JP5294644B2 - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5294644B2
JP5294644B2 JP2008017313A JP2008017313A JP5294644B2 JP 5294644 B2 JP5294644 B2 JP 5294644B2 JP 2008017313 A JP2008017313 A JP 2008017313A JP 2008017313 A JP2008017313 A JP 2008017313A JP 5294644 B2 JP5294644 B2 JP 5294644B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drive
motor
signal
driving
energization switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008017313A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009180776A (ja
Inventor
公介 木矢村
悠 安田
力 青島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2008017313A priority Critical patent/JP5294644B2/ja
Publication of JP2009180776A publication Critical patent/JP2009180776A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5294644B2 publication Critical patent/JP5294644B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Description

本発明は、映像の振れを光学的に補正可能な撮像装置に関する。
近年、ジャイロスコープなどで検出されるカメラの振れ情報に基づき、補正レンズや撮像素子などを移動させることにより映像の振れを補正し、振れの無い撮影が可能なカメラが実用化されている。例えば、特開2006−129597号公報(特許文献1)では、ステップモータを用いて光学系を駆動し、映像の振れを補正するデジタルカメラが提案されている。
特開2006−129597号公報
撮像装置においては、映像の振れの無い撮影を行うため、映像記録時に振れ補正を行うとともに、映像記録前のフレーミングを容易にするため、映像記録を行わない時にも振れ補正を行うことがある。この場合、映像記録時のみに振れ補正を行った場合に比べ、振れ補正を行う時間が長くなる。このため、レンズ又は撮像素子の駆動源が消費する消費電力が増大するという問題があった。
例えば、デジタルカメラなどのバッテリーを電源としたカメラでは、消費電力の増大により限りある量のバッテリーが消費され、カメラの撮影可能枚数及び撮影可能時間が減少してしまうことになる。このため、振れ補正を行う撮像装置においては、映像記録を行わない時の振れ補正による消費電力を低減する要求があった。
振れ補正を行うためにレンズ又は撮像素子を駆動する駆動源としては、主に、正確な位置決めが可能なステップモータが用いられる。このようなステップモータを用いることにより、精度の高い振れ補正が可能となる。しかし、ステップモータを高負荷条件のもとで駆動すると、駆動パルスとロータ回転の同期が取れず、脱調が起こる可能性がある。このため、実際の負荷に対して所定の安全率を見込んだ電力条件で、ステップモータを駆動しなければならない。その結果、消費電力が大きくなるという問題があった。
本発明の一側面としての撮像装置は、光軸に対して移動可能に支持された素子と、素子から得られた映像を表示する表示手段と、素子から得られた映像を記録する記録手段と、映像が前記表示手段に表示されているときに、映像を録手段に記録する記録モードと該映像を該記録手段に記録しない非記録モードとを切り換える制御手段と、振れを検出する振れ検出手段と、れ検出手段からの出力信号に基づき、れに起因する映像の振れを補正するように上記素子の目標駆動信号を出力する目標駆動信号出力手段と、素子を駆動するモータと、モータのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、標駆動信号に基づき、所定の時間間隔でータのコイルの通電状態を切り換えるオープン通電切換駆動方式でモータを駆動する第1の駆動手段と、標駆動信号に基づき、ータ位置検出手段からの出力信号に従ってータのイルの通電状態を切り換えるフィードバック通電切換駆動方式でモータを駆動する第2の駆動手段と、モータの駆動方式を、第1の駆動手段によるオープン通電切換駆動方式と第2の駆動手段によるフィードバック通電切換駆動方式とに切り換える駆動選択手段とを有する。目標駆動信号出力手段は、上記素子の目標駆動速度を算出する。そして、駆動選択手段は、記録モードにおいて、目標駆動速度が第1しきい値より小さいときは第1の駆動手段によるオープン通電切換駆動方式でのモータの駆動を行わせ、目標駆動速度が第1しきい値より大きいときは第2の駆動手段によるフィードバック通電切換駆動方式でのモータの駆動を行わせ、非記録モードにおいて、目標駆動速度が第1しきい値よりも小さい第2しきい値より大きいときは第2の駆動手段によるフィードバック通電切換駆動方式でのモータの駆動を行わせ、目標駆動速度が第2しきい値より小さいときは第1の駆動手段によるオープン通電切換駆動方式でのモータの駆動を行わせることを特徴とする。
本発明のその他の特徴及び目的は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、記録モードと非記録モードのそれぞれで、目標駆動速度が第1および第2のしきい値より小さいか大きいかに応じて振れ補正のために素子を駆動するモータの駆動方式をオープン通電切換駆動方式とフィードバック通電切換駆動方式との間で切り替えることにより、振れ補正時の消費電力を低減するとともに、振れ補正性能の劣化を防ぐ撮像装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(撮像装置の構成)
図1は、本実施例における撮像装置100(カメラ)の構成図である。
101は振れ補正レンズ(素子)である。振れ補正レンズ101は、モータ114によって光軸と垂直な方向に駆動され、撮像素子102の撮像面における像の位置を移動させることができる。このように、振れ補正レンズ101は、入射した外部の光の光軸に対して移動可能に支持されている。
102は撮像素子である。撮像素子102は、CCDセンサやCMOSセンサなどの光電変換素子で構成されている。撮像素子102は、振れ補正レンズ101を介して入射した外部の光を、電気信号に変換して出力する。
103は第1の信号処理回路である。第1の信号処理回路103は、撮像素子102から出力される電気信号を処理し、映像信号として出力する。より具体的には、撮像素子102から出力される電気信号はアナログ信号であるため、第1の信号処理回路103は、このアナログ信号に対してゲイン調整及びガンマ処理などを行い、RGB画像データなどのデジタル映像信号を出力する。
104はデータ処理回路である。データ処理回路104は、第1の信号処理回路103から出力されたデジタル映像信号を、データ圧縮などの処理を行い、記録用データを出力する。
105はメモリである。メモリ105は、データ処理回路104から出力された記録用データを記録する。本実施例では、メモリ105の種類は特に限定されるものではなく、振れ補正レンズ101及び撮像素子102から得られた映像を記憶する記憶手段であればよい。例えば、このような記憶手段として、メモリーカード、カメラ内蔵メモリ、テープ、ディスクなど各種メモリを用いることができる。
106はシステムコントローラである。システムコントローラ106は、レリーズボタン116から出力されるレリーズ信号に従ってデータ処理回路104及び振れ補正制御回路109を制御し、撮影のためのシーケンスを実行する。システムコントローラ106は、振れ補正レンズ101から得られた映像をメモリ105に記録する記録モードとメモリ105に記録しない非記録モードとを切り換える制御手段として動作する。
107は振れ検知センサである。振れ検知センサ107は、ジャイロスコープや加速度計などで構成される。振れ検知センサ107は、振れを検出する振れ検出手段として動作し、検出した振れを電気信号に変換して出力する。
108は第2の信号処理回路である。第2の信号処理回路108は、振れ検知センサ107から出力された電気信号を処理し、振れ情報信号を出力する。より具体的には、振れ検知センサ107から出力された電気信号はアナログ信号であるため、第2の信号処理回路108は、このアナログ信号に対してゲイン調整及び積分演算などを行い、A/D変換してデジタル振れ情報信号を出力する。
109は振れ補正制御回路である。振れ補正制御回路109は、第2の信号処理回路108から出力されたデジタル振れ情報信号に基づき、振れ補正レンズ101の目標駆動信号を出力する。より具体的には、第2の信号処理回路108から出力された振れ情報信号に応じて、振れを打ち消すために必要な振れ補正レンズ101の目標位置を算出する。目標駆動信号は、算出された振れ補正レンズ101の目標位置とカウンタ115から出力された振れ補正レンズ101の現在位置とから算出される。この目標駆動信号に従って振れ補正レンズ101が駆動されることにより、振れに起因する映像信号の振れが補正される。
このように、振れ補正制御回路109は、振れ検知センサ107からの出力信号に基づき、振れに起因する映像の振れを補正するように振れ補正レンズ101の目標駆動信号を出力する目標駆動信号出力手段として動作する。
本実施例では、目標駆動信号は振れ補正レンズ101の駆動速度すなわち目標駆動速度信号として出力される。このとき、目標駆動信号出力手段は、目標駆動信号として目標駆動速度信号を出力する目標駆動速度信号出力手段として動作する。ただし、これに代えて、目標駆動信号は振れ補正レンズ101の駆動量すなわち目標駆動量として出力されるように構成してもよい。
また本実施例では、位置センサ113から出力された検出信号に基づいて振れ補正レンズ101の現在位置を算出している。ただし、これに代えて、エンコーダなどを用いて直接振れ補正レンズ101の現在位置を検出してもよい。また、駆動回路110で算出された駆動信号を積算して振れ補正レンズ101の現在位置を算出するように構成することもできる。
110は駆動回路である。駆動回路110は、振れ補正制御回路109から出力された振れ補正レンズ101の目標駆動信号に従い、第1のドライバ111又は第2のドライバ112のいずれかを選択して、モータ114を駆動するための駆動信号を出力する。駆動回路110は、記録モードにおいて第1のドライバ111を動作させ、非記録モードにおいて第2のドライバ112を動作させる駆動選択手段である。
なお、本実施例では、駆動回路110から出力される駆動信号として、モータ114の駆動速度が出力される。ただし、駆動信号として、モータ114の駆動量が出力されるように構成してもよい。
111は第1のドライバである。第1のドライバ111は、駆動回路110から出力された駆動信号に従い、オープン通電切換駆動方式(以下、オープン通電切換駆動ともいう)によってモータ114を駆動する。第1のドライバ111は、目標駆動信号に基づき、所定の時間間隔でモータ114のコイルの通電状態を切り換える第1の駆動手段として動作する。なお、オープン通電切換駆動の詳細については後述する。
112は第2のドライバである。第2のドライバ112は、駆動回路110から出力された駆動信号に従い、フィードバック通電切換駆動方式(以下、フィードバック通電切換駆動ともいう)によってモータ114を駆動する。第2のドライバ112は、目標駆動信号に基づき、位置センサ113からの出力信号に従ってモータ114のコイルの通電状態を切り換える第2の駆動手段として動作する。なお、フィードバック通電切換駆動の詳細については後述する。
113は位置センサである。位置センサ113は、モータ114のロータ位置を検出して検出信号を出力する。このように、位置センサ113は、ロータ位置検出手段として動作する。なお、上述のとおり、ロータ位置検出手段としてエンコーダを用いることもできる。
114はモータである。モータ114は、振れ補正レンズ101を駆動するために、第1のドライバ111又は第2のドライバ112の出力に従って回転する。
115はカウンタである。カウンタ115は、位置センサ113から出力された検出信号をカウントしてカウント値を出力する。
116はレリーズボタン(RB)である。レリーズボタン116は、ユーザーが押圧操作を行うことによりレリーズ信号を出力し、撮影タイミングを撮像装置に指令する。
117はファインダである。ファインダ117は、振れ補正レンズ101を介した被写界の像を観察可能に構成されている。本実施例では、振れ補正レンズ101を介して入射した外部の光を分岐しているが、第1の信号処理回路103から出力されたデジタル映像信号を液晶ディスプレイなどの表示装置に投影する構成でもよい。
本実施例の撮像装置は、以上の要素により構成されている。
(撮影処理フロー)
次に、本実施例における撮像装置の撮影処理について説明する。図2は、本実施例における撮像装置の撮影処理を示すフローチャートである。
撮像装置における撮影処理が開始されると(ステップS101)、レリーズボタン116(RB)が半押しされているか否かを判定する(ステップS102)。レリーズボタン116が半押しされていない場合には、最初のステップS101に戻る。
レリーズボタン116が半押しされている場合、ファインダ117に映像が表示されているか否かを判定する(ステップS103)。ファインダ117に映像が表示されていれば、振れ補正制御回路109が振れ補正制御を行う(ステップS104)。ファインダ117に映像が表示されていなければ、ステップS104の振れ補正制御を行わず、次のステップに進む。
次に、レリーズボタン116の半押しが解除されているか否かを判定する(ステップS105)。レリーズボタン116の半押しが解除されている場合には、最初のステップS101に戻る。レリーズボタン116の半押しが解除されていない場合には、レリーズボタン116が全押しされているか否かを判定する(ステップS106)。
レリーズボタン116が全押しされていない場合には、ステップS103に戻り、ファインダ117に映像が表示されているか否かを判定する。レリーズボタン116が半押しされ、かつ、ファインダ117に映像が表示されている間は、振れ補正制御回路109が振れ補正制御を繰り返し行うことになる。この間にファインダ117を見ながらフレーミング動作を行うことで、振れのない状態で正確なフレーミングを行うことができる。
ステップS106において、レリーズボタン116が全押しされている場合には、データ処理回路104が映像信号の記録を開始する(ステップS107)。また、このとき振れ補正制御回路109が振れ補正制御を行う(ステップS108)。
その後、映像信号の記録が終了したか否かの判定を行う(ステップS109)。映像信号の記録が終了したと判定されない場合には、振れ補正制御回路109が再度振れ補正制御を行う(ステップS108)。映像信号の記録が終了したと判定された場合には、データ処理回路104による映像の記録を終了する(ステップS110)。
データ処理回路104が記録映像を処理した後、所定のフォーマットに従って記録映像をメモリ105に保存し(ステップS111)、最初のステップS101に戻る。映像を記録している間は、振れ補正制御回路109が振れ補正制御を繰り返し行うため、振れのない高品位な映像が得られる。本実施例では、記録開始から予め定めたシャッター秒時が経過した時刻を記録終了の判定をしている。また、メモリ105に記録される映像は静止画である。
以上の撮影処理によって、本実施例における撮像装置は、振れのない映像を記録することが可能となる。
(モータの構成)
図3は、本実施例で用いられるモータと位置センサの構成を示す斜視図である。本図では、説明のために一部の部品が破断して示されている。なお、本図におけるモータの構造は、本出願人による特開平09−331666号公報に開示されている。
モータ114は、マグネット201を有するロータ202、第1のコイル203、第2のコイル204、第1のヨーク205、第2のヨーク206、第1の位置センサ207、及び、第2の位置センサ208を備える。これらの要素のうち、第1のコイル203、第2のコイル204、第1のヨーク205、第2のヨーク206、第1の位置センサ207、及び、第2の位置センサ208によってステータが構成されている。
マグネット201は、外周が多極着磁された円筒形状の永久磁石である。角度位置に対し、径方向の磁力の強さが正弦波状に変化する着磁パターンを有する。ロータ202は、ステータに対して回転可能に支持され、マグネット201と一体に固定されている。
第1のヨーク205は、第1のコイル203に励磁される磁極歯を複数有している。励磁される極を切り換えることで、ロータに与えるトルクを変化させることができる。第2のヨーク206は、第1のコイル204に励磁される磁極歯を複数有している。励磁される極を切り換えることで、ロータに与えるトルクを変化させることができる。第1の位置センサ207及び第2の位置センサ208は、マグネット201の磁束を検出して検出信号を出力するホール素子である。
なお、本実施例では、ロータマグネットの磁束をホール素子によって検出している。しかしながら、ロータ位置を検出する方式は特に限定されるものではない。例えば、ロータの回転に伴って変位する検出用マグネットを配置して検出してもよい。また、遮光板やパターン面を光学センサによって読み取るように構成することもできる。
また、位置センサは、モータと一体に構成されるものでもよいし、モータとは別部材で構成してモータに装着してもよい。
(モータ駆動方式)
次に、オープン通電切換駆動(OP駆動)とフィードバック通電切換駆動(FB駆動)について、詳細に説明する。オープン通電切換駆動は、第1のドライバ111により行われ、フィードバック通電切換駆動は、第2のドライバ112により行われる。
(オープン通電切換駆動)
モータ114は、第1のドライバ111により、オープン通電切換駆動方式で駆動される。第1のドライバ111は、第1のドライバ111に入力された駆動パルス間隔(駆動周波数)と回転方向に従って、第1のコイル203と第2のコイル204の通電を順次切り換えることで、ロータ202を所望の速度で回転させることが可能である。また、入力された駆動パルス数に従って、ロータ202を所望の角度だけ回転させることが可能である。
このように、オープン通電切換駆動は、第1のドライバ111が目標駆動信号に基づいた所定の時間間隔でモータ114のコイルの通電状態を切り換えることにより実行される。
また、第1のドライバ111は、オープン通電切換駆動の一種であるマイクロステップ駆動によりモータ114を駆動させることができる。マイクロステップ駆動では、第1のコイル203と第2のコイル204に印加する電圧を段階的に変化させることにより、1ステップの中を分割して位置決めすることができる。本実施例では、パルス幅変調(PWM)制御を行うことにより、電圧を段階的に変化させている。
オープン通電切換駆動は、入力される駆動パルス数に応じて回転角が決まるため、駆動パルス数を制御することにより正確な位置制御が可能である。また、極端に回転速度が速くなければ、一定の位置決め精度を持ち、低速駆動時において安定した位置制御が可能である。また、マイクロステップ駆動により高分解能化を図ることもできる。すなわち、高分解能で正確な位置制御が可能であり、高い精度で振れ補正制御を行うことが可能である。
ただし、モータ114の負荷が大きい場合、コイル通電の切り換えに対してロータが応答できなくなり、脱調を起こす可能性がある。このため、実際の負荷に対して所定の安全率を見込んだ電力条件でモータを駆動する必要がある。この結果、後述するフィードバック通電切換駆動と比較して効率が低く、消費電力が高くなる。
また、駆動速度を速く(駆動パルス間隔を短く)すると、コイル通電の切り換えに対してロータが応答できなくなり、脱調を起こす可能性が高まる。このため、駆動パルス間隔に下限を加える必要があり、高速度での駆動が制限される。
(フィードバック通電切換駆動)
モータ114は、第2のドライバ112により、フィードバック通電切換駆動方式で駆動される。第2のドライバ112は、第2のドライバ112に入力された駆動パルス数と回転方向、及び、第1の位置センサ207と第2の位置センサ208の出力信号に従って、第1のコイル203と第2のコイル204の通電を順次切り換える。第2のドライバ112は、このような駆動により、ロータ202を所望の速度で回転させることが可能である。また、第1のコイル203と第2のコイル204に流す電流を制御することにより、ロータ202を所望のトルクで回転させることが可能である。
このように、フィードバック通電切換駆動は、第2のドライバ112が目標駆動信号に基づき、位置センサからの出力信号に従ってモータのコイルの通電状態を切り換えることにより実行される。
図4は、ヨーク、位置センサ、及び、ロータの位相関係を示すモータ軸方向の断面図である。本図中において、時計回りを正の方向とする。
図4において、205a〜dは第1のヨーク205の磁極歯、206a〜dは第2のヨーク206の磁極歯である。本実施例では、マグネットの極数は8極、着磁角Pは45°である。また、第1のヨーク205を基準とすると、第2のヨーク206の位相P/2は−22.5°、第1の位置センサ207の位相β1は+22.5°、第2の位置センサ208の位相β2は−45°である。
以下の説明では、電気角を用いてフィードバック通電切換駆動の動作を説明する。ここで電気角とは、マグネット磁力の1周期を360°として表したものである。ロータの極数をM、実際の角度をθとすると、電気角θは以下の式(1)で表される。
θ=θ×M/2 (1)
第1のヨーク205と第2のヨーク206の位相差、第1の位置センサ207と第2の位置センサ208の位相差、及び、第1のヨーク205と第1の位置センサ207の位相差は、全て電気角θで90°となる。なお、図4において、第1のヨーク磁極歯中心とマグネットのN極中心が対向している。この状態をロータの初期状態とし、このときの電気角θを0°とする。
図5は、(1)ロータの回転角度とモータトルクの関係、及び、(2)ロータの回転角度とセンサ出力の関係、をそれぞれ示すグラフである。
図5(1)において、横軸は電気角θを示し、縦軸はモータトルクTを示す。モータトルクTは、ロータを時計回りに回転させるトルクを正とする。
第1のコイル203に正方向の電流を流すと、第1のヨーク205がN極に磁化し、マグネットの磁極との間に電磁気力が発生する。また、第2のコイル204に正方向の電流を流すと、第2のヨーク206がN極に磁化し、マグネットの磁極との間に電磁気力が発生する。2つの電磁気力を合成すると、ロータの回転に伴い略正弦波状のトルクが得られる(トルク曲線A+B+)。
同様に、他の通電状態においても、略正弦波状のトルクが得られる(トルク曲線A+B−、A−B−、A−B+)。また、第1のヨーク205は第2のヨーク206に対して電気角で90°の位相をもって配置されるため、4つのトルクは互いに電気角で90°の位相差を有する。
図5(2)において、横軸は電気角θを示し、縦軸は位置センサの出力を示す。
マグネットの径方向磁力の強さは、電気角θに対して略正弦波状になるように着磁している。そのため、第1の位置センサ207からは略正弦波状の信号が得られる(センサ信号A)。なお、本実施例では、第1の位置センサ207は、マグネットのN極と対向するときに正の値を出力する。
また、第2の位置センサ208は、第1の位置センサ207に対して電気角で90°の位相をもって配置されている。このため、第2の位置センサ208からは略余弦波状の信号が得られる(センサ信号B)。なお、本実施例では、第2の位置センサ208は、第1の位置センサ207に対して極性が反転している。このため、第2の位置センサ208は、マグネットのS極と対向するときに正の値を出力する。
センサ信号A、センサ信号Bに対して2値化を行った信号が、それぞれ、2値化信号A、2値化信号Bである。フィードバック通電切換モードでは、2値化信号Aに基づいて第1のコイル203の通電を切り換え、2値化信号Bに基づいて第2のコイル204の通電を切り換える。すなわち、2値化信号Aが正の値を示すとき第1のコイル203に正方向の電流を流し、負の値を示すとき第1のコイル203に逆方向の電流を流す。また、2値化信号Bが正の値を示すとき第2のコイル204に正方向の通電を流し、負の値を示すとき第2のコイル204に逆方向の通電を流す。
図6は、フィードバック通電切換駆動の動作を示すモータ軸方向の断面図である。
図6(a)は、ロータが電気角θで135°回転した状態(θ=33.75°)を示している。各センサの出力は図5(2)の(a)で示した値を示しており、2値化信号Aは正、2値化信号Bは負の値を示している。従って、第1のコイル203には正方向の電流が流れて第1のヨーク205はN極に磁化する。また、第2のコイル204には逆方向の電流が流れて第2のヨーク206はS極に磁化する。このとき、図5(1)のトルク曲線A+B−に対応する時計回りのトルクが働き、ロータはθ方向の回転力を受けて回転する。
図6(b)は、ロータが電気角θで180°回転した状態(θ=45°)を示している。第1の位置センサ207はマグネットのN極とS極の境界に位置する。このため、電気角180°を境に2値化信号Aは正の値から負の値に切り換わり、第1のコイル203の通電方向が正方向から逆方向へ切り換わる。この電気角は、トルク曲線A+B−とトルク曲線A−B−との交点における電気角と一致する。
図6(b’)は、ロータが電気角θで180°回転し(θ=45°)、第1のコイル203の通電方向が切り換わった状態を示している。第1のコイル203には逆方向の電流が流れて第1のヨーク205はS極に磁化する。また、第2のコイル204には逆方向の電流が流れて第2のヨーク206はS極に磁化する。このとき、図5(1)のトルク曲線A−B−に対応する時計回りのトルクが働き、ロータはθ方向の回転力を受けて回転する。
図6(c)は、ロータが電気角で225°回転した状態(θ=56.25°)を示している。各センサの出力は図5(2)中の(c)で示した値であり、2値化信号A及び2値化信号Bはいずれも負の値を示している。従って、第1のコイル203には負方向の電流が流れて第1のヨーク205はS極に磁化する。また、第2のコイル204には逆方向の電流が流れて第2のヨーク206はS極に磁化する。このとき、図5(1)のトルク曲線A−B−に対応する時計回りのトルクが働き、ロータはθ方向の回転力を受けて回転する。
図6(d)は、ロータが電気角で270°回転した状態(θ=67.5°)を示している。第2の位置センサ208はマグネットのN極とS極の境界に位置する。このため、電気角270°を境に2値化信号Bは負の値から正の値に切り換わり、第2のコイルの通電方向が逆方向から正方向へ切り換わる。この電気角は、トルク曲線A−B−とトルク曲線A−B+との交点の電気角と一致する。
図6(d’)は、ロータが電気角で270°回転し(θ=67.5°)、第2のコイル204の通電方向が切り換わった状態を示している。第2のコイル204には正方向の電流が流れて第2のヨーク206はS極に磁化する。また、第1のコイル203には逆方向の電流が流れて第1のヨーク205はS極に磁化する。このとき、図5(1)のトルク曲線A−B+に対応する時計回りのトルクが働き、ロータはθ方向の回転力を受けて回転する。
以上の動作を繰り返すことにより、ロータを連続的に回転させることが可能となる。また、2値化信号A又は2値化信号Bの正負を反転させれば、逆回転も可能である。
フィードバック通電切換駆動では、駆動パルス数と回転方向を入力することで、ロータを所望の角度だけ回転させることが可能である。また、コイルに流す電流を制御することで各ヨークの磁極歯とマグネット磁極との間の磁力を変化させ、ロータに働く回転力を制御し、ロータを所望の速度で回転させることが可能である。
フィードバック通電切換駆動では、各トルク曲線の交点と一致する電気角において通電を切り換える。このため、モータから得られるトルクを最大にすることができる(図5(1)に示されるトルク曲線T)。
上述のとおり、オープン通電切換駆動では、負荷が大きくなると、通電切換に対してロータの回転が追いつかず、脱調を起こすことがある。これに対し、フィードバック通電切換駆動では、ロータの位置を検出しながら通電を切り換えるため、脱調を防止することができる。このため、オープン通電切換駆動のように安全率を見込む必要がなく、オープン通電切換駆動に対して高効率である。その結果、フィードバック通電切換駆動によれば、オープン通電切換駆動と比較して消費電力を低減することが可能である。
また、フィードバック通電切換駆動では、ロータの位置を検出しながら通電を切り換えるため、速度を速くした場合でも脱調を起こしにくい。このため、オープン通電切換駆動のように駆動パルス間隔に下限を加える必要がなく、オープン通電切換駆動と比較して高速で駆動することが可能である。
一方、フィードバック通電切換駆動では、コイルに流す電流を制御することで速度制御を行うことができるが、負荷トルク変動などの影響を受けるため、オープン通電切換駆動と比較して高精度の速度制御は困難である。また、低速駆動時には電流値を低くしなければならず、トルクが低下する。そのため、低速駆動時の位置決め精度は低下し、低速の振れに対して高精度で振れ補正を行うことが困難となる。
(駆動方式とモータ出力の関係)
ここで、オープン通電切換駆動とフィードバック通電切換駆動でのモータ出力の関係に関してまとめると以下のようになる。
図7は、オープン通電切換駆動とフィードバック通電切換駆動でのモータ出力の関係を示すグラフである。横軸は駆動周波数PPSを、縦軸は出力トルクTを示している。また、T1はモータの最大出力トルクを表している。
オープン通電切換駆動及びフィードバック通電切換駆動のいずれでも、コイルへの通電切り換えを理想的なタイミングで行う場合には、脱調が発生しない。このとき、モータそのものの出力は、最大出力トルクT1と同等である。
しかし、オープン通電切換駆動において駆動速度を速く(駆動周波数を高く)すると、コイル通電の切り換えに対してロータが応答できなくなり、脱調を起こす可能性が高まる。このため、オープン通電切換駆動では、最大出力トルクT1に対しある安全率をもった特性範囲T1’のもとでモータは使用される。
これに対し、フィードバック通電切換駆動では、センサ信号を用いて脱調を防ぐため、最大出力トルクT1のもとでモータを使用することができる。このため、フィードバック通電切換駆動は、オープン通電切換駆動の場合より実質的には大きな出力トルクを安定的に取り出すことができ、高効率で低消費電力の駆動方式であるとみなすことができる。
(レンズ駆動処理フロー)
図8は、本実施例におけるレンズ駆動処理を示すフローチャートである。
まず、振れ補正レンズ101の目標駆動信号が振れ補正制御回路109から出力され、駆動回路110に入力されると(ステップS201)、データ処理回路104がメモリ105に対して映像記録を行っているか否かを判定する(ステップS202)。データ処理回路104が映像記録を行っている場合(記録モード)には、第1のドライバ111に目標駆動信号に応じた駆動信号が出力される。このため、モータ114は、オープン通電切換駆動(OP駆動)によって回転され、振れ補正レンズ101が駆動される(ステップS203)。一方、データ処理回路104が映像記録を行っていない場合(非記録モード)には、第2のドライバ112に目標駆動信号に応じた駆動信号が出力される。このため、モータ114は、フィードバック通電切換駆動(FB駆動)によって回転され、振れ補正レンズ101が駆動される(ステップS204)。いずれの場合でも、振れ補正制御回路109から出力される目標駆動信号に従って振れ補正レンズ101が駆動され、レンズ駆動処理は終了する(ステップS205)。
上述のとおり、駆動選択手段としての駆動回路110は、記録モードにおいて第1のドライバ111を動作させ、非記録モードにおいて第2のドライバ112を動作させる。
以上の駆動処理によって、本実施例における撮像装置は、目標駆動信号に従ってレンズ駆動を行い、振れ補正制御が可能になる。
本実施例のレンズ駆動処理によれば、振れ補正レンズは、映像記録を行っていない非記録モード時には低消費電力のフィードバック通電切換駆動で駆動される。また、映像記録を行っている記録モード時には低速の振れに対して位置決め精度の高いオープン通電切換駆動で駆動される。
従って、本実施例の撮像装置では、非記録モード時における振れ補正の消費電力を低減するとともに、記録モード時における振れ補正性能の劣化を防ぐことが可能となる。
次に、実施例2における撮像装置について説明する。本実施例において、実施例1における説明と重複する部分の説明は省略し、実施例1とは異なる部分のみ説明する。
(レンズ駆動処理フロー)
図9は、実施例2におけるレンズ駆動処理を示すフローチャートである。
まず、振れ補正レンズ101の目標駆動信号が振れ補正制御回路109から出力され、駆動回路110に入力されると(ステップS301)、データ処理回路104がメモリ105に対して映像記録を行っているか否かを判定する(ステップS302)。
データ処理回路104が映像記録を行っている場合(記録モード)には、しきい値SHとして所定のしきい値Aを設定する(ステップS303)。一方、データ処理回路104が映像記録を行っていない場合(非記録モード)には、しきい値SHとして所定のしきい値Bを設定する(ステップS304)。ここで、しきい値Aは、しきい値Bより大きい値であることが望ましい。詳細については後述する。
次に、振れ補正制御回路109において目標駆動速度TGTが算出され(ステップS305)、目標駆動速度TGTがしきい値SHより小さいか否かが判定される(ステップS306)。
目標駆動速度TGTがしきい値SHより小さい場合、第1のドライバ111に目標駆動速度TGTに応じた駆動信号が出力され、オープン通電切換駆動(OP駆動)によってモータ114が駆動される(ステップS307)。一方、目標駆動速度TGTがしきい値SH以上の場合、第2のドライバ112に目標駆動速度TGTに応じた駆動信号が出力され、フィードバック通電切換駆動(FB駆動)によってモータ114が駆動される(ステップS308)。いずれの場合でも、振れ補正レンズ101は、振れ補正制御回路109から出力される目標駆動信号に従って駆動され、レンズ駆動処理が終了する(ステップS309)。
以上の駆動処理によって、本実施例における撮像装置は、目標駆動信号に従ってレンズ駆動を行い、振れ補正制御が可能になる。
図10(a)は、本実施例におけるモータの駆動速度と消費電力の関係を示すグラフである。本図において、横軸は駆動速度Vを、縦軸は消費電力Wを示している。また、図中のA、Bはしきい値A、Bを示している。OPで示された線はオープン通電切換駆動での駆動速度と消費電力の関係、FBで示された線はフィードバック通電切換駆動での駆動速度と消費電力の関係をそれぞれ示している。
オープン通電切換駆動では一定の電圧で駆動されるため、駆動速度Vによらず、略一定の消費電力W1を示す。一方、フィードバック通電切換駆動ではロータの位置を検出しながら通電を切り換えるため、脱調を防止することが可能であり、オープン通電切換駆動と比較して低消費電力での駆動が可能となっている。また、フィードバック通電切換駆動では、電圧又は電流制御により駆動速度を制御するため、低速になるに従って消費電力は低くなる。
本実施例のレンズ駆動処理によれば、映像記録を行っていない時(非記録モード)において、目標駆動速度信号がしきい値Bより小さい場合はオープン通電切換駆動で駆動される。一方、目標駆動速度信号がしきい値B以上の場合はフィードバック通電切換駆動で駆動される。このため、映像記録を行っていない時(非記録モード)は全てオープン通電切換駆動で駆動する場合に比べて、消費電力の低減が可能である。
なお、上述のとおり、駆動選択手段としての駆動回路110は、第1のドライバ111及び第2のドライバ112を動作させる。特に、図10(a)に示される駆動処理において、駆動回路110は、目標駆動速度信号に応じて、第1のドライバ111又は第2のドライバ112のいずれかでモータを駆動させるように信号を出力する。より具体的には、後述のとおり、目標駆動速度信号が所定のしきい値A(第1しきい値)又はしきい値B(第2しきい値)より大きいか否かで判定される。
図10(b)は、本実施例におけるモータの駆動速度と位置決めトルクの関係を示すグラフである。本図において、横軸は駆動速度Vを、縦軸は位置決めトルクTを示している。また、図中のA、Bはしきい値A、Bを示している。OPで示された線は、オープン通電切換駆動での駆動速度と位置決めトルクの関係、FBで示された線は、フィードバック通電切換駆動での駆動速度と位置決めトルクの関係を示している。また、T0は、補正レンズの駆動に必要な最低位置決めトルクである。なお、ここで言う位置決めトルクとは、停止位置からモータが動かず保持されたままの状態をキープするために必要なトルクのことである。
オープン通電切換駆動では、低速度時に高い位置決めトルクを持つ。しかし、高速時には徐々にトルクが落ち、速度V2では脱調が起きて位置決めトルクが急激に低下する。一方、フィードバック通電切換駆動では、ロータの位置を検出しながら通電を切り換えるため、脱調を抑えることが可能であり、オープン通電切換駆動と比較して高い速度でも駆動が可能である。
また、電圧制御又は電流制御によって位置決めトルクが最低位置決めトルクT0と釣り合うように制御されているため、トルクは最低位置決めトルクT0で一定となる。ただし、フィードバック通電切換駆動では、電圧制御又は電流制御により駆動速度を制御するため、低速になるに従って電流値が低くなる。この結果、出力可能なトルクが制限され、速度V1以下では最低位置決めトルクT0を下回ってしまう。
したがって、V1より小さい速度ではオープン駆動を用い、V2より大きい速度ではフィードバック駆動を用いることが望ましい。すなわち、本実施例におけるしきい値SHはV1より大きく、V2より小さい値であることが望ましい。
ここで、しきい値SHとして実際に設定される値の、しきい値Aおよびしきい値Bの大小関係について説明する。本実施例においては、しきい値Aはしきい値Bより大きい値に設定している。
図11(a)は、映像記録を行っている時のモータの駆動速度と消費電力との関係を示すグラフである。また、図11(b)は、映像記録を行っている時のモータの駆動速度と位置決めトルクとの関係を示すグラフである。映像記録を行っている時(記録モード)は、図9のフローチャートで示したように、しきい値SH(第1しきい値)はしきい値Aに設定される。図11中の斜線部が、映像記録を行っている時の消費電力および位置決めトルクを示している。
図12(a)は、映像記録を行っていない時のモータの駆動速度と消費電力との関係を示すグラフである。また、図12(b)は、映像記録を行っていない時のモータの駆動速度と位置決めトルクとの関係を示すグラフである。映像記録を行っていない時(非記録モード)は、図9のフローチャートで示したように、しきい値SH(第2しきい値)はしきい値Bに設定される。図12の斜線部が、映像記録を行っていない時の消費電力および位置決めトルクを示している。
また、前述したように、しきい値Aはしきい値Bより大きい値に設定されている。
図11(a)と図12(a)を比較すると、駆動速度がしきい値Aとしきい値Bの間の速度で、映像記録を行っていない時(図12(a))は、映像記録を行っている時に比べて消費電力が低く、映像記録を行っていない時の消費電力の低減が可能である。
図11(b)と図12(b)を比較すると、駆動速度がしきい値Aとしきい値Bの間の速度で、映像記録を行っている時(図11(b))は、映像記録を行っていない時に比べて位置決めトルクが高く、映像記録を行っている時の位置精度の向上が可能である。このため、しきい値A、Bは、次の範囲(2)で定めることが望ましい。
V1<B<A<V2 (2)
本実施例のレンズ駆動処理によれば、映像記録を行っている時(記録モード)に、目標駆動速度信号がしきい値A(第1しきい値)より小さい場合はオープン通電切換駆動で駆動される。一方、目標駆動速度信号がしきい値A以上の場合はフィードバック通電切換駆動で駆動される。このため、映像記録を行っている時は全てフィードバック通電切換駆動で駆動する場合に比べて、位置決めトルクを最低位置決めトルク以上に保つことができ、振れ補正精度を向上させることが可能である。
また、速度V2以上の高速領域においても、位置決めトルクを最低位置決めトルク以上に保つことができる。従って、映像記録を行っている時は全てオープン通電切換駆動で駆動する場合に比べて、高速での振れ補正精度を向上させることが可能である。
また、本実施例のレンズ駆動処理に従えば、映像記録を行っていない時(非記録モード)、目標駆動速度信号がしきい値B(第2しきい値)より小さい場合はオープン通電切換駆動で駆動される。一方、目標駆動速度信号がしきい値B(第2しきい値)以上の場合は、フィードバック通電切換駆動で駆動される。このため、速度V1以下の低速領域においても位置決めトルクを最低位置決めトルク以上に保つことができる。従って、映像記録を行っていない時は全てフィードバック通電切換駆動で駆動する場合に比べて、低速での振れ補正精度を向上させることが可能である。
また、本実施例のレンズ駆動処理によれば、しきい値A(第1しきい値)はしきい値B(第2しきい値)より大きい値に設定されている。そのため、非映像記録時における振れ補正の消費電力を低減するとともに、映像記録時における振れ補正性能の劣化を防ぐことが可能となる。
このように、駆動選択手段としての駆動回路110は、記録モードにおいて、目標駆動速度信号(つまりは目標駆動速度)が第1しきい値より小さいとき第1のドライバ111を動作させ、目標駆動速度信号が第1しきい値より大きいとき第2のドライバ112を動作させる。また、駆動回路110は、非記録モードにおいて、目標駆動速度信号が第2しきい値より小さいとき第1のドライバ111を動作させ、目標駆動速度信号が第2しきい値より大きいとき第2のドライバ112を動作させる。ここで、第1しきい値は、第2しきい値より大きく設定される。言い換えれば、第2しきい値は、第1しきい値よりも小さい。
以上のとおり、本実施例によれば、振れ補正可能な撮像装置において、非映像記録時における振れ補正の消費電力を低減するとともに、映像記録時における振れ補正性能の劣化を防ぐことが可能となる。
次に、実施例3における撮像装置について説明する。本実施例の説明において、上述の実施例と重複する説明は省略する。
(撮像装置の構成)
図13は、実施例3における撮像装置300の構成図である。上述の実施例の構成と異なる部分は、本図中のaの部分のみである。このため、以下の説明では、aの部分についてのみ説明する。
301はレンズである。レンズ301は、撮像素子302の撮像面に被写界の像を形成する。
302は撮像素子(素子)であり、CCDやCMOSセンサなどの光電変換素子で構成されている。撮像素子302は、レンズ301を介して撮像面に入射した被写界の像を、電気信号に変換して出力する。また、撮像素子302は、モータ314によって光軸と垂直な方向に駆動され、撮像面における像の位置を移動させることができる。
303は第1の信号処理回路である。第1の信号処理回路303は、撮像素子302から出力された電気信号を処理し、映像信号を出力する。より具体的には、撮像素子302から出力される電気信号はアナログ信号であるため、このアナログ信号に対してゲイン調整及びガンマ処理などを行い、RGB画像データなどのデジタル映像信号を出力する。
314はモータである。モータ314は、第1のドライバ311又は第2のドライバ312の出力に従って回転する。
317はファインダである。ファインダ317は、第1の信号処理回路303から出力されたデジタル映像信号を液晶ディスプレイなどの表示装置に投影し、被写界の像を観察可能に構成されている。
本実施例の撮像装置は、以上の要素により構成されている。
本実施例では、撮像素子302が光軸に対して移動可能に支持されている。このため、撮像素子302が移動することにより、実施例1又は実施例2の撮像装置と同様の振れ補正制御が可能であり、上述の実施例と同様の効果が得られる。すなわち、振れ補正可能な撮像装置において、非映像記録時における振れ補正の消費電力を低減するとともに、映像記録時における振れ補正性能の劣化を防ぐことが可能となる。
次に、実施例4の撮像装置について説明する。本実施例において、上述の実施例と重複する説明は省略する。
(撮影処理フロー)
図14は、実施例4における撮像装置の撮影処理を示すフローチャートである。
撮像装置による撮影処理が開始されると(ステップS401)、振れ補正制御回路が振れ補正制御を行う(S402)。その後、レリーズボタン(RB)が押下されているか否かが判定される(ステップS403)。レリーズボタンが押下されていない場合には、最初のステップS401に戻る。レリーズボタンが押下されるまでは、振れ補正制御回路が振れ補正制御を繰り返し行うことになる。この間に、ファインダを通してフレーミング動作を行うことで、振れのない状態で正確なフレーミングを行うことができる。
ステップS403において、レリーズボタンが押下されていると判定されると、データ処理回路が映像信号の記録を開始し(ステップS404)、振れ補正制御回路が振れ補正制御を行う(ステップS405)。その後、再度、レリーズボタンが押下されているか否かが判定される(ステップS406)。レリーズボタンが押下されていない場合には、振れ補正制御回路が再度振れ補正制御を行う(ステップS405)。一方、レリーズボタンが押下されている場合には、データ処理回路が映像記録を終了し(ステップS407)、最初のステップS401に戻る。映像を記録している間は、振れ補正制御回路が振れ補正制御を繰り返し行うため、振れのない高品位な映像が得られる。
本実施例では、記録開始から記録終了までの映像が連続してメモリに記録され、記録される映像は動画である。
以上の撮影処理によって、本実施例における撮像装置は、振れのない映像を記録することが可能となる。
本実施例の撮像装置においても、上述の実施例と同様の振れ補正制御が可能であるため、上述の実施例と同様の効果が得られる。すなわち、振れ補正可能な撮像装置において、非映像記録時における振れ補正の消費電力を低減するとともに、映像記録時における振れ補正性能の劣化を防ぐことが可能となる。
以上、本発明の実施例について具体的に説明した。ただし、本発明は上記実施例において説明した内容に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更が可能である。
例えば、上記実施例にて説明した構成は、撮像装置に限定されるものでなく、撮像装置に着脱可能な交換レンズのような他の光学機器に適用されるものであってもよい。このような交換レンズによれば、撮像装置の内部に設けられた信号処理装置における処理負荷を軽減することができる。また、それぞれの交換レンズの特性に応じた適切な制御を行うことが可能となる。
本実施例における撮像装置の構成図である。 本実施例における撮像装置の撮影処理を示すフローチャートである。 本実施例におけるモータと位置センサの構成を示す斜視図である。 本実施例におけるヨーク、位置センサ、及び、ロータの位相関係を示すモータ軸方向の断面図である。 本実施例において、(1)ロータの回転角度とモータトルクの関係、(2)ロータの回転角度とセンサ出力の関係、をそれぞれ示すグラフである。 本実施例において、フィードバック通電切換駆動の動作を示すモータ軸方向の断面図である。 本実施例において、オープン通電切換駆動とフィードバック通電切換駆動でのモータ出力の関係を示すグラフである。 実施例1におけるレンズ駆動処理を示すフローチャートである。 実施例2におけるレンズ駆動処理を示すフローチャートである。 実施例2において、(a)消費電力と駆動速度との関係、(b)位置決めトルクと駆動速度との関係を示すグラフである。 実施例2において、(a)映像記録を行っている時のモータの駆動速度と消費電力との関係、(b)映像記録を行っている時のモータの駆動速度と位置決めトルクとの関係を示すグラフである。 実施例2において、(a)映像記録を行っていない時のモータの駆動速度と消費電力との関係、(b)映像記録を行っていない時のモータの駆動速度と位置決めトルクとの関係を示すグラフである。 実施例3における撮像装置の構成図である。 実施例4における撮像装置の撮影処理を示すフローチャートである。
符号の説明
100 撮像装置
101 振れ補正レンズ
102 撮像素子
103 第1の信号処理回路
104 データ処理回路
105 メモリ
106 システムコントローラ
107 振れ検知センサ
108 第2の信号処理回路
109 振れ補正制御回路
110 駆動回路
111 第1のドライバ
112 第2のドライバ
113 位置センサ
114 モータ
115 カウンタ
116 レリーズボタン
117 ファインダ
201 マグネット
202 ロータ
203 第1のコイル
204 第2のコイル
205 第1のヨーク
205a〜205d 第1のヨークの磁極歯
206 第2のヨーク
206a〜206d 第2のヨークの磁極歯

Claims (3)

  1. 光軸に対して移動可能に支持された素子と、
    前記素子から得られた映像を表示する表示手段と、
    前記素子から得られた前記映像を記録する記録手段と、
    前記映像が前記表示手段に表示されているときに、前記映像を前記記録手段に記録する記録モードと該映像を該記録手段に記録しない非記録モードとを切り換える制御手段と、
    振れを検出する振れ検出手段と、
    前記振れ検出手段からの出力信号に基づき、前記振れに起因する映像の振れを補正するように前記素子の目標駆動信号を出力する目標駆動信号出力手段と、
    前記素子を駆動するモータと、
    前記モータのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、
    前記目標駆動信号に基づき、所定の時間間隔で前記モータのコイルの通電状態を切り換えるオープン通電切換駆動方式で前記モータを駆動する第1の駆動手段と、
    前記目標駆動信号に基づき、前記ロータ位置検出手段からの出力信号に従って前記モータの前記コイルの通電状態を切り換えるフィードバック通電切換駆動方式で前記モータを駆動する第2の駆動手段と、
    前記モータの駆動方式を、前記第1の駆動手段による前記オープン通電切換駆動方式と前記第2の駆動手段による前記フィードバック通電切換駆動方式とに切り換える駆動選択手段とを有し、
    前記目標駆動信号出力手段は、前記素子の目標駆動速度を算出し、
    前記駆動選択手段は、
    前記記録モードにおいて、前記目標駆動速度が第1しきい値より小さいとき前記第1の駆動手段による前記オープン通電切換駆動方式での前記モータの駆動を行わせ、前記目標駆動速度が前記第1しきい値より大きいときは前記第2の駆動手段による前記フィードバック通電切換駆動方式での前記モータの駆動を行わせ、
    前記非記録モードにおいて、前記目標駆動速度が前記第1しきい値よりも小さい第2しきい値より大きいとき前記第2の駆動手段による前記フィードバック通電切換駆動方式での前記モータの駆動を行わせ、前記目標駆動速度が前記第2しきい値より小さいときは前記第1の駆動手段による前記オープン通電切換駆動方式での前記モータの駆動を行わせることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記素子はレンズであることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  3. 前記素子は撮像素子であることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
JP2008017313A 2008-01-29 2008-01-29 撮像装置 Expired - Fee Related JP5294644B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008017313A JP5294644B2 (ja) 2008-01-29 2008-01-29 撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008017313A JP5294644B2 (ja) 2008-01-29 2008-01-29 撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009180776A JP2009180776A (ja) 2009-08-13
JP5294644B2 true JP5294644B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=41034829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008017313A Expired - Fee Related JP5294644B2 (ja) 2008-01-29 2008-01-29 撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5294644B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0980559A (ja) * 1995-09-14 1997-03-28 Nikon Corp 像振れ補正装置
JP2001245975A (ja) * 2000-03-03 2001-09-11 Terumo Corp 輸液ポンプ
JP4661181B2 (ja) * 2004-11-19 2011-03-30 コニカミノルタオプト株式会社 ステッピングモータのサーボ駆動方法、駆動機構及び撮像装置
JP4704071B2 (ja) * 2005-03-01 2011-06-15 Hoya株式会社 撮像装置
JP4556906B2 (ja) * 2006-04-13 2010-10-06 パナソニック株式会社 ゲートドライバおよびそのゲートドライバを含むモータ駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009180776A (ja) 2009-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7592759B2 (en) Stepping motor servo driving method and driving mechanism
US8027578B2 (en) Optical apparatus including image blur correction device
US8059156B2 (en) Imaging apparatus controlling blurring correction during switch between image capture mode and playback mode
US8278851B2 (en) Drive apparatus having a stepping motor
JP5340097B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP4916457B2 (ja) 光学機器
JP6268459B2 (ja) モータ制御装置および撮像装置
JP2004287038A (ja) 撮像装置
JP2008003130A (ja) 像振れ補正装置および撮影機器
US7582995B2 (en) Stepping motor, lens device using the same, and imaging device using the same
JP3572061B2 (ja) 撮像装置、その電源制御方法、及び制御プログラム
JP5574837B2 (ja) 撮像装置
US20130128094A1 (en) Imaging apparatus, imaging control method, and program
JP2010014814A (ja) 絞り装置および撮像装置
JP5294644B2 (ja) 撮像装置
JP5805153B2 (ja) レンズ装置及びその制御方法
JP4662878B2 (ja) レンズ保持装置
JP5451146B2 (ja) モータ駆動装置及び光学制御装置
JP2015166769A (ja) 像ぶれ補正装置及び撮像装置
JP2007316505A (ja) レンズ駆動制御方法およびそれを実行するカメラモジュール
JP2007033657A (ja) 光量調節装置および撮像装置
JP2013246413A (ja) 像ぶれ補正装置及び撮像装置
JP2004219814A (ja) 撮像装置における撮影光学系の駆動方法及び撮像装置
JP2014180194A (ja) モータ制御装置および撮像装置
JP2007071905A (ja) 撮像装置及び撮像装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120313

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120925

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130611

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5294644

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees