JP5290538B2 - 引戸の引込み装置及び引戸装置 - Google Patents

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本発明は、引戸を戸締り側の端部まで自動的に引き込む引戸の引込み装置、並びにこの引込み装置を組み込んだ引戸装置に関する。
従来から、引戸を自動的に戸締り側の端部まで移動させる引戸の引込み装置が知られている。
この種の引込み装置として、特許文献1には、図18に示されるように、戸車を保持するロック機構51と、ロック機構51がスライドするのを案内するケース52と、ケース52とロック機構51との間に掛け渡されるコイルばね53と、から構成される引込み装置が開示されている。図中(A)に示されるように、引戸が吊り下げられた戸車54が引込み装置に向かって移動する。図中(B)に示されるように、戸車54がロック機構51に当接すると、図中(C)に示されるように、ロック機構51が時計方向に回転する。ロック機構51の回転によって、ロック機構51とケース52との引っ掛かりが外れると共にロック機構51が戸車54に引っ掛かる。図中(D)に示されるように、コイルばね53の引っ張り力によって、ロック機構51に保持された戸車54が戸締り側に自動的に移動する。
図19は、特許文献1に記載の引込み装置を引込み方向からみた状態を示す。一つの開口に設けられる左右二枚の引戸55に対応して、引込み装置58も二組設けられている。左右二枚の引戸55の戸車54の側面には、戸車54の軸線方向に突出する作動軸56が設けられる。作動軸56が引込み装置のロック機構51に当接することによって、ロック機構51が回転し、ロック機構51とケース52との引っ掛かりが外れる。
他方、特許文献2には、図20に示されるように、走行体61を保持できるロック機構62と、ロック機構62がスライドするのを案内するケース63と、ケース63とロック機構62との間に介在されるコイルばね64と、から構成される引込み装置68が開示されている。引戸65は、案内レールに沿ってスライドする走行体61に吊り下げられている。走行体61は、本体部61aと、本体部61aの両側に配置される四つの戸車66とから構成される。走行体61の本体部61aには、引込み装置68に向かって突き出る腕部61bが設けられる。
特許文献2に記載の引込み装置において、図21(A)に示されるように、走行体61が引込み装置68に向かって移動する。図21(B)に示されるように、本体部61aの腕部61bがロック機構62のフック69の当接片69aに当接すると、図21(C)に示されるように、ロック機構62のフック69が回転する。フック69の回転によってフック69とケース63との引っ掛かりが外れる。そしてフック69とケース63との引っ掛かりが外れると、図21(D)に示されるように、コイルばね64がロック機構62を引込み方向に自動的に引き込む。走行体61の腕部61bがフック69に引っ掛かっているので、走行体61もロック機構62と同時に引き込まれる。
特開2002−339649号公報(図3、図7参照) 特開2005−171482号公報(図1、図13、図14参照)
しかし、特許文献1に記載の引込み装置にあっては、ロック機構が戸車の軸線方向に突出する作動軸を保持するので、戸車を引き込むとき、戸車に垂直線の周りのモーメントが働く。このモーメントは戸車の動きを悪くする。
また特許文献2に記載の引込み装置にあっては、走行体の引込み方向に腕部を突出させ、腕部の先端をロック機構のフックに係合させるので、腕部の長さの分だけ走行体の戸車を戸締り側の端部まで引き込めなくなる。引戸を戸締り側の端部まで移動させるためには、腕部の長さの分だけ戸車を引戸の幅方向の端から幅方向の中央にずらして配置しなければならない。こうなると、引戸を安定して支持することができない。
そこで本発明は、戸車の動きも悪くなることがなく、また戸車を引戸の戸締り側の端部近くまで移動させることができる引戸の引込み装置、及びこの引戸の引込み装置を組み込んだ引戸装置を提供することを目的とする。
以下本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、引戸(3)が吊り下げられる走行体(7)と、前記走行体(7)がスライドするのを案内する走行体案内部(18a)を有すると共に、前記走行体(7)を保持するロック機構(34)がスライドするのを案内するロック機構案内部(33)を有するケース(31,32)と、前記ケース(31,32)にスライド可能に組み込まれ、前記ケース(31,32)に引っ掛かることができるケース側係合部(36a)、及び前記走行体(7)に引っ掛かることができる走行体側係合部(36b)を有するロック機構(34)と、前記ケース(31,32)と前記ロック機構(34)との間に掛け渡され、前記ロック機構(34)を前記ケース(31,32)の奥に引き込む弾性体(40)と、を備え、前記走行体(7)が前記ロック機構(34)から離間しているとき、前記弾性体(40)のばね力に抗して前記ロック機構(34)が前記ケース(31,32)に対してスライドしないように、前記ロック機構(34)の前記ケース側係合部(36a)が前記ケース(31,32)に引っ掛かる一方、前記走行体(7)が前記ロック機構(34)に接近し、前記ロック機構(34)の当接片(36c)に当接したとき、前記走行体(7)を保持した前記ロック機構(34)を前記弾性体(40)が前記ケース(31,32)の奥に引き込むことができるように、前記ロック機構(34)の前記ケース側係合部(36a)が前記ケース(31,32)に引っ掛かるのが外れると共に、前記ロック機構(34)の前記走行体側係合部(36b)が前記走行体(7)に引っ掛かる引戸の引込み装置において、前記走行体(7)は、引戸(3)が吊り下げられる本体部(9)と、前記本体部(9)の引込み方向と直交する方向の両側それぞれに設けられる戸車(10)と、を有し、前記ロック機構(34)の前記走行体側係合部(36b)は、最も戸締り側に位置する戸車(10)の回転軸線(C)よりも戸開き側の前記本体部(9)に引っ掛かり、前記ケース(31)には、直線レール(15a,15b)の直線案内溝(25)に繋がる前記走行体案内部(18a)である走行体案内溝(18a)が形成され、前記走行体案内溝(18a)は、湾曲した後、前記直線レール(15a,15b)の前記直線案内溝(25)に対して傾斜し、前記ケース(31,32)の前記ロック機構案内部(33)は直線的に伸び、前記走行体(7)が前記直線レール(15a,15b)の前記直線案内溝(25)から傾斜した前記走行体案内溝(18a)に移動するとき、前記ロック機構(34)と共に前記走行体(7)が前記ケース(31,32)の奥の方まで引き込まれることを特徴とする引戸の引込み装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の引戸の引込み装置において、前記ロック機構(34)は、前記ケース(31,32)にスライド可能に取り付けられるベース(35)と、前記ベース(35)に回転可能に連結され、前記ケース側係合部(36a)及び前記走行体側係合部(36b)を有するフック(36)と、を備え、前記フック(36)の前記走行体側係合部(36b)が前記本体部(9)に引っ掛かった状態において、前記フック(36)が前記走行体(7)の前記本体部(9)の上方に配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、引戸が収容される枠体(1)と、前記枠体(1)に取り付けられ、前記走行体(7)が直線的にスライドするのを案内する前記直線レール(15a,15b)と、前記走行体(7)が前記直線レール(15a,15b)から前記ケース(31,32)の前記走行体案内溝(18a)へ移行できるように、前記枠体(1)に取り付けられる請求項1又は2に記載の引戸の引込み装置(18)と、を備え、前記直線レール(15a,15b)を前記枠体(1)に取り付けた後、前記引戸の引込み装置(18)を前記枠体(1)に取り付けることができることを特徴とする引戸装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の引戸装置において、開いた状態の引戸(3)を垂直面と平行を保ったまま前記垂直面の奥側又は手前側に配置する一方、閉じた状態の引戸(3)の表面を前記垂直面とフラットにすることができるように、前記ケース(31,32)の前記走行体案内溝 (18a)は、前記直線レール(15a,15b)に対して傾斜することを特徴とする。
ここで、垂直面とは固定された壁の壁面であってもよいし、引戸が二枚隣接して設けられた場合は、隣の引戸の表面であってもよい。
請求項1に記載の発明によれば、ロック機構の走行体側係合部が走行体の本体部に引っ掛かるので、走行体を引き込むときに戸車の動きが悪くなることがない。またロック機構の走行体側係合部は、戸車の回転軸線よりも戸開き側の本体部に引っ掛かるので、走行体を戸締り側の端部の近くまで移動させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ロック機構を小型にすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、直線レールを枠体に取り付けた後、ユニット化された引込み装置を枠体に取り付けることができる。
請求項4に記載の発明によれば、引戸の表面が壁の壁面などの垂直面とフラットになるように引戸を閉じることができる。
以下添付図面に基づいて、本発明の第一の実施形態における引戸装置を説明する。図1は表から見た引戸装置の斜視図を示し、図2は裏から見た引戸装置の斜視図を示す。引戸は四角形状の枠体1内に開閉自在に収容される。枠体1は、床部1aと、床部1aから上下方向に立設される一対の方立部1bと、方立部1bの上端に設けられる天井部1cと、から構成される。正面からみて、枠体1内のスペースの右半分は、壁2で塞がれる。引戸3は枠体1内のスペースの左半分の開口部14を開閉する。
引戸3が閉じた状態では、引戸3の表面と、壁2の壁面とはフラット、すなわち同一の平面内に配置される。取手3bを持って引戸3を開くと、引戸3は、壁2と平行を保ったまま、開く方向(図1では右方向)かつ壁2の奥側、すなわち斜め後ろ方向にスライドする。引戸3が壁2の裏まで後退したら、引戸3は壁2と平行に一直線にスライドする。引戸3を開いた状態では、引戸3は壁2と平行を保ったまま壁2の裏に隠れる。
図3は引戸3の斜視図を示す。引戸3の上部には、引戸3の幅方向に所定の間隔を空けて一対のL字形ブラケット4,5が取り付けられる。一方のL字形ブラケット4の突出片4aの長さは短く、他方のL字形ブラケット5の突出片5aは長い。これら一対のL字形ブラケット4,5の突出片4a,5aの先端部それぞれに、走行体7が取り付けられる。走行体7は、突出片4a,5aから垂直方向に伸びる主軸8と、主軸8に対して水平面内で旋回可能な箱形状の本体部9と、本体部9の左右両側に設けられる一対の戸車10と、本体部9の引込み方向の両側に取り付けられる一対の案内ローラ24と、で構成される。走行体7の構造については後述する。
引戸3の下部の幅方向の端部には、案内体11が取り付けられる。案内体11は、引戸3に取り付けられる案内体ブラケット12と、底面に略L字形の案内溝が形成される案内体本体部13と、から構成される。
図4は、枠体1に取り付けられる直線レール及び引込み装置を示す。この図4には、枠体1を裏からみた状態が示されている。枠体1の天井部1cには、走行体7を案内する案内レール15として、平行に並べた二本の直線レール15a,15bが取り付けられる。二本の直線レール15a,15bそれぞれを二つの走行体7それぞれが移動する。引戸3の幅方向に離れて配置される走行体7の移動範囲に応じて、二本の直線レール15a,15bは長さ方向に位置をずらして配置される。このC型断面の直線レール15a,15b内を走行体7の戸車が走行する。走行体7の横振れを防止できるように、走行体7の案内ローラ24は、直線レール15a,15bの下部の直線案内溝25内を走行する。
枠体1の直線レール15a,15bの端には、引込み装置18が取り付けられる。引込み装置18は、直線レール15a,15bの直線案内溝25に繋がる走行体案内部である走行体案内溝18aを有する。
走行体7の案内ローラ24は直線レール15a,15bの直線案内溝25から引込み装置18の走行体案内溝18aへと移行する。走行体案内溝18aは、湾曲した後、直線レール15a,15bの直線案内部に対して傾斜する。二つの引込み装置18に設けられる二つの走行体案内溝18aは互いに平行である。
引戸3を閉じるとき、走行体7が引込み装置18に移動すると、引込み装置18によって走行体7が引込み装置18の奥の方に引き込まれる。引込み動作は、引戸3が戸締り側の端部、すなわち方立部1bに当接するまで続く。走行体案内溝18aは、直線案内溝25に対して傾斜しているので、引戸3は戸締り側の端部にかつ壁面の手前側(図4では裏から見ているので壁2の奥側)に、すなわち斜め方向に移動する。引戸3と壁2とが干渉しないように、壁2の引戸側の端面2aは斜めに切り欠かれている。
枠体1の床部1aには、第一及び第二のピン体16,17が取り付けられる。第一及び第二のピン体16,17は、引戸3の正面からみて壁2の裏、枠体1の開口部14から外れた位置に設けられる。第一のピン体16は、第二のピン体17よりも壁から離れた位置に、かつ開口部14側に配置される。第一及び第二のピン体16,17はいずれも、矩形状の台座19と、台座19から立設する金属製の円柱部20と、円柱部20の上端部に被せられる樹脂製の回転部21とからなる。回転部21は有底円筒形状で、円柱部20の周囲を回転することができる。これら第一及び第二のピン体16,17は、開閉する引戸の下部を案内する。
図5は引戸3の垂直方向断面図を示す。この図5には、閉じた状態の引戸3の断面図が示される。引戸3の底面には、引戸3の幅方向に細長く伸びる引戸溝3aが形成される。引戸溝3aには、第二のピン体17が嵌められる。第一のピン体16は案内体11の案内溝13aに嵌められる。
図6は引戸3の上部断面図を示す。天井部1cの鴨居22と鴨居22との間には、二本の直線レール15a,15bが配置される。この二本の直線レール15a,15bそれぞれを二つの走行体7それぞれが走行する。走行体7には引戸3が吊り下げられる。上述したように二つのL字形ブラケット4,5のうち、一方の突出片4aの長さは短く、他方の突出片5aの長さは長い。二本の直線レール15a,15bを引戸3から距離をずらして配置しても、引戸3を壁2と平行を保ったままスライドさせることができる。
図7は、引戸3の動作を時系列で示した水平断面図である。上述したように走行体7の案内ローラ24は、直線レール15a,15bの直線案内溝25と引込み装置18の走行体案内溝18a内を走行する。そして一枚の引戸3に対して二個の走行体7が設けられるから、一枚の引戸に対して二本の直線レール15a,15bと二個の引込み装置18が設けられる。
引戸3を閉めた状態では引戸3の表面と壁2の表面はフラットになる。引戸3を開けると、引戸3は走行体案内溝18aに沿って斜め奥方向にスライドする。その後、引戸3は直線案内溝25に沿って壁2と平行に直線的にスライドする。引戸3を開けた状態では引戸3は壁2の裏に隠れる。引戸3を閉じるときは、引戸3はまず直線案内溝に沿って壁2と平行に直線的にスライドし、その後、走行体案内溝18aに沿って斜め前方向にスライドする。
図8は、引込み装置18の分解斜視図を示す。上述した走行体案内溝18aは引込み装置18の下部ケース31に形成される。下部ケース31と下部ケース31に結合される上部ケース32との間に、ロック機構34が収容される。上部ケース32には、ロック機構34がスライドするのを案内するロック機構案内部であるロック機構案内溝33が形成される。ロック機構案内溝33は平行に直線的に延びる二本の溝からなる。
ロック機構34は、上部ケース32にスライドできるように取り付けられるベース35と、ベース35に回転できるように連結されるフック36と、を有する。フック36の回転動作は、ベース35に固定される支持片37に支持される。L字形状のフック36の長辺側の先端の上部には、上部ケース32の孔部32aに引っ掛かることができるケース側係合部36aが形成される。フック36と支持片37との間にはねじりばね38が設けられる。ねじりばね38は、フック36のケース側係合部36aが上部ケース32の孔部32aに引っ掛かった状態を保たせる。フック36の長辺側の先端の下部には、走行体7の本体部9に引っ掛かることができる走行体側係合部36bが形成される。L字形状のフック36の短辺側には、走行体7の本体部9に当接する当接片36cが設けられる。
上部ケース32とロック機構34のベース35との間には弾性体としてコイルばね40が掛け渡される。コイルばね40は、上部ケース32の下面に取り付けたピン41と、ベース35の下面に取り付けたピン42との間に掛け渡される。また上部ケース32の下面には、ベース35のスライド運動を制限するストッパ43が取り付けられる。
図9及び図10は、組み立てた状態の引込み装置18を示す。図9は、フック36のケース側係合部36aが上部ケース32の孔部32aに引っ掛かったロック状態を示し、図10は、フック36のケース側係合部36aが上部ケース32から外れた状態を示す。これらの図9及び図10において、図中の(A)は引込み装置18の平面図を示し、(B)はB−B線断面図を示し、(C)は下部ケース31を取り外した引込み装置18の底面図を示す。図9に示されるように、フック36のケース側係合部36aが上部ケース32に引っ掛かったときは、コイルばね40のばね力に抗して、ロック機構34は上部ケース32に対してスライドすることはない。ねじりばね38は、フック36のケース側係合部36aが上部ケース32に引っ掛かった状態を保たせる。
一方図10に示されるように、ねじりばね38のばね力に抗してフック36のケース側係合部36aの上部ケース32の孔部32aへの引っ掛かりが外れると、コイルばね40が縮もうとする力によって、ロック機構34が上部ケース32に対してスライドする。ロック機構34は、ストッパ43に当接するまで上部ケース32の奥の方までスライドする。
図11は、ロック機構34がロックした状態の引込み装置18の斜視図を示す。図中(A)は走行体7がない場合を示し、図中(B)は走行体7がある場合を示す。内部を見やすくするために下部ケース31は取り外されている。走行体7がロック機構34から離間しているときは、フック36のケース側係合部36aが上部ケース32に係合する。よって、ロック機構34はロックした状態になる。ロック機構34のロックした状態は、図中(B)に示されるように、走行体7がロック機構34に接近し、走行体7の本体部9がフック36の当接片36cに当接するまで続く。
図12は、ロック機構34が引き込まれた状態の引込み装置18の斜視図を示す。図中(A)は走行体7がない場合を示し、図中(B)は走行体7がある場合を示す。走行体7の本体部がフック36の当接片36cに当接すると、フック36がねじりばね38のばね力に抗して回転し、フック36のケース側係合部36aと上部ケース32との引っ掛かりが外れる。するとコイルばね40のばね力によってロック機構34が上部ケース32の奥の方に引き込まれる。このとき図中(B)に示されるように、フック36の走行体側係合部36bが走行体7の本体部9に引っ掛かり、ロック機構34と共に走行体7も上部ケース32の奥の方に引き込まれる。
図13は、ロック機構34に引き込まれる走行体7の詳細図を示す。上述したように、走行体7は、垂直方向に伸びる主軸8と、主軸8に対して水平面内で旋回可能な箱形状の本体部9と、本体部9の左右両側に設けられる一対の戸車10と、主軸8を挟んで本体部9の引込み方向の両端部に取り付けられる一対の案内ローラ24と、で構成される。戸車10に取り付けられるブラケット4,5の突出片4a,5aには、中央部が盛り上がった主軸支持プレート42が取り付けられる。主軸支持プレート42の中央部には、主軸が挿入される位置決め溝42a(図3参照)が加工される。主軸8を位置決め溝42aに挿入した後、主軸8の下端の頭部8aとフランジ部8bとの間で主軸支持プレート42を挟むことで、主軸8が主軸支持プレート42に固定される。主軸支持プレート42に対する主軸8の高さを調整することで、戸車10の高さを調整することができる。主軸8が位置決め溝42aから抜け出すのを防止するために、主軸支持プレート42と突出片4a,5aとの間には、抜け防止部材43(図3参照)が挿入される。主軸8は走行体案内溝18aから垂直下方に突出する。主軸にはブラケット4,5を介して引戸3が取り付けられる。引戸3の重量は戸車10によって支持される。
図14に示されるように、本体部9の側面形状は略矩形状である。本体部9の上部の引込み方向の長さは下部の引込み方向の長さよりも僅かに狭められていて、戸車10の直径よりも僅かに大きい。この本体部9の上部にフック36の走行体側係合部36bが引っ掛かる。本体部の左右方向(引込み方向と直交する方向)の両側には、一対の戸車10が回転可能に取り付けられている。左右一対の戸車10の回転軸線Cは一致すると共に、水平方向に伸びる。ここで、フック36の走行体側係合部36bは、一対の戸車10の回転軸線Cよりも戸開き側の本体部9に引っ掛かる。フック36の当接片36cは、戸締り側の本体部9の端部に当接する。フック36の走行体側係合部36bが本体部9に引っ掛かった状態において、フック36は本体部9の上方に配置される。
図15は、引戸を閉じるときのロック機構34及び走行体7の動作図を示す。引戸を閉じるのに伴って走行体7が引込み装置18内に入り、走行体7の本体部9がフック36の当接片36cに当接すると、フック36が回転する。フック36の回転によって、フック36のケース側係合部36aと上部ケース32との引っ掛かりが外れる。その一方、フック36の走行体側係合部36bが走行体7の本体部9に引っ掛かる(S1)。
フック36のケース側係合部36aと上部ケース32との引っ掛かりが外れると、コイルばね40のばね力によってロック機構34が引込み装置18の奥の方に引き込まれる。フック36の走行体側係合部36bは走行体7の本体部9に引っ掛かっているので、ロック機構34と共に走行体7も引込み装置18の奥の方に引き込まれる(S2)。
コイルばね40は、走行体7の本体部9がストッパ43に当接するまで走行体7を引き込むことができる。しかし、走行体7の本体部9がストッパ43に当接する前に、引戸3が枠体1の戸締り側の端部に当接するので、引戸3が閉じた状態が保たれる(S3)。
なお、図7に示されるように、引戸3を壁2の壁面に対してフラットに閉じようとすると、引戸3を直線案内溝25に沿って移動させた後、傾斜した走行体案内溝18aに沿って斜めに移動させる必要がある。走行体7が直線案内溝25から傾斜した走行体案内溝18aに移動するとき、引戸3を閉じようとする勢いが弱まる。本実施形態によれば、引込み装置18が強制的に引戸3を戸締り側の端部まで引き込むので、引戸3を戸締り側の端部まで確実に移動させることができる。
図16は、閉じた状態の引戸を開くときのロック機構34及び走行体7の動作を示す。閉じた状態の引戸3を開けるとき、走行体7の移動に連動してロック機構34がコイルばね40のばね力に抗して移動する(S1,S2)。
フック36のケース側係合部36aが上部ケース32の孔部32aまで移動すると、ねじりばね38のばね力によって、フック36が回転し、フック36のケース側係合部36aが上部ケース32の孔部32aに引っ掛かる(S3,S4)。フック36のケース側係合部36aと上部ケース32の孔部32aとの引っ掛かりは、ねじりばね38のばね力によって保たれる。これにより、ロック機構34がロックした状態になる。
そして、フック36が回転することで、フック36の走行体側係合部36bと走行体7の本体部9との引っ掛かりが外れる。これにより、走行体7の本体部9がロック機構34からフリーな状態になり、ロックされた状態のロック機構34から走行体7を離間させることができる(S5)。
なお、本発明は上記実施形態の限られることなく、本発明の要旨を変更しない範囲で様々に変更可能である。例えば上記実施形態においては、走行体7の本体部9の左右の側面それぞれに一つの戸車10を設けているが、図17(A)に示されるように、本体部9の左右の側面それぞれに二つの戸車10を設けてもよい。そして、戸開き側の一対の戸車10の回転軸線1を共通にし、戸締り側の一対の戸車10の回転軸線2を共通にしてもよい。この場合、回転軸線2よりも戸開き側の本体部9に走行体係合部36aが引っ掛かればよい。さらに図17(B)に示されるように、本体部9の左右の側面のうち、一方の側面に二つの戸車10を設け、他方の側面に一つの戸車10を設けてもよい。この例の走行体7において、回転軸線3は最も戸締り側に位置する戸車10の回転軸線であり、回転軸線2は中間の戸車10の回転軸線であり、回転軸線1は最も戸開き側に位置する戸車10の回転軸線である。この場合、回転軸線3よりも戸開き側の本体部9に走行体係合部36bが引っ掛かればよい。
さらに、壁と引戸とを組み合わせて引戸装置を構成する替わりに、二枚の開閉可能な引戸を隣接して組み合わせて引戸装置を構成してもよい。
本発明の一実施形態における引戸装置の斜視図(表からみた状態) 上記引戸装置の斜視図(裏からみた状態) 引戸の斜視図(走行体及び案内体の拡大図を含む) 枠体に取り付けられる案内レール及び引込み装置の斜視図(裏からみた状態) 引戸の垂直断面図 引戸の上部の垂直断面図 引戸の動作を時系列で示した水平断面図 引込み装置の分解斜視図 組み立てた状態の引込み装置を示す図(図中(A)は平面図を示し、図中(B)はB−B線断面図を示し、図中(C)は底面図を示す) 組み立てた状態の引込み装置を示す図(図中(A)は平面図を示し、図中(B)はB−B線断面図を示し、図中(C)は底面図を示す) ロック機構がロックした状態の引込み装置の斜視図(図中(A)は走行体がない場合を示し、図中(B)は走行体がある場合を示す) ロック機構が引き込まれた状態の引込み装置の斜視図(図中(A)は走行体がない場合を示し、図中(B)は走行体がある場合を示す) ロック機構及び走行体の詳細斜視図 ロック機構及び走行体の詳細断面図 引戸を閉じるときのロック機構及び走行体の動作図 引戸を開くときのロック機構及び走行体の動作図 走行体の他の例を示す水平断面図(図中(A)は四輪の場合を示し、図中(B)は三輪の場合を示す)。 従来の引込み装置の側面図 図18の引込み装置を引込み方向からみた図 従来の引込み装置の他の例を示す側面図 図20の引込み装置の動作図
符号の説明
1…枠体
2…壁
3…引戸
4,5…ブラケット
7…走行体
9…本体部
10…戸車
15a,15b…直線レール
18…引込み装置
18a…走行体案内溝(走行体案内部)
24…案内ローラ
25…直線案内溝
31…下部ケース(ケース)
32…上部ケース(ケース)
32a…孔部
33…ロック機構案内溝(ロック機構案内部)
34…ロック機構
35…ベース
36…フック
36a…ケース側係合部
36b…走行体側係合部
36c…当接片
40…コイルばね(弾性体)
C…回転軸線

Claims (4)

  1. 引戸が吊り下げられる走行体と、
    前記走行体がスライドするのを案内する走行体案内部を有すると共に、前記走行体を保持するロック機構がスライドするのを案内するロック機構案内部を有するケースと、
    前記ケースにスライド可能に組み込まれ、前記ケースに引っ掛かることができるケース側係合部、及び前記走行体に引っ掛かることができる走行体側係合部を有するロック機構と、
    前記ケースと前記ロック機構との間に掛け渡され、前記ロック機構を前記ケースの奥に引き込む弾性体と、を備え、
    前記走行体が前記ロック機構から離間しているとき、前記弾性体のばね力に抗して前記ロック機構が前記ケースに対してスライドしないように、前記ロック機構の前記ケース側係合部が前記ケースに引っ掛かる一方、
    前記走行体が前記ロック機構に接近し、前記ロック機構の当接片に当接したとき、前記走行体を保持した前記ロック機構を前記弾性体が前記ケースの奥に引き込むことができるように、前記ロック機構の前記ケース側係合部が前記ケースに引っ掛かるのが外れると共に、前記ロック機構の前記走行体側係合部が前記走行体に引っ掛かる引戸の引込み装置において、
    前記走行体は、引戸が吊り下げられる本体部と、前記本体部の引込み方向と直交する方向の両側それぞれに設けられる戸車と、を有し、
    前記ロック機構の前記走行体側係合部は、最も戸締り側に位置する戸車の回転軸線よりも、戸開き側の前記本体部に引っ掛かり、
    前記ケースには、直線レールの直線案内溝に繋がる前記走行体案内部である走行体案内溝が形成され、
    前記走行体案内溝は、湾曲した後、前記直線レールの前記直線案内溝に対して傾斜し、
    前記ケースの前記ロック機構案内部は直線的に伸び、
    前記走行体が前記直線レールの前記直線案内溝から傾斜した前記走行体案内溝に移動するとき、前記ロック機構と共に前記走行体が前記ケースの奥の方まで引き込まれることを特徴とする引戸の引込み装置。
  2. 前記ロック機構は、
    前記ケースにスライド可能に取り付けられるベースと、
    前記ベースに回転可能に連結され、前記ケース側係合部及び前記走行体側係合部を有するフックと、を備え、
    前記フックの前記走行体側係合部が前記本体部に引っ掛かった状態において、前記フックが前記走行体の前記本体部の上方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の引戸の引込み装置。
  3. 引戸が収容される枠体と、
    前記枠体に取り付けられ、前記走行体が直線的にスライドするのを案内する前記直線レールと、
    前記走行体が前記直線レールから前記ケースの前記走行体案内溝へ移行できるように、前記枠体に取り付けられる請求項1又は2に記載の引戸の引込み装置と、を備え、
    前記直線レールを前記枠体に取り付けた後、前記引戸の引込み装置を前記枠体に取り付けることができることを特徴とする引戸装置。
  4. 開いた状態の引戸を垂直面と平行を保ったまま前記垂直面の奥側又は手前側に配置する一方、閉じた状態の引戸の表面を前記垂直面とフラットにすることができるように、前記ケースの前記走行体案内溝は、前記直線レールに対して傾斜することを特徴とする請求項3に記載の引戸装置。
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