JP5292187B2 - 車両用回転シート装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のシートを回転させる車両用回転シート装置に関する。
近年、前後三列のシートを備えて6〜8名程度の定員を確保しつつ後部に荷物積載スペースを備えた、ワゴン車あるいはミニバンと呼ばれる乗用車が普及している。この種の乗用車には、二列目のシートが車両前方を向いた前向き位置と車両後方を向いた後向き位置との間で回転可能とされ、必要に応じて二列目の乗員が三列目の乗員と向かい合わせに着座でき、さらに前向き位置から所定角度回転した微調整回転位置で乗員が外向きもしくは内向きに着座できるようになっている車両用回転シート装置を備えたものがある。この車両用回転シート装置は介護用車両にも適用されて、乗員の乗降動作を容易にしている。
特許文献1に開示される車両用回転シート装置は、フロア側に配置された固定板と、シート側に配置された押圧板及びホルダと、押圧板に設けられたロッキングブラケットとを備えている。固定板、押圧板及びホルダには、互いに嵌合可能な円形状の凹凸面が形成されている。押圧板とホルダとの間に固定板を挟み込んで凹凸面を嵌合させることで、押圧板及びホルダを固定板に対し回転させるようになっている。固定板の凹凸面には、固定溝穴が所定角度間隔で複数穿設され、押圧板及びホルダの凹凸面には、固定板の凹凸面に対し回転させたときに固定溝穴に対応する固定穴が1箇所穿設されている。シートを前向き位置、後向き位置もしくは微調整回転位置に位置決めし、ロッキングブラケットを固定溝穴及び固定穴に挿入することで、押圧板及びホルダを固定板に対しロックするようになっている。
特開平11−115574号公報
特許文献1に開示される車両用回転シート装置では、以下の問題がある。一般に車室内においてはシートの回転が可能な広いスペースを確保することが困難であるため、シートバックの前傾動作に連動してロッキングブラケットを固定溝穴及び固定穴から抜き出し、押圧板及びホルダを固定板に対してロック解除してシートを回転させている。なお、このロッキングブラケットにはロック方向に付勢するバネが接続されており、シートバックを引き起こすとロッキングブラケットは固定溝穴及び固定穴に自動的に挿入され、押圧板及びホルダを固定板に対してロックするようになっている。
ところで、シートを前向き位置から後向き位置まで回転させている途中、あるいは後向き位置から前向き位置まで回転させている途中で、シートバックを引き起こしてしまう場合がある。このような場合、ロッキングブラケットは回転途中の微調整回転位置に設けられた固定溝穴及び固定穴に自動的に挿入され、押圧板及びホルダを固定板に対してロックしてしまうので、再度シートバックを前傾させてロッキングブラケットを固定溝穴及び固定穴から抜き出し、押圧板及びホルダを固定板に対してロック解除する必要がある。
また、シートを前向き位置もしくは後向き位置から微調整回転位置に位置決めするとき、又は微調整回転位置から前向き位置もしくは後向き位置に位置決めするときは、シートの回転途中でシートバックを引き起こす必要があり、微調整回転位置、又は前向き位置あるいは後向き位置にスムーズに位置決めすることは困難である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、シートを後向き位置もしくは前向き位置から反転させている途中の微調整回転位置でシートは位置決めされず、前向き位置もしくは後向き位置でシートを確実に位置決めでき、また、シートを前向き位置もしくは後向き位置から微調整回転位置、又は微調整回転位置から前向き位置もしくは後向き位置にスムーズに位置決めできる車両用回転シート装置を提供することにある。
上記課題を解決する請求項1に係る車両用回転シート装置の発明は、車両のフロア側に配置される回転盤ロアレールと、車両のシート側に配置され、前記回転盤ロアレールに回動軸心回りに回動可能に支承される回転盤アッパレールと、を備え、該回転盤アッパレールの回動をロック及びロック解除可能とした車両用回転シート装置において、前記回転盤ロアレールに形成されたロック部と係合して前記回転盤アッパレールの回動をロックするロック位置と、前記ロック部から離脱して前記回転盤アッパレールの回動を許容するロック解除位置との間で移動可能に前記回転盤アッパレールに支承され、ロック位置方向に付勢されたロック部材と、前記ロック部材の前記ロック位置への移動を許容するロック許容位置と、前記ロック位置への移動を規制するロック規制位置との間で移動可能に前記回転盤アッパレールに支承され、ロック許容位置方向に付勢された制御部材と、前記ロック部材と前記制御部材との間に介在され、前記制御部材の前記ロック規制位置方向の移動に連動して前記ロック部材を前記ロック解除位置方向に移動する遊動連結手段と、前記制御部材を前記ロック規制位置に保持するロック規制保持位置と、前記制御部材の前記ロック許容位置方向の移動を許容するロック規制解除位置との間で移動可能に前記回転盤アッパレールに支承され、ロック規制保持位置方向に付勢された保持部材と、前記ロック部材が前記ロック解除位置、前記制御部材が前記ロック規制位置、前記保持部材が前記ロック規制保持位置に位置した状態で、前記シートが車両前方を向いた前向き位置に回転したとき、前記保持部材を前記ロック規制解除位置に移動させて前記制御部材を前記ロック許容位置に移動させ、前記ロック部材の前記ロック位置方向の移動を許容する許容手段と、を設けたことである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両用回転シート装置において、前記ロック部材及び前記制御部材は、前記回転盤アッパレールに同軸上で回動可能に支承され、前記保持部材は、前記制御部材と並んで前記回転盤アッパレールに回動可能に支承されていることである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の車両用回転シート装置において、前記ロック部材が前記ロック解除位置、前記制御部材が前記ロック規制位置、前記保持部材が前記ロック規制保持位置に位置した状態で、前記シートが車両後方を向いた後向き位置に回転したとき、前記許容手段が前記保持部材を前記ロック規制解除位置に移動させて前記制御部材を前記ロック許容位置に移動させ、前記ロック部材の前記ロック位置方向の移動を許容することである。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用回転シート装置において、前記ロック部材は、弾性部材によってロック位置方向に付勢され、該ロック部材に連結されたロック解除手段の作動によって前記ロック解除位置方向に移動され、前記制御部材は、弾性部材によってロック許容位置方向に付勢され、該制御部材に連結された開放手段の作動によってロック規制位置方向に移動され、前記遊動連結手段は、前記ロック部材及び前記制御部材の一方に設けられた係合部と、前記ロック部材及び前記制御部材の他方に設けられ前記係合部と所定の遊びを持って係脱する被係合部とで構成されていることである。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の車両用回転シート装置において、前記開放手段は、前記シートの傾倒と連動して回動する回動リンクと前記制御部材に設けられた連結部とが連結されて構成され、前記シートの傾倒と前記制御部材の前記ロック規制位置方向の回動とを連動させることである。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用回転シート装置において、前記許容手段は、前記回転盤ロアレール及び前記回転盤アッパレールの一方に設けられた当接部と、前記回転盤ロアレール及び前記回転盤アッパレールの他方に設けられた被当接部とで構成され、前記回転盤アッパレールが一方向に回動するときに前記当接部が前記被当接部に当接したときは、前記保持部材を前記ロック規制解除位置方向に移動し、前記回転盤アッパレールが逆方向に回動するときに前記当接部が前記被当接部に当接したときは、前記当接部は前記被当接部を通過することである。
請求項1に係る発明によると、ロック部材のロック位置への移動は、制御部材がロック許容位置に移動しない限りは規制されるが、この制御部材のロック許容位置への移動は、保持部材がロック規制解除位置に移動しない限りは規制される。即ち、保持部材をロック規制解除位置に移動させることにより、制御部材をロック許容位置に移動させ、さらにロック部材をロック位置に移動させて回転盤アッパレールをロックすることができる。この保持部材のロック規制解除位置への移動は、シートを前向き位置に回転したときのみ許容手段により実行可能なように構成しているので、シートは微調整回転位置で位置決めされることはなく、前向き位置で確実に位置決めされることになる。
請求項2に係る発明によると、ロック部材及び制御部材は同軸上に配置され、保持部材は制御部材に並んで配置されているので、ロック部材、制御部材及び保持部材の動作スペースを広く取る必要がなく、ロック機構をコンパクトに構成することができる。
請求項3に係る発明によると、前向き位置又は後向き位置に位置決めされていたシートを後向き位置又は前向き位置に位置決めするために回転したとき、回転途中の微調整回転位置においては保持部材がロック規制解除位置に移動することを許容手段が規制するため、ロック部材はロック位置に移動できずシートは微調整回転位置に位置決めされることはない。そして、シートが後向き位置又は前向き位置に達したとき、保持部材がロック規制解除位置に移動することを許容手段が許容するため、ロック部材はロック位置に移動できシートは後向き位置又は前向き位置に位置決めされる。よって、シートを前向き位置又は後向き位置から後向き位置又は前向き位置までスムーズに回転させて確実に位置決めすることができる。
請求項4に係る発明によると、開放手段により制御部材をロック規制位置に移動することで、遊動連結手段の係合部及び被係合部の作用によりロック部材をロック解除位置に移動させることができる。このように、開放手段のみの操作で回転盤アッパレールのロックを解除することができるので、シートの回転操作が容易となる。そして、シートを例えば前向き位置から後向き位置まで回転させた後は、制御部材に設けられた弾性部材により制御部材はロック許容位置に移動すると共に、ロック部材に設けられた弾性部材によりロック部材はロック位置に移動するので、シートを後向き位置に確実に位置決めすることができる。また、ロック解除手段によりロック部材のみをロック解除位置に移動できるので、ロック解除手段のみの操作でシートを前向き位置から微調整回転位置にスムーズに位置決めすることができる。
請求項5に係る発明によると、制御部材の連結部とシートの回動リンクとが連結されているので、シートを傾倒させるのみで制御部材と共にロック部材をロック規制位置方向及びロック解除位置方向に回動してロック解除することができる。よって、シートを傾倒させるのみでシートを回転させることができるので、シートを例えば前向き位置から後向き位置へ回転する際の操作性を向上することができる。
請求項6に係る発明によると、シートを前向き位置から後向き位置に例えば左回転するときは、前向き位置に設けた当接部に被当接部が当接しても保持部材がロック規制解除位置に移動しないようにし、後向き位置に設けた当接部に被当接部が当接したときに保持部材がロック規制解除位置に移動するように構成できるので、シートを後向き位置に確実に位置決めすることができる。一方、シートを後向き位置から前向き位置に例えば右回転するときは、後向き位置に設けた当接部に被当接部が当接しても保持部材がロック規制解除位置に移動しないようにし、前向き位置に設けた当接部に被当接部が当接したときに保持部材がロック規制解除位置に移動するように構成できるので、シートを前向き位置に確実に位置決めすることができる。
本発明の実施の形態の車両用回転シート装置の全体構成を説明する斜視図であり、車両のシートが取り外された状態を示している。 (A),(B)は、図1の車両用回転シート装置を上方から見た平面図、A−A線断面図であり、シートフレームが取り外された状態を示している。 図1の車両用回転シート装置のロック機構の分解斜視図である。 (A),(B)は、図3のロック機構の前向き位置におけるロック状態及び後向き位置におけるロック状態を示す図である。 前向き位置におけるロック機構のロック状態を示す図である。 微調整回転位置に位置決めするためにロック機構を一時的にロック解除した状態を示す図である。 後向き位置に位置決めするためにロック機構をロック解除維持した状態を示す図である。 ロック解除状態で左回転したときの前向き位置付近におけるロック機構の状態を示す図である。 ロック解除状態で左回転したときの後向き位置付近におけるロック機構のロック可能状態を示す図である。 ロック解除状態で左回転したときの後向き位置におけるロック機構のロック状態を示す図である。 ロック解除状態で右回転したときの前向き位置付近におけるロック機構のロック可能状態を示す図である。
本発明を実施するための形態を、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態の車両用回転シート装置の全体構成を説明する斜視図であり、車両のシートが取り外された状態を示している。図2(A),(B)は、図1の車両用回転シート装置を上方から見た平面図、A−A線断面図であり、シートフレームが取り外された状態を示している。なお、以下の説明における前後左右上下とは、通常位置にある車両のシートに着座した乗員から見た場合の前後左右上下をいう。
この車両用回転シート装置1は、車両のフロア2側に配置された回転盤ロアレール10と、この回転盤ロアレール10に回動軸心回りに回動可能に支承された回転盤アッパレール20とを備えている。更に、回転盤アッパレール20の回動をロック及びロック解除可能なように回転盤アッパレール20の前側に配置されたロック機構30と、回転盤アッパレール20に固設されたシートフレーム3とを備えている。なお、フロア2と回転盤ロアレール10との間には、シートフレーム3を前後方向にスライド可能なスライド機構、更には左右方向にスライド可能なスライド機構を介在させるように構成しても良い。
シートフレーム3は、回転盤アッパレール20に固設されたシートクッションフレーム4と、シートクッションフレーム4の後方端に回動可能に支承されたシートバックフレーム5とからなっている。シートベルト61は、ショルダベルト61aとラップベルト61bとを有している。ショルダベルト61aは、その上端をシートバックフレーム5後方側の左上方部に設けられた上ベルトアンカ62に支持され、シートバックフレーム5のシートバック内部に位置する図示しないリトラクタによって巻き取られるようになっている。そして、ショルダベルト61aは、その下端をタングプレート63のベルト穴に貫装され、タングプレート63及びバックル64を介してシートクッションフレーム4右側後方に設けられた図示しない下ベルトアンカに支持されている。ラップベルト61bは、その一端がショルダベルト61aの下端に相当し、タングプレート63のベルト穴に貫装されている。また、ラップベルト61bは、その他端をアンカプレート65に連結され、このアンカプレート65を介してシートクッションフレーム4左側後方に設けられた下ベルトアンカ66に支持されている。タングプレート63は、上述したように、そのベルト穴にシートベルト61を貫装すると共に、バックル64に着脱可能に連結される。バックル64は、シートクッションフレーム4右側後方に固定された図示しない下ベルトアンカに連結されている。このように、本実施形態の車両用回転シート装置1のシートは、シートフレーム3に上ベルトアンカ62と下ベルトアンカ66が一体的に形成されたベルト一体型シートとなっている。ただし、必ずしもベルト一体型シートである必要はない。
回転盤ロアレール10は略環状に形成され、同心状に曲げ加工されており、図2(B)に示すように、内周側から順に水平な底壁部11、斜め上方に屈曲された側壁部12、更に斜め上方に屈曲された天壁部13、下方に屈曲されたフランジ壁部14が形成されている。
回転盤アッパレール20は、図1及び図2(B)に示すように、略環状の第1アッパレール21と第2アッパレール22とが上下に重ねられ外周縁でカシメにより締結されている。第1アッパレール21の内周は第1摺動部23とされており、この第1摺動部23が回転盤ロアレール10の天壁部13の斜め上側に配置されている。第2アッパレール22は同心状に曲げ加工されており、外周側から順に水平なフランジ部24、下方に屈曲された外側壁部25a、上方に屈曲された内側壁部25b、斜め下方に屈曲された第2摺動部26が形成されている。この第2摺動部26が回転盤ロアレール10の天壁部13の斜め下側に配置されている。そして、回転盤アッパレール20が回動可能なように、第1摺動部23と天壁部13との間、及び天壁部13と第2摺動部26との間には、それぞれ転動部材27が配設されている。
ロック機構30は、回転盤アッパレール20の外周に沿うように配設されたロック部材31と、このロック部材31の下に重ねて配設された制御部材32と、ロック部材31の下に重ねて配設され、かつ制御部材32に並設された保持部材33とを有している。更に、この保持部材33の下に重ねて配設された第1解除部材34と、この第1解除部材34の下に重ねて配設された第2解除部材35とを有している。ロック機構30は、シートが車両前方及び車両後方を向いた前向き位置及び後向き位置、並びに前向き位置から所定角度回転した微調整回転位置で回転盤アッパレール20の回動をロックする機能を有する。
詳細は後述するが、ロック部材31は、部材端部が回転盤ロアレール10及び回転盤アッパレール20に嵌合して回転盤アッパレール20の回動をロック可能なように、回転盤アッパレール20に回動自在となるように支承されている。即ち、回転盤アッパレール20のフランジ部24の前側には、回り止め部(面取り部)28a及び円柱部28bが形成された支承軸28が回転自在となるように下方に突設されている。そして、ロック部材31は、支承軸28と共に回転盤アッパレール20に対し回動自在となるように支承軸28の回り止め部28aに嵌め込まれている。制御部材32は、ロック部材31のロック状態を解除可能なように支承軸28の円柱部28bにロック部材31と相対回転可能に支承されている。保持部材33は、ロック部材31のロック解除状態を保持可能なように、回転盤アッパレール20のフランジ部24の前側にて下方に突設された支承軸29に回動自在に支承されている。第1、第2解除部材34,35は、ロック部材31のロック解除状態を解除可能なように支承軸29に回動自在に支承されている。
更に、図3及び図4を参照してロック機構30の構成を詳述する。図3は、ロック機構の分解斜視図、図4は、ロック機構のロック状態を示す図である。図3に示すように、ロック部材31の左端側には、支承軸28の断面と同形状の支承穴36が穿設されている。この支承穴36には、回転盤アッパレール20の支承軸28が貫装されており、ロック部材31は、後述する回転盤アッパレール20の外側壁部25a、内側壁部25bに穿設されたロック開口部71a,71b及び回転盤ロアレール10のフランジ壁部14に穿設されたロック穴72a〜72iと係合して回転盤アッパレール20の回動をロックするロック位置(図示矢印L方向の位置)と、ロック開口部71a,71b及びロック穴72a〜72iから離脱して回転盤アッパレール20の回動を許容するロック解除位置(図示矢印U方向の位置)との間で支承軸28と共に回転盤アッパレール20に対し径方向に揺動自在に支承されている。ロック部材31の内側中央部には、ロック部材31の揺動時に支承軸29と干渉しないように切欠き部31aが形成されている。ロック部材31の右端側には、回転盤アッパレール20の内周側に向けて屈曲された櫛歯状のロック爪37が形成されている。この例でのロック爪37は、3歯が等間隔となるように形成されている。このロック爪37は、ロック開口部71a,71b及びロック穴72a〜72iに嵌合可能なように形成されている。なお、ロック爪37の歯数は3歯に限定されるものではなく、強度等との兼ね合いから1歯もしくは任意の複数歯としてもよい。
制御部材32の略中央には、円形状の支承穴38が穿設されている。この支承穴38には、回転盤アッパレール20の支承軸28が貫装されており、制御部材32は、ロック部材31と相対回転可能であって、ロック部材31のロック位置への揺動を許容するロック許容位置(図示矢印L方向の位置)とロック位置への揺動を規制するロック規制位置(図示矢印U方向の位置)との間で回転盤アッパレール20に対し回動自在に支承されている。制御部材32の右側面には、後述する保持部材33の当接部50と当接する凸状及び凹状の被当接部39a,39bが設けられている。
更に、制御部材32の支承穴38と同心円の円周上には、円弧溝穴形状の係合部40が形成され、ロック部材31の略中央には、制御部材32の係合部40に挿入されるピン形状の被係合部41が下方に突設されている。制御部材32がロック規制位置方向(図示矢印U方向)に回動すると、係合部40の右端部が被係合部41に当接して押圧し、ロック部材31をロック解除位置方向(図示矢印U方向)に回動するようになっている。なお、係合部40をロック部材31に形成し、被係合部41を制御部材32に突設してもよい。
また、ロック部材31の左端側には、回転盤アッパレール20の外周側に向けて突設された連結部42が形成されている。この連結部42には、図4(A)に示すように、シートクッションフレーム4の側面後部に設けられ、ロック部材31をロック解除してシートを微調整回転するシート微調整回転レバー43がケーブル44のインナーケーブル44aで連結されている。即ち、ロック部材31は、単独でロック解除動作が可能なようにケーブル44でシート微調整回転レバー43に接続されている。そして、ロック部材31は、シート微調整回転レバー43を元に戻したときに自動的にロックするようにロック位置方向(図示矢印L方向)に付勢する引張バネ45が接続されている。
制御部材32の左側には、連結部46が形成され、制御部材32の右側面には、制御部材32をロック許容位置方向(図示矢印L方向)に付勢する引張バネ47が接続されている。連結部46には、図4(A)に示すように、シートバックフレーム5の回動中心に設けられ、シートバックフレーム5と共に回動する回動リンク9の連結部91がケーブル48のインナーケーブル48aで連結されている。即ち、制御部材32は、係合部40及び被係合部41によるロック部材31のロック解除位置方向(図示矢印U方向)の回動動作がシートバックフレーム5の前傾動作と連動するようにケーブル48で回動リンク9の連結部91に接続されている。なお、シートクッションフレーム4の側面後部にロック解除レバーを設け、このロック解除レバーと制御部材32の連結部46とを連結して手動操作可能に構成しても良い。
回動リンク9の連結部91は、シートの前後方向に延在し、かつシート後方側が下向きに折れ曲がった形状の溝穴91aと、インナーケーブル48aの端部が接続され、溝穴91a内を移動可能なピン91bとを有している。溝穴91aの折れ曲がり部分の左側の壁面91cは、シートが起きているときはピン91bが当接して係止され、シートをある程度倒したときはピン91bの係止が解除され、シートを起こしたときはピン91bが再度当接して係止されるような傾斜面として形成されている。これにより、シートバックフレーム5の前傾に連動して制御部材32をロック規制位置方向(図示矢印U方向)に回動した後は、シートを起こして元に戻さなくても制御部材32は引張バネ47によりロック許容位置方向(図示矢印L方向)に回動されることになる。
保持部材33の略中央には、円形状の支承穴49が穿設されている。この支承穴49には、回転盤アッパレール20の支承軸29が貫装されており、保持部材33は、制御部材32をロック規制位置に保持するロック規制保持位置(図示矢印U方向の位置)と制御部材32のロック許容位置方向の移動を許容するロック規制解除位置(図示矢印L方向の位置)との間で回転盤アッパレール20に対し回動自在に支承されている。保持部材33の左側面には、制御部材32の被当接部39a,39bと当接する凸状の当接部50が突設され、更に保持部材33の左側面には、保持部材33をロック規制保持位置方向(図示矢印U方向)に常に付勢する引張バネ51が接続されている。
第1解除部材34の一端部には、円形状の支承穴52が穿設されている。この支承穴52には、回転盤アッパレール20の支承軸29が貫装されており、第1解除部材34は、図示矢印U方向の位置と図示矢印L方向の位置との間で回転盤アッパレール20に対し回動自在に支承され、引張バネ58により図示矢印L方向に常に付勢されている。第1解除部材34の他端部には、回転盤ロアレール10の前側において上方に突設されているピン形状の当接部15(図2参照)と当接する被当接部53が形成されている。
第2解除部材35の一端部には、円形状の支承穴54が穿設されている。この支承穴54には、回転盤アッパレール20の支承軸29が貫装されており、第2解除部材35は、図示矢印U方向の位置と図示矢印L方向の位置との間で回転盤アッパレール20に対し回動自在に支承され、引張バネ59により図示矢印U方向に常に付勢されている。第2解除部材35の他端部には、回転盤ロアレール10の後側において上方に突設されているピン形状の当接部16(図2参照)と当接する被当接部55が形成されている。
更に、保持部材33の支承穴49と同心円の円周上には、一対の円弧溝穴形状の被解除部56a,56bが対向するように形成されている。そして、第1解除部材34の支承穴52近傍には、保持部材33の被解除部56aに挿入されるピン形状の解除部57aが上方に突設され、第2解除部材35の支承穴54近傍には、保持部材33の被解除部56bに挿入されるピン形状の解除部57bが上方に突設されている。
回転盤ロアレール10のフランジ壁部14の前側には、図4(A)に示すように、ロック爪37が嵌合可能であってロック爪37の歯の間隔と同一間隔の9つのロック穴72a〜72iが穿設されている。シートが前向き位置に位置決めされているとき(図4(A)の状態)は、ロック爪37は中央に配置された3つのロック穴72a〜72cに嵌合され、シートが内向きの微調整回転位置に位置決めされているときは、ロック爪37は右側に配置された3つのロック穴72d〜72fに嵌合され、シートが外向きの微調整回転位置に位置決めされているときは、ロック爪37は左側に配置された3つのロック穴72h〜72iに嵌合される。更に、回転盤ロアレール10のフランジ壁部14の後側には、図4(B)に示すように、ロック爪37が嵌合可能であってロック爪37の歯の間隔と同一間隔の3つのロック穴72j〜72lが穿設されている。シートが後向き位置に位置決めされているとき(図10の状態)は、ロック爪37は3つのロック穴72j〜72lに嵌合される。
回転盤アッパレール20の外側壁部25a及び内側壁部25bには、図4(A),(B)に示すように、シートが前向き位置、微調整回転位置又は後向き位置に位置決めされているとき、ロック爪37がロック穴72a〜72lに嵌合可能なように開口されたロック開口部70a〜70c,71a〜71cが設けられている。ロック開口部70a〜70c,71a〜71cは、ロック爪37の歯の間隔と同一間隔で穿設されている。
この例では、シートが前向き位置、内向きの微調整回転位置及び外向きの微調整回転位置に位置決めするときのロック穴72a〜72lを3つに分けて使用するようにしたが、ロック穴72a〜72lの各間隔は同一であるので、例えばロック爪37をロック穴72c〜72eに嵌合することにより、内向きの角度を変化させた微調整回転位置に位置決めすることができる。また、ロック穴を同一間隔で更に複数穿設することにより、更に角度を変化させた微調整回転位置に位置決めすることができる。
なお、本実施形態において、ロック開口部71a,71b及びロック穴72a〜72i等が、本発明におけるロック部に相当する。また、係合部40及び被係合部41等が、本発明における遊動連結手段に相当する。また、回動リンク9、ケーブル48及び制御部材32の連結部46等が、本発明における開放手段に相当する。また、シート微調整回転レバー43、ケーブル44及びロック部材31の連結部42等が、本発明におけるロック解除手段に相当する。また、当接部15,16、第1解除部材34の被当接部53及び解除部57a、第2解除部材35の被当接部55及び解除部57b並びに保持部材33の被解除部56a,56b等が、本発明における許容手段に相当する。また、引張バネ45,47等が、本発明における弾性部材に相当する。
次に、上述のように構成された実施形態の車両用回転シート装置1の動作、作用について図5〜図11を参照して説明する。シートが前向き位置に位置決めされてロック機構30により回転盤アッパレール20の回動がロックされているときは、図5に示すように、ロック部材31はロック位置方向(図示矢印L方向)に揺動しており、ロック爪37がロック開口部70a〜70c,71a〜71c及びロック穴72a〜72cに嵌合している。このとき、制御部材32及び保持部材33はロック許容位置方向(図示矢印L方向)及びロック規制解除位置方向(図示矢印L方向)に回動しており、凸状被当接部39aが当接部50と当接して相互に係合するので、制御部材32のロック規制位置方向(図示矢印U方向)の回動と保持部材33のロック規制保持位置方向(図示矢印U方向)の回動とは規制される。よって、ロック部材31は、ロック位置に位置決めされてロック状態となり、回転盤アッパレール20は、回動不能となる。なお、ロック部材31の被係合部41は、制御部材32の係合部40の略中央に位置している。第1、第2解除部材34,35の解除部57a,57bは、引張バネ58,59により保持部材33の被解除部56aの左端及び被解除部56bの右端に位置している。
シートを微調整回転させる場合は、先ず、シートに着座した乗員がシート微調整回転レバー43を引き上げる。すると、図6に示すように、ロック部材31のみがインナーケーブル44aに引張られて、被係合部41が制御部材32の係合部40の右端に位置するまで、ロック爪37が支承軸28を中心にロック解除位置方向(図示矢印U方向)に揺動する。なお、このロック部材31の揺動は、シート微調整回転レバー43の引き代で規制されている。これにより、ロック爪37はロック開口部70a〜70c,71a〜71c及びロック穴72a〜72cから抜け出て一時的にロック解除されるので、回転盤アッパレール20は左右に回動可能となる。
次に、シートに着座した乗員がシート微調整回転レバー43を引き上げたままシートを前向き位置から例えば内向きの微調整位置に回転させる。すると、回転盤アッパレール20はロック部材31と共に右方向に回転する。そして、シートに着座した乗員がシート微調整回転レバー43を離すと、ロック部材31が引張バネ45に引張られて、ロック爪37が支承軸28を中心にロック位置方向(図示矢印L方向)に揺動する。そして、ロック爪37がロック開口部70a〜70c,71a〜71c及びロック穴72d〜72fに嵌合する。これにより、回転盤アッパレール20は、シートが内向きの微調整回転位置に位置決めされた状態でロックされる。また、シートを前向き位置から外向きの微調整位置に回転させる場合も同様に操作することにより、ロック爪37はロック開口部70a〜70c,71a〜71c及びロック穴72g〜72iに嵌合する。これにより、回転盤アッパレール20は、シートが外向きの微調整回転位置に位置決めされた状態でロックされる。なお、微調整回転位置に位置決めするときは、図6に示すように、第1解除部材34は回転盤アッパレール20の外周に対して傾斜状態にあるため、回転盤アッパレール20の外周から第1解除部材34の被当接部53先端までの距離は、回転盤アッパレール20の外周から当接部15までの距離よりも短くなっている。よって、微調整回転位置に位置決めするときは、第1解除部材34の被当接部53は当接部15とは当接しないようになっている。また、詳細は後述するが、後向き位置に位置決めするときは、図7に示すように、第1解除部材34は回転盤アッパレール20の外周に対して略垂直状態にあるため、回転盤アッパレール20の外周から第1解除部材34の被当接部53先端までの距離は、回転盤アッパレール20の外周から当接部15までの距離よりも長くなっている。よって、後向き位置に位置決めするときは、第1解除部材34の被当接部53は当接部15と当接するようになっている。
シートが前向き位置に位置決めされた状態から後向き位置に位置決めする場合は、先ず、図略の操作レバーを引き上げてシートを前傾させる。すると、回動リンク9が回動し、図7に示すように、制御部材32がインナーケーブル48aに引張られて支承軸28を中心にロック規制位置方向(図示矢印U方向)に回動する。そして、ロック部材31の被係合部41が制御部材32の係合部40の左端部に押圧されて、ロック部材31も支承軸28を中心にロック解除位置方向(図示矢印U方向)に揺動する。そして、ロック爪37がロック開口部70a〜70c,71a〜71c及びロック穴72a〜72cから抜け出る。
また、制御部材32のロック規制位置方向(図示矢印U方向)の回動により、凸状被当接部39aが保持部材33の当接部50を押圧するので、保持部材33は一旦ロック規制解除位置方向(図示矢印L方向)に回動する。そして、凸状被当接部39aが当接部50を乗り越えると、保持部材33は引張バネ51によりロック規制保持位置方向(図示矢印U方向)に回動する。そして、制御部材32は引張バネ47によりロック許容位置方向(図示矢印L方向)に引張られるが、凹状当接部39bが当接部50と当接して相互に係合するので、保持部材33のロック規制解除位置方向(図示矢印U方向)の回動と制御部材32のロック許容位置方向(図示矢印L方向)の回動とは規制される。また、第1、第2解除部材34,35の解除部57a,57bは、保持部材33の回動に伴って被解除部56aの左端及び被解除部56bの右端に押圧されて図示矢印U方向に回動する。
このように、ロック部材31の被係合部41が制御部材32の係合部40の左端部に当接し、制御部材32の凹状当接部39bが保持部材33の当接部50と当接しているので、各部材31,32,33は相互に回動規制されることになる。よって、ロック部材31はロック解除位置に位置決めされてロック解除維持状態となり、回転盤アッパレール20は左右どちらの方向へも回動可能となる。ただし、この例では後述する理由により左方向に回動させる必要がある。
シートを前傾状態のままで左回転させると、図8に示すように、第1解除部材34の被当接部53が当接部15と当接する。しかし、第1解除部材34の解除部57aが保持部材33の被解除部56aの左端に位置しているため、第1解除部材34が当接部15に押圧されて図示矢印U方向に回動しても、解除部57aが被解除部56aの左端から右端に移動するのみであり、第1解除部材34は保持部材33に対しては何ら作用せず、被当接部53は当接部15を通り抜ける。
そして、シートが後向き位置直前の位置に達すると、図9に示すように、第2解除部材35の被当接部55が当接部16と当接する。このときは、第2解除部材35の解除部57bは保持部材33の被解除部56bの左端に位置しているため被解除部56bの左端を図示矢印L方向に押圧するので、第2解除部材35は当接部16に押圧されて保持部材33をロック規制解除位置方向(図示矢印L方向)に回動して当接部16を通過する。これにより、ロック部材31はロック可能状態となる。
そして、保持部材33のロック規制解除位置方向(図示矢印L方向)の回動により、当接部50が制御部材32の凹状被当接部39bを押圧するので、制御部材32は一旦ロック許容位置方向(図示矢印U方向)に回動する。そして、図10に示すように、当接部50が凹状被当接部39bを乗り越えると、制御部材32は引張バネ47によりロック許容位置方向(図示矢印U方向)に引張られるが、当接部50が凸状被当接部39aと当接して相互に係合するので、制御部材32のロック許容位置方向(図示矢印U方向)の回動と保持部材33のロック規制解除位置方向(図示矢印L方向)の回動とは規制される。そして、ロック部材31は引張バネ45によりロック位置方向(図示矢印L方向)に揺動し、ロック爪37がロック開口部70a〜70c,71a〜71c及びロック穴72j〜72lに嵌合する。よって、ロック部材31は、ロック位置に位置決めされてロック状態となり、回転盤アッパレール20は、シートが後向き位置に位置決めされた状態でロックされる。
ここで、シートを前傾した後は、回動リンク9の連結部91のピン91bが溝穴91aの折れ曲がり部分の壁面91cから係止解除されるので、制御部材32は引張バネ47によりロック許容位置方向(図示矢印L方向)に回動可能となるが、上述したように各部材31,32,33は相互に回動規制されているので、ロック部材31はロック解除位置に位置決めされた状態が維持される。よって、シートを前傾させたまま回転させている途中で、シートを前傾状態から元の状態に戻してしまった場合であっても、シートを改めて前傾させずに後向き位置に位置決めできるので、車両用回転シート装置1の操作性を向上させることができる。
シートが後向き位置に位置決めされた状態から前向き位置に位置決めする場合も同様であるが、その概略を以下に説明する。先ず、操作レバーを引き上げてシートを前傾させ、ロック部材31をロック解除位置に位置決めする。これにより、回転盤アッパレール20は、左右どちらの方向へも回動可能となるが、この例では後述する理由により右方向に回動させる必要がある。シートを前傾状態のままで右回転させると、第2解除部材35の被当接部55が当接部16と当接する。しかし、第2解除部材35の解除部57bが保持部材33の被解除部56bの左端に位置しているため、第2解除部材35が当接部16に押圧されて図示矢印U方向に回動しても、解除部57bが被解除部56bの左端から右端に移動するのみであり、第2解除部材35は保持部材33に対しては何ら作用せず、被当接部55は当接部16を通り抜ける。
そして、シートが前向き位置直前の位置に達すると、図11に示すように、第1解除部材34の被当接部53が当接部15と当接する。このときは、第1解除部材34の解除部57aは保持部材33の被解除部56aの左端に位置しているため被解除部56aの左端を図示矢印L方向に押圧するので、第1解除部材34は当接部15に押圧されて保持部材33をロック規制解除位置方向(図示矢印L方向)に回動して当接部15を通過する。これにより、ロック部材31はロック可能状態となる。そして、保持部材33のロック規制解除位置方向(図示矢印L方向)の回動により、当接部50が制御部材32の凹状被当接部39bを押圧するので、制御部材32は一旦ロック許容位置方向(図示矢印U方向)に回動する。そして、当接部50が凹状被当接部39bを乗り越えると、制御部材32は引張バネ47によりロック許容位置方向(図示矢印U方向)に引張られるが、当接部50が凸状被当接部39aと当接して相互に係合するので、制御部材32のロック許容位置方向(図示矢印U方向)の回動と保持部材33のロック規制解除位置方向(図示矢印L方向)の回動とは規制される。そして、ロック部材31は引張バネ45によりロック位置方向(図示矢印L方向)に揺動し、ロック爪37がロック開口部70a〜70c,71a〜71c及びロック穴72j〜72lに嵌合する。よって、ロック部材31は、ロック位置に位置決めされ、回転盤アッパレール20は、シートが前向き位置に位置決めされた状態でロックされる。このときもシートを前傾させたまま回転させている途中で、シートを前傾状態から元の状態に戻してしまった場合であっても、シートを改めて前傾させずに前向き位置に位置決めできるので、車両用回転シート装置1の操作性を向上させることができる。
上述したように、シートを前向き位置から後向き位置に位置決めする場合、第1解除部材34と当接部15は作用させず、第2解除部材35と当接部16を作用させてロック部材31をロック位置方向(図示矢印L方向)に揺動させる必要があるため、シートは左方向の一方向にしか回転させることができない。また、シートを後向き位置から前向き位置に位置決めする場合も同様である。
なお、上述した実施形態では、微調整回転位置は、前向き位置側に設けたが、後向き位置側に設けても同様の作用効果を奏する。また、ロック部材31は回転盤アッパレール20の径方向に揺動自在な構成としたが、回転盤アッパレール20の径方向に往復直線移動自在な構成としても良い。また、ロック部材31のロック爪37は、回転盤ロアレール10に穿設したロック穴72a〜72i等に嵌合する構成としたが、爪及び穴の形状に限定されるものではなく、ロック部材31が回転盤ロアレール10と係合可能な構成であれば良い。
以上説明したように、本実施形態の車両用回転シート装置1によれば、ロック部材31のロック位置への移動は、制御部材32がロック許容位置に移動しない限りは規制されるが、この制御部材32のロック許容位置への移動は、保持部材33がロック規制解除位置に移動しない限りは規制される。即ち、保持部材33をロック規制解除位置に移動させることにより、制御部材32をロック許容位置に移動させ、さらにロック部材31をロック位置に移動させて回転盤アッパレール20をロックすることができる。この保持部材33のロック規制解除位置への移動は、シートを前向き位置に回転したときのみ当接部15及び被当接部53等により実行可能なように構成しているので、シートは微調整回転位置で位置決めされることはなく、前向き位置で確実に位置決めされることになる。
また、ロック部材31及び制御部材32は同軸上に配置され、保持部材33は制御部材32に並んで配置されているので、ロック部材31、制御部材32及び保持部材33の動作スペースを広く取る必要がなく、ロック機構30をコンパクトに構成することができる。
また、前向き位置又は後向き位置に位置決めされていたシートを後向き位置又は前向き位置に位置決めするために回転したとき、回転途中の微調整回転位置においては保持部材33がロック規制解除位置に移動することを当接部16及び被当接部55等、又は当接部15及び被当接部53等が規制するため、ロック部材31はロック位置に移動できずシートは微調整回転位置に位置決めされることはない。そして、シートが後向き位置又は前向き位置に達したとき、保持部材33がロック規制解除位置に移動することを当接部16及び被当接部55等、又は当接部15及び被当接部53等が許容するため、ロック部材31はロック位置に移動できシートは後向き位置又は前向き位置に位置決めされる。よって、シートを前向き位置又は後向き位置から後向き位置又は前向き位置までスムーズに回転させて確実に位置決めすることができる。
また、回動リンク9、ケーブル48及び制御部材32の連結部46等により制御部材32をロック規制位置方向に移動することで、解除部57a,57b及び被解除部56a,56b等の作用によりロック部材をロック解除位置に移動させることができる。このように、回動リンク9、ケーブル48及び制御部材32の連結部46等の操作で回転盤アッパレール20のロックを解除することができるので、シートの回転操作が容易となる。そして、シートを例えば前向き位置から後向き位置まで回転させた後は、制御部材32に設けられた引張バネ47により制御部材32はロック許容位置に移動すると共に、ロック部材31に設けられた引張バネ45によりロック部材31はロック位置に移動するので、シートを後向き位置に確実に位置決めすることができる。また、シート微調整回転レバー43、ケーブル44及びロック部材31の連結部42等によりロック部材31のみをロック解除位置方向に移動できるので、シート微調整回転レバー43、ケーブル44及びロック部材31の連結部42等の操作でシートを前向き位置から微調整回転位置にスムーズに位置決めすることができる。
また、制御部材32の連結部46とシートの回動リンク9とが連結されているので、シートを傾倒させるのみで制御部材32と共にロック部材31をロック規制位置方向及びロック解除位置方向に回動してロック解除することができる。よって、シートを傾倒させるのみでシートを回転させることができるので、シートを例えば前向き位置から後向き位置へ回転する際の操作性を向上することができる。
また、シートを前向き位置から後向き位置に例えば左回転するときは、前向き位置に設けた当接部15に被当接部53が当接しても保持部材33がロック規制解除位置に移動しないようにし、後向き位置に設けた当接部16に被当接部55が当接したときに保持部材33がロック規制解除位置に移動するように構成できるので、シートを後向き位置に確実に位置決めすることができる。一方、シートを後向き位置から前向き位置に例えば右回転するときは、後向き位置に設けた当接部16に被当接部55が当接しても保持部材33がロック規制解除位置に移動しないようにし、前向き位置に設けた当接部15に被当接部55が当接したときに保持部材33がロック規制解除位置に移動するように構成できるので、シートを前向き位置に確実に位置決めすることができる。
1:車両用回転シート装置 9:回動リンク(開放手段) 10:回転盤ロアレール 15,16:当接部(許容手段) 20:回転盤アッパレール 28,29:支承軸 30:ロック機構 31:ロック部材 32:制御部材 33:保持部材 34:第1解除部材 35:第2解除部材 37:ロック爪 39a:凸状被当接部 39b:凹状被当接部 40:係合部(遊動連結手段) 41:被係合部(遊動連結手段) 42:連結部(ロック解除手段) 43:シート微調整回転レバー(ロック解除手段) 44:ケーブル(ロック解除手段) 46:連結部(開放手段) 48:ケーブル(開放手段) 50:当接部 53,55:被当接部(許容手段) 56a,56b:被解除部(許容手段) 57a,57b:解除部(許容手段) 70a〜70c,71a〜71c:ロック開口部。

Claims (6)

  1. 車両のフロア側に配置される回転盤ロアレールと、
    車両のシート側に配置され、前記回転盤ロアレールに回動軸心回りに回動可能に支承される回転盤アッパレールと、を備え、
    該回転盤アッパレールの回動をロック及びロック解除可能とした車両用回転シート装置において、
    前記回転盤ロアレールに形成されたロック部と係合して前記回転盤アッパレールの回動をロックするロック位置と、前記ロック部から離脱して前記回転盤アッパレールの回動を許容するロック解除位置との間で移動可能に前記回転盤アッパレールに支承され、ロック位置方向に付勢されたロック部材と、
    前記ロック部材の前記ロック位置への移動を許容するロック許容位置と、前記ロック位置への移動を規制するロック規制位置との間で移動可能に前記回転盤アッパレールに支承され、ロック許容位置方向に付勢された制御部材と、
    前記ロック部材と前記制御部材との間に介在され、前記制御部材の前記ロック規制位置方向の移動に連動して前記ロック部材を前記ロック解除位置方向に移動する遊動連結手段と、
    前記制御部材を前記ロック規制位置に保持するロック規制保持位置と、前記制御部材の前記ロック許容位置方向の移動を許容するロック規制解除位置との間で移動可能に前記回転盤アッパレールに支承され、ロック規制保持位置方向に付勢された保持部材と、
    前記ロック部材が前記ロック解除位置、前記制御部材が前記ロック規制位置、前記保持部材が前記ロック規制保持位置に位置した状態で、前記シートが車両前方を向いた前向き位置に回転したとき、前記保持部材を前記ロック規制解除位置に移動させて前記制御部材を前記ロック許容位置に移動させ、前記ロック部材の前記ロック位置方向の移動を許容する許容手段と、を設けたことを特徴とする車両用回転シート装置。
  2. 請求項1に記載の車両用回転シート装置において、
    前記ロック部材及び前記制御部材は、前記回転盤アッパレールに同軸上で回動可能に支承され、
    前記保持部材は、前記制御部材と並んで前記回転盤アッパレールに回動可能に支承されていることを特徴とする車両用回転シート装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用回転シート装置において、
    前記ロック部材が前記ロック解除位置、前記制御部材が前記ロック規制位置、前記保持部材が前記ロック規制保持位置に位置した状態で、前記シートが車両後方を向いた後向き位置に回転したとき、前記許容手段が前記保持部材を前記ロック規制解除位置に移動させて前記制御部材を前記ロック許容位置に移動させ、前記ロック部材の前記ロック位置方向の移動を許容することを特徴とする車両用回転シート装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用回転シート装置において、
    前記ロック部材は、弾性部材によってロック位置方向に付勢され、該ロック部材に連結されたロック解除手段の作動によって前記ロック解除位置方向に移動され、
    前記制御部材は、弾性部材によってロック許容位置方向に付勢され、該制御部材に連結された開放手段の作動によってロック規制位置方向に移動され、
    前記遊動連結手段は、前記ロック部材及び前記制御部材の一方に設けられた係合部と、前記ロック部材及び前記制御部材の他方に設けられ前記係合部と所定の遊びを持って係脱する被係合部とで構成されていることを特徴とする車両用回転シート装置。
  5. 請求項4に記載の車両用回転シート装置において、
    前記開放手段は、前記シートの傾倒と連動して回動する回動リンクと前記制御部材に設けられた連結部とが連結されて構成され、前記シートの傾倒と前記制御部材の前記ロック規制位置方向の回動とを連動させることを特徴とする車両用回転シート装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用回転シート装置において、
    前記許容手段は、前記回転盤ロアレール及び前記回転盤アッパレールの一方に設けられた当接部と、前記回転盤ロアレール及び前記回転盤アッパレールの他方に設けられた被当接部とで構成され、前記回転盤アッパレールが一方向に回動するときに前記当接部が前記被当接部に当接したときは、前記保持部材を前記ロック規制解除位置方向に移動し、前記回転盤アッパレールが逆方向に回動するときに前記当接部が前記被当接部に当接したときは、前記当接部は前記被当接部を通過することを特徴とする車両用回転シート装置。
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