JP5292055B2 - 配管検査用断層撮影方法および装置 - Google Patents

配管検査用断層撮影方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、放射線を用いた配管の非破壊検査システムにおける配管検査用断層撮影方法および装置に係り、特に、検査対象物である配管の周囲の約半周乃至全周の方向からの実投影データ取得が困難な場合において、一部方向からの投影データを用いて配管の断層画像を再構成する配管検査用断層撮影方法および装置に関する。
放射線を用いた非破壊検査システムまたは検査方法の一つに、コンピュータ断層撮影方法(CT)がある。CTとは、X線やガンマ線などの放射線を用いて、検査対象物(被検体)の内部構造を非破壊で撮影する方法である。一般的な非破壊検査用のCT装置では、X線発生装置および放射線検出器を固定し、それらの間に配置した回転円盤上に設置した被検体を最低180°+放射線の広がり角度(ファンビーム角度)から、一般的には360°回転させることにより、被検体の全周囲方向からの複数の透過画像を撮影し、画像再構成演算により被検体内部の断層画像または三次元画像を得る。この画像を用いて、被検体内部の欠陥や異常の有無とそのレベルを目視または画像処理等により判定する。
特に断層画像を再構成するために重要な画像再構成演算手法には、医療用CT装置で広く用いられているフィルタ補正逆投影法(FBP法)を用いることが一般的である。FBP法は、CTや画像再構成に関し、従来知られている一般的な方法であり、最低180°+放射線ファンビーム角度乃至は一般的には360°の角度方向から実際に撮影された複数の投影データ(完全投影データ)に基づいて断層画像を再構成する方法である(例えば、例えば非特許文献1参照)。
一般的な非破壊検査用CT装置ではFBP法を用いるため、完全投影データが必要となる。しかしながら狭隘な場所に設置されたプラント配管を現地で検査するような場合には、完全投影データの取得が困難であり、従来のCT装置を適用することができないケースが多い。
完全投影データの取得が困難な場合、一部方向からの複数の投影データ(不完全投影データ)を用いた画像再構成手法を適用可能である(例えば、例えば非特許文献2参照)。非特許文献2の方法は、参照画像から対象画像のトポロジー(領域数や領域間の連結性)を予測して対象画像のモデルを作成し、モデルを変形して不完全な投影データから高画質の画像を再構成する方法である。
斉藤恒雄:画像処理アルゴリズム:近代科学社 1993 工藤 博幸、中村 宏貴:トポロジー拘束条件付きラベリング法を用いた吸収マップ再構成:電子情報通信学会論文誌 D−II, Vol.J85−D−II No.1 pp.130−139 (2002)
しかしながら、非特許文献2に示す方法を適用しても、例えば減肉のような被検体の内部にある微小な欠陥などを高精度に再構成することは難しい。これは、現地プラント配管を断層撮影する場合に取得できる投影データの角度範囲が非常に小さくなるためであり、これにより、着目する欠陥以外の部分に実際には存在しない欠陥を再構成するという問題があった。
本発明の目的は、現地プラント配管撮影のように、従来CTで必要な完全データの取得が困難であり、非常に小さい角度範囲での不完全投影データのみから画像再構成演算を実施し、被検体内部の浅い減肉のような微小欠陥などを画像化できる高画質な断層画像を作成できる配管検査用断層撮影方法および装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、配管を検査する配管検査用断層撮影方法であって、限定された複数の方向から撮影された配管の投影データを読み込む投影データ読み込み処理と、該投影データ読み込み処理により読み込まれた前記投影データから配管の概略形状を画像再構成する第1の画像再構成演算処理と、該第1の画像再構成演算処理により計算された前記配管の概略形状に対して、前記配管の概略形状の精密な形状情報を与える形状情報付与処理と、該形状情報付与処理により得られた前記形状情報を拘束条件として配管の外壁に与えることにより外壁面に発生していた変形量を内壁面に割り当てなおすように画像再構成を実施する第2の画像再構成演算処理からなるものである。
かかる方法により、現地プラント配管撮影のように、従来CTで必要な完全データの取得が困難であり、非常に小さい角度範囲での不完全投影データのみから画像再構成演算を実施し、被検体内部の浅い減肉のような微小欠陥などを画像化できる高画質な断層画像を作成できるものとなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記形状情報付与処理は、前記配管の概略形状情報画像を構成するボクセルのうち、前記配管表面を構成するボクセルのみを抽出した表面ボクセルの集合を作成する表面ボクセル抽出処理と、該表面ボクセル抽出処理により抽出された前記表面ボクセルの集合から、該集合に対する幾何学形状を推定する幾何学形状推定処理とからなり、配管形状に関する情報を抽出する形状情報抽出処理である。
(3)上記(1)において、好ましくは、前記形状情報付与処理は、前記配管の設計データを入力する設計データ入力処理である。
(4)また、上記目的を達成するために、本発明は、配管を検査する配管検査用断層撮影装置であって、限定された複数の方向から前記配管の投影データを撮影する撮影装置と、該撮影装置により撮影された前記投影データを取り込む画像取込部と、該画像取込部により取り込まれた前記投影データから配管の概略形状を画像再構成する画像再構成演算部と、該画像再構成演算部により計算された前記配管の概略形状に対して該配管の概略形状の精密な形状情報を与える形状情報付与部とを備え、前記画像再構成演算部は、前記形状情報付与部により与えられた精密な前記形状情報を拘束条件として配管の外壁に与えることにより、外壁面に発生していた変形量を内壁面に割り当てなおすように画像再構成を実施するようにしたものである。
かかる構成により、現地プラント配管撮影のように、従来CTで必要な完全データの取得が困難であり、非常に小さい角度範囲での不完全投影データのみから画像再構成演算を実施し、被検体内部の浅い減肉のような微小欠陥などを画像化できる高画質な断層画像を作成できるものとなる。
(5)上記(4)において、好ましくは、前記形状情報付与部は、前記配管の概略形状情報画像を構成するボクセルのうち、前記配管表面を構成するボクセルのみを抽出した表面ボクセルの集合を作成する表面ボクセル抽出処理部と、該表面ボクセル抽出処理部により抽出された前記表面ボクセルの集合から、該集合に対する幾何学形状を推定する幾何学形状推定処理部とからなり、配管形状に関する情報を抽出する形状情報抽出部であり、前記画像再構成演算部は、前記形状情報抽出部により得られた情報を第2の画像再構成演算における拘束条件として画像再構成を実施するようにしたものである。
(6)上記(4)において、好ましくは、前記形状情報付与部は、前記配管の設計データを入力する設計データ入力部であり、前記画像再構成演算部は、前記設計データ入力部により与えられた情報を第2の画像再構成演算における拘束条件として画像再構成を実施するようにしたものである。
本発明によれば、現地プラント配管撮影のように、従来CTで必要な完全データの取得が困難であり、非常に小さい角度範囲での不完全投影データのみから画像再構成演算を実施し、被検体内部の浅い減肉のような微小欠陥などを画像化できる高画質な断層画像を作成できるものとなる。
以下、図1〜図10を用いて、本発明の一実施形態による配管検査用断層撮影装置の構成及び動作について説明する。ここでは、発電プラントなどに設置された配管を例として説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による配管検査用断層撮影装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による配管検査用断層撮影装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態による放射線断層撮影装置は、放射線撮影装置20と、演算システム30とから構成される。
放射線撮影装置20は、放射線源21と、放射線検出器22と、これらを支持するスキャナ装置24とを備える。放射線源21は、X線管である。放射線検出器22としては、放射線が入射するとその部分が発光するシンチレータ面の裏にCCD(電荷結合素子)パネルやTFT(薄膜トランジスタ)パネルを設置した2次元放射線検出器(フラットパネルディテクタ)を用いる。放射線検出器22は、スキャナ装置24の内部に保持されている。放射線源21は、固定冶具23aにより、スキャナ装置24に取り付けられている。スキャナ装置24は、放射線源21と放射線検出器22の位置関係を保持したまま、ガイドレール23bに沿って配管10の長軸方向に、しかも同一方向に一定速度で、並進スキャンする機能を有する。
放射線源21は、制御・画像取込装置31からの指令により出力電流を0から数ミリAまで制御できる。出力電流を変化させることによりX線発生量を制御できる。放射線検出器22の出力は、透過画像データ51として順次制御・画像取込装置31に転送され、画像データ記憶装置35に記憶される。
演算システム30は、制御・画像取込装置31と、形状情報付与装置32と、再構成画像データ記憶装置33と、画像再構成装置34と、画像データ記憶装置35から構成されている。
制御・画像取込装置31は、放射線検出器22で撮影した複数の透過画像データ51を取り込むとともに、スキャナ装置24や放射線源21、放射線検出器22を制御する。
形状情報付与装置32は、形状抽出装置32Aを備えている。なお、形状情報付与装置32の内部の、データ入力処理装置32Bは、図11以降にて説明する他の実施形態にて用いられるものである。形状情報付与装置32は、検査対象の配管10の精密な形状情報を与えるものである。形状抽出装置32Aは、図6を用いて後述する方法により、画像再構成装置34によって再構成された被検体の3次元立体像から配管の外観の精密形状情報を求める。
画像再構成装置34は、画像データ記憶装置35に格納された画像データを用いて、被検体の断層像あるいは3次元立体像を再構成する。再構成画像格納装置32は、画像再構成装置34により再構成された被検体の断層像あるいは3次元立体像(再構成画像)を格納する。
次に、図2を用いて、本実施形態による配管検査用断層撮影装置における画像再構成処理の内容について説明する。
図2は、本発明の一実施形態による配管検査用断層撮影装置における画像再構成処理の内容を示すフローチャートである。
ここで、図2を用いて、ステップS10〜S50の処理の概略について説明する。各ステップの処理の詳細については、図3以降を用いて詳述する。
ステップS10において、制御・画像取込装置31は、配管検査用に不完全投影データを取得する断層撮影装置20により配管10を撮影し、不完全投影データ51を取得する。取得された不完全投影データは、画像データ記憶装置35に格納される。不完全投影データ取得処理の詳細については、図3及び図4を用いて後述する。
次に、画像再構成装置34は、取得した不完全投影データ51を読み込み(ステップS20)、これらの投影データから配管の概略形状を画像再構成する(ステップS30)。再構成された画像データは、再構成画像データ記憶装置33に格納される。画像再構成処理の詳細については、図5を用いて後述する。
次に、形状情報付与装置32の形状抽出装置32Aは、得られた概略形状に対して、軸ベクトルや外径等のフィーチャを抽出し、実形状に近い3次元形状、特に配管の外壁形状を生成する(ステップS40)。形状抽出処理の詳細については、図5を用いて後述する。
最後に、画像再構成装置34は、この外壁形状を拘束条件としてさらに追加し、ステップS30と同様の画像再構成演算を実施し、最終形状を得る(ステップS50)。
次に、図3〜図10を用いて、本実施形態による配管検査用断層撮影装置における画像再構成処理の詳細内容について説明する。
最初に、図3及び図4を用いて、本実施形態による画像再構成処理の内、図2のステップS10の不完全投影データ取得処理の詳細内容について説明する。
図3及び図4は、本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、不完全投影データ取得処理の詳細内容の内容の説明図である。
ステップS10における、現地プラント配管を放射線断層撮影するのに適した方法として、配管検査用のラミノグラフィ装置がある。配管検査用ラミノグラフィ装置は、図1に示した放射線源21、放射線検出器22を配管の長手方向に、一並進スキャンすることにより配管を断層撮影する放射線撮影装置20である。
図3に示すように、放射線撮影装置20では、放射線源21と放射線検出器22は配管10の長軸方向に並進移動しつつ、一定間隔で配管10の透過画像51を連続的に撮影する。
次に、図4を用いて、放射線撮影装置20(配管検査用ラミノグラフィ装置)により撮影されたデータが不完全投影データとなる理由について説明する。簡単のため、図は2次元の場合を示してある。3次元の場合は、この2次元の考え方を拡張したものである。
放射線源21および放射線検出器22が、図4(a)、(b)、(c)に示すように、左から右に向かって並進走査する場合を考える。またここでは、配管10の内部の点10aに着目する。並進走査の間に、内部の点10aを透過する放射線25は、図4(a)に示す方向から始まり、図4(b)の方向による透過を経て図4(c)に示す方向にて終了する。放射線の開き角をθとすると、この並進走査の間に内部の点10aを透過する放射線25の角度範囲もθとなる。一般に、CT撮影により断層像を画像再構成するためには、被検体に対して180°〜360°の方向から放射線を透過させ、完全投影データを取得する必要がある。これに対して、本装置では放射線の透過方向は角度θとなり、このθは放射線源21の放射角または放射線検出器22の検出面の大きさにより決まり、40°〜60°程度となることが多く、本装置での撮影は不完全投影データの収集となる。
次に、図5を用いて、本実施形態による画像再構成処理の内、図2のステップS30の画像再構成処理の詳細内容について説明する。
図5は、本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、画像再構成処理の詳細内容の内容の説明図である。
図2のステップS30の画像再構成処理は、ステップS20で読み込んだ不完全投影データを構成する複数の透過画像51から画像再構成演算を実施する処理である。
画像再構成演算には、非特許文献2に示した手法が適用可能である。もちろん、本手法と同等の手法であれば同様に適用可能である。非特許文献2の手法では、トポロジ(位相情報)が等しくなるように設定したモデルを初期値として、トポロジが変化しないという拘束条件の下にそのモデルを変形して画像再構成を実施する。
図5は、概略の再構成画像101の一例を示している。この画像は、配管の中央断面を対象とし、図の配管下部の内壁面にのみ模擬減肉を付与したものをラミノグラフィスキャンにより約40°の投影角度範囲で撮影した不完全投影データから画像再構成した結果を2次元で示したものである。
図示の例において、白く図示されている部分が配管の肉部である。もし、配管に減肉が無ければ、配管の外周及び内周とも本来は、直線で図示されるはずである。この場合には、下側の配管の肉部の、内壁の中央部に減肉が生じている配管を検査しているため、本来であれば、配管の内壁の中央部に凹部が現れ、配管の内壁及び外壁の他の部分は、直線状に示されるはずである。
約40°の投影角度範囲において、本再構成手法で計算した場合、図に示すように下側の内壁面に減肉が再現されているが、その凹部の深さは本来の深さよりも浅く、また、同時に本来減肉のない外壁面にも形状の変化(僅かな外壁面の凹凸)が認められる。これは、投影角度範囲が40°と非常に小さいために、減肉が内壁面にあるのか外壁面にあるのかが正確に判定できないためである。
次に、図6〜図9を用いて、本実施形態による画像再構成処理の内、図2のステップS40の形状抽出処理の詳細内容について説明する。
図6〜図9は、本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、形状抽出処理の詳細内容の内容の説明図である。
図2のステップS40では、実際には減肉が発生していない外壁面の変形を抑制するためのさらなる拘束条件を付加するために、外壁面の実形状もしくはそれに近い形状を抽出する。具体的には、表面領域拡張法を適用して形状情報を抽出することが可能である。表面領域拡張法とは、物体表面上の任意の1点を指定(シード点)し、その点の周辺で同一の特徴量(フィーチャ)を有する領域を探索し、順次領域を広げていくことでその点を含む領域の特徴量を抽出する方法である。
ここで、図6は、表面領域拡張法を配管に適用した例を示している。配管の場合、その外壁の、図の×印に示す点をシード点として指定し、表面領域拡張法により順次その領域を拡張し、円筒の領域を決定する。図の場合には、図示した領域がすべて同一特徴量を有する領域(円筒)となる。このようにして決定した円筒の情報から、その軸ベクトル、外径といった円筒の特徴量を求める。
本例で示している配管の場合、配管の内部に流体が流れることで、配管の内壁面に減肉が発生する場合がある。一方、配管の外壁面は、減肉が発生することはほとんど無いものである。従って、配管の外壁面の形状が円筒形状である場合には、その外壁面の形状を表面領域拡張法により抽出することで、拘束条件として、円筒形状を抽出することができる。
ここで、図7を用いて、表面領域拡張法を適用する場合の、入出力画面の一例について説明する。この例では、シード点の選択をマウスにより実施し、実行ボタンにより処理を開始する。処理の結果得られた特徴量や、指定したシード点等についての情報を、図のように画面301上に表示することで、ユーザの使い勝手が向上する。
図8は、曲がり管の場合を示している。この場合には、2つの円筒領域とそれにはさまれる曲がり部領域があるので、それぞれの領域にシード点を設定する。表面領域拡張法によりそれぞれの領域の特徴量、円筒部については軸ベクトルと外径、曲がり部については曲がり角と曲率半径などの情報が抽出される。
図9は、曲がり管に表面領域拡張法を適用したときの、入出力画面の一例を示している。曲がり間の場合、シード点の数、抽出されるフィーチャの数が複数となるので、それにあわせた情報を画面401に表示するようにしてある。このようにして得られた特徴量から実形状に近い形状データ110を構成する。
次に、図10を用いて、本実施形態による画像再構成処理の内、図2のステップS50の再画像再構成処理の詳細内容について説明する。
図10は、本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、再画像再構成処理の詳細内容の内容の説明図である。
ステップS50では、ステップS40で構成した実形状に近い形状データ110を拘束条件として与え、再度画像再構成演算を実施する。ここで使用する再構成演算手法はステップS30のものと同じである。
図10(b)は、このときの最終の再構成画像103の一例を示している。ここに示す図は、ステップS30同様、2次元の画像である。このような拘束条件を配管の外壁に与えることで、ステップS30において外壁面に発生していた減肉量が内壁面に割り当てなおされ、精度よく減肉を再構成することが可能となる。
図10(a)は、図5に示したものと同じものである。両者を比較すると、図10(b)に示すものでは、配管の外壁面は直線状に示されている。また、内壁面の中央部に凹部で示される減肉部の深さは、図10(a)に示されるものに比べて深く表示され、本来の減肉量に相当するものを図示できる。
以上の説明では。3次元断層撮影の場合について述べたが、2次元断層撮影の場合であっても、同様な処理により実施可能である。
以上説明したように、本実施形態によれば、従来CTで必要な完全データの取得が困難であり、不完全投影データしか取得できない場合であっても、浅い減肉のような微小な欠陥を高精度に画像再構成することが可能となる。
次に、図11〜図13を用いて、本発明の他の実施形態による配管検査用断層撮影装置の構成及び動作について説明する。なお、本実施形態による配管検査用断層撮影装置の構成は、図1に示したものと同様である。但し、本実施形態では、図1の形状情報付与装置32の内、データ入力処理装置32Bを用いるものである。
図11は、本発明の他の実施形態による配管検査用断層撮影装置における画像再構成処理の内容を示すフローチャートである。図12及び図13は、本発明の他の実施形態による画像再構成処理の内、形状抽出処理の詳細内容の内容の説明図である。
本実施形態では、不完全投影データから画像再構成演算により概略形状を再構成した後、測定対象である配管の設計データから、軸ベクトルや外径等の特徴量(フィーチャ)を抽出し、そのフィーチャを拘束条件として再度画像再構成演算を実施するようにしている。拘束条件として与える特徴量をCAD等の設計データから取り出すことで、図2に示した実施形態と同様の処理が可能である。
図11に示す本実施形態の処理フローにおいて、ステップS40Aの部分が図2に示した実施形態のステップS40の処理が異なるのみであるため、ここではステップS40Aの詳細について記載する。
ステップS40Aでは、データ入力処理装置32Bは、実際には減肉が発生していない外壁面の変形を抑制するためのさらなる拘束条件を付加するために、計測対象物である配管形状の設計データから外壁面の形状情報を抽出する。図12は直管の場合の情報抽出の一例を示したものである。
図11のステップS30で再構成した概略形状101に対して、計測対象物201の3次元CADデータ105を読み込む。計測対象物201とCADデータ105の外径が異なる場合には、はじめに計測対象物201または概略形状101の外径を与え、CADデータ105の外径を修正する。その後、概略形状101と外径修正後のCADデータ105との位置あわせを実施する。これは、概略形状101とCADデータ105の軸ベクトルや両データの対応する位置が異なる場合があるためである。位置あわせの方法としては、マウス等の入力処理装置を用いて画面を見ながらCADデータ105の位置を合わせる、両データで対応する位置の分散を求め、その分散を最小化するなどを利用可能である。
このようにして軸ベクトルや両データの対応する位置のオフセット量を求めることが可能である。このようにして得られた特徴量から実形状に近い形状データ110を構成し、続くステップS50の拘束条件として使用する。
図13は、CADデータ105を利用する場合の入出力画面の一例を示している。この例では、はじめに配管外径入力画面501がメインの画面500と同時に表示され、外径の修正値を入力する。その後、画面500上で、両データの対応する位置をマウスで指定し、一合わせを実行する。実行結果は、画面502のように表示される。
以上の実施例では3次元の設計データを利用する場合について述べたが、2次元の設計データの場合であっても、同様な処理により実施可能である。
以上説明したように、本実施形態によれば、従来CTで必要な完全データの取得が困難であり、不完全投影データしか取得できない場合であっても、浅い減肉のような微小な欠陥を高精度に画像再構成することが可能となる。
以上説明した各実施形態は、発電プラントに設置された配管だけでなく、航空機の翼など、大型の構造物のように、完全投影データが取得できない場合であっても、浅い減肉のような微小欠陥などを高精度に画像再構成することが可能である。
本発明の一実施形態による配管検査用断層撮影装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による配管検査用断層撮影装置における画像再構成処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、不完全投影データ取得処理の詳細内容の内容の説明図である。 本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、不完全投影データ取得処理の詳細内容の内容の説明図である。 本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、画像再構成処理の詳細内容の内容の説明図である。 本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、形状抽出処理の詳細内容の内容の説明図である。 本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、形状抽出処理の詳細内容の内容の説明図である。 本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、形状抽出処理の詳細内容の内容の説明図である。 本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、形状抽出処理の詳細内容の内容の説明図である。 本発明の一実施形態による画像再構成処理の内、再画像再構成処理の詳細内容の内容の説明図である。 本発明の他の実施形態による配管検査用断層撮影装置における画像再構成処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態による画像再構成処理の内、形状抽出処理の詳細内容の内容の説明図である。 本発明の他の実施形態による画像再構成処理の内、形状抽出処理の詳細内容の内容の説明図である。
符号の説明
10…配管
20…断層撮影装置
21…放射線源
22…放射線検出器
23a…固定冶具
23b…ガイドレール
25…放射線透過経路
30…演算システム
31…制御・画像取込装置
32…形状情報付与装置
33…再構成画像データ記憶装置
34…画像再構成装置
35…画像データ記憶装置
32A…形状抽出装置
32B…データ入力処理装置
51…不完全投影データ
101…概略形状
105…CADデータ
110…形状データ
301、401、500、501、502…画面

Claims (6)

  1. 配管を検査する配管検査用断層撮影方法であって、
    限定された複数の方向から撮影された配管の投影データを読み込む投影データ読み込み処理と、
    該投影データ読み込み処理により読み込まれた前記投影データから配管の概略形状を画像再構成する第1の画像再構成演算処理と、
    該第1の画像再構成演算処理により計算された前記配管の概略形状に対して、前記配管の概略形状の精密な形状情報を与える形状情報付与処理と、
    該形状情報付与処理により得られた前記形状情報を拘束条件として配管の外壁に与えることにより、外壁面に発生していた変形量を内壁面に割り当てなおすように画像再構成を実施する第2の画像再構成演算処理からなることを特徴とする配管検査用断層撮影方法。
  2. 請求項1記載の配管検査用断層撮影方法において、
    前記形状情報付与処理は、前記配管の概略形状情報画像を構成するボクセルのうち、前記配管表面を構成するボクセルのみを抽出した表面ボクセルの集合を作成する表面ボクセル抽出処理と、該表面ボクセル抽出処理により抽出された前記表面ボクセルの集合から、該集合に対する幾何学形状を推定する幾何学形状推定処理とからなり、配管形状に関する情報を抽出する形状情報抽出処理であることを特徴とする配管検査用断層撮影方法。
  3. 請求項1記載の配管検査用断層撮影方法において、
    前記形状情報付与処理は、前記配管の設計データを入力する設計データ入力処理であることを特徴とする配管検査用断層撮影方法。
  4. 配管を検査する配管検査用断層撮影装置であって、
    限定された複数の方向から前記配管の投影データを撮影する撮影装置と、
    該撮影装置により撮影された前記投影データを取り込む画像取込部と、
    該画像取込部により取り込まれた前記投影データから配管の概略形状を画像再構成する画像再構成演算部と、
    該画像再構成演算部により計算された前記配管の概略形状に対して該配管の概略形状の精密な形状情報を与える形状情報付与部とを備え、
    前記画像再構成演算部は、前記形状情報付与部により与えられた精密な前記形状情報を拘束条件として配管の外壁に与えることにより、外壁面に発生していた変形量を内壁面に割り当てなおすように画像再構成を実施することを特徴とする配管検査用断層撮影装置。
  5. 請求項4記載の配管検査用断層撮影装置において、
    前記形状情報付与部は、前記配管の概略形状情報画像を構成するボクセルのうち、前記配管表面を構成するボクセルのみを抽出した表面ボクセルの集合を作成する表面ボクセル抽出処理部と、該表面ボクセル抽出処理部により抽出された前記表面ボクセルの集合から、該集合に対する幾何学形状を推定する幾何学形状推定処理部とからなり、配管形状に関する情報を抽出する形状情報抽出部であり、
    前記画像再構成演算部は、前記形状情報抽出部により得られた情報を第2の画像再構成演算における拘束条件として画像再構成を実施することを特徴とする配管検査用断層撮影装置。
  6. 請求項4記載の配管検査用断層撮影装置において、
    前記形状情報付与部は、前記配管の設計データを入力する設計データ入力部であり、
    前記画像再構成演算部は、前記設計データ入力部により与えられた情報を第2の画像再構成演算における拘束条件として画像再構成を実施することを特徴とする配管検査用断層撮影装置。
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