JP5293788B2 - 電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法、電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂、電子写真トナーの製造方法、および電子写真トナー - Google Patents
電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法、電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂、電子写真トナーの製造方法、および電子写真トナー Download PDFInfo
- Publication number
- JP5293788B2 JP5293788B2 JP2011198403A JP2011198403A JP5293788B2 JP 5293788 B2 JP5293788 B2 JP 5293788B2 JP 2011198403 A JP2011198403 A JP 2011198403A JP 2011198403 A JP2011198403 A JP 2011198403A JP 5293788 B2 JP5293788 B2 JP 5293788B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polylactic acid
- acid resin
- electrophotographic toner
- resin
- toner
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Description
[1−1]改質ポリ乳酸樹脂の製造
実施例1〜3
ポリ乳酸樹脂「REVODE110」(海生生物材料社)(分子量Mn 100,000、ペレット状態)およびpH12に調整したアルカリ性水溶液(0.01 mol/l 水酸化ナトリウム水溶液)を、下記表1に記載の量で、撹拌機付きの加圧反応容器60L((株)品川工業所社製、60NQVP改)に投入した。密閉状態で15rpm以下の条件でゆっくり撹拌しながら、127℃まで昇温した。120分の間、127℃、0.16MPaで保持した。その後、大気圧まで圧力を開放して、改質ポリ乳酸樹脂(ペレット状態)を得た。
ポリ乳酸樹脂として「REVODE110」の代わりに「REVODE101B」(海生生物材料社)(分子量Mn 120,000、ペレット状態)を使用した。「REVODE101B」およびpH12に調整したアルカリ性水溶液(0.01 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液)を、下記表1に記載の量で、撹拌機付きの加圧反応容器60L((株)品川工業所社製、60NQVP改)に投入した。密閉状態で15rpm以下の条件でゆっくり撹拌しながら、120℃まで昇温した。120分の間、120℃、0.11MPaで保持した。その後、大気圧まで圧力を開放して、改質ポリ乳酸樹脂(ペレット状態)を得た。
比較例1〜2のポリ乳酸樹脂は、アルカリ性水溶液を水(水道水)に代えた以外は、実施例1〜2と同様に調製した。比較例3〜4のポリ乳酸樹脂は、アルカリ性水溶液を水(水道水)に代えた以外は、実施例4〜5と同様に調製した。
[1−1]で調製された本発明のポリ乳酸樹脂および比較例のポリ乳酸樹脂を用いて、以下のとおりトナーを作製した。
着色剤:カーボンブラック(CABOT(株)製MOGUL L) 4 質量部
離型剤:カルナウバワックス1号粉末(日本ワックス(株)製) 3 質量部
帯電制御剤:「LR−147」(日本カーリット(株)製) 1 質量部。
[1−1]で調製された本発明のポリ乳酸樹脂および比較例のポリ乳酸樹脂について、以下のとおり酸価測定を行った。
試料をビーカーに量り採りクロロホルムを加えて試料が完全に溶けるまで振り混ぜた。この溶液に対し、電位差滴定装置(AT−500N:京都電子工業株式会社)を用いて水酸化カリウムエタノール標準液(0.1mol/L)で電位差滴定を行い、下記式(1)により酸価を求めた。
A:滴定に用いた0.1mol/L水酸化カリウムエタノール標準液使用量(ml)
f:0.1mol/L水酸化カリウムエタノール標準液のファクター
B:試料採取量(g)。
[1−1]で調製された本発明のポリ乳酸樹脂および比較例のポリ乳酸樹脂について、GPC(島津製作所(株)製)、検出器RIを用いて分子量測定を行った。分子量Mnは、分子量既知のポリスチレン試料によって作成した検量線を標準としてGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて測定される数平均分子量である。
[1−1]で調製されたポリ乳酸樹脂および[1−2]で作製されたトナーについて、臭気判定を行った。
実施例1〜5は、本発明の方法に従ってポリ乳酸の加水分解をアルカリ性水溶液中で行った例を示す。かかる本発明のポリ乳酸樹脂は、その臭気を、嗅覚で感じない程度まで低減することができた。また、本発明のポリ乳酸樹脂を用いたトナーも、加熱時に発生する臭気を、嗅覚で感じない程度まで低減することができた。
[2−1]改質ポリ乳酸樹脂の製造
実施例6〜7
実施例6〜7のポリ乳酸樹脂は、上記[1−1]で調製された比較例1〜2のポリ乳酸樹脂と同様の手法に従って調製した。
加圧反応容器の蓋を開けた際に、ポリ乳酸樹脂が加水分解した特有の甘い臭いがあった。
実施例6:25%(wt/wt)水酸化ナトリウム水溶液(pH12)
実施例7:4%(wt/wt)水酸化ナトリウム水溶液(pH11〜12)。
なお、洗浄後の改質ポリ乳酸樹脂は、アルカリ性水溶液のアルカリ性成分が付着しているため、アルカリ性成分をすすぐために更に水で洗浄してもよい。
実施例8〜9のポリ乳酸樹脂は、上記[1−1]で調製された比較例3〜4のポリ乳酸樹脂と同様の手法に従って調製した。
加圧反応容器の蓋を開けた際に、ポリ乳酸樹脂が加水分解した特有の甘い臭いがあった。
実施例8:10%(wt/wt)炭酸ナトリウム水溶液(pH9〜11)
実施例9:5%(wt/wt)炭酸水素ナトリウム水溶液(pH8〜11)。
なお、洗浄後の改質ポリ乳酸樹脂は、アルカリ性水溶液のアルカリ性成分が付着しているため、アルカリ性成分をすすぐために更に水で洗浄してもよい。
比較例5〜8のポリ乳酸樹脂は、それぞれ、実施例6〜9と同様に調製した。ただし、調製された改質ポリ乳酸樹脂をアルカリ性水溶液で洗浄する代わりに水で洗浄した。
実施例6〜9のポリ乳酸樹脂および比較例5〜8のポリ乳酸樹脂を用いて、[1−2]の欄に記載されるとおりトナーを作製した。
[2−1]で調製されたポリ乳酸樹脂の酸価を、上記手法に従って測定し、結果を表2に示す。実施例6〜9および比較例5〜8のすべてのポリ乳酸樹脂の酸価は、トナー原料として適切な値である18〜30の間にあることが確認された。
[2−1]で調製されたポリ乳酸樹脂の分子量を、上記手法に従って測定し、結果を表2に示す。実施例6〜9および比較例5〜8のすべてのポリ乳酸樹脂の分子量は、トナー原料として適切な値である3,000〜10,000の間にあることが確認された。
[2−1]で調製されたポリ乳酸樹脂および[2−2]で作製されたトナーについて、[1−5]の欄に記載されるとおり臭気判定を行った。
実施例6〜9は、本発明の方法に従って加水分解後のポリ乳酸樹脂をアルカリ性水溶液で洗浄した例を示す。かかる本発明のポリ乳酸樹脂は、その臭気を、嗅覚で感じない程度まで低減することができた。また、本発明のポリ乳酸樹脂を用いたトナーも、加熱時に発生する臭気を、嗅覚で感じない程度まで低減することができた。
[1] 10,000を超える数平均分子量を有するポリ乳酸樹脂を、加熱加圧条件下に置いて加水分解して、3,000〜10,000の数平均分子量を有する改質ポリ乳酸樹脂を調製する工程を含み、
前記加水分解中のポリ乳酸樹脂および/または前記加水分解後のポリ乳酸樹脂を、pH8〜12のアルカリ性水溶液で処理することを特徴とする
電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法。
[2] 前記処理が、前記ポリ乳酸樹脂の加水分解をpH8〜12のアルカリ性水溶液中で行うことにより行われることを特徴とする[1]に記載の電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法。
[3] 前記処理が、前記加水分解後のポリ乳酸樹脂を、pH8〜12のアルカリ性水溶液で洗浄することにより行われることを特徴とする[1]に記載の電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法。
[4] [1]〜[3]の何れか1に記載の製造方法により得られることを特徴とする電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂。
[5] [4]に記載の電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂と着色剤とを含む原料混合物を溶融混練する工程と、
得られた混練物を粉砕、分級する工程
を含むことを特徴とする電子写真トナーの製造方法。
[6] [5]に記載の方法により得られることを特徴とする電子写真トナー。
11、21・・・容器本体
12、22・・・蓋
13・・・ジャケット部
14・・・撹拌機
15・・・排気口
23・・・加熱装置
24・・・水
25・・・メッシュ容器
26・・・支持台
Claims (4)
- 10,000を超える数平均分子量を有するポリ乳酸樹脂を、加熱加圧条件下に置いて加水分解して、3,000〜10,000の数平均分子量を有する改質ポリ乳酸樹脂を調製する工程と、
前記加水分解により生じた酸成分を中和すべく、前記改質ポリ乳酸樹脂を、pH8〜12のアルカリ性水溶液で洗浄処理する工程を含む
ことを特徴とする電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法。 - 請求項1に記載の製造方法により得られることを特徴とする電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂。
- 請求項2に記載の電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂と着色剤とを含む原料混合物を溶融混練する工程と、
得られた混練物を粉砕、分級する工程
を含むことを特徴とする電子写真トナーの製造方法。 - 請求項3に記載の方法により得られることを特徴とする電子写真トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011198403A JP5293788B2 (ja) | 2011-09-12 | 2011-09-12 | 電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法、電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂、電子写真トナーの製造方法、および電子写真トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011198403A JP5293788B2 (ja) | 2011-09-12 | 2011-09-12 | 電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法、電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂、電子写真トナーの製造方法、および電子写真トナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013060491A JP2013060491A (ja) | 2013-04-04 |
JP5293788B2 true JP5293788B2 (ja) | 2013-09-18 |
Family
ID=48185442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011198403A Expired - Fee Related JP5293788B2 (ja) | 2011-09-12 | 2011-09-12 | 電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法、電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂、電子写真トナーの製造方法、および電子写真トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5293788B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115518952A (zh) * | 2022-11-03 | 2022-12-27 | 深圳市迈启生物材料有限公司 | 同时对多个制备丙交酯的反应容器进行清洗的方法及其清洗溶剂 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010066491A (ja) * | 2008-09-10 | 2010-03-25 | Casio Electronics Co Ltd | 電子写真トナー用樹脂及び電子写真トナー |
JP2011002592A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Casio Electronics Co Ltd | 電子写真トナー及びその製造方法 |
-
2011
- 2011-09-12 JP JP2011198403A patent/JP5293788B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013060491A (ja) | 2013-04-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5972159B2 (ja) | トナー及びその製造プロセス | |
JP5777636B2 (ja) | ポリエステル樹脂及びこれを含むトナー | |
US20110124838A1 (en) | Method for production toner, toner, and method for recycling paper | |
JP6270434B2 (ja) | 生物由来のポリエステル樹脂の製造方法およびトナー | |
JP6702187B2 (ja) | ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂の製造方法、前記ポリエステル樹脂を用いたトナー | |
JP5293788B2 (ja) | 電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂の製造方法、電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂、電子写真トナーの製造方法、および電子写真トナー | |
JP2012233057A (ja) | 生分解性スクラブ剤及び皮膚洗浄剤 | |
CA2803238C (en) | Sythesis of abietic acid-based macromer for polyester resin process | |
JP2013060490A (ja) | 電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂組成物の製造方法およびその方法により得られる電子写真トナー用ポリ乳酸樹脂組成物 | |
JP2010175841A (ja) | 電子写真用トナー及びその製造方法 | |
JP5267630B2 (ja) | バイオプラスチックを用いた電子写真用トナーおよびその製造方法 | |
JP2011105817A (ja) | 乳酸オリゴマーおよびその成形体 | |
JP5338790B2 (ja) | バイオプラスチックを用いた電子写真用トナー | |
JP2011002592A (ja) | 電子写真トナー及びその製造方法 | |
JP2011137093A (ja) | 生分解性樹脂組成物 | |
JP4788802B2 (ja) | 電子写真トナー用結着樹脂組成物の製造方法 | |
JP6519184B2 (ja) | ポリ乳酸系樹脂微粒子 | |
JP6233122B2 (ja) | ポリ乳酸を用いた電子写真用トナーの製造方法 | |
JP4702460B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP5257463B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP5251389B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP2010175724A (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2011138150A (ja) | 電子写真トナー用結着樹脂組成物及び電子写真トナーの製造方法 | |
JP5338764B2 (ja) | 電子写真用トナー及びその製造方法 | |
JP2014178343A (ja) | バイオプラスチックを用いた電子写真用トナーおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130122 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130325 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20130510 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130514 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130527 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |