JP5295646B2 - 通信システム - Google Patents
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IP網によって接続された自営IPネットワークシステムと、例えばISDN等を用いた従来の自営システムはそれぞれ独立したネットワークを形成している。自営IPネットワークシステムと既存の自営システムを1つのシステムとして稼働させる場合、うまくいかないことがある。図9は、自営IPネットワークシステムと既存システムとを1つのシステムとして稼働させる場合の問題点を示した模式説明図である。
図9に示すように、自営IPネットワークシステム(図では「新システム」と記載)と、既存の自営システム(既存システム、図では「既 稼働システム」と記載)とを相互接続しようとしても、位置登録情報等を双方のシステムで共有する構成がなく、移動局からの発呼又は移動局への着呼が成功したり失敗したりすることがある。
これは、相互のシステムで位置登録情報が共有されていないことによるものである。
そこで、自営IPネットワークシステムと既存システムとの間に位置登録情報等を一元的に管理する情報サーバを設け、双方のシステムで情報の共有化を図ることが考えられる。図10は、自営IPネットワークシステムと既存システムとの間に情報サーバを設けたシステムの模式説明図である。
図10に示すように、サーバを備えた構成では、自営IPネットワークシステム(新システム)と、既存システム(既 稼働システム)と、情報サーバとを備えている。
情報サーバは、自営IPネットワークシステム及び既存システムの両方に接続し、自営IPネットワークシステム及び既存システムの両方から情報を受け付けてデータベースに記憶し、自営IPネットワークシステム用、既存システム用のデータとしてそれぞれのシステムに提供する。
PoCでは、端末からボタンを押下して送話すると同時に複数の端末に送信され、複数の端末が音声を受信するようになっている。ボタンを押下して送話する方法をプレストークという。
自営IPネットワークシステムには、プレストーク通話の制御を行うプレストーク制御サーバが設けられている。
尚、ネットワークに関する先行技術としては、平成17年12月15日公開の特開2005−348230号「無線接続装置」(出願人:株式会社日立国際電気、発明者:富田泰行)がある。
この先行技術は、2つのTCP/IPネットワークを半2重無線回線で接続するために、TCP/IPネットワークからの信号をレイヤ4以上で中継して半2重回線に送出する無線接続装置であり、これによりネットワーク間のメール送受信やWebアクセスの応答性を改善するものである。
また、本発明は、上記通信システムにおいて、移動局が、呼制御サーバに対して定期的に位置登録を要求し、呼制御サーバが、移動局からの位置登録削除要求を受信すると、自営IPネットワークシステムにおける移動局の端末リソースを解放すると共に、プロキシサーバに移動局に関する端末リソースを開放する要求を出力し、プロキシサーバが、回線接続装置に対して位置登録削除要求を行うことなく移動局に関する端末リソースを開放し、回線接続装置が、位置登録されている移動局について、定期的に位置登録が為されているかどうかを監視する位置登録削除タイマを備え、位置登録削除タイマに基づいて、一定期間位置登録が為されなかった移動局の位置情報を削除することを特徴としている。
また、本発明は、上記通信システムにおいて、自営IPネットワークシステム内の移動局から既存システム内の端末への発呼時には、呼制御サーバが、移動局の識別番号に対応して記憶された登録番号を付して、既存システムへの発呼要求をプロキシサーバに出力し、プロキシサーバが、既存システムへの発呼要求を受信すると、登録番号を用いて回線接続装置に発呼要求を行い、回線接続装置が、登録番号に対応する移動局からの発呼要求を受け付けることを特徴としている。
また、本発明は、上記通信システムにおいて、既存システムの端末から自営IPネットワークシステム内の移動局に対応する登録番号宛の着呼時には、回線接続装置が、登録番号を付してプロキシサーバに発呼要求を出力し、プロキシサーバが、登録番号が付された発呼要求を呼制御サーバに出力し、呼制御サーバが、登録番号に対応して記憶されている識別番号の移動局に対する着呼として受け付けることを特徴としている。
また、本発明は、上記通信システムにおいて、IP網を介して通信を行う自営IPネットワークシステムにおいて位置情報を管理して発呼及び着呼の制御を行う呼制御サーバと、IP網とは異なるデジタル回線を介して通信を行う既存システムにおいて位置情報を管理し回線接続制御を行う回線制御装置とを備えた通信システムにおける通信方法であって、呼制御サーバと回線接続装置とを接続するプロキシサーバが、呼制御サーバとはIPプロトコルで通信を行い、回線接続装置とは既存システムにおけるプロトコルで通信を行うと共に、自営IPネットワークシステムと既存システムとの間の通信に伴うプロトコル変換を行い、呼制御サーバが、移動局の位置登録を受けつけると、既存システムで位置登録するための登録番号を付与して移動局の識別情報と対応付けて記憶する処理と、プロキシサーバに、登録番号を付して既存システムへの発着信サービス利用登録を要求する処理を行い、プロキシサーバが、既存システムへの発着信サービス利用登録の要求を受信すると、回線接続装置に対して登録番号を用いて既存システムのプロトコルで位置登録要求を出力する処理を行い、回線接続装置が、位置登録要求を受信すると、登録番号に対応する移動局の位置をプロキシサーバとして登録する処理を行うことを特徴としている。
また、本発明によれば、上記通信システムにおいて、移動局が、呼制御サーバに対して定期的に位置登録を要求し、呼制御サーバが、移動局からの位置登録削除要求を受信すると、自営IPネットワークシステムにおける移動局の端末リソースを解放すると共に、プロキシサーバに移動局に関する端末リソースを開放する要求を出力し、プロキシサーバが、回線接続装置に対して位置登録削除要求を行うことなく移動局に関する端末リソースを開放し、回線接続装置が、位置登録されている移動局について、定期的に位置登録が為されているかどうかを監視する位置登録削除タイマを備え、位置登録削除タイマに基づいて、一定期間位置登録が為されなかった移動局の位置情報を削除する上記通信システムとしているので、プロキシサーバが回線接続装置に対して位置登録削除要求を行わないため、移動局が既存システム側に移動したことにより位置登録削除のシーケンスが開始された場合に、回線接続装置に位置登録している移動局の情報を誤って削除してしまうのを防ぐことができるという効果がある。
[自営IPネットワークシステムと既存システムとの接続が必要となる場合]
実施の形態について説明する前に、自営IPネットワークシステムと既存システムとを接続する必要性について簡単に説明する。
接続の必要がある場合としては、例えば、既存システムで構築されていたネットワークを自営IPネットワークシステムに切り替える場合が考えられ、このような場合には、システムの移行中であっても通信可能とする必要がある。また、既存システム内に自営IPネットワークシステムを増設する場合も、システム間相互で通信可能とする必要がある。本システムは、このような場合に、既存システムに大きな変更を加えることなく、既存システムと自営IPネットワークシステムとの間の通信を実現するものである。
本発明の実施の形態に係る通信システムは、自営IPネットワークシステムの呼制御サーバと、既存システムのLCUとの間に、自営IPネットワークシステムと既存システムとのプロトコル変換を行うLCUプロキシサーバを設け、自営IPネットワークシステムにおいて位置登録した端末について、呼制御サーバが、制御情報として、既存システムとの通信を行うための登録番号を付与し、LCUプロキシサーバが、LCUに対して登録番号を付して既存システムのプロトコルで位置登録要求を行い、LCUでは当該端末を登録番号で認識し、その位置情報をLCUプロキシサーバとして登録するようにしているので、既存システムのLCUは、LCUプロキシサーバを自己システム内の基地局の一つとして認識して、自営IPネットワークシステム内に位置登録した端末は、既存システムにおいても位置情報を認識されて、既存システムへの発呼及び既存システムからの着呼を行うことができ、利便性を向上させることができるものである。
本発明の実施の形態に係る通信システム(本システム)について説明する。図1は、本システムの主要部分の構成を示す模式説明図である。
[自営IPネットワークシステム]
図1に示すように、本システムは、自営IPネットワークシステムと既存システム(図では「従来自営システム」と記載)とを備えている。
自営IPネットワークシステムは、移動局(MS;Mobile Station)1と、基地局(BS;Base Station)2と、アクセスゲートウェイ(AGW;Access Gate Way)3と、呼制御エンジン4と、本システムの特徴部分であるLCU proxy5とを備え、BS2とAGW3、呼制御エンジン4、LCU proxy5は、Ethernet(登録商標)等のWAN10とルータ及びレイヤ2(L2)スイッチを介して接続されている。
尚、図示は省略するが、移動局1の他に有線卓を備えていてもよく、その場合には、有線卓はISDN回線をを介してAGW3に接続している。AGW3は、セッションに伴う制御メッセージをISDNメッセージからTBCP/RTCPへ、又はその反対に変換する。
移動局1は、利用者が携帯する自営IPネットワークシステムの移動端末である。
基地局2は、移動局1と無線通信を行って、エリア内の移動局1の通信をサポートする。
そして、制御部が、メモリに記憶されているプログラムを主メモリに展開して起動し、プログラムに従って処理を行うことによって、各処理手段による機能が実現されるものである。
PNPは、位置登録された移動局1に対応して作成されるプロキシモジュールであり、SIP(Session Initiation Protocol)による位置登録、個別通話、グループ通話のためのセッション制御を開始する。また、メディアフローの制御(帯域割り当て、フィルタリング、QoSマーキング)を行う。
PTPFは、プレストークの制御を行うプレストークサーバであり、移動局1毎の設定情報を記憶しており、設定情報(着信優先度、応答モードが自動か手動か等)に基づいて、プレストーク通信の接続制御を行う。
また、呼制御エンジン4は、処理手段として、prHSS(Private Home Subscriber Server)と、prCSCF(Private Call Session Control Function)とを備えている。
prHSSは、端末の位置情報を管理する位置登録データベースであり、移動局1や有線卓等の端末の位置情報として、各端末を収容するAGW(PNP)のアドレスを管理し、各端末毎の固有情報(iFC、ローミング情報、提供サービス情報、コーデック情報)を管理する。特に、本システムでは、prHSSは、制御情報として、自営IPネットワークシステム内で位置登録された移動局1に対して、既存システムに位置登録するための登録番号を付与して、prCSCFに出力する。
また、既存システムは、LCU(Line Control Unit;回線制御装置)6と、基地局(BS)7と、移動局(MS)8とを備えている。LCU6は、基地局毎に対応する基地局IF(基地局インタフェース)を備え、LCU6の基地局IFと、各基地局7とは、ISDN等のデジタル専用線20で接続されている。LCU6の構成及び動作は従来と同様であるため説明は省略する。
更に、LCU6の基地局IFは、LCU proxy5とデジタル専用回線によって接続されている。
本システムの特徴部分であるLCU proxy5は、自営IPネットワークシステムとはIP回線を介して接続し、既存システムとはISDN回線を介して接続し、自営IPネットワークシステムと既存システムとの間のプロトコル変換を行うプロキシサーバである。LCU proxy5は、LCU6から受信するシグナリングとデータの振り分けを行って自営IPネットワークシステムに出力する。
次に、自営IPネットワークシステム内の移動局1が既存システムに位置登録する際の位置登録シーケンスについて図2を用いて説明する。図2は、自営IPネットワークシステム内の移動局1が既存システムに位置登録する際の位置登録シーケンスを示す説明図である。
図2に示すように、移動局1(図示せず)からの位置登録要求を受信した基地局(BS)2は、当該移動局に対応するAGW3内のPNPに移動局1の識別番号と自己の識別番号とを付して、位置登録要求を出力する。移動局1とPNPとは1対1に対応しているものである。
つまり、PNPは、位置登録要求をREGISTERメッセージに変換して、呼制御エンジン4のprCSCFに出力し(1.REGISTER)、prCSCFは、prHSSに要求のあった移動局1の位置情報を登録するよう指示する。
prCSCFは、当該サービス制御情報を付加したPUBLISHメッセージを、対応するPNPに送信する(2.PUBLISH)。
PNPは、prCSCFにPUBLISHメッセージで着信優先度を通知し(3.PUBLISH)、prCSCFはプレストーク制御サーバであるPTPFに通知する(4.PUBLISH)。
そして、PNPからprCSCFへOKが出力されると(7.200 OK)、本システムの特徴として、prCSCFは、移動局1のサービス制御情報に含まれる登録番号を付して、LCU proxy5に、既存システムからの着信及び既存システムへの発信のサービス利用登録を要求する(8.REGISTER)。
既存システムのLCU6は、当該移動局1の位置を、LCU proxy5として登録する。そして、LCU6は、登録番号と位置登録受け付けをLCU proxy5に報知する。
prCSCFは、登録番号に対応するPNPに、OKを出力し(10.200 OK)、PNPは基地局2へ位置登録受け付けを報知する。
このようにして、既存システムへの発呼及び既存システムからの着呼が行われる。
次に、自営IPネットワークシステム内の移動局1が既存システムに位置登録しようとして、失敗する際のシーケンスについて図3を用いて説明する。図3は、自営IPネットワークシステム内の移動局1が既存システムに位置登録しようとして失敗する際のシーケンスを示す説明図である。
図3に示すように、LCU proxy5がLCU6に位置登録要求を出力するまでは、図2のシーケンスと全く同様である。
すなわち、基地局2からPNPを介して位置登録要求が送信され、呼制御エンジン4のprHSSで位置登録が為され、prCSCFから既存システムにおける登録番号を含むサービス制御情報が通知され、端末コーデック情報の設定が為されて、prCSCFからLCU proxy5に既存システムへの位置登録の要求としてのREGISTERが出力される(8.REGISTER)。
LCU6は、位置登録要求を受信して受け付けを試みるが、正常に受け付けることができず、登録NGとなった場合、LCU proxy5に登録番号を付して位置登録拒否を出力する。
そして、LCU proxy5は、prCSCFに位置登録要求が拒否されたことを報知する(9.403 FORBIDDEN)。
これは、たとえ既存システムでの位置登録が正常に行われなかった場合でも、自営IPネットワークシステムでの位置登録のシーケンスを正常終了することにより、少なくとも自営IPネットワークシステム内での個別通話やグループ通話のサービスを正常に受けることができるようにするためである。
次に、位置登録削除の際のシーケンスについて図4を用いて説明する。図4は、位置登録削除のシーケンスを示す説明図である。
図4に示すように、移動局1において電源がOFFされた場合等、位置登録削除の要求が出力されると、基地局2は、PNPに位置登録削除要求を出力し、PNPは、Expiresヘッダに0を設定したREGISTERメッセージをprCSCFに出力する(1.REGISTER)。
prCSCFは、prHSSに位置情報の削除を指示し、prHSSは、当該移動局1の位置情報を削除し、prCSCFに位置情報削除の応答を出力する。
PNPは、prCSCFに端末リソースを解放してNOTIFYメッセージへの応答としてOKを出力する(3.200 OK)。
prCSCFは、LCU proxy5に既存システムへの端末リソース解放を要求するREGISTERメッセージを出力する(4.REGISTER)。これは、上述したようにExpiresヘッダに0を設定したREGISTERメッセージである。
これは、移動局1が自営IPネットワークシステム側から既存システム側に移動したことにより位置登録削除のシーケンスが開始された場合に、LCU6に位置登録している移動局1の位置情報を、自営IPネットワークシステム側からの要求で削除してしまうのを防ぐためである。
PTPFは、当該移動局1の端末リソースを解放し、prCSCFにOKを出力し(7.200 OK)、prCSCFは、PNPにOKを出力する(8.200 OK)。
prCSCFは、PNPから一定時間位置登録がなく、位置登録削除タイマが満了した場合にも、位置登録削除の処理を行う(位置登録削除タイムアウトシーケンス)。
図5は、位置登録削除タイムアウトシーケンスを示す説明図である。
図5に示すように、prCSCFは、位置登録削除タイマが満了した移動局1があると、当該移動局1の位置情報を削除するようprHSSに指示し、prHSSは当該移動局1の位置情報を削除して、位置情報削除の応答をprCSCFに出力する。
PNPは、prCSCFに端末リソースを解放してNOTIFYメッセージへの応答としてOKを出力する(2.200 OK)。
prCSCFは、LCU proxy5に既存システムへの端末リソース解放を要求するREGISTERメッセージを出力する(3.REGISTER)。
そして、PNPは、prCSCFに端末リソース解放のPUBLISHメッセージを出力し(4.PUBLISH)、prCSCFは、PTPFに端末リソース解放のPUBLISHを出力する(5.PUBLISH)。
LCU proxy5は、端末リソースを解放して、prCSCFにOKを出力する(8.200 OK)。このようにして位置登録削除タイムアウトシーケンスが行われるものである。
次に、プレストーク情報の登録ができずに位置登録に失敗する場合について、図6を用いて説明する。図6は、プレストーク情報の登録ができずに位置登録に失敗する場合のシーケンスを示す説明図である。
図6に示すように、移動局1(図示せず)からの位置登録要求を受信した基地局(BS)2は、当該移動局に対応するAGW内のPNPに移動局1の識別番号と自己の識別番号とを付して、位置登録要求を出力する。
つまり、PNPは、位置登録要求をREGISTERメッセージに変換して、prCSCFに出力し(1.REGISTER)、prCSCFは、prHSSに要求のあった移動局1の位置情報を登録するよう指示を出力する。
prCSCFは、サービス制御情報を付加したPUBLISHをPNPに通知する(2.PUBLISH)。
PTPFでは当該移動局1のプレストーク情報の登録を試みるが、設定に失敗した場合、PTPFは、prCSCFにプレストーク登録拒否を通知する(5.403FORBIDDEN)。
prCSCFは、PNPにプレストーク登録拒否を通知する(6.403FORBIDDEN)。
prCSCFは、当該移動局1のprHSSに位置情報削除を指示し、prHSSは、当該移動局1の位置情報を削除して、prCSCFに位置情報削除応答を出力する。
そして、prCSCFはPNPに位置登録が拒否されたことを通知する(8.403FORBIDDEN)。
PNPは、基地局2に位置登録拒否を通知し、MSのBS情報を削除して処理を終わる。
このようにしてプレストーク情報の登録に失敗した場合のシーケンスが行われるものである。
次に、加入者データがなく、位置登録に失敗する場合について、図7を用いて説明する。図7は、加入者データがないため位置登録に失敗する場合のシーケンスを示す説明図である。
図7に示すように、図6と同様に、基地局2は、PNPに位置登録要求を出力する。PNPは、MSのBS情報を更新する処理として、prCSCFに位置登録を要求するREGISTERメッセージを出力し(1.REGISTER)、prCSCFは、prHSSに移動局1の位置情報を登録するよう指示を出力する。
prCSCFは、PNPに位置登録が拒否されたことを通知し(2.403 FORBIDDEN)、PNPは基地局2に位置登録が拒否されたことを通知し、MSのBS情報を削除して、処理を終わる。
次に、本発明の別の実施の形態に係る通信システムについて図8を用いて説明する。図8は、本発明の別の実施の形態に係る通信システムの構成ブロック図である。
上述したシステムでは、LCU proxyが、自営IPネットワークシステム内の移動局1の登録番号を用いて既存システムに対して位置登録要求を行い、既存システムに対して既存の基地局と同様に振る舞うことにより、自営IPネットワークシステムに位置登録している移動局1の位置情報を既存システムでも共有するものであるが、別のシステムでは、LCU proxyが自営IPネットワークシステムに対して自営IPネットワークシステムの基地局と同様に振る舞うことにより、既存システム内に位置登録している移動局が、自営IPネットワークシステムへの発呼や自営IPネットワークシステムからの着信を受けることができるようにしているものである。
更に、回線制御部14は、位置登録データベース15と、呼制御サーバ16とを備えている。
基地局12は、移動局11と無線通信を行って、エリア内の移動局11の通信をサポートする。
プレストーク制御サーバ13は、図1に示したPTPFに相当し、グループ通信の接続制御を行う。
位置登録データベース15は、図1のprHSSに相当し、移動局11がどの基地局に位置登録しているかを記憶している。
また、呼制御サーバ16は、図1のprCSCFに相当し、位置登録データベース15への位置情報の登録や、移動局11に対する発着信の制御を行う。
LCU18は、呼制御CPUと、交換制御CPUと、DTI(Digital Trunk Interface) IFと、ODT(Out-Band Digital trunk) IFと、指令卓IFと、保守コンピュータIFと、運用管理IFと、既存基地局に対応して設けられた複数の基地局IFとを備えている。各部の構成及び動作は従来と同様であるため説明は省略する。
これにより、既存基地局19に位置登録している移動局は、自営IPネットワークシステム側から見ると、いずれもLCU proxy17に位置登録していることになり、LCU proxy17は、プレストークサーバ13からは自営IPネットワークシステムの基地局12として認識されるものである。
移動局11が、自営IPネットワークシステムに位置登録した場合には、図1に示したシステムと同様にして、位置登録データベース15の位置情報を、プレストークサーバ13に通知すると共に、LCU proxy17に通知する。LCU proxy17が、既存システムのLCU18に位置登録要求することにより、既存システムにおいては、当該移動局11はLCU proxyに位置登録していることになり、既存システムの発着信サービスが受けられる。
移動局11が、既存システム内にいて既存システムに位置登録した場合、移動局11は、既存基地局19を介してLCU proxy17に通知する。これにより、LCU proxy17は、移動局11の識別情報と位置登録している既存基地局19の識別情報とを取得して、これらを対応付けて記憶する。
そして、LCU proxy17は、移動局11の位置登録情報をLCU18内の既存の基地局IFに通知する。LCU18は、従来と同様に、移動局11の位置情報の管理及び回線接続制御を行う。
本発明の実施の形態に係る通信システムによれば、自営IPネットワークシステムと、既存システムのLCU6との間に、自営IPネットワークシステムと既存システムとのプロトコル変換を行うLCU proxy5を設け、自営IPネットワークシステムにおいて位置登録した移動局1について、呼制御エンジン4のprHSSが、制御情報として、既存システムに位置登録するための登録番号を付与し、prCSCFがLCU proxy5に既存システムへの位置登録を要求し、LCU proxy5が、LCU6に対して登録番号を付して既存システムのプロトコルで位置登録要求を行い、LCU6では当該端末を登録番号で認識し、位置情報をLCU proxy5として登録するようにしているので、既存システムのLCU6を変更しなくても、LCU6にLCU proxy5を既存システム内の基地局の一つとして認識させることができ、自営IPネットワークシステム内に位置登録した移動局1は、既存システムにおいても位置情報を認識されて、既存システムへの発呼及び既存システムからの着呼を行うことができ、利便性を向上させることができる効果がある。
Claims (5)
- IP網を介して通信を行う自営IPネットワークシステムにおいて位置情報を管理して発呼及び着呼の制御を行う呼制御サーバと、IP網とは異なるデジタル回線を介して通信を行う既存システムにおいて位置情報を管理し回線接続制御を行う回線制御装置とを備えた通信システムであって、
前記呼制御サーバと前記回線接続装置とを接続し、前記呼制御サーバとはIPプロトコルで通信を行い、前記回線接続装置とは前記既存システムにおけるプロトコルで通信を行うと共に、前記自営IPネットワークシステムと前記既存システムとの間の通信に伴うプロトコル変換を行うプロキシサーバを設け、
前記呼制御サーバが、移動局の位置登録を受けつけると、既存システムで位置登録するための登録番号を付与して前記移動局の識別情報と対応付けて記憶すると共に、前記プロキシサーバに、前記登録番号を付して前記既存システムへの発着信サービス利用登録を要求し、
前記プロキシサーバが、前記既存システムへの発着信サービス利用登録の要求を受信すると、前記回線接続装置に対して前記登録番号を用いて前記既存システムのプロトコルで位置登録要求を出力し、
前記回線接続装置が、前記位置登録要求を受信すると、前記登録番号に対応する移動局の位置を前記プロキシサーバとして登録することを特徴とする通信システム。 - 移動局が、呼制御サーバに対して定期的に位置登録を要求し、
呼制御サーバが、移動局からの位置登録削除要求を受信すると、自営IPネットワークシステムにおける前記移動局の端末リソースを解放すると共に、プロキシサーバに前記移動局に関する端末リソースを開放する要求を出力し、
前記プロキシサーバが、回線接続装置に対して位置登録削除要求を行うことなく前記移動局に関する端末リソースを開放し、
前記回線接続装置が、位置登録されている移動局について、定期的に位置登録が為されているかどうかを監視する位置登録削除タイマを備え、前記位置登録削除タイマに基づいて、一定期間位置登録が為されなかった移動局の位置情報を削除することを特徴とする請求項1記載の通信システム。 - 自営IPネットワークシステム内の移動局から既存システム内の端末への発呼時には、
呼制御サーバが、前記移動局の識別番号に対応して記憶された登録番号を付して、前記既存システムへの発呼要求をプロキシサーバに出力し、
前記プロキシサーバが、前記既存システムへの発呼要求を受信すると、前記登録番号を用いて回線接続装置に発呼要求を行い、
前記回線接続装置が、前記登録番号に対応する移動局からの発呼要求を受け付けることを特徴とする請求項1又は2記載の通信システム。 - 既存システムの端末から自営IPネットワークシステム内の移動局に対応する登録番号宛の着呼時には、
回線接続装置が、前記登録番号を付してプロキシサーバに発呼要求を出力し、
前記プロキシサーバが、前記登録番号が付された発呼要求を呼制御サーバに出力し、
前記呼制御サーバが、前記登録番号に対応して記憶されている識別番号の移動局に対する着呼として受け付けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の通信システム。 - IP網を介して通信を行う自営IPネットワークシステムにおいて位置情報を管理して発呼及び着呼の制御を行う呼制御サーバと、IP網とは異なるデジタル回線を介して通信を行う既存システムにおいて位置情報を管理し回線接続制御を行う回線制御装置とを備えた通信システムにおける通信方法であって、
前記呼制御サーバと前記回線接続装置とを接続するプロキシサーバが、前記呼制御サーバとはIPプロトコルで通信を行い、前記回線接続装置とは前記既存システムにおけるプロトコルで通信を行うと共に、前記自営IPネットワークシステムと前記既存システムとの間の通信に伴うプロトコル変換を行い、
前記呼制御サーバが、移動局の位置登録を受けつけると、前記既存システムで位置登録するための登録番号を付与して前記移動局の識別情報と対応付けて記憶する処理と、前記プロキシサーバに、前記登録番号を付して前記既存システムへの発着信サービス利用登録を要求する処理を行い、
前記プロキシサーバが、前記既存システムへの発着信サービス利用登録の要求を受信すると、前記回線接続装置に対して前記登録番号を用いて前記既存システムのプロトコルで位置登録要求を出力する処理を行い、
前記回線接続装置が、前記位置登録要求を受信すると、前記登録番号に対応する移動局の位置を前記プロキシサーバとして登録する処理を行うことを特徴とする通信方法。
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