JP5291563B2 - スペーサー治具およびこれを用いた既設管切除方法 - Google Patents

スペーサー治具およびこれを用いた既設管切除方法 Download PDF

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Description

この発明は、非開削工法(パイプスプリッター工法)により、鋼管からなる既設管内に新設管のポリエチレン管を引き込んで更正修理した路線において、新設管に分岐管を接続するために既設管の一部を切除するために用いるスペーサー治具およびこれを用いた既設管切除方法に関する。
従来、ガス配管などの更正修理方法として非開削工法を用いて既設管(経年鋼管)を切り裂きながら、その内部に新設管としてのポリエチレン管を引き込んで交換する構成が知られている。
この場合、新設管はその周囲に管軸方向に切り裂かれた既設管が被さった状態で埋設されている。
上記路線の新設管から新規に供給を行うために分岐管を接続させる場合、該当個所の地面を掘削して新設管を内蔵した既設管を露出させた状態で、既設管内の新設管に傷をつけずに、所定の長さの既設管の管壁を切除して新設管を露出させる必要がある。
例えば、特開平11−94127号公報では、旧鋼管の管軸方向に形成された割れ目から工具を差し込んで旧鋼管と樹脂管との間に隙間を作る、この隙間内に断熱材を一面に張った弾性金属体から成る帯へら状のスペーサー治具を断熱材側を樹脂管側に向けて差し込み、樹脂管を一周させる、鋼管切断工具を用いて前記スペーサー治具の外側の旧鋼管を円周方向に切断する、同じ方法でもう1ヶ所切断し、この切断区間の旧鋼管を除去する、ことを特徴とする方法が開示されている。
上記構成では、従来の屈曲自在に連結された多数の金属棒のスペーサーとこれらを結ぶ紐との組合せからなる構成に替えて、把手の先に弾力性を有する金属板による帯へら状のスペーサーを形成し、この一面に、隙間に差し込んだときにポリエチレン管側に接する様に、断熱材を張り合わせたスペーサー治具を用いている。
しかし、上記構成では帯へら状のスペーサーを隙間に差し込む前に、ドライバー等を差し込んでスペーサー挿入用の隙間を大きく開かないと、帯へら状のスペーサーは扁平面であるため上記隙間に挿入させることができない。また扁平な帯へら状であるため新設管に沿って曲げる必要があり、新設管の口径が大きくなるほど環状に一周させることが難しく、手間のかかる作業となっている。
一方、特開平10−180538号公報では、既設管の管壁を切り進むことの可能な回転刃を備えたカッター本体の回転刃が新設管と接触することを防止するガード部材をカッター本体に設けた構成からなっている。
しかし、ガード部材の円弧面の曲率は一定であるため、新設管や既設管の径が異なる毎にカッター本体を準備する必要があり、コストアップを余儀なくされる。
特開平11−94127号公報 特開平10−180538号公報
この発明は上記事情に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、カッターとは別体のリング状のスペーサ治具を用い、該リング端部を先端ガイド部として既設管の切り裂かれた開口から新設管との隙間に差し込み、新設管の外周に巻き付けることで新設管と既設管の間の間隔を均一に保持して、新設管を傷つけずに既設管の所定部分を切除しうるスペーサ治具を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1のスペーサ治具の発明では、
埋設された鋼管の既設管を切り裂きながら内部に合成樹脂製の新設管を引き込んで交換し、該交換した新設管に分岐管を接続するために前記既設管の一部を切除するためのスペーサ治具であって、
合成樹脂製の環状体の一端を切断して拡縮自在な弾性を有すると共に新設管の外径とほぼ同じ長さに内径を設定したリング本体と、前記切断した端部の少なくとも一方が斜めに切断されて端部に向かって漸次薄肉になる先端ガイド部に形成したリング状治具からなり、
該リング状治具のリング本体を拡径して既設管に外嵌し、前記先端ガイド部を既設管の切り裂かれた開口から既設管と新設管の隙間に挿入し、リング本体を一周させて新設管に外嵌させて既設管と新設管との間の空間を均一に形成し、
前記リング状治具の厚みを少なくともカッターで既設管を切除した際に新設管が損傷を受けることがない長さに設定してなることを特徴とする。
請求項2の発明では、
前記リング本体の径方向の断面が断面倒立V字状に突出した突部先端を有しており、リング状治具を新設管に外嵌させる際に既設管の内壁面に前記突部先端で線接触しながらリング状治具が挿入されることを特徴とする。
また、請求項3の発明では、
前記スペーサ治具が、リング本体の厚みを厚くして既設管と新設管との間の空間を大きくし、または既設管切断個所に対応する新設管の周りを覆う耐熱シートを設けて、カッターによる既設管切断時に火花が発生した場合の新設管への影響を抑える保護手段を備えてなることを特徴とする。
更に、請求項4の発明では、
前記耐熱シートが、リング状治具と別体に、またはリング状治具に一体に連結されており、
該耐熱シートが、リング状治具の挿入により形成された既設管と新設管との空間に挿入して新設管を一周する長さで、カッターによる既設管切断時に発生する火花から新設管を保護しうる幅に設定されてなることを特徴とする。
請求項5の発明では、
前記請求項1または2のスペーサ治具を用いた既設管切除方法であって、
リング状治具のリング本体を拡径して既設管に外嵌し、前記先端ガイド部を既設管の切り裂かれた開口から既設管と新設管の隙間に挿入し、更に押し進めリング本体を一周させて新設管に外嵌させ、既設管と新設管との空間をほぼ均一に保持してカッターで既設管の一部を切除可能としたことを特徴とする。
また、請求項6の発明では、
前記請求項4のスペーサ治具を用いた既設管切除方法であって、
リング状治具と耐熱シートが別体からなっており、
リング状治具の挿入後に、耐熱シートをリングの挿入個所に近接する既設管と新設管との空間であってカッターによる切断個所に対応する個所に挿入して前記耐熱シートを新設管に巻き付け、カッターによる既設管の切断時に発生する火花から新設管を保護してなることを特徴とする。
更に、請求項7の発明では、
前記請求項4のスペーサ治具を用いた既設管切除方法であって、
リング状治具に耐熱シートが一体に連結されており、
リング状治具の挿入とともに耐熱シートが既設管と新設管との空間に挿入され、該耐熱シートはカッターによる切断個所に対応する個所で新設管に巻き付けられ、カッターによる既設管の切断時に発生する火花から新設管を保護してなることを特徴とする。
この発明のスペーサ治具は、合成樹脂製のリング本体の端部に尖鋭状の先端ガイド部を設けることで、既設管に外嵌させたリング本体の先端ガイド部を既設管の開口から新設管との隙間に差し入れ、リング本体が新設管を一周するまで押し込むことで、スペーサ治具のリング本体を新設管の外周に沿って略隙間無く巻き付けることができる。
これにより既設管と新設管との間に均一な空間を確保することができ、カッターの刃幅を前記空間の長さより短く設定することで新設管を傷つけることなく既設管をその軸線を中心とした周方向に切断することができる。
また、リング本体が、その径方向の断面に断面倒立V字状に突出した突部先端を設けることで、既設管の内壁に沿ってスムーズにリング状治具を摺動させることができる。
スペーサ治具が、リング本体の厚みを厚くし、または新設管を覆う耐熱シートからなる保護手段を設けることで、カッターによる既設管切断時に火花が発生した場合に新設管への火花の影響を抑えることができる。
また、リング本体に耐熱シートを一体に連結すれば、リング状治具と耐熱シートとを同時に新設管の対応個所に巻き付けることができる。
図1はスペーサ治具を用いて既設管の一部を切除し、露出した新設管に分岐管を取付けた状態の要部斜視図である。 図2はカッターの一例を示す側面図である。 図3(a)は実施例1のスペーサ治具、同図(b)は新設管を内蔵した既設管の断面を示す説明図である。 図4はスペーサ治具を既設管に外嵌した状態の断面を示す説明図である。 図5はスペーサ治具の先端ガイド部を既設管の開口から新設管との隙間に挿入した状態の断面を示す説明図である。 図6はスペーサ治具を既設管と新設管の間に押し込んでいる途中の状態の断面を示す説明図である。 図7はスペーサ治具を新設管に一周させて外嵌した状態の断面を示す説明図である。 図8は、既設管をカッターで切断する状態の説明図である。 図9は、両端に先端ガイド部を設けたスペーサ治具の断面図である。 図10は先端ガイド部の別の形状を示す要部拡大図である。 図11は先端ガイド部の異なる形状を示す要部拡大図である。 図12(a)は断面を五角形としたリングの正面図、同図(b)は使用状態を示す要部断面図である。 図13は実施例2の耐熱シートを一例を示す平面図である。 図14は既設管をカッターで切断する状態の説明図である。 図15(a)は、一対のリング状治具を離間して新設管に外嵌した状態の説明図である。 図15(b)は、一対のリング状治具の間で耐熱シートを新設管に外嵌した状態の説明図である。 図15(c)は、リング状治具に沿ってカッターで既設管を周方向に切断する状態を示す説明図である。 図15(d)は、両端が周方向に切断された既設管を軸線方向に沿って切断する状態を示す説明図である。 図16はリングに耐熱シートを一体に連結した状態の斜視図である。
合成樹脂製の環状体の一端を斜めに切断したリングをスペーサー治具として用い、該リングを既設管と新設管との隙間に挿入し、既設管と新設管との間に均一な空間を確保することで、新設管から供給管を分岐する際に既設管の一部切除の容易化を実現した。
本実施例では、先ず、鋼管からなる既設管10を図示省略のパイプスプリッターによって軸方向に切り裂き、切り裂かれた前記既設管10内にポリエチレン管からなる新設管11を引き込んで挿入されている状態にあることを前提とする(図3(b)参照)。
図1に示すように、上記既設管10の一部10’を軸方向に所定間隔だけ切除して取り去り、露出した新設管11’に新規の分岐管15を接続して供給路線を分岐する際に、前記既設管10の切断に使用するために本実施例のスペーサ治具が用いられる。
[リング状治具]
本実施例のスペーサ治具は、図3(a)に示すように、合成樹脂製の環状体の一端を斜めに切断して、拡径した際に元の円形姿勢に縮径する弾性を備えたリング状治具1からなっている。
このリング状治具1は、一端が切断されたリング本体2と、該リング本体2の一端に形成されてリング本体2の外周面から内周面に沿って漸次薄肉になるように傾斜する先端ガイド部3とを設けている。
[リング本体]
リング本体2は、その内径が前記新設管11の口径(外径)とほぼ同じ長さに設定されている。
一例として新設管11の口径が200Aの場合、リング本体2の内径をこれに対応させている。
リング本体2の厚みは、約15mmとしたが、後述のカッター5の切断用の刃先の突出長さ(刃幅)に対応して刃先が新設管11に接することがないよう適宜の厚みに設定することができる。
また、本実施例で用いるリング本体2は、断面円形のものを用いたが断面角形や断面楕円形状、その他任意断面形状のリングを用いることができる。
[先端ガイド部]
上記先端ガイド部3は、無端のリングを斜めに切断することで形成することができる。
本実施例の先端ガイド部3は、リング本体2の内周側に向かって厚みが漸次薄くなる傾斜面を先端ガイド部3にすることで挿入がしやすくなる。
[カッター]
本実施例で用いるカッター5は、所定の長さだけ刃先が突出したものであって、一例として図2に示すような公知の電動式丸のこぎりであって、回転刃6の下方に水平に延びるガード部材7が取り付けられており、該ガード部材7に設けたスリット(図示せず)から前記回転刃6の先端が所定の長さLだけ突出した構成からなっている。
上記ガード部材7はカッター5に上下に移動可能に取り付けられていれば、回転刃6の刃先の突出長さLの調整が可能となる。
本実施例では上記ガード部材7からの刃先の突出長さLは10mmに設定してあり、この突出長さ(刃幅)で既設管10の管壁を切断する。
図中8はカッター5を把持するためのハンドル、9は刃先の上部を覆うカバーである。
[スペーサ治具の使用法]
本実施例でスペーサ治具となるリング状治具1は、図4から図7に示す方法で使用され、既設管10の管壁を、内側に内挿された新設管11を損傷しないように、既設管10の軸線を中心とした周方向に沿ってカッター5を用いて切断する。
まず、リング状治具1は、図4に示すように、リング本体2を先端ガイド部3の端部側を弾性力に抗して拡げてリング本体2を拡径し、既設管10に外嵌させる。
この際、既設管10には、予め切断予定個所を示すマーキング(図示せず)をしておき、そのマーキングに沿って、所定の間隔だけ離れた近傍位置にリング状治具1を外嵌する。このリング状治具1の外嵌位置はマーキングの内側であっても外側であってもいずれでもよい。
次いで、図5に示すように、リング状治具1の先端ガイド部3を、既設管10のパイプスプリッターによって切り裂かれた開口12から既設管10の内周壁と新設管11の外周壁の間の隙間Sに挿入する。
ここで先端ガイド部3は、先端が最も薄くて徐々に厚くなる傾斜面からなっているので、前記開口12と隙間Sの間隔が狭くても上記傾斜面で先端ガイド部3の挿入側の開口縁部13に連なる既設管10の管壁を広げながら容易に挿入することができる。
そして、前記リング本体2は既設管10の前記挿入側の開口縁部13に対峙する開口縁部14に連なる外周壁に沿ってずらしながら、前記既設管10と新設管11の隙間Sに順次押し込んでいく(図6参照)。
この場合も、前述のように、隙間Sの間隔が狭くても先端ガイド部3の傾斜面で既設管10の管壁を広げながら挿入することができる。
リング状治具1全体が押し込まれると、図7に示すように、リング本体2が新設管11をほぼ一周し弾性復帰力により縮径して新設管11に略隙間無く外嵌される。
これにより、既設管10の内周壁と新設管11の外周壁との間には、少なくともリング状治具1のリング本体2の厚み分の空間16を均一に確保することができる(図7、図8参照)。
本実施例では、一例として、リング本体2の厚みが約15mmのものを用いているので、新設管11と既設管10との間にリング状治具1によって約15mm以上の空間16を確保できる。
そこで、図8に示すように、前記カッター5を用いて前記既設管10のマーキングに沿って管壁を切断する。
本実施例では、口径200Aの既設管10で管厚5.8mmとすると、カッター5の回転刃6はガイド部材7からの突出長さLを約10mm程度としているので、新設管11を傷つけることなく既設管10を確実に環状に切断することができる。
上記切断を2個所で行い、更に必要な場合は図1に示したように2つに割って、一対の切断個所に挟まれた既設管の一部10’を新設管11から引き離し、新設管11’を露出させる。
そこで、新規供給用の分岐管15を接続することが可能となる。
この発明で、リング状治具1は前記形状に限定されるものではない。
図9に示すリング状治具1は、リング本体2の切断した両端がいずれも先端ガイド部3となるように、リングをV字断面となるように切断した構成からなっている。
この場合、いずれの端部も先端ガイド部3として使用することができ、どちらの端部も挿入側とすることができる。
図10に示すリング状治具1は、リング本体2の切断した端面が、厚み方向の中央で最も薄くなるように内周側も外周側も徐々に薄肉となるようにして先端ガイド部3が形成されている。
また、図11に示すリング状治具1は、リング本体2の切断した端面が、リング本体2の外周に向かって徐々に薄肉となる傾斜面からなっている。
図示例では内周面から接線方向に延びて外周面とつながる傾斜面となっているが、特に図示例に限定されるものではない。
これらの場合、先端は薄肉となっているので、開口12から既設管10と新設管11の隙間に差し込めばよい。
リング状治具1の外周面の隆起部分は、既設管10の内壁面と衝合しながら新設管11との間の隙間を広げ、前記内壁面上を摺動しながら挿入される。
前記内壁面は粗面である場合が多く、リング状治具1を摺動させる場合に接触面が小さいほど抵抗が少なく摺動させやすくなる。
そこで、リング状治具1の径方向の断面は、前記内壁面と線接触するように、断面倒立V字状に突出した突部先端2aを有していることが好ましい。
一例を示すと、図12のリング状治具1は、リング本体2の径方向の断面が断面五角形からなっており、断面五角形の頂点が突部先端2aとなっている。
これにより、既設管10の内壁面に沿ってスムーズにリング状治具1を摺動させることができる。
断面形状は、五角形に限定されず多角形でもよく、また任意の形状でもよいが要するに突部先端2aを有していればよい。
また、このリング状治具1はバイアスカットにより一対の先端ガイド面3が形成されている。
即ち、先端ガイド面3はリング本体2の一方の側方(図中右側)から他方の側方(図中左側)に向かって斜めに切断された形状からなっており、前記実施例と同様に先端の尖った側を開口12から既設管10と新設管11の隙間Sに差し込めばよい。
実施例2のスペーサ治具は、実施例1のリング状治具1の他に、図13に一例を示す耐熱シート20を用いた構成からなっている。
実施例1のリング治具1の厚みを厚くすることで、カッター5による既設管10の切断時に火花が発生しても新設管11に影響を与えないようにしてもよいが、耐熱シート20を用いることで火花から直接的に新設管11を保護することができる。
[耐熱シート]
耐熱シート20は、前記リング状治具1より薄いシートであって、可撓性を有する耐熱材からなっている。
この耐熱シート20は、少なくとも新設管11を一周する長さで、前記カッター5による既設管10切断時に火花が飛び散っても該火花を受け止めることができる幅に設定されていることが好ましい。
即ち、耐熱シート20は矩形のシート本体20aの両端に略三角形状のガイドシート20bを設け、該ガイドシート20bの先端に紐20cを設けた構成となっている。
そして、前記実施例1のようにして既設管10と新設管11の間に挿入されたリング状治具1によって均一の空間16が確保されるので、その空間16内にシート本体20aを挿入して、新設管11の周りを一回りさせて巻き付ける。
この耐熱シート20は、図14に示すように、前記リング状治具1に近接する位置で、既設管10に記載されたマーキングの位置に対応して、該マーキングがほぼシート本体20aの中心線に沿うように新設管11に巻き付けることが好ましい。
そして、前記カッター5により既設管10をマーキングに倣って周方向に切断するが、その際に火花が飛び散ることがあっても、新設管11は耐熱シート20で覆われているから前記火花から新設管11を保護することができる。
その他の構成は前記実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
図15は、既設管10の一部を切り離す範囲に対応した幅広な一枚の耐熱シート20を用いた場合の異なる実施例の手順を示す図である。
まず、一対のリング状治具1を、切断予定個所のマーキングに沿って、所定の長さだけ離間して既設管10の開口12から新設管11との隙間に挿入してセットする(図15(a)参照)。
次いで、前記セットされた一対のリング状治具1によって確保された空間16に耐熱シート20を挿入して新設管11に一回りさせる(図15(b)参照)。
その後、マーキングに沿ってカッター5で新設管11を2個所でそれぞれ周方向に切断する(図15(c)参照)。
この際に、カッター5の切断個所では、耐熱シート20によって新設管11がカバーされている。
カッター5で切り離された既設管の一部10’は、パイプスプリッターにより形成された開口12が新設管11の直径とほぼ同じであれば、既設管の一部10’をそのまま引き上げることで新設管11から引き離すことができるが、新設管11の直径より短い場合には、軸線に沿って割って引き離す必要がある。
そこで、既設管10を2個所で切り離した後に、カッター5で切り離した既設管の一部10’をその軸線に沿って切断する(図15(d)参照)。
これにより2つ割りされた既設管の一部10’は新設管11から簡単に引き剥がすことができる(図参照)。
実施例4のスペーサ治具は、リング状治具1に耐熱シート20が一体に連結された構成からなっている。
この場合、耐熱シート20はリング状治具1に固着されるものであっても、着脱可能に取り付けられるものでもよい。
図16に示すスペーサ治具では、耐熱シート20の一方の端部をリング状治具1の内周面側に固着した場合を例示したが、耐熱シート20の略中央をリング状治具1の内周面に固着してもよい(図示せず)。
更に、耐熱シート20の両端にそれぞれリング状治具1を一体に取り付けてもよい。
これらの場合は、リング状治具1を既設管10と新設管11の開口12から隙間に挿入すると、これと同時に一体に形成された耐熱シート20を前記隙間に挿入することができるので、リング状治具1と耐熱シート20とを同時に新設管11に巻き付けることができる。
その他の構成は、前記実施例と同様であるのでその説明を省略する。
その他、この発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
1 スペーサ治具
2 リング本体
2a 突部先端
3 先端ガイド部
5 カッター
6 回転刃
7 ガード部材
10 既設管
11 新設管
12 開口
13、14 開口縁部
15 分岐管
16 空間
20 耐熱シート
S 隙間

Claims (7)

  1. 埋設された鋼管の既設管を切り裂きながら内部に合成樹脂製の新設管を引き込んで交換し、該交換した新設管に分岐管を接続するために前記既設管の一部を切除するためのスペーサ治具であって、
    合成樹脂製の環状体の一端を切断して拡縮自在な弾性を有すると共に新設管の外径とほぼ同じ長さに内径を設定したリング本体と、前記切断した端部の少なくとも一方が斜めに切断されて端部に向かって漸次薄肉になる先端ガイド部に形成したリング状治具からなり、
    該リング状治具のリング本体を拡径して既設管に外嵌し、前記先端ガイド部を既設管の切り裂かれた開口から既設管と新設管の隙間に挿入し、リング本体を一周させて新設管に外嵌させて既設管と新設管との間の空間を均一に形成し、
    前記リング状治具の厚みを少なくともカッターで既設管を切除した際に新設管が損傷を受けることがない厚みに設定してなることを特徴とするスペーサ治具。
  2. リング本体の径方向の断面が断面倒立V字状に突出した突部先端を有しており、リング状治具を新設管に外嵌させる際に既設管の内壁面に前記突部先端で線接触しながらリング状治具が挿入されることを特徴とする請求項1に記載のスペーサ治具。
  3. スペーサ治具が、リング本体の厚みを厚くして既設管と新設管との間の空間を大きくし、または既設管切断個所に対応する新設管の周りを覆う耐熱シートを設けて、カッターによる既設管切断時に火花が発生した場合の新設管への影響を抑える保護手段を備えてなることを特徴とする請求項1または2に記載のスペーサ治具。
  4. 耐熱シートが、リング状治具と別体に、またはリング状治具に一体に連結されており、
    該耐熱シートが、リング状治具の挿入により形成された既設管と新設管との空間に挿入して新設管を一周する長さで、カッターによる既設管切断時に発生する火花から新設管を保護しうる幅に設定されてなることを特徴とする請求項1または3に記載のスペーサ治具。
  5. 請求項1または2のスペーサ治具を用いた既設管切除方法であって、
    リング状治具のリング本体を拡径して既設管に外嵌し、前記先端ガイド部を既設管の切り裂かれた開口から既設管と新設管の隙間に挿入し、更に押し進めリング本体を一周させて新設管に外嵌させ、既設管と新設管との空間をほぼ均一に保持してカッターで既設管の一部を切除可能としたことを特徴とするスペーサ治具を用いた既設管切除方法。
  6. 請求項4のスペーサ治具を用いた既設管切除方法であって、
    リング状治具と耐熱シートが別体からなっており、
    リング状治具の挿入後に、耐熱シートをリングの挿入個所に近接する既設管と新設管との空間であってカッターによる切断個所に対応する個所に挿入して前記耐熱シートを新設管に巻き付け、カッターによる既設管の切断時に発生する火花から新設管を保護してなることを特徴とする請求項5に記載のスペーサ治具を用いた既設管切除方法。
  7. 請求項4のスペーサ治具を用いた既設管切除方法であって、
    リング状治具に耐熱シートが一体に連結されており、
    リング状治具の挿入とともに耐熱シートが既設管と新設管との空間に挿入され、該耐熱シートはカッターによる切断個所に対応する個所で新設管に巻き付けられ、カッターによる既設管の切断時に発生する火花から新設管を保護してなることを特徴とする請求項5に記載のスペーサ治具を用いた既設管切除方法。
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