以下、本発明に係る表示装置、これを備えた画像形成装置、表示制御プログラム、表示制御方法について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例である複合機の構成を示す側面概略図である。図2は、操作部400の部分拡大図である。複合機1は、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能等を兼ね備えている。複合機1は、本体部200と、本体部200の用紙搬出側、例えば左側に配設された用紙後処理部300と、操作者が種々の操作指令等を入力するための操作部400と、本体部200の上部に配設された原稿読み取り部500と、原稿読み取り部500の上部に配設された原稿給送部600とから構成される。
図2にも示すように、操作部400は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部410と、操作者から操作指示が入力される操作キー部430を備える。操作キー部430は、ヘルプキー431、スタートキー432、テンキー433、及び機能切換キー434等を備える。
ヘルプキー431は、操作者から、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能等に関する各操作方法を表示する操作案内画面(ヘルプ画面)を表示部410に表示させる指示を受け付けるものである。
スタートキー432は、コピー動作やスキャン動作等の各動作を開始させる指示を操作
者から受け付ける。テンキー433は、コピー部数を指定する指示等を操作者から受け付けるキーである。機能切換キー434は、コピー機能、送信機能(スキャナ機能、ファクシミリ機能等)、ボックス機能(後述するHDD74内に設けられている操作者毎の記憶領域(メールボックス)に記憶されているデータを読み出してプリントする機能)等を相互に切り替える機能切換指示を操作者から受け付けるキーである。
表示部410は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなり、タッチパネルを組み合わせたタッチパネルユニット等を備えている。表示部410は、種々の操作画面を表示すると共に、操作者が表示面(表示されている操作キー)をタッチすることで種々の機能の実行指令を入力することが可能とされている。
原稿給送部60は、原稿載置部601、給紙ローラ602、原稿搬送部603及び原稿排出部604を備え、原稿読み取り部500は、スキャナ501を備える。給紙ローラ602は、原稿載置部601にセットされた所要枚数分の原稿を一枚ずつ繰り出し、原稿搬送部603は、繰り出される原稿を順次スキャナ501の読み取り位置に搬送する。スキャナ501は搬送される原稿の画像を順次読み取り、読み取られた原稿は原稿排出部604に排出される。
本体部200は、複数の給紙カセット201、複数の給紙ローラ202、転写ローラ203、感光体ドラム204、露光装置206、現像装置207、定着ローラ208、排出口209、及び排出トレイ210等を備える。
感光体ドラム204は、矢印方向に回転しながら帯電装置(図示省略)によって一様に帯電される。露光装置206は、原稿読み取り部500において読み取られた原稿の画像に応じて変調されたレーザ光を感光体ドラム204上に走査し、ドラム表面に各色毎の静電潜像を形成する。現像装置207は、黒色の現像剤を感光体ドラム204に供給してトナー画像を形成する。
一方、給紙ローラ202は、印刷用紙が収納された給紙カセット201から印刷用紙を引き出し、転写ローラ203まで給送する。転写ローラ203は、搬送された印刷用紙に感光体ドラム204上のトナー像を転写させ、定着ローラ208は、転写されたトナー像を加熱して印刷用紙に定着させる。その後、印刷用紙は、本体部200の排出口209から用紙後処理部300に搬入される。また、印刷用紙は、必要に応じて排出トレイ210へも排出される。
用紙後処理部300は、搬入口301、印刷用紙搬送部302、搬出口303及びスタックトレイ304等を備える。印刷用紙搬送部302は、排出口209から搬入口301に搬入された印刷用紙を順次搬送し、最終的に搬出口303からスタックトレイ304へ印刷用紙を排出する。スタックトレイ304は、搬出口303から搬出された印刷用紙の集積枚数に応じて矢印方向に上下動可能に構成されている。
図3は、図1に示す複合機の制御ブロック図である。複合機1は、スキャナ部11、画像処理部21、プリンタ部31、操作部400、制御部51、ネットワークI/F(インターフェース)部71、HDD(ハードディスクドライブ)74、及びファクシミリ通信部75を備える。
スキャナ部11は、図1に示すスキャナ501を構成する露光ランプ12及びCCD(電荷結合素子)13を含む。スキャナ部11は、露光ランプ12により原稿を照射し、その反射光をCCD13で受光することにより、原稿から画像を読み取り、読み取った画像に対応する画像を画像処理部21へ出力する。
画像処理部21は、補正部22、画像加工部23及び画像メモリ24を含む。画像処理部21は、読み取られた画像を必要に応じて補正部22及び画像加工部23により処理する。画像処理部21によって処理された画像は印刷用に画像メモリ24に記憶され、又はプリンタ部31に出力される。補正部22は、読み取られた画像に対してレベル補正、γ補正等の所定の補正処理を行う。画像加工部23は、画像の圧縮又は伸張処理、及び拡大又は縮小処理等の種々の加工処理を行う。
プリンタ部31は、図1に示す給紙カセット201及び給紙ローラ202等から構成される用紙搬送部32、図1に示す感光体ドラム204、露光装置206及び現像装置207等から構成される画像形成部33、図1に示す転写ローラ203等から構成される転写部34、及び図1に示す定着ローラ208等から構成される定着部35を含む。プリンタ部31は、スキャナ部11により読み取られた原稿データを用いて画像を記録紙に印刷する。具体的には、用紙搬送部32は記録紙を画像形成部33へ搬送し、画像形成部33は上記の画像に対応するトナー像を形成し、転写部34はトナー像を記録紙に転写し、定着部35はトナー像を記録紙に定着させて画像を形成する。
ネットワークI/F部71は、ネットワークインタフェース(10/100Base-TX)等を用
い、LANを介して外部装置との間での種々のデータの送受信を制御する。
HDD74は、スキャナ部11によって読み取られた画像及び当該画像に設定されている出力形式等を記憶する。
操作部400は、図1及び図2に示したように表示部410、操作キー部430を備える。表示部410は、タッチパネル機能により各種指示の入力を受け付ける複数のキーを表示制御部522による制御の下で表示する。操作キー部430には、図2に示した機能切換キー434、スタートキー432、テンキー433等が設けられている。制御部51のCPU52は、上記表示部410及び操作部400の各キーから、操作者によって入力された指示を受け付ける。
表示部410に設けられているタッチパネル(座標位置指定部)4101は、操作者による表示部410の表示画面へのタッチ操作に基づいて、当該操作者のタッチにより指定された表示部410表示領域における座標位置を操作者から受け付ける。
ファクシミリ通信部75は、符号化/復号化部(図示省略)、変復調部(図示省略)及びNCU(Network Control Unit)(図示省略)を含む。ファクシミリ通信部75は、スキャナ部11によって読み取られた原稿の画像データを、電話回線を介してファクシミリ装置等へ送信したり、ファクシミリ装置等から送信された画像データを受信したりする。符号化/復号化部は、送信する画像データを圧縮・符号化し、受信した画像データを伸長・復号化する。変復調部は、圧縮・符号化された画像データを音声信号に変調し、受信した信号(音声信号)を画像データに復調する。NCUは、送受信先となるファクシミリ装置等との電話回線による接続を制御する。
制御部51は、CPU52と、画像記憶部53とを備える。CPU52は、複合機1の動作制御を司るものである。画像記憶部53は、操作者に対する操作案内を表示するための各種データや上述した指示受付用画像の画像データ、更に、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能等の各機能の動作状況やその重要度を表示するための画像データ(画像、文字、記号等の各データを含む)を記憶している。
CPU52は、動作制御部521、表示制御部522、指示受付部523、速度検出部524、停止指示受付部525、及び再開指示受付部526を備える。
動作制御部521は、複合機1の各部(スキャナ部11,画像処理部21、プリンタ部31等)の動作制御を司る。
表示制御部522は、表示部410の表示動作を制御する。表示制御部522は、操作案内画面の表示や、各動作状況及び重要度の表示に必要な画像データを画像記憶部53から読み出して表示部410に表示させる。また、表示制御部522は、画像記憶部53に記憶されている指示受付用画像を表示部410に順次スクロール表示させる制御を行う。なお、表示制御部522は、この他にも種々の処理を行うが、当該処理の詳細はフローチャート等を用いた説明により後述する。
指示受付部523は、タッチパネル4101で指定が受け付けられた座標位置の情報を、当該タッチパネル4101から取得して当該座標位置に表示されている指示受付用画像を検出し、当該検出した指示受付用画像に対応付けられている指示を特定して、この特定した指示の入力を受け付ける。また、指示受付部523は、この他にも種々の処理を行うが、当該処理の詳細はフローチャート等を用いた説明により後述する。
速度検出部524は、タッチパネル4101で指定される座標位置が変化したとき、変化前後の座標位置に基づいて算出した変化量と、先に座標位置が指定された時刻と、これに続いて後に座標位置が指定された時刻までの時間に基づいて、先に指定された座標位置からこれに続いて後に座標位置に変化する変化速度を算出することにより、操作者により指定される座標位置の変化速度を検出する。
タッチパネル4101で指定される座標位置の変化後の座量を x、 変化量を dxとし、変化後の座量される時間を t、変化前からの経過時間を dt とすると、このとき、速度検出部524は、変化速度 v をdx/dt により算出する。例えば、変化開始点の座標位置:1(設定値1)でx=1、座標位置の変化終了点:3(設定値3)でx=3、経過時間 dt = 0.5の場合、速度検出部524によって算出される変化速度 v は4 になる。
速度検出部524は、タッチパネル4101で指定される変化前後の座標位置に基づいて、当該座標位置の変化方向及び変化速度を検出する。さらに好ましくは、速度検出部524は、表示制御部524によるスクロール表示時のスクロール表示速度を、当該表示制御部524から取得する速度情報に基づいて検出する。なお、速度検出部524による処理をこれらに限定する趣旨ではない(特に示さない限り、処理を限定しない旨は、動作制御部521、表示制御部522、指示受付部523、速度検出部524、停止指示受付部525、及び再開指示受付部526の各部について同様)。
停止指示受付部525は、表示制御部522によるスクロール表示を停止させる停止指示を受け付ける。停止指示受付部525は、例えば、表示制御部522によるスクロール表示中に、当該スクロール表示されている指示受付用画像のいずれかの表示位置の座標位置の指定がタッチパネル4101により受け付けられた場合に、当該指定を操作者からの停止指示として受け付ける。
再開指示受付部526は、停止されたスクロール表示を再開させる指示を、操作者によるタッチパネル4101の操作に基づいて受け付けるものである。
また、本発明の一実施形態に係る表示制御プログラムは、HDD74等の複合機1内の記憶媒体に記憶されており、CPU52が当該表示制御プログラムに従って動作制御を行うことで、上記動作制御部521、表示制御部522、指示受付部523、速度検出部524、停止指示受付部525、及び再開指示受付部526として機能する。この表示制御プログラムは、CD−ROM又はDVDからの読込、或いは、ネットワークI/F71によるインターネット上のサーバからダウンロードにより、HDD74等に記憶される。
但し、上記動作制御部521、表示制御部522、指示受付部523、速度検出部524、停止指示受付部525、及び再開指示受付部526は、CPU52が上記表示制御プログラムに従って動作制御することで実現されるものに限られず、上記動作制御部521、表示制御部522、指示受付部523、速度検出部524、停止指示受付部525、及び再開指示受付部526が回路等によりハード的に備えられていてもよい。
また、本発明の一実施形態に係る表示装置は、上記CPU51(動作制御部521、表示制御部522、指示受付部523、速度検出部524、停止指示受付部525、及び再開指示受付部526のうちの所要部)と、表示部410と、タッチパネル4101と、画像記憶部53とを備えてなる。上記のように、動作制御部521、表示制御部522、指示受付部523、速度検出部524、停止指示受付部525、及び再開指示受付部526は、CPU52が上記表示制御プログラムに従って動作制御することで実現される場合には、本発明の一実施形態に係る表示装置は、当該表示制御プログラムが記憶されたHDD74等も備える。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第1実施形態について説明する。図4は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第1実施形態を示すフローチャートである。図5,図6(a)(b)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。
複合機1の主電源が操作者によってオンにされると、表示制御部522は、表示部410に図5に示すような操作画面(初期画面A)を表示させる(S1)。本実施形態では、表示制御部522は、初期画面Aの一例として、表示部410に、コピー機能の動作条件が設定可能な表示画面を表示させる。
表示制御部522が、表示部410に初期画面Aを表示させているときに、操作者により、例えば、濃度ボタン410aがタッチされることで、タッチパネル4101及び指示受付部523によりコピー濃度の設定指示が受け付けられると、表示制御部522は、図6(a)に示すような濃度設定ボタン410b(濃度設定画面の一部)を表示部410に表示させる。
表示制御部522が、濃度設定ボタン410bを表示させているとき、操作者が、当該濃度設定ボタン410bを構成するボタン410b1〜410b5のいずれかをタッチして、タッチパネル4101により、ボタン410b1〜410b5のいずれかの表示位置の座標位置の指定が受け付けられると(S2でYES)、指示受付部523は、タッチパネル4101から当該指定された座標位置の情報を取得し、指示受付部523が自ら内蔵するタイマにより当該座標位置指定時からの経過時間を計測する(S3)。なお、タッチパネル4101によりボタン410b1〜410b5のいずれかの表示位置の座標位置の指定が受け付けられない場合は(S2でNO)、S1の処理が繰り返される。
ここで、指示受付部523によって計測される時間が予め定められた経過時間(例えば、0.5秒)に達しても、タッチパネル4101により次の座標位置の指定が受け付けられない場合(S3でYES)、すなわち、操作者がボタン410b1〜410b5のいずれかの表示位置の座標位置で指を止めている場合は、当該座標位置に表示されている指示受付用画像(ボタン410b1〜410b5のいずれか)に対応する指示が指示受付部523により受け付けられる(S13)。
一方、S3において、指示受付部523によって計測される時間が予め定められた経過時間に達しない間に(S3でNO)、更なる座標位置がタッチパネル4101により受け付けられた場合は(S4でYES)、速度検出部524が、当該変化前後の座標位置に基づいて変化速度を検出する(S5)。
ここで、指示受付部523は、S5で速度検出部524により検出された変化速度に応じて、S4でタッチパネル4101に受け付けられた座標位置が示す表示位置に表示されているボタン(ボタン410b1〜410b5のいずれか。以下、拡大ボタンと称する)に対応付けられた指示の入力を受け付ける領域を拡大する(S6)。
指示受付部523は、例えば、図6(b)に示すように、操作者が矢印方向に示すように座標位置の指定を変化させており、S4で受け付けられた座標位置が示す表示位置に表示されているボタンがボタン410b3である場合、当該ボタン410b3に対応付けられた指示の入力を受け付ける指示入力受付領域を、上記矢印方向側に隣接するボタン410b4の表示領域まで拡大する。
上記拡大される指示入力受付領域の面積は、指示受付部523が、S5で速度検出部524により検出された変化速度に応じて変化させる。例えば、S5で速度検出部524により検出された変化速度が予め定められた速度(例えば、上述した例において、速度V=dx/dt=4。但し、当該速度を限定する趣旨ではない)に達している場合には、当該変化速度が速いほど指示入力受付領域を拡大させる面積を増大させ、S5で速度検出部524により検出された変化速度が上記予め定められた速度未満である場合には、指示入力受付領域を拡大させないようにする等の処理を指示受付部523が行うことが好ましい。
指示受付部523は、当該ボタンの指示入力領域の拡大処理時からの経過時間を計測する(S7)。指示受付部523によって計測される時間が予め定められた経過時間(例えば、0.5秒)に達しても、タッチパネル4101により次の座標位置の指定が受け付けられない場合(S7でYES)、すなわち、操作者がS4でタッチパネル4101に受け付けられた座標位置で指を止めている場合は、当該座標位置に表示されているボタンに対応する指示が指示受付部523により受け付けられる(S13)。
他方、指示受付部523によって計測される時間が上記予め定められた経過時間に達する前に(S7でNO)、タッチパネル4101により次の座標位置の指定が受け付けられた場合(S8でYES)、指示受付部523は、当該座標位置の指定が受け付けられた時点からの経過時間を計測する(S9)。
ここで、指示受付部523によって計測される時間が予め定められた経過時間(例えば、0.5秒)に達しても、タッチパネル4101により更なる次の座標位置の指定が受け付けられない場合は(S9でYES)、指示受付部523は、S8で指定された座標位置が上記拡大された指示入力領域の範囲内の座標位置であるかを判断する(S10)。
指示受付部523は、S8で指定された座標位置が上記拡大された指示入力領域の範囲内の座標位置ではないと判断した場合は(S10でNO)、当該S8で指定された座標位置に本来表示されているボタンに対応する指示が、指示受付部523により受け付けられる(S13)。
指示受付部523は、S8で指定された座標位置が上記拡大された指示入力領域の範囲内の座標位置であると判断した場合は(S10でYES)、上記拡大ボタンに対応付けられた指示の入力を受け付ける(S11)。すなわち、指示受付部523は、上記のように、拡大ボタンに対応する指示を受け付ける指示入力領域を拡大した場合には、当該拡大された指示入力領域に表示されている元々のボタン(上記拡大ボタンではない)に対応付けられた指示の入力を、上記予め定められた期間は受け付けない。
指示受付部523は、例えば、図6(b)に示すように、ボタン410b3に対応付けられた指示の入力を受け付ける指示入力受付領域をボタン410b4の表示領域まで拡大した場合、当該拡大されたボタン410b3の指示入力受付領域においては、ボタン410b4に対応付けられた指示の入力は、上記予め定められた期間は受け付けない。
また、S9において、指示受付部523によって計測される時間が上記予め定められた経過時間に達する前に(S9でNO)、タッチパネル4101により更なる次の座標位置の指定が受け付けられた場合は(S12でYES)、処理はS5に戻り、再びS5以降の処理が行われる。なお、タッチパネル4101により更なる次の座標位置の指定が受け付けられない場合は(S12でNO)、S9の処理に戻る。
なお、上記では、指示受付部523がS5で速度検出部524により検出された変化速度に応じた大きさに、S4でタッチパネル4101に受け付けられた座標位置が示す表示位置に表示されているボタンに対応付けられた指示の入力を受け付ける領域を拡大するとき(S6)、指示受付部523によって計測される時間が予め定められた経過時間に達しても、タッチパネル4101により次の座標位置の指定が受け付けられない場合は(S7でYES)、すなわち、操作者がS4でタッチパネル4101に受け付けられた座標位置で指を止めている場合は、当該座標位置に表示されているボタンに対応する指示が指示受付部523により受け付けられるようにして(S13)、指示受付部523は、速度検出部524により検出される変化速度に応じた大きさに、当該指定された座標位置に表示されているボタンに対応付けられた指示の入力を受け付ける領域を、予め定められた期間だけ拡大するが、指示受付部523は、当該予め定められた期間を、このように速度検出部524により検出される変化速度に応じて変化させるようにしてもよい。例えば、指示受付部523は、S5で速度検出部524によって検出される変化速度が予め定められた速度(例えば、上述した例において、速度V=dx/dt=4。但し、当該速度を限定する趣旨ではない)に達している場合には、当該変化速度が速いほど当該予め定められた期間を長くする等の処理を行うようにしてもよい。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第2実施形態について説明する。図7は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第2実施形態を示すフローチャートである。図8(a)(b)(c),図9(a)(b)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。なお、上述した第1実施形態と同様の処理は説明を省略する。
この第2実施形態では、指示受付部523が、S25で速度検出部524により検出された変化速度に応じて、S24でタッチパネル4101に受け付けられた座標位置が示す表示位置に表示されているボタン(拡大ボタン)に対応付けられた指示の入力を受け付ける領域を拡大する際(S26)、これに伴って、表示制御部522は、当該拡大された指示入力領域の全領域に、S24でタッチパネル4101に受け付けられた座標位置が示す表示位置に表示されているボタン(拡大ボタン)の画像を表示する(S27)。
例えば、図8(b)に示すように、操作者が矢印方向に示すように座標位置の指定を変化させており、S24で受け付けられた座標位置が示す表示位置に表示されているボタンがボタン410b3である場合であって、指示受付部523により、当該ボタン410b3に対応付けられた指示の入力を受け付ける指示入力受付領域が、上記矢印方向側に隣接するボタン410b4の表示領域まで拡大される場合、表示制御部522は、当該ボタン410b4の表示領域にまで拡大されるボタン410b3の指示入力受付領域については、ボタン410b4の画像に代えて、ボタン410b3の画像を表示させる。
なお、図8(c)に示すように、例えば、操作者が矢印方向に示すように座標位置の指定を変化させており、S24で受け付けられた座標位置が示す表示位置に表示されているボタンがボタン410b3である場合、指示受付部523による上記指示入力領域の拡大は、操作者が座標位置の指定を変化させる矢印方向に限られず、図8(c)における上下方向や斜め方向に向けて行ってもよい。この場合も、表示制御部522は、当該拡大される指示入力受付領域の全域にボタン410b3の画像を表示させ、ボタン410b4の表示領域に拡大されるボタン410b3の指示入力受付領域については、ボタン410b4の画像に代えて、ボタン410b3の画像を表示させる。
上記表示制御部522によるS27の表示処理により、操作者は、本来指定したい所望の指示受付用画像(上記図8(b)(c)の例におけるボタン410b3)が視認しやすくなり、当該所望の指示受付用画像に対応付けられた指示を的確に入力することが可能になる。
なお、表示制御部522が上記S27の表示処理を行って、図8(b)(c)に示すように、当該拡大される指示入力受付領域の全域にボタン410b3の画像を表示させる場合、例えば、図9(a)(b)に示すように、ボタン410b4の表示領域に拡大される指示入力受付領域についてはボタン410b3の画像を表示させつつ、当該ボタン410b3の画像に対して、ボタン410b4の画像を透過表示させるようにしてもよい。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第3実施形態について説明する。図10は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第3実施形態を示すフローチャートである。図11(a)(b)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。
当該第3実施形態は、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。
複合機1の主電源が操作者によってオンにされると、表示制御部522は、表示部410に図5に示したような操作画面(初期画面A)を表示させる(S41)。表示制御部522が、表示部410に初期画面Aを表示させているときに、操作者により、例えば、濃度ボタン410aがタッチされることで、タッチパネル4101及び指示受付部523によりコピー濃度の設定指示が受け付けられると、表示制御部522は、図11(a)に示すような濃度設定ボタン410b(濃度設定画面の一部)を表示部410に表示させる。
表示制御部522が、濃度設定ボタン410bを表示させているとき、操作者が、当該濃度設定ボタン410bを構成するボタン410b1〜410b5のいずれかをタッチして、タッチパネル4101により、ボタン410b1〜410b5のいずれかの表示位置の座標位置の指定が受け付けられると(S42でYES)、指示受付部523は、タッチパネル4101から当該指定された座標位置の情報を取得し、指示受付部523が自ら内蔵するタイマにより当該座標位置指定時からの経過時間を計測する(S43)。なお、タッチパネル4101によりボタン410b1〜410b5のいずれかの表示位置の座標位置の指定が受け付けられない場合は(S42でNO)、S41の処理が繰り返される。
ここで、指示受付部523によって計測される時間が予め定められた経過時間(例えば、0.5秒)に達しても、タッチパネル4101により次の座標位置の指定が受け付けられない場合(S43でYES)、すなわち、操作者がボタン410b1〜410b5のいずれかの表示位置の座標位置で指を止めている場合は、当該座標位置に表示されている指示受付用画像(ボタン410b1〜410b5のいずれか)に対応する指示が指示受付部523により受け付けられる(S43)。
一方、S43において、指示受付部523によって計測される時間が予め定められた経過時間に達しない間に(S43でNO)、更なる座標位置がタッチパネル4101により受け付けられた場合は(S44でYES)、速度検出部524が、当該変化前後の座標位置に基づいて変化方向を検出する(S45)。さらに、速度検出部524は、当該変化前後の座標位置に基づいて変化速度を検出する(S46)。
そして、表示制御部522は、S46で速度検出部524により検出された変化速度に応じて、上記スクロール表示の対象となる複数の指示受付用画像のうちの少なくとも1つの指示受付用画像の表示形態を、他の指示受付用画像とは異ならせて設定する(S47)。当該他の指示受付用画像とは異ならせる表示形態は、画像の大きさ、画像の輝度、画像の色彩等、種々の表示形態を採用することが可能である。
例えば、図11(a)に示すように、表示制御部522は、表示部410に、複数のボタン410b1〜410b9(図11(a)では、複数のボタン410b1〜410b9のうち5つのボタンが同時に表示部410に表示される例を示している。この図11(a)では、ボタン410b6〜410b9は非表示となっている)を並列させてスクロール表示させる場合、当該同時に並列表示する5つのボタンについて、図11(b)に示すように、当該並び方向の中心部に近付くにつれて各ボタンの画像を大きくスクロール表示されるように設定し、少なくとも、最大表示する図11(b)では中心部のボタン410b1を、上記S46で速度検出部524により検出される変化速度に応じて拡大した大きさ(例えば、上記S46で速度検出部524により検出される変化速度が速いほど拡大率を大きくする)に設定する。但し、表示制御部522は、当該同時に並列表示する5つのボタンの全て、或いは、当該同時に並列表示する5つのボタンの任意に抽出したボタンについて、上記S46で速度検出部524により検出された変化速度に応じて拡大した大きさに設定してもよい。
表示制御部522は、このようにして設定した表示形態を用いて、表示の対象とする複数の指示受付用画像(ボタン410b1〜410b9)を、S45で速度検出部524により検出された変化方向に向けて表示部410にスクロール表示させる(S48)。例えば、図11(b)に示すように、S45で速度検出部524により検出された変化方向が矢印方向である場合、表示制御部522は、当該矢印方向に向けてボタン410b1〜410b9の各画像が5つずつ表示部410に表示されてスクロールするように、当該各画像を表示させる。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第4実施形態について説明する。図12は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第4実施形態を示すフローチャートである。図13(a)(b)(c)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第4実施形態も、第3実施形態と同様に、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。なお、上述した第3実施形態と同様の処理は説明を省略する。
この第4実施形態では、表示制御部522は、S56で速度検出部524により検出された変化速度に応じて、上記スクロール表示の対象となる複数の指示受付用画像のうちの少なくとも1つの指示受付用画像の表示形態を他の指示受付用画像とは異ならせて設定する処理として、S56で速度検出部524により検出された変化速度に応じて、表示部410に表示させる指示受付用画像の数を減少させる処理を採用する(S57)。
例えば、図13(a)に示すように、表示制御部522は、表示部410に、複数のボタン410b1〜410b9のうちの5つを並列させてスクロール表示させる場合(図13(a)では、ボタン410b6〜410b9は非表示)、S56で速度検出部524により検出された変化速度が予め定められた標準速度Sよりも速い予め定められた速度S1に達した場合、図13(b)に示すように、表示部410に同時に並列表示させるボタン数を例えば3つに減らす。さらに、S56で速度検出部524により検出された変化速度が上記速度S1よりも更に速い予め定められた速度S2に達した場合、図13(c)に示すように、表示制御部522は、表示部410に同時に並列表示させるボタン数を、速度S1の場合よりも更に少ない例えば2つに減らす。これらの場合、表示制御部522は、表示対象とするボタンの画像の表示面積を並列表示領域において可能な限り大きく表示することが好ましい。
表示制御部522による当該表示制御により、スクロール表示が比較的速く行われる場合であっても、限られた領域である並列表示領域に指示受付用画像を大きく表示することで、スクロール表示時における操作者による各指示受付用画像に対する視認性を向上させることができる。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第5実施形態について説明する。図14は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第5実施形態を示すフローチャートである。図15(a)(b),図16(a)(b)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第5実施形態も、第3及び第4実施形態と同様に、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。なお、上述した第3又は第4実施形態と同様の処理は説明を省略する。
この第5実施形態では、表示制御部522は、S66で速度検出部524により検出された変化速度に応じて、上記スクロール表示の対象となる複数の指示受付用画像のうちの少なくとも1つの指示受付用画像の表示形態を他の指示受付用画像とは異ならせて設定する処理として、S66で速度検出部524により検出された変化速度に応じて、並列表示する複数の指示受付用画像について、各指示受付用画像の大きさを維持した状態で、当該並び方向における中心部に近付くにつれて、各指示受付用画像内のキャラクタ(数字、文字、記号等)を大きく設定する処理を採用する(S67)。このとき、表示制御部522は、少なくとも、最大表示する中心部の指示受付用画像内のキャラクタを、S66で速度検出部524により検出された変化速度に応じて拡大した大きさとする。
例えば、図15(a)に示すように、表示制御部522は、表示部410に、複数のボタン410b1〜410b9のうちの5つを並列させて矢印方向にスクロール表示させる場合(図15(a)では、ボタン410b6〜410b9は非表示)、図15(b)に示すように、各ボタンの大きさを維持した状態で、当該並び方向における中心部に近付くにつれて各ボタンの画像内に表示されるキャラクタ(数字、文字、記号等)を大きく設定する処理を採用する(S67)。
表示制御部522による当該表示制御により、操作者は、例えば当該変化速度が速くなった場合であっても、当該最大表示する中心部の指示受付用画像が示すキャラクタの視認性が向上するため、所望の指示受付用画像を特定しやすくなる。
また、表示制御部522は、上記S67の処理として、各ボタン画像内のキャラクタを、S66で速度検出部524により検出された変化速度に応じて拡大する際、当該拡大表示される各ボタン画像内のキャラクタをその字数を減らした略称に変換した上で拡大するようにしてもよい。例えば、図16(a)に示すように、複数のボタン410b1〜410b9のうちの5つを並列させてスクロール表示させ、ボタン410b1内のキャラクタが「京都一郎」、ボタン410b2内のキャラクタが「大阪二郎」、ボタン410b3内のキャラクタが「神戸三郎」、ボタン410b4内のキャラクタが「奈良四郎」、ボタン410b5内のキャラクタが「滋賀五郎」である場合、表示制御部522は、S66で速度検出部524により検出された変化速度が予め定められた標準速度Sよりも速い予め定められた速度S1に達した場合、例えば、図16(b)に示すように、各ボタン内のキャラクタを、ボタン410b1内のキャラクタが「KI」、ボタン410b2内のキャラクタが「OG」、ボタン410b3内のキャラクタが「KS」、ボタン410b4内のキャラクタが「NS」、ボタン410b5内のキャラクタが「SG」といった、元のキャラクタよりも字数を減らした略称とした上で上記拡大表示を行うようにしてもよい。
当該表示制御によれば、当該キャラクタは、表示文字数の減少により、指示受付用画像内に更に大きく拡大表示されることが可能になり、操作者は所望の指示受付用画像を更に特定しやすくなる。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第6実施形態について説明する。図17は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第6実施形態を示すフローチャートである。図18(a)(b)(c)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第6実施形態も、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。
例えば、図18(a)に示すように、複合機1において、表示制御部522が、スキャナ部11により読み取ったスキャンデータの送信先リストを示すリスト画像Lを表示する操作画面Bを表示部410に表示しているとき(S71)、操作者がリスト画像Lの一部をなすスクロールボタンSR1又はSR2をタッチすると、タッチパネル4101及び指示受付部523により、スクロール表示指示が受け付けられる(S72でYES)。なお、タッチパネル4101及び指示受付部523によりスクロール表示指示が受け付けられない場合は(S72でNO)、S71の処理が繰り返される。また、当該スクロール表示の方向は、例えば、図18(a)における下から上の方向である(以下、スクロールボタンSR1又はSR2を用いてスクロール表示指示が行われる実施形態について同じ)。
このとき、例えば、速度検出部524は、操作者によりスクロールボタンSR1又はSR2がタッチされる時間の長短に応じて、リスト画像Lを構成する各送信先画像L1〜Lnをスクロールさせる速度を算出する(S73)。例えば、速度検出部524は、操作者によりスクロールボタンSR1又はSR2がタッチされる時間が長い程、各送信先画像L1〜Lnをスクロールさせる速度を速くし、操作者によりスクロールボタンSR1又はSR2がタッチされる時間が短い程、各送信先画像L1〜Lnをスクロールさせる速度を遅くする。
なお、図18(a)に示すように、各送信先画像L1〜Lnは、それぞれに階層が対応付けられた複数の項目を有する。本実施形態では、各送信先画像L1〜Lnは、当該項目として、上位階層から順に、「所属部署」「所属課」「所属係」「名前」の各項目を有している。すなわち、各送信先画像L1〜Lnは、「所属部署」「所属課」「所属係」「名前」の4項目で構成されている。
ここで、表示制御部522は、表示部410にスクロール表示させる各画像についての項目数を、S73で速度検出部524により検出される変化速度が速くなるに連れて減少させ、当該変化速度が遅くなるに連れて増加させるようにして、表示部410にスクロール表示させる各画像についての項目数を算出する(S74)。
例えば、図18(a)に示すように、表示制御部522は、表示部410に、複数の送信先画像L1〜Lnのうちの4つを図18(a)における上下方向に並列させてスクロール表示させる場合(図18(a)では、送信先画像L1〜L4以外は非表示)、S73で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度が予め定められた標準速度Sよりも速い予め定められた速度S1に達した場合、例えば、図18(b)に示すように、表示部410に表示させる各送信先画像についての表示項目数を3つに減らし、上位の階層から「所属部署」「所属課」「所属係」までを各送信先画像についての表示項目とする。さらに、S73で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度が上記速度S1よりも更に速い予め定められた速度S2に達した場合、図18(c)に示すように、表示制御部522は、表示部410に表示させる各送信先画像についての表示項目数を、速度S1の場合よりも更に少ない例えば2つに減らし、上位の階層から「所属部署」「所属課」までを各送信先画像についての表示項目とする。
なお、S74において、表示制御部522は、S73で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度が、速度S1及び速度S2よりも速い上記速度Eに達していると判断した場合には、図26に示すように、スクロール表示の対象とされる例えば送信先画像L1〜Lnについてそれぞれ最上位の階層の項目のみを表示させた状態でスクロール表示を行うようにしてもよい。さらには、速度Eを速度S1及び速度S2とは無関係とし(すなわち、上記速度S1及び速度S2に基づいた表示制御は行わない)、表示制御部522は、S73で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度が、予め定められた標準速度Sよりも速い予め定められた速度Eに達した場合、上記S74において、スクロール表示の対象とされる例えば送信先画像L1〜Lnについてそれぞれ最上位の階層の項目のみを表示させた状態でスクロール表示を行うようにしてもよい。
これにより、操作者の画像視認性を低下させる高速の上記変化速度で上記画像がスクロール表示される場合には、各画像の項目数を減少させることで、操作者が視認する各画像についての情報量を減らし、高速スクロール表示時であっても操作者が各画像の内容を把握しやすくなる。また、操作者の画像視認性が低下しないと思われる低速の変化速度で上記画像がスクロール表示される場合は、各画像の項目数が増加されるので、操作者が視認する各画像についての情報量を減らすことなく、操作者が各画像の内容を十分に把握できる。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第7実施形態について説明する。図19は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第7実施形態を示すフローチャートである。図20(a)(b)(c)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第7実施形態も、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。なお、上記第6実施形態と同様の処理は説明を省略する。
第7実施形態では、表示制御部522は、送信先画像L1〜Lnを送信先画像同士での各項目の一致度合いが高いもの同士を連続させて表示部410にスクロール表示する。
そして、速度検出部524が、操作者によりスクロールボタンSR1又はSR2がタッチされる時間の長短に応じて、リスト画像Lを構成する各送信先画像L1〜Lnをスクロールさせる速度を算出すると(S83)、表示制御部522は、当該S83で速度検出部524により検出された変化速度が予め定められた第1の速度Aに達しているか否かを判断する(S84)。
表示制御部522が、上記S83で速度検出部524により検出された変化速度が第1の速度Aに達していないと判断した場合は(S84でYES)、図20(a)に示すように、各送信先画像L1〜Lnについて全項目を表示させた状態で、各送信先画像L1〜Lnをスクロール表示させる(S89)。
一方、表示制御部522が、上記S83で速度検出部524により検出された変化速度が第1の速度Aに達していて、かつ、当該第1の速度Aよりも速い速度である第2の速度Bまでは達していないと判断した場合は(S84でNO,S85でYES)、表示制御部522は、表示部410にスクロール表示させる各送信先画像L1〜Lnについての項目であって、隣接表示される各送信先画像同士で一致する項目は非表示としてスクロール表示を行う(S86)。例えば、表示制御部522は、図20(a)に示すように各送信先画像が表示される場合に、図20(b)に示すように、隣接表示される各送信先画像同士で一致する項目は非表示とする。
他方、表示制御部522が、上記S83で速度検出部524により検出された変化速度が上記第2の速度Bに達していると判断した場合は(S84でNO,S85でNO)、表示制御部522は、最上位階層の項目が一致する各送信先画像同士の中から予め定められた個数の画像を抽出して表示する(S90)。例えば、表示制御部522は、図20(c)に示すように、最上位階層の項目が一致する各送信先画像の中で最も表示順が速い送信先画像のみを表示する。
このように、本実施形態では、表示制御部522は、上記S83で速度検出部524により検出された変化速度が、第1の速度Aよりも速い第2の速度Bに達していると判断した場合(S84でNO,S85でNO)、すなわち、S86の処理を行った後に上記S90の処理を行うが、当該S90の処理は、S86の処理に代えて行うようにしてもよい。すなわち、S90の処理を行う基準となる第2の速度Bは第1の速度Aとは無関係とし、表示制御部522は、速度検出部524により検出された変化速度が当該第2の速度Bに達していると判断した場合に、最上位階層の項目が一致する各送信先画像同士の中から予め定められた個数の画像を抽出して表示する処理を行うものとしてもよい。
これにより、操作者が各画像同士の違いを識別するために必要な各送信先画像同士の差異部分が抽出されて表示部410に表示される。これにより、上記各送信先画像が高速にスクロール表示される場合であっても、操作者は、表示部410に表示される各画像同士の違いを容易に識別することが可能になる。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第7実施形態の変型例について説明する。図33は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第7実施形態の変型例を示すフローチャートである。図34(a)(b)(c)(d)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。なお、上記図19及び図20を用いた第7実施形態と同様の処理は説明を省略する。
当該変型例でも、表示制御部522は、送信先画像L1〜Lnを送信先画像同士での各項目の一致度合いが高いもの同士を連続させて表示部410にスクロール表示するが、この変型例では、表示制御部522が、速度検出部524により検出された変化速度が第2の速度Bに達していると判断した場合(S184でNO,S185で「第2の速度B≦スクロール表示速度<第3の速度C」 なお、第3の速度Cは、第2の速度Bよりも速い予め定められた速度)、更に、隣接する画像であって上位階層が異なるものは、当該異なる上位階層の画像を、現在表示している画像の項目に表示してスクロール表示を行う(S191)。
例えば、表示制御部522は、図34(c)に示すような表示を行う。なお、この変型例では、表示部410に一度に表示する送信先画像の数は5つである。但し、表示部410に一度に表示する送信先画像の数を5つに限定する趣旨ではない。すなわち、速度検出部524により検出された変化速度が、第1の速度A≦スクロール表示速度<第2の速度Bを満たしており、図34(b)に示すように、表示制御部522が、表示部410にスクロール表示させる各送信先画像L1〜Lnについての項目であって、隣接表示される各送信先画像同士で一致する項目は非表示としてスクロール表示を行っている状態から(S186)、速度検出部524により検出された変化速度が更に速くなって第2の速度Bに達した場合、図34(c)に示すように、表示制御部522は、先に表示されている送信先画像L1,L2とは上位階層の項目の画像が異なる送信先画像L3〜L5については、下位の階層である「名前」の項目に、それよりも1つ上位の階層である「所属係」の項目の画像を表示させる。この場合、表示制御部522は、「名前」の項目のみに画像を表示させることが好ましい。スクロール表示速度が速くなっているため、表示項目を減らすことによりユーザの画像視認性を向上させるためである。
そして、更に、速度検出部524により検出された変化速度が第2の速度Bよりも速い予め定められた第3の速度Cに達し、表示制御部522が、当該検出された変化速度が第3の速度Cに達していると判断した場合(S184でNO,S185で「スクロール速度≧第3の速度C」)、表示制御部522は、先に表示されている画像に続いて表示される隣接する画像については、更に上位の階層が異なるものは、当該異なる更に上位階層の画像を、現在表示している画像の項目に表示してスクロール表示を行う(S190)。
例えば、図34(d)に示すように、送信先画像L4が先に表示されている場合について説明すると、表示制御部522は、先に表示されている送信先画像L4に対して、S19の表示処理を行うために同一性を判断していた「所属係」の項目の画像よりも、更に上位の階層の「所属課」の項目の画像について、先に表示されている送信先画像L4と後続の送信先画像L5…の同一性を判断し、当該更に上位階層の「所属課」の項目の画像が異なる送信先画像L5〜L8については、当該異なる更に上位階層の「所属課」の項目の画像を、現在表示している「名前」の項目に表示してスクロール表示を行う。この場合も、表示制御部522は、「名前」の項目のみに画像を表示させることが好ましい。スクロール表示速度が速くなっているため、表示項目を減らすことによりユーザの画像視認性を向上させるためである。図34(d)には、送信先画像L5〜L8については、「所属部署」「所属課」「所属係」の項目を破線で示しているが、これは、送信先画像L5〜L8の上位階層の画像内容を説明するために図示したものであり、好ましい表示形態を示したものではない。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第8実施形態について説明する。図21は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第8実施形態を示すフローチャートである。図22(a)(b)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第8実施形態も、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。なお、上記第6又は第7実施形態と同様の処理は説明を省略する。
第8実施形態では、表示制御部522は、送信先画像L1〜Lnを送信先画像同士での各項目の一致度合いが高いもの同士を連続させて順番に表示部410にスクロール表示する。第8実施形態では、表示部410に一度に表示する送信先画像の数は4つである。但し、表示部410に一度に表示する送信先画像の数を4つに限定する趣旨ではない。
例えば、複合機1において、表示制御部522が、スキャナ部11により読み取ったスキャンデータの送信先リストを示すリスト画像Lを表示する操作画面Bを表示部410に表示しているとき(S101)、操作者がスクロールボタンSR1又はSR2をタッチし、これにより、タッチパネル4101及び指示受付部523により、スクロール表示指示が受け付けられると(S102でYES)、表示制御部522は、送信先画像L1〜Lnについて上記のスクロール表示を開始する(S103)。なお、タッチパネル4101及び指示受付部523によりスクロール表示指示が受け付けられない場合は(S102でNO)、S101の処理が繰り返される。
ここで、操作者がスクロールボタンSR1又はSR2へのタッチを中断する等の操作により、タッチパネル4101及び停止指示受付部525により、スクロール表示の停止指示が受け付けられると(S104でYES)、表示制御部522は、当該スクロール表示の停止指示が受け付けられた時点で表示部410にスクロール表示していた指示受付用画像(送信先画像L1〜Lnのいずれか)よりも、予め定められた画像数分だけ前に表示していた送信先画像から表示部410に表示させる(S106)。
例えば、図22(a)に示すように、表示制御部522によりスクロール表示が行われており、送信先画像L1〜Lnのうち、送信先画像L4〜L7が表示部410に表示されている状態において、タッチパネル4101及び停止指示受付部525によりスクロール表示の停止指示が受け付けられた場合、表示制御部522は、この表示状態を表示部410の表示画面とするのではなく、図22(b)に示すように、上記予め定められた画像数分が例えば3つとして、送信先画像L1〜L4が表示部410にスクロール表示されている状態を表示部410の表示画面としてスクロール表示を停止する。
これにより、所望の送信先画像が表示されているときに操作者が停止指示受付部525から停止指示を入力できず、当該停止指示の入力タイミングが遅れても、操作者所望の画像が表示部410に表示されやすくなる。これにより、画像を表示部410でスクロール表示する際に、操作者にとっての視認性を向上させ、操作者が所望の操作案内用画像を見付けやすくすることができる。
但し、本実施形態においては、速度検出部524が、停止指示受付部525に上記停止指示が受け付けられたときにスクロール速度を検出するものとし、表示制御部522は、当該速度検出部524からスクロール速度を取得し、上記S106において、上記予め定められた画像数を当該スクロール速度に応じて上記予め定められた画像数を変更するようにしてもよい。例えば、表示制御部522は、当該スクロール速度が速いほど、当該予め定められた画像数を多くする等の処理を行うようにしてもよい。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第9実施形態について説明する。図23は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第9実施形態を示すフローチャートである。図24(a)乃至(d)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第9実施形態も、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。なお、上記第6乃至第8実施形態と同様の処理は説明を省略する。
第9実施形態も、第8実施形態と同様に、表示制御部522は、送信先画像L1〜Lnを送信先画像同士での各項目の一致度合いが高いもの同士を連続させて順番に表示部410にスクロール表示する。
そして、この第9実施形態では、例えば、複合機1において、スクロール表示指示が受け付けられると(S112でYES)、表示制御部522は、S113で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度に応じて、表示部410に表示させる指示受付用画像の数を減少させる(S114)。ここで、表示制御部522は、表示部410にスクロール表示させる各画像についての項目数を、S73で速度検出部524により検出されるスクロール表示速度が速くなるに連れて減少させ、当該スクロール表示速度が遅くなるに連れて増加させるようにして、表示部410にスクロール表示させる各画像についての項目数を算出する(S114)。そして、表示制御部522は、スクロール表示の停止指示が受け付けられた時点で表示部410にスクロール表示していた指示受付用画像(送信先画像L1〜Lnのいずれか)よりも、予め定められた画像数分だけ前に表示していた送信先画像から表示部410に表示させる(S117)。
例えば、図24(a)に示すように、表示制御部522は、表示部410に、複数の送信先画像L1〜Lnのうちの4つ送信先画像L4〜L7を図24(a)における上下方向に並列させてスクロール表示させる場合(図24(a)では、送信先画像L4〜L7以外は非表示)、S113で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度が予め定められた標準速度Sよりも速い予め定められた速度S1に達した場合は、例えば、図24(b)に示すように、表示部410に表示させる各送信先画像についての表示項目数を3つに減らし、上位の階層から「所属部署」「所属課」「所属係」までを各送信先画像についての表示項目とする。さらに、S113で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度が上記速度S1よりも更に速い予め定められた速度S2に達した場合は、図24(c)に示すように、表示制御部522は、表示部410に表示させる各送信先画像についての表示項目数を、速度S1の場合よりも更に少ない例えば2つに減らし、上位の階層から「所属部署」「所属課」までを各送信先画像についての表示項目とする。
そして、このような表示状態において、タッチパネル4101及び停止指示受付部525によりスクロール表示の停止指示が受け付けられた場合、表示制御部522は、図24(d)に示すように、上記予め定められた画像数分を例えば3つとして、送信先画像L1〜L4が表示部410にスクロール表示されている状態を表示部410の表示画面としてスクロール表示を停止する。
これにより、操作者の画像視認性を低下させる高速の上記変化速度で上記画像がスクロール表示される場合には、各画像の項目数を減少させて、操作者が視認する各画像についての情報量を減らすので、高速スクロール表示時であっても操作者が各画像の内容を把握しやすくなる。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第10実施形態について説明する。図25は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第10実施形態を示すフローチャートである。図26は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第10実施形態も、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。なお、上記第6乃至第9実施形態と同様の処理は説明を省略する。
第10実施形態も、第9実施形態と同様に、表示制御部522は、送信先画像L1〜Lnを送信先画像同士での各項目の一致度合いが高いもの同士を連続させて順番に表示部410にスクロール表示する。
そして、この第10実施形態では、例えば、複合機1において、スクロール表示指示が受け付けられると(S121でYES)、表示制御部522は、S123で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度が、予め定められた速度Dよりも小さい標準的なスクロール表示速度であると判断した場合は(S124でYES)、送信先画像L1〜Lnについて全ての項目を表示させた状態でスクロール表示を行う(S130)。一方、表示制御部522は、S123で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度が、標準的なスクロール表示速度よりも速い上記速度Dに達していると判断した場合は(S124でNO)、図26に示すように、送信先画像L1〜Lnについてそれぞれ最上位の階層の項目のみを表示させた状態でスクロール表示を行う(S125)。以降、スクロール表示の停止指示が停止指示受付部525に受け付けられた後の処理(S126乃至S129)は、第9実施形態と同様である。
これにより、表示制御部522は、上記変化速度が予め定められた速度Dに達したときは、各送信先画像について最上位階層の項目のみを表示するので、表示部410に各送信先画像が更に高速にスクロール表示される場合であっても、操作者が各送信先画像の属性や種別を識別しやすいように、各送信先画像について表示対象とされる情報量が絞られる。これにより、上記各送信先画像が高速にスクロール表示される場合であっても、操作者は、表示部410に表示される各送信先画像から所望の画像を特定しやすくなる。また、スクロール表示の停止時には、各送信先画像を構成する全ての項目を表示させた状態になるので、表示されている送信先画像の内容を操作者が識別しやすい状態にあるときは、操作者が十分に各送信先画像の内容を把握できる。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第11実施形態について説明する。図27は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第11実施形態を示すフローチャートである。図28(a)(b)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第11実施形態も、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。なお、上記第6乃至第10実施形態と同様の処理は説明を省略する。
第11実施形態も、第10実施形態と同様に、表示制御部522は、送信先画像L1〜Lnを送信先画像同士での各項目の一致度合いが高いもの同士を連続させて順番に表示部410にスクロール表示する。
当該第11実施形態では、例えば、図28(a)に示すように、表示制御部522は、S133で速度検出部524により検出されたスクロール表示速度が、標準的なスクロール表示速度よりも速い上記速度Dに達していると判断した場合は(S134でNO)、送信先画像L1〜Lnについてそれぞれ最上位の階層の項目のみを表示させた状態でスクロール表示を行い(S135)、ここで、スクロール表示の停止指示が停止指示受付部525に受け付けられると(S136でYES)、図28(b)に示すように、表示制御部522は、当該スクロール表示の停止指示が受け付けられた時点でスクロール表示されている最上位階層の項目が一致する送信先画像L1〜Lnの中で、最先に表示される送信先画像を先頭として並べて表示した状態で、当該スクロール表示を停止させる(S137)。このとき、表示制御部522は、表示部410に、各送信先画像について全ての項目を表示させる。
これによれば、スクロール表示の停止時には、停止指示受付部525にスクロール表示の停止指示が受け付けられた時点でスクロール表示されている最上位階層の項目が一致する各送信先画像の中で、最先に表示される送信先画像を先頭として並べて表示した状態になるので、最上位階層の項目が一致する各送信先画像のそれぞれの内容を操作者が十分に把握できる。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第12実施形態について説明する。図29は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第12実施形態を示すフローチャートである。図30(a)乃至(d)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第12実施形態も、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。なお、上記第3実施形態と同様の処理は説明を省略する。
複合機1の主電源が操作者によってオンにされると、表示制御部522は、表示部410に上述した図5に示したような操作画面(初期画面A)を表示させる(S141)。表示制御部522が、表示部410に初期画面Aを表示させているときに、操作者により、例えば、濃度ボタン410aがタッチされることで、タッチパネル4101及び指示受付部523によりコピー濃度の設定指示が受け付けられると、表示制御部522は、図30(a)に示すような濃度設定ボタン410b(濃度設定画面の一部)を表示部410に表示させる。
表示制御部522が、濃度設定ボタン410bを表示させているとき、操作者が、当該濃度設定ボタン410bを構成するボタン410b1〜410b5のいずれかをタッチして、タッチパネル4101により、ボタン410b1〜410b5のいずれかの表示位置の座標位置の指定が受け付けられると(S142でYES)、指示受付部523は、タッチパネル4101から当該指定された座標位置の情報を取得し、指示受付部523が自ら内蔵するタイマにより当該座標位置指定時からの経過時間を計測する(S143)。なお、タッチパネル4101によりボタン410b1〜410b5のいずれかの表示位置の座標位置の指定が受け付けられない場合は(S142でNO)、S141の処理が繰り返される。
ここで、指示受付部523によって計測される時間が予め定められた経過時間(例えば、0.5秒)に達しても、タッチパネル4101により次の座標位置の指定が受け付けられない場合(S143でYES)、すなわち、操作者がボタン410b1〜410b5のいずれかの表示位置の座標位置で指を止めている場合は、当該座標位置に表示されている指示受付用画像(ボタン410b1〜410b5のいずれか)に対応する指示が指示受付部523により受け付けられる(S152)。
一方、S143において、指示受付部523によって計測される時間が予め定められた経過時間に達しない間に(S143でNO)、更なる座標位置がタッチパネル4101により受け付けられた場合は(S144でYES)、速度検出部524が、当該変化前後の座標位置に基づいて変化方向を検出する(S145)。
そして、表示制御部522は、表示の対象としている複数の指示受付用画像(ボタン410b1〜410b5)を、S145で速度検出部524により検出された変化方向に向けて表示部410にスクロール表示させる(S146)。例えば、図30(b)に示すように、S145で速度検出部524により検出された変化方向が矢印方向である場合、表示制御部522は、当該矢印方向に向けてボタン410b1〜410b9の各画像が5つずつ表示部410に表示されて順にスクロールするように、当該各画像を表示させる。
ここで、操作者が、ボタン410b1〜410b9のいずれかをタッチして、タッチパネル4101により、ボタン410b1〜410b9のいずれかの表示位置の座標位置の指定が受け付けられると(S147でYES)、指示受付部523は、タッチパネル4101から当該指定された座標位置の情報を取得し、当該座標位置に表示されているボタンの画像(指示受付用画像)が表示部410に表示された状態でスクロール表示を停止させる(S148)。例えば、操作者により、ボタン410b9の表示位置の座標位置の指定が受け付けられた場合、図30(c)に実線で示すように、表示制御部522は、ボタン410b9の画像が表示された状態の表示画面を表示部410に表示させ(例えば拡大表示)、同じく図30(c)に破線で示すように、操作者からは指定されていない他のボタンの画像も表示された状態の表示画面を表示部410に表示させる。このように、操作者により指定されたボタン410b9の画像は、図30(c)に示すように他のボタンの画像よりも拡大して表示する等、他のボタンの画像とは表示を異ならせることが好ましい。
上記のように操作者により指定されたボタン410b9の画像が表示された状態の表示画面が表示部410に表示されているときに、操作者が、当該表示されているボタンのいずれかをタッチして、タッチパネル4101により、表示されているボタンのいずれかの表示位置の座標位置の指定が受け付けられると(S149でYES)、当該座標位置に表示されている指示受付用画像(ボタン410b1〜410b9のいずれか)に対応する指示が指示受付部523により受け付けられる(S152)。
また、操作者による上記表示位置の座標位置の指定が受け付けられることなく(S149でNO)、操作者によるタッチパネル4101の所定の操作(例えば、予め定められた時間内、例えば0.5秒未満の時間内に異なる2点座標位置を指定する等)によりスクロール表示の再開指示が指示受付部523に受け付けられると(S150でYES)、表示制御部522は、S148で停止して表示させている画像をスクロール表示させるのではなく、S148で停止して表示させている画像よりも更にスクロールが進んだ画像からスクロール表示を再開する(S151)。表示制御部522は、例えば、図30(c)に示す表示状態からスクロール表示を開始するのではなく、停止して表示させている画像よりも更にスクロールが進んだ画像からスクロール表示を開始する。例えば、表示制御部522は、S146で実行を開始したスクロール表示が停止されることなく、当該スクロール表示が引き続き行われていた場合と同様の表示内容でなるスクロール表示を行う。例えば、図30(d)に示すように、図30(c)に示す表示状態では複数の指示受付用画像の中央に表示されていたボタン410b9は、S147での座標指定時からS150でのスクロール表示再開指示時までの時間経過に応じた分だけ図30(d)の矢印方向(変化方向)に進んだ位置に表示される。この後、処理はS143に戻る。
但し、S151の処理は、S148で停止して表示させている画像よりも更にスクロールが進んだ画像から表示制御部522がスクロール表示を再開するものであればよい。上記に示した、S146で実行を開始したスクロール表示が停止されることなく当該スクロール表示が引き続き行われていた場合と同様の表示内容でなるスクロール表示は、S151の処理の単なる一例である。
これにより、例えば、操作者が、表示部410にスクロール表示されている各画像の中から所望の画像を見つけたとき、表示部410の表示画面に当該所望の画像を表示させた状態として当該画像の内容を確認でき、しかも、操作者が当該画像の内容を確認し終わって、スクロール表示を再開させた場合には、上記所望画像の表示時にも、あたかもスクロール表示が停止せずにそのまま続行されていた場合のような画像が表示されるので、所望の画像が表示部410に表示されるまでの待ち時間を減少させることが可能になる。
次に、複合機1による表示部410の表示制御処理の第13実施形態について説明する。図31は、複合機1による表示部410の表示制御処理の第13実施形態を示すフローチャートである。図32(a)乃至(d)は表示部410の表示画面の一例を示す図である。当該第13実施形態も、表示制御部522が、表示部410に、指示受付用画像をスクロール表示させる場合の表示処理である。なお、上記第12実施形態と同様の処理は説明を省略する。
この第13実施形態では、表示制御部522が、S165で速度検出部524により検出された変化方向に向けて表示部410にスクロール表示させているときに(S166)、操作者から座標位置の指定がタッチパネル4101に受け付けられると(S167でYES)、指示受付部523は、タッチパネル4101から当該指定された座標位置の情報を取得し、例えば、図32(a)に示すように、当該座標位置に表示されているボタンの画像(指示受付用画像)を表示制御部522が表示部410の表示画面の前面に表示させる(S168)。
このとき、表示制御部522は、上記前面に表示させたボタンの画像(指示受付用画像)の背面側に、S166で開始させたスクロール表示を停止させることなく続行させた表示状態を維持する(S169)。例えば、図32(a)に示すように、表示制御部522は、上記前面にボタンの画像を表示させていても、背面の各ボタンのスクロール表示は図31(a)に示す状態に止めることなく、順次、図32(b)、更には図32(c)に示すように、スクロール表示を進める。
そして、操作者からスクロール表示の再開指示(上記前面側におけるボタン画像表示を停止させる指示)が指示受付部523に受け付けられると(S171でYES)、表示制御部522は、上記前面側におけるボタン画像表示を停止させて非表示とし、S166で開始して、S196において引き続き行っていたスクロール表示を表示部410の表示画面の前面に表示する(S172)。例えば、図32(d)に示すように、表示制御部522は、図32(a)に示す表示状態では左から2番目に表示されていたボタン410b8は、図32(d)の矢印方向(変化方向)に更に進んだ位置に表示されている。この後、処理はS163に戻る。
これにより、操作者は、表示部410にスクロール表示されている各画像の中から所望の画像を見つけたとき、表示部410の表示画面に当該所望の画像が表示された状態として当該画像の内容を確認しつつ、スクロール表示により表示部410に順次表示される各画像も視認することができる。
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記図1乃至図34に示した実施形態に係る構成及び処理は、本発明に係る画像形成装置の構成及び処理の単なる一例に過ぎず、本発明に係る画像形成装置の構成及び処理を上記に示した内容に限定するものではない。
また、上記各実施形態では、本発明に係る表示装置は、上記複合機1等の画像形成装置に搭載されるものに限られず、他の電子機器、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電子レンジ、洗濯機等、あらゆる電子機器に適用が可能である。
更には、本発明に係る画像形成装置を複合機1として説明したが、本発明に係る画像形成装置は複合機に限定されず、コピー機、ファクシミリ装置、プリンタ等でも構わない。
また、上記実施形態では、指示受付用画像の表示形態を変更する処理に、速度検出部524によって検出される上記変化速度を用いているが、この変化速度としては、上述した変化速度に限られず、座標位置変更時の加速度、又はスクロール表示時のスクロール量等を用いてもよい。この場合、当該加速度及びスクロール量は速度検出部524等が検出するものとすればよい。