JP5293386B2 - 車両用懸架装置、車両用懸架装置の故障検出方法および故障検出装置 - Google Patents

車両用懸架装置、車両用懸架装置の故障検出方法および故障検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両の走行中に路面から受ける衝撃や振動を緩和するためにショックアブソーバなどから構成される車両用懸架装置の故障検出方法などに関する。
従来、この種の車両用懸架装置の故障検出方法の一例としては、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。
この従来の車両用懸架装置は、車体と各車輪との間に配置され作動液を吸入または吐出する4つのショックアブソーバと、その4つのショックアブソーバの各液室間を接続する液通路と、4つのショックアブソーバの作動油圧を検出する4つの圧力センサと、を含んでいる。
このような車両用懸架装置では、4つの圧力センサが4つのショックアブソーバの作動油圧をそれぞれ検出する。そして、その検出した4つの作動油圧のうちの1つが、他の3つの作動油圧に比べて所定以上高い場合には、その検出した作動油圧が高いショックアブソーバが作動油を漏洩していると判定する。
特開2007−196832号公報
ところで、車両用懸架装置は、4つのショックアブソーバ、その4つのショックアブソーバの各液室間を接続する液通路の他に、その液通路に接続されるアキュムレータを含んでいる。アキュムレータは、その液通路内の作動液の圧力が過大になったときには作動液を吸収し、その液通路内の作動液の圧力が過小になったときには作動液を補う。
このようにアキュレータを含む車両用懸架装置では、アキュムレータが故障してその機能を失ったりその機能が低下した場合には、作動液の漏れは生じない。このため、従来技術では、アキュムレータが故障した場合には、正常な場合に比べて圧力センサの検出値に差がないかその差は僅かである。
そこで、本発明の目的は、アキュレータなどを含む車両用懸架装置において、そのアキュムレータなどの故障をより確実に検出することができる車両用懸架装置の故障検出方法などを提供することにある。
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、本発明は、以下のような構成からなる。
すなわち、本発明は、車体と車輪との間にそれぞれ配置され作動液を吸入または排出する複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータと接続する液通路と、前記液通路に接続され当該液通路内の作動液の圧力に応じて作動液を吸入または排出する圧力変形装置と、を含む油圧回路を有する車両用懸架装置の故障検出方法であって、以下の工程からなる。
第1の工程では、前記車体を接地面から離れる向きにジャッキアップすることにより、前記車体と前記車輪との距離を大きくして前記液通路内の圧力を低下させる。第2の工程では、第1の工程の終了後に、前記車体と前記車輪との距離を小さくすることにより前記液通路内の圧力を増加させ、このときに前記液通路内の圧力を測定する。第3の工程では、第2の工程で測定した圧力に基づき、前記圧力変形装置の故障の有無を検出する。
本発明によれば、アキュレータとして機能する圧力変形装置を含む車両用懸架装置の油圧回路において、圧力変形装置の故障を確実に検出できる。
本発明方法の実施形態が適用される車両用懸架装置の油圧回路の構成を示す図である。 図1の注入・測定部の具体的な構成を示す図である。 サスペンションの変位と作動液の排出・吸収量の関係を説明する図である。 圧力変形装置(アキュムレータ)内の作動ガスの体積と圧力の関係を示す図である。 圧力変形装置の故障検出の具体的な手順を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(車両用懸架装置の構成)
図1は、本発明の車両用懸架装置の油圧回路の構成の一例を示す図である。
この車両用懸架装置は、図1に示すように、4つのアクチュエータ21〜24と、液通路31、32と、圧力変形装置40、50、60と、注入・測定部70と、を備えている。そして、これらの各要素によって、図1で示すような油圧回路を構成する。
アクチユエータ21〜24は、車体(図示せず)と車輪11〜14との間にそれぞれ配置する。液通路31は、アクチュエータ21〜24の一方の各液室と接続する。液通路32は、アクチュエータ21〜24の他方の各液室と接続する。圧力変形装置40は、液通路31と接続する。圧力変形装置50は、液通路32に接続する。圧力変形装置60は、液通路31、32と接続する。注入・測定部70は、作動液の注入などに使用する。
車輪11〜14は、具体的には、車輪11は右前輪、車輪12は左前輪、車輪13は右後輪、車輪14は左後輪である。
アクチュエータ21〜24は、ショックアブソーバとして機能するものであり、それぞれ同様に構成する。すなわち、アクチュエータ21〜24は、筒体(シリンダ)201と、その筒体201内にスライド自在に嵌合されたピストン202と、そのピストン202の一方に設けたピストンロッド203とを備える。そして、筒体201内は、ピストン202で仕切られた液室204、205を形成する。その液室204、205は、一方に作動液が吸入されるときには他方は作動液が排出されるようになっている。
液通路31は、アクチュエータ21、23の各液室204とアクチュエータ22、24の各液室205に接続し、それらの液室間を接続する。また、液通路32は、アクチュエータ21、23の各液室205とアクチュエータ22、24の各液室204に接続し、それらの液室間を接続する。
圧力変形装置40は、ロール剛性調整用のものであり、液通路31内の作動液の圧力が過大になったときには作動液を吸収し、その液通路31内の作動液の圧力が過小になったときには作動液を補う。
圧力変形装置50は、ロール剛性調整用のものであり、液通路32内の作動液の圧力が過大になったときには作動液を吸収し、その液通路32内の作動液の圧力が過小になったときには作動液を補う。
温度補正用圧力変形装置60は、温度補正用のものであり、液通路31、32内の作動液の圧力が温度変化によって過大になったときには作動液を吸収し、その液通路31、32内の作動液の圧力が温度変化によって過小になったときには作動液を補う。
ここで、圧力変形装置40、50、60は、アキュムレータとして機能するものであり、例えば容器の中に気体が充填されており、作動液の圧力に応じてその気体の体積が変化し、容器内に作動液が吸入されたり容器内から作動液が排出されるようになっている。このアキュムレータとしては、ベローズ式、ブラダ式、ピストン式などを使用する。
注入・測定部70は、作動液注入口706を有し、この作動液注入口706から油圧回路の各部に作動液を注入でき、作動液の注入後は、圧力変形装置60を液通路31、32に接続して使用する。
また、注入・測定部70の作動液注入口706は、圧力計80の測定端子が接続できる圧力測定口も兼ねている。このため、後述のように、圧力計80を使用する場合には、作動液注入口706に圧力計80の測定端子が接続できる。
次に、注入・測定部70の構成について、図2を参照して説明する。
注入・測定部70は、開閉弁701〜705を開くことにより、作動液注入口706から油圧回路の各部に作動液を注入でき、作動液の注入後は、開閉弁701〜703を閉じて閉回路として使用するように構成する。このときには、圧力変形装置60は、液通路31、32と接続される。
また、注入・測定部70の作動液注入口706に圧力計80の測定端子を接続すれば、後述のように、その圧力計80で液通路31内の作動液の圧力と液通路32内の作動液の圧力とを選択的に測定できるように構成する。
次に、注入・測定部70の具体的な構成について説明する。
図2に示すように、作動液注入口706は液通路711を介して液通路31と接続し、液通路711中には開閉弁701を配置する。また、作動液注入口706は液通路712を介して液通路32と接続し、液通路712中には開閉弁702を配置する。さらに、作動液注入口706は液通路713を介して圧力変形装置60と接続し、液通路713中には開閉弁703を配置する。
圧力変形装置60は、液通路714を介して液通路31と接続し、液通路714中には開閉弁704と絞り707を配置する。また、圧力変形装置60は、液通路715を介して液通路32と接続し、液通路715中には開閉弁705と絞り708を配置する。さらに、液通路713と液通路31との間には保護弁709を配置し、液通路713と液通路32との間には保護弁710を配置する。
(圧力変形装置の故障検出方法)
次に、このように構成される車両懸架装置の油圧回路に含まれる圧力変形装置の故障検出方法について、図面を参照して説明する。
まず、本発明の故障検出方法の考え方について、図1および図4を参照しながら説明する。
図1において、車体(図示せず)をジャッキアップすると、車輪11〜14と車体が離れる。このとき、車輪11〜14と車体との距離が大きくなり、液通路31、32内の圧力は下がる。これは、サスペンションが伸びて変位したことで、閉回路内の作動液の排出分を圧力変形装置40、50のガス室の体積によって補うために起こる。
つまり、圧力変形装置40、50のガス室では、ボイルの法則が成立し、そのガス室の体積と圧力の関係が例えば図4の曲線Aの場合には、例えば、閉回路内の圧力を点aの状態から点bの状態に圧力を下げた状態になる。aとbの状態を比較すると、両者では、圧力変形装置40、50の同じ量のガス体積変化に対して、その圧力変化量が違うことが分かる。
一方、圧力変形装置40、50が故障している場合、ガス体積変化に対して圧力変化量はa、b両状態において同等に増大する。しかし、bの状態から車体をジャッキダウンし、体積変化(符号c)を行なうと、正常時の圧力変化量が少ないのに対し、異常時の場合には圧力変化量(符号d)は大きくなる。この圧力変化量は、aの状態で体積変化を行なう場合よりも大きくなり、容易に故障検知が可能となる。
そこで、本発明では、車体をいったんジャッキアップしておき、その後に車体をジャッキダウンすることにより、液通路内の圧力変化をモニタし、これにより圧力変化装置の故障を検出するようにした。
次に、本発明の実施形態の故障検出方法について、図1〜図4を参照して以下に説明する。
(1)第1の工程では、車体を接地面から離れる向きにジャッキアップすることにより、車輪と車体との距離を大きくして液通路内の負の圧力を大きくする。言い換えると、車体のジャッキアップにより、ジャッキアップ前に比べて液通路内の圧力を低下させる。
さらに詳述すると、車体をジャッキアップすることにより、車輪11〜14と車体(図示せず)とが離れてその距離が大きくなる。この場合には、アクチュエータ21〜24は、例えば図3の(A)から同図の(B)の状態に変化する。
このとき、車両懸架装置(サスペンション)の伸びによる変位をΔxとすると、1本のアクチュエータの下側(車輪側)の液室205から作動液が排出する排出液量Q1は、ピストン202の断面積をS1、ピストンロッド203の断面積をS2とすると、次の(1)式となる。
Q1=(S1−S2)×Δx・・・(1)
一方、アクチュエータの上側の液室204に吸入される吸入液量Q2は、次の(2)式となる。
Q2=S1×Δx・・・(2)
このため、1本のアクチュエータの下側の液室205は、(S2×Δx )の液量を吸収したことに等しい。
従って、車体のジャッキアップによって、圧力変形装置40、50および温度補正用圧力変形装置60から4本のアクチュエータ21〜24に流出する液量Q3は、次の(3)式のようになる。
Q3=4×(S2×Δx )・・・(3)
この液量Q3は、圧力変形装置40、50、60から供給されるので、圧力変形装置40、50、60の作動ガスは膨張して体積が増加する。この作動ガスの体積の増加のため、ボイルの法則に従って、圧力変形装置40、50、60の作動ガスの圧力は減少する。これは、その作動ガスの体積と圧力との関係が例えば図4の曲線Aで表されるとすれば、図4の曲線Aの例えばa点からb点に移動したことになる。
この結果、液通路31、32内の圧力は、ジャッキアップ前に比べて低下する。
(2)第1の工程の終了後、次の第2の工程では、車輪と車体との距離を小さくすることにより液通路31、32内に正の圧力を加え、このときに液通路31、32内の圧力を測定する。
さらに詳述すると、第1の工程の終了後に、開閉弁701〜705を閉めて油圧回路から温度補正用圧力変形装置60を分離し、油圧回路の液通路31、32に圧力変形装置40、50だけを接続する。
この状態から車体のジャッキダウンを行うと、車輪11〜12と車体が近づいて両者が接近していく。これにより、4つのアクチュエータ21〜24から(3)式に相当する量の作動液が流出し、この流出した作動液が圧力変形装置40、50に流れ込む。これにより、圧力変形装置40、50のガス体積が減少し、ガス圧力は上昇する。
このため、車体のジャッキダウンを行うと、液通路31、32内の圧力は、ジャッキダウン前に比べて増加していく。このとき、液通路31、32内の圧力を圧力計でそれぞれ測定するが、その測定圧力は増加していく。
(3)第3の工程では、第2の工程で測定した圧力に基づき、圧力変形装置40、50の故障の有無を検出する。
具体的には、第3工程では、第2工程で測定した液通路31、32内のそれぞれの圧力に基づいて圧力変化量をそれぞれ検出し、この検出した各圧力変化量が圧力変形装置40、50の正常時の圧力変化量に対して大きい場合に、その大きな方の圧力変形装置40、50を故障と判定する。
さらに詳述すると、第2の工程では、例えば圧力変形装置40が故障していれば、圧力変形装置40が接続されている液通路31内では、圧力変形装置40がガス体積による作動液の吸収ができないため、液通路31内の作動液の圧力が急上昇する( 図4の符号d参照)。
一方、例えば圧力変形装置50が正常であれば、圧力装置50が接続されている液通路32内の圧力は、ジャッキアップして油圧回路内の圧力を下げているので、圧力の上昇量(増加量)は小さく、故障している圧力変形装置40に接続されている液通路31内の圧力との差が大きくなり、容易に故障を検知できる。
そこで、第3の工程では、上記のようにして圧力変形装置40、50の故障を判定するようにした。
(圧力変形装置の故障検出の具体的な手順)
次に、圧力変形装置の故障検出の具体的な手順について、図5を参照して説明する。
この圧力変形装置の故障検出の手順は、圧力変形装置40を含む閉回路を形成して圧力変形装置40の故障を検出する第1の手順と、圧力変形装置50を含む閉回路を形成して圧力変形装置50の故障を検出する第2の手順と、からなる。
次に、第1の手順について、以下に説明する。
(1)まず、注入・測定部70の作動液注入口706に測定者(作業者)が圧力計80を接続し、注入・測定部70の開閉弁701〜705をいずれも開ける。
(2)次に、車体(図示せず)のジャッキアップ(リフトアップ)を行う。これにより、車輪11〜14が接地面から離れるので、車輪11〜14と車体とが離れてその距離が大きくなる。これにより、アクチュエータ21〜24の液室204に作動液が吸入され、この吸入される作動液は圧力変形装置40、50、60から供給される。
(3)次に、注入・測定部70の開閉弁70は開いたままとし、それ以外の開閉弁70〜705は閉じる。これにより、圧力変形装置60を油圧回路から分離できる上に、2つの圧力変形装置40、50を別々の閉回路に分けることができ、圧力変形装置40を含む液通路31内の圧力を圧力計80で測定可能になる。
(4)次に、車体のジャッキダウン(リフトダウン)を行う。これにより、車輪11〜14が接地面に接して、車輪11〜14と車体とが接近してその両者の距離が小さくなる。この結果、アクチュエータ21〜24の液室204から作動液が流出し、この流出した作動液が圧力変形装置40に流れ込む。
ここで、例えば圧力変形装置40が故障していると、アクチュエータ21〜24から排出される作動液は、圧力変形装置40のガス室に流れ込むことが出来ず、液通路31内の作動液の圧力は急激に上がる。一方、圧力変形装置40が正常であれば、アクチュエータ21〜24から排出される作動液は圧力変形装置40のガス室に流れ込み、液通路31内の作動液の圧力上昇は緩やかとなる。
(5)このため、車体のジャッキダウンを行う時には、圧力計80での測定される圧力変形装置40を含む閉回路内の圧力の測定値は、圧力変形装置40が故障している場合にはその変動が大きく、逆に圧力変形装置40が正常の場合にはその変動が小さい。
そこで、車体のジャッキダウンを行うときには、圧力計80の測定値の変動を測定者がモニタ(監視)し、このモニタに基づき、測定者が圧力変形装置40の故障(異常)の有無を判定する。すなわち、圧力計80の測定値から圧力変化量を求め、この求めた圧力変化量が所定値以上の場合には、圧力変動装置40が故障であると判定する。
以上述べた第1の手順によれば、アクチュエータ21〜24のストロークに基づく、圧力変形装置40、50の作動ガスの変形(弾性変形)の量を大きくすることができ、上記の(2)と(4)の工程の各効果を最大にすることができる。このような効果は、後述の第2の手順の場合も同様である。
次に、第2の手順について、以下に説明する。
(1)注入・測定部70の作動液注入口706に圧力計80を接続したままで、開閉弁701〜705をいずれも開ける。
(2)次に、車体のジャッキアップを行う。
(3)次に、注入・測定部70の開閉弁701は開いたままとし、それ以外の開閉弁702〜705は閉じる。これにより、圧力変形装置60を油圧回路から分離し、圧力変形装置50を含む閉回路を形成させる。この結果、圧力変形装置50を含む液通路32内の圧力を圧力計80で測定可能になる。
(4)次に、車体のジャッキダウンを行う。このときに、圧力計80の測定値の変動を作業者がモニタし、このモニタに基づき、作業者が圧力変形装置50の故障の有無を判定する。
第1の手順および第2の手順の終了後には、注入・測定部70は、開閉弁703〜705を閉じ、開閉弁704、705を開く。その後、作動液注入口706から圧力計80を取り外す。
(実施形態の効果)
(1)第1の工程では、車体を接地面から離れる向きにジャッキアップすることにより、車体と車輪との距離を大きくして液通路内の圧力を低下させる。また、第2の工程では、第1の工程の終了後に、車体と車輪との距離を小さくすることにより液通路内の圧力を増加させ、このときに液通路内の圧力を測定する。第3の工程では、第2の工程で測定した圧力に基づき、圧力変形装置の故障の有無を検出する。
このような手順によれば、圧力変形装置が故障した場合に、その故障を容易に検出することができる。
(2)第3の工程では、第2の工程で測定した圧力に基づいて圧力変化を検出し、この検出した圧力変化が圧力変形装置の正常時の圧力変化に対して大きな場合に、圧力変形装置が故障であると判定する。
このような手順によれば、圧力変形装置が故障した場合に、その故障を確実に検出することができる。
(3)液通路内の圧力は、液通路へ作動液を注入する作動液注入口に圧力計を設置して測定するようにした。
このため、作動液注入口を圧力計の測定口として兼用できるので、圧力計の測定口を新たに設ける必要がない。また、作動液注入口であるため、圧力計を使用する際の作業性も良く、圧力変形装置の故障検出を迅速に行える。
(4)液通路は、複数のアクチュエータの所定の一方の各液室と接続する第1の液通路と、複数のアクチュエータの所定の他方の各液室と接続する第2の液通路と、からなる。また、圧力変形装置は、第1の液通路と接続する第1の圧力変形装置と、第2の液通路と接続する第2の圧力変形装置と、からなる。さらに、複数のアクチュエータ、第1の液通路、および第1の圧力変形装置からなる第1の閉回路と、複数のアクチュエータ、第2の液通路、および第2の圧力変形装置からなる第2の閉回路と、を選択的に形成するようにした。
このため、圧力変形装置40を含む第1の閉回路と、圧力変形装置50を含む第2の閉回路とを個別に形成でき、1つの圧力計80で圧力変形装置40、50のそれぞれの故障検出が可能となる。
(5)第1〜第3の工程は、第1の閉回路と第2の閉回路に対して個別に実施するようにした。
このため、1つの圧力計80で圧力変形装置40、50のそれぞれの故障検出ができる上に、圧力変形装置40、50のそれぞれの機能の劣化の程度なども知ることも可能となる。
(6)注入・測定手段は、油圧回路内に作動液を注入する作動液注入口を含み、作動液注入口に圧力計を接続したときに、複数のアクチュエータ、第1の液通路、および第1の圧力変形装置からなる第1の閉回路と、複数のアクチュエータ、第2の液通路、および第2の圧力変形装置からなる第2の閉回路とを選択的に形成する。
このため、第1の閉回路と第2の閉回路とを独立に形成し、その各閉回路内の圧力を圧力計で個別に測定できる。
ここで、注入・測定手段は、注入・測定部70が相当する。
(その他の実施形態)
上記の実施形態では、車両用懸架装置の故障検出方法について作業者などが行う場合について説明したが、その故障検出方法を装置として具体化することも可能である。そこで、この場合の故障検出装置の具体例について、図1などを参照して説明する。
この故障検出装置は、例えば図1に示す車両用懸架装置に適用されるものであり、以下のように構成される。
すなわち、この故障検出装置は、図示しないが、車体のジャッキアップとジャッキダウンを行う昇降装置と、液通路31、32内の圧力を測定する圧力計と、昇圧装置の制御や圧力変形装置40などの故障検出を行う制御検出部と、を備えている。
圧力計は.液通路31、32などの一部に接続自在であって、圧力変形装置40などの故障検出のときに、液通路などの一部に接続して使用するように構成する。制御検出部は、圧力変形装置40などの故障検出のときに、昇降装置の動作を制御し、かつ、圧力計の測定圧力に基づいて圧力変形装置40などの故障検出を行う。
このように構成される故障検出装置では、圧力変形装置40などの故障検出のときには、圧力計が液通路31、32などの一部に接続される。そして、故障検出が開始されると、制御検出部は、昇降装置がジャッキアップを行うように制御し、その後、昇降装置がジャッキダウンを行うように制御する。さらに、制御検出部は、そのジャッキダウン制御の際に、前記圧力計の測定圧力を取得し、この取得した測定圧力の変化量に基づいて圧力変形装置の故障の有無を判定する。
ここで、制御検出部は、上記の故障検出のときに、上記の実施形態で説明した故障検出方法を具体化するようにしても良い。
11〜14 車輪
21〜24 アクチュエータ(ショックアブソーバ)
31、32 液通路
40〜60 圧力変形装置(アキュムレータ)
70 注入・測定部
80 圧力計
204、205 液室
706 作動液注入口
701〜705 開閉弁

Claims (8)

  1. 車体と車輪との間にそれぞれ配置され作動液を吸入または排出する複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータと接続する液通路と、前記液通路に接続され当該液通路内の作動液の圧力に応じて作動液を吸入または排出する圧力変形装置と、を含む油圧回路を有する車両用懸架装置の故障検出方法であって、
    前記車体を接地面から離れる向きにジャッキアップすることにより、前記車体と前記車輪との距離を大きくして前記液通路内の圧力を低下させる第1の工程と、
    前記第1の工程の終了後に、前記車体と前記車輪との距離を小さくすることにより前記液通路内の圧力を増加させ、このときに前記液通路内の圧力を測定する第2の工程と、
    前記第2の工程で測定した圧力に基づき、前記圧力変形装置の故障の有無を検出する第3の工程と、
    を含むことを特徴とする車両用懸架装置の故障検出方法。
  2. 前記第3の工程では、前記第2の工程で測定した圧力に基づいて圧力変化を検出し、この検出した圧力変化が前記圧力変形装置の正常時の圧力変化に対して大きな場合に、前記圧力変形装置が故障であると判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用懸架装置の故障検出方法。
  3. 前記液通路内の圧力は、前記液通路へ作動液を注入する作動液注入口に圧力計を設置して測定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用懸架装置の故障検出方法。
  4. 前記液通路は、前記複数のアクチュエータの所定の一方の各液室と接続する第1の液通路と、前記複数のアクチュエータの所定の他方の各液室と接続する第2の液通路と、からなり、
    前記圧力変形装置は、前記第1の液通路と接続する第1の圧力変形装置と、前記第2の液通路と接続する第2の圧力変形装置と、からなり、
    前記複数のアクチュエータ、前記第1の液通路、および前記第1の圧力変形装置からなる第1の閉回路と、前記複数のアクチュエータ、前記第2の液通路、および前記第2の圧力変形装置からなる第2の閉回路と、を選択的に形成するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用懸架装置の故障検出方法。
  5. 前記第1〜第3の工程は、前記第1の閉回路と前記第2の閉回路に対して個別に実施することを特徴とする請求項4に記載の車両用懸架装置の故障検出方法。
  6. 車体と車輪との間にそれぞれ配置され作動液を吸入または排出する複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータと接続する液通路と、前記液通路に接続され当該液通路内の作動液の圧力に応じて作動液を吸入または排出する圧力変形装置と、を含む油圧回路を有する車両用懸架装置であって、
    前記液通路は、前記複数のアクチュエータの所定の一方の各液室と接続する第1の液通路と、前記複数のアクチュエータの所定の他方の各液室と接続する第2の液通路と、を備え、
    前記圧力変形装置は、前記第1の液通路と接続する第1の圧力変形装置と、前記第2の液通路と接続する第2の圧力変形装置と、を備え、
    前記油圧回路内に作動液を注入可能であるとともに圧力計を接続可能な作動液注入口と、複数の開閉弁と、を含み、前記複数の開閉弁の開閉状態を切り替えることで、前記複数のアクチュエータ、前記第1の液通路、および前記第1の圧力変形装置からなる第1の閉回路と、前記複数のアクチュエータ、前記第2の液通路、および前記第2の圧力変形装置からなる第2の閉回路とを選択的に形成して前記圧力計に接続可能な注入・測定手段を、備えることを特徴とする車両用懸架装置。
  7. 車体と車輪との間にそれぞれ配置され作動液を吸入または排出する複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータと接続する液通路と、前記液通路に接続され当該液通路内の作動液の圧力に応じて作動液を吸入または排出する圧力変形装置と、を含む油圧回路を有する車両用懸架装置の故障検出装置であって、
    前記車体のジャッキアップとジャッキダウンを行う昇降装置と、
    前記液通路の一部に接続自在であって前記液通路内の圧力を測定する圧力計と、
    前記圧力変形装置の故障を検出するときに、前記昇降装置の動作を制御し、かつ、前記圧力計の測定圧力に基づいて前記圧力変形装置の故障検出を行う制御検出部と、
    を含むことを特徴とする車両用懸架装置の故障検出装置。
  8. 前記制御検出部は、
    前記圧力変形装置の故障を検出するときに、前記昇降装置がジャッキアップを行うように制御し、その後、前記昇降装置がジャッキダウンを行うように制御し、前記ジャッキダウン制御の際に前記圧力計の測定圧力を取得し、この取得した測定圧力の変化量に基づいて前記圧力変形装置の故障の有無を判定することを特徴とする請求項7に記載の車両用懸架装置の故障検出装置。
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