JP5288974B2 - 洗浄装置、基板の製造方法、および太陽電池素子 - Google Patents

洗浄装置、基板の製造方法、および太陽電池素子 Download PDF

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Description

本発明は、洗浄装置、基板の製造方法および太陽電池素子に関する。
従来、半導体材料、磁性材料、セラミックス等の基板を作製するに際しては、これら材料をブロックの状態でベースに接着し、その後、ワイヤーソーを利用して、ブロックをスライスすることが行われている。このスライスされたブロックをベースから剥離することにより複数の基板が得られる。
通常、ワイヤーソーは、砥粒を含む研削液を供給しながらブロックを切断する。このため、スライス後の基板には砥粒を含む多量の研削液が付着し、基板を洗浄する必要がある。このような基板の洗浄は、通常、ベースに接着固定されたブロックを洗浄装置の槽内の液体(洗浄液)に浸漬して行われる。この従来の洗浄装置には、複数種の洗浄液を貯留した槽を備えるものがあり、この複数種の洗浄液中に基板を浸漬することで基板は洗浄処理される。(例えば、特許文献1を参照)。
特開平10−22239号公報
しかしながら、基板の製造工程において、スライスされたブロックがベースに接着した状態で行われるため、基板同士が貼りつきやすく、十分な洗浄が難しいという問題があった。特に、太陽電池素子に用いられるシリコン基板を製造する場合、近年、シリコン基板は200μm以下に薄型化されてきており、基板同士が張り付き易く洗浄に時間を要し、作業効率が悪化する。このようなシリコン基板は、太陽電池素子を製造する際の歩留まりが低下し易く、また、このような太陽電池素子は、出力の低下が生じ易い。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ベースに基板を固定した状態で十分な洗浄ができる基板洗浄装置、基板の製造方法、および歩留まりが向上され特性が優れた太陽電池素子を提供することを目的とする。
本発明の洗浄装置は、ベースに一側面が接着された複数の基板からなる基板列を洗浄するための液体を貯留する槽と、 前記基板列の前記ベースと接着されていない側の端部近傍に配置されて、前記基板列の前記基板同士の間隔を広くする前記液体を噴出する開口を備えており、前記槽内に設けられた複数のノズルと、を備え、前記ノズルは第一ノズルと第二ノズルとを含み、前記槽を平面視した際に、前記第一ノズルの開口に最も近接する前記基板と、前記第二ノズルの開口に最も近接する前記基板とが異なる。
本発明の基板の製造方法は、ベースに接着されたブロックと、洗浄液を噴出する開口を有する、第一ノズルと第二ノズルを含む複数のノズルと、これらノズルを有する槽とを準備する工程と、前記ベースに接着された前記ブロックを、スライスして前記ベースに接着された基板列とする工程と、前記基板列の前記ベースと接着されていない側の端部近傍に前記ノズルの前記開口を配置する工程と、前記ベースに接着された前記基板列を、洗浄液が貯留された槽に浸漬した後、前記ノズルの前記開口より前記洗浄液を噴出して、前記洗浄液により前記基板同士の間隔を広げて前記第一ノズルと前記第二ノズルとは、それぞれ異なる基板を洗浄する工程と、前記基板列を前記ベースから剥離し複数の基板とする工程と、を有する。
本発明の太陽電池素子は、上述のいずれかの製造方法により製造されたシリコンからなる基板と、前記基板に形成された半導体接合領域と電極と、を有する。
本発明は上述のような構成または工程を有することにより、ノズルの開口近傍に位置する基板同士の間隔が洗浄時に広くなり、洗浄液が基板の間を十分に循環し、基板を十分に洗浄することができる。このため、基板作製工程の歩留まりを向上させることができる。特に、基板がシリコンからなる場合、そのシリコン基板を用いて作製する太陽電池素子の素子工程の歩留まりも向上し、特性に優れた太陽電池素子とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
(洗浄装置)
図1は、本発明の基板の製造工程において、切断されたブロックの洗浄工程の第1実施形態を示す図であり、図2(a)は、図1に示す洗浄槽5内に切断されたブロック1を配置した様子を示す概略図、図2(b)は、図2(a)のスライスされたブロックとノズル8とを示す拡大図である。また、図3は被切断対象であるブロックを示す断面図であり、図4(a)は、切断されたブロックを示す斜視図、図4(b)は図4(a)のスライスされたブロックのうちベースと固定された部分を示す拡大図である。
本実施形態の洗浄装置は、図1に示すように、切断されたブロック1を洗浄する。
ブロック1は、所望のサイズになるように半導体材料、磁性材料、セラミックス等からなるインゴットの端部を切断して得られる。ブロック1は、接着剤3によりベース2に一側面が固定されている。このようなブロック1は、ワイヤーソー等により切断されることにより、図4(a)に示すように、複数に分割され、一側面がベース2に接着された基板列となる。基板列は、ベース2から剥離されることで、複数の基板1aとなる。特に、ブロック1がシリコンインゴットである場合、引き上げ法や鋳造法等により作製した単結晶シリコンインゴットまたは多結晶シリコンインゴット(半導体インゴット)の端部を切断してシリコンインゴット1とする。そしてシリコンインゴット1を接着剤3によりベース2に固定する。そして、シリコンインゴット1を厚さ250μm以下、より好ましくは200μm以下の厚みに分割することでベース2と接着された基板列となる。シリコンの基板列は、ベース2から剥離されることで、太陽電池素子に用いられるシリコン基板1aとなる。
ベース2は、ブロック1を固定する役割を有しており、カーボン材もしくはガラス、樹脂等の材質からなる。ベース2は、ブロック1がスライスされた際に、図4(b)に示すように、一部が切断される。
接着剤3は、基板列をベース2から剥離しやすくするために、温度を上げることで接着力が低下するものが用いられる。このような接着剤3は、例えば、熱硬化型二液性のエポキシ系や、アクリル系・リアクレート系またはワックスなどからなる。接着剤3として、例えばエポキシ系を用いた場合、接着剤3を80℃以上に加熱することで容易にベース2から剥離することができる。
洗浄液4は、洗浄槽5に貯留されて、ベース2に接着された基板列を洗浄する役割を有する。図1において、ベース2に接着された基板列は、複数の洗浄液4(4a,4b)に連続的に浸漬され洗浄される。ここで、複数の洗浄液4の液種について、先に基板列を洗浄する洗浄液4aは、大まかな汚れを除去し、後に基板列を洗浄する洗浄液4bは、先に洗浄された基板列をさらに洗浄する。複数の洗浄液4は、例えば、灯油、中性液、水、アルカリ液が用いられる。また、ノニオン系,アニオン系,カチオン系界面活性剤の何れを含有するものであってもよい。アルカリ液のpHとしては9〜14、中性液のpHとしては5〜9で用いられる。例えば、インゴット1を、遊離砥粒タイプのワイヤーソー装置で使用される油系切断液にてスライスした場合、先に基板列を洗浄する洗浄液4として灯油を用い、後に基板列を洗浄する洗浄液4としてアルカリ液を用いることができる。これにより、灯油により基板列に付着したラッピングオイルやシリコン屑を除去した後、アルカリ液により、オイルや汚れを洗浄できる。また、先に基板列を洗浄する洗浄液4としてアルカリ液を用い、後に基板列を洗浄する洗浄液4として温水を用いた場合、温水により洗剤や汚れを除去することができる。また、例えば、インゴット1を砥粒固着タイプのワイヤーソー装置で使用される水溶性クーラントにてスライスした場合には、洗浄液4としてアルカリ液または中性液を用い、基板1aに付着した水溶性クーラントや汚れが洗浄される。
このような洗浄液4のうち、アルカリ液はBrix値で管理されていることが好ましい。ここで、Brix値とは、水溶液の中に含まれる可溶性固形分の%濃度をいう。Brix値は、デジタル屈折計により測定することができ、例えば、アタゴ製プロセス(インライン)屈折計 PRM−85にて測定される。基板列を洗浄するアルカリ液がBrix値で管理されていることにより、スライスされたブロック1が、洗浄工程や乾燥工程においてベース2から剥離しにくくなる。
ここで、複数の洗浄液4は、液種ごとにそれぞれ一の槽5に貯留されていてもよい。この場合、それぞれの洗浄液を一の槽で貯留することから、次の処理工程に洗浄対象を運ぶ手間が減り、製造効率が向上する。
また、複数の洗浄液4は、それぞれ次第に温度が上昇してもよい。また、複数の洗浄液4(4a,4b)に連続的に浸漬される工程において、後に用いられる洗浄液4bの温度を、先に用いられる洗浄液4aの最高温度より低くした場合、高温洗浄により接着力が低下した接着剤の接着力を一時的に回復することができ、基板1aのベース2からの落下を抑え、基板1aの清浄度を高めることが可能となる。
洗浄槽5は、図2(a)、(b)に示されるように、槽5の下部に設けられた複数の開口9を有するノズル8を備える。ノズル8は、基板列のスライスベース2が接着している側の面とは反対側の面近傍に設けられている。ノズル8の開口9は、基板列に対して洗浄液4を噴出する。これにより開口9の近傍にある基板1aに圧力がかかり、基板1a同士の間隔が広くなり、洗浄液4が基板1a間に入り込み易くなる。このため、基板1aを十分に洗浄することができる。
基板1aの一辺の長さをaとし、洗浄槽5の上から平面視した際に、ノズル8は、基板1aの側端部1bから1/3a以下に位置することがよく、基板1aの中央部にノズル8が位置する場合と比べ、基板1a同士の間隔を十分に開くことができる。よって、十分な洗浄を行えるとともに洗浄時間を短縮できる。
ノズル8の開口9の直径は、例えば1mm以上2mm以下であればよく、開口9の間隔は5mm以上20mm以下であればよい。また、ノズル8内に供給する洗浄液4の圧力を0.04Mpa以上0.1MPa以下であればよい。
また、洗浄槽5の側面から側面視した際に、ノズル8が配置される位置は、基板1aの下端部1cから5mm以上30mm以下離間された位置とすることによって、より効果的に基板1a同士の間隔を開くことができ、基板1aを十分に洗浄することができる。
(基板の製造方法)
本実施形態の基板の製造方法は、ベース2に接着されたブロック1と、洗浄液を噴出する開口を有するノズル8と、を準備する工程と、ベース2に接着されたブロック1をスライスし、ベース2に接着された基板列とする工程と、基板列のベース2と接着されていない側の端部近傍にノズル8の開口9を配置する工程と、ノズル8の開口9より洗浄液を噴出し、基板列を洗浄する工程と、基板列をベース2から剥離し複数の基板1aとする工程と、を有する。
≪スライス工程≫
まず、ベース2に接着剤3などにより接着されたブロック1を準備する。次に、ブロック1を、ワイヤーソー装置内に1本又は複数本配置する。ここで、ワイヤーソー装置は、二種類のワイヤーソー装置に大別できる。例えば、砥粒を含む切削液を供給することによってワイヤーのラッピング作用でブロック1を切断する遊離砥粒タイプのワイヤーソー装置、ワイヤー自体に砥粒を固着させてブロック1を切断する砥粒固着タイプのワイヤーソー装置がある。
遊離砥粒タイプのワイヤーソー装置にて使用するワイヤーは、例えば鉄または鉄合金を主成分とするピアノ線を用いればよく、切削液は、例えば炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の砥粒、鉱物油、界面活性剤及び分散剤からなるラッピングオイルを混合して構成され、供給ノズルより複数本に張られたワイヤーにムラなく均等に切断液が供給される。なお、線径は100μm〜180μm、より好ましくは140μm以下を有している。
砥粒固着タイプのワイヤーソー装置にて使用するワイヤーは、例えば鉄又は鉄合金を主成分とするピアノ線にダイヤモンドもしくは炭化珪素で形成された砥粒をニッケルや銅・クロムによるメッキにて固着させるか、もしくはレジン等の樹脂接着剤によって固着させた砥粒固着ワイヤーが用いられ、スライス中の温度抑制、シリコン屑の除去等を目的としてグリコール系からなる水溶性クーラントがワイヤー、ブロック1に対し供給される。なお、線径は100μm〜180μm、より好ましくは140μm以下を有している。
≪洗浄工程≫
次に、スライス後の基板列を洗浄液4により洗浄する。本実施形態の洗浄工程において、スライスされたインゴット1は、ベース2が側面にくるように洗浄治具6にセットされ、洗浄液4に浸漬し洗浄される。洗浄液4が複数の液体からなる場合、搬送装置7によって隣接する槽5上に搬送され、洗浄液4に浸漬され洗浄される。
例えば、油系切断液にてスライスした場合には、常温から30℃程度の灯油により基板1aに付着したラッピングオイルやシリコン屑を除去した後、アルカリ液でさらに基板1aに付着したオイルや汚れを洗浄し、最後に温水で基板1aに付着したアルカリ液や汚れが洗浄される。また、砥粒固着タイプのワイヤーソー装置にてスライスした場合においても、アルカリ液または中性液により基板1aに付着した水溶性クーラントや汚れが洗浄される。この際に、洗浄槽5内で基板1aを動かしたり、洗浄液4中に出し入れしたり、洗浄液をオーバーフローしたりまたは超音波洗浄しても構わない。また、同じ洗浄液4を有する洗浄槽5を複数準備し、搬送装置7にて順次搬送して浸漬することにより、初めの洗浄槽5にて大まかな汚れを除去し、次の洗浄槽5に進めていくことで基板1aの清浄度を高めていくことができ、また、1つの洗浄槽5に浸漬する時間を短くし、より多くの基板1aを洗浄することができる。さらに、洗浄槽5への基板1aの投入前にシャワー洗浄を行っても構わない。
本実施形態の基板の製造方法においては、図2(a)、(b)に示されるように、洗浄槽5の下部に設けられた複数の開口9を有するノズル8から、基板1aのスライスベース2が接着している側面とは反対側の側面に対して洗浄液4を槽内に噴出する。これにより、基板1aを十分に洗浄することができる。
また、複数の基板1aは、ノズルの長手方向に動かされた場合、基板1a同士のうち、間隔が狭まっている部分を開口9近傍の上に位置させることができ、基板同士の間隔を広げて十分に洗浄しやすい。
また、他の実施形態として、図5(a)、(b)に示されるように、1つの洗浄槽5内に第一ノズル8a、第二ノズル8bを含む複数のノズル8を設けることができる。第一ノズル8aと第二ノズル8bとはそれぞれ開口9aと開口9bとを備え、平面視で、開口9aと開口9bとは、隣り合わないように配置されている。洗浄は、第二ノズル8bには洗浄液4を供給せず、第一ノズル8aより洗浄液4を噴出させ、その後、第一ノズル8aへの洗浄液4の供給を止め、第二ノズル8bより洗浄液4を噴出させることで行える。これにより、第一ノズル8aの開口9a近傍に位置する基板1a同士の間隔を広げて十分な洗浄を行え、その後、第二ノズル8bの開口9b近傍に位置する基板1a同士の間隔を開いて十分な洗浄を行えるため、基板列を十分に洗浄することができる。
なお、ノズル8は2本に限らず3本以上1つの洗浄槽5内にあってもよく、上記記載のようにノズル8の開口9の位置が異なり、ノズル8から洗浄液4を供給するタイミングが異なることで同様の効果を得ることができる。
また、他の実施形態として、図6(a)、(b)に示されるように、同じ洗浄液4を有する複数の洗浄槽5(第一洗浄槽5a、第二洗浄槽5b)内に、それぞれ第一ノズル8a,第二ノズル8bを設けることができる。第一ノズル8aと第二ノズル8bとはそれぞれ開口9aと開口9bとを備え、平面視で、開口9aと開口9bとは、隣り合わないように配置されている。洗浄は、第一洗浄槽5aにて第一ノズル8aの開口9a近傍に位置する基板1a同士の間隔を開いて十分な洗浄が行われ、その後、第二洗浄槽5bにて第二ノズル8bの開口9b近傍に位置する基板1a同士の間隔を開いて十分な洗浄が行われるため、基板1aを十分に洗浄することができる。なお、同じ洗浄液を有する洗浄槽は2槽に限らず3槽以上あってもよく、上記記載のようにそれぞれの洗浄槽5におけるノズル8の開口9の位置が異なることで同様の効果を得ることができる。また、次の洗浄槽5に行く毎に洗浄液4の温度を高めてもよいし、同じ温度の洗浄槽5を続けて、最後の洗浄槽5の温度が最初の洗浄槽5の温度よりも高くなるように洗浄槽5毎に洗浄液4の温度を変更してもよい。
さらに、第一ノズル8aの開口9aに位置する全ての基板1aと、第二ノズル8bの開口9bに位置する全ての基板1aとを異ならせた場合、開口9をより分散させて形成することができるため、基板1aを十分に洗浄することができる。
浸漬時間としては、1つの洗浄液に20〜60分間、基板1aを浸漬させる。
≪乾燥工程および剥離工程≫
次に、上記工程で洗浄した基板列を乾燥させる。真空乾燥又は電磁波乾燥などを用いても構わないが、加熱乾燥させることによって、基板1aの乾燥とともに接着剤3の温度を上昇させることにより基板1aをベースから剥離することができる。
加熱方法としては、図7に示されるように、ベース2を側面にして基板1aを設置台13に設置して、雰囲気を加熱すると同時に、設置台13下より加熱したエアーをエアーノズル12にて基板1aに向けてブローする。なお、設置台13はメッシュ形状になっている。そして加熱温度は、例えば、雰囲気内の温度を100℃〜150℃に加熱し、エアーを80℃〜110℃に加熱する。エアーノズルの圧力としては0.01〜0.5MPa、流量としては100〜200L/minである。乾燥時間としては、20〜60分間行われる。
加熱乾燥において基板1aの温度を上昇させても構わない。また、エアーにより順に基板1aをブローする時間を調整することによって、基板1aの温度を上昇させた後、下降させ、また上昇させてもよい。これを繰り返しながら、徐々に基板1aの温度を上昇させることにより、基板1aを十分に乾燥させることができる。また、基板1aをベース2から剥離する際に接着剤3の粘性が低下するため、基板1a側に接着剤3が残らないようにすることができる。単純に、温度を上昇させると接着剤3の粘性が上がり、基板1aに接着剤3が残るからである。
最後に、接着剤3が剥離できる温度、例えば100℃以上に加熱することにより、ベース2から基板1aを剥離することができる。なお、剥離方向としてはベース2の平面方向に応力をかけることで容易に剥離することができる。
インゴット1がシリコンからなる場合、上記方法によって得られた基板1aは、太陽電池素子として利用される。洗浄済み基板1aは、スライス工程によって生じた基板1a表面のダメージ層をアルカリ水溶液(例えば,NaOH水溶液)によりエッチングし、基板1aに半導体接合領域と電極を形成することで太陽電池素子として形成される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることが出来る。
例えば、半導体インゴットを切断することなく、そのままスライス工程を行っても構わない。
また、剥離方法として熱湯やメチレンクロライドなどの有機溶剤に浸して剥離してもよい。
(実施例1)
以下、本発明の実施例1について説明する。
≪スライス工程≫
まず、ガラス板からなるスライスベースにエポキシ系接着剤を塗布し、156mm×156mm×300mmの直方体の多結晶シリコンブロックをスライスベースに設置し接着剤を硬化させた。炭化珪素の砥粒(#1200)、鉱物油、界面活性剤及び分散剤からなるラッピングオイルをワイヤー(線径:120μm)に供給し、スライスベースに接着したブロックをスライスして、シリコン基板を作製した。シリコン基板の厚みは180μmとした。
≪洗浄工程≫
次に、上記工程で作製したシリコン基板を洗浄した。洗浄は、次に示す複数の工程で行った。
まず、灯油からなる洗浄液を有する洗浄槽を2槽設け、スライスベースを接着したシリコン基板を浸漬し超音波洗浄した。灯油の温度は2槽とも30℃とし、浸漬時間を計25分とした。
次に、ノニオン系界面活性剤を含有したアルカリ液からなる洗浄液を有する洗浄槽を5槽設け、スライスベースに接着したシリコン基板を浸漬し超音波洗浄した。アルカリ液の温度は5槽とも60℃とし、浸漬時間を計40分とした。
最後に、温水からなる洗浄液を有する洗浄槽を4槽設け、スライスベースを接着したシリコン基板を浸漬し超音波洗浄した。温水の温度は4槽とも55℃とし、浸漬時間を計40分とした。
そして本発明の実施例として基板のスライスベースが接着している側面とは反対側の側面に対して洗浄液を噴出するノズルを各洗浄槽に設置した。また、ノズルの高さにおいて基板の下端部からの距離が3mm、5mm、10mm、20mm、30mm、35mmの各条件(実施例1〜6)において洗浄を行った。なお、同様の洗浄液を有する洗浄槽に設けられるノズルにおいては、開口の位置がそれぞれ異なるように形成されている。また、比較例としてノズルを設置しない場合(比較例1)と、基板の中央部にノズルを各洗浄槽に設置した場合(比較例2)において洗浄を行った。
≪乾燥工程および剥離工程≫
最後に、上記工程で洗浄したシリコン基板を加熱乾燥した。加熱装置内の温度を140℃とし、エアーブローの温度を90℃とした。そして、接着剤の温度を測定する代わりにスライスベースの温度を測定して100℃まで加熱し、シリコン基板をスライスベースから剥離した。
各条件において、それぞれ10本のシリコンブロックを使用し、洗浄工程におけるシリコン基板の清浄度を確認した。清浄度は各シリコンブロックから10枚シリコン基板を抜き取り、各シリコン基板にセロハンテープを貼り付けて剥がした際に付着した汚れ、切り屑、砥粒残渣等を画像処理にて評価した平均値である。なお、セロハンテープの全てが汚れているものは清浄度0とし、全く汚れていないものは清浄度1とした。
その結果を表1に表す。
Figure 0005288974
表1より、実施例1〜6による洗浄方法は比較例1、2の洗浄方法に比べて清浄度が高いことが確認できた。さらに、ノズルの高さにおいて基板の下端部から5mm以上30mm以下とすることによって、さらに基板同士の間隔が開き易くなり、さらに清浄度が高くすることができる。
本発明の洗浄工程の一実施形態を示す図である。 (a)は図1に示す洗浄槽5内に切断されたブロック1を配置した様子を示す概略図であり、(b)は(a)のスライスされたブロック1とノズル8とを示す拡大図である。 被切断対象であるブロックを示す断面図である。 (a)は切断されたブロックを示す斜視図、(b)は(a)のスライスされたブロックのうちベースと固定された部分を示す拡大図である。 (a)は本発明の洗浄装置の他の実施形態を示す概略図であり、(b)は上から見た拡大図である。 (a)は本発明の洗浄装置の他の実施形態概略図であり、(b)は上から見た拡大図である。 本発明の乾燥工程の一実施形態を示す図である。
符号の説明
1 :ブロック
1a :基板
2 :スライスベース
4 :洗浄液
5 :洗浄槽
8 :ノズル
9 :開口

Claims (9)

  1. ベースに一側面が接着された複数の基板からなる基板列を洗浄するための液体を貯留する槽と、
    前記基板列の前記ベースと接着されていない側の端部近傍に配置されて、前記基板列の前記基板同士の間隔を広くする前記液体を噴出する開口を備えており、前記槽内に設けられた複数のノズルと、を備え
    前記ノズルは第一ノズルと第二ノズルとを含み、前記槽を平面視した際に、前記第一ノズルの開口に最も近接する前記基板と、前記第二ノズルの開口に最も近接する前記基板とが異なる洗浄装置。
  2. 前記基板の一辺の長さをaとし、前記槽を平面視した際に、前記ノズルは、前記基板列の前記端部から1/3a以下離れて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記ノズルは、前記槽を側面視した際に、前記基板の下端部から5mm以上30mm以下離れて配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄装置。
  4. 前記槽は、第一ノズルを含む第一の槽と、第二ノズルを含む第二の槽とを備え、
    前記槽を平面視した際に、前記第一ノズルの開口に最も近接する前記基板と、前記第二ノズルの開口に最も近接する前記基板とが異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄装置。
  5. ベースに接着されたブロックと、洗浄液を噴出する開口を有する、第一ノズルと第二ノズルを含む複数のノズルと、これらノズルを有する槽とを準備する工程と、
    前記ベースに接着された前記ブロックを、スライスして前記ベースに接着された基板列とする工程と、
    前記基板列の前記ベースと接着されていない側の端部近傍に前記ノズルの前記開口を配置する工程と、
    前記ベースに接着された前記基板列を、洗浄液が貯留された槽に浸漬した後、前記ノズルの前記開口より前記洗浄液を噴出して、前記洗浄液により前記基板同士の間隔を広げて前記第一ノズルと前記第二ノズルとは、それぞれ異なる基板を洗浄する工程と、
    前記基板列を前記ベースから剥離し複数の基板とする工程と、を有する基板の製造方法。
  6. 前記槽は、第一ノズルと第二ノズルを含む複数のノズルを有し、前記基板列を洗浄する工程において、前記第一ノズルから洗浄液を噴出する間は前記第二ノズルから洗浄液を噴出しないことを特徴とする請求項に記載の基板の製造方法。
  7. 前記槽は、第一ノズルを含む第一の槽と、第二ノズルを含む第二の槽とを備え、前記基板列を洗浄する工程において、前記第一ノズルと前記第二ノズルとは、それぞれ異なる基板を洗浄することを特徴とする請求項に記載の基板の製造方法。
  8. 前記第一ノズルの開口近傍に位置する基板と、前記第二ノズルの開口近傍に位置する基板とが全て異なることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の基板の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれかの製造方法により製造されたシリコンからなる基板と、前記基板に形成された半導体接合領域と電極と、を有することを特徴とする太陽電池素子。
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