JP5291914B2 - チタン繊維およびその製造法 - Google Patents

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Description

本発明はチタン繊維、とくに医療分野で用いられるチタン繊維およびチタン繊維の製造法に関する。
特開平11−81050号公報 特開平6−344021号公報 特公昭49−23755号公報 特公昭56−1162号公報
特許文献1には、触媒に使用するチタン繊維あるいはチタン合金繊維で、断面略楕円形で表面に凹凸を形成して表面積を増加させた、円相当直径が5μmから30μmのチタン(合金)繊維が開示されている。なお、円相当直径とは、異形断面の大きさを示す数値で、断面積が同一の円の直径を意味する。線径を細くし、表面積を増加させるのは、触媒としての機能を向上させるためである。
さらに特許文献1には、軟鋼(SPCC)の帯材で直径6mmの電縫管を形成しながら純チタン線材を挿入し、直径4.3mmに伸線加工して管の内面と芯線とを密着させ、電炉内で焼鈍し、ついで得られた被覆チタン線材を多数本、別の軟鋼管に挿入し、伸線加工および熱処理を行ない、軟鋼を溶解して分線する集束伸線法により、外径約8μmのチタン繊維とすることが開示されている。また、軟鋼の炭素含有量は0.25重量%以下、とくに0.12重量%以下が好ましいこと、焼鈍の最高到達温度は580℃〜650℃が好ましいこと、被覆の厚さは厚い方が好ましいが、溶解の手間を考えて被覆する素線の直径の5〜20%とくに8〜15%が好ましいことが記載されている。
また、特許文献1では、チタン繊維の好ましい断面形状として、略円形、楕円形、多角形が挙げられ、扁平なもの、湾曲したものは表面積を稼ぐことはできるが好ましくないとしている。繊維の表面に形成する凹凸は、被覆する軟鋼の結晶が湾曲することにより生ずるものであり、同一の断面形状で延びているものではない。また、チタン繊維の長さについてはとくに言及していない。
特許文献2は、強度が低く芯線加工しにくいアルミニウムや銅などの芯材の周囲に、ステンレスや鋼などの強度が高い金属被覆を設けてクラッド構造にした金属線を、その周囲に酸で溶解できる外層材を設けて集束伸線加工し、その後、酸で外層材を溶解する、クラッド構造の金属線の製造法を開示している。金属被覆としてチタンおよびチタン合金が挙げられている。特許文献3は、金属線の周囲に2重にメッキを施す集束伸線法による金属繊維の製造法が開示されており、得られる金属繊維の断面形状として、略図ながら六角形のものが図示されている。
特許文献4には、厚さ130mm、幅550mm、長さ3000mmの金属チタンのスラブの周囲を厚さ15mmの軟鋼板(SS34)で囲み、加熱し、厚さ4mmまで熱間圧延して厚さ150mm、幅550mmとし、さらに冷間圧延で厚さ4mmにし、ついで軟鋼板を分離するチタン板材の製造法が開示されている。このものは断面形状が長方形で、長さが数m以上であるが、繊維ではない。
特許文献1の製造法では、チタン線の周囲に軟鋼を被覆して集束伸線する方法において、「複合線材の最高到達温度を580〜650℃にすることを特徴とする」との内容が記載されているが、この条件であればすべてが同程度の引っ張り強さとなるため、伸線加工中に断線し、長尺チタン繊維を得ることができない。すなわち純チタン線の結晶構造は最密六方格子(hcp)であり、被覆する軟鋼の結晶構造は体心立方格子(bcc)または面心立方格子(fcc)である。そして仮に同一の応力を付与した場合、塑性変形能としては、bcc>fcc>hcpとなり、チタン線のhcpが一番塑性変形しにくい結晶構造である。そのため、負荷に対して「塑性変形+弾性変形」する割合が大きい。このため、[チタン線の引っ張り強さ=金属管の引っ張り強さ]の関係であると、金属管が塑性変形(全長変化)するのに対し、チタン線は塑性変形+弾性変形し、弾性変形の蓄積により断線しやすい。そのため、長尺のチタン線を伸線加工することができない。また、特許文献1のチタン線は、とくに触媒に用いることもあって、チタン線材の表面に、軟鋼の結晶粒によって形成される凹凸ができるので、繊維同士が滑りにくく、絡合させたり束にしたりするときに取り扱いにくい。
他方、特許文献2、3の製造法についても、長いチタン繊維や扁平なチタン繊維を得ることができない。特許文献4のチタン板材の製造法は、数mの長さの扁平なチタン板材を製造することはできるが、チタン繊維の製造法には応用できない。また、近似、チタン繊維を絡合したチタン不織布や、チタン繊維を編組した織布を細胞培養担体あるいは生体組織誘導型スカフォールド材料に用いることがあるが、特許文献1のチタン繊維は表面積を大きくすることにより触媒の効率は高いものの、細胞培養担体あるいは生体組織誘導型スカフォールド材料に用いるのに適していない。特許文献2のクラッド構造を有する複合金属繊維あるいは特許文献3〜4の製造法で製造されるチタン線あるいはチタン板材も同様である。
本発明は、細胞や生体組織の保持に適し、細胞や生体組織が生存、増殖しやすい細胞培養担体あるいは生体組織誘導性スカフォールド材料に好適に用いられるチタン繊維およびそのようなチタン繊維の効率的な製造法を提供することを技術課題としている。
本発明のチタン繊維は、金属チタンまたは金属チタンを主体とする合金材からなり、外接円径が60μm以下で、断面星形または断面多角形であることを特徴としている。なお、外接円径は25μm以下、さらに10μm以下にするのが好ましい。ここでいう「星形」とは、突起と溝が交互に配列された輪郭を備えた形状を意味するほか、円形または多角形の表面から断面三角形状の突起または溝が複数個、間隔をあけて配列された形状をも意味する。隣接する突起同士の間隔は、培養する細胞や生体組織の種類によって異なるが、2〜10μm程度とするのが好ましい。
本発明のチタン繊維の第2の態様は、金属チタンまたは金属チタンを主体とする合金材からなり、断面形状が1辺15μm以下の多角形で、表面に微小な突起を有することを特徴としている。ここにいう「微小な突起」とは、1辺の長さに対して微小であることを意味し、とくに1辺の長さの1/5〜1/100程度の高さおよび幅の突起を意味する。前記いずれのチタン繊維においても、絡合または編組することにより細胞培養担体または生体組織誘導型スカフォールド材料の全体または一部を構成するものが好ましい。
本発明のチタン繊維の製造法は金属チタンまたは金属チタンを主体とする合金材からなるチタン線を展性に優れた金属でコートし、冷間伸線により縮径し、得られた縮径コート線を00〜00℃で分間焼鈍し、得られた焼鈍コート線を複数本束にして、展性に優れた金属からなる金属管に入れ、ついで金属管ごと50m以上伸線加工し、前記焼鈍においては、前記伸線加工中に[コート線の引っ張り強さ金属管の引っ張り強さ]を満たす程度まで軟化させ、断面減少率が85%以上になるように伸線することを特徴としている。ここで「断面減少率」とは、[(伸線前の断面積−伸線後の断面積)/伸線前の断面積]×100(%)で定義される価である。
また、前記チタン繊維の製造法は、得られたチタン繊維が、絡合または編組することにより細胞培養担体または生体組織誘導型スカフォールド材料の全体または一部を構成するために用いられるものであることが好ましい。
さらに本発明のチタン繊維は、上述の製造法によって製造されたチタン繊維であって、表面に微小な突起を有することを特徴としている。
本発明のチタン繊維は、生体適合性に優れた金属チタンまたは金属チタンを主体とする合金材からなるので、細胞や生体組織が生存しやすい。さらに外接円径が60μm以下と細く、しかも断面星形または断面多角形であるので、表面の凹凸が細胞が付着する足場として好適であり、定着性が交渉する。なお、隣接する突起同士の間隔を2〜10μmとす
る場合は、培養する細胞や生体組織を構成する細胞の大きさと同程度、あるいは0.1〜0.5倍程度であるので、一層細胞培養の担体として、あるいは生体組織を誘導するスカフォールド材料として好適である。
本発明のチタン繊維の第2の態様は、生体適合性に優れた金属チタンまたは金属チタンを主体とする合金材からなるので、細胞や生体組織が生存しやすい。さらに断面形状が1辺15μm以下ときわめて細く、しかも断面多角形であるので、表面の凹凸が細胞が付着する足場として好適であり、定着性が向上する。前記チタン繊維が絡合または編組することにより細胞培養担体または生体組織誘導型スカフォールド材料の全体または一部を構成するものである場合は、得られる細胞培養担体または生体組織誘導性スカフォールド材料の細胞定着性が高く、有用である。
本発明のチタン繊維の製造法は、表面展性に優れた金属でコートし、縮径したチタン線を、あらかじめ500〜800℃で1〜10分間焼鈍してから集束伸線法により細く加工する。さらに[コート線の引っ張り強さ≦その金属の引っ張り強さ]を満たす条件で集束伸線加工を行うので、50m以上伸線加工しても断線しにくい。すなわち本発明者は、この条件を満たすことにより、「チタン線の塑性変形+弾性変形」以上に金属管が塑性変形するので、チタン線を断線させず、50m以上、長尺伸線できることを見出したのである。
また、50m以上、とくに70m以上伸線加工することにより、医療などで利用しやすい長繊維を得ることができる。チタンは生体適合性が高いため、医療に多く用いられているが、チタン繊維の端部から発生する摩耗粉が周囲の軟組織に炎症反応を生起しやすい。また、短尺で絡合または編組した場合、短尺線が脱落する危険性がある。そのため、医療に用いるチタン繊維はできるだけ端部が少ないもの、すなわち長い繊維と用いるのが好ましい。
さらに断面減少率を85%以上とすることにより、表面に微小な凹凸が生ずる。それにより、細胞や生体組織の定着性が高い星形ないし多角形状の断面形状あるいは微小な突起を有する表面形状が得られ、前述の細胞培養担体あるいは生体組織誘導性スカフォールド材料として好適なチタン繊維が得られる。なお、断面減少率が85%に及ばないときは、元の断面形状、たとえば元の円弧状の輪郭の断面形状がほとんど変化せず、単に細くなるだけであり、85%になったとき、あるいはそれを越えたときに微小な凹凸が生ずる。このことは、純チタンは結晶構造が最密六方晶であり、冷間伸線加工に対しては方向性を持ち、チタン線の周りを異なる結晶構造の材質でコートして冷間伸線することで、チタンの結晶組織のもつ異方性から、表面に微小突起をつくるためと考えられる。
得られるチタン繊維が、絡合または編組することにより細胞培養担体または生体組織誘導型スカフォールド材料の全体または一部を構成するために用いられる場合は、得られる細胞培養担体または生体組織誘導性スカフォールド材料の細胞定着性が高く、有用である。
つぎに図面を参照しながら本発明のチタン繊維およびその製造法を説明する。図1aは本発明のチタン繊維の製造法の一実施形態を示す部分工程図、図1bは図1aの工程による断面形状の変化を示す部分工程図、図2aは図1aの工程の後工程を示す部分工程図、図2bは図1bの後工程を示す部分工程図、図3aは図1の第6工程で得られた集束線の拡大断面図、図3b〜dはそれぞれ本発明のチタン繊維の実施形態を示す概略断面図、図4は図3aの集束線を酸処理した後のチタン繊維の拡大斜視図、図5は本発明の実施例における集束線の断面を示す顕微鏡写真、図6は図5の要部拡大顕微鏡写真、図7は本発明のチタン繊維の一実施例を示す顕微鏡写真、図8a、b〜図14a、bはそれぞれ本発明のチタン繊維の製造法に関わる断面減少率と断面形状の関係を示す顕微鏡写真およびその説明図である。
図1aおよび図2aに示すチタン繊維の製造法では、まず、チタン線10を単線用の金属管11に挿入する第1工程S1を行い、ついで得られた金属管入りのチタン線12をスエージング加工して外径をいくらか縮径し(第2工程S2)、さらに伸線加工して径を0.1〜1mmまで縮径する(第3工程S3)。それによりチタン細線13を金属製の被覆材14でコートした被覆線材(コート線)15が得られる。
上記の工程において素材となるチタン線10は、径0.5〜4mm程度の金属チタン(純チタン)が用いられる。ただしα合金、β合金、α−β合金など、チタンを主体とする合金(チタン合金)を使用することもできる。本明細書において「チタン線」とは、これらの両方を含む。単線用の金属管11の素材としては、軟鋼、アルミニウム、ステンレスなどの展性に優れた金属で、[チタン線の引っ張り強さ≦その金属の引っ張り強さ]を満たすものが用いられる。軟鋼の場合は炭素含有量が0.05〜0.3wt%程度が用いられる。
金属管11の内径はチタン線10の外径とほぼ同一で、チタン線10を容易に挿入できる程度であればよい。金属管11の外径は、チタン線10の径の1.2〜2倍程度が好ましく、さらに1.2〜1.5倍程度が一層好ましい。すなわち金属管11の厚さはチタン線の径の0.1〜0.5倍程度、より好ましくは0.1〜0.25倍程度である。金属管11の厚さがチタン線10の径の0.1倍未満の場合は、薄肉となり、チタン線の断面形状の凹凸が大きくなるため断線し、長尺化できない。また、金属管11の厚さがチタン線10の径の0.5倍を超えてチタン線の断面積比が小さくなると伸線加工、とくに径方向の力がチタン線に届かなくなり、引っ張りにより断線し、長尺化できない。
第2工程S2で用いるスエージング加工は金属を工具で径方向に加圧し、塑性変形して縮径(圧縮成形)させる鍛造加工の一種であり、公知のスエージングマシンを用い、金属管11をダイスを用いて上下方向から、あるいは上下左右方向から、さらに全周から衝撃的な負荷を与えて圧延することにより行う。軸方向に引っ張る伸線加工とは異なり、金属管とチタン線とを強く密着させることができる。圧延は、元の径の0.7倍(減面率約25%)から0.95倍(減面率約15%)程度になるまで1〜10回行うのが好ましい。0.7倍未満まで強く圧延するとチタン線が断線し、0.95倍を超える程度の弱い圧延の場合は伸線加工のときにチタン線と金属間の間にずれを生ずるおそれがある。
第3工程S3の伸線加工では、外径が0.04〜0.1倍になるまで、1〜60回程度、たとえば丸穴ダイスなどの伸線ダイスを用いて伸線する。使用する潤滑剤は二硫化モリブデン入りの「コーシン」など、公知の潤滑剤を用いることができる。単独線の伸線加工により、細径化した被覆線材15が得られる。なお、必要に応じて、スエージング加工の後、あるいはスエージング加工の途中、あるいは伸線加工の途中で焼鈍してもよい。
ついで細径化した被覆線材15を第4工程S4の熱処理工程において500〜800℃、1〜10分間焼鈍し、軟化させる。この焼鈍は、第2工程S2および第3工程S3で生じた加工硬化を軟化させるためであるが、後述する集束伸線中に加工硬化しても、その集束伸線加工で用いる金属管(外層材)16の硬度より低い硬度が維持される程度まで、具体的には[チタン線の引っ張り強さ≦その金属の引っ張り強さ]を満たす程度まで軟化させる必要がある。すなわち、被覆線材15は細径加工により常に径方向と軸方向に塑性加工を受けるので、外層材16の硬さより被覆線材15の硬さが高い場合は、塑性伸びに対して弾性伸びが増加し、伸線加工中に断線を生じ、長尺で生産することができなくなるからである。
たとえば集束伸線加工で用いる外層材16が軟鋼パイプの場合は、600〜700℃の炉に3〜8分程度入れて焼鈍するのが好ましい。このときの焼鈍が充分でなく、チタン線が金属管より硬くなると、途中で断線を生ずる。また、焼鈍が過剰で、温度が800℃を超え、焼鈍の時間が10分を超える場合は、金属管とチタン線の合金が生ずるため、好ましくない。たとえば金属管として軟鋼を用いる場合は、前述のように短時間、低温での焼鈍にしてFe−Ti合金層の生成を抑制するのが好ましい。
焼鈍した被覆線材15は、第5工程S5において多数本束ねて外層材16に挿入する。外層材16となる金属管は、単線の被覆材と同様の、軟鋼、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属、とくに[コート線の引っ張り強さ≦その金属の引っ張り強さ]を満たす金属製の管を用いる。外層材16の内径は被覆線材15の本数によって異なるが、被覆線材15の束を挿入できる程度で、あまり隙間ができない程度が好ましい。外層材16の外径は、内径の1.2〜1.5倍程度が好ましい。外層材16が厚すぎると生産性が低下し、薄すぎると断線を生じたり、酸で熔解するときにチタン繊維同士を分離できなくなったりするからである。
被覆線材15を挿入した外層材16は、始めにスエージングを行なう(第6工程S6)。第6工程S6のスエージング加工では、第2工程S2のスエージング加工と同様に、公知のスエージングマシンを用い、ダイスを用いて上下方向から、あるいは上下左右方向から衝撃的な負荷を与えて圧延する。圧延は単線のスエージング加工と同様に、元の径の0.7倍(減面率約25%)から0.95倍(減面率約15%)程度になるまで1〜10回行うのが好ましい。0.7倍未満まで強く圧延するとチタン線が断線し、0.95倍を超える程度の弱い圧延の場合はチタン線と金属間の間にずれを生ずる。
ついで図2の第7工程S7で集束伸線加工を行う。第7工程S7の集束伸線加工では、外径が0.04〜0.1倍になるまで、すなわち、コートした状態のチタン金属を減面率99〜99.8%となるように、15〜60回程度、たとえば丸穴ダイスなどの伸線ダイスを用いて伸線する。使用する潤滑剤は二硫化モリブデン入りの「コーシン」など、公知の潤滑剤を用いることができる。集束伸線加工により、チタン線は所望の太さ、たとえば外接円の径が20〜60μmになるまで、より好ましくは、円相当径が15μm以下になるまで細径化される。長さは50m以上、とくに70m以上になるまで伸線する。
集束伸線加工により、図3aに示すように、被覆材14の内部に細径化されたチタン繊維17が詰まった状態の集束線18が得られる。被覆材14はほとんど継ぎ目が見えないが、略六角形状に変形している。チタン繊維17は、元の円形断面が変形されて表面に凹凸が見られ、略星形になっているが、上下の寸法と左右の寸法がほぼ同程度であり、ほぼ円形に内接する形状である。星形の断面形状では、図3bに示すように、外接円の径Dが18μm以下、とくに10μm以下とするのが好ましい。隣接する突起同士のピッチPは2〜10μm程度、突起の高さhは0.1〜2μm程度が好ましい。断面形状は図3bの星形のほか、図3cのような、略円形断面(あるいは多角形)の表面に微小突起19が特定のピッチPで形成され、微小突起19の間に扁平な溝20を介在させたものがある。微小突起19の幅は0.2〜27μm程度、高さhは0.01〜2μm程度、ピッチPは0.07〜1.9μm程度が好ましい。さらに図3dのような、略円形断面(あるいは多角形)の表面の表面にほぼ連続的に微小な凹凸21が形成されたものでもよい。微小な凹凸21の高さおよび幅は図3cの場合と同様である。
ついで得られた集束線18を酸処理する第8工程S8を行う。酸処理には、単線の被覆材14および集束線18の外層材16、さらにチタンと被覆材14あるいは外層材16との合金層を溶解し、チタン繊維17を溶解しない酸を用いる。被覆材14および外層材16が軟鋼の場合は20〜50%に希釈した硝酸水溶液(希硝酸)などが用いられる。ただし硫酸ないし希硫酸などを用いることもできる。硝酸水溶液などは溶解槽に入れておき、集束線をその溶解槽に送り込み、順に漬けていく。漬ける時間は2〜15分程度であり、その後、分離したチタン繊維の束を水洗、乾燥させてボビンに巻き取る。
酸処理により被覆材14および外層材16が溶解されることにより、図4に示すようなチタン繊維17が得られる。それぞれのチタン繊維17は、断面形状が図3bのように断面星形、あるいは図3cのように表面に微小な突起が形成されたもの、あるいは図3dのように微小な凹凸が形成されたものとなる。いずれも基本的には同一の断面形状で軸方向に延び、50m以上、とくに70m以上まで伸線する。このとき、表面形状は長さ方向に滑らかである。チタン繊維17の長さは、元のチタン線10の長さが1000mmの場合は、伸線加工などにより1000〜10000倍に伸びて、約1000m程度、長いものでは1000mを超えるものも得ることができる。
上記の製造法で得られるチタン繊維17は、従来知られているチタン繊維の太さのうち、最小径に近く、しかも1000m以上と長いため、束ねた長繊維、あるいはチタン繊維を絡合したウエブ、不織布あるいは織布として医療材料などとして好適に用いることができる。さらに表面に微小な突起が形成されるため、細胞の定着性が高い。絡合したウエブの場合は、真空焼結することにより、あるいは拡散接合することにより、交差部分で接合させ、所望の三次元構造を備えた多孔質のウエブとすることができる。不織布あるいは織布とする場合は、1枚だけ用いてもよく、重ねて多層の形態とすることもできる。いずれの場合も、きわめて細いチタン繊維ながら体積あるいは面積が大きく、強度が高いウエブや不織布、織布をうることができる。
チタン繊維を医療用生体適合用インプラントなどに使用する場合、チタン線の径が細径化されるほど長くなり、インプラントにおける繊維の端部が少なくなる。チタン繊維をインプラントに用いる場合、端部が原因で炎症反応を生起するため、端部が少ない方が好ましく、1本のチタン繊維でインプラントをまかなうことができれば最も好ましい。チタン繊維の不織布からなる生体培養用のセル(5×5mm)を1本の線を絡合して形成する場合、外径8μm、空隙率87%とすると、76mのチタン線が必要になる。このことからも細線で70m以上の長尺化が好ましいことが分かる。ちなみに100μm程度のチタン線でよい場合は、空隙率87%で、0.5mで足りる。
さらにチタン繊維17を溶解直後に捻り加工することにより、チタン繊維の撚り線ないしワイヤを形成することができ、その場合も繊維長が長いため、繊維くずが分離するおそれが少なく、引っ張り強度が高い撚り線を得ることができる。
また、チタン繊維は、断面形状では表面に凹凸があり、細胞の定着性が高い。他方、長手方向には平滑である。そのため、繊維同士が滑りやすく、多数本のチタン繊維を束ねたり、ウエブに加工したり、織布あるいは不織布に加工する場合の取り扱いが容易である。また、断面形状が均一であるため、強度などの物理的性質が長手方向に渡ってほぼ均一である。
[実施例1]外径:0.8mm、材質:純チタン 、長さ1000mmのチタン線と、外径3.4mm、内径0.8mm、カーボン量:0.089wt%の軟鋼パイプを準備した。ついでチタン線を軟鋼パイプに挿入し、スエージングマシンを用いてスエージング加工を施した。このとき、チタン線は外径0.56mmまで縮径されていた。スエージング加工後は、軟鋼パイプの引張り強さは656.5N/mm2、であり、チタン線の引張り強さは696.3N/mm2であった。得られた被覆チタン線を伸線ダイス(丸穴ダイス)を用いて外径0.273mmまで冷間による伸線加工を施した。
得られた被覆線材を650℃で5分間、熱処理(焼鈍)した。さらに得られた被覆線材を170本束ねて前述と同一の材料からなる外径6.0mm、内径4.0mm、長さ2000mmの軟鋼パイプに挿入し、前述と同様のスエージング加工を行い、外径約3.0mmまで細径化した。さらに前述と同様の伸線加工により、外径0.71mmまで伸線加工した。得られた集束線の断面の写真を図5に、その拡大写真を図6にそれぞれ示す。
ついで得られた集束線を20%の硝酸水溶液で溶解し、若干生成したFe−Ti合金層および外層の軟鋼を除去し、外径約8μmの純チタン繊維を得た。得られた純チタン繊維の顕微鏡写真を図7に示す。純チタン繊維の長さは128mであった。途中で破断している純チタン繊維は1本もなかった。
[実施例2]外径:4mm、材質:純チタン 、長さ1000mmのチタン線と、外径6mm、内径4mm、カーボン量:0.8wt%の軟鋼パイプを準備した。ついでチタン線を軟鋼パイプに挿入し、スエージングマシンを用いてスエージング加工を施した。このとき、チタン線は外径3.4mmまで縮径されていた。スエージング加工後は、軟鋼パイプの引張り強さは880N/mm2、であり、チタン線の引張り強さは580N/mm2であった。得られた被覆チタン線を伸線ダイス(丸穴ダイス)を用いてチタン線が外径0.12mmになるまで冷間による伸線加工を施した。なお、ここにいう外径0.12mmは、被覆チタン線の外径ではなく、計算上のチタン線自体の外径である。
得られた被覆線材は、表1に示すように線径0.12mm(計算上の線径)、線面積0.11mm2(計算上の線面積)であった。他方、0.12mm線と同様にして、伸線加工により、線径0.150mm、線面積0.018mm2の被覆線材を得た。得られた被覆線材を650℃で5分間、熱処理(焼鈍)した。
さらに前述の線径0.12mmの被覆線材230本と、線径0.150mmの被覆線材220本を束にした。束面積は6.486mm2、面積比率0.292であった。ここで面積比率とは、束面積を1とした場合のチタン線面積(合計面積)の占める割合である。
得られた被覆線材の束を、外径6.0mm、内径4.0mm、面積15.700mm2、面積比率0.708、長さ1000mmの軟鋼パイプに挿入した。合成した状態の面積は22.166mm2、換算線径5.316mmであった。なお、換算線径とは、被覆線材と軟鋼パイプの合成した面積と同一面積の円の径を意味する。
前述と同様のスエージング加工を行い、外径約3.4mmまで細径化した。さらに前述と同様の伸線加工を繰り返し、最終的に外径0.720mmまで伸線加工した。そのときの減面率は98%である。また、伸線加工はしだいに小径のダイスに交換しながら7回繰り返した。その伸線加工の途中の状態、すなわち、外径3.900mm(減面率46%)、3.280mm(減面率62%)、2.920mm(減面率85%)、1.550mm(減面率91%)、1.140mm(減面率95%)、0.915mm(減面率97%)まで伸線加工した状態および最終の外径0.720mm(減面率98%)まで伸線加工した状態について、それぞれ表2に示す。また、コート線の断面積、断面積比率、本数、1本断面積、換算線径についても表2に示す。さらに各段階の集束線の断面の顕微鏡写真およびその説明図を図8〜14に示す。
図8の減面率46%および図9の減面率62%の状態では、いずれもまだ素線の円形断面が確認でき、凹凸はほとんど生じていない。他方、図10の減面率85%になると、素線の円形断面は確認できるが、部分的に円弧が変形して凹凸が生じていることが分かる。そして図11の減面率91%では、素線の円形がかなり変化して表面に微小な突起が形成し始めていることがわかる。さらに図12の減面率96%、図13の減面率97%、図14の減面率98%と細線化を進めるにつれて、円形の変化が進み、表面の微小な突起の形成がしだいに明瞭になっていくことが分かる。これらから見れば、減面率を85%以上とすることにより、細胞の定着性を向上させる表面の凹凸が得られることが分かる。
[比較例1]焼鈍加工を施さないほかは実施例1と同様の方法で純チタン繊維を作成した。しかし得られたチタン繊維はすべて15〜20m程度で破断しており、長尺で生産できないことが分かった。
[比較例2]被覆材として外径0.9mm、内径0.8mmの軟鋼を用いたほかは、実施例1と同様にして純チタン繊維を作成した。しかし得られたチタン繊維は長さ5〜15m程度で破断しているものが88%以上であり、長尺で生産できないことが分かった。
[実施例3〜6]前述の実施例2において、伸線加工の途中、たとえば図10〜図13の状態でやめた場合は、いずれも微小な凹凸が出ているため、これらも実施例3〜6と考えられる。
[比較例3、4]他方、伸線加工の初期の状態、たとえば図8の減面率46%、図9の減面率62%の状態で加工をやめてチタン繊維を最終の形状とした場合は、これらは表面に微小な凹凸が形成されていないため、比較例3、4と考えられる。
図1aは本発明のチタン繊維の製造法の一実施形態を示す部分工程図、図1bは図1aの工程による断面形状の変化を示す部分工程図である。 図2aは図1aの工程の後工程を示す部分工程図、図2bは図1bの後工程を示す部分工程図である。 図1の第6工程で得られた集束線の拡大断面図である。 図3の集束線を酸処理した後のチタン繊維の拡大斜視図である。 本発明の実施例における集束線の断面を示す顕微鏡写真である。 図5の要部拡大顕微鏡写真である。 本発明のチタン繊維の一実施例を示す顕微鏡写真である。 図8aは本発明のチタン繊維の製造法の途中の状態を示す顕微鏡写真、図8bはその説明図である。 図9aは本発明のチタン繊維の製造法の途中の状態を示す顕微鏡写真、図9bはその説明図である。 図10aは本発明のチタン繊維の製造法の途中の状態を示す顕微鏡写真、図10bはその説明図である。 図11aは本発明のチタン繊維の製造法の途中の状態を示す顕微鏡写真、図11bはその説明である。 図12aは本発明のチタン繊維の製造法の途中の状態を示す顕微鏡写真、図12bはその説明図である。 図13aは本発明のチタン繊維の製造法の途中の状態を示す顕微鏡写真、図13bはその説明図である。 図14aは本発明のチタン繊維の製造法の途中の状態を示す顕微鏡写真、図14bはその説明図である。
符号の説明
10 チタン線
11 金属管
12 金属管入りチタン線
13 チタン細線
14 被覆材
15 被覆線材
16 外層材
17 チタン繊維
18 集束線
19 微小突起
D 外接円の径
P ピッチ
h 高さ
20 溝部
21 凹凸

Claims (3)

  1. 金属チタンまたは金属チタンを主体とする合金材からなるチタン線を軟鋼でコートし、冷間伸線により縮径し、得られた縮径コート線を600〜700℃で3〜8分間焼鈍し、
    得られた焼鈍コート線を複数本束にして、軟鋼からなる金属管に入れ、ついで
    金属管ごと50m以上伸線加工し、
    前記焼鈍においては、前記伸線加工中に[コート線の引っ張り強さ<金属管の引っ張り強さ]を満たす程度まで軟化させ、断面減少率が85%以上になるように伸線する、
    チタン繊維の製造法。
  2. 得られたチタン繊維が、絡合または編組することにより細胞培養担体または生体組織誘導型スカフォールド材料の全体または一部を構成するために用いられる請求項1記載のチタン繊維の製造法。
  3. 請求項1の製造法によって製造されたチタン繊維であって、表面に微小な突起を有するチタン繊維。
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