JP3581048B2 - 汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ利用装置及び汚染コンテンツ利用方法 - Google Patents
汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ利用装置及び汚染コンテンツ利用方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3581048B2 JP3581048B2 JP18351099A JP18351099A JP3581048B2 JP 3581048 B2 JP3581048 B2 JP 3581048B2 JP 18351099 A JP18351099 A JP 18351099A JP 18351099 A JP18351099 A JP 18351099A JP 3581048 B2 JP3581048 B2 JP 3581048B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- contaminated
- content
- image data
- luminance
- original image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Storage Device Security (AREA)
- Television Systems (AREA)
- Editing Of Facsimile Originals (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
ディジタルコンテンツ、特に、視覚用コンテンツの不正コピー使用を防止する配信方式、配信装置、利用装置、配信方法及び利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
世界のディジタル社会化、特に、インターネットの隆盛により、ディジタルコンテンツの流通が非常に活発になっている。こうしたディジタルコンテンツの普及は著作権を巡る新たな問題を引き起こしている。ディジタル情報は、コピーが容易で劣化しないという特徴を持ち、得られた情報をさまざまに活用することが可能であるという長所と不正コピーが容易に作成可能であるという短所の両者を合わせ持つ。不正コピーは、コンテンツ製作者の製作意欲を奪う。魅力的なディジタル社会を実現する上で、ディジタルコンテンツに対する著作権問題は絶対に解決しなければならない問題である(郵政省監修:21世紀の知的社会への改革、コンピュータエージ社、1994年)。
【0003】
画像型ディジタルコンテンツに関しては、計算機に画面のカットアンドペースト機能が付加されている限り、如何なる暗号化も役にたたない。著作物画像は、閲覧される時点で、必ず暗号は解かれ正規のデータとなって画面に表示される。従って、表示された画面をマウス操作によりクリップボードに保存してしまえば、そのデータを複製・二次利用することは自由となる。
【0004】
これに対し、近年、ディジタル著作物にID(IdentificationNumber)情報などを透かし情報として埋め込む電子透かし技術(J.Zhao and E.Koch:Embedding robust labels into images for copyright protection,Proceedings of ICIPR,1995)が脚光を浴びている。しかし、電子透かし技術は、不正コピーを追跡する手段を提供するものであり、不正コピーの抑止力にはなり得るが、不正コピーを不可能にする技術ではない。
【0005】
不正コピーの問題に対抗し得る手段として暗号化技術が注目されている(森亮一:ソフトウエアサービスシステムについて、電子通信学会誌、Vol.67,No.4,pp.431−436,1984年4月)。しかし、暗号化技術は、ディジタルコンテンツを安全に配信することにのみその主眼が置かれているのが現状で、コンテンツ配信後のセキュリティに対しては効力が弱い。正規の購入者にコンテンツが暗号化され配信された後、購入者はそれを復号し、オリジナルデータの形でローカルマシンに保存する。即ち、クラッカーによりローカルマシンが攻撃され、このオリジナルデータが盗まれれば、容易にコンテンツは漏洩する。また、正規の購入者が悪意のあるユーザであった場合、自身が復号したオリジナルデータを無断で複製することは造作もない。更に、画像型コンテンツに関しては、計算機に画面のカットアンドペースト機能が付加されている限り、如何なる暗号化も役にたたないことになる。著作物画像は、それを閲覧する時点では必ず暗号が解かれ正規のデータとなって画面に表示される。表示された画面をマウス操作によりクリップボードに保存してしまえば、そのデータを複製・二次利用することは自由となる。これを補完する技術として、電子透かしが脚光を浴びているが、電子透かしは、不正コピーの抑止力として働くものであり、不正コピーを不可能にする技術ではない。また、クラッカーが利用者の所有する透かし入りコンテンツを不正コピーして流通させた場合、透かし情報から利用者の特定は可能であるが、クラッカーを知ることはできない。結局、ディジタルコンテンツの流通が「オリジナルデータ」をベースに考えられている限り、完全なセキュア流通システムを実現することは困難である。
【0006】
また、従来の技術として、画像/動画データの盗用防止を狙いとして、データ/画像を分割すること、データの一部分を暗号化、スクランブル化することを開示しいる技術がある。その例が、特開昭59−8490に開示されている。上記従来例には、CATVセンタと複数の端末装置とが共通のケーブルで接続されると共に、上記複数の端末装置は、それぞれ1フィールドまたは1フレームの映像信号をストアして取り出すことのできるメモリ装置と、テレビ受像機とを有し、上記CATVセンタにおいては、画像を分割するとともに、あらかじめ定められた複数のパターンの内、一つのパターンにしたがって組み換え、この組み換えられた画像の映像信号を上記ケーブルを通じて送り出すと共に、上記画像を再生すべき端末装置においては、上記組み換えとは逆の処理によりその画像を復元して上記テレビ受像機に表示するようにしたCATVシステムの技術が開示されている。この他にも、特開昭62−226785、特開平5−268487、特開平6−303232、特開平8−228332、特開平10−145773等に同様の技術が開示されている。しかしながら、いずれも復号またはデスクランブルして表示等に利用するものである。このため、表示等する際には、オリジナルデータを利用している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図7(a)に示すように、ディジタルコンテンツの流通が「オリジナルデータ」をベースに考えられている限り、不正コピーを完全に取り締まることは難しく、不正コピーを防止するという課題は残る。
そこで、この発明は、図7(b)に示すように、ディジタルコンテンツの全体または一部を意図的に破壊した「汚染コンテンツ」を基盤とするセキュア流通システムを構築することを目的とする。汚染コンテンツは、不完全なディジタル情報であるのでクラッカー、もしくは、悪意のある購入者にコピーを取られたとしても全く支障がない。コンテンツの汚染は、視覚心理を応用した表示方法により人間の眼にはオリジナルな画像として知覚されることにより、オリジナルコンテンツとして表示することを可能にする。従って、コンテンツのオリジナルデータは、主メモリやVRAM(Video Random Access Memory)上に残らない。
【0008】
また、この発明は、利用者がオンライン/オフラインを通じ何らかの手段で配布者から購入し、自己のパソコンに格納した画像型ディジタルコンテンツについて、利用者がそれを正規に利用することはできるが、利用者がそれをコピーしたり、第3者へ配布することを防止する技術を確立することを目的とする。
また同時に、この発明は、クラッカーがインターネット上で、もしくは、利用者のパソコンから、何らかの方法で該当コンテンツを盗み出し、不正利用することを防止する技術を確立することを目的とする。
更に、この発明は、本技術を用いて画像型ディジタルコンテンツをインターネット経由で表示することによって、セキュアオンライン閲覧システムを実現することを目的とする。
【0009】
この発明は、特に、ディジタルコンテンツを画像(静止画、動画)に絞り、コンテンツの汚染方式及び人間の視覚心理に基づく汚染の動的除去方式について述べる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る汚染コンテンツ配信方式は、視覚される視覚用コンテンツを複数の視覚用コンテンツに複製し、それぞれの視覚用コンテンツの異なる部分を平滑化により汚染させる汚染部と、
汚染部により汚染された視覚用コンテンツを汚染コンテンツとして配信する配信部とを有する汚染コンテンツ配信装置と、
上記汚染コンテンツ配信装置の配信部により配信された汚染コンテンツを受信する受信部と、
受信部が受信した汚染コンテンツから汚染を取り除くことなく、汚染されたコンテンツを用いて、汚染されていない視覚用コンテンツを表示した状態と、見かけ上同じ状態になるように、複数の汚染コンテンツを表示する表示部とを有する汚染コンテンツ利用装置とを備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明に係る汚染コンテンツ配信方式は、オリジナル画像データを第1の画像データと第2の画像データとを含む複数の画像データに複製し、第1の画像データの輝度をオリジナル画像データと比して一定量加算し、第2の画像データの輝度をオリジナル画像データと比して一定量減算する汚染をさせる汚染部と、
汚染部により汚染された第1の画像データと第2の画像データとを含む複数の画像データを配信する配信部とを有する汚染コンテンツ配信装置と、
上記汚染コンテンツ配信装置の配信部により配信された第1の画像データと第2の画像データとを含む複数の画像データを受信する受信部と、
オリジナル画像データを表示した状態と見かけ上同じ状態になるように、受信部が受信した第1の画像データと第2の画像データとを含む複数の画像データを予め定められた間隔で切り替え表示する表示部とを有する汚染コンテンツ利用装置とを備えたことを特徴とする。
【0012】
上記汚染部は、上記第1の画像データの輝度をオリジナル画像データと比してα値加算し、また上記第2の画像データの輝度をオリジナル画像データと比して2α値減算し、
上記表示部は、上記第1の画像データと上記第2の画像データとを2対1の割合で切り替え表示することを特徴とする。
【0013】
上記汚染部は、上記第1の画像データの輝度を、各ピクセル毎にオリジナル画像データの輝度に比してα値加算した値と、オリジナル画像データの輝度に比してα値減算した値とに交互に設定し、また上記第2の画像データの輝度を、各ピクセル毎にオリジナル画像データの輝度に比して2α値減算した値とオリジナル画像データの輝度に比して2α値加算した値とに交互に設定し、
上記表示部は、上記第1の画像データと上記第2の画像データとを2対1の割合で切り替え表示することを特徴とする。
【0014】
上記表示部は、上記複数の汚染コンテンツを時分割表示することを特徴とする。
【0015】
上記表示部は、上記複数の汚染コンテンツを異なる時間比率で時分割表示することを特徴とする。
【0016】
この発明に係る汚染コンテンツ利用装置は、視覚される視覚用コンテンツを複数の視覚用コンテンツに複製し、それぞれの視覚用コンテンツの異なる部分を平滑化により汚染された汚染コンテンツを記憶する利用コンテンツ記憶部と、
上記利用コンテンツ記憶部に記憶された汚染コンテンツから汚染を取り除くことなく、汚染されたコンテンツを用いて、汚染されていない視覚用コンテンツを表示した状態と、見かけ上同じ状態になるように、複数の汚染コンテンツを表示する表示部とを備えたことを特徴とする。
【0017】
この発明に係る汚染コンテンツ利用装置は、オリジナル画像データから生成された第1の画像データと第2の画像データとを汚染コンテンツとして記憶する利用コンテンツ記憶部と、
オリジナル画像データを表示した状態と見かけ上同じ状態になるように、上記利用コンテンツ記憶部に記憶された第1の視覚用コンテンツと第2の視覚用コンテンツとを予め定められた間隔で切り替え表示する表示部とを備え、
上記第1の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を一定量加算して生成されたものであり、上記第2の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を一定量減算して生成されたものであることを特徴とする。
【0018】
上記表示部は、上記第1の画像データと上記第2の画像データとを2対1の割合で切り替え表示し、
さらに上記第1の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度をα値加算して生成されたものであり、上記第2の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を2α値減算して生成されたものであることを特徴とする。
【0019】
上記表示部は、上記第1の画像データと上記第2の画像データとを2対1の割合で切り替え表示し、
さらに上記第1の画像データは、各ピクセル毎の輝度をオリジナル画像データの輝度に比してα値加算した値と、オリジナル画像データの輝度に比してα値減算した値とに交互に設定して生成したものであり、また上記第2の画像データは、各ピクセル毎の輝度をオリジナル画像データの輝度に比して2α値減算した値とオリジナル画像データの輝度に比して2α値加算した値とに交互に設定して生成したものであることを特徴とする。
【0020】
上記利用コンテンツ記憶部は、さらに、視覚用コンテンツが汚染された場合の汚染の形式を示す汚染識別子を記憶し、
上記表示部は、上記利用コンテンツ記憶部に記憶された上記汚染コンテンツを上記汚染識別子の示す汚染の形式に適合する表示方式を選択して表示することを特徴とする。
【0021】
上記利用コンテンツ記憶部は、さらに、上記汚染識別子を参照することにより汚染コンテンツとは区別可能な汚染されていない視覚用コンテンツを記憶し、
上記表示部は、上記汚染識別子を参照して、上記利用コンテンツ記憶部に記憶された汚染されていない視覚用コンテンツを表示する場合と汚染された汚染コンテンツを表示する場合とで、表示方式を変更することを特徴とする。
【0022】
この発明に係る汚染コンテンツ利用方法は、視覚される視覚用コンテンツを複数の視覚用コンテンツに複製し、それぞれの視覚用コンテンツの異なる部分を平滑化により汚染された汚染コンテンツを記憶する利用コンテンツ記憶工程と、
上記利用コンテンツ記憶部に記憶された汚染コンテンツから汚染を取り除くことなく、汚染されたコンテンツを用いて、汚染されていない視覚用コンテンツを表示した状態と、見かけ上同じ状態になるように、複数の汚染コンテンツを表示する表示工程とを備えたことを特徴とする。
【0023】
この発明に係る汚染コンテンツ利用方法は、オリジナル画像データから生成された第1の画像データと第2の画像データとを汚染コンテンツとして記憶する利用コンテンツ記憶工程と、
オリジナル画像データを表示した状態と見かけ上同じ状態になるように、上記利用コンテンツ記憶部に記憶された第1の視覚用コンテンツと第2の視覚用コンテンツとを予め定められた間隔で切り替え表示する表示工程とを備え、
上記第1の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を一定量加算して生成されたものであり、上記第2の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を一定量減算して生成されたものであることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明に係る汚染コンテンツ配信方式及び方法のブロック図の一例を表わしたものである。
図1に表わす汚染コンテンツ配信方式は、汚染コンテンツ配信装置1と汚染コンテンツ利用装置2とから構成される。図1は、汚染コンテンツ配信装置及び汚染コンテンツ利用装置のブロック図の一例も表わしている。
汚染コンテンツを配信する汚染コンテンツ配信装置1は、以下の構成を有する。
3は、視覚される視覚用コンテンツを汚染させる汚染部である。
4は、汚染部3により汚染された視覚用コンテンツを汚染コンテンツとして配信する配信部である。配信部は、単なる公開されたファイルシステムであってもよい。例えば、利用者が勝手にダウンロードするインターネット上のホームページのようなものでもよい。また、CD−ROM(Compact Disc Read−Only Memory)などによる配信もあり得る。
9は、視覚用コンテンツを記憶する配信コンテンツ記憶部である。
一例として、汚染部3は、ぼかし部と輝度変換部とを有している。しかしながら、これらに限られるものではなく、他の方式のものであってもよい。
7は、1つの画像データを同一の複数の画像データにし、それぞれの画像データにつき異なる部分をぼかすぼかし部である。
8は、1つの画像データを同一の複数の画像データにし、それぞれの画像データにつき輝度を変える輝度変換部である。
この実施の形態では、1つの画像データを2つの画像データにし、2種類の汚染コンテンツを生成する場合を一例として説明する。
【0025】
次に、汚染コンテンツを利用する汚染コンテンツ利用装置2は、以下の構成を有する。
5は、汚染コンテンツ配信装置1の配信部4により配信された汚染コンテンツを受信する受信部である。また、CD−ROMなどの記録媒体から汚染コンテンツ記憶部に直接汚染コンテンツを入れることもある。
6は、受信部5が受信した汚染コンテンツから汚染を取り除くことなく、汚染されたコンテンツを用いて、見かけ上汚染されていない視覚用コンテンツを表示した状態と同じ状態になるように汚染コンテンツを表示する表示部である。
10は、受信部5で受信した汚染コンテンツを記憶する利用コンテンツ記憶部である。
11及び12は、表示するコンテンツを一時的に記憶するVRAM(Video Random Access Memory)であり、11をVRAM−A、12をVRAM−Bとしている。
13は、二種類の汚染コンテンツを交互に表示するためのスイッチである。
15は、CPU(Central Prossessing Unit)、16は、MEMORYである。
図1の例では、ネットワークを介して汚染コンテンツを送受信しているが、これに限られるものではない。図1に点線で示すように、記録媒体(CD−ROM、フロッピーディスク等)を使用して汚染コンテンツを受け渡しても構わない。
【0026】
視覚用コンテンツは、視覚されるコンテンツを意味する。特に、この実施の形態では、画像データのコンテンツを対象としており、画像型ディジタルコンテンツ(単に、画像型コンテンツとも呼ぶ)は、インターネットやCD−ROMなどによりオンライン/オフラインを通じて配布される静止画、動画であり、配布を受けたユーザは、二次加工を行なわないことを前提としている。
【0027】
また、意図的汚染とは、対象コンテンツの実効的価値または商品的価値を意図的に損なうことを目的として、対象コンテンツに加える変形を指す。従って、コンテンツの価値を損なわないように加工を加える電子透かしとは、この点が決定的に違う。
計算機は、60フレーム/秒程度以上で高速に描画を行なうディスプレイ装置を有すると仮定する。現在の技術レベルならば、60フレーム/秒以上の走査を行なうCRTディスプレイは、容易に製造可能である。
【0028】
秘匿通信には公開鍵暗号が使われるとする。この実施の形態では、RSA(Rivest−Shamir−Adleman scheme)暗号を使用したとしての説明を行うが、RSA暗号に限ることはない。各ユーザの公開鍵・秘密鍵は公の機関で作成されるものとする。ユーザが自らの秘密鍵を他人に譲渡・通知することは、絶対にあり得ないと仮定する。
【0029】
更に、画面を表示する際に使用する表示用プログラムは、小規模の実行型プログラムを想定している。この小規模の実行型プログラムに対しては、不正コピーを防止する技術が確立できることを前提とする。例えば、次のような方法を採ればよい。
CPU(Central Prossessing Unit)に拡張を施し、ユーザ側に隠蔽されたレジスタ群として「セキュアレジスタ」を用意する。セキュアレジスタの内容を主メモリなどに読み出す機械語命令は用意しない。従って、セキュアレジスタの内容をユーザが覗くことはできない。具体的には、LSI(大規模集積回路)のパッケージを解いて、プロービングするしかないものとする。
【0030】
CPUは、一連のセキュアレジスタ群に格納されている表示用プログラムを順次実行することができるよう拡張が施される。従って、セキュアレジスタ群はプログラムがロードされたメモリのようにも使用される。実際には、セキュアレジスタ群にはアドレスが付されており、プログラムカウンタが示す該当セキュアレジスタの内容が命令デコーダに直接送られるように作成される。
【0031】
また、上記表示用プログラムを配信する場合には、以下のような処理を設け、セキュリティを保つものとする。上記表示用プログラムは、著作物コンテンツの一つであり、著作物コンテンツの配信を行う際のセキュリティシステムを利用することが可能である。
著作物コンテンツの配信には、認証用の公開鍵とは別に、著作物受信用の公開鍵を用いる。著作物受信用秘密鍵は、前もってセキュアレジスタ群の内の一つに格納されている。つまり、著作物受信用秘密鍵は正規ユーザに対しても秘密にされる。よって、正規ユーザであろうとも著作物コンテンツを復号することはできず、コンテンツの内容を解析したり、コンテンツを不正に横流しはすることはできない。
著作物受信用公開鍵にて暗号化されたデータを、著作物受信用秘密鍵にて復号してセキュアレジスタ群に保存する命令「DecryptSR」を用意する。DecryptSRは、ファームウェアにて実装される。DecryptSRは、復号に関する一連の計算を行なうが、あくまで一個の命令であり、復号結果及び復号途中のデータは主メモリ上に一切残らないものである。
表示用プログラムは、ユーザの著作物受信用公開鍵にて暗号化され配信される。ユーザは、それを暗号化プログラムのままローカルディスクに保存する。
ユーザは、該当プログラムを実行する際に、DecryptSRを実行し、暗号化プログラムを復号する。復号されたプログラムは、セキュアレジスタ群に格納された上で、実行される。このようにして、表示プログラムの配信及び実行を行う際のセキュリティシステムが実現できる。
【0032】
上記のように、上記表示用プログラムは、配信によって表示部6へ設定することもできるが、予め表示部6のセキュアレジスタ群へ設定してある表示用プログラムを利用することも可能である。
【0033】
また、CPUへのレジスタ群の追加は、CPUの回路規模を大きくしてしまうが、ここで対象としている表示用プログラムは小規模なものに限定しているため、プログラムを格納できるだけのセキュアレジスタ群をCPU内に追加することは可能だと推測される。以下で述べる説明では、ここで述べたCPUの拡張が施された計算機を使用するという前提をおく。
【0034】
取り引きにおける3者を次のように名付ける。
ディジタルコンテンツの所有者または配布者は、配布者とする。
ディジタルコンテンツの購入者または利用者は、利用者とする。
利用者が購入したディジタルコンテンツを盗もうとするクラッカーは、クラッカーとする。
【0035】
次に、この発明に係る汚染コンテンツ配信方式及び方法で利用する人間の視覚心理について説明する。
また、上記汚染コンテンツ配信方式及び方法では、以下に説明する人間の眼の特性を利用している。
人間の眼には、アニメーションに見られるような、コマ絵を動いている絵のように知覚するという錯覚、一瞬だけ現れる画像を識別できないという性質(サブリミナル効果として悪用される)、両眼の視力が異なる場合、視力の良い方の眼からの情報を優先させる(不確かな情報を確かな情報により補正する)機能が存在する。
【0036】
従って、これらの眼の特性をうまく活用して汚染コンテンツを作り出すことが考えられる。このような汚染は人間の眼には知覚されず、オリジナル画像データとして画面に表示されることになるはずである。しかし、そのデータ自身は汚染コンテンツであり、その画面のカットアンドペーストにより得られる複製画像も、当然、汚染が施されたものである。この結果、人間の眼には通常の画像として知覚されるが、画面のカットアンドペーストによってでさえ完全に複製することができない画像が実現する。このような原理を使用して、以下に具体例を説明する。
【0037】
次に、動作の概略について、図1及び図2を用いて説明する。
配布者は、予め、配布したい視覚用コンテンツを汚染する方法、及び、配信の際に使用する公開鍵を定めておくことが必要となる(S10)。
配布する視覚用コンテンツを汚染コンテンツ配信装置1の配信コンテンツ記憶部9へ記憶する(S11)。
汚染部3は、配布者が定める汚染方法によって、配信コンテンツ記憶部9に記憶する視覚用コンテンツを汚染し、汚染コンテンツを生成する(S12)。しかし、配信コンテンツ記憶部9に記憶する視覚用コンテンツに限られることなく、外部から直接汚染部3に入力する視覚用コンテンツを汚染することも可能である。
生成された汚染コンテンツは、配信部4へ転送する(S12)。
配信部4は、汚染コンテンツを汚染コンテンツ利用装置2へ配信する(S13)。
【0038】
汚染コンテンツ利用装置2の受信部5は、配信部4より、汚染コンテンツを受信する(S14)。
受信部5で受信した汚染コンテンツは、利用コンテンツ記憶部10へ記憶される(S15)。
利用コンテンツ記憶部10に記憶された汚染コンテンツは、表示部6によって表示される(S16)。表示工程の詳細は後述する。
以上が、汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ配信方法の動作の概略である。
【0039】
配布者は、配布したい視覚用コンテンツを後で述べる方法にて汚染し、利用者にこれを配布する。利用者が受け取った汚染コンテンツは、人間の視覚心理に基づく表示方法により、人間の眼には汚染のない画像(オリジナル画像データ)として知覚される。コンテンツの汚染は、人間の眼において除去されるため、汚染除去のフェーズを機能として用意する必要はない。つまり、配布されたコンテンツは、ファイルされている期間はもちろん、主メモリやVRAM上に存在する時でさえ、汚染されたままである。従って、利用者またはクラッカーが如何なる状況下で該当コンテンツのコピーを試みても、汚染コンテンツのコピーしか得ることはできない。また、画面のカットアンドペーストにより複製される画像も汚染コンテンツである。汚染されたコピーでは実用面でも商品的にも価値がなく、コピーすることは無意味となる。
【0040】
次に、画像の汚染方式について説明する。
本方式では、汚染の質が実現の鍵となる。この汚染は、表示時には人間の眼に知覚不可能とならなければならず、かつ、オリジナル画像データの画質などを十分に落すものでなければならない。
この実施の形態では、一例として、ぼかし型汚染方式について説明する。ここでは、静止画の汚染方式に対して説明する。動画に対しても、同様の汚染方式を採用すれば汚染することができる。
【0041】
以下で説明するぼかし型汚染方式は、まず、汚染コンテンツ配信装置1の汚染部3のぼかし部7で汚染する。ぼかし部7は、オリジナルの画像データを複製し、2枚にする。それぞれを画像データA、画像データBとする。ぼかし部7は、画像データAに対しては画像データの下半分に適度にぼかしをかけ、汚染コンテンツAを生成する。画像データBに対しては画像データの上半分に適度にぼかしをかけ、汚染コンテンツBを生成する。
【0042】
次に、汚染コンテンツの表示について説明する。
この実施の形態では、表示用プログラムは、予めセキュアレジスタ群へ格納されているものとする。
表示部6は、汚染コンテンツA及び汚染コンテンツBを利用コンテンツ記憶部10から受け取る。次に、表示部6は、汚染コンテンツAと汚染コンテンツBを交互に高速に表示する。表示に当たっては、前述した表示用プログラムを用いる。上記では、二つの汚染コンテンツを交互に高速に表示するとしたが、二つの汚染コンテンツを異なる時分割で表示しても構わない。また、一つのオリジナル画像を三枚以上に複製し、その各々に異なるぼかしをかけて三つ以上の汚染コンテンツを作ってもよい。この場合、表示部も三つ以上の汚染コンテンツを高速に切り換え表示を行う。三つ以上の複数の汚染コンテンツを時分割表示する場合であってもよい。
前述した人間の眼の持つ特性により、2枚の汚染コンテンツA及び汚染コンテンツBは、人間の眼には1枚のオリジナル画像データとして知覚される。配信される汚染コンテンツA及び汚染コンテンツBは、汚染されたコンテンツであるので、利用者やクラッカーに不正にコピーされても支障はない。更に、画面のカットアンドペーストにより複製される画像も画面のカットの瞬間に表示されていた汚染コンテンツAまたは汚染コンテンツBであり、不正コピーされても問題はない。
【0043】
図3に、ぼかし型汚染方式の摸式図を示す。オリジナル画像データの一部をぼかした様子を模式的に表わしている。
実際には、汚染コンテンツからオリジナル画像データが合成されないように、オリジナル画像データの複製を複数用意し、汚染(画像のぼかし)領域を十分複雑に交錯させる。かつ、汚染(画像のぼかし)は、人間の視覚心理学に基づき巧妙に施される。
また、この例では、オリジナル画像データを二分割してぼかし部分を変えているが、これに限られるわけではない。分割を細分化し、ぼかし部分を変えることも可能である。
【0044】
また、汚染コンテンツを高速表示した画像は、オリジナル画像データコンテンツのエッジの部分が振動しているように見える可能性がある。これは、ぼかしのアルゴリズムとして平滑化が用いられているため、汚染を施した(ぼかした)部分では、オリジナル画像データに対してエッジが少々ずれてしまうためだと考えられる。一般に、エッジの特徴は重要であり、エッジ部を保存すれば画像の劣化がかなり抑えられて見えることが知られている(木戸邦彦,田口順一,佐野耕一:方向依存型フィルタを用いたMRI画像の画質改善、電子情報通信学会論文誌D−II,Vol.J79−D−II,No.8,pp.1347−1352,1996年8月)、(越前功,吉浦裕,田口順一,佐々木良一:エッジ保存型電子透かし方式、コンピュータセキュリティシンポジウム’98論文集、pp.51−56,1998年10月)。この問題を回避するためには、エッジが強い部分にはぼかしをかけず、エッジを保存して汚染コンテンツを作成するという方法などを採用すればよい。
【0045】
このように、ぼかし型汚染方式においては、どの程度までエッジ部分を保存してぼかしをかければ表示画像がオリジナル画像データとして十分な画質で知覚されるか、ぼかし領域をいかに複雑に交錯させれば汚染コンテンツからオリジナル画像データを合成されないかなどについて、検討を重ねる必要があると考えられる。
【0046】
なお、このような汚染方式を用いることにより、画像データは複製を作った数だけ倍増する。また、画像を切替え表示する分、CPU負荷が増加する。上記の問題は、他の汚染方式でも同様に発生する。これらの問題は、今後の計算機の性能の向上にともない、顕著とはなってこないと推測されるものである。
【0047】
以上のようにして、汚染コンテンツを基盤とした視覚用コンテンツの著作権保護方式を実現する。汚染コンテンツは、不完全なディジタル情報であるのでクラッカー、もしくは、悪意のある購入者にコピーを取られたとしても全く支障がない。コンテンツの汚染は、計算機上での実行の際に動的に除去され、オリジナルコンテンツとして復元される。
この発明では、特に、ディジタルコンテンツを画像に絞り、コンテンツの汚染方式及び人間の視覚心理に基づく汚染の動的除去方式について説明した。本方式によれば、コンテンツの汚染は人間の眼において除去されるため、汚染除去のフェーズを陽的に用意する必要がない。つまり、オリジナル画像データは、主メモリやVRAM上にさえ残らず、画面のカットアンドペーストによってでさえデータが漏洩することはない。必要に応じて高フレームレートのディスプレイを用いてもよい。また、汚染方式については、ここでは詳細な限定を設けない。
なお、表示部6のスイッチ13の機能をCPU15の中に含めた実施の形態も考えられ、この場合はVRAMは一式でよく、CPUが一つのメモリを分割して利用する。
【0048】
実施の形態2.
実施の形態1では、汚染部3の汚染方式として、ぼかし部7による方式を使用したが、この実施の形態では、輝度変換部8による方式、即ち、輝度値変更型汚染方式を汚染方式として用いる汚染コンテンツの生成を、図4を用いて説明する。
輝度変換部8は、オリジナル画像データを複製し、2枚にする。それぞれを画像データC、画像データDとする。
輝度変換部8は、画像データCに対しては、画像データの全ピクセルの輝度値を+αして汚染コンテンツCとする。αは、任意の値を予め定めておく。画像データDに対しては、画像データの全ピクセルの輝度値を−2αして汚染コンテンツDとする。
【0049】
また、この実施の形態では、輝度変換部8が表示用プログラムを生成し、汚染コンテンツ利用装置2へ転送する場合を説明する。
輝度変換部8は、図4に示すように、「汚染コンテンツC→汚染コンテンツC→汚染コンテンツD→汚染コンテンツC→汚染コンテンツC→汚染コンテンツD→・・・」の順に、画像を高速切替え表示するためのプログラム(表示用プログラム)を作成する。この表示用プログラムは、表示する画像の順番を決定するためのもの(画像表示のための実質的処理ルーチンは割り込み処理として別に用意する)であり、単純な反復処理のみを含む十分小規模なものである。
輝度変換部8は、表示用プログラムを表示部6の著作物受信用公開鍵で暗号化したもの及び汚染コンテンツCと汚染コンテンツDを汚染コンテンツ利用装置2へ配信する。この復号には、プログラムを解読することによって汚染方式が解明されないようとする必要がある。この点については、実施の形態1で説明したものを使用する。
表示部6は、表示用プログラムをDecryptSR命令にて復号した上で実行する。この実施の形態では、汚染コンテンツCと汚染コンテンツDが、2対1の割合で高速に表示されるが、人間の眼は画像の切替えに追従できず、各画素の平均値が知覚されることになる。従って、人間の眼には、1枚のオリジナル画像データとして知覚される。
また、輝度変換部8が表示用プログラムを作成することなく、予め表示部6は、輝度変換部8で生成する汚染コンテンツに対応する表示用プログラムをセキュアレジスタ群へ格納しておいてもよい。
【0050】
配信される汚染コンテンツC及び汚染コンテンツDは、汚染されたコンテンツであるので、利用者やクラッカーに不正にコピーされても支障はない。更に、画面のカットアンドペーストによりクリップボードに複製される画像も画面のカットの瞬間に表示されていた汚染コンテンツCまたは汚染コンテンツDであり、不正コピーされても問題はない。
なお、表示用プログラムにおいては、計算機に施された拡張により不正コピーは行なうことができない。
【0051】
汚染コンテンツCと汚染コンテンツDが、2対1の割合で表示されていることが分からなければ、汚染コンテンツC及び汚染コンテンツDからオリジナル画像データを合成することはできない。汚染コンテンツCと汚染コンテンツDが、2対1の割合で表示されることは表示用プログラムを解析しないと分からないが、表示用プログラムは、著作物受信用公開鍵で暗号化されているので、正規ユーザでさえ復号できない。
【0052】
図4に、輝度値変更型汚染方式の摸式図を示す。
実際には、汚染コンテンツからオリジナル画像データを合成することをより困難にするために、輝度値の変更量αは、各画素毎にランダムに設定する。また、一つのオリジナル画像データから作られる汚染コンテンツを二枚ではなく、多数にして、同様の方式を実施する。従って、図4は、説明のために簡易な具体例の一例を示したに過ぎない。
【0053】
輝度値変更型汚染方式の輝度値変更の一例を、図5に示す。
図5は、グレイレベルを256階調として示している。汚染コンテンツは、各ピクセル毎に交互に輝度値変更量αを20または−20に設定し、図5のように汚染コンテンツE及び汚染コンテンツFとを作成する。表示用プログラムは、「汚染コンテンツE→汚染コンテンツE→汚染コンテンツF→汚染コンテンツE→汚染コンテンツE→汚染コンテンツF→・・・」を高速に切替えて表示するプログラムを使用する。しかしながら、このような表示プログラムに限られるわけではなく、この他の時分割の表示方法を用いてもよいことはいうまでもない。
各汚染コンテンツの輝度の変更の方法は様々なものが考えられる。また、必要に応じては、高フレームレートのディスプレイを用いてもよい。
【0054】
汚染方式は、実施の形態1と実施の形態2で説明したぼかし方式または輝度値変更型汚染方式に限られることはない。実施の形態1で説明した視覚効果を用いた表示によって、表示可能となる汚染方式であれば、この他の汚染方式による汚染でも構わない。更に、ぼかし型汚染方式と輝度値変更型汚染方式を融合した形式であっても構わない。また、この他の汚染方式を融合した形式であっても構わないことはいうまでもない。
【0055】
実施の形態3.
この実施の形態では、視覚用コンテンツが汚染された場合の汚染の形式を示す汚染識別子によって表示形式を選択する場合を説明する。
汚染識別子は、視覚用コンテンツを汚染する際に、その汚染方式によって異なる識別子を生成する。この識別子は、ファイル名でもよいし、ファイル名に付加される拡張子であってもよい。また、ファイル名とは別の何らかの情報であってもよい。汚染形式を特定でき、汚染コンテンツとともに、汚染コンテンツ利用装置2に配信される情報であれば構わない。
【0056】
また、この実施の形態では、表示部6に予め汚染識別子に対応する表示方法を実現する表示用プログラムまたはハードウェア装置が備えられているものとする。更に、汚染識別子を判断し、表示方法を選択する機能も備えられているものとする。
【0057】
上記のような汚染コンテンツ利用装置2に、汚染コンテンツ及び汚染識別子が配信されると、表示部6は、汚染識別子の情報に基づいて汚染コンテンツの表示を行う。このようにして、汚染コンテンツを表示することにより、表示用プログラムに対応した汚染方式を選択して、汚染コンテンツを生成することが可能になる。
【0058】
実施の形態4.
上記実施の形態3では、汚染コンテンツの表示方法と汚染識別子によって変換する方式を述べたが、この実施の形態では、汚染コンテンツ利用装置2が汚染されていない視覚用コンテンツも表示できる場合を説明する。
図6に、汚染コンテンツ利用装置2のブロック図の一例を示す。
図1に示す汚染コンテンツ利用装置2に加え、汚染されていない視覚用コンテンツを表示するためのVRAMが追加されている。図6のVRAM−N14である。更に、表示部6は、視覚用コンテンツ及び汚染コンテンツに対応する表示用プログラムまたはハードウェア装置を備える。表示部6では、配信されたコンテンツが汚染されていない視覚用コンテンツであるか、汚染コンテンツであるかを汚染識別子によって判断する。視覚用コンテンツの場合は、VRAM−N14へ視覚用コンテンツが格納される。汚染コンテンツの場合は、VRAM−A11とVRAM−B12へ汚染コンテンツが格納される。判断した結果に基づいて、表示用プログラムを選択することによって実現する。
【0059】
上記では、表示部6に、予め表示用プログラムまたはハードウェア装置を備えている場合を説明したが、汚染コンテンツと同時に、表示用プログラムを配信する形式であっても構わない。この場合、汚染識別子によってどのVRAMを使用するか、具体的には、VRAM−A11及びVRAM−B12を使用するか、または、VRAM−N14を使用するかを判断することになる。
更に、図1及び図8の例では、汚染コンテンツを二つのVRAM(VRAM−A11とVRAM−B12)を用いて表示する場合を示したが、これに限られるわけではない。三つ以上のVRAMを使用して汚染コンテンツを表示してもよい。実施の形態1で説明したものと同様に、スイッチ13の機能をCPU15内にて実装することにより、VRAMは一つにすることもできる。
更に、実施の形態1と同様に、汚染コンテンツの受け渡しは、ネットワークに限られることはない。記録媒体等を用いることも可能である。
【0060】
実施の形態5.
この実施の形態では、二つの汚染コンテンツを汚染コンテンツXと汚染コンテンツYとして、実施の形態1または実施の形態2で一例として示した汚染方式について、以下に説明する。
ぼかし型汚染方式では、汚染コンテンツXと汚染コンテンツYの両方を所有したユーザは、それらを高速に交互表示することにより、オリジナル画像データとして知覚される画像を誰でも表示することができてしまう。
一方、輝度値変更型汚染方式では、ユーザが不正に汚染コンテンツXと汚染コンテンツYの両方を所有したとしても、表示用プログラムを手に入れない限り、即ち、二つの汚染コンテンツが何対何の割合で表示されるべきかが分からない限り、オリジナル画像データとして知覚される画像を表示させることはできない。従って、汚染方式を適切に融合することにより、利用者やクラッカーがオリジナル画像データを「不正に表示する」という悪用に対しても耐性を持たせることができる。
【0061】
オリジナル画像データが合成されてしまう危険性について、以下に検討する。輝度値変更型汚染方式では、画像のカットアンドペーストによるコピーを無限に繰り返せば、確率的にそれらの画像には汚染コンテンツXと汚染コンテンツYを表示する頻度の割合、実施の形態2で示した例では、2対1の割合で含まれることになるので、全ての画像の輝度値の平均をとるとオリジナル画像データが合成されてしまう。
一方、ぼかし型汚染方式では、汚染コンテンツXと汚染コンテンツYの平均をとる方法では、オリジナル画像データを合成することはできない。汚染コンテンツX及び汚染コンテンツYからオリジナル画像データを合成するには、非汚染部分を切り取って寄せ集めなければならない。従って、両汚染方式を適切に融合することにより、利用者やクラッカーがオリジナル画像データを合成するという攻撃に対して耐性を持たせることができる。
【0062】
【発明の効果】
この発明に係る汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ配信装置及び汚染コンテンツ利用装置及び汚染コンテンツ配信方法及び汚染コンテンツ利用方法によれば、視覚用コンテンツの不正コピーの防止をすることができる。
【0063】
また、この発明によれば、視覚用コンテンツの流通、保存等の形式として、視覚用コンテンツを破壊した汚染コンテンツを利用することができる。
【0064】
この発明によれば、視覚用コンテンツにぼかしを加えて複数の画像データを生成することによって視覚用コンテンツを破壊することができる。
【0065】
この発明によれば、視覚用コンテンツを輝度の異なる複数の画像データを生成することによって視覚用コンテンツを破壊することができる。
【0066】
この発明によれば、汚染された複数の画像データを時分割で表示することによって、オリジナルの画像と同等の画像を表示することができる。
【0067】
この発明によれば、汚染された複数の画像データを異なる時間比率で時分割表示することによって、オリジナルの画像と同等の画像を表示することができる。
【0068】
この発明によれば、汚染識別子によって汚染コンテンツの表示方法を選択することができる。
【0069】
この発明によれば、汚染コンテンツであるか、視覚用コンテンツであるかを意識して区別することなく、表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の汚染コンテンツ配信方式のブロック図の一例を表した図である。
【図2】この発明の実施の形態1の汚染コンテンツ配信方式及び方法のフロー図である。
【図3】ぼかし型汚染方式の一例を表した図である。
【図4】輝度変更型汚染方式の一例を表した図である。
【図5】輝度変更型汚染方式の輝度値の変更の一例を示した図である。
【図6】この発明の実施の形態4の汚染コンテンツ配信方式のブロック図の一例を表した図である。
【図7】(a)従来のコンテンツ流通システムを表した図である。(b)汚染コンテンツを基盤とした流通システムの一例を表した図である。
【符号の説明】
1 汚染コンテンツ配信装置、2 汚染コンテンツ利用装置、3 汚染部、4配信部、5 受信部、6 表示部、7 ぼかし部、8 輝度変換部、9 配信コンテンツ記憶部、10 利用コンテンツ記憶部、11 VRAM−A、12 VRAM−B、13 スイッチ、14 VRAM−N、15 CPU、16 MEMORY。
Claims (14)
- 視覚される視覚用コンテンツを複数の視覚用コンテンツに複製し、それぞれの視覚用コンテンツの異なる部分を平滑化により汚染させる汚染部と、
汚染部により汚染された視覚用コンテンツを汚染コンテンツとして配信する配信部とを有する汚染コンテンツ配信装置と、
上記汚染コンテンツ配信装置の配信部により配信された汚染コンテンツを受信する受信部と、
受信部が受信した汚染コンテンツから汚染を取り除くことなく、汚染されたコンテンツを用いて、汚染されていない視覚用コンテンツを表示した状態と、見かけ上同じ状態になるように、複数の汚染コンテンツを表示する表示部とを有する汚染コンテンツ利用装置とを備えたことを特徴とする汚染コンテンツ配信方式。 - オリジナル画像データを第1の画像データと第2の画像データとを含む複数の画像データに複製し、第1の画像データの輝度をオリジナル画像データと比して一定量加算し、第2の画像データの輝度をオリジナル画像データと比して一定量減算する汚染をさせる汚染部と、
汚染部により汚染された第1の画像データと第2の画像データとを含む複数の画像データを配信する配信部とを有する汚染コンテンツ配信装置と、
上記汚染コンテンツ配信装置の配信部により配信された第1の画像データと第2の画像データとを含む複数の画像データを受信する受信部と、
オリジナル画像データを表示した状態と見かけ上同じ状態になるように、受信部が受信した第1の画像データと第2の画像データとを含む複数の画像データを予め定められた間隔で切り替え表示する表示部とを有する汚染コンテンツ利用装置とを備えたことを特徴とする汚染コンテンツ配信方式。 - 上記汚染部は、上記第1の画像データの輝度をオリジナル画像データと比してα値加算し、また上記第2の画像データの輝度をオリジナル画像データと比して2α値減算し、
上記表示部は、上記第1の画像データと上記第2の画像データとを2対1の割合で切り替え表示することを特徴とする請求項2に記載の汚染コンテンツ配信方式。 - 上記汚染部は、上記第1の画像データの輝度を、各ピクセル毎にオリジナル画像データの輝度に比してα値加算した値と、オリジナル画像データの輝度に比してα値減算した値とに交互に設定し、また上記第2の画像データの輝度を、各ピクセル毎にオリジナル画像データの輝度に比して2α値減算した値とオリジナル画像データの輝度に比して2α値加算した値とに交互に設定し、
上記表示部は、上記第1の画像データと上記第2の画像データとを2対1の割合で切り替え表示することを特徴とする請求項2に記載の汚染コンテンツ配信方式。 - 上記表示部は、上記複数の汚染コンテンツを時分割表示することを特徴とする請求項1に記載の汚染コンテンツ配信方式。
- 上記表示部は、上記複数の汚染コンテンツを異なる時間比率で時分割表示することを特徴とする請求項1に記載の汚染コンテンツ配信方式。
- 視覚される視覚用コンテンツを複数の視覚用コンテンツに複製し、それぞれの視覚用コンテンツの異なる部分を平滑化により汚染された汚染コンテンツを記憶する利用コンテンツ記憶部と、
上記利用コンテンツ記憶部に記憶された汚染コンテンツから汚染を取り除くことなく、汚染されたコンテンツを用いて、汚染されていない視覚用コンテンツを表示した状態と、見かけ上同じ状態になるように、複数の汚染コンテンツを表示する表示部と
を備えたことを特徴とする汚染コンテンツ利用装置。 - オリジナル画像データから生成された第1の画像データと第2の画像データとを汚染コンテンツとして記憶する利用コンテンツ記憶部と、
オリジナル画像データを表示した状態と見かけ上同じ状態になるように、上記利用コンテンツ記憶部に記憶された第1の視覚用コンテンツと第2の視覚用コンテンツとを予め定 められた間隔で切り替え表示する表示部とを備え、
上記第1の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を一定量加算して生成されたものであり、上記第2の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を一定量減算して生成されたものであることを特徴とする汚染コンテンツ利用装置。 - 上記表示部は、上記第1の画像データと上記第2の画像データとを2対1の割合で切り替え表示し、
さらに上記第1の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度をα値加算して生成されたものであり、上記第2の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を2α値減算して生成されたものであることを特徴とする請求項8に記載の汚染コンテンツ利用装置。 - 上記表示部は、上記第1の画像データと上記第2の画像データとを2対1の割合で切り替え表示し、
さらに上記第1の画像データは、各ピクセル毎の輝度をオリジナル画像データの輝度に比してα値加算した値と、オリジナル画像データの輝度に比してα値減算した値とに交互に設定して生成したものであり、また上記第2の画像データは、各ピクセル毎の輝度をオリジナル画像データの輝度に比して2α値減算した値とオリジナル画像データの輝度に比して2α値加算した値とに交互に設定して生成したものであることを特徴とする請求項8に記載の汚染コンテンツ利用装置。 - 上記利用コンテンツ記憶部は、さらに、視覚用コンテンツが汚染された場合の汚染の形式を示す汚染識別子を記憶し、
上記表示部は、上記利用コンテンツ記憶部に記憶された上記汚染コンテンツを上記汚染識別子の示す汚染の形式に適合する表示方式を選択して表示することを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の汚染コンテンツ利用装置。 - 上記利用コンテンツ記憶部は、さらに、上記汚染識別子を参照することにより汚染コンテンツとは区別可能な汚染されていない視覚用コンテンツを記憶し、
上記表示部は、上記汚染識別子を参照して、上記利用コンテンツ記憶部に記憶された汚染されていない視覚用コンテンツを表示する場合と汚染された汚染コンテンツを表示する場合とで、表示方式を変更することを特徴とする請求項11に記載の汚染コンテンツ利用装置。 - 視覚される視覚用コンテンツを複数の視覚用コンテンツに複製し、それぞれの視覚用コンテンツの異なる部分を平滑化により汚染された汚染コンテンツを記憶する利用コンテンツ記憶工程と、
上記利用コンテンツ記憶部に記憶された汚染コンテンツから汚染を取り除くことなく、汚染されたコンテンツを用いて、汚染されていない視覚用コンテンツを表示した状態と、見かけ上同じ状態になるように、複数の汚染コンテンツを表示する表示工程とを備えたことを特徴とする汚染コンテンツ利用方法。 - オリジナル画像データから生成された第1の画像データと第2の画像データとを汚染コンテンツとして記憶する利用コンテンツ記憶工程と、
オリジナル画像データを表示した状態と見かけ上同じ状態になるように、上記利用コンテンツ記憶部に記憶された第1の視覚用コンテンツと第2の視覚用コンテンツとを予め定められた間隔で切り替え表示する表示工程とを備え、
上記第1の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を一定量加算して生成されたものであり、上記第2の画像データは、オリジナル画像データと比して輝度を一定量減算して生成されたものであることを特徴とする汚染コンテンツ利用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18351099A JP3581048B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ利用装置及び汚染コンテンツ利用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18351099A JP3581048B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ利用装置及び汚染コンテンツ利用方法 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004074235A Division JP2004201351A (ja) | 2004-03-16 | 2004-03-16 | 汚染コンテンツ配信装置 |
JP2004179201A Division JP2004362598A (ja) | 2004-06-17 | 2004-06-17 | 汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ配信方法及び汚染コンテンツ配信装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001016429A JP2001016429A (ja) | 2001-01-19 |
JP3581048B2 true JP3581048B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=16137112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18351099A Expired - Lifetime JP3581048B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ利用装置及び汚染コンテンツ利用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3581048B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7561755B2 (en) * | 2004-09-22 | 2009-07-14 | Google Inc. | Image distortion for content security |
US8223162B2 (en) | 2006-08-30 | 2012-07-17 | Nec Corporation | Image processing apparatus, image processing method, program thereof, display device, and image display system |
JP4696099B2 (ja) * | 2007-08-07 | 2011-06-08 | 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 | 表示画像変換装置 |
JP2009205198A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Nec Corp | 画像処理装置、方法、及び、プログラム |
JP5618630B2 (ja) * | 2010-05-31 | 2014-11-05 | 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 | 表示画像変換装置および表示情報変換装置 |
JP5299880B2 (ja) * | 2011-08-04 | 2013-09-25 | 桂子 竹田 | 画像表示保護装置、及び、その方法 |
JP6028477B2 (ja) * | 2012-09-13 | 2016-11-16 | 大日本印刷株式会社 | スクリーンキャプチャの抑制機能を備えた画像表示装置 |
ES2642412T3 (es) * | 2013-01-31 | 2017-11-16 | Rakuten, Inc. | Dispositivo de visualización de imagen, método de visualización de imagen y programa |
US9467644B2 (en) * | 2013-03-29 | 2016-10-11 | Rakuten, Inc. | Video processing system, video processing method, and program |
CN104614885B (zh) | 2015-03-05 | 2017-04-05 | 京东方科技集团股份有限公司 | 一种显示装置及显示系统 |
CN115002171B (zh) * | 2022-08-08 | 2022-10-28 | 安徽新宇环保科技股份有限公司 | 一种污水处理设施的智能运营监管系统 |
-
1999
- 1999-06-29 JP JP18351099A patent/JP3581048B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001016429A (ja) | 2001-01-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4080039B2 (ja) | セキュリティ要素からデコーダへ伝送される情報アイテムを保護する方法及びそのような方法を使用する保護システム | |
US6934389B2 (en) | Method and apparatus for providing bus-encrypted copy protection key to an unsecured bus | |
US8930719B2 (en) | Data protection method and device | |
Qiao et al. | Watermarking schemes and protocols for protecting rightful ownership and customer's rights | |
Dwork et al. | Digital signets: Self-enforcing protection of digital information (preliminary version) | |
JP3214555B2 (ja) | 電子透かし挿入装置 | |
JP3587152B2 (ja) | 画像伝送システム及び方法並びに記録媒体 | |
AU2002233609B2 (en) | Digital rights management system and method | |
JP3581048B2 (ja) | 汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ利用装置及び汚染コンテンツ利用方法 | |
JP2009038810A (ja) | ネットワークシステム、情報端末、サーバ、検出装置、およびデジタルコンテント配布方法 | |
JP2002290936A (ja) | メッセージ・データを含む透かし信号をデジタル画像列に埋め込むシステムおよび方法 | |
JP2003198527A (ja) | 情報再生装置およびセキュアモジュール | |
US20030210785A1 (en) | System and method for sign mask encryption and decryption | |
US7471806B2 (en) | Method, apparatus and computer program for inserting a watermarking program into an image processing program | |
Jithi et al. | Progressive visual cryptography with watermarking for meaningful shares | |
JP2000184173A (ja) | 画像処理方法、装置、画像配付方法、システム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 | |
JP2004201351A (ja) | 汚染コンテンツ配信装置 | |
JP2004362598A (ja) | 汚染コンテンツ配信方式及び汚染コンテンツ配信方法及び汚染コンテンツ配信装置 | |
US20060020806A1 (en) | Method and apparatus for imprinting ID information into a digital content and for reading out the same | |
JP3565483B2 (ja) | データ表示システム、データ表示装置およびその方法 | |
JP3628947B2 (ja) | 画像スクランブル装置、解除装置、画像スクランブル方法、画像スクランブル解除方法、及びプログラムを記録した記録媒体 | |
JP2004040780A (ja) | ビデオ信号にスクランブルをかけ、スクランブルを解除する方法と、この方法を実施するためのシステム、符号化器、復号化器、一斉送信サーバ、および、データ媒体 | |
JP2004153476A (ja) | コンテンツ配信装置、コンンテンツ配信方法およびコンテンツ配信プログラム | |
KR100458493B1 (ko) | 워터마킹 기술을 이용한 주문형 컨텐츠 서비스 제공/재생방법 및 이를 위한 장치 | |
Dwork | Copyright? Protection? |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040120 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040316 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040420 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040512 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040617 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040720 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040721 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3581048 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070730 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100730 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100730 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110730 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110730 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120730 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120730 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |