枚なのか?20枚なのか?100枚なのか?というように、劣化部分は無限に増やすことができます。また、数が増えれば、より形が小さくなり、細かく複雑にすることができます。ただし、それが、個々に動き回る形態であれば、それは、虫の大群の様にバラバラと動きながら被さる様な動きになります。そして、これではあまりにも、形態としてまとまらず収束しません。またあるいは、パネルの様なものが、回転軸を軸にして、くるくる回転する様に動く事も考えられました。しかし、そうすると、立体的な動きとなりフィルムbとの相性が悪くなります。またあるいは、劣化部分の、大きさを伸び縮みさせる事も考えられました。しかし、動き方が複雑になればなるほど、フォルムとしては整理できず収束しません。その為、考えなければならない事は、フィルムの「動き方」と「形態」という2つのポイントであり、それが上手く纏まらなければいけませんでした。問題はフィルムが「どんな動き方」で「どんなフォルム」なのか?という事であり、又、画像を認識するための邪魔が入る効果であればいいのですが、そのどれもが、フィルムの形態としては綺麗に収束しませんでした。無限に、あらゆる複雑な形態が無秩序な形で考えられ、見えるか見えないかのギリギリのラインの複雑で、不規則な合成不可の動きを実現する様なフィルタaの形は、容易に浮かぶ事ができませんでした。そして、様々なランダム形態が考えられたのですが、最終形態として、1番シンプルな形で収束し、表す事ができたのが、本発明の「図4」になります。
そして、「図4」にて、複雑に広がっていた劣化部分のランダムな動きが、フィルタaの形態に最終的に収束する形となります。これはバラバラに模様が複雑に動くのではなく、又、模様が何枚にも重なるのでは無く(但しフィルタa自体は2〜3枚程度は重ねる事は可能である)、又、模様が伸縮するのではなく、1枚のフィルタで構成された、きめ細かい劣化カ所が全体的に分布する形として整理された形となります。そして1枚で構成されるフィルタなので動かし方は1方向へスライドするだけの(回転や伸縮等では無い)の単純でシンプルな動きで可能となります。又、模様であるカ所を、複雑に変更する事が容易にできる構造となります。そして、このフィルタ形状が、見えるか見えない、ランダム効果を表すのに、一番シンプルな形で無駄がなく、実現可能で、且つ、効果的であるという構造になり、「図4」に記載のフィルタaの形状が「基本的な元型」になります。その為、この型はあらゆる複雑性に応用し易くなります。例えば、「図12」の(A)も(B)も、これ以上複雑にしてしまうと、無秩序になり収束しません。つまり「基本の形」になりません。しかし、本発明のシンプルな形態を一番の基礎とし、形を複雑にしていくのは、比較的容易にできます。例えば、模様は厳密には“点々”では無く、ぎざぎざ模様であったり、まだら模様であったり、曲線模様であったり、幾何学模様であったり、「図14」の様な、手で書いた様な、歪なフォルムが全体に広がる形態でも良く、いくらでも不規則な構造を考える事が可能です。又、本発明の「図4」では簡易に、スクリーントーンの様な点々模様として表現していますが、例えば、点々をUPにして、よく確認して見ると、「図14」の様な砂状のスクリーンになっているという状態でも可能です。又、「図4」に記載のフェンス状スクリーンに於いては、「図14」の、ランダム型の網状スクリーンでも可能です。又、例えば、この網状スクリーンの、網の“線”がグラデーションで出来た虹色であれば、機械が自動的にこの網状模様を識別するのはさらに難しくなります。(段落「0031」の「色も単一でない方が好ましい」より)又、この形態は何パターンも作る事が可能です。他にも
、フィルムを最大UPで確認すると、模様の境界ラインの透過率が微妙にグラデーションを為して変化していたりするのも複雑という言葉の中に含むものとします。そして、本発明の「図4」に記載の「基本型」は、主に「点型」と「線型」であり、この形が最もシンプルな形態となります。
以上の「図4」の基本型を土台とした、無秩序にならないギリギリの複雑性は、本発明の応用型であるものとし、そして次に、その応用型である、フィルタa,bに於けるバリエーションについて述べる。「図15−1」は、応用型であり、まず初めに、下側に、フルスクリーンbが画像を完全にシャットアウトしている状態がある。そして上側に、フルスクリーンbを透過するような形で、フィルタaが重なり、構成されるケースである。この場合は、フィルタaとフィルタbの重なる順番が、逆になっただけであり、効果は同様とする。そして、例えば、フィルタaには「きめ細さ“中”の、透過度100%」のフィルタ(1)と、その上に重なる、「きめ細かさ“大”の、透過度70%」のフィルタ(2)があり、と言う様な不規則性を作り、その2枚のフィルタaの動きは、異なる方向へスライドするというのも同様とする。他にも、フィルム全体の動きは1方向へ動くが、個々の点々が、規則性の範囲内で微妙に動いていたりすると言うのも不規則性の規則構造だとする。また、フィルタaの応用は、2枚重ねでも可能である。そして例えば、一方を、透過度50%とし、もう一方を透過度100%にする様なランダム性を作り出す事も可能である。また、その2枚の、ずれ方の速度を微妙に変えることも可能である。又、「図15−2」は、フィルタaとbが一枚にくっついた構造である。これは、フィルタがずれることによる効果である為、1枚に、纏めたとしても効果は同様である。又、「図15−3」は、画像を劣化させて、お試し効果を作る方法である。これは、フィルタがスライドする視覚効果を、コマ割りして繋ぎ合わせ、動的に見せる方法であり、そしてこれは、フィルタa及びbの模様を、画像を劣化する方法にて再現しただけである為、本発明のフィルタ効果と同様とする。又、「図15−4」は、フィルタaの動作パターンである。又、「図15−5」は、フィルタbの動作パターンである。これらは、基本型からは容易に発想できるもので応用となる。又、「図15−6」は、回転型による複雑性の規則構造である。回転型とは、画像を幾つかのパーツに分解してパーツを回転させる方法である。そして先程は回転型では、複雑性を増すと収集が付かなくなると記載したのですが、最もシンプルで、ベストな方法(フィルタa、b)が発案されると、それを軸として回転型による複雑性の規則構造を考える事も可能になります。例えば、複雑性は、回転するパーツの中にさらに回転するパーツを入れる入れ子構造で、統制(規則)が取り易い複雑性を作り出す事が可能となります。そして、複雑性を持つ個々のパーツがバラバラで回転し、数秒のタイムラグの後、全てのパーツが裏返しになりシャットダウンするというパターンが考えられる。これは、本発明の、フィルタbの瞼構造と、フィルタaの複雑性の規則構造と同等の効果を持つ構造である。又、「図15−7」は、伸縮型による複雑性の規則構造である。伸縮型も同様に、複雑性の不規則構造が発案されると、それを見本にして、当てはめる事が可能となる。例えば図の様に、まず初めは、全てを覆う状態であり(フィルタbと同様である)、そして、開閉を行う動作として、小さな穴が空いて、どんどん穴が開がっていく様な形で、画像が見える様になるというパターンである。この場合も、フィルタa,bの効果と同様であるとする。そして、本発明のフィルタとは、「第一認識と、第二認識と、コンピュータからの合成処理」によるカバーを行っているものであり、この3つを全てカバーする方法が、「瞼が開閉する様な構造と、複雑性の不規則的な構造」(※「図11−1」の「E1」)であり、上記バリエーションは、この構造の応用型であるとする。
又、「図16」群は、フィルタaのフォルムバリエーションであり、「混合形状」「網状」「線状」「点状」「砂状」「記号型」「マーク型」「ストライプ型」「幾何学模様型」「その他模様型」による、規則的且つ、不規則的な構造のフォルムがある。又、図に記載の模様は、パターン例であり、図以外の複雑的且つ規則な構造も考えられるものとする。以上が、販売前の画像保護方法であるフィルタの説明である。尚、動作実相に於いては、Flash,javascript,Silverlight,HTML5、等のCGIによって最適な方法を取れるものとする。
次に、販売後のコンテンツ保護法方を以下に記述する。販売後はフィルタa,bが外れた状態になり、プリントスクリーン・キャプチャ−によるコピーが可能になる。また、データを大量にコピーする事が可能になれば著作保護ができなくなるという問題が生じる。これらの対処法として、キャプチャー、プリントスクリーンによるコピー防止が行える様なアプリケーション上での表示を行う様にする。これは、視覚的認識は容易な状態だがコピー不可な状態であり、ファイルを複製する場合は、画像データにはコピー不可処理をかけ、数回までのダウンロード制限を可能にする事ができる。又、アプリケーション上での表示と、DVD-R等の記憶ディスクへの書き込み(回数制限有)、印刷での鑑賞は可能であり、又、アプリケーションはデジタルフォトフレームとの連携も可能であるとする。そして、本発明は、非動的最終コンテンツの販売前のお試し機能(購入プロセス)として、ネット上での表示方法及び、ネット上で販売を可能にさせるための課題を解決するものであり、必ずしも、以下に記載の方法に強く依存するものでは無く、販売後の保護方法はこれらの内容に限るものではない。
まず「図20」はシステム構成図である。本システムは、ユーザー情報データベース201と、選択BOX情報格納データベース202と、コンテンツデータベース301と、コンテンツ変換ファイル格納データベース302を有している。次に、「図19」は、鑑賞者がコンテンツを「購入する前」と、「購入する後」の機能構成図である。購入前機能としては、3パターンからなる「販売の仕組み」による機能と、「品質保持機能」を有している。そして、3つの販売パターンによる機能としては、(11)単体販売機能と、(12)パッケージ販売機能と、(13)接客サービスを行う団体等への端末への販売機能を有しており、品質保持機能としては、(14)選択BOX機能、(15)レゴメンテーション機能、(16)評価機能を有している。又、購入後機能としては、大きく、ダウンロード機能と、アプリケーション機能を有している。そして、ダウンロード機能としては、(17)開示不可なファイル(独自ファイルによるものでも可)への変換処理と、(18)商品ID及び暗証番号等のデータを、コンテンツファイル及び専用アプリケーションへ、付与を行う処理を有している。そして、アプリケーション機能には、主に、(19)商品ID認証により開示不可ファイルを開示する機能と、(20)画面コピー防止機能と、(21)印刷機能(22)CD-R等メモリ媒体への焼込み制限機能を有している。
又、「図17」は、購入前の3つの販売パターンの仕組みを示す図であり、単体販売、パッケージ販売、接客サービス事業者(個人・法人)への販売を示す図である。又、接客サービス事業の端末Cは、携帯端末からの商品ID読み取り機能等の付与も可能である。又、「図18」は選択BOX機能からによる画像情報の収集にて、レゴメンテーション機能と評価機能と連携した図である。尚、接客サービス事業端末Cと、選別BOX機能は、先の出願<特願2009−299427>に記載の機能であるが、本発明の専用アプリケーション機能と密接に絡まる為、本出願文献に於いても述べるものとする。
又、「図21」は、フィルタの開閉制限のカウント取得方法であり、特定の端末Bからの開閉を特定する方法である。まず、ログアウト画面上では、縮小画像のみしか表示されず、ログイン後に、お試し画像(フィルタa、b付き拡大画像)である画面10を表示する方法である。ログインを行うことにより、ユーザーアカウントを取得し、回数制限のカウントを可能とする。また他には、以下の方法がある。ログアウト画面でも、画面10を表示しカウントを取得する方法として、画面10のURL画面を開こうとする端末Bに、画面を開くと同時に所定のコードを渡し、その端末Bから所定コードが返信されると、端末Bを識別し、カウントを取得する方法である。端末Bに所定コードが渡せない場合は、画面10は表示できないものとする。又、以上の開閉制限おカウント取得方法は、技術的な向上を行えるものとする。そしてこれら以外にも、制限回数をカウントする方法であれば同様とする。
次に「図22群」は、アプリケーション機能の詳細である。「図22−1」は、アプリケーションの起動から終了までの一連のフローである。
(1)まず初めにアプリケーションの起動を行う(S101)
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(2)アプリケーションの起動を行う端末の、画面コピーを行う全ての機能を無効化するコードをアクションにする。(S102)※これにより、プリントスクリーン等によるコピーは不可になる為、JPEG等の別画像ファイルへの複製は不可能となる。
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(3)次に、購入した開示不可状態のコンテンツファイルを、商品IDと暗証番号にて認証し、開示不可ファイルを開く(S103)※尚、購入したコンテンツファイルは、専用アプリケーションでしか開く事ができないファイルに変換されている。これは、鍵が掛っているファイルでも良いし、独自ファイルでもよい。独自ファイルの場合は、商品コンテンツとしてJPEG等の既存のファイルから、独自ファイルに変換する形で処理を行っているものとする。そして、開示不可変換後のファイルをダウンロードする際に、コンテンツには、<商品ID仮に0001/暗証コード仮に9999等>が付与され、又、専用アプリケーションにも、同一である<商品ID:0001/暗証コード9999等>が付与される。そして、専用アプリケーションは、商品IDと暗証番号を照らし合わせ一致すれば、ファイルを開示する事が可能となり認証処理を行うものとする。
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(4)次に、専用アプリケーションは、コンテンツファイル整理機能と、画像を効果的に表示する表示画面機能と、印刷機能と、CD−R等のメモリへの焼込機能を有しているものとする(S104)又、専用アプリケーションからのCD−R等のメモリ機能へのコンテンツファイルの複製は、開示する事のできない鍵の掛ったファイル(あるいは独自ファイル)の状態で保存される。保存されたCD−Rメモリから、コンテンツファイルを表示する際には、いずれにせよ、コンテンツファイルを表示する事のできる専用アプリケーションにて、表示する必要がある。又、専用アプリケーションを介さず、ファイルの複製を無制限に行ったとしても鍵の掛ったままで開く事はできず同じ状態である。
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(5)次に、アプリケーションの終了を行う(S105)
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(6)アプリケーション終了により、端末の画面コピーを行う全ての機能の無効化が解除される(S106)
以上が、アプリケーションのフローである。尚、画面コピー機能を不可にするコードをアプリケーション立上時に起動する方法では、端末やOSの仕様が異なる場合に、画面コピー等の操作が異なる為、この場合、仕様確認の取れている機種に限り、アプリケーションのインストールが使用できる状態とするか、あるいは、画像の不正コピーを防止する事がどうしてもできない場合は、PC以外の端末でも可能なものとする。
次に「図22−2」は、アプリケーションの再インストール方法である。アプリケーションにて、商品IDと、暗証番号を記憶する方法では、そのアプリケーションがアンインストール等により起動できなくなった場合に購入商品データが失われてしまう。その為、その対策として以下に述べる。
(1)まず、鑑賞者ユーザー(ID:仮に0001)は、アプリケーションのダウンロードを行う。(※これは、端末へインストールされる状態であれば、オンラインからのダウンロードに限るものではない)この時、アプリケーションには<NO: 仮に0001>が付与される。又、同時に、<ユーザーID:0001と、アプリNO:0001>が、がデータベース201へ登録される。(S201、S202)
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(2)次に、前記鑑賞者ユーザーID:0001は、コンテンツを購入する。この時、購入したコンテンツに<NO:仮に0001>と<暗証コード:仮に、9999>が付与される。それと同時に、前記鑑賞者ユーザー(ID:0001)のアプリケーション(NO:0001)へ、アプリ読込み用として、購入コンテンツと同一データでる<コンテンツNO:0001と暗証コード9999>が付与される。又、データベース201へは<ユーザーID:0001>に、<コンテンツNO:0001>が格納される。そして、アプリケーションの認証機能(ファイル開示機能)により、開示を行おうとするファイルの<コンテンツNO:0001と暗証コード9999>を照らし合わせて、ファイルを開く。(S203、S204)
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(3)次に、ユーザーID:0001は、アプリケーションNO:0001をアンインストールにより破棄し、自身のユーザーID:0001により、アプリケーション(仮にNO:0002とする)をダウンロード(又は、インストール)する。(S205、S206)
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(4)アプリケーションインストール後、本システムへアクセスし、<アプリNO及びユーザーID(※データC,D)>の認証を行いOKとなると、ユーザーID:0001内に管理保管されている、<購入ファイル開示鍵データE,F(※アプリケーション読込用)>をダウンロードする事が出来る。これによりアプリケーションNO:0002は、ユーザーIDが同一である認証が取れ、アプリケーションNO:0001の<開示鍵データE,F>の引き継ぎが可能となる。(S207、S208)以上が、アプリケーションの再インストール方法である。
しかしながら、以上の方法により問題が生じる。旧アプリケーションから新規アプリケーションへ、購入ファイル開示鍵データE,Fの引き継ぎを可能とする事で、無制限に購入ファイル開示データE,Fをダウンロード出来てしまえる可能性がある。その為、余り考えられないが、ID付きのアプリケーションごとの不正コピー販売が可能となってしまう。これは、ID登録されたアプリケーションを何度でも、再インストール可能であれば、再インストールを行ったアプリケーションから開示鍵データを何度でも、インストールする事が可能となる。例えば、架空にユーザーIDを作成し、IDごと不正販売を行えてしまえる。この問題に対し、単純に防止を行う方法を考えようとすると、携帯電話の機種変更を思い浮かぶことができる。例えば、携帯端末の機種変更を考えると、引き継ぎ保存データ(例えば電話番号)は、確実に前の端末は破棄され、一つの端末にしか引き継がれない方法を取る。その為、無制限の番号複製は防止される。しかしこの場合、電話番号に対する保存データの引き継ぎは、番号その物が商品である為、本システムと目的が相違する。携帯電話は、家庭電話の親機と子機の関係の様に場所に縛られない為に、1つの番号を複数の端末では使えない様にしなければならない理由がある。しかしながら、PCのアプリケーションの場合、使用目的が、連絡を行う目的には無い為、端末一つでしかサービスを使えないと言う様な理由はない。その為、同一人物が、PCを2台3台と持っている可能性であっても、同一人物のPCであればサービスを使用できる必要がある。
以上の事から、ID付きのアプリケーションの無制限のダウンロードによる、不正コピーの防止方法として以下に述べる。通常であれば、ID付きのアプリケーションというのは、個人情報が漏洩してしまう為あまり考えられない。個人情報とは、名前、住所、電話番号(固定及び携帯)、クレジット支払い情報等であり、厳密なユーザー登録を設定する事で、架空IDの複数所持を回避する方法で不正を行うハードルを上げられるものとする。しかしながら、もし仮に、個人情報が漏洩しても構わないIDを故意に作成した場合を考えると、又、支払い方法もクレジットではない、コンビニ等、振込支払いの場合とした時、ID付きのアプリケーションを販売する事は可能になる。その対策として、ファイル開示鍵データE,Fのインストールの回数制限(例えば、20回迄等)を行う方法が上げられるのと、又、あるいは、短期間でのダウンロードに対し、回数制限を設ける方法上げられる。これは例えば、1カ月に10回以上のインストールを行えないという方法である。又、あるいは、ファイル開示鍵データE,Fのインスト―ル時に、自動的に端末情報を取得し、同一IDで、インストールを行おうとする端末の数が多すぎた場合、自動的に、ダウンロード制限が掛る方法も上げられる(これは端末の台数に対し制限を設ける方法である)。この様な形で、インストールの回数制限を設けると、不正コピー様に、わざわざ、架空IDを作る手間を行ったとしても、不正販売による利益の元が取れず、余りメリットが無いと考えられる。例えば、架空ID<漏洩可能な固定電話及び携帯電話データにより作成>を作る手間と費用+作品の購入費用(仮に、10000円分)を故意に作成し、このID付きアプリケーションを、3000円で販売したとしても、1カ月5回までの制限の場合=1万5000円 粗利=5千円であり、2ヶ月目以降より毎月、15000円の利益(完売した場合)というものであり、わざわざ不正販売を行ってまで、得られるメリットが極端に少なければ、不正コピーを行う行為が成り立たないと考えられる。以上が、アプリケーションの再インストール方法である。
次に、「図22−3」は、以上の内容を纏めたもので、購入コンテンツが開示不可ファイルにて「鑑賞者端末B」へ、ダウンロードされるフローである。鑑賞者はコンテンツを購入すると、開示不可のファイルをダウンロードし、専用アプリケーションで、ファイルの開示を行う。又、CD−R等のメモリには、開示不可のファイルで保存される。
次に「図22−4」は「図22−3」と同様のフローで、購入コンテンツ群が開示不可のファイルで「接客等を行う事業等の”端末C”」へダウンロードされるフローである。接客等を行う事業等は、コンテンツ群を購入すると、開示不可のファイルをダウンロードし、専用アプリケーションで、ファイルの開示を行う。尚、端末Cにおいても購入後のフローは、端末Bの専用アプリケーションと、ほぼ同様の機能であるものとする。又、「図22−5」の下図「端末C及び端末Bでの専用アプリ機能」は、ほぼ同様の機能であるアプリケーションを端末C及び端末Bで使用している図を示す。又、その他の端末により、使用を行う際は、アプリケーションソフトウェアに限らず、オペレーティングシステムによる処理設定でも可能とする。又、「図22−5」の上図は、以上の「コンテンツ購入及びファイル開示方法」と、「アプリケーションの再インストール図」を纏めた図である。
又、以上までの機能で、さらに問題が生じる。以上の内容では不正利用による販売等を防止する為の機能であり、知り合い同士での画像ファイルのシェアや、購入者本人のPC以外の他端末(これは現時点では、どんな端末が在るのかは分からないが在るものと仮定するもので、同一ユーザーでも、IDを共有できない形の端末であるとする)表示方法では不便となる。その対策として、シェア機能を有するものとする。シェア機能とは、”シェアでファイルを開く”という様な機能であり、本システムに対し、”シェアアプリケーション登録を行い、シェア端末へ開示鍵データE,Fを一時的に、貸す事のできる機能である。「図22−6」は、シェアアプリケーション機能である。表は、データベース201にある、データC,D,E,Fである。「シェア中」というフィールドが「×」になっているコンテンツが、現在シェアを行っているコンテンツである。「ID:0001」が、貸し主であり、「ID:0031」が、借り主である。そしてシェアを行うと、貸し主側のアプリケーション読込み用の、ファイル開示データE,Fが消失してしまうか、あるいは使用不可となる処理コードを渡す事で、ファイル開示を不可とする。そして、借主側から、コンテンツを返却された際に、再度、暗証コードが付与されるか、あるいは、使用不可コードを解除する処理を行い、ファイルを開く事が可能となる。又、返却した側(借主)の、アプリ読込み用コンテンツ開示データE,Fは使用不可となる。又、「図22−7」は、シェア機能の画面フロー一覧である。
又、シェアを行うというのは、同一IDのアプリを使用するという事ではなく、IDの共有を行うものではない。その為、1作品に対しシェアを行ったからと言って、観賞者ユーザー同士で購入した商品等のプライベート情報を共有するものでは無く、購入コンテンツの情報が漏洩されるものではない。又、直接、ユーザーIDを指定するのが情報漏洩に繋がる恐れがある場合は、ユーザーIDとは別に、シェアIDを発行する形でも構わない。この場合、ユーザーIDは伏せた形で、両者がシェアIDを発行し、コンテンツを貸し借りする形となる。又、「図28」は、親IDに対し、子にあたるID(シェアID含む)を作成する図である。親IDは一つしか作成不可だが、子IDは複数作成する事が可能というものである。
又、「図29−1」の様に、親IDと子IDを分けるのならば、普段よく使用するレベルのIDは、緩やかな管理を行い、普段あまり使わない親IDは厳密管理を行うという方法もがえられる。(尚、本システムは、販売後のコンテンツ保護方法として、厳密ユーザー情報によるID確認が必要な為、情報管理方法は課題とするものである。)又、貸主と借主の間の、シェアを行う際の通知は、メール等による通知でも構わないものとする。又、シェア機能は、段落「0042」〜段落「0045」の不正ダウンロード防止方法により、不正による保護を強固にし過ぎている問題を、和らげる為の対策である。以上の、防止方法を纏めると、又、「図22−9」は、以上のアプリケーション機能の構成図である。尚、以上は大きな流れであり、細かい詳細部分に於いては、多少の異なる方法が在るものとする。例えば、データベース201にて、データ管理を行わず、ユーザー保管によるものとし、それらを認証する等、他にも異なる認証方法を行なえるものとする。
尚、本発明は、購入前の保護方法(フィルタによる保護)と購入後の保護方法がセットとなって初めて保護システムが機能するのだが、本発明が最も提案を行う所は、購入前の保護方法であり、本出願に記載の購入後保護方法(専用アプリケーションソフト)は、必ずしもこの機能に強く依存している訳ではないものとする。その為、購入前の保護方法としては最も最適な購入後の保護方法による事も可能である。
又、「図23」は、本システムサイトにおける購入前サムネイル画面である。観賞を楽しめないギリギリのサイズであるサムネイルというのは、判断が難しいサイズであると考えられる為、「一部分的な部分的欠損」にて視覚的邪魔を行う事が可能である。サムネイル画像の部分的視覚の欠損は、「複雑性の規則構造ではない単純な欠損」であるものとする。又これは、どんな画像なのか確認ができる程度の部分的欠損である。又、処理方法としては、部分的欠損処理が施されたサムネイル画像を作成し、DB303へ格納する。端末Bへの表示方法はDB303からの参照を行うものとする。又、「図24」は、フィルタの開閉制限により開閉不可となった画面である。拡大画像画面に於いては、開閉不可である事が直ぐに分かるものであるとするが、サムネイル画像画面においても、開閉可能な作品と、開閉が不可となった作品とが、見分けられるような視覚的認識可能な処理を施しているものとする。例えば、開閉終了となったサムネイルは、画像が白みがかってる様な形態をしている等である。又、サムネイル画像のサイズが、どこまで、確認可能なのかは、実際に実相を行い判断ができるものである為、サムネイル画像でも十分観賞可能であれば一部欠損を行う形とし、観賞可能でなければ、一部欠損は必要の無い機能とし、機能の追加有無は、状況によって判断できるものであるとする。
次に、「図25」は、タブレット端末による、お試し画像の表示である。この場合は、タッチパネル操作によるフィルタの開閉が行えるものとする。又、他の端末による場合、前記アプリケーションの機能は、OS機能として起動を行う形であっても同様とする。
次に、「図26」は、本発明の全体図である。又、端末Cが表示するコンテンツは、パッケージ化されて、端末Bでは見る事のできない、一部コンテンツであり、端末Cにより開示する事で、鑑賞者は屋外等で作品を発見し、気に入った作品が在れば、端末Bにて購入する事が可能とするものである。以上が本発明の一連の内容である。